JP3777979B2 - ブッシング - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ケーブルに取り付けられてケーブルを保護するためのブッシングに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、オフィスビルなどにおいて、床下スラブと部屋の床との間に配線ケーブルを引き回すための配線スペースを設け、室内のレイアウトに応じて床配線を自在に行うことができるようにした床配線システム(所謂フリーアクセスフロア)が提供されており、床下から床上へケーブルを引き出す際に、床下から引き出されるケーブルの部位を保護するために、図14に示すような構造を有するブッシングが提供されている。
【0003】
このブッシング1は合成樹脂成型品からなり、筒状であって軸方向の一面に細径の差込部2aが突設された胴部2と、上面が略正方形状であって差込部2aの上端部に設けられた鍔部3とで構成され、鍔部3の略中央には胴部2に設けた貫通孔2bと連通するケーブル挿通孔3aが穿設されている。このブッシング1は、貫通孔2bとケーブル挿通孔3aとにケーブルを通し、鍔部3を床上側、胴部2を床下側として、床面に固定される取付板を鍔部3と胴部2との間に挟んだ状態で床面に取り付けられ、床下から引き出されるケーブルの部位を保護するものである。
【0004】
胴部2は、軸方向において略2等分に分割され、ヒンジ部6を介して互いに連結された2つの半割体4,5により構成され、両半割体4,5の接合面には貫通孔2bを構成する凹所4a,5aがそれぞれ形成されている。ヒンジ部6は各半割体4,5の軸方向に沿う一側縁から連続一体に形成されており、薄肉に形成され、屈曲性を良くしているので、ヒンジ部6を屈曲させることによって2つの半割体4,5を開閉させることができる。
【0005】
一方の半割体4には、ヒンジ部6が形成された側と反対側の側縁から、他方の半割体5に向かって突出する係止フック7が連続一体に形成されており、この係止フック7には外側(胴部2の中心と反対側)に向かって突出する係止爪8が突設されている。また、他方の半割体5には、ヒンジ部6が形成された側と反対側の側縁に筒状の係止部10が一体に形成されている。係止部10は、係止爪8が突設された弾性係止片7の面と対向して配置される係止片10aと、係止片10aの上下辺から連続一体に延設され係止片10aの上下辺と半割体4とを連結する連結片10b,10bとで構成され、係止片10aと連結片10b,10bと半割体4の側縁とで囲まれる空間により、係止部10を貫通する貫通孔9が形成される。
【0006】
ここで、このブッシング1をケーブル(図示せず)に取り付ける際は、鍔部3に設けたケーブル挿通孔3aにケーブルの一端を通し、ケーブルの所望の位置までブッシング1を移動させた後、ヒンジ部6を屈曲させて2つの半割体4,5を閉じ、半割体4の係止フック7を半割体5の貫通孔9内に挿入して、係止フック7に設けた係止爪8を貫通孔9の開口縁(すなわち係止片10aの側縁)と係止させることにより、2つの半割体4,5でケーブルを挟持して、ブッシング1をケーブルに取り付けている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述したブッシング1では、一体に形成された鍔部3にケーブル挿通孔3aを形成しているので、ケーブルの何れかの端をブッシング1のケーブル挿通孔3aに通した後、ケーブルの所望の位置までブッシング1を移動させねばならず、ケーブルの途中にブッシング1を直接取り付けることができないため、ブッシング1の着脱作業がやりにくいという問題があった。
【0008】
本発明は上記問題点に鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、着脱作業の作業性を向上させたブッシングを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明では、筒状であって軸方向の一面に細径の差込部が設けられた胴部と、差込部の先端部に設けられ胴部を貫通する貫通孔に連通するケーブル挿通孔が形成された鍔部とを備え、差込部を被取付部材に形成された溝内に挿入した状態で被取付部材に取り付けられるブッシングにおいて、胴部及び鍔部は軸方向において2分割された2つの半割体からなり、2つの半割体を連結する屈曲性を備えたヒンジ部を設け、2つの半割体の内、一方の半割体に他方の半割体に向かって突出する弾性係止片を設けるとともに、他方の半割体に弾性係止片が挿入される貫通孔が形成された筒状の係止部を設け、弾性係止片の先端に設けた係止爪と貫通孔の開口縁とを係止させることによって2つの半割体を結合させており、貫通孔の内面であって弾性係止片の係止爪が対向する部位に、2つの半割体が開いた状態と閉じた状態との間の途中の状態で、弾性係止片の係止爪が係止する係止凹所を設けたことを特徴とする。また請求項2の発明は、筒状であって軸方向の一面に細径の差込部が設けられた胴部と、差込部の先端部に設けられ胴部を貫通する貫通孔に連通するケーブル挿通孔が形成された鍔部とを備え、差込部を被取付部材に形成された溝内に挿入した状態で被取付部材に取り付けられるブッシングにおいて、胴部及び鍔部は軸方向において2分割された2つの半割体からなり、2つの半割体を連結する屈曲性を備えたヒンジ部を設け、2つの半割体の内、一方の半割体に他方の半割体に向かって突出する弾性係止片を設けるとともに、他方の半割体に弾性係止片が挿入される貫通孔が形成された筒状の係止部を設け、弾性係止片に、2つの半割体が開いた状態と閉じた状態との間の途中の状態で貫通孔の開口縁と係止する第1の係止爪と、2つの半割体が閉じた状態で貫通孔の開口縁と係止する第2の係止爪とを、弾性係止片の突出方向に並べて形成したことを特徴とする。請求項1、2の発明は上記構成を採用しており、胴部及び鍔部が軸方向において2分割されており、ヒンジ部を屈曲させ、2つの半割体でケーブルを挟み込むことによって、ブッシングをケーブルに取り付けているので、ケーブルの途中でもブッシングを取り付けることができ、従来のブッシングのようにケーブル挿通孔にケーブルの一端を通した後、ケーブルの所望の位置までブッシングをずらして、ブッシングを固定する必要はなく、ブッシングの着脱作業の作業性を向上させることができる。しかも、2つの半割体が開いた状態と閉じた状態との間で弾性係止片と貫通孔とを2段階で係止させているので、2つの半割体を閉じてケーブルに固定する前に、ブッシングをケーブルに仮止めすることができるから、ブッシングをケーブルに仮止めした状態でブッシングの位置を微調整した後にケーブルに固定することができる。
【0011】
請求項3の発明では、請求項1又は2の発明において、上記係止部は、弾性係止片に対向して配置される係止片と、係止片の両側縁を他方の半割体に連結する連結片とで構成され、連結片における一方の半割体と反対側の部位に、一方の半割体から遠ざかるにつれて筒部の中心側に近付く向きに傾斜する傾斜面を形成したことを特徴とし、両半割体の結合時には貫通孔から弾性係止片の先端が突出し、弾性係止片に設けた係止爪が貫通孔の開口縁と係止しているが、連結片における一方の半割体と反対側の部位には、一方の半割体から遠ざかるにつれて筒部の中心側に近付く向きに傾斜する傾斜面が形成されているので、両半割体の結合状態を解除する際に貫通孔から突出する弾性係止片の先端部分を指で押圧しやすくなり、ブッシングの取り外し作業を容易に行え、ブッシングの着脱作業の作業性が向上する。
【0012】
請求項4の発明では、請求項1又は2の発明において、2つに分割された鍔部の内、一方の鍔部における他方の鍔部との接合面に、他方の鍔部に向かって突出する突起を設けるとともに、他方の鍔部における一方の鍔部との接合面に前記突起が嵌合する凹所を設けて成ることを特徴とし、突起と凹所とを嵌合させることによって、鍔部の接合面にできる隙間を無くし、製品の見栄えを良くできる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0015】
先ず本発明に係るブッシングの基本構成を図1乃至図9を参照して説明する。このブッシング1は合成樹脂成型品からなり、筒状であって軸方向の一面に細径の差込部2aが突設された胴部2と、上面が略正方形状であって差込部2aの上端部に設けられた鍔部3とで構成され、鍔部3には胴部2に設けた貫通孔2bと連通するケーブル挿通孔3aが穿設されている。
【0016】
図9はブッシング1の使用状態を説明する説明図である。このブッシング1は所謂フリーアクセスフロアに用いられ、床下に配置される配線器具33に着脱自在に接続されるプラグ31が一端に接続されるとともに、床上に配置されるコンセントなどの配線器具32が他端に接続されたケーブル30を床下から床上に引き出すために用いられる。フリーアクセスフロアの床材40には床面よりも一段低くなった凹部41が形成され、凹部41の底には床材40を貫通する貫通孔42が穿設されており、この貫通孔42は一辺にブッシング1の差込部2aを挿入するための溝43aが形成された取付板43によって遮蔽される。そして、ケーブル30に取り付けたブッシング1を床面に固定する際は、先ずブッシング1の差込部2aを取付板43の溝43a内に挿入し、胴部2と鍔部3との間で取付板43を挟持することによって、ブッシング1を取付板43に取り付けた後、取付板43を床材40の表面に設けた凹部41内に固定することによって、ブッシング1が床面に固定され、床下から引き出されるケーブル30の部位をブッシング1で保護している。
【0017】
胴部2は、軸方向において略2等分に分割され、ヒンジ部6を介して互いに連結された2つの半割体4,5により構成され、両半割体4,5の接合面には貫通孔2bを構成する凹所4a,5aがそれぞれ形成されている。ヒンジ部6は各半割体4,5の軸方向に沿う一側縁から連続一体に形成されており、薄肉に形成され、屈曲性を良くしているので、ヒンジ部6を屈曲させることによって2つの半割体4,5を開閉させることができる。
【0018】
ここで、一方の半割体4には、ヒンジ部6が形成された側と反対側の側縁から、他方の半割体5に向かって突出する係止フック(弾性係止片)7が連続一体に形成されており、この係止フック7には外側(胴部2の中心と反対側)に向かって突出する係止爪8が突設されている。また、他方の半割体5には、ヒンジ部6が形成された側と反対側の側縁に筒状の係止部10が一体に形成されている。
【0019】
係止部10は、係止爪8が突設された弾性係止片7の面と対向して配置される係止片10aと、係止片10aの上下辺から連続一体に延設され係止片10aの上下辺と半割体4とを連結する連結片10b,10bとで構成され、係止片10aと連結片10b,10bと半割体4の側縁とで囲まれる空間により、係止部10を貫通する貫通孔9が形成される。また、係止片10aにおける一方の半割体4側の開口縁には、内側(胴部2の中心側)に向かって突出し、係止フック7に設けた係止爪8と係止して係止フック7を仮止めするための係止凸部10dが突設されている(図6参照)。
【0020】
また、鍔部3は、胴部2と同様に、軸方向において略2等分に分割された2つの半割体11,12からなり、各半割体11,12はそれぞれ胴部2を構成する半割体4,5と連続一体に形成されている。2つの半割体11,12は上面が長方形状であって、接合面の略中央にはケーブル挿通孔3aを構成する半円形の切欠き部11a,12aがそれぞれ形成されている。
【0021】
ここで、このブッシング1をケーブルに取り付ける際は、図8(a)に示すように、ケーブル30を半割体5の凹所5a内に配置し、ヒンジ部6を屈曲させて、半割体4を半割体5側に押し込むと、半割体4の係止フック7が半割体5の貫通孔9内に挿入され、係止フック7の係止爪8が半割体5の係止片10aに設けた係止凸部10dと係止して、半割体5が半割体4に仮固定され、ブッシング1がケーブル30に仮固定される。
【0022】
そして、ブッシング1をケーブル30に仮固定した状態で、ブッシング1の位置を微調整した後、半割体4を半割体5側にさらに押し込むと、図8(b)に示すように、半割体4の係止フック7に設けた係止爪8が半割体5の係止片10aを乗り越えて、貫通孔9の開口縁(すなわち係止片10aの端縁)と係止することにより、2つの半割体4,5が結合され、ブッシング1がケーブル30に固定される。
【0023】
このように、ブッシング1は、胴部2及び鍔部3が両方共に軸方向において略2等分に分割されており、半割体4,11と半割体5,12との間でケーブル30を挟み込むことによってケーブル30に保持されるので、ケーブル30の途中でもブッシング1を取り付けることができ、従来例で説明したブッシング1のように、鍔部3に設けたケーブル挿通孔3aにケーブルの一端を通した後、ケーブルの所望の位置までブッシング1を移動させて、ブッシング1を固定する必要はなく、ブッシング1の取付作業を容易に行うことができる。
【0024】
ここで、一方の半割体4の接合面には、他方の半割体5に向かって突出する位置決め用の突条13が形成され、他方の半割体5の接合面には、突条13が嵌合する凹所14が形成されており、2つの半割体4,5を結合すると、突条13と凹所14とが嵌合するので、両半割体4,5のがたつきを無くすことができる。また、鍔部3を構成する2つの半割体11,12の内、一方の半割体12の接合面には、もう一方の半割体11に向かって突出する突出片(突起)15,15が突設され、他方の半割体11の接合面には突出片15,15が嵌合する嵌合凹所16,16が形成されている。而して、両半割体11,12の接合時には突出片15が嵌合凹所16と嵌合し、両半割体11,12の間の隙間が突出片15によって塞がれるので、外観の見栄えを良くできる。また更に、各半割体4,5の凹所4a,5aには内側に向かって突出するリブ4b,5bがそれぞれ突設されており、ブッシング1をケーブルに取り付ける際に、凹所4a,5aに設けたリブ4b,5bがケーブルの表面と接触して、ケーブルの滑り止めを行うことができる。
【0025】
一方、ブッシング1をケーブル30から取り外す際は、貫通孔9の開口縁から突出する係止フック7の先端部を内側(すなわち胴部2の中心に近い側)に押圧すると、係止爪8と貫通孔9の開口縁(係止片10aの端縁)との係止状態が解除され、さらに係止フック7の先端部を半割体4側に押圧すると、半割体4,5が両側に開き、ブッシング1をケーブル30から取り外すことができる。
【0026】
ここで、連結片10bにおける一方の半割体4と反対側の部位には、一方の半割体4から遠ざかるにつれて筒部2の中心側に近付く向きに傾斜するテーパ面(傾斜面)10cが形成されているので、ブッシング1を取り外す際に、指が胴部2の近くまで入り込み、したがって係止フック7の先端部を内側へ押圧しやすくなり、ブッシング1の取り外し作業を容易に行える。
【0027】
(実施形態1)
本発明の実施形態1を図10及び図11を参照して説明する。基本構成で説明したブッシング1では、半割体5の係止片10aにおける半割体4側の開口縁に係止凸部10dを設け、半割体4の係止フック7に設けた係止爪8を係止凸部10dと係止させることによって、半割体4,5を仮止めしているが、本実施形態のブッシング1では、半割体5の係止片10aに係止凸部10dを設ける代わりに、半割体4の係止フック7に、外側に向かってそれぞれ突出する係止爪8a,8bを係止フック7の突出方向に沿って2個並べて突設している。尚、係止爪8a,8b以外の構成は基本構成で説明したブッシングと同様であるので、同一の構成要素には同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0028】
ここで、このブッシング1をケーブルに取り付ける際は、図11(a)に示すように、ケーブル30を半割体5の凹所5a内に配置した状態で、ヒンジ部6を屈曲させて、半割体4を半割体5側に押し込むと、半割体4の係止フック7に設けた2個の係止爪8a,8bの内、先端側の係止爪8a(第1の係止爪)が半割体5の係止片10aと係止して、半割体5が半割体4に仮固定され、ブッシング1がケーブル30に仮固定される。
【0029】
そして、ブッシング1をケーブル30に仮固定した状態で、ブッシング1の位置を微調整した後、半割体5を半割体4側へさらに押し込むと、図11(b)に示すように、基部側の係止爪8b(第2の係止爪)が半割体5の係止片10aと係止して、2つの半割体4,5が結合され、ブッシング1がケーブル30に固定される。
【0030】
このように、本実施形態のブッシング1では、2つの半割体4,5が開いた状態と閉じた状態との間で、係止フック7が係止片10aと2段階に係止するような形状に係止フック7の形状を形成しているので、ブッシング1をケーブルに仮固定した状態でブッシング1の位置を微調整した後、ブッシング1をケーブルに固定することができるから、ブッシング1の取付位置の調整を容易に行うことができる。
【0031】
(実施形態2)
本発明の実施形態2を図12及び図13を参照して説明する。基本構成で説明したブッシング1では、半割体5の係止片10aにおける半割体4側の開口縁に係止凸部10dを設け、半割体4の係止フック7に設けた係止爪8を係止凸部10dと係止させることによって、半割体4,5を仮止めしているが、本実施形態のブッシング1では、半割体5の係止片10aに係止凸部10dを設ける代わりに、係止片10aの中間部に係止爪8と嵌合する係止凹所10e(被係止部)を設けている。尚、係止凹所10e以外の構成は基本構成で説明したブッシングと同様であるので、同一の構成要素には同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0032】
ここで、このブッシング1をケーブルに取り付ける際は、図13(a)に示すように、ケーブル30を半割体5の凹所5a内に配置した状態で、ヒンジ部6を屈曲させて、半割体4を半割体5側に押し込むと、半割体4の係止フック7に設けた係止爪8が、半割体5の係止片10aに設けた係止凹所10eと係止して、半割体5が半割体4に仮固定され、ブッシング1がケーブル30に仮固定される。そして、ブッシング1をケーブル30に仮固定した状態で、ブッシング1の位置を微調整した後、半割体4を半割体5側にさらに押し込むと、図13(b)に示すように、係止フック7の係止爪8が半割体5の係止片10aを乗り越えて、係止片10aの端縁と係止することにより、2つの半割体4,5が結合され、ブッシング1がケーブル30に取り付けられる。
【0033】
このように、本実施形態のブッシング1では、2つの半割体4,5が開いた状態と閉じた状態との間で、係止フック7が係止片10aと2段階に係止するような形状に係止片10aの形状を形成しているので、ブッシング1をケーブルに仮固定した状態でブッシング1の位置を微調整した後、ブッシング1をケーブルに固定することができるから、ブッシング1の取付位置の調整を容易に行うことができる。
【0034】
【発明の効果】
上述のように、請求項1の発明は、筒状であって軸方向の一面に細径の差込部が設けられた胴部と、差込部の先端部に設けられ胴部を貫通する貫通孔に連通するケーブル挿通孔が形成された鍔部とを備え、差込部を被取付部材に形成された溝内に挿入した状態で被取付部材に取り付けられるブッシングにおいて、胴部及び鍔部は軸方向において2分割された2つの半割体からなり、2つの半割体を連結する屈曲性を備えたヒンジ部を設け、2つの半割体の内、一方の半割体に他方の半割体に向かって突出する弾性係止片を設けるとともに、他方の半割体に弾性係止片が挿入される貫通孔が形成された筒状の係止部を設け、弾性係止片の先端に設けた係止爪と貫通孔の開口縁とを係止させることによって2つの半割体を結合させており、貫通孔の内面であって弾性係止片の係止爪が対向する部位に、2つの半割体が開いた状態と閉じた状態との間の途中の状態で、弾性係止片の係止爪が係止する係止凹所を設けたことを特徴とする。また、請求項2の発明は、筒状であって軸方向の一面に細径の差込部が設けられた胴部と、差込部の先端部に設けられ胴部を貫通する貫通孔に連通するケーブル挿通孔が形成された鍔部とを備え、差込部を被取付部材に形成された溝内に挿入した状態で被取付部材に取り付けられるブッシングにおいて、胴部及び鍔部は軸方向において2分割された2つの半割体からなり、2つの半割体を連結する屈曲性を備えたヒンジ部を設け、2つの半割体の内、一方の半割体に他方の半割体に向かって突出する弾性係止片を設けるとともに、他方の半割体に弾性係止片が挿入される貫通孔が形成された筒状の係止部を設け、弾性係止片に、2つの半割体が開いた状態と閉じた状態との間の途中の状態で貫通孔の開口縁と係止する第1の係止爪と、2つの半割体が閉じた状態で貫通孔の開口縁と係止する第2の係止爪とを、弾性係止片の突出方向に並べて形成したことを特徴とする。請求項1、2の発明は上記構成を採用しており、胴部及び鍔部が軸方向において2分割されており、ヒンジ部を屈曲させ、2つの半割体でケーブルを挟み込むことによって、ブッシングをケーブルに取り付けているので、ケーブルの途中でもブッシングを取り付けることができ、従来のブッシングのようにケーブル挿通孔にケーブルの一端を通した後、ケーブルの所望の位置までブッシングをずらして、ブッシングを固定する必要はなく、ブッシングの着脱作業の作業性が向上するという効果がある。しかも、2つの半割体が開いた状態と閉じた状態との間で弾性係止片と貫通孔とを2段階で係止させているので、2つの半割体を閉じてケーブルに固定する前に、ブッシングをケーブルに仮止めすることができるから、ブッシングをケーブルに仮止めした状態でブッシングの位置を微調整した後にケーブルに固定することができる。
【0036】
請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において、上記係止部は、弾性係止片に対向して配置される係止片と、係止片の両側縁を他方の半割体に連結する連結片とで構成され、連結片における一方の半割体と反対側の部位に、一方の半割体から遠ざかるにつれて筒部の中心側に近付く向きに傾斜する傾斜面を形成したことを特徴とし、両半割体の結合時には貫通孔から弾性係止片の先端が突出し、弾性係止片に設けた係止爪が貫通孔の開口縁と係止しているが、連結片における一方の半割体と反対側の部位には、一方の半割体から遠ざかるにつれて筒部の中心側に近付く向きに傾斜する傾斜面が形成されているので、両半割体の結合状態を解除する際に貫通孔から突出する弾性係止片の先端部分を指で押圧しやすくなり、ブッシングの取り外し作業を容易に行え、ブッシングの着脱作業の作業性が向上するという効果がある。
【0037】
請求項4の発明は、請求項1又は2の発明において、2つに分割された鍔部の内、一方の鍔部における他方の鍔部との接合面に、他方の鍔部に向かって突出する突起を設けるとともに、他方の鍔部における一方の鍔部との接合面に前記突起が嵌合する凹所を設けて成ることを特徴とし、突起と凹所とを嵌合させることによって、鍔部の接合面にできる隙間を無くし、製品の見栄えを良くできるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ブッシングの基本構成を示す外観斜視図である。
【図2】 同上を示し、(a)は裏側から見た図、(b)は上面図である。
【図3】 同上を表側から見た図である。
【図4】 同上を示し、図3のC−C線断面図である。
【図5】 同上を示し、(a)は図2のA−A線断面図、(b)は図2のB−B線断面図である。
【図6】 同上を示し、図4のD部を拡大した要部拡大断面図である。
【図7】 (a)(b)は同上をケーブルに取り付ける取付方法を説明する説明図である。
【図8】 (a)は同上をケーブルに仮保持させた状態の断面図、(b)は同上をケーブルに固定した状態の断面図である。
【図9】 同上の使用状態を説明する説明図である。
【図10】 実施形態1のブッシングを示し、(a)は正面図、(b)は断面図、(c)は要部拡大断面図である。
【図11】 (a)は同上をケーブルに仮保持させた状態の断面図、(b)は同上をケーブルに固定した状態の断面図である。
【図12】 実施形態2のブッシングを示し、(a)は正面図、(b)は断面図、(c)は要部拡大断面図である。
【図13】 (a)は同上をケーブルに仮保持させた状態の断面図、(b)は同上をケーブルに固定した状態の断面図である。
【図14】 従来のブッシングの外観斜視図である。
【符号の説明】
1 ブッシング
2 胴部
2a 筒部
2b 貫通孔
3 鍔部
3a ケーブル挿通孔
4,5 半割体
6 ヒンジ部
11,12 半割体
Claims (4)
- 筒状であって軸方向の一面に細径の差込部が設けられた胴部と、差込部の先端部に設けられ胴部を貫通する貫通孔に連通するケーブル挿通孔が形成された鍔部とを備え、差込部を被取付部材に形成された溝内に挿入した状態で被取付部材に取り付けられるブッシングにおいて、胴部及び鍔部は軸方向において2分割された2つの半割体からなり、2つの半割体を連結する屈曲性を備えたヒンジ部を設け、2つの半割体の内、一方の半割体に他方の半割体に向かって突出する弾性係止片を設けるとともに、他方の半割体に弾性係止片が挿入される貫通孔が形成された筒状の係止部を設け、弾性係止片の先端に設けた係止爪と貫通孔の開口縁とを係止させることによって2つの半割体を結合させており、貫通孔の内面であって弾性係止片の係止爪が対向する部位に、2つの半割体が開いた状態と閉じた状態との間の途中の状態で、弾性係止片の係止爪が係止する係止凹所を設けたことを特徴とするブッシング。
- 筒状であって軸方向の一面に細径の差込部が設けられた胴部と、差込部の先端部に設けられ胴部を貫通する貫通孔に連通するケーブル挿通孔が形成された鍔部とを備え、差込部を被取付部材に形成された溝内に挿入した状態で被取付部材に取り付けられるブッシングにおいて、胴部及び鍔部は軸方向において2分割された2つの半割体からなり、2つの半割体を連結する屈曲性を備えたヒンジ部を設け、2つの半割体の内、一方の半割体に他方の半割体に向かって突出する弾性係止片を設けるとともに、他方の半割体に弾性係止片が挿入される貫通孔が形成された筒状の係止部を設け、弾性係止片に、2つの半割体が開いた状態と閉じた状態との間の途中の状態で貫通孔の開口縁と係止する第1の係止爪と、2つの半割体が閉じた状態で貫通孔の開口縁と係止する第2の係止爪とを、弾性係止片の突出方向に並べて形成したことを特徴とするブッシング。
- 上記係止部は、弾性係止片に対向して配置される係止片と、係止片の両側縁を他方の半割体に連結する連結片とで構成され、連結片における一方の半割体と反対側の部位に、一方の半割体から遠ざかるにつれて筒部の中心側に近付く向きに傾斜する傾斜面を形成したことを特徴とする請求項1又は2記載のブッシング。
- 2つに分割された鍔部の内、一方の鍔部における他方の鍔部との接合面に、他方の鍔部に向かって突出する突起を設けるとともに、他方の鍔部における一方の鍔部との接合面に前記突起が嵌合する凹所を設けて成ることを特徴とする請求項1又は2記載のブッシング。
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