JP3781601B2 - 半導体試料の検査方法 - Google Patents

半導体試料の検査方法 Download PDF

Info

Publication number
JP3781601B2
JP3781601B2 JP2000015920A JP2000015920A JP3781601B2 JP 3781601 B2 JP3781601 B2 JP 3781601B2 JP 2000015920 A JP2000015920 A JP 2000015920A JP 2000015920 A JP2000015920 A JP 2000015920A JP 3781601 B2 JP3781601 B2 JP 3781601B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image data
defect
electron beam
sample
inspection apparatus
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2000015920A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2001210687A (ja
Inventor
節雄 則岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Jeol Ltd
Original Assignee
Jeol Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Jeol Ltd filed Critical Jeol Ltd
Priority to JP2000015920A priority Critical patent/JP3781601B2/ja
Publication of JP2001210687A publication Critical patent/JP2001210687A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3781601B2 publication Critical patent/JP3781601B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Testing Or Measuring Of Semiconductors Or The Like (AREA)
  • Analysing Materials By The Use Of Radiation (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体デバイス製造過程における半導体ウェハの検査を行うための半導体試料の検査方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
LSI等の半導体デバイス製造工程において、表面に所定のパターンが形成された半導体ウェハの検査が行われている。この検査によってパターンの短絡や欠損、異物の付着などの欠陥を検出し、その欠陥の種類を分類し、その分類結果を半導体デバイス製造工程にフィードバックすることにより、半導体デバイスの生産歩留まりを向上させるようにしている。
【0003】
上記した欠陥の検査は、当初LSI製造工程の適切な段階で、光学顕微鏡を用いて実施されていた。検査により明らかとなった欠陥は、その種類に応じて15分類程度に仕分けされ、欠陥の発生原因との対応付けが行われてきた。
【0004】
しかし、このような検査はLSIの微細化によって光学顕微鏡で観察できる寸法ではなくなってきた。超LSIであっても、従来と同様の大きさの欠陥も存在し、これらはやはり光学顕微鏡に頼るほうがスループットの点で効率がよい。しかしながら、パターンの微細化が進むことにともなって、微細欠陥も超LSIの性能不良の原因となるため、微細欠陥の検査が行える走査電子顕微鏡等の荷電粒子線装置による検査が必須となってきた。
【0005】
この走査電子顕微鏡による検査の手順は次の通りである。まず、あらかじめレーザー光等を用いた光学式欠陥検査装置で欠陥の位置と大きさが検査される。この場合、欠陥の位置はウェハ試料上に仮想した座標系による座標値をもって定められ、欠陥の大きさは、微細欠陥では正確性が伴わないが、概略の大きさが見出だされる。なお、この光学式欠陥検査装置では、ウェハ試料の表面の画像の他下層に埋没した異物も一部は観察できる。
【0006】
光学式欠陥検査装置で検査された欠陥部分の位置と大きさのデータは、フロッピディスク等の媒体を介したり、LANのように通信機能を用いて走査電子顕微鏡の制御処理系に伝達される。これと併せて、光学式欠陥検査装置に装填されていたウェハ試料は、取り出されて走査電子顕微鏡の試料室内の移動ステージ上に装填される。
【0007】
走査電子顕微鏡(SEM)では、各欠陥部分で電子ビームを走査し、この走査に基づいて得られた2次電子等を検出し、この検出信号を欠陥部分の画像データとする。この画像データは、コンピュータ画像処理技術により処理され、検査対象の欠陥を15分類程度に識別する。
【0008】
さて、検査対象となった微細欠陥部分のSEM画像を取得する際には、その画像が画像処理に適切な倍率に拡大されていることが必要である。SEMでは、対象となっている多数の微細欠陥画像は、順次取込むように設計されている。この場合、一つの微細欠陥部分の画像取り込みが終了した後、次の箇所の微細欠陥の取り込みを実行するため、移動ステージを駆動し、あらかじめデータとして得られている欠陥位置にウェハ試料を移動させる。
【0009】
この欠陥位置にウェハ試料を移動させるとは、SEMの電子ビーム光軸上に欠陥部分を配置させることを意味している。言い換えれば、SEMの視野の中心に欠陥部分を位置させることである。
【0010】
上記のように、欠陥位置にウェハ試料を移動させても、往々にして、ステージの移動誤差等により、欠陥部分がSEMの視野の中心に位置しないことが多い。この位置誤差は、数μm程度のものであり、欠陥分類に必要な倍率でSEMの画像データを取り込むと、欠陥部分が視野からはずれてしまい、画像処理ができず、欠陥分類に支障を来すことになる。
【0011】
そのため、ウェハを移動させた際には、まず、欠陥分類に最適な倍率よりは低い5千倍から1万倍程度の倍率でSEMの画像データを取得する。そして、この低倍率の画像データから、改めて欠陥部分の位置と大きさを検出し、この検出結果に基づいて欠陥部分を視野の中央に移動させる。その後、欠陥分類のための画像処理に必要な高倍率で画像データの取り込みを行う。
【0012】
なお、欠陥部分を視野の中央に移動させる場合、移動ステージを機械的に移動させても良く、また、電子ビームの走査範囲を電気的に移動(イメージシフト)させても良い。
【0013】
上述した一連の手順は、コンピュータ制御により自動的に実行されるようになっているが、低倍率の画像データから欠陥部分の位置と大きさを検出する方法としては、あらかじめ取得された無欠陥画像(基準画像)のデータと、欠陥部分を含む画像(欠陥画像)のデータとを比較することによって行う、画像比較法が用いられている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
SEMでウェハの欠陥検査を開始すると、まず、欠陥を有するチップに近接した無欠陥チップにウェハ試料が移動させられ、このチップ内で欠陥位置に対応した同一箇所の画像データを、欠陥の再検出用に設定した倍率と同一の倍率で取り込み、これを基準画像データとしている。
【0015】
次に、欠陥を有するチップの欠陥位置にウェハ試料が移動させられ、欠陥の再検出用に設定した倍率で欠陥部分の画像データが、欠陥画像データとして取り込まれる。
【0016】
したがって、欠陥を再検出するための時間は、基準画像データを取り込むために、欠陥のないチップへの移動ステージの移動時間と、この画像データ取り込み時間との両時間を要することになる。一つの欠陥とその次の欠陥の位置が近接している場合でも、全ての欠陥部分に対してこのような動作を行うため、検査時間が長いという問題を有している。
【0017】
本発明は、このような点に鑑みてなされたもので、その目的は、短時間に半導体ウェハ試料の欠陥部分の検査を行うことができる半導体試料の検査方法を実現するにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明に基づく半導体試料の検査方法は、同一形状のパターンが配列された特定領域が複数存在する被検査半導体試料に対し、光学顕微鏡機能を有した第1の検査装置によって試料上の欠陥部分の少なくとも位置を認識し、走査電子顕微鏡機能を有した第2の検査装置で第1の検査装置により認識された試料上の欠陥部分の位置において電子ビームを走査し、この走査によって得られた画像信号に基づいて欠陥部分の所定の検査を行うようにした半導体試料の検査方法であって、第1の検査装置により得られた情報に基づき、第2の検査装置が欠陥のない特定領域を見出し、この特定領域を仮想的に分割して所定の倍率により分割領域ごとに電子ビームの走査を行い、各走査によって試料から得られた画像信号を前記特定領域の基準画像として記憶させ、第2の検査装置が第1の検査装置で認識された欠陥部分において所定の倍率により電子ビームの走査を行い、試料からの信号を検出して画像データを取得し、欠陥部分に対応した基準画像データ中の領域の画像データを切り出し、切り出された基準画像データと欠陥部分を含む画像データとを比較し、欠陥部分の少なくとも位置を認識し、認識された位置に基づいて、欠陥部分を電子ビームの走査中心近傍に配置し、所定の倍率で電子ビームを走査して画像データを取得し、この画像データに基づいて欠陥部分の検査を行うようにしたものにおいて、欠陥のない特定領域の画像データを取得する際の電子ビームの走査範囲を、欠陥部分の画像データを取得する際の電子ビームの走査範囲に対して大きくしたことを特徴としている。
【0019】
請求項1記載の発明では、所定領域の基準画像データをあらかじめ記憶させておき、欠陥部分の画像データと、欠陥部分に対応した基準画像データ中の領域の画像データを切り出し、切り出された基準画像データと欠陥部分を含む画像データとを比較するようにしたので、多数の欠陥箇所の検査ごとに無欠陥領域における電子ビーム走査による基準画像データの取得動作が不要となり、検査時間を著しく短縮することができる。また、欠陥のない特定領域の画像データを取得する際の電子ビームの走査範囲を欠陥部分の画像データを取得する際の電子ビームの走査範囲に対して大きくしたので、前記特定領域の基準画像データを取得する時間を短かくすることができる。
【0023】
請求項2記載の発明では、欠陥のない特定領域の画像データを取得する際の電子ビームの走査範囲の画素密度を欠陥部分の画像データを取得する際の電子ビームの走査範囲の画素密度に対して粗くしたので、前記特定領域の基準画像データを取得する時間を短縮し、画像データのメモリを節約することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は本発明に基づく検査方法を実施するための基本システム構成の一例を示している。図中1は第1の検査装置としての光学式検査装置である。この光学式検査装置においては、被検査半導体ウェハ試料に対しレーザー光を照射し、試料から散乱した光を検出し、この検出信号に基づいて試料上の欠陥の位置と大きさが検査される。このウェハ試料の欠陥とは、試料表面上に形成されたパターンにおける意図しない形状(例えば、パターンの短絡や欠損)、異物の付着等である。
【0027】
光学式検査装置1によって認識された欠陥部分の位置と大きさのデータは、ネットワークによって第2の検査装置の一部を構成する制御処理ユニット2に伝えられる。このデータの転送は、ネットワークによるもの以外に、フロッピーディスク等の媒体を用いても良い。
【0028】
制御処理ユニット2は、第2の検査装置に含まれるSEMを制御する。SEMは、電子銃3、コンデンサレンズ4、対物レンズ5、偏向器6、試料7を載置する移動ステージ8より構成されている。
【0029】
電子銃3より発生し加速された電子ビームEBは、コンデンサレンズ4、対物レンズ5によって試料7上に細く収束される。試料7上の電子ビームの照射位置は、偏向器6によって2次元的に走査される。また、移動ステージ8をX,Y方向に任意に移動させることにより、試料上の電子ビーム照射領域を移動させることができる。偏向器6の駆動回路9、移動ステージ8の駆動回路10は、制御処理ユニット2によって制御される。
【0030】
試料7への電子ビームEBの照射によって発生した、例えば2次電子は、2次電子検出器11によって検出される。検出器11の検出信号は、試料表面形状を現す画像データとして、増幅器12、AD変換器13を介して制御処理ユニット2に供給される。
【0031】
制御処理ユニット2に供給された画像データは、画像メモリー14に供給されて記憶される。画像メモリー14に記憶されたデータは、読み出されて画像処理ユニット15に供給され、画像データに基づいて欠陥の再検出(以下、第2の検査装置による欠陥の検出を再検出と呼ぶことにする)および分類処理が行われる。このような構成の動作を次に説明する。
【0032】
まず、試料7が半導体ウェハの場合、ウェハ試料は、第1の検査装置である光学式検査装置1に装填される。この光学式検査装置1においては、多数のパターンが形成されたウェハ試料の全面について、レーザー光を照射し、その散乱光が検出される。
【0033】
この散乱光により、各パターンについて欠陥部分の位置と大きさのデータが得られる。得られたデータは、データ転送手段により制御処理ユニット2に供給される。一方、光学式検査装置1に装填されたウェハ試料は取り出され、第2の検査装置の一部を構成するSEMの移動ステージ8上に載置される。
【0034】
次に、SEM機能を用いて欠陥部分の電子ビーム走査に基づく画像データの取得を行い、欠陥の再検出と欠陥分類の処理を行うことになるが、その前に、欠陥部分の位置合わせ処理、すなわち、欠陥部分を画像データ取得の際の電子ビーム走査範囲(視野)の中心に位置させる動作が行われる。この位置合わせ処理は、欠陥部分のパターンに対応した無欠陥パターンとの比較により、欠陥箇所の位置と大きさを認識することによって行われる。
【0035】
図2は光学式検査装置1で検査された結果の一例を概略的に示したもので、Wは被検査半導体ウェハである。ウェハW上には、多数のチップCが形成されているが、図中X印が付された領域が光学式検査装置1で見付け出された欠陥領域である。
【0036】
本発明においては、欠陥のないチップC0のうちの一つが任意に選択され、このチップに基づいて、基準画像データの取得が行われる。なお、無欠陥チップの選択は、欠陥のあるチップの近傍のチップとすることが望ましい。
【0037】
ここで、検査対象である半導体ウェハ試料に形成されたチップにおいて、チップ内のLSIパターン配置を見ると、機能ブロックごとに別れて配置されていることが一般的である。図3はウェハ試料に形成されたチップCを示しており、チップCは、複数の機能ブロックBa〜Bnを有している。
【0038】
機能ブロックBaは、複数の領域a1,a2,………より構成されているが、各領域は、同一のパターンが形成されている。また、別の機能ブロックBbは、複数の領域b1,b2,………より構成されているが、この各領域も、同一のパターンが形成されている。なお、全ての機能ブロックは、全て複数の領域から構成されるわけではなく、場合によっては、単一の領域からなる機能ブロックも存在する。
【0039】
さて、基準画像データを取得する場合、機能ブロックBaに関しては、領域a1,a2,………の内、特定の1個の領域が代表パターン領域として選択される。例えば、領域a1が選択され、この領域a1の画像データがSEM機能を用いて取得される。より具体的に述べると、機能ブロックBaを適当なSEMの倍率で観察し、このブロックBaの原点(Xa10,Ya10)と、ブロックBaの範囲(Xa11,Ya11),(Xa12,Ya12),(Xa13,Ya13)をブロックBaの原点(Xa,Ya)からの座標として読み取る。更に、ブロックBaの原点はチップの原点からの座標である。
【0040】
その後、欠陥部分の画像データを取得する際に用いる倍率(基準倍率)と同一の倍率(電子ビームの走査範囲に対応)により、領域a1の画像を取り込む。
【0041】
通常、領域a1の範囲は、基準倍率に基づくSEMの一視野より広いため、領域a1は、仮想的に分割され、分割領域ごとに画像データの取得が行われる。図4は領域a1を示しており、領域a1は点線のように仮想的に分割され、それぞれの分割領域ごとに画像データが取得される。
【0042】
すなわち、最初に分割領域a11において電子ビームの2次元走査が行われ、この走査に基づいて発生した2次電子が、2次電子検出器11によって検出される。検出器11の検出信号は、増幅器12によって増幅された後、AD変換器13によってディジタル信号に変換され、制御処理ユニット2に供給される。制御処理ユニット2は、供給された画像データを電子ビームの走査位置例えば走査領域の中心座標に関連付けて画像メモリー14に供給して記憶させる。
【0043】
このようにして一つの分割領域における画像データの取得が行われた後、その視野の大きさに等しい距離をピッチとして、視野の移動が移動ステージ8のX,Y方向の移動によって行われる。そして、視野の移動が行われた後、最初の分割領域と同様の手順で、画像データの取得と画像メモリー14への記憶動作が行われる。なお、視野の移動は、全て移動ステージの移動によらず、電子ビームの走査範囲を電気的に移動させるイメージシフト機能を用いることも可能である。
【0044】
このようにして、領域a1に含まれる全ての分割領域a11〜a1nの画像データが順次取り込まれ、このデータは、制御処理ユニット2を介して画像メモリー14に供給され、このメモリー内には、各視野(分割領域)の中央の座標を領域a1の原点からの座標に変換した座標と共に記憶される。
【0045】
この結果、画像メモリー14内には、領域a1の全体の画像が変換された視野の中央座標と共に記憶されることになる。同様にして、機能ブロックBbの代表パターン領域b1の画像が、座標を付して画像メモリー14内に取り込まれる。更に、他の機能ブロックについても同様な処理が行われ、最終的には、全ての機能ブロックの代表パターンが基準画像データとして画像メモリー内に保存される。
【0046】
このような前処理が行われた後、実際の欠陥検査の処理が行われるが、この欠陥検査の処理について以下に説明する。光学式検査装置1によって得られた欠陥部分の位置データに基づいて、欠陥部分が走査電子顕微鏡の電子ビーム光軸上に位置するように駆動回路11が制御され、移動ステージ8が移動される。
【0047】
このウェハ試料7の移動後、欠陥再検出の倍率で電子ビームEBにより欠陥部分で2次元走査され、この走査にともなって2次電子検出器11により検出された2次電子信号が、増幅器12,AD変換器13を介して制御処理ユニット2に供給される。
【0048】
制御処理ユニット2は、欠陥部分の位置データから、欠陥がどの領域に位置するかを判断する。例えば、欠陥が機能ブロックBbの領域b2に位置していることを判断する。更に、領域b2内の欠陥部分の位置Db2について、領域b2内の座標値を算出する。
【0049】
その後、機能ブロックBbの各領域を代表する領域b1について画像メモリー14に記憶保存されている基準画像データから、領域b1の原点からDb2に対応した位置Db1を見付け出す。そして、位置Db1を中心とした1視野分の画素数の画像が基準画像として画像メモリー14から切り出される。
【0050】
切り出された基準画像データと前記欠陥部分の画像データとは、画像処理ユニット15に送られ、画像比較処理が行われ、この処理によって欠陥の位置と大きさとが再検出される。再検出された欠陥位置に基づいて欠陥部分が走査電子顕微鏡の視野の中央に自動的に移動され、欠陥分類処理を行うに最適な倍率で画像が取り込まれる。なお、この視野移動は、ステージの移動とイメージシフトによる移動とが任意に用いられる。
【0051】
また、再検出された欠陥の大きさが数十画素以上から成るような大きな欠陥の場合には、再検出を行った画像を用いて欠陥分類の処理ができるので、欠陥分類処理のための画像の取り込みは省略できる。
【0052】
上記したステップにより、順次他の欠陥部分に対して、基準画像データとの比較処理、欠陥位置の再検出、欠陥分類のための画像取り込み処理が実行される。全ての欠陥部分に対して欠陥画像データが取り込まれた後、画像処理ユニット15において、各欠陥がどの種類に属するかがコンピュータ画像処理技術を用いて分類される。
【0053】
以上本発明の実施の形態を詳述したが、本発明はこの形態に限定されない。例えば、欠陥の存在する機能ブロックあるいは欠陥の存在する領域に対してのみ、これに対応した代表パターンを取り込んで基準画像として保存しても良い。このようにした場合、検査対象のウェハが1枚である場合には、基準画像の取り込み時間を短縮することができる。
【0054】
また、基準画像の取り込みに1視野分をピッチとして視野を移動させたが、1視野より例えば10%程度小さな距離をピッチとして移動するようにしても良い。このようにして視野の移動を行えば、隣り合った視野の一部が重なることになるが、ステージのガタ等に起因して生じる視野と視野との繋がり部の画像の欠落が防止できる。
【0055】
更に、欠陥分類処理は、全ての欠陥画像を取り込んだ後に行う代わりに、第1の欠陥位置の欠陥画像を取り込んだ後、第2の欠陥位置にウェハを移動させる間に平行処理して、欠陥分類を実行するようにすれば、より検査のスループットを向上させることができる。
【0056】
更にまた、LSIメモリチップでは、メモリ機能ブロックはチップ全体の約80%の面積を占有しており、かつ、このブロック内は繰り返しのパターン配列で構成されているため、機能ブロックは領域に等しい。更に領域は特定のパターンの配列の繰り返しである。このようなチップでは、領域全体の基準画像を保存することなく、領域の一部分である特定パターンの一部分に限定して保存するようにしても良い。
【0057】
更にまた、基準画像を欠陥検査時の倍率より低い倍率、例えば1/2倍で取り込み、この画像と欠陥画像を比較することもできる。すなわち、基準画像データを取得する際の無欠陥領域における電子ビームの走査の範囲を大きくする。このように倍率の違う画像を比較するには、倍率の低い方の基準画像を膨脹(画素間の補完)等の画像処理を行って、同等の倍率まで拡大した後、欠陥画像と比較し欠陥を検出する。
【0058】
つまり、基準画像の取得に際しては画素の密度を欠陥画像の密度よりも粗くして取得し、欠陥画像との比較に際しては取得した基準画像の画素間を補完する処理を施して欠陥画像との比較を行うことができる。これは、欠陥のないパターンには図形の連続性ないし規則性といったものがあるため、画素間を補完する処理を施しても正しいパターン形状が保てるからである。なお、逆に欠陥画像を収縮(画素の間引き)して比較を行うことも考えられるが、欠陥部分の情報が欠落する可能性があるので、この手法は採用しないほうが良い。
【0059】
このような低い倍率で基準画像データを取得する場合、実験によれば、基準画像は欠陥画像に対して1/8倍程度まで低くすることができる。この基準画像を低い倍率で取得すると、1回の電子ビームの走査での取り込み領域が広くなるので、全基準画像の取り込み時間が倍率の割合に応じて短縮できる。
【0060】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明では、所定領域の基準画像データをあらかじめ記憶させておき、欠陥部分の画像データと、欠陥部分に対応した基準画像データ中の領域の画像データを切り出し、切り出された基準画像データと欠陥部分を含む画像データとを比較するようにしたので、多数の欠陥の検査ごとに無欠陥領域における電子ビーム走査による基準画像データの取得動作が不要となり、検査時間を著しく短縮することができる。
【0061】
また、機能ブロックや領域の範囲を見付け出して、代表パターンを保存することにより、チップ全領域に渡る膨大な枚数の画像を保存する場合に比べ、その取り込み時間と保存メモリー量を驚異的に圧縮することができる。
【0062】
例えば、10mm角のチップ全体を倍率1万倍で取り込んだ画像を保存すると、観察領域の大きさを20μmとした場合、25万枚の画像の取り込みが必要となる。画像1枚の取り込み時間が3秒としても、トータルで約200時間の取り込み時間を要する。
【0063】
これに対して、本発明では、LSIの品種によっても異なるが、繰り返しパターンがチップ全体のほとんどの領域を占めるメモリー系のLSIでは、基準画像の取り込み時間と保存メモリ容量が約1/100〜1/200に圧縮することになる。また、パターンの種類が多いロジック系のLSIにおいても、それらが1/30〜1/50程度となる。また、欠陥のない特定領域の画像データを取得する際の電子ビームの走査範囲を、欠陥部分の画像データを取得する際の電子ビームの走査範囲に対して大きくしたので、基準画像データを取得する時間を短かくすることができる。
【0067】
請求項記載の発明では、欠陥のない特定領域の画像データを取得する際の電子ビームの走査の画素密度を欠陥部分の画像データを取得する際の電子ビームの走査の画素密度に対して粗くしたので、前記特定領域の基準画像データを取得する時間を短縮し、画像データのメモリを節約することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づく検査方法を実施するための基本システム構成の一例を示す図である。
【図2】光学式検査装置1で検査された結果の一例を概略的に示した図である。
【図3】ウェハ試料に形成されたチップCを示す図である。
【図4】図3に示したチップC内の機能ブロックBaの繰り返しパターン領域a1を示す図である。
【符号の説明】
1 光学式検査装置
2 制御処理ユニット
3 電子銃
4 コンデンサレンズ
5 対物レンズ
6 偏向器
7 ウェハ試料
8 移動ステージ
9 偏向器駆動回路
10 ステージ駆動回路
11 2次電子検出器
12 増幅器
13 AD変換器
14 画像メモリー
15 画像処理ユニット

Claims (2)

  1. 同一形状のパターンが配列された特定領域が複数存在する被検査半導体試料に対し、光学顕微鏡機能を有した第1の検査装置によって試料上の欠陥部分の少なくとも位置を認識し、走査電子顕微鏡機能を有した第2の検査装置で第1の検査装置により認識された試料上の欠陥部分の位置において電子ビームを走査し、この走査によって得られた画像信号に基づいて欠陥部分の所定の検査を行うようにした半導体試料の検査方法であって、
    第1の検査装置により得られた情報に基づき、第2の検査装置が欠陥のない特定領域を見出し、この特定領域を仮想的に分割して所定の倍率により分割領域ごとに電子ビームの走査を行い、各走査によって試料から得られた画像信号を前記特定領域の基準画像として記憶させ、第2の検査装置が第1の検査装置で認識された欠陥部分において所定の倍率により電子ビームの走査を行い、試料からの信号を検出して画像データを取得し、欠陥部分に対応した基準画像データ中の領域の画像データを切り出し、
    切り出された基準画像データと欠陥部分を含む画像データとを比較し、欠陥部分の少なくとも位置を認識し、認識された位置に基づいて、欠陥部分を電子ビームの走査中心近傍に配置し、所定の倍率で電子ビームを走査して画像データを取得し、この画像データに基づいて欠陥部分の検査を行うようにしたものにおいて、
    欠陥のない特定領域の画像データを取得する際の電子ビームの走査範囲を、欠陥部分の画像データを取得する際の電子ビームの走査範囲に対して大きくしたことを特徴とする半導体試料の検査方法。
  2. 前記欠陥のない特定領域の画像データを取得する際の電子ビームの走査範囲の画素密度を、欠陥部分の画像データを取得する際の電子ビームの走査範囲の画素密度に対して粗くしたことを特徴とする請求項1記載の半導体試料の検査方法。
JP2000015920A 2000-01-25 2000-01-25 半導体試料の検査方法 Expired - Fee Related JP3781601B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000015920A JP3781601B2 (ja) 2000-01-25 2000-01-25 半導体試料の検査方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000015920A JP3781601B2 (ja) 2000-01-25 2000-01-25 半導体試料の検査方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001210687A JP2001210687A (ja) 2001-08-03
JP3781601B2 true JP3781601B2 (ja) 2006-05-31

Family

ID=18543142

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000015920A Expired - Fee Related JP3781601B2 (ja) 2000-01-25 2000-01-25 半導体試料の検査方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3781601B2 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005249745A (ja) * 2004-03-08 2005-09-15 Ebara Corp 試料表面検査方法および検査装置
WO2007086400A1 (ja) * 2006-01-25 2007-08-02 Ebara Corporation 試料表面検査方法及び検査装置
JP2007334262A (ja) * 2006-06-19 2007-12-27 Shimadzu Corp Tftアレイ基板の欠陥検出方法、およびtftアレイ基板の欠陥検出装置
JP2011047783A (ja) * 2009-08-27 2011-03-10 Hitachi High-Technologies Corp 試料の観察方法およびその装置
JP5320329B2 (ja) * 2010-03-15 2013-10-23 株式会社日立ハイテクノロジーズ Sem式欠陥観察装置および欠陥画像取得方法
JP2011221350A (ja) * 2010-04-12 2011-11-04 Advantest Corp マスク検査装置及び画像生成方法
KR102579007B1 (ko) * 2018-07-10 2023-09-15 삼성전자주식회사 크리스탈 결함 분석 시스템 및 크리스탈 결함 분석 방법
CN117276112B (zh) * 2023-11-22 2024-04-12 宁德时代新能源科技股份有限公司 缺陷检测方法、装置、设备及计算机可读存储介质

Also Published As

Publication number Publication date
JP2001210687A (ja) 2001-08-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8581976B2 (en) Method and apparatus for reviewing defects of semiconductor device
US6965429B2 (en) Method of reviewing detected defects
US6047083A (en) Method of and apparatus for pattern inspection
EP1358623B1 (en) Method and apparatus for inspecting a substrate
US7894658B2 (en) Pattern inspection method and apparatus
US9082585B2 (en) Defect observation method and device using SEM
US7932493B2 (en) Method and system for observing a specimen using a scanning electron microscope
KR102185186B1 (ko) 패턴 검사 장치 및 패턴 검사 방법
US20030062487A1 (en) Pattern inspection method and system therefor
JP5320329B2 (ja) Sem式欠陥観察装置および欠陥画像取得方法
JP5415523B2 (ja) パターン検査装置及びその検査方法
JP2005061837A (ja) 走査型荷電粒子ビーム装置を用いた欠陥検査方法
KR20180081820A (ko) 다이 내부 검사에 있어서의 등록 및 설계 주변부에서 야기된 노이즈의 저감
JP3781601B2 (ja) 半導体試料の検査方法
JP4262269B2 (ja) パターンマッチング方法及び装置
US20040022429A1 (en) Scanning microscope and inspection method employing the scanning microscope
JP3665194B2 (ja) 回路パターンの検査方法及び検査装置
JP4262288B2 (ja) パターンマッチング方法及び装置
JP2002074335A (ja) パターン検査方法及び装置
JP2016111166A (ja) 欠陥観察装置および欠陥観察方法
JP7512403B2 (ja) 荷電粒子システムにおける高スループット欠陥検査のためのシステム及び方法
US20230139085A1 (en) Processing reference data for wafer inspection
JP2008147679A (ja) 電子線応用装置
WO2023156125A1 (en) Systems and methods for defect location binning in charged-particle systems
JP2000275184A (ja) レビューシステム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040615

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050413

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050426

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20050620

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050620

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20051115

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060112

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20060112

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060221

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060307

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090317

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100317

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees