JP3777620B2 - トランス−ジフルオロエチレン化合物の製造方法 - Google Patents

トランス−ジフルオロエチレン化合物の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、トランス−ジフルオロエチレン化合物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
これまでのトランス−ジフルオロエチレン化合物の製造法としては、本発明者らが特開平06-40967号で記載しているように、クロロトリフルオロエチレンを出発物質として目的のジフルオロエチレン化合物を得る方法が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
特開平06-40967号に記載の方法は、クロロトリフルオロエチレンをn-ブチルリチウムにてリチオ化する際に、-100℃という低温が必要であり、操作上に難点があった。また、CF2=CFClを用いてCF2=CF-Si(CH3)3 を製造して用いるなど工程が長くなる欠点があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は前述の課題を解決すべく、新規な製造方法を提供する。
即ち、一般式(2)
R1-(A1)m-Y1-A2-X (2)
(式中、A2はトランス-1,4-ジ置換シクロヘキシレン基であり、非置換であるかまたは置換基として1個もしくは2個以上のハロゲン原子、シアノ基を有していてもよい。A1はトランス-1,4-ジ置換シクロヘキシレン基、1,4-ジ置換シクロヘキセニレン基または1,4-ジ置換フェニレン基であり、非置換であるかまたは置換基として1個もしくは2個以上のハロゲン原子、シアノ基を有していてもよく、この基中に存在する1個もしくは2個以上のCH基は窒素原子に置換されていてもよく、また、1個もしくは2個以上のCH2基は酸素原子もしくは硫黄原子に置換されていてもよい。Y1は-COO-、-OCO-、-C≡C-、-CH2CH2-、-CH=CH-、-OCH2-、-CH2O-または単結合を示す。mは0または1を示す。R1は炭素数1〜10のアルキル基、ハロゲン原子、シアノ基を示し、アルキル基の場合には、炭素−炭素結合間またはこの基と環との間の炭素−炭素結合間に酸素原子が挿入されてもよく、また、その炭素−炭素結合の一部が二重結合または三重結合にされていてもよく、また、その1個のCH2基がカルボニル基に置換されていてもよく、また、その基中の水素原子の一部もしくは全てがフッ素原子で置換されていてもよく、Xは塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子である。)
で表されるハロゲン化シクロヘキサン化合物を、電子移動剤を用いてリチウム金属と反応させて一般式(3)
R1-(A1)m-Y1-A2-Li (3)
のリチウム化合物とし、次いでテトラフルオロエチレンと反応させて、一般式(4)
R1-(A1)m-Y1-A2-CF=CF2 (4)
で表されるトリフルオロエチレン化合物とし、次いで一般式(6)
R2-(A4)n-Y2-A3-Li (6)
(式中、A3は1,4-ジ置換シクロヘキセニレン基または1,4-ジ置換フェニレン基であり、A4はトランス-1,4-ジ置換シクロヘキシレン基、1,4-ジ置換シクロヘキセニレン基または1,4-ジ置換フェニレン基であり、これらの基は夫々非置換であるかまたは置換基として1個もしくは2個以上のハロゲン原子、シアノ基を有していてもよく、これらの基中に存在する1個もしくは2個以上のCH基は窒素原子に置換されていてもよく、また、1個もしくは2個以上のCH2基は酸素原子もしくは硫黄原子に置換されていてもよい。Y2は-COO-、-OCO-、-C≡C-、-CH2CH2-、-CH=CH-、-OCH2-、-CH2O-または単結合を示す。nは0または1を示す。R2は炭素数1〜10のアルキル基、ハロゲン原子、シアノ基を示し、アルキル基の場合には、炭素−炭素結合間またはこの基と環との間の炭素−炭素結合間に酸素原子が挿入されてもよく、また、その炭素−炭素結合の一部が二重結合または三重結合にされていてもよく、また、その1個のCH2基がカルボニル基に置換されていてもよく、また、その基中の水素原子の一部もしくは全てがフッ素原子で置換されていてもよい。)
で表されるリチウム化合物と反応させて、下記一般式(1)
R1-(A1)m-Y1-A2-CF=CF-A3-Y2-(A4)n-R2 (1)
で表されるトランス−ジフルオロエチレン化合物を得ることを特徴とする、トランス−ジフルオロエチレン化合物の製造方法を提供する。
【0005】
また、そのハロゲン化シクロヘキサン化合物を、リチウム金属と反応させる際に用いる電子移動剤が2環以上の芳香族炭化水素または縮合環を有する芳香族炭化水素であることを特徴とする製造方法、および、その電子移動剤がナフタレン、ビフェニル、2,6-ジ-t-ブチルナフタレン、2,7-ジ-t-ブチルナフタレン、4,4'-ジ-t-ブチルビフェニルまたはアントラセンであることを特徴とする製造方法、を提供する。
【0006】
本発明では、以下のように反応が進む。
Figure 0003777620
【0007】
本発明では、A2がトランス-1,4-ジ置換シクロヘキシレン基であるので、A2が1,4-ジ置換フェニレン基の場合と異なり、このCF2=CF2との反応の際に、優先的にCF 2 =CF 2 一方の炭素原子への置換が起きる。これは、化合物(4)とCF2=CF2との反応性が異なるためで、CF2=CF2の片側の炭素原子のみに化合物 (3) が反応して目的の置換基が入った化合物がまず得られる。このため、非対称のジフルオロエチレン化合物が容易に得られる。
【0008】
さらに、ジフルオロエチレン部分の反対側のトランスの位置に置換基を入れるために、以下のような反応を行う。
Figure 0003777620
【0009】
この化合物(6) のA3は1,4-ジ置換シクロヘキセニレン基または1,4-ジ置換フェニレン基であるので、リチオ化は容易である。この場合、電子移動剤は添加してもしなくてもよい。
Figure 0003777620
【0010】
なお、上記式中、A2はトランス-1,4-ジ置換シクロヘキシレン基であり、非置換であるかまたは置換基として1個もしくは2個以上のハロゲン原子、シアノ基を有していてもよい。A3は1,4-ジ置換シクロヘキセニレン基または1,4-ジ置換フェニレン基であり、A1、A4はトランス-1,4-ジ置換シクロヘキシレン基、1,4-ジ置換シクロヘキセニレン基または1,4-ジ置換フェニレン基であり、それらは非置換であるかまたは置換基として1個もしくは2個以上のハロゲン原子、シアノ基を有していてもよく、この基中に存在する1個もしくは2個以上のCH基は窒素原子に置換されていてもよく、また、1個もしくは2個以上のCH2基は酸素原子もしくは硫黄原子に置換されていてもよい。
【0011】
また、Y1、Y2は相互に独立して-COO-、-OCO-、-C≡C-、-CH2CH2-、-CH=CH-、-OCH2-、-CH2O-または単結合を示す。m、nは0または1を示す。R1、R2は相互に独立して炭素数1〜10のアルキル基、ハロゲン原子、シアノ基を示し、アルキル基の場合には、炭素−炭素結合間またはこの基と環との間の炭素−炭素結合間に酸素原子が挿入されてもよく、また、その炭素−炭素結合の一部が二重結合または三重結合にされていてもよく、また、その1個のCH2基がカルボニル基に置換されていてもよく、また、その基中の水素原子の一部もしくは全てがフッ素原子で置換されていてもよい。Xは塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子である。
【0012】
本発明の製造方法においては、第1ステップとして一般式(2) で表されるハロゲン化シクロヘキサン化合物を、電子移動剤の存在下でリチウム金属と反応させて一般式(3) のリチウム化合物とする。電子移動剤の存在下で反応させることにより、冷却温度が従来よりも高くでき、しかも高い収率が得られるので、製造工程が容易になる。
【0013】
この電子移動剤は芳香族炭化水素化合物であり、リチウム金属からの電子移動を通じて、有機ハロゲン化合物のアニオン(有機リチオ化合物)を発生させるものが使用される。一般的には、芳香環が2個以上の化合物または縮合環となっている化合物が使用される。具体的にはナフタレン、ビフェニル、2,6-ジ-t-ブチルナフタレン、2,7-ジ-t-ブチルナフタレン、4,4'-ジ-t-ブチルビフェニル、アントラセン等があげられ、好ましくはナフタレン、ビフェニル、4,4'-ジ-t-ブチルビフェニルである。
【0014】
電子移動剤の使用量は、ハロゲン化シクロヘキサン化合物(2) に対して0.01倍モル〜 3倍モル、好ましくは 0.1倍モル〜 2倍モルである。
リチウム金属の使用量は、ハロゲン化シクロヘキサン化合物に対して 1倍モル〜10倍モル、好ましくは 1倍モル〜 2倍モルである。
【0015】
反応溶媒としては、炭化水素系溶媒、エーテル系溶媒が好ましく、特にn-ヘキサン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランおよびそれらの混合溶媒が好ましい。
溶媒の使用量は、ハロゲン化シクロヘキサン化合物に対して 2倍重量〜50倍重量、好ましくは 5倍重量〜30倍重量である。
反応温度は、 -80℃〜25℃が好ましく、特に -80℃〜 -50℃が好ましい。
【0016】
次いで、第2ステップとして、上記反応で得られたリチウム化合物(3) を単離精製することなく、テトラフルオロエチレンと反応させて、一般式(4) で表されるトリフルオロエチレン化合物とする。
テトラフルオロエチレンの使用量は、ハロゲン化シクロヘキサン化合物に対して 1倍モル〜10倍モル、好ましくは 1倍モル〜 2倍モルである。
反応温度は、 -80℃〜25℃が好ましく、特に -80℃〜 -50℃が好ましい。
【0017】
本発明では、前述したように、リチウムが置換された環A2がトランス-1,4-ジ置換シクロヘキシレン基であるので、A2が1,4-ジ置換フェニレン基の場合と異なり、CF2=CF2との反応の際に、優先的にCF 2 =CF 2 の一方の炭素原子の側への置換が起きる。これは、化合物(4)とCF2=CF2との反応性が違うためで、CF2=CF2の片側のみに目的の置換基が入った化合物がまず得られる。このため、非対称のジフルオロエチレン化合物が容易に得られる。
【0018】
次いで、トリフルオロエチレン化合物(4) を、別途調製した一般式(6) で表されるリチウム化合物と反応させて、一般式(1) で示されるジフルオロエチレン化合物を得ることができる。
【0019】
反応溶媒としては、炭化水素系溶媒、エーテル系溶媒、アミン系溶媒およびそれらの混合溶媒が好ましい。炭化水素系としては、石油エーテル、n-ペンタン、n-ヘキサンが特に好ましい。エーテル系溶媒としては、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタンが特に好ましい。アミン系溶媒としては、トリエチルアミン、N,N,N',N'-テトラメチルエチレンジアミン、ヘキサメチルホスホルアミドが特に好ましい。
【0020】
溶媒の使用量は、トリフルオロエチレン化合物(4) に対して 2倍重量〜50倍重量、好ましくは 5倍重量〜10倍重量である。
反応温度は、 -80℃〜40℃が好ましく、特に -50℃〜30℃が好ましい。
【0021】
したがって、本法では入手容易なハロゲン化シクロヘキサン化合物より3ステップで目的化合物が高収率で製造できる。また、第1ステップで得られるリチウム化合物はシス体よりトランス体の方が安定なため、出発原料のハロゲン化シクロヘキサン化合物はシス体、トランス体どちらからでも第2ステップで得られるトリフルオロ化合物は目的のトランス化合物が主生成物となる。よって、原料は安価なシス体、トランス体の混合物が使用できる。
【0022】
本法にて製造される最終化合物の具体的構造としては、以下のような化合物がある。その代表的化合物として、環の数が 2個の化合物として以下のような化合物がある。
R1-A2-CF=CF-A3-R2 (7)
【0023】
一般式(7) の化合物としては、より具体的には、以下のような化合物がある。なお、以下の説明においては、一般式(7) の化合物に限らず、「-Ph-」は1,4-ジ置換フェニレン基を表し、「-Cy-」はトランス-1,4- ジ置換シクロヘキシレン基を表し、「-Ch-」は1,4-ジ置換シクロヘキセニレン基、好ましくは 4- 置換シクロヘキセン-1- イル基を表す。
R1-Cy-CF=CF-Ph-R2 (7A)
【0024】
【化1】
Figure 0003777620
【0025】
また、1,4-ジ置換フェニレン基を1,4-ジ置換シクロヘキセニレン基に置換した化合物として以下のような化合物がある。
R1-Cy-CF=CF-Ch-R2 (7B)
【0026】
【化2】
Figure 0003777620
【0027】
また、その1,4-ジ置換フェニレン基を一部の水素原子がフッ素原子に置換されたフェニレン基とした化合物として以下のような化合物がある。以下の化学式で「-PhF- 」は1,4-ジ置換- フルオロフェニレン基を表す。
R1-Cy-CF=CF-PhF-R2 (7C)
【0028】
【化3】
Figure 0003777620
【0029】
また、環の数が3個の化合物として、以下のような化合物がある。
R1-A1-Cy-CF=CF-A3-R2 (8)
R1-Cy-CF=CF-A3-A4-R2 (9)
【0030】
一般式(8),(9) の化合物としては、より具体的には以下のような化合物がある。
R1-Ph-Cy-CF=CF-Ph-R2 (8A)
R1-Cy-CF=CF-Ph-Ph-R2 (9A)
【0031】
R1-Ph-Cy-CF=CF-Ch-R2 (8B)
R1-Cy-Cy-CF=CF-Ph-R2 (8C)
R1-Cy-Cy-CF=CF-Ch-R2 (8D)
R1-Ch-Cy-CF=CF-Ph-R2 (8E)
R1-Ch-Cy-CF=CF-Ch-R2 (8F)
R1-PhF-Cy-CF=CF-Ph-R2 (8G)
R1-PhF-Cy-CF=CF-Ch-R2 (8H)
R1-Ph-Cy-CF=CF-PhF-R2 (8I)
R1-Cy-Cy-CF=CF-PhF-R2 (8J)
R1-Ch-Cy-CF=CF-PhF-R2 (8K)
R1-Cy-CF=CF-Ph-Cy-R2 (9B)
R1-Cy-CF=CF-Ph-Ch-R2 (9C)
R1-Cy-CF=CF-Ch-Ph-R2 (9D)
R1-Cy-CF=CF-Ch-Cy-R2 (9E)
R1-Cy-CF=CF-Ch-Ch-R2 (9F)
R1-Cy-CF=CF-PhF-Ph-R2 (9G)
R1-Cy-CF=CF-PhF-Cy-R2 (9H)
R1-Cy-CF=CF-PhF-Ch-R2 (9I)
【0032】
このほか、 3環の化合物の場合、環と環との間のY1、Y2を単結合以外に変更した以下のような化合物もある。
【0033】
R1-Ph-C ≡C-Ph-CF=CF-Cy-R2 (10A)
R1-Ph-CH2CH2-Ph-CF=CF-Cy-R2 (10B)
R1-Ph-OCH2-Ph-CF=CF-Cy-R2 (10C)
R1-Ph-CH2O-Ph-CF=CF-Cy-R2 (10D)
R1-Ph-COO-Ph-CF=CF-Cy-R2 (10E)
R1-Ph-OCO-Ph-CF=CF-Cy-R2 (10F)
R1-Ph-C ≡C-Cy-CF=CF-Ph-R2 (10G)
R1-Ph-CH2CH2-Cy-CF=CF-Ph-R2 (10H)
R1-Ph-OCH2-Cy-CF=CF-Ph-R2 (10I)
R1-Ph-CH2O-Cy-CF=CF-Ph-R2 (10J)
R1-Ph-COO-Cy-CF=CF-Ph-R2 (10K)
R1-Ph-OCO-Cy-CF=CF-Ph-R2 (10L)
R1-Ph-C ≡C-Cy-CF=CF-Ch-R2 (10M)
R1-Ph-CH2CH2-Cy-CF=CF-Ch-R2 (10N)
R1-Ph-OCH2-Cy-CF=CF-Ch-R2 (10O)
R1-Ph-CH2O-Cy-CF=CF-Ch-R2 (10P)
R1-Ph-COO-Cy-CF=CF-Ch-R2 (10Q)
R1-Ph-OCO-Cy-CF=CF-Ch-R2 (10R)
【0034】
また、環の数が 4個の化合物として、以下のような化合物がある。
R1-A1-Cy-CF=CF-A3-A4-R2 (11)
一般式(11)の化合物としては、より具体的には以下のような化合物がある。
R1-Ph-Cy-CF=CF-Ph-Ph-R2 (11A)
【0035】
R1-Ph-Cy-CF=CF-Ch-Ch-R2 (11B)
R1-Ph-Cy-CF=CF-Ph-Cy-R2 (11C)
R1-Ph-Cy-CF=CF-Ph-Ch-R2 (11D)
R1-Ph-Cy-CF=CF-Ch-Ph-R2 (11E)
R1-Ph-Cy-CF=CF-Ch-Cy-R2 (11F)
R1-Cy-Cy-CF=CF-Ch-Ch-R2 (11G)
R1-Cy-Cy-CF=CF-Ph-Cy-R2 (11H)
R1-Cy-Cy-CF=CF-Ph-Ch-R2 (11I)
R1-Cy-Cy-CF=CF-Ch-Ph-R2 (11J)
R1-Cy-Cy-CF=CF-Ch-Cy-R2 (11K)
R1-Ch-Cy-CF=CF-Ch-Ch-R2 (11L)
R1-Ch-Cy-CF=CF-Ph-Cy-R2 (11M)
R1-Ch-Cy-CF=CF-Ph-Ch-R2 (11N)
R1-Ch-Cy-CF=CF-Ch-Ph-R2 (11O)
R1-Ch-Cy-CF=CF-Ch-Cy-R2 (11P)
R1-Ph-Cy-CF=CF-PhF-Ph-R2 (11Q)
R1-Ph-Cy-CF=CF-PhF-Cy-R2 (11R)
R1-Ph-Cy-CF=CF-PhF-Ch-R2 (11S)
R1-Cy-Cy-CF=CF-PhF-Ph-R2 (11T)
R1-Cy-Cy-CF=CF-PhF-Cy-R2 (11U)
R1-Cy-Cy-CF=CF-PhF-Ch-R2 (11V)
R1-Ch-Cy-CF=CF-PhF-Ph-R2 (11W)
R1-Ch-Cy-CF=CF-PhF-Cy-R2 (11X)
R1-Ch-Cy-CF=CF-PhF-Ch-R2 (11Y)
【0036】
このほか、 4環の化合物の場合、環と環との間のY1、Y2を単結合以外に変更した以下のような化合物もある。
【0037】
R1-Ph-Cy-CF=CF-Ph-C ≡C-Ph-R2 (12A)
R1-Ph-Cy-CF=CF-Ph-CH2CH2-Ph-R2 (12B)
R1-Ph-Cy-CF=CF-Ph-CH2O-Ph-R2 (12C)
R1-Ph-Cy-CF=CF-Ph-OCH2-Ph-R2 (12D)
R1-Ph-Cy-CF=CF-Ph-OCO-Ph-R2 (12E)
R1-Ph-Cy-CF=CF-Ph-COO-Ph-R2 (12F)
R1-Cy-Cy-CF=CF-Ph-C ≡C-Ph-R2 (12G)
R1-Cy-Cy-CF=CF-Ph-CH2CH2-Ph-R2 (12H)
R1-Cy-Cy-CF=CF-Ph-CH2O-Ph-R2 (12I)
R1-Cy-Cy-CF=CF-Ph-OCH2-Ph-R2 (12J)
R1-Cy-Cy-CF=CF-Ph-OCO-Ph-R2 (12K)
R1-Cy-Cy-CF=CF-Ph-COO-Ph-R2 (12L)
R1-Ch-Cy-CF=CF-Ph-C ≡C-Ph-R2 (12M)
R1-Ch-Cy-CF=CF-Ph-CH2CH2-Ph-R2 (12N)
R1-Ch-Cy-CF=CF-Ph-CH2O-Ph-R2 (12O)
R1-Ch-Cy-CF=CF-Ph-OCH2-Ph-R2 (12P)
R1-Ch-Cy-CF=CF-Ph-OCO-Ph-R2 (12Q)
R1-Ch-Cy-CF=CF-Ph-COO-Ph-R2 (12R)
【0038】
また、A3の1,4-ジ置換フェニレン基、1,4-ジ置換シクロヘキセニレン基、または、A1、A4の1,4-ジ置換フェニレン基、トランス-1,4-ジ置換シクロヘキシレン基、1,4-ジ置換シクロヘキセニレン基の水素原子の一部をハロゲン原子もしくはシアノ基に置換した基にしたり、その一部のCH基を窒素原子に置換したり、その一部のCH2基を酸素原子もしくは硫黄原子に置換してもよい。この例として以下のような化合物もある。
【0039】
【化4】
Figure 0003777620
【0040】
本法によって製造できる上記のような化合物は、他の液晶材料または非液晶材料と混合して液晶組成物にすることにより、その液晶組成物を低粘性とすることができ、液晶表示素子とした場合に高速応答が可能になる。
【0041】
また、一般式(1) の化合物のR1、R2にアシル基を導入する方法は、R1、R2が水素原子である一般式(1) の化合物とアシルハライドとのフリーデル・クラフツ反応を用いればよい。
また、シアノ基を導入する方法は、R1、R2が臭素原子またはヨウ素原子である一般式(1) の化合物をCuCNと反応させればよい。
【0042】
また、一般式(1) の化合物のY1にビニリデン基(-C=C-)を導入する方法は、R1、R2が塩素原子または臭素原子またはヨウ素原子である一般式(1) の化合物とアルケニルグリニア化合物とのカップリング反応を用いればよい。
また、一般式(1) の化合物のY1にエチリニデン基(-C≡C-)を導入する方法は、R1、R2が臭素原子またはヨウ素原子である一般式(1) の化合物とアルキニルリチウム化合物とのカップリング反応を用いればよい。
【0043】
【実施例】
実施例1
[第1ステップ]
トランス-4-n- プロピルシクロヘキシルリチウムの調製
1000mlの四ツ口フラスコに4,4'- ジ-t- ブチルビフェニル50g(0.188mol) およびテトラヒドロフラン(THF) を 600ml入れ、 0℃に冷却した。ここにアルゴンガス雰囲気下、リチウム金属2.6g(0.37mol) および臭素0.1gを加え、同温度で 3時間撹拌した。
【0044】
次いで、反応液が濃青色であることを確認後、 -70℃に冷却し、1-クロロ-4-n- プロピルシクロヘキサン(シス体/トランス体=2/1) 15.1g (0.094mol)をTHF 50mlに溶解した溶液を、撹拌しながら -50℃以下にて30分かけて滴下した。さらに-70 ℃で30分撹拌した。
【0045】
[第2ステップ]
2-( トランス-4-n- プロピルシクロヘキシル)-1,1,2-トリフルオロエチレンの合成
第1ステップにて調製したトランス-4-n- プロピルシクロヘキシルリチウムのTHF 溶液に -50℃以下にてテトラフルオロエチレン18.8g(0.188mol) を15分かけて吹き込んだ。さらに、 -78℃にて30分反応させた後、 -10℃まで昇温し、1N塩酸を 200ml加え、有機層を分離した。水層をn-ヘキサンで抽出後、有機層と合わせて水洗、乾燥後、常圧にて溶媒を留去し、さらに減圧にて低沸分を留去した。得られた粗液を減圧蒸留にて精製して、2-( トランス-4-n- プロピルシクロヘキシル)-1,1,2-トリフルオロエチレンを11.6g (収率60%)得た。
n-C3H7-Cy-CF=CF2
【0046】
[第3ステップ]
別途 300mlの四ツ口フラスコに4-クロロヨードベンゼン6.02g(25.2mmol) および乾燥エーテルを30mlを仕込み、 -78℃に冷却した。次いで、n-BuLiのn-ヘキサン溶液(1.63mol/l) を17ml(27.8mmol)、15分かけて滴下した。さらに、-78 ℃にて1 時間撹拌後、N,N,N',N'-テトラメチルエチレンジアミン(TMEDA)3.8ml(25.5mmol)を加え、さらに第2ステップで得られた2-( トランス-4-n- プロピルシクロヘキシル)-1,1,2-トリフルオロエチレン1.3g(6.31mmmol) および乾燥エーテル10mlの混合溶液を15分かけて滴下した。
【0047】
さらに室温まで昇温し、 1時間反応後、1N塩酸を100ml 加え、有機層を分離した。水層をn-ヘキサンで抽出後、有機層と合わせて水洗、乾燥後、溶媒を留去し、得られた粗液をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、さらに得られた固体をメタノールより再結晶して、(E)-1-(4- クロロフェニル)-2-( トランス-4-n- プロピルシクロヘキシル)-1,2-ジフルオロエチレンを1.03g (収率55%)得た。
n-C3H7-Cy-CF=CF-Ph-Cl
【0048】
【化5】
Figure 0003777620
【0049】
本化合物の分析結果を以下に示す。
Figure 0003777620
【0050】
実施例2
実施例1の第3ステップにおいて、4-クロロヨードベンゼンのかわりに4-フルオロヨードベンゼンを5.59g(25.2mmol) 用いる以外は実施例1と同様に反応を行い、(E)-1-(4- フルオロフェニル)-2-( トランス-4-n- プロピルシクロヘキシル)-1,2-ジフルオロエチレンを0.80g (収率45%)得た。
n-C3H7-Cy-CF=CF-Ph-F
【0051】
【化6】
Figure 0003777620
【0052】
実施例3
実施例1の第3ステップにおいて、4-クロロヨードベンゼンのかわりに、4-ブロモヨードベンゼンを7.13g(25.2mmol) 用いる以外は実施例1と同様に反応を行い、(E)-1-(4- ブロモフェニル)-2-( トランス-4-n- プロピルシクロヘキシル)-1,2-ジフルオロエチレンを0.88g (収率41%)得た。
n-C3H7-Cy-CF=CF-Ph-Br
【0053】
【化7】
Figure 0003777620
【0054】
実施例1〜3と同様にして、以下の化合物を得ることができる。
CH3-Cy-Cl からリチオ化してCH3-Cy-Li を製造し、CF2=CF2 と反応後、I-Ph-Cl から得たLi-Ph-Clと反応させて、CH3-Cy-CF=CF-Ph-Clを製造。
C2H5-Cy-Clからリチオ化してC2H5-Cy-Liを製造し、CF2=CF2 と反応後、Li-Ph-Clと反応させて、C2H5-Cy-CF=CF-Ph-Cl を製造。
n-C4H9-Cy-Clからリチオ化してn-C4H9-Cy-Liを製造し、CF2=CF2 と反応後、Li-Ph-Clと反応させて、n-C4H9-Cy-CF=CF-Ph-Cl を製造。
【0055】
CF3-Cy-Cl からリチオ化してCF3-Cy-Li を製造し、CF2=CF2 と反応後、Li-Ph-Clと反応させて、CF3-Cy-CF=CF-Ph-Clを製造。
n-C3H7O-Cy-Cl からリチオ化してn-C3H7O-Cy-Li を製造し、CF2=CF2 と反応後、Li-Ph-Clと反応させて、n-C3H7O-Cy-CF=CF-Ph-Clを製造。
CH2=CHCH2-Cy-Cl からリチオ化してCH2=CHCH2-Cy-Li を製造し、CF2=CF2 と反応後、Li-Ph-Clと反応させて、CH2=CHCH2-Cy-CF=CF-Ph-Clを製造。
CH3C≡C-Cy-Cl からリチオ化してCH3C≡C-Cy-Li を製造し、CF2=CF2 と反応後、Li-Ph-Clと反応させて、CH3C≡C-Cy-CF=CF-Ph-Clを製造。
n-C3H7-Cy-Clからリチオ化してn-C3H7-Cy-Liを製造し、CF2=CF2 と反応後、Li-PhF-Cl と反応させて、n-C3H7-Cy-CF=CF-PhF-Clを製造。
【0056】
【化8】
Figure 0003777620
【0057】
CH3-Cy-Cl からリチオ化してCH3-Cy-Li を製造し、CF2=CF2 と反応後、Li-Ph-F と反応させて、CH3-Cy-CF=CF-Ph-F を製造。
CH3-Cy-Cl からリチオ化してCH3-Cy-Li を製造し、CF2=CF2 と反応後、Li-Ph-Brと反応させて、CH3-Cy-CF=CF-Ph-Brを製造。
n-C3H7O-Cy-Cl からリチオ化してn-C3H7O-Cy-Li を製造し、CF2=CF2 と反応後、Li-Ph-F と反応させて、n-C3H7O-Cy-CF=CF-Ph-F を製造。
n-C3H7O-Cy-Cl からリチオ化してn-C3H7O-Cy-Li を製造し、CF2=CF2 と反応後、Li-Ph-Brと反応させて、n-C3H7O-Cy-CF=CF-Ph-Brを製造。
【0058】
実施例4
実施例1の第3ステップにおいて、4-クロロヨードベンゼンのかわりに4-n-プロピルヨードベンゼンを6.20g(25.2mmol) 用いる以外は実施例1と同様に反応を行い、(E)-1-(4-n- プロピルフェニル)-2-( トランス-4-n- プロピルシクロヘキシル)-1,2-ジフルオロエチレンを1.06g (収率49%)得た。
n-C3H7-Cy-CF=CF-Ph-C3H7(n)
【0059】
【化9】
Figure 0003777620
【0060】
実施例4と同様にして、以下の化合物を得ることができる。
CH3-Cy-Cl からリチオ化してCH3-Cy-Li を製造し、CF2=CF2 と反応後、I-Ph-C3H7(n)から得たLi-Ph-C3H7(n) と反応させて、CH3-Cy-CF=CF-Ph-C3H7(n) を製造。
C2H5-Cy-Clからリチオ化してC2H5-Cy-Liを製造し、CF2=CF2 と反応後、Li-Ph-C3H7(n) と反応させて、C2H5-Cy-CF=CF-Ph-C3H7(n)を製造。
【0061】
n-C4H9-Cy-Clからリチオ化してn-C4H9-Cy-Liを製造し、CF2=CF2 と反応後、Li-Ph-C3H7(n) と反応させて、n-C4H9-Cy-CF=CF-Ph-C3H7(n)を製造。
CF3-Cy-Cl からリチオ化してCF3-Cy-Li を製造し、CF2=CF2 と反応後、Li-Ph-C3H7(n) と反応させて、CF3-Cy-CF=CF-Ph-C3H7(n) を製造。
【0062】
n-C3H7O-Cy-Cl からリチオ化してn-C3H7O-Cy-Li を製造し、CF2=CF2 と反応後、Li-Ph-C3H7(n) と反応させて、n-C3H7O-Cy-CF=CF-Ph-C3H7(n) を製造。
CH2=CHCH2-Cy-Cl からリチオ化してCH2=CHCH2-Cy-Li を製造し、CF2=CF2 と反応後、Li-Ph-C3H7(n) と反応させて、CH2=CHCH2-Cy-CF=CF-Ph-C3H7(n) を製造。
【0063】
実施例5
実施例1の第3ステップにおいて、4-クロロヨードベンゼンのかわりに4-エトキシブロモベンゼンを5.06g(25.2mmol) 用いる以外は実施例1と同様に反応を行い、(E)-1-(4- エトキシフェニル)-2-( トランス-4-n- プロピルシクロヘキシル)-1,2-ジフルオロエチレンを1.03g (収率53%)得た。
n-C3H7-Cy-CF=CF-Ph-OC2H5
【0064】
【化10】
Figure 0003777620
【0065】
実施例6
実施例1の第3ステップにおいて、4-クロロヨードベンゼンのかわりに4-トリフルオロメトキシブロモベンゼンを6.07g(25.2mmol) 用いる以外は実施例1と同様に反応を行い、(E)-1-(4- トリフルオロメトキシフェニル)-2-( トランス-4-n- プロピルシクロヘキシル)-1,2-ジフルオロエチレンを1.06g (収率49%)得た。
n-C3H7-Cy-CF=CF-Ph-OCF3
【0066】
【化11】
Figure 0003777620
【0067】
実施例5、6と同様にして、以下の化合物を得ることができる。
CH3-Cy-Cl からリチオ化してCH3-Cy-Li を製造し、CF2=CF2 と反応後、I-Ph-OC2H5から得たLi-Ph-OC2H5 と反応させて、CH3-Cy-CF=CF-Ph-OC2H5 を製造。
C2H5-Cy-Clからリチオ化してC2H5-Cy-Liを製造し、CF2=CF2 と反応後、Li-Ph-OC2H5 と反応させて、C2H5-Cy-CF=CF-Ph-OC2H5を製造。
CF3-Cy-Cl からリチオ化してCF3-Cy-Li を製造し、CF2=CF2 と反応後、Li-Ph-OC2H5 と反応させて、CF3-Cy-CF=CF-Ph-OC2H5 を製造。
【0068】
n-C3H7O-Cy-Cl からリチオ化してn-C3H7O-Cy-Li を製造し、CF2=CF2 と反応後、Li-Ph-OC2H5 と反応させて、n-C3H7O-Cy-CF=CF-Ph-OC2H5 を製造。
CH3-Cy-Cl からリチオ化してCH3-Cy-Li を製造し、CF2=CF2 と反応後、Li-Ph-OCF3と反応させて、CH3-Cy-CF=CF-Ph-OCF3を製造。
【0069】
実施例7
実施例1の第3ステップにおいて、4-クロロヨードベンゼンのかわりに4-(2- メチル-1- プロペニル)ブロモベンゼンを5.31g(25.2mmol) 用いる以外は実施例1と同様に反応を行い、(E)-1-[4-(2-メチル-1- プロペニル) フェニル]-2-( トランス-4-n- プロピルシクロヘキシル)-1,2-ジフルオロエチレンを0.80g (収率40%)得た。
n-C3H7-Cy-CF=CF-Ph-CH=C(CH3)2
【0070】
【化12】
Figure 0003777620
【0071】
実施例8
実施例1の第3ステップにおいて、4-クロロヨードベンゼンのかわりに1-メチル-2-(4-ブロモフェニル) アセチレンを4.91g(25.2mmol) 用いる以外は実施例1と同様に反応を行い、(E)-1-[4-(プロピル-1- イン) フェニル]-2-( トランス-4-n- プロピルシクロヘキシル)-1,2-ジフルオロエチレンを0.97g (収率51%)得た。
n-C3H7-Cy-CF=CF-Ph-C≡CCH3
【0072】
【化13】
Figure 0003777620
【0073】
実施例7、8と同様にして、以下の化合物を得ることができる。
CH3-Cy-Cl からリチオ化してCH3-Cy-Li を製造し、CF2=CF2 と反応後、I-Ph-CH=C(CH3)2 から得たLi-Ph-CH=C(CH3)2と反応させて、CH3-Cy-CF=CF-Ph-CH=C(CH3)2を製造。
C2H5-Cy-Clからリチオ化してC2H5-Cy-Liを製造し、CF2=CF2 と反応後、Li-Ph-CH=C(CH3)2と反応させて、C2H5-Cy-CF=CF-Ph-CH=C(CH3)2 を製造。
【0074】
n-C3H7O-Cy-Cl からリチオ化してn-C3H7O-Cy-Li を製造し、CF2=CF2 と反応後、Li-Ph-CH=C(CH3)2と反応させて、n-C3H7O-Cy-CF=CF-Ph-CH=C(CH3)2を製造。
CH3-Cy-Cl からリチオ化してCH3-Cy-Li を製造し、CF2=CF2 と反応後、I-Ph-C≡C-CH3 から得たLi-Ph-C ≡C-CH3 と反応させて、CH3-Cy-CF=CF-Ph-C ≡C-CH3 を製造。
【0075】
CF3-Cy-Cl からリチオ化してCF3-Cy-Li を製造し、CF2=CF2 と反応後、Li-Ph-C ≡C-CH3 と反応させて、CF3-Cy-CF=CF-Ph-C ≡C-CH3 を製造。
n-C3H7O-Cy-Cl からリチオ化してn-C3H7O-Cy-Li を製造し、CF2=CF2 と反応後、Li-Ph-C ≡C-CH3 と反応させて、n-C3H7O-Cy-CF=CF-Ph-C ≡C-CH3 を製造。
【0076】
実施例9
冷却管付きの 300mlの三ツ口フラスコに、CuCN 0.10g(1.1mmol) および無水ジメチルスルホキシド(DMSO) 50ml を入れ、90℃に加熱し溶解させた。次いで、撹拌下、実施例3にて得られた(E)-1-(4- ブロモフェニル)-2-( トランス-4-n- プロピルシクロヘキシル)-1,2-ジフルオロエチレン0.40g のDMSO溶液を滴下する。その後さらに 150℃にて 1時間撹拌後、室温まで冷却した。
【0077】
水 200mlを注ぎ、塩化メチレンで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、乾燥、濾過後、溶媒を留去し、得られた固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製して、(E)-1-(4- シアノフェニル)-2-( トランス-4-n- プロピルシクロヘキシル)-1,2-ジフルオロエチレンを0.29g (収率85%)得た。
n-C3H7-Cy-CF=CF-Ph-CN
【0078】
【化14】
Figure 0003777620
【0079】
実施例9と同様にして、以下の化合物を得ることができる。
CH3-Cy-Cl からリチオ化してCH3-Cy-Li を製造し、CF2=CF2 と反応後、Li-Ph-Brと反応させて、CH3-Cy-CF=CF-Ph-Brを製造し、CuCNと反応させて、CH3-Cy-CF=CF-Ph-CNを製造。
n-C3H7O-Cy-Cl からリチオ化してn-C3H7O-Cy-Li を製造し、CF2=CF2 と反応後、Li-Ph-Brと反応させて、n-C3H7O-Cy-CF=CF-Ph-Brを製造し、CuCNと反応させて、n-C3H7O-Cy-CF=CF-Ph-CNを製造。
CH2=CHCH2-Cy-Cl からリチオ化してCH2=CHCH2-Cy-Li を製造し、CF2=CF2 と反応後、Li-Ph-Brと反応させて、CH2=CHCH2-Cy-CF=CF-Ph-Brを製造し、CuCNと反応させて、CH2=CHCH2-Cy-CF=CF-Ph-CNを製造。
【0080】
実施例10
実施例1の第3ステップにおいて、4-クロロヨードベンゼンのかわりに、4-(2,2- ジフルオロビニル) ブロモベンゼンを5.52g(25.2mmol) 用いて実施例1と同様に反応を行い、(E)-1-[4-(2,2-ジフルオロビニル) フェニル]-2-( トランス-4-n- プロピルシクロヘキシル)-1,2-ジフルオロエチレンを0.95g (収率46%)得た。
n-C3H7-Cy-CF=CF-Ph-CH=CF2
【0081】
【化15】
Figure 0003777620
【0082】
実施例11
実施例1の第3ステップにおいて、4-クロロヨードベンゼンのかわりに、4-[(E)-1,2- ジフルオロ-2- トリフルオロメチルビニル)]ブロモベンゼンを7.23g(25.2mmol) 用いて実施例1と同様に反応を行い、(E)-1-[4-[(E)-1,2-ジフルオロ-2- トリフルオロメチルビニル)]フェニル]-2-( トランス-4-n- プロピルシクロヘキシル)-1,2-ジフルオロエチレンを1.12g (収率45%)得た。
n-C3H7-Cy-CF=CF-Ph-CF=CFCF3
【0083】
【化16】
Figure 0003777620
【0084】
実施例12
実施例1の第3ステップにおいて、4-クロロヨードベンゼンのかわりに、4-(2,2- ジフルオロビニルオキシ) ブロモベンゼンを6.0g(25.2mmol) 用いて実施例1と同様に反応を行い、(E)-1-[4-(2,2-ジフルオロビニルオキシ) フェニル]-2-( トランス-4-n- プロピルシクロヘキシル)-1,2-ジフルオロエチレンを0.88g (収率41%)得た。
n-C3H7-Cy-CF=CF-Ph-OCH=CF2
【0085】
【化17】
Figure 0003777620
【0086】
実施例10〜12と同様にして、以下の化合物を得ることができる。
CH3-Cy-Cl からリチオ化してCH3-Cy-Li を製造し、CF2=CF2 と反応後、I-Ph-CH=CF2 から得たLi-Ph-CH=CF2と反応させて、CH3-Cy-CF=CF-Ph-CH=CF2を製造。
C2H5-Cy-Clからリチオ化してC2H5-Cy-Liを製造し、CF2=CF2 と反応後、Li-Ph-CH=CF2と反応させて、C2H5-Cy-CF=CF-Ph-CH=CF2 を製造。
n-C3H7O-Cy-Cl からリチオ化してn-C3H7O-Cy-Li を製造し、CF2=CF2 と反応後、Li-Ph-CH=CF2と反応させて、n-C3H7O-Cy-CF=CF-Ph-CH=CF2を製造。
【0087】
CH3-Cy-Cl からリチオ化してCH3-Cy-Li を製造し、CF2=CF2 と反応後、I-Ph-CF=CFCF3 から得たLi-Ph-CF=CFCF3と反応させて、CH3-Cy-CF=CF-Ph-CF=CFCF3を製造。
CH3-Cy-Cl からリチオ化してCH3-Cy-Li を製造し、CF2=CF2 と反応後、I-Ph-OCH=CF2から得たLi-Ph-OCH=CF2 と反応させて、CH3-Cy-CF=CF-Ph-OCH=CF2 を製造。
n-C3H7O-Cy-Cl からリチオ化してn-C3H7O-Cy-Li を製造し、CF2=CF2 と反応後、Li-Ph-CF=CFCF3と反応させて、n-C3H7O-Cy-CF=CF-Ph-CF=CFCF3を製造。
【0088】
実施例13
実施例1の第3ステップにおいて、4-クロロヨードベンゼンのかわりに、4-( トランス-4-n- プロピルシクロヘキシル) ヨードベンゼンを7.08g(25.2mmol) 用いて反応を行い、実施例1と同様に反応を行い、(E)-1-[4-(トランス-4-n- プロピルシクロヘキシル) フェニル]-2-( トランス-4-n- プロピルシクロヘキシル)-1,2-ジフルオロエチレンを1.22g (収率50%)得た。
n-C3H7-Cy-CF=CF-Ph-Cy-C3H7(n)
【0089】
【化18】
Figure 0003777620
【0090】
実施例13と同様にして、以下の化合物を得ることができる。
CH3-Cy-Cl からリチオ化してCH3-Cy-Li を製造し、CF2=CF2 と反応後、I-Ph-Cy-C3H7(n) から得たLi-Ph-Cy-C3H7(n)と反応させて、CH3-Cy-CF=CF-Ph-Cy-C3H7(n)を製造。
n-C3H7O-Cy-Cl からリチオ化してn-C3H7O-Cy-Li を製造し、CF2=CF2 と反応後、Li-Ph-Cy-C3H7(n)と反応させて、n-C3H7O-Cy-CF=CF-Ph-Cy-C3H7(n)を製造。
【0091】
F-Cy-Cl からリチオ化してF-Cy-Li を製造し、CF2=CF2 と反応後、Li-Ph-Cy-C3H7(n)と反応させて、F-Cy-CF=CF-Ph-Cy-C3H7(n)を製造。
n-C3H7-Cy-Clからリチオ化してn-C3H7-Cy-Liを製造し、CF2=CF2 と反応後、Li-Ph-Cy-C2H5 と反応させて、n-C3H7-Cy-CF=CF-Ph-Cy-C2H5を製造。
【0092】
実施例14
実施例1の第3ステップにおいて、4-クロロヨードベンゼンのかわりに、4-ブロモ-4'-n-プロピルビフェニルを6.93g(25.2mmol) 用いて反応を行い、実施例1と同様に反応を行い、(E)-1-(4-n- プロピルビフェニル)-2-( トランス-4-n- プロピルシクロヘキシル)-1,2-ジフルオロエチレンを1.25g (収率52%)得た。
n-C3H7-Cy-CF=CF-Ph-Ph-C3H7(n)
【0093】
【化19】
Figure 0003777620
【0094】
実施例14と同様にして、以下の化合物を得ることができる。
CH3-Cy-Cl からリチオ化してCH3-Cy-Li を製造し、CF2=CF2 と反応後、I-Ph-Ph-C3H7(n) から得たLi-Ph-Ph-C3H7(n)と反応させて、CH3-Cy-CF=CF-Ph-Ph-C3H7(n)を製造。
n-C3H7O-Cy-Cl からリチオ化してn-C3H7O-Cy-Li を製造し、CF2=CF2 と反応後、Li-Ph-Ph-C3H7(n)と反応させて、n-C3H7O-Cy-CF=CF-Ph-Ph-C3H7(n)を製造。
【0095】
F-Cy-Cl からリチオ化してF-Cy-Li を製造し、CF2=CF2 と反応後、Li-Ph-Ph-C3H7(n)と反応させて、F-Cy-CF=CF-Ph-Ph-C3H7(n)を製造。
n-C3H7-Cy-Clからリチオ化してn-C3H7-Cy-Liを製造し、CF2=CF2 と反応後、Li-Ph-Ph-C2H5 と反応させて、n-C3H7-Cy-CF=CF-Ph-Ph-C2H5を製造。
n-C3H7-Cy-Clからリチオ化してn-C3H7-Cy-Liを製造し、CF2=CF2 と反応後、Li-Ph-Ph-Fと反応させて、n-C3H7-Cy-CF=CF-Ph-Ph-F を製造。
【0096】
実施例15
アルゴン雰囲気下、還流管付きの 100ml三ツ口フラスコにマグネシウム0.015g(0.6mmol) および乾燥THF 10mlを入れた。次いで、1-ブロモプロパンを1滴加え、さらに4-メチルフェネチルブロミド0.12g(0.6mmol)をTHF 5ml に溶解した溶液を滴下した。滴下終了後、さらに 1時間還流を続けた後、室温まで放冷した。
【0097】
別途、アルゴン雰囲気下、還流管付きの 100ml三ツ口フラスコ中に、実施例3にて得られた(E)-1-(4- ブロモフェニル)-2-( トランス-4-n- プロピルシクロヘキシル)-1,2-ジフルオロエチレン0.2g(0.58mmol)および1,3-ビス( ジフェニルホスフィノ) プロパンジクロロニッケル [NiCl2(dppp)]0.01g を含む乾燥THF 溶液 5mlを入れ、この中に上記溶液を滴下漏斗を用いて滴下した。
【0098】
滴下後さらに室温にて24時間撹拌した後、水20mlを加えた。さらに20%塩酸20mlを加えて有機層を分離し、水洗、乾燥後、溶媒を留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製して、(E)-1-[4-(4-メチルフェネチル) フェニル]-2-( トランス-4-n- プロピルシクロヘキシル)-1,2-ジフルオロエチレンを0.14g (収率61%)得た。
n-C3H7-Cy-CF=CF-Ph-CH2CH2-Ph-CH3
【0099】
【化20】
Figure 0003777620
【0100】
実施例16
実施例15において、4-メチルフェネチルブロミドのかわりに、1-ブロモ-2-(4-メチルフェニル) エテンを0.12g(0.6mmol)用いる以外は、実施例15と同様に反応を行い、(E)-1-[4-(2-p-メチルフェニルエテニル) フェニル]-2-( トランス-4-n- プロピルシクロヘキシル)-1,2-ジフルオロエチレンを0.12g (収率55%)得た。
n-C3H7-Cy-CF=CF-Ph-CH=CH-Ph-CH3
【0101】
【化21】
Figure 0003777620
【0102】
実施例15、16と同様にして、以下の化合物を得ることができる。
CH3-Cy-Cl からリチオ化してCH3-Cy-Li を製造し、CF2=CF2 と反応後、Li-Ph-Brと反応させて、CH3-Cy-CF=CF-Ph-Brを製造し、Br-CH2CH2-Ph-CH3と反応させてCH3-Cy-CF=CF-Ph-CH2CH2-Ph-CH3 を製造。
n-C3H7O-Cy-Cl からn-C3H7O-Cy-CF=CF-Ph-Brを製造し、Br-CH2CH2-Ph-CH3と反応させてn-C3H7O-Cy-CF=CF-Ph-CH2CH2-Ph-CH3 を製造。
n-C3H7-Cy-Clからn-C3H7-Cy-CF=CF-Ph-Br を製造し、Br-CH2CH2-Ph-OC3H7(n) と反応させてn-C3H7-Cy-CF=CF-Ph-CH2CH2-Ph-OC3H7(n) を製造。
【0103】
CH3-Cy-Cl からCH3-Cy-CF=CF-Ph-Brを製造し、Br-CH=CH-Ph-CH3 と反応させてCH3-Cy-CF=CF-Ph-CH=CH-Ph-CH3を製造。
n-C3H7O-Cy-Cl からn-C3H7O-Cy-CF=CF-Ph-Brを製造し、Br-CH=CH-Ph-CH3 と反応させてn-C3H7O-Cy-CF=CF-Ph-CH=CH-Ph-CH3を製造。
n-C3H7-Cy-Clからn-C3H7-Cy-CF=CF-Ph-Br を製造し、Br-CH=CH-Ph-OC3H7(n)と反応させてn-C3H7-Cy-CF=CF-Ph-CH=CH-Ph-OC3H7(n)を製造。
【0104】
実施例17
実施例1の第3ステップにおいて、4-クロロヨードベンゼンのかわりに、4-ブロモ-4'-メチルトランを6.83g(25.2mmol) 用いる以外は実施例1と同様に反応を行い、(E)-1-[4-(2-p-トルイルエチニル) フェニル]-2-( トランス-4-n- プロピルシクロヘキシル)-1,2-ジフルオロエチレンを1.10g (収率46%)得た。
n-C3H7-Cy-CF=CF-Ph-C≡C-Ph-CH3
【0105】
【化22】
Figure 0003777620
【0106】
実施例17と同様にして、以下の化合物を得ることができる。
CH3-Cy-Cl からリチオ化してCH3-Cy-Li を製造し、CF2=CF2 と反応後、Li-Ph-C ≡C-Ph-CH3と反応させて、CH3-Cy-CF=CF-Ph-C ≡C-Ph-CH3を製造。
n-C3H7O-Cy-Cl からn-C3H7O-Cy-Li を製造し、CF2=CF2 と反応後、Li-Ph-C ≡C-Ph-CH3と反応させて、n-C3H7O-Cy-CF=CF-Ph-C ≡C-Ph-CH3を製造。
n-C3H7-Cy-Clからn-C3H7-Cy-Liを製造し、CF2=CF2 と反応後、Li-Ph-C ≡C-Ph-OC2H5と反応させて、n-C3H7-Cy-CF=CF-Ph-C≡C-Ph-OC2H5を製造。
【0107】
実施例18
実施例1の第3ステップにおいて、4-クロロヨードベンゼンのかわりに、(4-ヨードフェニル)(テトラヒドロピラニル)エーテルを7.66g(25.2mmol)用いる以外は実施例1と同様に反応を行い、最後に酸で処理することによって、(E)-1-(4-ヒドロキシフェニル)-2-(トランス-4-n-プロピルシクロヘキシル)-1,2-ジフルオロエチレンを0.72g(収率41%)得た。
【0108】
次いで、得られた(E)-1-(4- ヒドロキシフェニル)-2-( トランス-4-n- プロピルシクロヘキシル)-1,2-ジフルオロエチレンを0.30g(1.07mmol) 、炭酸カリウム0.15g およびアセトンを10ml加え、さらに室温下でα- ブロモ-p- キシレンを0.20g 加えた。 4時間還流させた後、冷却し、濾過後、溶媒を留去し、得られた粗結晶をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製して、(E)-1-[4-(4-メチルベンジルオキシ) フェニル]-2-( トランス-4-n- プロピルシクロヘキシル)-1,2-ジフルオロエチレンを0.40g (収率90%)得た。
n-C3H7-Cy-CF=CF-Ph-OCH2-Ph-CH3
【0109】
【化23】
Figure 0003777620
【0110】
実施例19
実施例18で得られた(E)-1-(4- ヒドロキシフェニル)-2-( トランス-4-n- プロピルシクロヘキシル)-1,2-ジフルオロエチレンを0.30g(1.07mmol) を10mlの塩化メチレンに溶解し、 室温下ピリジンを0.09g 加え、 0℃に冷却後、さらにp-トルイル酸クロリドを0.17g を加えた。
【0111】
室温下にて 1時間撹拌し、冷却後、希塩酸を加え、濾過後、溶媒を留去して得られた粗結晶をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製して、(E)-1-[4-(4-メチルベンゾイルオキシ) フェニル]-2-( トランス-4-n- プロピルシクロヘキシル)-1,2-ジフルオロエチレンを0.34g (収率80%)得た。
n-C3H7-Cy-CF=CF-Ph-OCO-Ph-CH3
【0112】
【化24】
Figure 0003777620
【0113】
実施例18、19と同様にして、以下の化合物を得ることができる。
CH3-Cy-Cl からリチオ化してCH3-Cy-Li を製造し、CF2=CF2 と反応後、CH3-CyCF=CF-Ph-OH にし、Br-CH2-Ph-CH3 と反応させて、CH3-Cy-CF=CF-Ph-OCH2-Ph-CH3 を製造。
n-C3H7O-Cy-Cl からリチオ化してn-C3H7O-Cy-Li を製造し、CF2=CF2 と反応後、n-C3H7O-Cy-CF=CF-Ph-OHにし、Br-CH2-Ph-CH3 と反応させて、n-C3H7O-Cy-CF=CF-Ph-OCH2-Ph-CH3 を製造。
【0114】
n-C3H7-Cy-Clからリチオ化してn-C3H7-Cy-Liを製造し、CF2=CF2 と反応後、n-C3H7-Cy-CF=CF-Ph-OH にし、Br-CH2-Ph-OCH3と反応させて、n-C3H7-Cy-CF=CF-Ph-OCH2-Ph-OCH3 を製造。
n-C3H7-Cy-Clからリチオ化してn-C3H7-Cy-Liを製造し、CF2=CF2 と反応後、n-C3H7-Cy-CF=CF-Ph-OH にし、Br-CH2-Ph-F と反応させて、n-C3H7-Cy-CF=CF-Ph-OCH2-Ph-Fを製造。
【0115】
CH3-Cy-Cl からリチオ化してCH3-Cy-Li を製造し、CF2=CF2 と反応後、CH3-CyCF=CF-Ph-OH にし、ClCO-Ph-CH3 と反応させて、CH3-Cy-CF=CF-Ph-OCO-Ph-CH3を製造。
n-C3H7O-Cy-Cl から得たn-C3H7O-Cy-CF=CF-Ph-OHを、ClCO-Ph-CH3 と反応させて、n-C3H7O-Cy-CF=CF-Ph-OCO-Ph-CH3を製造。
【0116】
n-C3H7-Cy-Clから得たn-C3H7-Cy-CF=CF-Ph-OH を、ClCO-Ph-OCH3と反応させて、n-C3H7-Cy-CF=CF-Ph-OCO-Ph-OCH3を製造。
n-C3H7-Cy-Clから得たn-C3H7-Cy-CF=CF-Ph-OH を、ClCO-Ph-F と反応させて、n-C3H7-Cy-CF=CF-Ph-OCO-Ph-F を製造。
【0117】
実施例20
実施例1の第3ステップにおいて、4-クロロヨードベンゼンのかわりに、1-ヨード-4-n- プロピル-1- シクロヘキセンを6.3g(25.2mmol)用いる以外は実施例1と同様に反応を行い、(E)-1-(4-n- プロピル-1- シクロヘキセン-1- イル)-2-( トランス-4-n- プロピルシクロヘキシル)-1,2-ジフルオロエチレンを0.98g (収率50%)得た。
n-C3H7-Cy-CF=CF-Ch-C3H7(n)
【0118】
【化25】
Figure 0003777620
【0119】
実施例20と同様にして、以下の化合物を得ることができる。
CH3-Cy-Cl からリチオ化してCH3-Cy-Li を製造し、CF2=CF2 と反応後、I-Ch-C3H7(n)から得たLi-Ch-C3H7(n) と反応させて、CH3-Cy-CF=CF-Ch-C3H7(n) を製造。
C2H5-Cy-Clからリチオ化してC2H5-Cy-Liを製造し、CF2=CF2 と反応後、Li-Ch-C3H7(n) と反応させて、C2H5-Cy-CF=CF-Ch-C3H7(n)を製造。
CF3-Cy-Cl からリチオ化してCF3-Cy-Li を製造し、CF2=CF2 と反応後、Li-Ch-C3H7(n) と反応させて、CF3-Cy-CF=CF-Ch-C3H7(n) を製造。
【0120】
n-C3H7O-Cy-Cl からリチオ化してn-C3H7O-Cy-Li を製造し、CF2=CF2 と反応後、Li-Ch-C3H7(n) と反応させて、n-C3H7O-Cy-CF=CF-Ch-C3H7(n) を製造。
n-C3H7-Cy-Clからリチオ化してn-C3H7-Cy-Liを製造し、CF2=CF2 と反応後、Li-Ch-CH3 と反応させて、n-C3H7-Cy-CF=CF-Ch-CH3を製造。
n-C3H7-Cy-Clからリチオ化してn-C3H7-Cy-Liを製造し、CF2=CF2 と反応後、Li-Ch-C4H9(n) と反応させて、n-C3H7-Cy-CF=CF-Ch-C4H9(n)を製造。
【0121】
実施例21
実施例1の第3ステップにおいて、4-クロロヨードベンゼンのかわりに、2-ヨード-5-n- プロピルピリミジンを6.25g(25.2mmol) 用いる以外は実施例1と同様に反応を行い、(E)-1-(5-n- プロピルピリミジン-2- イル)-2-( トランス-4-n- プロピルシクロヘキシル)-1,2-ジフルオロエチレンを0.87g (収率45%)得た。なお、以下の化学式で「-Py-」はピリミジン-2,5- ジイル基を表す。
n-C3H7-Cy-CF=CF-Py-C3H7(n)
【0122】
【化26】
Figure 0003777620
【0123】
実施例21と同様にして、以下の化合物を得ることができる。
CH3-Cy-Cl からリチオ化してCH3-Cy-Li を製造し、CF2=CF2 と反応後、I-Py-C3H7(n)から得たLi-Py-C3H7(n) と反応させて、CH3-Cy-CF=CF-Py-C3H7(n) を製造。
C2H5-Cy-Clからリチオ化してC2H5-Cy-Liを製造し、CF2=CF2 と反応後、Li-Py-C3H7(n) と反応させて、C2H5-Cy-CF=CF-Py-C3H7(n)を製造。
CF3-Cy-Cl からリチオ化してCF3-Cy-Li を製造し、CF2=CF2 と反応後、Li-Py-C3H7(n) と反応させて、CF3-Cy-CF=CF-Py-C3H7(n) を製造。
【0124】
n-C3H7O-Cy-Cl からリチオ化してn-C3H7O-Cy-Li を製造し、CF2=CF2 と反応後、Li-Py-C3H7(n) と反応させて、n-C3H7O-Cy-CF=CF-Py-C3H7(n) を製造。
n-C3H7-Cy-Clからリチオ化してn-C3H7-Cy-Liを製造し、CF2=CF2 と反応後、Li-Py-CH3 と反応させて、n-C3H7-Cy-CF=CF-Py-CH3を製造。
n-C3H7-Cy-Clからリチオ化してn-C3H7-Cy-Liを製造し、CF2=CF2 と反応後、Li-Py-C4H9(n) と反応させて、n-C3H7-Cy-CF=CF-Py-C4H9(n)を製造。
【0125】
以下の化学式で「-Pi-」はピリジン-2,5- ジイル基を表す。
なお、同様にして、n-C3H7-Cy-Clからリチオ化してn-C3H7-Cy-Liを製造し、CF2=CF2 と反応後、4-クロロヨードベンゼンのかわりに、2-ヨード-5-n- プロピルピリジンを用いて、I-Pi-C3H7(n)から得たLi-Pi-C3H7(n) と反応させて、n-C3H7-Cy-CF=CF-Pi-C3H7(n)を製造。
n-C3H7O-Cy-Cl からリチオ化してn-C3H7O-Cy-Li を製造し、CF2=CF2 と反応後、Li-Pi-C3H7(n) と反応させて、n-C3H7O-Cy-CF=CF-Pi-C3H7(n) を製造。
【0126】
実施例22
実施例1の第3ステップにおいて、4-クロロヨードベンゼンのかわりに、2-ヨード-5-n- プロピルジオキサンを6.45g(25.2mmol) 用いる以外は実施例1と同様に反応を行い、(E)-1-(5-n- プロピルジオキサン-2- イル)-2-( トランス-4-n- プロピルシクロヘキシル)-1,2-ジフルオロエチレンを0.82g (収率41%)得た。なお、以下の化学式で「-Do-」はジオキサン-2,5- ジイル基を表す。
n-C3H7-Cy-CF=CF-Do-C3H7(n)
【0127】
【化27】
Figure 0003777620
【0128】
実施例22と同様にして、以下の化合物を得ることができる。
CH3-Cy-Cl からリチオ化してCH3-Cy-Li を製造し、CF2=CF2 と反応後、I-Do-C3H7(n)から得たLi-Do-C3H7(n) と反応させて、CH3-Cy-CF=CF-Do-C3H7(n) を製造。
C2H5-Cy-Clからリチオ化してC2H5-Cy-Liを製造し、CF2=CF2 と反応後、Li-Do-C3H7(n) と反応させて、C2H5-Cy-CF=CF-Do-C3H7(n)を製造。
CF3-Cy-Cl からリチオ化してCF3-Cy-Li を製造し、CF2=CF2 と反応後、Li-Do-C3H7(n) と反応させて、CF3-Cy-CF=CF-Do-C3H7(n) を製造。
【0129】
n-C3H7O-Cy-Cl からリチオ化してn-C3H7O-Cy-Li を製造し、CF2=CF2 と反応後、Li-Do-C3H7(n) と反応させて、n-C3H7O-Cy-CF=CF-Do-C3H7(n) を製造。
n-C3H7-Cy-Clからリチオ化してn-C3H7-Cy-Liを製造し、CF2=CF2 と反応後、Li-Do-CH3 と反応させて、n-C3H7-Cy-CF=CF-Do-CH3を製造。
n-C3H7-Cy-Clからリチオ化してn-C3H7-Cy-Liを製造し、CF2=CF2 と反応後、Li-Do-C4H9(n) と反応させて、n-C3H7-Cy-CF=CF-Do-C4H9(n)を製造。
【0130】
【発明の効果】
本発明の製造方法によれば、以下のように反応が行われる。
Figure 0003777620
(A1〜A4、R1、R2、Y1、Y2、m 、n については前記の意味を持つ)
【0131】
このような反応により製造できるので、入手容易なハロゲン化シクロヘキサン化合物より3ステップで、目的化合物が安価に高収率で製造できる。この第2ステップの反応は、優先的にCF 2 =CF 2 の一方の炭素原子の側への置換が起きる。これは、生成した化合物とCF2=CF2との反応性が後者の方がはるかに高いためである。
【0132】
すなわち、本発明ではリチウムが置換された環A2がトランス-1,4-ジ置換シクロヘキシレン基であるので、A2が1,4-ジ置換フェニレン基の場合と異なり、CF2=CF2との反応の際に、優先的にCF 2 =CF 2 の一方の炭素原子の側への置換が起きる。このため、この反応後にトリフルオロエチレン化合物(4)を2分子置換した化合物と分離、精製する必要がないので、極めて生産性が良い。このため、非対称性化合物の製造が容易となる。
【0133】
また、リチウム/電子移動剤の系で得られるリチウム化合物は、シス体よりトランス体の方が安定なため、出発原料のハロゲン化シクロヘキサン化合物がシス体、トランス体のどちらであっても、得られるジフルオロエチレン化合物のシクロヘキサン環はトランス体が主生成物となる。よって、原料は安価なシス体、トランス体の混合物が使用できる。
【0134】
本発明は、本発明の効果を損しない範囲内で種々の応用ができる。また、本発明の製造方法により、製造された化合物をさらに他の反応により、他の化合物の製造にも利用できる。

Claims (5)

  1. 一般式(2)
    R1-(A1)m-Y1-A2-X (2)
    (式中、A2はトランス-1,4-ジ置換シクロヘキシレン基であり、非置換であるかまたは置換基として1個もしくは2個以上のハロゲン原子、シアノ基を有していてもよい。A1はトランス-1,4-ジ置換シクロヘキシレン基、1,4-ジ置換シクロヘキセニレン基または1,4-ジ置換フェニレン基であり、非置換であるかまたは置換基として1個もしくは2個以上のハロゲン原子、シアノ基を有していてもよく、この基中に存在する1個もしくは2個以上のCH基は窒素原子に置換されていてもよく、また、1個もしくは2個以上のCH2基は酸素原子もしくは硫黄原子に置換されていてもよい。Y1は-COO-、-OCO-、-C≡C-、-CH2CH2-、-CH=CH-、-OCH2-、-CH2O-または単結合を示す。mは0または1を示す。R1は炭素数1〜10のアルキル基、ハロゲン原子、シアノ基を示し、アルキル基の場合には、炭素−炭素結合間またはこの基と環との間の炭素−炭素結合間に酸素原子が挿入されてもよく、また、その炭素−炭素結合の一部が二重結合または三重結合にされていてもよく、また、その1個のCH2基がカルボニル基に置換されていてもよく、また、その基中の水素原子の一部もしくは全てがフッ素原子で置換されていてもよく、Xは塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子である。)
    で表されるハロゲン化シクロヘキサン化合物を、電子移動剤を用いてリチウム金属と反応させて一般式(3)
    R1-(A1)m-Y1-A2-Li (3)
    のリチウム化合物とし、次いでテトラフルオロエチレンと反応させて、一般式(4)
    R1-(A1)m-Y1-A2-CF=CF2 (4)
    で表されるトリフルオロエチレン化合物とし、次いで一般式(6)
    R2-(A4)n-Y2-A3-Li (6)
    (式中、A3は1,4-ジ置換シクロヘキセニレン基または1,4-ジ置換フェニレン基であり、A4はトランス-1,4-ジ置換シクロヘキシレン基、1,4-ジ置換シクロヘキセニレン基または1,4-ジ置換フェニレン基であり、これらの基は夫々非置換であるかまたは置換基として1個もしくは2個以上のハロゲン原子、シアノ基を有していてもよく、これらの基中に存在する1個もしくは2個以上のCH基は窒素原子に置換されていてもよく、また、1個もしくは2個以上のCH2基は酸素原子もしくは硫黄原子に置換されていてもよい。Y2は-COO-、-OCO-、-C≡C-、-CH2CH2-、-CH=CH-、-OCH2-、-CH2O-または単結合を示す。nは0または1を示す。R2は炭素数1〜10のアルキル基、ハロゲン原子、シアノ基を示し、アルキル基の場合には、炭素−炭素結合間またはこの基と環との間の炭素−炭素結合間に酸素原子が挿入されてもよく、また、その炭素−炭素結合の一部が二重結合または三重結合にされていてもよく、また、その1個のCH2基がカルボニル基に置換されていてもよく、また、その基中の水素原子の一部もしくは全てがフッ素原子で置換されていてもよい。)
    で表されるリチウム化合物と反応させて、下記一般式(1)
    R1-(A1)m-Y1-A2-CF=CF-A3-Y2-(A4)n-R2 (1)
    で表されるトランス−ジフルオロエチレン化合物を得ることを特徴とする、トランス−ジフルオロエチレン化合物の製造方法。
  2. 一般式(2')
    R1-(A1)m-Y1-A21-X (2')
    (式中、A21はシス-1,4-ジ置換シクロヘキシレン基であり、非置換であるかまたは置換基として1個もしくは2個以上のハロゲン原子、シアノ基を有していてもよい。A1はトランス-1,4-ジ置換シクロヘキシレン基、1,4-ジ置換シクロヘキセニレン基または1,4-ジ置換フェニレン基であり、非置換であるかまたは置換基として1個もしくは2個以上のハロゲン原子、シアノ基を有していてもよく、この基中に存在する1個もしくは2個以上のCH基は窒素原子に置換されていてもよく、また、1個もしくは2個以上のCH2基は酸素原子もしくは硫黄原子に置換されていてもよい。Y1は-COO-、-OCO-、-C≡C-、-CH2CH2-、-CH=CH-、-OCH2-、-CH2O-または単結合を示す。mは0または1を示す。R1は炭素数1〜10のアルキル基、ハロゲン原子、シアノ基を示し、アルキル基の場合には、炭素−炭素結合間またはこの基と環との間の炭素−炭素結合間に酸素原子が挿入されてもよく、また、その炭素−炭素結合の一部が二重結合または三重結合にされていてもよく、また、その1個のCH2基がカルボニル基に置換されていてもよく、また、その基中の水素原子の一部もしくは全てがフッ素原子で置換されていてもよく、Xは塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子である。)
    で表されるハロゲン化シクロヘキサン化合物を、電子移動剤を用いてリチウム金属と反応させて一般式(3)
    R1-(A1)m-Y1-A2-Li (3)
    のリチウム化合物とし、次いでテトラフルオロエチレンと反応させて、一般式(4)
    R1-(A1)m-Y1-A2-CF=CF2 (4)
    で表されるトリフルオロエチレン化合物とし、次いで一般式(6)
    R2-(A4)n-Y2-A3-Li (6)
    (式中、A2はトランス-1,4-ジ置換シクロヘキシレン基であり、非置換であるかまたは置換基として1個もしくは2個以上のハロゲン原子、シアノ基を有していてもよい。A3は1,4-ジ置換シクロヘキセニレン基または1,4-ジ置換フェニレン基であり、A4はトランス-1,4-ジ置換シクロヘキシレン基、1,4-ジ置換シクロヘキセニレン基または1,4-ジ置換フェニレン基であり、これらの基は夫々非置換であるかまたは置換基として1個もしくは2個以上のハロゲン原子、シアノ基を有していてもよく、これらの基中に存在する1個もしくは2個以上のCH基は窒素原子に置換されていてもよく、また、1個もしくは2個以上のCH2基は酸素原子もしくは硫黄原子に置換されていてもよい。Y2は-COO-、-OCO-、-C≡C-、-CH2CH2-、-CH=CH-、-OCH2-、-CH2O-または単結合を示す。nは0または1を示す。R2は炭素数1〜10のアルキル基、ハロゲン原子、シアノ基を示し、アルキル基の場合には、炭素−炭素結合間またはこの基と環との間の炭素−炭素結合間に酸素原子が挿入されてもよく、また、その炭素−炭素結合の一部が二重結合または三重結合にされていてもよく、また、その1個のCH2基がカルボニル基に置換されていてもよく、また、その基中の水素原子の一部もしくは全てがフッ素原子で置換されていてもよい。)
    で表されるリチウム化合物と反応させて、下記一般式(1)
    R1-(A1)m-Y1-A2-CF=CF-A3-Y2-(A4)n-R2 (1)
    で表されるトランス−ジフルオロエチレン化合物を得ることを特徴とする、トランス−ジフルオロエチレン化合物の製造方法。
  3. 一般式 (2) および一般式 (2')
    R 1 -(A 1 ) m -Y 1 -A 2 -X (2)
    R 1 -(A 1 ) m -Y 1 -A 21 -X (2')
    (式中、 A 2 はトランス -1,4- ジ置換シクロヘキシレン基であり、非置換であるかまたは置換基として 1 個もしくは 2 個以上のハロゲン原子、シアノ基を有していてもよい。 A 21 はシス -1,4- ジ置換シクロヘキシレン基であり、非置換であるかまたは置換基として 1 個もしくは 2 個以上のハロゲン原子、シアノ基を有していてもよい。 A 1 はトランス -1,4- ジ置換シクロヘキシレン基、 1,4- ジ置換シクロヘキセニレン基または 1,4- ジ置換フェニレン基であり、非置換であるかまたは置換基として 1 個もしくは 2 個以上のハロゲン原子、シアノ基を有していてもよく、この基中に存在する 1 個もしくは 2 個以上の CH 基は窒素原子に置換されていてもよく、また、 1 個もしくは 2 個以上の CH 2 基は酸素原子もしくは硫黄原子に置換されていてもよい。 Y 1 -COO- -OCO- -C C- -CH 2 CH 2 - -CH=CH- -OCH 2 - -CH 2 O- または単結合を示す。 m 0 または 1 を示す。 R 1 は炭素数 1 10 のアルキル基、ハロゲン原子、シアノ基を示し、アルキル基の場合には、炭素−炭素結合間またはこの基と環との間の炭素−炭素結合間に酸素原子が挿入されてもよく、また、その炭素−炭素結合の一部が二重結合または三重結合にされていてもよく、また、その 1 個の CH 2 基がカルボニル基に置換されていてもよく、また、その基中の水素原子の一部もしくは全てがフッ素原子で置換されていてもよく、 X は塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子である。)
    で表されるハロゲン化シクロヘキサン化合物の混合物を、電子移動剤を用いてリチウム金属と反応させて一般式 (3)
    R 1 -(A 1 ) m -Y 1 -A 2 -Li (3)
    のリチウム化合物とし、次いでテトラフルオロエチレンと反応させて、一般式 (4)
    R 1 -(A 1 ) m -Y 1 -A 2 -CF=CF 2 (4)
    で表されるトリフルオロエチレン化合物とし、次いで一般式 (6)
    R 2 -(A 4 ) n -Y 2 -A 3 -Li (6)
    (式中、 A 3 1,4- ジ置換シクロヘキセニレン基または 1,4- ジ置換フェニレン基であり、 A 4 はトランス -1,4- ジ置換シクロヘキシレン基、 1,4- ジ置換シクロヘキセニレン基または 1,4- ジ置換フェニレン基であり、これらの基は夫々非置換であるかまたは置換基として 1 個もしくは 2 個以上のハロゲン原子、シアノ基を有していてもよく、これらの基中に存在する 1 個もしくは 2 個以上の CH 基は窒素原子に置換されていてもよく、また、 1 個もしくは 2 個以上の CH 2 基は酸素原子もしくは硫黄原子に置換されていてもよい。 Y 2 -COO- -OCO- -C C- -CH 2 CH 2 - -CH=CH- -OCH 2 - -CH 2 O- または単結合を示す。 n 0 または 1 を示す。 R 2 は炭素数 1 10 のアルキル基、ハロゲン原子、シアノ基を示し、アルキル基の場合には、炭素−炭素結合間またはこの基と環との間の炭素−炭素結合間に酸素原子が挿入されてもよく、また、その炭素−炭素結合の一部が二重結合または三重結合にされていてもよく、また、その 1 個の CH 2 基がカルボニル基に置換されていてもよく、また、その基中の水素原子の一部もしくは全てがフッ素原子で置換されていてもよい。)
    で表されるリチウム化合物と反応させて、下記一般式 (1)
    R 1 -(A 1 ) m -Y 1 -A 2 -CF=CF-A 3 -Y 2 -(A 4 ) n -R 2 (1)
    で表されるトランス−ジフルオロエチレン化合物を得ることを特徴とする、トランス−ジフルオロエチレン化合物の製造方法。
  4. 電子移動剤が2環以上の芳香族炭化水素または縮合環を有する芳香族炭化水素であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のトランス−ジフルオロエチレン化合物の製造方法。
  5. 電子移動剤がナフタレン、ビフェニル、2,6−ジ-t-ブチルナフタレン、2,7-ジ-t-ブチルナフタレン、4,4'-ジ-t-ブチルビフェニルまたはアントラセンであることを特徴とする請求項4に記載のトランス−ジフルオロエチレン化合物の製造方法。
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