JP3779435B2 - エアバッグ装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エアバッグ装置に係り、特に車両の急減速状態を加速度に基づいて判断し、前記車両が急減速状態になったと判断された場合にエアバッグ展開信号を出力するエアバッグ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、車両に搭載されたエアバッグを展開可能状態及び展開禁止状態のいずれかの状態に選択的に切換可能なマニュアルカットオフスイッチを備えたエアバッグ装置がある。このエアバッグ装置は、乗員がマニュアルカットオフスイッチによってエアバッグを展開禁止状態に切り換えている場合には車両の急減速状態発生時にエアバッグは展開しない。しかし、車両の急減速状態発生時にエアバッグが展開しない原因としては、上述したように乗員がマニュアルカットオフスイッチによってエアバッグを展開禁止状態に切り換えている場合と、エアバッグ装置が正常に作動しない場合が考えられる。そこで、エアバッグがいずれの原因によって展開しなかったのかを車両の急減速状態発生後に確認することができる装置が提案されている(特開平8−216825号公報)。
【0003】
この装置は、乗員がマニュアルカットオフスイッチによってエアバッグを展開可能状態に切り換えている場合に車両の急減速状態が発生すると、電源がスクイブ抵抗(フィラメント)に接続されてエアバッグが展開する。一方、マニュアルカットオフスイッチによってエアバッグを展開禁止状態に切り換えている場合に車両の急減速状態が発生すると、電源がヒューズに接続されてヒューズが断線する。
【0004】
従って、車両の急減速状態発生後にヒューズの状態を目視し、ヒューズが断線していれば、乗員がマニュアルカットオフスイッチによってエアバッグを展開禁止状態に切り換えていたことによりエアバッグが展開しなかったと判断することができる。なお、このヒューズは容易に交換可能である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、エアバッグを展開禁止状態に切り換えていた状態でエアバッグを作動すべき車両の急減速状態が発生すると、ヒューズは断線する(エアバッグは不展開)。この断線したヒューズを新品のヒューズに交換すると、その後はヒューズの状態を目視してもエアバッグが展開しなかった原因を正確に判断することができないという問題がある。
【0006】
また、上述したエアバッグが展開しなかった原因を判断する装置の大きさは、この装置に備えられたヒューズの大きさに依存する。このため、装置を小型化するには限界がある。
【0007】
本発明は上記問題点を解消するためになされたもので、車両の急減速状態発生時にエアバッグが展開しなかった原因を正確に判断することができると共に、エアバッグが展開しなかった原因を判断する装置を小型化できるエアバッグ装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1に記載の発明は、車両の急減速状態を加速度に基づいて判断し、前記車両が急減速状態になったと判断された場合にエアバッグ展開信号を出力するエアバッグ装置であって、エアバッグを展開可能状態及び展開禁止状態に選択的に切り換える切換手段と、絶縁層を介して対面して配置することにより蓄電機能を持たせ、蓄電時の静電力によって互いに接近する方向へ変位する一対の電極板と、前記切換手段によってエアバッグを展開禁止状態に切り換えた状態で前記エアバッグ展開信号が出力された場合に前記一対の電極板の間に所定の電圧を印加する電圧印加手段と、を有している。
【0009】
エアバッグ装置は、車両が急減速状態になったと判断された場合にエアバッグ展開信号を出力する。車両が急減速状態になったか否かは車両の加速度に基づいて判断される。請求項1に記載の発明によれば、エアバッグ装置には車両に搭載されたエアバッグを展開可能状態及び展開禁止状態に選択的に切り換える切換手段が設けられている。切換手段としては、例えばキーシリンダが用いられ、このキーシリンダに挿入されたイグニッションキーを予め定められたエアバッグ展開位置に位置させることによりエアバッグを展開可能状態に切り換える。一方、イグニッションキーをエアバッグ展開禁止位置に位置させることによりエアバッグを展開禁止状態に切り換える。
【0010】
また、エアバッグ装置には一対の電極板が設けられている。この一対の電極板は、一方の電極板が絶縁層を介して他方の電極板に対面して配置されることにより蓄電機能を持たせることができる。こうして一対の電極板に蓄電機能を持たせることにより蓄電時に静電力が生じ、一対の電極板は互いに接近する方向へ変位する。
【0011】
さらに、エアバッグ装置には一対の電極板の間に所定の電圧を印加する電圧印加手段が設けられている。電圧印加手段は、切換手段によってエアバッグを展開禁止状態に切り換えた状態でエアバッグ展開信号が出力された場合に電圧を印加する。この電圧印加手段によって一対の電極板の間に電圧を印加すると、前述した蓄電機能が働いて静電力が生じる。
【0012】
従って、車両が急減速状態になったにも拘らずエアバッグが展開しなかった場合に一対の電極板が変位していれば、切換手段によりエアバッグを展開禁止状態に切り換えていたことによりエアバッグが展開しなかったと判断することができる。
【0013】
請求項2に記載の発明は、前記一対の電極板は、エアバッグ装置の作動を制御するための電気回路が組み込まれた基板と、前記基板に片持ちで設けられ、該基板方向に変位したときに破断する検査板と、で構成されていることを特徴としている。
【0014】
請求項2に記載の発明によれば、エアバッグ装置に備えられた一対の電極板は基板と検査板によって構成されている。基板には、エアバッグ装置の作動を制御するための電気回路が組み込まれている。また、検査板は基板に片持ちで設けられている。すなわち、検査板の一端が絶縁層を介して基板に取り付けられ、他端は自由にされて基板との間に空間を形成している。さらに、検査板は電圧印加手段によって基板と検査板との間に電圧が印加され、蓄電したときの静電力によって基板方向に変位すると破断する。なお、この検査板の長さは、例えば数ミリメートル以下で構成することができる。
【0015】
従って、車両が急減速状態になったにも拘らずエアバッグが展開しなかった場合に検査板が破断していれば、切換手段によりエアバッグを展開禁止状態に切り換えていたことによりエアバッグが展開しなかったと判断することができる。また、検査板の長さは数ミリメートル以下で構成できるため、エアバッグが展開しなかった原因を判断する装置を小型化することができる。
【0016】
請求項3に記載の発明は、前記検査板の一部には変位によって抵抗値が変化するゲージ部が設けられ、該ゲージ部における抵抗値の変化を検出する検出手段をさらに備えたことを特徴としている。
【0017】
請求項3に記載の発明によれば、エアバッグ装置に備えられた検査板の一部には変位によって抵抗値が変化するゲージ部が設けられている。すなわち、電圧印加手段によって基板と検査板との間に電圧が印加され、蓄電したときの静電力により検査板が破断すると、ゲージ部の抵抗値は変化する。また、エアバッグ装置にはゲージ部の抵抗値の変化を検出する検出手段が設けられている。検出手段としては、抵抗計が用いられる。
【0018】
従って、車両が急減速状態になったにも拘らずエアバッグが展開しなかった場合に検出手段によって検査板に設けられたゲージ部の抵抗値の変化が検出されれば、切換手段によりエアバッグを展開禁止状態に切り換えていたことによりエアバッグが展開しなかったと判断することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
図1に示されるように、本実施の形態に係るエアバッグ装置が搭載された車両10にはステアリングホイール12の内部にエアバッグ14が収容されている。また、助手席、後部座席及び各座席の側方等にも車両10の急減速状態発生時に乗員の安全性を向上させる目的でエアバッグが搭載されている(図示省略)。
【0020】
エアバッグ14は、インフレータが作動することによって噴出されるガスにより、袋体が所定容量まで膨張する。これにより、袋体はステアリングホイール12のステアリングホイールパッドを破り、車室内に展開する。これは、車両10に取り付けられた加速度センサ44(後述)によって予め定められた所定値以上の加速度が検出された場合、すなわち車両10が急減速状態となった場合に袋体が乗員側に向けて膨張する。なお、本実施の形態に適用されるエアバッグ14の袋体は、車両10の急減速状態発生時に一定の大きさ(所定容量)に膨張する。
【0021】
車両前方のインストルメントパネル16には、エアバッグ14を展開可能状態及び展開禁止状態に選択的に切り換えるマニュアルカットオフスイッチ30(詳細後述)用のキーシリンダ18が配設されている。キーシリンダ18は、図2に示されるようにイグニッションキー22が挿入されるキー挿入口24と、キー挿入口24に挿入されたイグニッションキー22の回動に伴って回動するローター26と、を備えている。キー挿入口24に挿入されたイグニッションキー22をON位置に位置させることによりエアバッグ14を展開可能状態に切り換え、OFF位置に位置させることによりエアバッグ14を展開禁止状態に切り換えられる。また、キーシリンダ18の近傍にはランプ20が設けられている。このランプ20は、キーシリンダ18に挿入されたイグニッションキー22をOFF位置に位置させてエアバッグ14を展開禁止状態に切り換えた場合に点灯する。
【0022】
図3に示されるように、エアバッグ装置の電気回路にはエアバッグ14を展開するためのスクイブ抵抗28と、エアバッグ14を展開可能状態及び展開禁止状態に選択的に切り換えるためのマニュアルカットオフスイッチ30と、車両10が急減速状態になったときにエアバッグ14が展開しなかった原因を判断する検査回路32(詳細後述)と、車両10が急減速状態になったか否かを判断して車両10が急減速状態になったと判断された場合にエアバッグ14の展開信号を出力するECU34が備えられている。
【0023】
マニュアルカットオフスイッチ30は、キーシリンダ18のキー挿入口24に挿入したイグニッションキー22をON位置又はOFF位置の何れかに位置させる動作に連動してON側端子又はOFF側端子への接続が切り換わる。すなわち、イグニッションキー22をON位置に位置させてエアバッグ14を展開可能状態に切り換えた場合には、マニュアルカットオフスイッチ30はON側端子に接続される。これにより、スクイブ抵抗28を含む閉回路が形成される。一方、イグニッションキー22をOFF位置に位置させてエアバッグ14を展開禁止状態に切り換えた場合には、マニュアルカットオフスイッチ30はOFF側端子に接続される。これにより、検査回路32を含む閉回路が形成される。
【0024】
ECU34には、車両10の加速度を検出する加速度センサ44が接続されている。従って、ECU34は加速度センサ44によって検出された加速度が所定値を超えた場合に車両10が急減速状態になったと判断する。このように、ECU34は車両10が急減速状態になったと判断した場合に、スクイブ抵抗28を含む閉回路又は検査回路32を含む閉回路にエアバッグ14の展開信号を出力する。
【0025】
図4(A)に示されるように、検査回路32は箱型のケーシング36によって被覆されている。ケーシング36の上面には、検出手段としての抵抗計38の測定部38Aを挿入するための挿入孔36Aが形成されている。抵抗計38には、計数盤38Bが備えられており抵抗値が数値として表示されるようになっている。
【0026】
また、図4(B)にはケーシング36の内部構成が示されている。ケーシング36の内部には、平板状の基板40と、平板をL字形状に屈曲させた検査板としての片持ち梁46から構成される電極板52が備えられている。これらの基板40及び片持ち梁46を形成する材料としては、例えばシリコンが用いられる。
【0027】
基板40の上面には、例えばガラスやプラスチック等の絶縁材料による絶縁層42が設けられている。絶縁層42が設けられた基板40には、支持部46Aと長梁部46Bが形成された片持ち梁46が取り付けられている。片持ち梁46は、支持部46Aの一端のみが絶縁層42を介して基板40に取り付けられている。片持ち梁46の長梁部46Bは、長さが数ミリメートル以下とされると共に基板40に対面して配置される。すなわち、片持ち梁46の長梁部46Bと絶縁層42との間に空間が形成される。従って、電源50(図5参照)から基板40と片持ち梁46との間に電圧が印加されると、基板40に絶縁層42が設けられていることにより長梁部46B及び基板40のそれぞれが蓄電される。このとき、基板40と片持ち梁46との間に静電力が発生する。
【0028】
さらに、片持ち梁46の屈曲部近傍、すなわち支持部46Aと長梁部46Bの境界近傍における長梁部46Bの上面には、変位によって抵抗値が変化する拡散ゲージ48が設けられている。本実施の形態では、前述した抵抗計38によって片持ち梁46に設けられた拡散ゲージ48の抵抗値を計測する。
【0029】
次に本発明の実施の形態の作用を説明する。
車両10に搭載されたエアバッグ14を展開可能状態にするためには、イグニッションキー22をキー挿入口24に挿入し、挿入したイグニッションキー22を図2(B)の実線で示されるON位置に位置させて引き抜く。これにより、マニュアルカットオフスイッチ30がON側端子に接続されてON状態になる。
【0030】
また、イグニッションキー22を図示しないイグニッションキー用のキーシリンダに挿入してエンジンを始動させて車両10が走行し、急減速状態になった場合には、ECU34からエアバッグ14の展開信号が出力される。前述したようにマニュアルカットオフスイッチ30がON状態になっている場合には、スクイブ抵抗28を含む閉回路が形成され、エアバッグ14の展開信号がスクイブ抵抗28に流れる。こうしてスクイブ抵抗28に展開信号が流れると、エアバッグ14が展開する。
【0031】
一方、車両10に搭載されたエアバッグ14を展開禁止状態にするためには、イグニッションキー22をキー挿入口24に挿入し、挿入したイグニッションキー22を図2(B)の点線で示されるOFF位置に位置させて引き抜く。これにより、マニュアルカットオフスイッチ30がOFF側端子に接続されてOFF状態になる。従って、車両10が急減速状態になった場合にECU34から出力されるエアバッグ14の展開信号がスクイブ抵抗28に流れないため、エアバッグ14が展開することはない。
【0032】
このように、エアバッグ14を展開禁止状態に切り換えることによりマニュアルカットオフスイッチ30がOFF状態になっている場合には、検査回路32を含む閉回路が形成され、ECU34から出力されるエアバッグ14の展開信号が検査回路32に流れる。検査回路32に展開信号が流れると、基板40と片持ち梁46との間に電源50から電圧が印加される。このとき、基板40に絶縁層42が設けられているため、基板40と片持ち梁46のそれぞれに蓄電される。蓄電時には基板40と片持ち梁46との間に静電力が発生するので、片持ち梁46の長梁部46Bが基板40の方向に変位し、絶縁層42と吸着する(図5(B)参照)。
【0033】
さらに、図5(C)に示されるように片持ち梁46は、支持部46Aと長梁部46Bとの境界部分で破断する(図5(C)参照)。片持ち梁46が破断することにより拡散ゲージ48の抵抗値は変化する。すなわち、抵抗計38によって測定される抵抗値は、図5(A)に示される破断前の片持ち梁46における拡散ゲージ48と、図5(C)に示される破断後の片持ち梁46における拡散ゲージ48とで異なる。
【0034】
従って、車両10が急減速状態になったにも拘らずエアバッグ14が展開しなかった場合には、検査回路32の所定位置に抵抗計38を挿入して片持ち梁46に設けられた拡散ゲージ48の抵抗値を測定し、抵抗値の変化が検出されればエアバッグ14を展開禁止状態に切り換えたことによりエアバッグ14が展開しなかったと判断することができる。このように、片持ち梁46の物理的な破断によってエアバッグ14が展開しなかった原因を判断するため、エアバッグ14を展開禁止状態に切り換えていたことによりエアバッグ14が展開しなかったという原因を改竄することはできない。これにより、車両10が急減速状態になったときにエアバッグ14が展開しなかった原因を正確に判断することができる。
【0035】
また、検査回路32に備えられた片持ち梁46の長さは、数ミリメートル以下とされるため、検査回路32を小型化することができる。これにより、エアバッグ14が展開しなかった原因を判断するための装置自体を小型化できる。さらに、検査回路32のケーシング36を開閉することなく抵抗計38を挿入し、抵抗計38で測定された抵抗値の変化を検出することによって片持ち梁46の破断を認識できるので、オペレータの作業性を向上させることができる。
【0036】
また、検査回路32を片持ち梁46を用いた構成とすることにより、周知の半導体技術を利用して大量生産することができる。すなわち、図4(B)に示される電極板52を一体的にかつ大量に生産することができる。
【0037】
なお、本実施の形態では、図4(B)において基板40に片持ち梁46のみを設けた構成として説明したが、エアバッグ装置の作動を制御する電気回路(図3参照)を同一の基板上に構成するようにしてもよい。これにより、ICチップに容易に組み込むことができると共に、配線部をICチップに組み込むことが可能になる。従って、車両10に搭載される複数のエアバッグ(運転席、助手席、後部座席及び各座席の側方)に対応してエアバッグが展開しなかった原因を判断するための装置を取り付けた場合にECU34が複雑化することを防止できる。
【0038】
また、本実施の形態では、片持ち梁46の支持部46Aと長梁部46Bが破断したことを拡散ゲージ48の抵抗値に基づいて判断したが、これに限定されるものではない。例えば、片持ち梁46の状態を目視し、支持部46Aと長梁部46Bが破断しているか否か、あるいは変位しているか否かによって判断してもよい。
【0039】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、一対の電極板の間に電圧を印加し、蓄電時に発生する静電力によって変位する一対の電極板の状態によって車両が急減速状態になったときにエアバッグが展開しなかった原因を判断するので、正確な判断を行うことができると共に装置の小型化を図ることができる、という優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】車両の車室内を示す概略図である。
【図2】(A)はキーシリンダの斜視図を示しており、(B)はキーシリンダの正面図を示している。
【図3】本実施の形態に係るエアバッグ装置の検査回路を示す回路図である。
【図4】(A)は検査回路の外観を示す斜視図を示しており、(B)は検査回路の内部構成を示す斜視図である。
【図5】検査回路の内部構成を示す側面図である。(A)は電圧印加前、(B)は電圧印加時に片持ち梁が変形した様子を示しており、(C)は片持ち梁が破断した様子を示している。
【符号の説明】
10 車両
14 エアバッグ
30 マニュアルカットオフスイッチ(切換手段)
38 抵抗計(検出手段)
40 基板(電極板)
46 片持ち梁(電極板、検査板)
48 拡散ゲージ(ゲージ部)
50 電源(電圧印加手段)
52 電極板
【発明の属する技術分野】
本発明は、エアバッグ装置に係り、特に車両の急減速状態を加速度に基づいて判断し、前記車両が急減速状態になったと判断された場合にエアバッグ展開信号を出力するエアバッグ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、車両に搭載されたエアバッグを展開可能状態及び展開禁止状態のいずれかの状態に選択的に切換可能なマニュアルカットオフスイッチを備えたエアバッグ装置がある。このエアバッグ装置は、乗員がマニュアルカットオフスイッチによってエアバッグを展開禁止状態に切り換えている場合には車両の急減速状態発生時にエアバッグは展開しない。しかし、車両の急減速状態発生時にエアバッグが展開しない原因としては、上述したように乗員がマニュアルカットオフスイッチによってエアバッグを展開禁止状態に切り換えている場合と、エアバッグ装置が正常に作動しない場合が考えられる。そこで、エアバッグがいずれの原因によって展開しなかったのかを車両の急減速状態発生後に確認することができる装置が提案されている(特開平8−216825号公報)。
【0003】
この装置は、乗員がマニュアルカットオフスイッチによってエアバッグを展開可能状態に切り換えている場合に車両の急減速状態が発生すると、電源がスクイブ抵抗(フィラメント)に接続されてエアバッグが展開する。一方、マニュアルカットオフスイッチによってエアバッグを展開禁止状態に切り換えている場合に車両の急減速状態が発生すると、電源がヒューズに接続されてヒューズが断線する。
【0004】
従って、車両の急減速状態発生後にヒューズの状態を目視し、ヒューズが断線していれば、乗員がマニュアルカットオフスイッチによってエアバッグを展開禁止状態に切り換えていたことによりエアバッグが展開しなかったと判断することができる。なお、このヒューズは容易に交換可能である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、エアバッグを展開禁止状態に切り換えていた状態でエアバッグを作動すべき車両の急減速状態が発生すると、ヒューズは断線する(エアバッグは不展開)。この断線したヒューズを新品のヒューズに交換すると、その後はヒューズの状態を目視してもエアバッグが展開しなかった原因を正確に判断することができないという問題がある。
【0006】
また、上述したエアバッグが展開しなかった原因を判断する装置の大きさは、この装置に備えられたヒューズの大きさに依存する。このため、装置を小型化するには限界がある。
【0007】
本発明は上記問題点を解消するためになされたもので、車両の急減速状態発生時にエアバッグが展開しなかった原因を正確に判断することができると共に、エアバッグが展開しなかった原因を判断する装置を小型化できるエアバッグ装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1に記載の発明は、車両の急減速状態を加速度に基づいて判断し、前記車両が急減速状態になったと判断された場合にエアバッグ展開信号を出力するエアバッグ装置であって、エアバッグを展開可能状態及び展開禁止状態に選択的に切り換える切換手段と、絶縁層を介して対面して配置することにより蓄電機能を持たせ、蓄電時の静電力によって互いに接近する方向へ変位する一対の電極板と、前記切換手段によってエアバッグを展開禁止状態に切り換えた状態で前記エアバッグ展開信号が出力された場合に前記一対の電極板の間に所定の電圧を印加する電圧印加手段と、を有している。
【0009】
エアバッグ装置は、車両が急減速状態になったと判断された場合にエアバッグ展開信号を出力する。車両が急減速状態になったか否かは車両の加速度に基づいて判断される。請求項1に記載の発明によれば、エアバッグ装置には車両に搭載されたエアバッグを展開可能状態及び展開禁止状態に選択的に切り換える切換手段が設けられている。切換手段としては、例えばキーシリンダが用いられ、このキーシリンダに挿入されたイグニッションキーを予め定められたエアバッグ展開位置に位置させることによりエアバッグを展開可能状態に切り換える。一方、イグニッションキーをエアバッグ展開禁止位置に位置させることによりエアバッグを展開禁止状態に切り換える。
【0010】
また、エアバッグ装置には一対の電極板が設けられている。この一対の電極板は、一方の電極板が絶縁層を介して他方の電極板に対面して配置されることにより蓄電機能を持たせることができる。こうして一対の電極板に蓄電機能を持たせることにより蓄電時に静電力が生じ、一対の電極板は互いに接近する方向へ変位する。
【0011】
さらに、エアバッグ装置には一対の電極板の間に所定の電圧を印加する電圧印加手段が設けられている。電圧印加手段は、切換手段によってエアバッグを展開禁止状態に切り換えた状態でエアバッグ展開信号が出力された場合に電圧を印加する。この電圧印加手段によって一対の電極板の間に電圧を印加すると、前述した蓄電機能が働いて静電力が生じる。
【0012】
従って、車両が急減速状態になったにも拘らずエアバッグが展開しなかった場合に一対の電極板が変位していれば、切換手段によりエアバッグを展開禁止状態に切り換えていたことによりエアバッグが展開しなかったと判断することができる。
【0013】
請求項2に記載の発明は、前記一対の電極板は、エアバッグ装置の作動を制御するための電気回路が組み込まれた基板と、前記基板に片持ちで設けられ、該基板方向に変位したときに破断する検査板と、で構成されていることを特徴としている。
【0014】
請求項2に記載の発明によれば、エアバッグ装置に備えられた一対の電極板は基板と検査板によって構成されている。基板には、エアバッグ装置の作動を制御するための電気回路が組み込まれている。また、検査板は基板に片持ちで設けられている。すなわち、検査板の一端が絶縁層を介して基板に取り付けられ、他端は自由にされて基板との間に空間を形成している。さらに、検査板は電圧印加手段によって基板と検査板との間に電圧が印加され、蓄電したときの静電力によって基板方向に変位すると破断する。なお、この検査板の長さは、例えば数ミリメートル以下で構成することができる。
【0015】
従って、車両が急減速状態になったにも拘らずエアバッグが展開しなかった場合に検査板が破断していれば、切換手段によりエアバッグを展開禁止状態に切り換えていたことによりエアバッグが展開しなかったと判断することができる。また、検査板の長さは数ミリメートル以下で構成できるため、エアバッグが展開しなかった原因を判断する装置を小型化することができる。
【0016】
請求項3に記載の発明は、前記検査板の一部には変位によって抵抗値が変化するゲージ部が設けられ、該ゲージ部における抵抗値の変化を検出する検出手段をさらに備えたことを特徴としている。
【0017】
請求項3に記載の発明によれば、エアバッグ装置に備えられた検査板の一部には変位によって抵抗値が変化するゲージ部が設けられている。すなわち、電圧印加手段によって基板と検査板との間に電圧が印加され、蓄電したときの静電力により検査板が破断すると、ゲージ部の抵抗値は変化する。また、エアバッグ装置にはゲージ部の抵抗値の変化を検出する検出手段が設けられている。検出手段としては、抵抗計が用いられる。
【0018】
従って、車両が急減速状態になったにも拘らずエアバッグが展開しなかった場合に検出手段によって検査板に設けられたゲージ部の抵抗値の変化が検出されれば、切換手段によりエアバッグを展開禁止状態に切り換えていたことによりエアバッグが展開しなかったと判断することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
図1に示されるように、本実施の形態に係るエアバッグ装置が搭載された車両10にはステアリングホイール12の内部にエアバッグ14が収容されている。また、助手席、後部座席及び各座席の側方等にも車両10の急減速状態発生時に乗員の安全性を向上させる目的でエアバッグが搭載されている(図示省略)。
【0020】
エアバッグ14は、インフレータが作動することによって噴出されるガスにより、袋体が所定容量まで膨張する。これにより、袋体はステアリングホイール12のステアリングホイールパッドを破り、車室内に展開する。これは、車両10に取り付けられた加速度センサ44(後述)によって予め定められた所定値以上の加速度が検出された場合、すなわち車両10が急減速状態となった場合に袋体が乗員側に向けて膨張する。なお、本実施の形態に適用されるエアバッグ14の袋体は、車両10の急減速状態発生時に一定の大きさ(所定容量)に膨張する。
【0021】
車両前方のインストルメントパネル16には、エアバッグ14を展開可能状態及び展開禁止状態に選択的に切り換えるマニュアルカットオフスイッチ30(詳細後述)用のキーシリンダ18が配設されている。キーシリンダ18は、図2に示されるようにイグニッションキー22が挿入されるキー挿入口24と、キー挿入口24に挿入されたイグニッションキー22の回動に伴って回動するローター26と、を備えている。キー挿入口24に挿入されたイグニッションキー22をON位置に位置させることによりエアバッグ14を展開可能状態に切り換え、OFF位置に位置させることによりエアバッグ14を展開禁止状態に切り換えられる。また、キーシリンダ18の近傍にはランプ20が設けられている。このランプ20は、キーシリンダ18に挿入されたイグニッションキー22をOFF位置に位置させてエアバッグ14を展開禁止状態に切り換えた場合に点灯する。
【0022】
図3に示されるように、エアバッグ装置の電気回路にはエアバッグ14を展開するためのスクイブ抵抗28と、エアバッグ14を展開可能状態及び展開禁止状態に選択的に切り換えるためのマニュアルカットオフスイッチ30と、車両10が急減速状態になったときにエアバッグ14が展開しなかった原因を判断する検査回路32(詳細後述)と、車両10が急減速状態になったか否かを判断して車両10が急減速状態になったと判断された場合にエアバッグ14の展開信号を出力するECU34が備えられている。
【0023】
マニュアルカットオフスイッチ30は、キーシリンダ18のキー挿入口24に挿入したイグニッションキー22をON位置又はOFF位置の何れかに位置させる動作に連動してON側端子又はOFF側端子への接続が切り換わる。すなわち、イグニッションキー22をON位置に位置させてエアバッグ14を展開可能状態に切り換えた場合には、マニュアルカットオフスイッチ30はON側端子に接続される。これにより、スクイブ抵抗28を含む閉回路が形成される。一方、イグニッションキー22をOFF位置に位置させてエアバッグ14を展開禁止状態に切り換えた場合には、マニュアルカットオフスイッチ30はOFF側端子に接続される。これにより、検査回路32を含む閉回路が形成される。
【0024】
ECU34には、車両10の加速度を検出する加速度センサ44が接続されている。従って、ECU34は加速度センサ44によって検出された加速度が所定値を超えた場合に車両10が急減速状態になったと判断する。このように、ECU34は車両10が急減速状態になったと判断した場合に、スクイブ抵抗28を含む閉回路又は検査回路32を含む閉回路にエアバッグ14の展開信号を出力する。
【0025】
図4(A)に示されるように、検査回路32は箱型のケーシング36によって被覆されている。ケーシング36の上面には、検出手段としての抵抗計38の測定部38Aを挿入するための挿入孔36Aが形成されている。抵抗計38には、計数盤38Bが備えられており抵抗値が数値として表示されるようになっている。
【0026】
また、図4(B)にはケーシング36の内部構成が示されている。ケーシング36の内部には、平板状の基板40と、平板をL字形状に屈曲させた検査板としての片持ち梁46から構成される電極板52が備えられている。これらの基板40及び片持ち梁46を形成する材料としては、例えばシリコンが用いられる。
【0027】
基板40の上面には、例えばガラスやプラスチック等の絶縁材料による絶縁層42が設けられている。絶縁層42が設けられた基板40には、支持部46Aと長梁部46Bが形成された片持ち梁46が取り付けられている。片持ち梁46は、支持部46Aの一端のみが絶縁層42を介して基板40に取り付けられている。片持ち梁46の長梁部46Bは、長さが数ミリメートル以下とされると共に基板40に対面して配置される。すなわち、片持ち梁46の長梁部46Bと絶縁層42との間に空間が形成される。従って、電源50(図5参照)から基板40と片持ち梁46との間に電圧が印加されると、基板40に絶縁層42が設けられていることにより長梁部46B及び基板40のそれぞれが蓄電される。このとき、基板40と片持ち梁46との間に静電力が発生する。
【0028】
さらに、片持ち梁46の屈曲部近傍、すなわち支持部46Aと長梁部46Bの境界近傍における長梁部46Bの上面には、変位によって抵抗値が変化する拡散ゲージ48が設けられている。本実施の形態では、前述した抵抗計38によって片持ち梁46に設けられた拡散ゲージ48の抵抗値を計測する。
【0029】
次に本発明の実施の形態の作用を説明する。
車両10に搭載されたエアバッグ14を展開可能状態にするためには、イグニッションキー22をキー挿入口24に挿入し、挿入したイグニッションキー22を図2(B)の実線で示されるON位置に位置させて引き抜く。これにより、マニュアルカットオフスイッチ30がON側端子に接続されてON状態になる。
【0030】
また、イグニッションキー22を図示しないイグニッションキー用のキーシリンダに挿入してエンジンを始動させて車両10が走行し、急減速状態になった場合には、ECU34からエアバッグ14の展開信号が出力される。前述したようにマニュアルカットオフスイッチ30がON状態になっている場合には、スクイブ抵抗28を含む閉回路が形成され、エアバッグ14の展開信号がスクイブ抵抗28に流れる。こうしてスクイブ抵抗28に展開信号が流れると、エアバッグ14が展開する。
【0031】
一方、車両10に搭載されたエアバッグ14を展開禁止状態にするためには、イグニッションキー22をキー挿入口24に挿入し、挿入したイグニッションキー22を図2(B)の点線で示されるOFF位置に位置させて引き抜く。これにより、マニュアルカットオフスイッチ30がOFF側端子に接続されてOFF状態になる。従って、車両10が急減速状態になった場合にECU34から出力されるエアバッグ14の展開信号がスクイブ抵抗28に流れないため、エアバッグ14が展開することはない。
【0032】
このように、エアバッグ14を展開禁止状態に切り換えることによりマニュアルカットオフスイッチ30がOFF状態になっている場合には、検査回路32を含む閉回路が形成され、ECU34から出力されるエアバッグ14の展開信号が検査回路32に流れる。検査回路32に展開信号が流れると、基板40と片持ち梁46との間に電源50から電圧が印加される。このとき、基板40に絶縁層42が設けられているため、基板40と片持ち梁46のそれぞれに蓄電される。蓄電時には基板40と片持ち梁46との間に静電力が発生するので、片持ち梁46の長梁部46Bが基板40の方向に変位し、絶縁層42と吸着する(図5(B)参照)。
【0033】
さらに、図5(C)に示されるように片持ち梁46は、支持部46Aと長梁部46Bとの境界部分で破断する(図5(C)参照)。片持ち梁46が破断することにより拡散ゲージ48の抵抗値は変化する。すなわち、抵抗計38によって測定される抵抗値は、図5(A)に示される破断前の片持ち梁46における拡散ゲージ48と、図5(C)に示される破断後の片持ち梁46における拡散ゲージ48とで異なる。
【0034】
従って、車両10が急減速状態になったにも拘らずエアバッグ14が展開しなかった場合には、検査回路32の所定位置に抵抗計38を挿入して片持ち梁46に設けられた拡散ゲージ48の抵抗値を測定し、抵抗値の変化が検出されればエアバッグ14を展開禁止状態に切り換えたことによりエアバッグ14が展開しなかったと判断することができる。このように、片持ち梁46の物理的な破断によってエアバッグ14が展開しなかった原因を判断するため、エアバッグ14を展開禁止状態に切り換えていたことによりエアバッグ14が展開しなかったという原因を改竄することはできない。これにより、車両10が急減速状態になったときにエアバッグ14が展開しなかった原因を正確に判断することができる。
【0035】
また、検査回路32に備えられた片持ち梁46の長さは、数ミリメートル以下とされるため、検査回路32を小型化することができる。これにより、エアバッグ14が展開しなかった原因を判断するための装置自体を小型化できる。さらに、検査回路32のケーシング36を開閉することなく抵抗計38を挿入し、抵抗計38で測定された抵抗値の変化を検出することによって片持ち梁46の破断を認識できるので、オペレータの作業性を向上させることができる。
【0036】
また、検査回路32を片持ち梁46を用いた構成とすることにより、周知の半導体技術を利用して大量生産することができる。すなわち、図4(B)に示される電極板52を一体的にかつ大量に生産することができる。
【0037】
なお、本実施の形態では、図4(B)において基板40に片持ち梁46のみを設けた構成として説明したが、エアバッグ装置の作動を制御する電気回路(図3参照)を同一の基板上に構成するようにしてもよい。これにより、ICチップに容易に組み込むことができると共に、配線部をICチップに組み込むことが可能になる。従って、車両10に搭載される複数のエアバッグ(運転席、助手席、後部座席及び各座席の側方)に対応してエアバッグが展開しなかった原因を判断するための装置を取り付けた場合にECU34が複雑化することを防止できる。
【0038】
また、本実施の形態では、片持ち梁46の支持部46Aと長梁部46Bが破断したことを拡散ゲージ48の抵抗値に基づいて判断したが、これに限定されるものではない。例えば、片持ち梁46の状態を目視し、支持部46Aと長梁部46Bが破断しているか否か、あるいは変位しているか否かによって判断してもよい。
【0039】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、一対の電極板の間に電圧を印加し、蓄電時に発生する静電力によって変位する一対の電極板の状態によって車両が急減速状態になったときにエアバッグが展開しなかった原因を判断するので、正確な判断を行うことができると共に装置の小型化を図ることができる、という優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】車両の車室内を示す概略図である。
【図2】(A)はキーシリンダの斜視図を示しており、(B)はキーシリンダの正面図を示している。
【図3】本実施の形態に係るエアバッグ装置の検査回路を示す回路図である。
【図4】(A)は検査回路の外観を示す斜視図を示しており、(B)は検査回路の内部構成を示す斜視図である。
【図5】検査回路の内部構成を示す側面図である。(A)は電圧印加前、(B)は電圧印加時に片持ち梁が変形した様子を示しており、(C)は片持ち梁が破断した様子を示している。
【符号の説明】
10 車両
14 エアバッグ
30 マニュアルカットオフスイッチ(切換手段)
38 抵抗計(検出手段)
40 基板(電極板)
46 片持ち梁(電極板、検査板)
48 拡散ゲージ(ゲージ部)
50 電源(電圧印加手段)
52 電極板
Claims (3)
- 車両の急減速状態を加速度に基づいて判断し、前記車両が急減速状態になったと判断された場合にエアバッグ展開信号を出力するエアバッグ装置であって、
エアバッグを展開可能状態及び展開禁止状態に選択的に切り換える切換手段と、
絶縁層を介して対面して配置することにより蓄電機能を持たせ、蓄電時の静電力によって互いに接近する方向へ変位する一対の電極板と、
前記切換手段によってエアバッグを展開禁止状態に切り換えた状態で前記エアバッグ展開信号が出力された場合に前記一対の電極板の間に所定の電圧を印加する電圧印加手段と、
を有するエアバッグ装置。 - 前記一対の電極板は、
エアバッグ装置の作動を制御するための電気回路が組み込まれた基板と、
前記基板に片持ちで設けられ、該基板方向に変位したときに破断する検査板と、
で構成されていることを特徴とする請求項1記載のエアバッグ装置。 - 前記検査板の一部には変位によって抵抗値が変化するゲージ部が設けられ、該ゲージ部における抵抗値の変化を検出する検出手段をさらに備えたことを特徴とする請求項2記載のエアバッグ装置。
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