JP3776985B2 - 燃焼機器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は給湯機能と風呂の湯張り機能を備えた燃焼機器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
燃焼機器として代表的な給湯器には、周知のように、給湯熱交換器と給湯バーナが設けられ、給湯熱交換器の入側には給水通路が、出側には給湯通路がそれぞれ接続され、給湯通路は台所等の給湯栓へ導かれている。給湯熱交換器は、給湯栓が開けられると、水供給源から給水通路を介して導かれた水を給湯バーナの給湯燃焼の熱を利用して加熱し、この加熱した湯を給湯通路を通し給湯栓を介して給湯する。
【0003】
また、風呂の湯張り機能を備えた給湯器の給湯通路には該給湯通路と風呂(浴槽)を連通する通路が接続されており、風呂の湯張りを行うときには、給湯熱交換器で作られた湯が上記給湯通路と浴槽を連通する通路を介して浴槽に湯張り出湯し、風呂の湯張りが行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、湯張り機能を備えた給湯器が風呂の湯張り運転を行っているときに、給湯栓が開けられ給湯が開始される給湯割込みが行われる場合がある。この給湯割込みの場合、給湯器は、給湯バーナ燃焼を継続したまま、湯張り運転から給湯運転に切り換え、給湯運転だけを行う。
【0005】
通常、湯張りの湯温と給湯の湯温は別々に設定することができ、湯張りの湯温は給湯のシャワー等の湯温よりも高く設定されることがある。この場合、必然的に、予め設定された湯張りの設定温度の湯を浴槽へ供給するために給湯熱交換器が作り出す湯の湯温(給湯熱交換器の出側の湯温)TY は、予め設定された給湯の設定温度の湯を台所やシャワー等へ給湯するために給湯熱交換器が作り出す湯の湯温TT よりも高くなる。このため、給湯割込みが行われたときには、給湯の設定温度の湯が給湯されるように、給湯熱交換器の出側の湯温を、図6の(a)に示すように、上記湯温TY から湯温TT に下げる方向に給湯バーナ燃焼の制御動作が行われる。
【0006】
しかしながら、給湯割込み時に、給湯熱交換器の出側の湯温が、上記湯温TY からTT まで下がるのには、図6の(a)に示すような過渡期間Xがある。このため、給湯割込み時には、最初、図6の(c)のA点に示す予め定められた湯張りの設定温度の湯が台所やシャワー等へ給湯する。この給湯湯温が湯の利用者が予め定めた給湯の設定温度よりもかなり高めであるときには、この高温給湯により、湯に触れた湯の利用者に高温給湯による不快感を与えてしまうという問題がある。
【0007】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、給湯割込み時の高温給湯を確実に防止することができる給湯機能と湯張り機能を備えた燃焼機器を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は次のような構成をもって前記課題を解決する手段としている。すなわち、第1の発明は、給水通路より導かれる水を給湯バーナ燃焼の熱を利用して加熱し給湯通路へ流出する給湯熱交換器と、この給湯熱交換器の入側の給水通路と出側の給湯通路を短絡するバイパス通路と、該バイパス通路の開閉を行うバイパス通路開閉弁と、給水通路の水の温度を検出する入水温度検出手段と、給湯熱交換器の出側の湯水温度を検出する給湯熱交換器出側湯温センサとを有し、給湯運転と風呂の湯張り運転を行うことが可能なタイプの燃焼機器において、燃焼機器が風呂の湯張り運転を行っているときに給湯バーナ燃焼が継続されたまま給湯運転に切り換わる給湯割込みが行われたか否かを監視する給湯割込み監視部と;この給湯割込み監視部の情報により給湯割込みが行われたと検知したときには、予め定められた給湯の設定温度の情報に基づき、バイパス通路開閉弁が閉弁していると仮定したときの給湯湯温が給湯の設定温度になるための給湯熱交換器の出側の湯温を求め、この求めた湯温を基準値として設定する基準値設定部と;給湯割込みが行われたときに前記給湯熱交換器出側湯温センサが検出した湯温を検出熱交出側湯温として取り込み、この検出熱交出側湯温と上記基準値設定部が設定した基準値を比較し、上記検出熱交出側湯温が上記基準値よりも予め定めた許容温度以上に高めであると判断したときにはバイパス通路開閉弁を開弁させるバイパス弁制御部と;を有する構成をもって前記課題を解決する手段としている。
【0009】
第2の発明は、上記第1の発明の構成に加えて、給湯熱交換器の給水通路と給湯熱交換器の給湯通路を短絡する開閉弁を持たない常時バイパス通路が別途設けられ、基準値設定部は入水温度検出手段が検出した検出入水温と、予め定められた給湯の設定温度と、燃焼機器への総入水流量に対する予め定まる給湯熱交換器の流量比に基づき、バイパス通路開閉弁が閉弁していると仮定したときの給湯湯温が給湯の設定温度になるための給湯熱交換器の出側の湯温を求め、この求めた湯温を基準値として設定する構成をもって前記課題を解決する手段としている。
【0010】
上記構成の発明において、例えば、バイパス通路開閉弁は通常運転時には閉弁状態の開閉弁と成している。給湯割込み監視部は、燃焼機器が風呂の湯張り運転を行っているときに給湯割込みが行われたか否かを監視する。
【0011】
基準値設定部は、上記給湯割込み監視部の情報により給湯割込みが行われたと検知したときに、予め定められた給湯の設定温度の情報に基づき、バイパス通路開閉弁が閉弁していると仮定したときの給湯湯温が給湯の設定温度になるための給湯熱交換器の出側の湯温を求め、この湯温を基準値として設定する。
【0012】
バイパス弁制御部は、給湯割込み時に、検出熱交出側湯温を取り込み、この検出熱交出側湯温と上記基準値設定部が設定した基準値を比較し、検出熱交出側湯温が基準値よりも予め定めた許容温度以上に高めであると判断したときには、給湯割込みに起因した高温給湯の虞れがあると判断し、バイパス通路開閉弁を開弁させる。
【0013】
そうすることによって、給湯熱交換器から流出した高温の湯にバイパス通路から水がミキシングされ、湯温が下げられる。したがって、給湯割込み時の高温給湯が回避される。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る実施形態例を図面に基づき説明する。
【0015】
この実施形態例の燃焼機器である給湯器は、図3に示すように、給湯熱交換器1と風呂熱交換器26を有すると共に、給湯熱交換器1を燃焼加熱する図示されていない給湯バーナと、風呂熱交換器26を燃焼加熱する図示されていない風呂バーナとを別個に有している。
【0016】
図3に示すように、前記給湯熱交換器1の入側には給水通路3が接続され、出側には給湯通路4が接続されており、給湯通路4は台所やシャワー等の給湯栓19へ導かれている。前記給湯熱交換器1には入側の給水通路3と出側の給湯通路4を短絡する開閉弁を持たない常時バイパス通路5が並設され、この常時バイパス通路5は給湯熱交換器1側に流れる流量と常時バイパス通路5側に流れる流量の流量比が管路抵抗により予め定めた流量比(例えば7対3〜8対2)となるように形成されている。
【0017】
この常時バイパス通路5の出側接続部Xより下流側の給湯通路4と、常時バイパス通路入側接続部Yより上流側の給水通路3とを短絡するバイパス通路8が形成されている。このバイパス通路8には該通路の開閉を行うバイパス通路開閉弁であるバイパス弁10が介設されており、このバイパス弁10は通常の運転時には閉弁状態となっている。上記バイパス通路出側接続部Zより下流側の給湯通路4には流量を開弁量により制御する流量制御弁7が設けられている。
【0018】
また、前記風呂熱交換器26の一端側には管路29の一端側が接続され、この管路29の他端側は浴槽24に接続されている。風呂熱交換器26の他端側には管路31の一端側が接続され、この管路31の他端側はポンプ28の吐出口側に接続されており、ポンプ28の吸込口側には管路32の一端側が接続され、この管路32の他端側は浴槽24に接続されている。
【0019】
上記風呂熱交換器26とポンプ28と管路29,31,32により浴槽24内の浴槽水を循環しながら追い焚きを行う追い焚き循環路27が構成されており、この追い焚き循環路27と、前記流量制御弁7より下流側の給湯通路4とは湯張り通路30により接続され、この湯張り通路30には該通路30の開閉を行う注湯制御弁22が介設されている。この注湯制御弁22が開弁し、給湯熱交換器1で作り出された湯が湯張り通路30と追い焚き循環路27を介して浴槽24へ導かれることによって、風呂の湯張りが行われる。
【0020】
なお、図中、12は水供給源から給水通路3を介して導かれた入水流量を検出するための流量検出センサを示し、13は給水通路3の入水の温度を検出するためのサーミスタ等の入水温度検出手段である入水温度センサを示し、14は給湯熱交換器1の出側の湯水の温度を検出するためのサーミスタ等の給湯熱交換器出側湯温センサである出側湯温センサを示し、15は給湯による通水を検知して給湯が行われていることを検出するための給湯確認スイッチを示すものである。
【0021】
また、この給湯器には該給湯器の運転動作を制御する制御装置20が設けられ、この制御装置20にはリモコン18が接続されており、リモコン18には給湯器の利用者が給湯温度や湯張り温度や追い焚き温度等をそれぞれ別個に設定するための温度設定手段21が形成されている。
【0022】
上記制御装置20には本実施形態例において特有な給湯割込み時の高温給湯防止手段が設けられており、図1にはその高温給湯防止手段の一例が示されている。この制御装置20は高温給湯防止手段25と燃焼制御部36を有して構成されている。上記燃焼制御部36は予め与えられるシーケンスプログラムに従い給湯や湯張りや追い焚き等の運転動作を制御する。
【0023】
高温給湯防止手段25は、サンプリング部35と、基準値設定部37と、データ格納部40と、バイパス弁制御部41と、給湯割込み監視部42とを有して構成されており、この高温給湯防止手段25は給湯割込み時の高温給湯を確実に防止できるように構成されている。
【0024】
サンプリング部35は予め定めたサンプリング時間間隔(例えば、1秒間隔)を設定するタイマ(図示せず)を内蔵しており、このタイマによって設定されたサンプリング時間間隔毎に、出側湯温センサ14等の様々なセンサ出力や、リモコン18の情報(例えば、温度設定手段21に設定されている給湯や湯張りの設定温度の情報)をサンプリングする。
【0025】
給湯割込み監視部42は、前記燃焼制御部36の注湯制御弁開閉制御動作の情報に基づいて、注湯制御弁22の開弁・閉弁動作を検出し、注湯制御弁22が開弁されて湯張り運転が行われているか、注湯制御弁22が閉弁状態で湯張り運転が行われていないかを監視する。
【0026】
同時に、この監視部42は、サンプリング部35を介して流量検出センサ12と給湯確認スイッチ15の各センサ出力を取り込み、湯張り運転が行われているときに、流量検出センサ12が流量を検知している状態のまま、給湯確認スイッチ15が給湯の通水を検知したか否かを監視することによって、湯張り運転が行われているときに給湯バーナ燃焼が継続されたまま給湯運転に切り換わる給湯割込みが行われたか否かを監視する。
【0027】
データ格納部40には次に示すS算出演算式データが予め格納されている。このS算出演算式データはバイパス通路8のバイパス弁10が閉弁している状態で給湯湯温が給湯の設定温度となるための給湯熱交換器1の出側湯温(図3に示す出側湯温センサ14が設けられている配設位置周辺の湯温)Sを演算検出するためのデータであり、本実施形態例では、下記の(1)式がS算出演算式データとしてデータ格納部40に格納されている。
【0028】
S=(Ts −(1−m)・T1 )/m・・・・・(1)
【0029】
上記(1)式に示すTs は給湯の設定温度を表し、T1 は入水温を表し、mは給湯器への総入水流量に対する予め定めた給湯熱交換器1の流量比(0<m<1)を表すもので、上記(1)式は次のようにして導き出された。
【0030】
すなわち、給湯湯温が給湯の設定温度となるためには、給水通路3より導かれた総入水流量Q0 の水を入水温T1 から給湯の設定温度Ts まで上昇させるのに必要な熱量J0 (J0 =(Ts −T1 )・Q0 ・C(ただしCは水の比熱))と、上記総入水流量Q0 のうちの給湯熱交換器1を流れる流量QHE(QHE=m・Q0 )の水を入水温T1 から前記給湯熱交換器1の出側湯温Sまで上昇させるのに必要な熱量JHE(JHE=(S−T1 )・QHE・C=(S−T1 )・m・Q0 ・C)とが等しくなければならないという関係((Ts −T1 )・Q0 ・C=(S−T1 )・m・Q0 ・C)から前記(1)式は導き出された。
【0031】
前記(1)式のTs にリモコン18の温度設定手段21に予め設定されている給湯の設定温度を、T1 に入水温度センサ13が検出した入水温を、mに予め定められている総入水流量に対する給湯熱交換器1の流量比(例えば、バイパス弁10が閉弁している状態では入水は給湯熱交換器1側と常時バイパス通路5側に分岐して流れ、その給湯熱交換器1の流量と常時バイパス通路5の流量の流量比は管路抵抗により予め定まるので、その流量比が、例えば、7対3である場合にはm=0.7 と予め定められる)をそれぞれ代入し(1)式に従って演算を行うことによって、給湯湯温が給湯の設定温度TS になるための給湯熱交換器1の出側湯温Sを算出することができる。
【0032】
基準値設定部37は、前記給湯割込み監視部42の情報に基づき、給湯割込みが行われたと検知したときに、サンプリング部35を介して、入水温度センサ13が検出した入水温T1 と、温度設定手段21に設定されている給湯の設定温度TS とを取り込むと共に、データ格納部40から前記S算出演算式データを読み出す。
【0033】
基準値設定部37は、これら入水温T1 と設定温度TS とS算出演算式データに基づいて、給湯湯温が給湯の設定温度TS になるための給湯熱交換器1の出側湯温Sを算出し、この算出値Sを基準値Sとして設定し、この基準値Sのデータ信号をバイパス弁制御部41へ出力する。
【0034】
バイパス弁制御部41は、上記基準値設定部37から基準値Sのデータ信号を受け取ると、サンプリング部35を介して出側湯温センサ14が検出した給湯熱交換器1の出側の湯温(検出熱交出側湯温)TOUT の取り込みを開始すると同時に、データ格納部40に予め与えられていた許容温度α(例えば、3℃(なお、許容温度αとして0℃を与えてもよい))のデータを読み出す。
【0035】
バイパス制御部41は、前記基準値Sに許容温度αを加えた加算値である開閉弁温度TW (TW =S+α)を算出し、この開閉弁温度TW と上記検出熱交出側湯温TOUT を比較する。この比較により、バイパス弁制御部41は、上記検出熱交出側湯温TOUT が開閉弁温度TW 以上である、つまり、検出熱交出側湯温TOUT が基準値Sよりも許容温度α以上に高めである(TOUT ≧S+α)と判断したときには、バイパス弁駆動手段33へバイパス弁10の開弁信号を出力する。
【0036】
それというのは、検出熱交出側湯温TOUT が基準値Sよりも許容温度α以上に高めであるときには、バイパス弁10を閉弁したままでは、給湯熱交換器1から流れ出た湯にミキシングされる水が、常時バイパス通路5から流出する水だけのため、ミキシングする水量が不足となって給湯の設定温度よりかなり高めの湯が給湯し、この高温給湯により湯の利用者に不快感を与えてしまうという問題が生じると判断し、バイパス弁駆動手段33へ開弁信号を出力し、バイパス弁駆動手段33が図2の(c)に示すバイパス弁開・閉信号の開弁信号(開弁駆動電圧)をバイパス弁10に加えてバイパス弁10を開弁させる。
【0037】
このように、バイパス弁10を開弁することによって、給湯熱交換器1から流れ出た高温の湯に常時バイパス通路5およびバイパス通路8から流出した水がミキシングされ、給湯温が下げられ、図2の(d)に示すように、高温給湯を回避することができる。
【0038】
バイパス弁制御部41は、バイパス弁駆動手段33の動作情報からバイパス弁10が開弁していると検知している間(バイパス弁10の開弁期間中)、出側湯温センサ14の検出熱交出側湯温TOUT の取り込みを継続して行い、取り込んだ検出熱交出側湯温TOUT と前記開閉弁温度TW を比較し、図2の(a)に示すように、給湯熱交換器1から流れ出る湯温が下がり始め、検出熱交出側湯温TOUT が開閉弁温度TW (TW =S+α)未満である(TOUT <(S+α))と判断したときに、高温給湯の虞れがなくなったと判断し、バイパス弁駆動手段33へ閉弁信号を出力し、バイパス弁10を閉弁させる。
【0039】
この実施形態例によれば、バイパス通路8とそのバイパス弁10を設け、給湯割込み時に、出側湯温センサ14の検出熱交出側湯温TOUT が開閉弁温度TW 以上であるとき、つまり、高温給湯の虞れがあるときにバイパス弁10を開弁する構成としたので、給湯割込み時に給湯熱交換器1から流出する湯の湯温が給湯の設定温度の湯を出湯させるための給湯熱交換器1の出側湯温よりもかなり高めであるときには、その高温の湯に、常時バイパス通路5から流出する水だけでなくバイパス通路8から流出する水もミキシングされ、給湯熱交換器1から流出した湯の湯温が下げられ、給湯割込み時の高温給湯を防止することができる。
【0040】
また、必要最低限のバイパス通路8とバイパス弁10を設け、バイパス弁10の開閉制御を行うだけで、上記の如く、給湯割込み時の高温給湯を防止できるので、管路構成および制御構成の簡易化を図ることが容易であるという画期的な効果を奏することができる。
【0041】
なお、本発明は、上記実施形態例に限定されるものではなく、様々な実施の形態を採り得る。例えば、上記実施形態例では、図3に示した給湯器に常時バイパス通路5が設けられていたが、前記実施形態例に示した高温給湯防止手段は常時バイパス通路5が省略され給湯機能と湯張り機能を備えた各種の燃焼機器にも適用できるものであり、上記実施形態例の高温給湯防止手段25を設けて給湯割込み時の高温給湯防止動作を行うことによって、給湯割込み時に給湯の設定温度より許容範囲を越えた高温の湯が給湯し湯の利用者に不快感を与えるという問題を回避できる。上記のように常時バイパス通路5を省略した場合にはその分管路構成を簡単にできる。
【0042】
ただ、常時バイパス通路5を設けることによって、バイパス弁10が閉じている通常運転時に給湯熱交換器1の通水量が減少し給湯熱交換器1の通水温が上昇するために、給湯熱交換器1の通水温の低下(つまり、給湯熱交換器1の水管表面温度の低下)に起因して給湯バーナ燃焼により発生した水蒸気が給湯熱交換器1の水管表面に付着する結露現象を回避することができ、結露現象の多発に起因した給湯熱交換器1の腐食等の弊害の問題を防止することができる。
【0043】
なお、上記のように、常時バイパス通路5を省略した場合には、バイパス弁10が閉弁した状態で給湯器に流れ込んだ流量QV1が全て給湯熱交換器1に流れ込むことになるので、給湯熱交換器1を流れる流量QHE=流量QV1となり、上記実施形態例に示したS算出演算式データ(S=(Ts −(1−m)・T1 )/m)の定数m(m=QHE/QV1)には「1」が予め与えられることになる。
【0044】
また、上記実施形態例では、基準値設定部37はS算出演算式データ(S=(Ts −(1−m)・T1 )/m)に基づいて基準値Sを検出していたが、例えば、給湯の設定温度Ts と入水温T1 の関係から基準値Sを検出するための表データやグラフデータ等を予め求めてS検出データとしてデータ格納部40に格納しておき、このS検出データに基づいて基準値Sを検出するという如く、演算を用いない他の手法により基準値Sを検出設定するようにしてもよい。
【0045】
さらに、上記実施形態例では、バイパス通路8およびそのバイパス弁10は1組しか設けられていなかったが、複数組設けてもよい。この場合には、それらバイパス弁を個々に制御するようにする。例えば、第1のバイパス弁には第1の開閉弁温度が対応し、第2のバイパス弁には上記第1の開閉弁温度より高い第2の開閉弁温度が対応するという如く、給湯熱交換器1の出側湯温が高くなるにしたがって、開弁しているバイパス弁の数が多くなるように、各バイパス弁に対応する開閉弁温度を求めるための許容温度をそれぞれ設定し、それら許容温度と前記基準値設定部37が設定した基準値とにより求まる開閉弁温度に基づいて各バイパス弁を個々に制御するようにしてもよい。この場合には給湯の設定温度に対する湯張りの設定温度のずれの度合に応じて給湯熱交換器1から流出する高温の湯量に対するミキシング水量の割合を可変することが可能となる。
【0046】
また、バイパス通路を複数設けた場合、それらバイパス通路毎の管路抵抗を変えて各バイパス通路毎の流量を変えてもよく、この場合、よりミキシング水量の可変のバリエーションを多くできる。
【0047】
さらに、上記実施形態例では常時バイパス通路5が1本だけ設けられていたが、常時バイパス通路5を複数本設けてもよい。この場合にも、前記の如く、給湯熱交換器1の流量とそれら常時バイパス通路の総流量の流量比が管路抵抗により予め定めた流量比となるように複数の常時バイパス通路5を形成する。
【0048】
さらに、上記実施形態例では、バイパス弁制御部41は、給湯割込み時に、検出熱交出側湯温TOUT が開閉弁温度TW 未満に低下したと判断したときに、バイパス弁10を閉弁させていたが、他の手法によりバイパス弁10を閉弁させてもよい。例えば、バイパス弁制御部41にタイマを内蔵させ、このタイマにバイパス弁10の予め定めた開弁時間(例えば、5秒間)を設定しておき、バイパス弁制御部41は、前記実施形態例同様に、給湯割込み時に高温給湯の虞れがあると判断しバイパス弁10を開弁させたときに上記内蔵のタイマのカウントを開始させる。そして、バイパス弁制御部41は、上記内蔵タイマがカウントアップしたときに、バイパス弁10を閉弁させる。このようにして、バイパス弁制御部41がバイパス弁10を閉弁させるようにしてもよい。
【0049】
さらに、出側湯温センサ14を図3の点線に示す14′のように常時バイパス通路5の出側接続部Xよりも下流側の給湯通路4に設けてもよい。この場合には、バイパス弁10が閉弁していると仮定したときの給湯温度が給湯の設定温度になるための出側湯温センサ14′の設定位置の湯温が基準値Sとして設定されることになる(つまり、給湯の設定温度が基準値Sとして設定されることになる)。
【0050】
さらに、上記実施形態例では、図3に示す給湯器を例にして説明したが、本発明は、給湯熱交換器と給湯熱交換器出側湯温センサと入水温度検出手段とバイパス通路とバイパス通路開閉弁を有して給湯運転と風呂の湯張り運転を行うことが可能な燃焼機器であれば、図4や図5に示すような図3に示す給湯器以外の各種の燃焼機器にも適用するものである。
【0051】
【発明の効果】
この発明によれば、バイパス通路と該通路の開閉弁を設けると共に、給湯割込み監視部と基準値設定部とバイパス弁制御部を設け、給湯割込み時に高温給湯の虞れがあるときには、バイパス通路開閉弁の開弁制御を行う構成にしたので、給湯割込み時に高温給湯の虞れがあるときにバイパス通路開閉弁を開弁して給湯熱交換器から流出した高温の湯にバイパス通路の水をミキシングすることができ、給湯割込みに起因した高温の湯が給湯するのを確実に防止でき、湯の利用者に給湯割込み時の高温給湯により不快感を与えてしまうという問題を回避することができる。
【0052】
また、必要最低限のバイパス通路およびその開閉弁を設け、給湯割込み時にバイパス通路開閉弁の開弁制御を行うだけで、給湯割込み時の高温給湯を防止できるので、管路構成を簡易化することが可能であり、給湯器のコスト低減を図ることができるという画期的な効果を奏する。
【0053】
給湯熱交換器の給水通路と給湯通路を短絡する開閉弁をもたない常時バイパス通路が別途設けられている構成にあっては、給湯通路の常時バイパス通路出側接続部で、給湯熱交換器で加熱された湯と常時バイパス通路側を通った水がミキシングされることになり、例えば、バイパス通路開閉弁を開弁してバイパス通路を通る水によって給湯熱交換器から流出した湯の温度を下げなければならないのにも拘わらず、バイパス通路開閉弁が故障して開弁しないという事態が発生しても、上記の如く、給湯熱交換器の湯は常時バイパス通路の水がミキシングされることによって湯温が下げられることから、給湯割込み時に非常に高温の湯が給湯し湯の利用者に火傷を負わせてしまうというような重大な問題は回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明において特有な給湯割込み時の高温給湯防止手段の実施形態例を示すブロック構成図である。
【図2】バイパス弁の開閉制御の動作例を示すタイムチャートである。
【図3】本発明の燃焼機器である給湯器の一システム構成例を示すモデル図である。
【図4】本発明に係る燃焼機器のその他のシステム構成例を示すモデル図である。
【図5】さらに本発明に係る燃焼機器のその他のシステム構成例を示すモデル図である。
【図6】従来の課題を示す説明図である。
【符号の説明】
1 給湯熱交換器
3 給水通路
4 給湯通路
5 常時バイパス
8 バイパス通路
10 バイパス弁
13 入水温度センサ
14 出側湯温センサ
37 基準値設定部
41 バイパス弁制御部
42 給湯割込み監視部

Claims (2)

  1. 給水通路より導かれる水を給湯バーナ燃焼の熱を利用して加熱し給湯通路へ流出する給湯熱交換器と、この給湯熱交換器の入側の給水通路と出側の給湯通路を短絡するバイパス通路と、該バイパス通路の開閉を行うバイパス通路開閉弁と、給水通路の水の温度を検出する入水温度検出手段と、給湯熱交換器の出側の湯水温度を検出する給湯熱交換器出側湯温センサとを有し、給湯運転と風呂の湯張り運転を行うことが可能なタイプの燃焼機器において、燃焼機器が風呂の湯張り運転を行っているときに給湯バーナ燃焼が継続されたまま給湯運転に切り換わる給湯割込みが行われたか否かを監視する給湯割込み監視部と;この給湯割込み監視部の情報により給湯割込みが行われたと検知したときには、予め定められた給湯の設定温度の情報に基づき、バイパス通路開閉弁が閉弁していると仮定したときの給湯湯温が給湯の設定温度になるための給湯熱交換器の出側の湯温を求め、この求めた湯温を基準値として設定する基準値設定部と;給湯割込みが行われたときに前記給湯熱交換器出側湯温センサが検出した湯温を検出熱交出側湯温として取り込み、この検出熱交出側湯温と上記基準値設定部が設定した基準値を比較し、上記検出熱交出側湯温が上記基準値よりも予め定めた許容温度以上に高めであると判断したときにはバイパス通路開閉弁を開弁させるバイパス弁制御部と;を有する構成としたことを特徴とする燃焼機器。
  2. 給湯熱交換器の給水通路と給湯熱交換器の給湯通路を短絡する開閉弁を持たない常時バイパス通路が別途設けられ、基準値設定部は入水温度検出手段が検出した検出入水温と、予め定められた給湯の設定温度と、燃焼機器への総入水流量に対する予め定まる給湯熱交換器の流量比に基づき、バイパス通路開閉弁が閉弁していると仮定したときの給湯湯温が給湯の設定温度になるための給湯熱交換器の出側の湯温を求め、この求めた湯温を基準値として設定する構成としたことを特徴とする請求項1記載の燃焼機器。
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