JP3780684B2 - 車間距離制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車間距離制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、車間距離センサのセンシングエリアに基づいて制御領域を設定し、制御領域を超えた場合に制動力や減速度を緩和解除する制御領域設定、解除機能を備え、車間距離制御と定速走行制御とを共に行う車間距離制御装置として、例えば、特開平8−118996号公報に記載され、また図33に示すものが知られている。この従来の車間距離制御装置は、車速が解除速度以下になっても、減速制御している間は解除を禁止し、先行車に対して接近しすぎになる可能性を防止するように配慮したものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このような従来の車間距離制御装置には次のような問題点があった。図34においてセンシング角aに示すように、車間距離センサとしてのレーダ装置1は遠方になるにしたがって広がりw1を持つため、近くのセンシングエリアw2が狭くなる。これを避けて同図においてbに示すようにセンシング角を広げれば近くの先行車2も検出できるようになるが、このようにするとコストが高くなると共に、隣接車線の車両3や障害物をも検出するようになるために先行車2,4の認識ロジックが複雑になる。これゆえにセンシング角が広すぎるレーダ装置を採用することができず、センシングエリアがaであるレーダ装置1を採用している。
【0004】
しかしながら、センシング角がaであるレーダ装置1を採用した場合、低速度で車間距離を詰めて走行しているときには、センシング角w2がレーン幅w3よりも狭くなり、先行車2を外して検出しないときもあり、解除速度以下での低速域では車間距離の検出が未確定なので車間距離に基づく減速制御を実行するのが難しい。そこで、このような状況では、つまり、解除速度以下での低速域では、車間距離の検出が未確定なのでドライバにそれを知覚させるために警報を与えるようにするのが好ましい。
【0005】(削除)
【0006】
本発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされたもので、制御領域を超えたために車間距離制御を解除する場合に、車速に応じて、あるいは時間経過に応じて減速度を徐々に緩和しながら車間距離制御を解除し、あるいは制御領域を外れたときの減速度を保持することにより、制御領域を外れたときに急激に自動車の制動・駆動挙動が変化するのを避けることができる車間距離制御装置を提供することを目的とする。
【0007】
本発明はさらに、近い将来に車間距離制御が解除されると予測されるシチュエーションでドライバに前もって警報を与え、車間距離制御解除に対する備えをさせることができる車間距離制御装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
発明の特徴は、自車と先行車との間の実車間距離を検出する車間距離検出手段と、制駆動力を制御して実車間距離を目標車間距離に制御する車間距離制御手段と、前記先行車と自車との相対速度を検出する相対速度検出手段と、自車速度があらかじめ設定されている制御解除速度以下になったかどうか判断する制御領域判断手段と、前記制御領域判断手段において自車速度が前記制御解除速度以下になったと判断した場合に、車間距離制御を解除する車間距離制御解除手段と、前記制御領域判断手段において自車速度が前記制御解除速度以下になったと判断した場合に、当該判断直前における先行車から離間する方向への相対速度に応じて減速度の程度を決定し、車間距離制御解除後に制動力を変更する減速度調整手段とを備えた車間距離制御装置であることである。
【0009】
上記の車間距離制御装置では、車間距離検出手段によって自車と先行車との間の車間距離を検出し、車間距離制御手段によって制駆動力を制御して実車間距離を目標車間距離に制御する。これと並行して、制御領域判断手段によって自車速度があらかじめ設定されている制御解除速度以下になったかどうか判断し、自車速度が制御解除速度以下になったと判断した場合に、車間距離制御解除手段によって車間距離制御手段の車間距離制御を解除させる。そしてこの車間距離制御を解除するときに、減速度緩和手段によって車間距離制御解除直前の減速度を自車速あるいは経過時間に応じて徐々に緩和し、あるいは減速度保持手段によって車間距離制御解除直前の減速度を保持し、あるいは減速度調整手段によって車間距離制御解除直前の相対速度と実車間距離とに基づいて、先行車に接近する度合いが大きい程、減速度が大きくなるように、車間距離制御解除直前の制動力を車間距離制御解除後に変更することにより、車間距離制御を急に解除することによる弊害を回避する。
【0010】
なお、前記制御領域判断手段において、自車速度が前記制御解除速度以下になったと判 断した場合に、警報を出力する警報手段を備えていても構わない。
【0011】
また、前記警報手段は、制駆動力に急激な変化を与えてドライバの知覚できるショックを生起させるものであっても構わない。
【0012】
また、前記減速度調整手段は、判断直前における先行車から離間する方向への相対速度が大きい程、減速度の程度は小さくしても構わない。
【0013】
また、前記減速度調整手段は、前記車間距離制御解除直前の制動力を前記車間距離制御解除後に増強する際、前記車間距離制御解除後の自車速度の低下に伴って徐々に制動力を強めても構わない。
【0014】
また、前記減速度調整手段は、前記車間距離制御解除直前の制動力を前記車間距離制御解除後に増強する際、前記車間距離制御解除後の時間の経過に伴って徐々に制動力を強めても構わない。
【0015】(削除)
【0016】(削除)
【0017】(削除)
【0018】(削除)
【0019】(削除)
【0020】(削除)
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【0030】(削除)
【0031】(削除)
【0032】(削除)
【0033】(削除)
【0034】(削除)
【0035】(削除)
【0036】
【発明の効果】
本発明によれば、自車速度が速度制御領域を超えたために車間距離制御を解除するときに、減速度調整手段によって判断直前における先行車から離間する方向への相対速度に応じて減速度の程度を決定し、車間距離制御解除後に制動力を変更することにより、車間距離制御を急に解除することによる弊害を回避することができる。
【0037】(削除)
【0038】(削除)
【0039】(削除)
【0040】(削除)
【0041】(削除)
【0042】(削除)
【0043】(削除)
【0044】(削除)
【0045】(削除)
【0046】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて詳説する。図1は本発明の第1の実施の形態の車間距離制御装置を示している。第1の実施の形態の車間距離制御装置は、例えば、レーザの送出タイミングから先行車の後尾部に当たって反射してくる反射光の受光タイミングまでの時間的遅れから先行車との車間距離daを検出するレーザレーダ装置で構成される車間距離検出部11、車輪速パルスなどにより自車速vaを検出する車速検出部12、車間距離検出部11の検出する車間距離daの時間的変化に基づいて先行車に対する相対速度vbを演算する相対速度演算部13、車速vaに応じた目標車間距離dbを演算する目標車間距離演算部14、相対速度vbと車速vaとから現実の車間距離daを目標車間距離dbに制御するための制駆動力Ftを演算する車間距離制御部15、この車間距離制御部15からの制駆動力Ftに応じたスロットル開度sa及びブレーキ液圧baを演算する駆動力制御部16、モータでワイヤを引っ張る方式あるいは電子スロットルなどを用いてスロットル開度を制御するスロットルアクチュエータ17及び、モータによりピストンを制御する方式その他のものを用いてブレーキ液圧を制御するブレーキアクチュエータ18を備えている。
【0047】
この実施の形態の車間距離制御装置はさらに本発明の特徴として、カメラなどにより車両前方の道路状況を撮影し、画像処理によってレーン幅lwを検出するレーン幅検出部19、目標車間距離dbとレーン幅lwとから追従車間距離において先行車が検出可能かどうか判断するセンシング可能性判断部20及び、自車が制御領域を超えると車速vaに応じて制動力を徐々に緩和しながら車間距離制御を解除する制動力緩和解除部21を備えている。
【0048】
次に、上記構成の第1の実施の形態の車間距離制御装置の動作を、図2のフローチャートを参照して説明する。車間距離検出部11によって先行車との車間距離daを検出し、相対速度演算部13により車間距離daの時間的変化、例えば、時間微分又は時間差分演算によって先行車に対する自車の相対速度vb(プラスであれば離間傾向、マイナスであれは接近傾向)を演算し、車速検出部12によって自車速vaを検出し、これらの車速da、車速va、相対速度vbを車間距離制御部15に入力する(ステップS11〜S13)。
【0049】
さらに目標車間距離演算部14により、車速検出部12が検出した自車速vaに対して適切な車間距離、つまり目標車間距離dbを演算して車間距離制御部15とセンシング可能性判断部20に出力する(ステップS14)。
【0050】
この目標車間距離dbは、例えば、
[数1]
目標車間距離db=A×自車速va+B
の式によって求める。
【0051】
ここで、A,Bは定数であり、Aとしては自車の現速度で一定時間後に到達する位置を求めるものとして、例えば、2秒(車間時間)に設定し、またBにはそれに適当なオフセット値(余裕距離)を設定する。
【0052】
車間距離制御部15は入力される相対速度vb、車間距離da、目標車間距離dbから、次の数2式によって制駆動力Ftを演算して駆動力制御部16に与える。
【0053】
[数2]
目標制駆動力Ft=P1×(車間距離da−目標車間距離db)
+P2×相対速度vb
ここで、P1,P2は制御ゲインである。
【0054】
駆動力制御部16は、与えられる制駆動力Ftに応じて、スロットル開度sa、ブレーキ液圧baを図3及び図4の制御特性に基づいて演算して求める(ステップS15)。
【0055】
それにはまず、目標制駆動力Ftとトランスミッション変速比Grから、次の数3式によりエンジンの駆動軸トルクTeを演算する。
【0056】
[数3]
エンジン軸トルクTe=(目標制駆動力Ft×タイヤ半径)
/(変速比Gr×9.8)
そして、エンジン軸トルクTeとエンジン回転数Neから図4に示すエンジンマップによりスロットル開度saを選定する。
【0057】
またブレーキ液圧baは、次の数4式により演算する。
【0058】
[数4]
ブレーキ液圧ba= −駆動力Ft/Bp
ここで、Bpは制動力変換定数である。
【0059】
一方、レーン幅検出部19は例えば、カメラにより道路前方の情景を撮影し、画像処理によって左右の道路白線間の距離、つまり、レーン幅lwを検出してセンシング可能性判断部20に与える(ステップS16)。そしてセンシング可能性判断部20では、追従車間距離Lにおける車間距離検出部11の検出幅wが現実のレーン幅lwよりも小さいかどうか比較する(ステップS17)。
【0060】
ここで、追従車間距離における車間距離検出幅wが現実のレーン幅lwよりも大きければ、先行車をセンシング可能と判断して車間距離制御部15の出力する制駆動力Ftに介入せず、ステップS19に移行する。
【0061】
ステップS19では、通常は、駆動力制御部16の演算したこれらのスロットル開度saとブレーキ液圧baをスロットルアクチュエータ17、ブレーキアクチュエータ18それぞれに与え、スロットルアクチュエータ17及びブレーキアクチュエータ18が与えられる指令値に一致するようにスロットル開度、ブレーキ液圧を作動させて自車速を加減し、先行車に対して自車が目標車間距離を維持しながら追従するように制御する(ステップS19,S20)。
【0062】
しかしながら、追従車間距離における車間距離検出部11の検出幅wがレーン幅lwよりも小さい場合には、センシング可能性判断部20はステップS17で先行車をセンシングできないと判断して制動力緩和制御指令を制動力緩和解除部21に出力する。
【0063】
ここで、図5に示すように追従車間距離における車間距離検出部11の検出幅wは、検出角度(センシング角)θとし、追従車間距離Lとすると、次の数5式のようになる。
【0064】
[数5]
検出幅w=2L・ tan(θ/2)
センシング可能性判断部20でセンシングできないと判断されると、制動力緩和解除部21は車速検出値から制動力指令値Ft2を、次の数6式により演算する(ステップS18)。
【0065】
[数6]
制動力指令値Ft2
=センシング不可能判断直前の数2式による制動力Ft1
+C1×(センシング不可能判断時の速度va1−車速検出値va2)
ただし、C1は定数である。
【0066】
車間距離制御部15は与えられるこの制動力指令値Ft2を制駆動力Ftとして駆動力制御部16に出力し、制動力を制御させる(ステップS19,S20)。
【0067】
上記の数6式により制動力指令値Ft2を演算し、これを新たな制駆動力指令値Ftとして駆動力制御すれば、制御解除速度において数2式により演算した値Ft1(元のFt)とスムーズに連続的につながり、徐々に制動力を弱めることができる。
【0068】
なお、上記の第1の実施の形態では車間距離制御の解除時に、車間距離制御部15が演算する制動力Ftを徐々に緩和するようにしたが、これに代えて、次の数7式により、制動力指令値Ftを時間に応じて徐々に緩和する制御を採用することもできる。
【0069】
[数7]
制動力指令値Ft2
=センシング不可能判断直前の数2式による制動力Ft1
+C2×センシング不可能判断時からの経過時間t
ただし、C2は定数である。
【0070】
次に、本発明の第2の実施の形態の車間距離制御装置を、図6及び図7に基づいて説明する。この第2の実施の形態の特徴は、図1に示した第1の実施の形態に対して、車間距離制御部15aが入力される車間距離da、目標車間距離db、自車速va、相対速度vbにより目標車間距離dbに現実の車間距離daを一致させるために必要な自車の目標速度vcと減速度αを演算し、車速制御部15bがこの目標速度vcに対して必要な制駆動力Ftを演算して駆動力制御部16に与え、この駆動力制御部16が第1の実施の形態と同様にスロットル開度sa、ブレーキ液圧baを演算してスロットルアクチュエータ17及びブレーキアクチュエータ18を制御する構成であり、さらに、第1の実施の形態における制動力緩和解除部21に代わる減速度緩和解除部21aがセンシング可能性判断部20のセンシング不可能の判断結果を受けて、車間距離制御部15aの演算した減速度α1を後述する演算によって調整し、車間距離制御部15aに返すようにした点にある。なお、この第2の実施の形態にあって、上記の要素以外は図1に示した第1の実施の形態と同じものを備え、同じ働きをする。
【0071】
この第2の実施の形態の車間距離制御装置では、図7のフローチャートに示すように、第1の実施の形態と同様、車間距離検出部11によって車間距離daを検出し、相対速度演算部13により相対速度vbを演算し、車速検出部12によって自車速vaを検出し、目標車間距離演算部14によって目標車間距離dbを演算する(ステップステップS11〜S14)。
【0072】
車間距離制御部15aは入力される相対速度vb、車間距離da、目標車間距離dbから、次の数8式によって数1式で求めた目標車間距離dbに制御するための目標車速vcを演算する(ステップS15a)。
【0073】
[数8]
目標車速vc=F1×(車間距離da−目標車間距離db)
+F2×相対速度vb+(自車速va+相対速度vb)
ここで、F1,F2は制御ゲインであり、(自車速va+相対速度vb)は先行車の速度である。
【0074】
この数8式で得られる目標車速vcは、車間距離daを目標車間距離dbに一致させ、かつ車速vaを先行車の速度に一致させるための速度となる。車速制御部15bは、与えられる目標車速vcに自車速vaを一致させるための目標制駆動力Ftを、例えば、次の数9式によって演算する。
【0075】
【数9】
Figure 0003780684
ただし、G1,G2,G3は制御ゲインである。
【0076】
そして駆動力制御部16が第1の実施の形態と同様に、目標駆動力Ftに応じてスロットル開度sa、ブレーキ液圧baを演算する。
【0077】
また車間距離制御部15aは、次の数10式のように、車間距離制御によって発生する目標車速vcを時間微分することによって減速度α1も算出しておく(ステップS15b)。
【0078】
【数10】
Figure 0003780684
次に、第1の実施の形態と同様に、レーン幅検出部19によってレーン幅lwを検出し(ステップS16)、センシング可能性判断部20によって追従車間距離Lにおける車間距離検出部11の検出幅wが現実のレーン幅lwよりも小さいかどうか比較する(ステップS17)。
【0079】
追従車間距離における車間距離検出幅wが現実のレーン幅lwよりも大きければ、先行車をセンシング可能と判断してステップS19に移行し、第1の実施の形態と同様に、駆動力制御部16の演算したスロットル開度saとブレーキ液圧baに一致するようにスロットル開度、ブレーキ液圧を制御して自車速を加減し、先行車に対して自車が目標車間距離を維持しながら追従するように制御する(ステップS19,S20)。
【0080】
しかしながら、追従車間距離における車間距離検出部11の検出幅wがレーン幅lwよりも小さいために、センシング可能性判断部20がステップS17で先行車をセンシングできないと判断すれば、減速度緩和制御指令を減速度緩和解除部21aに出力する。
【0081】
減速度緩和解除部21aは車間距離制御部15aからの減速度指令値α1から減速度指令値α2を、次の数11式により演算する(ステップS18a)。
【0082】
[数11]
減速度指令値α2
=センシング不可能判断直前の数10式による減速度α1
+D1×(センシング不可能判断時の速度−車速検出値va)
ただし、D1は定数である。
【0083】
車間距離制御部15aは与えられるこの調整済みの減速度力指令値α2に基づいて再度目標車速vc2を演算して車速制御部15bに出力し、以降、通常制御の場合と同様に、車速制御部15bでこの目標車速vc2に対する制駆動力Ft2を演算し、駆動力制御部16によってスロットルアクチュエータ17とブレーキアクチュエータ18を制御して減速制御する(ステップS19,S20)。
【0084】
このようにして、数11式により減速度指令値α2を演算し、これに基づく新たな制動力指令値Ft2を演算して駆動力制御すれば、制御解除速度において数2式により演算した制動力Ft1(元のFt)とスムーズに連続的につながり、徐々に減速度を弱めることができる。
【0085】
なお、上記の第2の実施の形態では車速制御の解除時に、車間距離制御部15aが演算する減速度を徐々に緩和するようにしたが、これに代えて、次の数12式により、減速度指令値α2を時間に応じて徐々に緩和する制御を採用することもできる。
【0086】
[数12]
減速度指令値α2
=センシング不可能判断直前の数10式による減速度α1
+D2×センシング不可能判断時からの経過時間t
ただし、D2は定数である。
【0087】
この場合、減速度指令値α2から次の数13式により目標車速vc2を再計算し、これに基づいて減速制御することになる。
【0088】
[数13]
目標車速vc2=センシング不可能判断直前の数8式による目標車速vc
+減速度指令値α2×経過時間t
これらの第1及び第2の実施の形態によれば、センシング限界に応じて制御領域を設定し、自車が制御領域を超えても車速あるいは時間経過に応じて制動力又は減速度を徐々に緩和しながら制御を解除するので、
(1)センシング限界に応じて制御領域を設定することができて、センサ信号に応じた走行制御が確実に行え、
(2)センシング限界を超えた領域で急に減速制御を解除するのではなく、センシング限界を超えた領域でも減速制御を維持することができ、
(3)制御解除領域になったとき、解除領域になる直前のデータを用いることにより乗り心地の悪化を防ぐことができ、
(4)徐々に制御を停止させることができて、低速域で制御が解除されるのを完全に制御が解除される前に(制動力緩和又は減速度緩和解除中に)ドライバに知覚させることができる。
【0089】
次に、本発明の第3の実施の形態の車間距離制御装置を、図8及び図9に基づいて説明する。第3の実施の形態の特徴は、図1に示した第1の実施の形態に対して、レーン幅検出部19に代えて解除速度設定部22を備え、センシング可能性判断部20に代えて速度制御領域判断部23を備えた点にあり、その他の構成要素は第1の実施の形態のものと共通である。
【0090】
解除速度設定部22は、あらかじめ設定される制御解除速度値vdを保持している。この解除速度vdは、次のようにして求められた値である。一般的な道路幅を用いてその値をHとすると、車間距離検出部11がそのセンシング角θにより道路幅以上の検出幅wとなる車間距離Lは、第1の実施の形態で説明したように、数5式より求めて、次の数14式のL以上の場合となる。
【0091】
[数14]
L=H/(2・ tan(θ/2))
そこで、この車間距離Lに制御する速度を、数1式より求めて解除速度vdに設定する。
【0092】
[数15]
解除速度vd=(L−B)/A
ただし、A,Bは数1式で用いた定数である。
【0093】
速度制御領域判断部23は、車速検出部12による車速検出値vaと解除速度設定部21からの解除速度vdとを比較し、車速検出値vaが解除速度よりも大きければ車間距離制御を継続し、車速検出値vaが解除速度以下になれば制動力緩和制御指令を制動力緩和解除部21に出力する。
【0094】
次に、上記の第3の実施の形態の車間距離制御装置の動作を、図9のフローチャートを参照して説明する。通常の車間距離制御では、図2に示した第1の実施の形態の処理と同様に、車間距離検出部11によって車間距離daを検出し、相対速度演算部13によって相対速度vbを演算し、車速検出部12によって自車速vaを検出し、さらに目標車間距離演算部14によって目標車間距離dbを演算して車間距離制御部15に入力する(ステップS11〜S14)。
【0095】
車間距離制御部15は入力される相対速度vb、車間距離da、目標車間距離dbから制駆動力Ftを演算して駆動力制御部16に与える(ステップS15)。
【0096】
そして速度制御解除判断部23では、車速検出値vaと解除速度vdとを比較し、車速検出値vaが解除速度よりも大きければ車間距離制御を継続し、車速検出値vaが解除速度以下になれば制動力緩和制御指令を制動力緩和解除部21に出力する(ステップS17a)。
【0097】
ステップS17aで速度制御解除判断部23が車間距離制御を継続すると判断した場合、第1の実施の形態と同じく制動力緩和解除部21は車間距離制御部15の出力する制駆動力Ftに介入せず、駆動力制御部16の演算したスロットル開度saとブレーキ液圧baをスロットルアクチュエータ17、ブレーキアクチュエータ18それぞれに与え、スロットルアクチュエータ17及びブレーキアクチュエータ18が与えられる指令値に一致するようにスロットル開度、ブレーキ液圧を作動させて自車速を加減し、先行車に対して自車が目標車間距離を維持しながら追従するように制御する(ステップS19,S20)。
【0098】
他方、ステップS17aで速度制御解除判断部23が制動力緩和解除と判断した場合には、制動力緩和解除部21は第1の実施の形態と同様に、次の数16式によって車速検出値vaから制動力指令値Ft2を演算し(ステップS18)、車間距離制御部15は与えられる制動力指令値Ft2を制駆動力Ftとして駆動力制御部16に出力し、制動力を制御させる(ステップS19,S20)。
【0099】
[数16]
制動力指令値Ft2
=解除速度到達判断直前の数2式による制動力Ft1
+C1×(解除速度到達判断時の速度va1−車速検出値va2)
ただし、C1は定数である。
【0100】
こうして、第3の実施の形態によれば、自車速vaがあらかじめ設定されている解除速度vd以下になれば、上記の数16式により制動力指令値Ft2を演算し、これを新たな制駆動力指令値Ftとして駆動力制御することにより、制御解除速度vdで数2式により演算した値Ft1(元のFt)とスムーズに連続的につながり、車速に応じて徐々に制動力を弱めることができる。
【0101】
なお、上記の第3の実施の形態では、車間距離制御の解除時に車間距離制御部15が演算する制動力Ftを車速に応じて徐々に緩和するようにしたが、これに代えて、第1の実施の形態と同様に、次の数17式により、制動力指令値Ftを時間に応じて徐々に緩和する制御を採用することもできる。
【0102】
[数17]
制動力指令値Ft2
=解除速度到達判断直前の数2式による制動力Ft1
+C2×解除速度到達判断時からの経過時間t
ただし、C2は定数である。
【0103】
次に、本発明の第4の実施の形態の車間距離を、図10及び図11に基づいて説明する。第4の実施の形態の特徴は、第1の実施の形態に対する第2の実施の形態の場合と同様に、図8に示した第3の実施の形態に対して、車間距離制御部15aが入力される車間距離da、目標車間距離db、自車速va、相対速度vbにより目標車間距離dbに現実の車間距離daを一致させるために必要な自車の目標速度vcと減速度αを演算し、車速制御部15bがこの目標速度vcに対して必要な制駆動力Ftを演算して駆動力制御部16に与え、この駆動力制御部16が第1の実施の形態と同様にスロットル開度sa、ブレーキ液圧baを演算してスロットルアクチュエータ17及びブレーキアクチュエータ18を制御する構成であり、さらに、第3の実施の形態における制動力緩和解除部21に代わる減速度緩和解除部21aが速度制御領域判断部23の制御解除速度到達の判断結果を受けて、車間距離制御部15aの演算した減速度α1を調整し、車間距離制御部15aに返すようにした点にある。なお、この第4の実施の形態にあって、上記の要素以外は図8に示した第3の実施の形態と同じものを備え、同じ働きをする。
【0104】
この第4の実施の形態の車間距離制御装置では、図11のフローチャートに示すように、第3の実施の形態と同様、車間距離検出部11によって車間距離daを検出し、相対速度演算部13により相対速度vbを演算し、車速検出部12によって自車速vaを検出し、目標車間距離演算部14によって目標車間距離dbを演算する(ステップステップS11〜S14)。
【0105】
車間距離制御部15aは入力される相対速度vb、車間距離da、目標車間距離dbから、第2の実施の形態のところで説明した数8式によって目標車速vcを演算する(ステップS15a)。車間距離制御部15aはまた、数10式に基づき、車間距離制御によって発生する目標車速vcを時間微分することによって減速度α1も算出する(ステップS15b)。
【0106】
車速制御部15bは、与えられる目標車速vcに自車速vaを一致させるための目標制駆動力Ftを前述の数9式によって演算する。そして駆動力制御部16が第3の実施の形態と同様に、目標駆動力Ftに応じてスロットル開度sa、ブレーキ液圧baを演算する。
【0107】
次に、第3の実施の形態と同様に、速度制御解除判断部23が車速検出値vaと解除速度vdとを比較し、車速検出値vaが解除速度よりも大きければ車間距離制御を継続し、車速検出値vaが解除速度以下になれば減速度緩和制御指令を減速度緩和解除部21aに出力する(ステップS17a)。
【0108】
ステップS17aで速度制御解除判断部23が車間距離制御を継続すると判断した場合、減速度緩和解除部21aは車間距離制御部15aの出力する目標車速vcに介入せず、車速制御部15bの演算した制駆動力Ftに対して駆動力制御部16にスロットル開度saとブレーキ液圧baを演算させ、これらをスロットルアクチュエータ17、ブレーキアクチュエータ18それぞれに与え、スロットル開度、ブレーキ液圧を制御して自車速を加減し、先行車に対して自車が目標車間距離を維持しながら追従するように制御する(ステップS19,S20)。
【0109】
他方、ステップS17aで速度制御解除判断部23が減速度緩和解除と判断した場合には、減速度緩和制御指令を減速度緩和解除部21aに出力し、減速度緩和解除部21aは車間距離制御部15aからの減速度指令値α1から減速度指令値α2を第2の実施の形態と同様に数18式により演算する(ステップS18a)。
【0110】
[数18]
減速度指令値α2
=解除速度到達判断直前の数10式による減速度α1
+D1×(解除速度到達判断時の速度−車速検出値va)
ただし、D1は定数である。
【0111】
車間距離制御部15aは与えられる調整済みの減速度力指令値α2に基づいて再度目標車速vc2を演算して車速制御部15bに出力し(ステップS18b)、以降、通常制御の場合と同様に、車速制御部15bでこの目標車速vc2に対する制駆動力Ft2を演算し、駆動力制御部16によってスロットルアクチュエータ17とブレーキアクチュエータ18を制御して減速制御する(ステップS19,S20)。
【0112】
このようにして、数18式により減速度指令値α2を演算し、これに基づく新たな制動力指令値Ft2を演算して駆動力制御すれば、制御解除速度において数2式により演算した制動力Ft1(元のFt)とスムーズに連続的につながり、徐々に減速度を弱めることができる。
【0113】
なお、上記の第4の実施の形態では車速制御の解除時に、車間距離制御部15aが演算する減速度を徐々に緩和するようにしたが、第2の実施の形態の場合と同様に、次の数19式により減速度指令値α2を時間に応じて徐々に緩和する制御を採用することもできる。
【0114】
[数19]
減速度指令値α2
=解除速度到達判断直前の数10式による減速度α1
+D2×解除速度到達判断時からの経過時間t
ただし、D2は定数である。
【0115】
この場合、減速度指令値α2から次の数20式により目標車速vc2を再計算し、これに基づいて減速制御することになる。
【0116】
[数20]
目標車速vc2=解除速度到達判断直前の数8式による目標車速vc
+減速度指令値α2×経過時間t
この第3及び第4の実施の形態の車間距離制御装置によれば、自車が制御領域を超えても車速あるいは時間に応じて制動力あるいは減速度を徐々に緩和しながら制御を解除するようにしたので、第1及び第2の実施の形態と同様に(1)〜(4)の効果を奏する。
【0117】
次に、本発明の第5の実施の形態の車間距離制御装置を、図12及び図13に基づいて説明する。第5の実施の形態の特徴は、図8に示した第3の実施の形態に対して、制動力緩和解除部24に代えて制動力保持部25を備えた点にあり、その他の構成要素は第3の実施の形態のものと共通である。
【0118】
制動力保持部25は、速度制御領域判断部23が制御領域判断に基づき、車速検出値vaが解除速度vd以下になって制動力保持指令を出力すると、この判断時に車間距離制御部15が出力する制動力Ft1(=Ft)を保持するように制動力保持値Ft2(=Ft1)を駆動力制御部16に出力する働きをする。
【0119】
次に、上記の第5の実施の形態の車間距離制御装置の動作を、図13のフローチャートを参照して説明する。通常の車間距離制御では、図2に示した第1の実施の形態の処理と同様に、車間距離検出部11によって車間距離daを検出し、相対速度演算部13によって相対速度vbを演算し、車速検出部12によって自車速vaを検出し、さらに目標車間距離演算部14によって目標車間距離dbを演算して車間距離制御部15に出力し(ステップS11〜S14)、車間距離制御部15は制駆動力Ftを演算して駆動力制御部16に与える(ステップS15)。
【0120】
そして速度制御解除判断部23では第3の実施の形態と同様に、車速検出値vaと解除速度vdとを比較し、車速検出値vaが解除速度よりも大きければ車間距離制御を継続し、車速検出値vaが解除速度以下になれば制動力保持制御指令を制動力保持部25に出力する(ステップS17a)。
【0121】
ステップS17aで速度制御解除判断部23が車間距離制御を継続すると判断した場合、制動力保持部25は車間距離制御部15の出力する制駆動力Ftに介入せず、駆動力制御部16の演算したスロットル開度saとブレーキ液圧baをスロットルアクチュエータ17、ブレーキアクチュエータ18それぞれに与え、スロットルアクチュエータ17及びブレーキアクチュエータ18が与えられる指令値に一致するようにスロットル開度、ブレーキ液圧を作動させて自車速を加減し、先行車に対して自車が目標車間距離を維持しながら追従するように制御する(ステップS19,S20)。
【0122】
他方、ステップS17aで速度制御解除判断部23が制動力保持と判断した場合には、制動力保持部25は、車間距離制御部15から得た解除速度到達判断直前の制動力指令値Ft1を保持し(ステップS18c)、これを制動力指令値Ftとして駆動力制御部16に出力し、制動力を制御させる(ステップS19,S20)。
【0123】
こうして、第5の実施の形態によれば、自車速vaがあらかじめ設定されている解除速度vd以下になれば、解除速度到達判断直前の制動力指令値Ft1を保持し、これを制駆動力指令値Ftとして駆動力制御することにより、自車が制御領域を超えても直前の車速vaに応じた制動力を保持し、制動力が急に解除されることがないようにするのである。
【0124】
次に、本発明の第6の実施の形態の車間距離を、図14及び図15に基づいて説明する。第6の実施の形態の特徴は、第3の実施の形態に対する第4の実施の形態の場合と同様に、図12に示した第5の実施の形態に対して、車間距離制御部15aが入力される車間距離da、目標車間距離db、自車速va、相対速度vbにより目標車間距離dbに現実の車間距離daを一致させるために必要な自車の目標速度vcと減速度αを演算し、車速制御部15bがこの目標速度vcに対して必要な制駆動力Ftを演算して駆動力制御部16に与え、この駆動力制御部16が第1の実施の形態と同様にスロットル開度sa、ブレーキ液圧baを演算してスロットルアクチュエータ17及びブレーキアクチュエータ18を制御する構成であり、さらに、第5の実施の形態における制動力保持部25に代わる減速度保持部25aが速度制御領域判断部23の制御解除速度到達の判断結果を受けて、制御解除直前に車間距離制御部15aの演算した減速度α1を保持するようにした点にある。なお、この第6の実施の形態にあって、上記の要素以外は図12に示した第5の実施の形態と同じものを備え、同じ働きをする。
【0125】
この第6の実施の形態の車間距離制御装置では、図15のフローチャートに示すように、図11のフローチャートに示した第4の実施の形態と同様、車間距離検出部11によって車間距離daを検出し、相対速度演算部13により相対速度vbを演算し、車速検出部12によって自車速vaを検出し、目標車間距離演算部14によって目標車間距離dbを演算する(ステップステップS11〜S14)。
【0126】
そして車間距離制御部15aは前述の数8式によって目標車速vcを演算する(ステップS15a)。また車間距離制御部15aは前述の数10式により、車間距離制御によって発生する目標車速vcを時間微分することによって減速度α1も算出する(ステップS15b)。
【0127】
次に、速度制御解除判断部23が車速検出値vaと解除速度vdとを比較し、車速検出値vaが解除速度よりも大きければ車間距離制御を継続し、車速検出値vaが解除速度以下になれば減速度保持制御指令を減速度保持部25aに出力する(ステップS17a)。
【0128】
ステップS17aで速度制御解除判断部23が車間距離制御を継続すると判断した場合、減速度保持部25aは車間距離制御部15aの出力する目標車速vcに介入せず、第4の実施の形態と同様、車速制御部15bで制駆動力Ftを演算させ、これに対して駆動力制御部16の演算したスロットル開度saとブレーキ液圧baをスロットルアクチュエータ17、ブレーキアクチュエータ18それぞれに与え、スロットル開度、ブレーキ液圧を制御して自車速を加減し、先行車に対して自車が目標車間距離を維持しながら追従するように制御する(ステップS19,S20)。
【0129】
他方、ステップS17aで速度制御解除判断部23が減速度保持と判断した場合には、減速度保持制御指令を減速度保持部25aに出力し、減速度保持部25aは車間距離制御部15aからの解除速度到達直前の減速度指令値α1を保持し、これを車間距離制御部15aにα2(=α1)として返す(ステップS18d)。
【0130】
第2の実施の形態と同様に、車間距離制御部15aは減速度保持部25aから与えられる減速度力指令値α2(=α1)に基づいて目標車速vc2を演算して車速制御部15bに出力し(ステップS18b)、以降、通常制御の場合と同様に、車速制御部15bでこの目標車速vc2に対する制駆動力Ft2を演算し、駆動力制御部16によってスロットルアクチュエータ17とブレーキアクチュエータ18を制御して減速制御する(ステップS19,S20)。
【0131】
このようにして、第6の実施の形態では車速制御の解除時に、車間距離制御部15aが演算する減速度を保持し、これに基づいて駆動力制御することにより、自車が制御領域を超えても直前の車速vaに応じた減速度を保持し、減速度が急に解除されることがないようにするのである。
【0132】
この第5及び第6の実施の形態の車間距離制御装置によれば、自車が制御領域を超えても制動力あるいは減速度を保持するようにしたので、
(1)センシング限界を超えた領域においても、減速度制御を維持することができ、
(2)制御解除領域になったとき、解除領域になる直前のデータを用いることによって乗り心地の悪化を防ぐことができる。
【0133】
次に、本発明の第7の実施の形態の車間距離制御装置を、図16〜図18に基づいて説明する。第7の実施の形態の特徴は、図8に示した第3の実施の形態における制動力緩和解除部21に代えて、制動力調整部26を備えた点にあり、この制動力調整部26は、自車が制御領域を超えると制動力を後述する方法で調整する働きをするものである。なお、その他の構成要素については第3の実施の形態と共通である。
【0134】
次に、この第7の実施の形態の動作を図17のフローチャートを参照して説明する。通常の車間距離制御では、図8に示した第3の実施の形態の処理と同様に、車間距離daを検出し、相対速度vbを演算し、自車速vaを検出し、さらに目標車間距離dbを演算して車間距離制御部15に与え(ステップS11〜S14)、車間距離制御部15は制駆動力Ftを演算して駆動力制御部16に与える(ステップS15)。
【0135】
そして速度制御解除判断部23では、車速検出値vaと解除速度vdとを比較し、車速検出値vaが解除速度よりも大きければ車間距離制御を継続し、車速検出値vaが解除速度以下になれば制動力調整制御指令を制動力調整部26に出力する(ステップS17a)。
【0136】
ステップS17aで速度制御解除判断部23が車間距離制御を継続すると判断した場合、第3の実施の形態と同じく制動力調整部26は車間距離制御部15の出力する制駆動力Ftに介入せず、駆動力制御部16の演算したスロットル開度saとブレーキ液圧baに一致するようにスロットルアクチュエータ17、ブレーキアクチュエータ18それぞれを作動させて自車速を加減し、先行車に対して自車が目標車間距離dbを維持しながら追従するように制御する(ステップS19,S20)。
【0137】
他方、ステップS17aで速度制御解除判断部23が制動力調整制御と判断した場合には、制動力調整部26は制御領域を超える直前の車間距離daと相対速度vbとに応じて、次の数21式に基づいて制動力Ft1(=Ft)を緩和、保持、あるいは増強する調整をし、その調整結果として得られるFt2を駆動力制御部16に与える(ステップS18e)。
【0138】
[数21]
(i)相対速度vb≦所定値1(先行車に接近する)の場合
( i-1)車間距離va≦所定値3
下記の数22式の演算により、制動力を増強制御する。
【0139】
( i-2)車間距離va>所定値3
解除速度到達直前の制動力Ft1を保持する。
【0140】
(ii)相対速度vb≧所定値2(先行車から離間する)の場合
車間距離daによらず、数16式の演算により、制動力を緩和制御する。
【0141】
( iii)所定値2>相対速度vb>所定値1(先行車に巡航)の場合
( iii-1)車間距離da≦所定値4
解除速度到達直前の制動力Ft1を保持する。
【0142】
( iii-2)車間距離da>所定値4
数16式の演算により、制動力を緩和制御する。
【0143】
図18はこれらの緩和、保持、増強した場合それぞれの減速度パターンを示している。そして制動力を増強する場合、次の数22式によって制動力を演算する。
【0144】
[数22]
制動力指令値Ft2
=解除速度到達直前の数2式による制動力
−C3×(解除速度到達した時の速度va1−車速検出値va2)
ただし、C3は定数である。
【0145】
こうして、ステップS18eで制動力調整部26が演算を行って制動力指令値Ft2を決定すれば、車間距離制御部15は与えられる制動力指令値Ft2を制駆動力Ftとして駆動力制御部16に出力し、制動力を制御させる(ステップS19,S20)。
【0146】
このようにして第7の実施の形態によれば、数22式によって制動力指令値Ft2を演算することにより、制御解除速度において数2式で演算した値とスムーズに連続的につながり、徐々に制動力を強めることができる。
【0147】
なお、この第7の実施の形態においても、第3の実施の形態の場合と同様に、制動力指令値Ft2を増強する場合に、次の数23式に示すように時間に応じた値を用いることもできる。
【0148】
[数23]
制動力指令値Ft2
=解除速度到達直前の数2式による制動力
−C4×解除速度到達した時からの経過時間t
ただし、C4は定数である。
【0149】
次に、本発明の第8の実施の形態の車間距離制御装置を図19及び図20に基づいて説明する。図8に示した第3の実施の形態に対する図10に示した第4の実施の形態の場合と同様に、第8の実施の形態は、図16に示した第7の実施の形態における制動力調整部26に代えて、減速度調整部26aを設けた点を特徴とする。この減速度調整部26aは、自車が制御領域を超えると減速度を後述する方法で調整する働きをする。
【0150】
次に、この第8の実施の形態の動作を図20のフローチャートを参照して説明する。通常の車間距離制御では、図11に示した第4の実施の形態の処理と同様に、車間距離検出部11によって車間距離daを検出し、相対速度演算部13により相対速度vbを演算し、車速検出部12によって自車速vaを検出し、目標車間距離演算部14によって目標車間距離dbを演算し(ステップステップS11〜S14)、車間距離制御部15aは入力される相対速度vb、車間距離da、目標車間距離dbから目標車速vcを演算する(ステップS15a)。車間距離制御部15aはまた、車間距離制御によって発生する目標車速vcを時間微分することによって減速度α1も算出する(ステップS15b)。
【0151】
車速制御部15bは、与えられる目標車速vcに自車速vaを一致させるための目標制駆動力Ftを前述の数9式によって演算する。そして駆動力制御部16が第3の実施の形態と同様に、目標駆動力Ftに応じてスロットル開度sa、ブレーキ液圧baを演算する。
【0152】
次に、速度制御解除判断部23が車速検出値vaと解除速度vdとを比較し、車速検出値vaが解除速度よりも大きければ車間距離制御を継続し、車速検出値vaが解除速度以下になれば減速度調整制御指令を減速度調整部26aに出力する(ステップS17a)。
【0153】
ステップS17aで速度制御解除判断部23が車間距離制御を継続すると判断した場合、減速度調整部26aは車間距離制御部15aの出力する目標車速vcに介入せず、車速制御部15bの演算した制駆動力Ftに対して駆動力制御部16にスロットル開度saとブレーキ液圧baを演算させ、これらをスロットルアクチュエータ17、ブレーキアクチュエータ18それぞれに与え、スロットル開度、ブレーキ液圧を制御して自車速を加減し、先行車に対して自車が目標車間距離を維持しながら追従するように制御する(ステップS19,S20)。
【0154】
他方、ステップS17aで速度制御解除判断部23が制御領域を超えたと判断した場合には、減速度調整制御指令を減速度調整部26aに出力し、減速度調整部26aは車間距離制御部15aからの減速度指令値α1に対して、解除速度到達直前の車間距離da1と相対速度vb1とに応じて、次の数24式に基づいて減速度指令値α1を増強、保持若しくは緩和する演算を行い、その調整結果を減速度指令α2として車間距離制御部15aに出力する(ステップS18f)。
【0155】
[数24]
(i)相対速度vb≦所定値1(先行車に接近する)の場合
( i-1)車間距離va≦所定値3
下記の数25式の演算により、減速度を増強制御する。
【0156】
( i-2)車間距離va>所定値3
解除速度到達直前の減速度α1を保持する。
【0157】
(ii)相対速度vb≧所定値2(先行車から離間する)の場合
車間距離daによらず、数18式の演算により、減速度を緩和制御する。
【0158】
( iii)所定値2>相対速度vb>所定値1(先行車に巡航)の場合
( iii-1)車間距離da≦所定値4
解除速度到達直前の減速度α1を保持する。
【0159】
( iii-2)車間距離da>所定値4
数18式の演算により、減速度を緩和制御する。
【0160】
減速度を増強する場合には、次の数25式により減速度α2を求めたものを用いる。
【0161】
[数25]
減速度指令値α2
=解除速度到達判断直前の数10式による減速度α1
−D3×(解除速度到達判断時の速度−車速検出値va)
ただし、D3は定数である。
【0162】
車間距離制御部15aは与えられる調整済みの減速度力指令値α2に基づいて再度目標車速vc2を演算して車速制御部15bに出力し(ステップS18b)、以降、通常制御の場合と同様に、車速制御部15bでこの目標車速vc2に対する制駆動力Ft2を演算し、駆動力制御部16によってスロットルアクチュエータ17とブレーキアクチュエータ18を制御して減速制御する(ステップS19,S20)。
【0163】
このようにして第8の実施の形態によれば、数24式によって減速度指令値α2を演算することにより、制御解除速度において数10式で演算した値とスムーズに連続的につながり、徐々に減速度を強めることができる。
【0164】
なお、この第8の実施の形態においても、第4の実施の形態の場合と同様に、減速度指令値α2を増強する場合に、次の数26式に示すように時間に応じた値を用いることもできる。
【0165】
[数26]
減速度指令値α2
=解除速度到達直前の数10式による減速度
−D4×解除速度到達した時からの経過時間t
ただし、D4は定数である。
【0166】
このようにして第7及び第8の実施の形態によれば、自車が制御領域を超えても、制御領域を超える直前の車間距離検出値と相対速度に応じて、車速あるいは時間に応じて制動力あるいは減速度を調整するので、第5及び第6の実施の形態の効果に加えて、制御領域を超えたときの先行車との相対関係に応じて適切に制動力あるいは減速度を調整することができる効果を奏する。
【0167】
次に、本発明の第9の実施の形態の車間距離制御装置を図21〜図23に基づいて説明する。第9の実施の形態の特徴は、図16に示した第7の実施の形態に対して制動力調整部26と共に、警報部27を追加的に備えた点にある。この警報部27は速度制御領域判断部23から速度制御領域を超えたという判断出力を受けたときに、スピーカによる音又はLED表示によりドライバに速度制御領域を超えたことを知らせるためのものである。なお、その他の構成要素はすべて、図16に示した第7の実施の形態と共通であり、同一の働きをする。
【0168】
この第9の実施の形態の場合、図16に示した第7の実施の形態と同様に動作するが、図22のフローチャートに示すように、第7の実施の形態の動作を示す図17のフローチャートに対して、制動力調整部26によるステップS18eの制動力指令値出力と共に、ステップS18gにおける警報部27による警報出力が追加されている。つまり、ステップS17aにおいて速度制御領域判断部23が速度制御領域を超えた判断した場合、制動力調整部26は制御領域を超える直前の車間距離daと相対速度vbとに応じて、車速あるいは時間に応じて制動力Ft1(=Ft)を緩和、保持、あるいは増強する調整をし、その調整結果として得られるFt2を駆動力制御部16に与え(ステップS18e)、これと共に警報部27が制御領域を超えたことを知らせる警報音又は表示出力によってドライバに知らせる(ステップS18g)。そしてスロットル開度、ブレーキ液圧を制御して制動力を調整する(ステップS19,S29)。
【0169】
これによって、第9の実施の形態の場合、自車速度が速度制御領域を超えても、制御領域を超える直前の車間距離検出値と相対速度に応じて、車速あるいは時間に応じて制動力を調整し、かつドライバに警報によって知らせることができ、第7の実施の形態の効果に加えて、低速域で制動力調整に移行する際にドライバにそのことを知らせることによって早めに車間距離制御を解除させることができるようになる。
【0170】
なお、第9の実施の形態における警報部27には、警報音又は警報表示手段に代えて、あるいはこれらと共に、制動力を急に変化させて軽いショックを発生させ、ドライバに感知させる手段を採用することもできる。すなわち、図23(a),(b)に示すように、自車速vaが解除速度になると、車間距離制御部15が出力する制動力指令値Ftを0にしたり、元に戻したりする動作を一時的に繰返し、これに応動するブレーキ液圧ba(同図(c)参照)を0と元の値との間で何回か変動させ、自動車に軽いショックを起こさせてドライバに制御領域を超えたために車間距離制御を解除することを感知させるのである。
【0171】
また上記の第9の実施の形態では、図16に示した第7の実施の形態に対して警報部27を追加的に設けたが、これに代えて、図18に示した第8の実施の形態に対して警報部27を速度調整部26aと共に追加的に設ける構成にすることもできる。この場合にも、警報部27としては、上記の第9の実施の形態と同様に警報音又は警報表示の手段を採用し、あるいは減速度を一時的に変動させる動作を行わせる手段を採用する。この場合の動作は、図20に示した第8の実施の形態のフローチャートに対して、ステップS18fの次に警報出力のステップを追加することになる。
【0172】
上記の第9の実施の形態によれば、自車速度が速度制御領域を超えても、制御領域を超える直前の車間距離検出値と相対速度に応じて、車速あるいは時間に応じて制動力あるいは減速度を調整し、かつドライバに警報によって知らせることができ、第7及び第8の実施の形態の効果に加えて、低速域で制動力調整あるいは減速度調整に移行する際にドライバにそのことを知らせることによって早めに車間距離制御を解除させることができる効果を奏する。
【0173】
また、この第9の実施の形態で採用された警報部27は、図1における制動力緩和解除部21と共に、図6に示した減速度緩和解除部21aと共に、図8における制動力緩和解除部21と共に、図10における減速度緩和解除部21aと共に、図12における制動力保持部25と共に、あるいは図14における減速度保持部24と共に設けることもでき、これによって車間距離制御を解除する際にドライバに早めにそれを認識させることができるようになる。
【0174】
次に、本発明の第10の実施の形態の車間距離制御装置を図24及び図25に基づいて説明する。第10の実施の形態の特徴は、図16に示した第7の実施の形態に対して制動力調整部26を省略し、代わりに警報部27を備えた点にある。この警報部27は第9の実施の形態と同様に、速度制御領域判断部23から速度制御領域を超えたという判断出力を受けたときに、スピーカによる音又はLED表示により、あるいは図23に示した動作によってドライバに速度制御領域を超えたことを知らせるためのものである。なお、その他の構成要素はすべて、図16に示した第7の実施の形態と共通であり、同一の働きをする。
【0175】
この第10の実施の形態の場合、通常の車間距離制御では、図8に示した第3の実施の形態の処理と同様に、車間距離daを検出し、相対速度vbを演算し、自車速vaを検出し、さらに目標車間距離dbを演算して車間距離制御部15に与え(ステップS11〜S14)、車間距離制御部15は制駆動力Ftを演算して駆動力制御部16に与える(ステップS15)。
【0176】
そして速度制御解除判断部23では、車速検出値vaと解除速度vdとを比較し、車速検出値vaが解除速度よりも大きければ車間距離制御を継続し、車速検出値vaが解除速度以下になれば制御解除指令を車間距離制御部15と警報部27に出力する(ステップS17a)。
【0177】
ステップS17aで速度制御解除判断部23が車間距離制御を継続すると判断した場合、第3の実施の形態と同じく制動力調整部26は車間距離制御部15の出力する制駆動力Ftに介入せず、駆動力制御部16の演算したスロットル開度saとブレーキ液圧baに一致するようにスロットルアクチュエータ17、ブレーキアクチュエータ18それぞれを作動させて自車速を加減し、先行車に対して自車が目標車間距離dbを維持しながら追従するように制御する(ステップS19,S20)。
【0178】
他方、ステップS17aで速度制御解除判断部23が制御解除と判断した場合には、車間距離制御部15は車間距離制御を中止するが、これと共に、制御解除指令を受けた警報部27が警報を出力してドライバに知らせる(ステップS17b,S17c)。
【0179】
このようにして第10の実施の形態によれば、自車速度が速度制御領域を超えた場合にドライバに警報音、表示、あるいは軽いショック発生によって知らせることができるようになる。
【0180】
なお、この第10の実施の形態と同様に、図19に示した第8の実施の形態における減速度調整部26aを省略し、代わりに警報部27のみを設ける構成も可能であり、これによって上記の第10の実施の形態と同様の効果を奏する。
【0181】
次に、本発明の第11の実施の形態の車間距離制御装置を図26及び図27に基づいて説明する。第11の実施の形態の車間距離制御装置は、図1に示した第1の実施の形態と同様の車間距離検出部11、車速検出部12、駆動力制御部16、スロットルアクチュエータ17及びブレーキアクチュエータ18を備えている。
【0182】
この実施の形態の車間距離制御装置はさらに本発明の特徴として、車間距離daと相対速度vbに応じて、実車間距離を目標車間距離に制御するために必要な制駆動力Ftを演算する車間距離制御部15と、相対速度演算部13からの相対速度vbと車速検出部12からの自車速vaとから先行車の速度veを演算する先行車速度演算部30と、先行車速度veとあらかじめ設定されている自車の制御解除速度vdとを比較して自車が解除速度vdをオーバーするかどうか否かを予測する制御領域オーバ予測部31と、制御領域オーバ予測結果により警報音又は警報表示を出力する警報部32とを備えている。
【0183】
次に、上記の第11の実施の形態の動作を、図27のフローチャートを参照して説明する。車間距離検出部11によって先行車との車間距離daを検出し、相対速度演算部13によって相対速度vbを演算し、車速検出部12によって自車速vaを検出し、これらの車速da、車速va、相対速度vbを車間距離制御部15に入力する(ステップS21〜S23)。
【0184】
そして自車速vaに対して適切な車間距離、つまり目標車間距離dbを数1式によって演算し、さらに相対速度vb、車間距離da、目標車間距離dbから数2式によって制駆動力Ftを演算して駆動力制御部16に与える。駆動力制御部16は第1の実施の形態と同様に、与えられる制駆動力Ftに応じて、スロットル開度sa、ブレーキ液圧baを図3及び図4の制御特性に基づいて演算して求め(ステップS24)、これらのスロットル開度saとブレーキ液圧baをスロットルアクチュエータ17、ブレーキアクチュエータ18それぞれに与え、スロットルアクチュエータ17及びブレーキアクチュエータ18が与えられる指令値に一致するようにスロットル開度、ブレーキ液圧を作動させる(ステップS25)。
【0185】
先行車速度演算部30は次の数27式によって先行車速度veを演算して制御領域オーバ予測部31に入力する(ステップS26)。
【0186】
[数27]
先行車速度ve=自車速va+相対速度vb
制御領域オーバ予測部31は先行車速度veをあらかじめ設定されている制御解除速度vdと比較する(ステップS27)。
【0187】
このステップS27の判断で、先行車速度veの方が大きければそれに追従する自車速vaも制御解除速度vdよりも大きくなるはずであるので制御解除せず、以降も引き続き車間距離制御を継続する。反対に、先行車速度veが制御解除速度vd以下であれば、これに追従する自車速vaもすぐに制御解除速度vd以下に低下することが予測されるので、制御領域オーバ予測判断を警報部32に入力し、警報部32に警報を出力させる(ステップS28)。
【0188】
これによって、第11の実施の形態によれば、先行車速度veが速度制御領域vdを超えたとき、自車も速度制御領域を超える可能性があるとして警報するので、
(1)従来例のように減速制御中は制御を解除しない構成とした場合、低速域では車間距離に基づいて自動減速制御するのが難しいが、ドライバに早めに警報して車間距離制御を中止させることができ、
(2)追従車間距離を超えた場合に制御を解除する構成とした場合、減速中に制御を自動的に解除すると先行車に接近しすぎる可能性があるが、ドライバに警報して注意を促すことによって早めに接近回避の操作をさせることができ、
(3)上記第1〜第8の実施の形態のように制御領域を超えると徐々に制御を解除する構成とした場合にも、ドライバに警報して早めに車間距離制御を中止させることができる。
【0189】
なお、図26に示した第11の実施の形態では車間距離制御部15で制駆動力Ftを演算し、駆動力制御部16でこの制駆動力Ftに対応するスロットル開度sa、ブレーキ液圧baを演算してスロットル開度、ブレーキ液圧を加減する車間距離制御装置について説明したが、第2、第4、第6の実施の形態のように車間距離制御部15aによって目標車速vcを演算し、これに対して車速制御部15bで制駆動力Ftを演算して駆動力制御部16に入力する回路構成に対しても、第11の実施の形態と同様に、先行車速度演算部30、制御領域オーバ予測部31及び警報部32を設けることによって、同様の作用効果を有する車間距離制御装置を構成することができる。
【0190】
次に、本発明の第12の実施の形態を図28〜図30に基づいて説明する。この第12の実施の形態の車間距離制御装置は、第11の実施の形態と同様の車間距離検出部11、車速検出部12、車間距離制御部15、駆動力制御部16、スロットルアクチュエータ17及びブレーキアクチュエータ18を備え、さらに先行車速度演算部30を備えている。
【0191】
この実施の形態の車間距離制御装置はさらに本発明の特徴として、駆動力制御部16から出力されるブレーキ液圧baに応じた減速度を検出する減速度検出部34、制御解除までのブレーキと制御解除後のエンジンブレーキによる減速とで先行車に接近しすぎないかどか予測する先行車への接近予測部35及びこの先行車への接近予測部35の判断結果に基づいて警報を出力する警報部36を備えている。
【0192】
次に、上記構成の第12の実施の形態の動作を、図29のフローチャートを参照して説明する。第11の実施の形態と同様に、車間距離検出部11によって先行車との車間距離daを検出し、相対速度演算部13によって相対速度vbを演算し、車速検出部12によって自車速vaを検出し、これらの車速da、車速va、相対速度vbを車間距離制御部15に入力する(ステップS31〜S33)。車間距離制御部15は制駆動力Ftを演算して駆動力制御部16に与え、駆動力制御部16は与えられる制駆動力Ftに応じて、スロットル開度sa、ブレーキ液圧baを演算して求め(ステップS34)、スロットルアクチュエータ17、ブレーキアクチュエータ18は与えられる指令値に一致するようにスロットル開度、ブレーキ液圧を作動させる(ステップS35)。
【0193】
先行車速度演算部30は第11の実施の形態と同様、前述の数27式によって先行車速度veを演算して先行車への接近予測部35に入力する(ステップS36)。また減速度検出部34は駆動力制御部16の出力するブレーキ液圧指令値baを入力し、ブレーキ液圧指令値baに応じた減速度β1を、次の数28式から求めて先行車への接近予測部35に入力する(ステップS37)。
【0194】
[数28]
ブレーキ減速度β1=E1×ブレーキ液圧ba+E2
ただし、E1,E2は定数であり、図30に示すような実験値を直線近似して求める値である。なお、自車の減速度β1の演算は上記の方法によらず、自車速vaを時間微分し、あるいは時間差分によって算出することも可能であり、特に限定されることはない。
【0195】
先行車への接近予測部35は制御解除後のエンジンブレーキによる減速度β2を選定し(ステップS38)、続いて、先行車速度演算部30からの先行車速度veと、減速度検出部34からの制御解除までのブレーキ減速度β1と、この制御解除後のエンジンブレーキによる減速度β2と、さらにあらかじめ設定されている解除速度vdとに基づき、次の数29式に接近距離を演算する(ステップS39)。
【0196】
[数29]
接近距離dc=車間距離検出値da
−(自車速va−解除速度vd)2/(2×フ゛レーキ減速度β1)
−(解除速度vd−先行車速度ve)2/(2×エンシ゛ンフ゛レーキ減速度β2)
そして得られた接近距離dcを所定値と比較し、接近距離dcが所定値よりも小さくなっていれば、警報部36によって先行車への接近警報を出力してドライバに知らせる(ステップS40,S41)。
【0197】
これによって、第12の実施の形態によれば、制御解除までのブレーキと制御解除後のエンジンブレーキによる減速で先行車に接近しすぎないかどうか予測判断し、接近しすぎるようであれば警報を出力することにより、第11の実施の形態と同様に(1)〜(3)の効果を奏する。
【0198】
なお、図28に示した第12の実施の形態では、車間距離制御部15で制駆動力Ftを演算し、駆動力制御部16でこの制駆動力Ftに対応するスロットル開度sa、ブレーキ液圧baを演算してスロットル開度、ブレーキ液圧を加減する車間距離制御装置について説明したが、第2、第4、第6の実施の形態のように車間距離制御部15aによって目標車速vcを演算し、これに対して車速制御部15bで制駆動力Ftを演算して駆動力制御部16に入力する回路構成に対しても、上記と同様に先行車速度演算部30、減速度検出部34、先行車への接近予測部35及び警報部36を設けることによって、同様の作用効果を有する車間距離制御装置を構成することができる。
【0199】
次に、本発明の第13の実施の形態の車間距離制御装置を、図31及び図32に基づいて説明する。第13の実施の形態の車間距離制御装置は、第12の実施の形態と同様の車間距離検出部11、車速検出部12、車間距離制御部15、駆動力制御部16、スロットルアクチュエータ17及びブレーキアクチュエータ18を備え、また減速度検出部34を備えている。
【0200】
この実施の形態の車間距離制御装置はさらに、本発明の特徴として車速検出部12からの自車速vaと減速度検出部34からの減速度β1から制御領域をオーバーしていないかどうか判断する制御領域オーバ予測部37と、制御領域オーバーと判断した場合に警報を出力する警報部38を備えている。
【0201】
次に、上記構成の第13の実施の形態の動作を、図32のフローチャートを参照して説明する。第12の実施の形態と同様に、先行車との車間距離daを検出し、先行車に対する相対速度vbを演算し、自車速vaを検出し、これらを車間距離制御部15に入力する(ステップS51〜S53)。
【0202】
車間距離制御部15は制駆動力Ftを演算して駆動力制御部16に与え、駆動力制御部16は与えられる制駆動力Ftに応じて、スロットル開度sa、ブレーキ液圧baを演算して求め(ステップS54)、スロットルアクチュエータ17、ブレーキアクチュエータ18は与えられる指令値に一致するようにスロットル開度、ブレーキ液圧を作動させる(ステップS55)。
【0203】
減速度検出部34は第12の実施の形態と同様に数28式によって減速度β1を求め、制御領域オーバ予測部37に入力する(ステップS56)。
【0204】
制御領域オーバ予測部37は、自車速vaと減速度検出部34からの減速度β1から制御解除速度を超えるまでの時間を、次に数30式によって予測演算する(ステップS57)。
【0205】
[数30]
制御領域オーバー到達予測時間T
=(自車速va−解除速度vd)/減速度β1
そしてこの予測時間Tが所定値よりも短ければ、警報部38によって警報を出力させてドライバに知らせる(ステップS58,S59)。
【0206】
なお、自車の減速度の演算は上記の方法によらず、自車速vaを時間微分し、あるいは時間差分によって算出することも可能であり、特に限定されることはない。
【0207】
これによって、第13の実施の形態によれば、自車速vaと減速度β1に応じて制御領域をオーバーしないかどうか予測判断し、制御領域をオーバーすると予測した場合には警報を出力するようにしたので、第11の実施の形態と同様に(1)〜(3)の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態の構成を示すブロック図。
【図2】 上記の実施の形態の動作を示すフローチャート。
【図3】 上記の実施の形態における駆動力制御部の内部回路図。
【図4】 上記の実施の形態において駆動力制御部が利用するエンジンマップ。
【図5】 上記の実施の形態における車間距離検出部のセンシングエリアを示す説明図。
【図6】 本発明の第2の実施の形態の構成を示すブロック図。
【図7】 上記の実施の形態の動作を示すフローチャート。
【図8】 本発明の第3の実施の形態の構成を示すフローチャート。
【図9】 上記の実施の形態の動作を示すフローチャート。
【図10】 本発明の第4の実施の形態の構成を示すフローチャート。
【図11】 上記の実施の形態の動作を示すフローチャート。
【図12】 本発明の第5の実施の形態の構成を示すフローチャート。
【図13】 上記の実施の形態の動作を示すフローチャート。
【図14】 本発明の第6の実施の形態の構成を示すフローチャート。
【図15】 上記の実施の形態の動作を示すフローチャート。
【図16】 本発明の第7の実施の形態の構成を示すフローチャート。
【図17】 上記の実施の形態の動作を示すフローチャート。
【図18】 上記の実施の形態による制動力特性を示すグラフ。
【図19】 本発明の第8の実施の形態の構成を示すフローチャート。
【図20】 上記の実施の形態の動作を示すフローチャート。
【図21】 本発明の第9の実施の形態の構成を示すフローチャート。
【図22】 上記の実施の形態の動作を示すフローチャート。
【図23】 上記の実施の形態の動作特性を示すタイミングチャート。
【図24】 本発明の第10の実施の形態の構成を示すフローチャート。
【図25】 上記の実施の形態の動作を示すフローチャート。
【図26】 本発明の第11の実施の形態の構成を示すフローチャート。
【図27】 上記の実施の形態の動作を示すフローチャート。
【図28】 本発明の第12の実施の形態の構成を示すフローチャート。
【図29】 上記の実施の形態の動作を示すフローチャート。
【図30】 上記の実施の形態で採用するブレーキ液圧−減速度特性のグラフ。
【図31】 本発明の第13の実施の形態の構成を示すフローチャート。
【図32】 上記の実施の形態の動作を示すフローチャート。
【図33】 従来例の動作を示すフローチャート。
【図34】 一般的な車間距離検出装置の検出特性の説明図。
【符号の説明】
11 車間距離検出部
12 車速検出部
13 相対速度演算部
14 目標車間距離演算部
15 車間距離制御部
15a 車間距離制御部
15b 車速制御部
16 駆動力制御部
17 スロットルアクチュエータ
18 ブレーキアクチュエータ
19 レーン幅検出部
20 センシング可能性判断部
21 制動力緩和解除部
21a 減速度緩和解除部
22 解除速度設定部
23 速度制御領域判断部
25 制動力保持部
25a 減速度保持部
26 制動力調整部
26a 減速度調整部
27 警報部
30 先行車速度検出部
31 制御領域オーバ予測部
32 警報部
34 減速度検出部
35 先行車への接近予測部
36 警報部
37 制御領域オーバ予測部
38 警報部

Claims (3)

  1. 自車と先行車との間の実車間距離を検出する車間距離検出手段と、
    制駆動力を制御して実車間距離を目標車間距離に制御する車間距離制御手段と、
    前記先行車と自車との相対速度を検出する相対速度検出手段と、
    自車速度があらかじめ設定されている制御解除速度以下になったかどうか判断する制御領域判断手段と、
    前記制御領域判断手段において自車速度が前記制御解除速度以下になったと判断した場合に、車間距離制御を解除する車間距離制御解除手段と、
    前記制御領域判断手段において自車速度が前記制御解除速度以下になったと判断した場合に、当該判断直前における相対速度に応じて減速度の程度を決定し、車間距離制御解除後に制動力を変更する減速度調整手段とを備えて成り、
    前記減速度調整手段は、前記判断直前における前記先行車から離間する方向への相対速度が大きい程、減速度の程度を小さくすることを特徴とする車間距離制御装置。
    る車間距離制御装置。
  2. 前記制御領域判断手段において、自車速度が前記制御解除速度以下になったと判断した場合に、警報を出力する警報手段を備えて成る請求項1に記載の車間距離制御装置。
  3. 前記警報手段は、制駆動力に急激な変化を与えてドライバの知覚できるショックを生起させるものであることを特徴とする請求項2に記載の車間距離制御装置。
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