JP3776679B2 - レンズホルダ供給機構 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、眼鏡レンズの縁摺り加工のためにレンズの加工中心等を決定し、この加工中心に加工治具を取付けるレンズ用レイアウト・ブロック装置に用いて好適なレンズホルダ供給機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、レンズ玉型(未加工のレンズ)を眼鏡フレームの枠形状に合った形状に加工する場合、その前工程として処方レンズのレンズ度数や乱視軸等を確認し、このレンズ情報とレンズ枠形状データおよび装用者の処方データから加工中心およびレンズに対する加工治具(以下、レンズホルダという)の取付角度等を決定する(光学的レイアウト)。次に、これに基づいてレンズホルダ2を図10に示すようにレンズ1の加工中心に取付ける(ブロック)。
【0003】
レンズホルダ2は、通常筒状体によって形成されて先端面に凹球面状のレンズ保持面3を有し、レンズ1を保持するとき、このレンズ保持面3に予め薄い弾性シール4を貼着しておき、この弾性シール4をレンズ1の凸側レンズ面1aに押し付けて貼着する。レンズ保持面3には、弾性シール4との密着結合力を高めるとともに弾性シール4の回転を防止するために、断面形状が三角形からなる多数の微小な突状体10が全周にわたって放射状に形成されている。このようなレンズホルダ2は、従来周知である(例:実開平6−24854号公報、特願平11−224598号等)。
【0004】
レンズホルダ2によってレンズ1を保持すると、このレンズ1をレンズホルダ2とともに縁摺り加工装置に装着し、砥石またはカッタによりレンズ1の外周面1cを縁摺り加工し、眼鏡フレームの枠形状に合った形状にする。縁摺り加工する場合は、同軸に配置した2つのクランプ軸の一方にレンズ1を保持しているレンズホルダ2を取付け、このレンズホルダ2と他方のクランプ軸とでレンズ1の両面1a,1bを挾持する。そして、2つのクランプ軸を同方向に回転させると同時にレンズ枠形状データに基づいて軸線と直交する方向に移動制御し、砥石またはカッタで縁摺り加工を行う。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来はレンズの縁摺り加工のための前工程であるレンズのレイアウトおよびブロックを、作業者が専用の装置を用いて手作業により行っていた。しかしながら、このような作業は非能率的で生産性が低く、省力化の大きな障害となっている。また、レンズを汚したり、傷つけたり、破損したりしないようにその取扱いに細心の注意を払う必要があるために作業者の負担が大きいばかりか、処方レンズの曲率に合ったレンズ保持面を有するレンズホルダを選択する際に、作業者が異なった種類のレンズホルダを選択するといったミスが発生し易いという問題があった。
【0006】
このため、最近ではレンズの光学的レイアウトとレンズホルダによるレンズのブロックを自動的に行うことにより作業能率を向上させるようにした、単焦点レンズ用と多焦点レンズ用の装置(ABS;Auto Blocker for Single VisoionLens、ABM;Auto Blocker for Multifocus Lens)の開発が要請されている。以下、本発明においては、このような装置をレイアウト・ブロック装置という。
【0007】
本発明は上記した従来の問題および要請に応えるためになされたもので、その目的とするところは、レンズの縁摺り加工を行うためのレンズのレイアウトおよびブロックを自動的に行うことができ、特にレンズホルダの円滑な切り離し、供給を可能にしたレンズ用レイアウト・ブロック装置に用いて好適なレンズホルダ供給機構を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、レンズホルダを自重により滑動させるシュートと、このシュートの終端部に配設されレンズホルダを1つずつ順次排出するホルダ排出機構とを備え、前記ホルダ排出機構を、駆動装置と、この駆動装置にリンク機構を介して連結された係止ピンとで構成し、この係止ピンは通常1番目のレンズホルダに下方から挿入されることにより当該ホルダをシュートの終端部に係止しており、ホルダ排出時に前記リンク機構の回動に伴いホルダ排出方向の斜め下方に回動してレンズホルダから抜け出し、復帰時に2番目のレンズホルダに挿入されて当該ホルダを押し戻ることにより前記1番目のレンズホルダから切り離すものである。
【0009】
本発明において、ホルダ排出機構はシュートに収納されているレンズホルダを1つずつ切り出して排出する。係止ピンは通常1番目のレンズホルダに下方から挿入されることにより当該ホルダをシュートの終端部に係止しており、ホルダ排出時に前記リンク機構の回動に伴いホルダ排出方向の斜め下方に回動することにより1番目のレンズホルダをシュートから排出し、当該ホルダから抜け出す。このとき、2番目のレンズホルダも1番目のレンズホルダと接触した状態で排出方向に移動する。復帰時には排出時とは反対に斜め上方に向かって回動して前記2番目のレンズホルダに下方から挿入されることにより当該ホルダをシュート側に押し戻してシュートの終端部に係止し、1番目のレンズホルダとする。このため、1番目と2番目のレンズホルダは切り離される。ここで、「切り離す」とは、接触している2つのレンズホルダを離間させることを意味する。駆動装置としては、エアシリンダ等が用いられる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に示す実施の形態に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明に係るレンズホルダ機構を備えた単焦点レンズ用レイアウト・ブロック装置の正面図、図2は同装置の平面図、図3〜図6はホルダ排出機構の動作を示す図、図7(a)、(b)はレンズホルダ支持機構の平面図および正面図、図8(a)、(b)は芯出し機構によるレンズホルダの芯出し動作を示す図、図9は位置関係を示す図である。
【0011】
先ず、単焦点レンズ用レイアウト・ブロック装置(以下、ABS装置という)によって処理されるレンズ、レンズホルダおよび弾性シールを図10に基づいて説明する。レンズ1はプラスチック製の眼鏡用単焦点レンズで、凸側レンズ面1a、凹側レンズ面1bおよび外周面1cを備えている。
【0012】
レンズ1の種類は、1つのレンズ度数D(ディオプター)に対して凸面カーブと凹面カーブの組み合わせにより無限ともいえるほど多く、実際は光学的収差と在庫管理などを考慮して決定される。具体的には、凸面カーブの種類を少なくして凹面カーブを違えるレンズ設計を採用することにより、単焦点レンズの場合、一般的に対応する度数範囲が広いので、例えば凸側レンズ面1aが0カーブから11カーブまでの12種類が用意されているが、レンズホルダ2の共通化を図るために、カーブの大、中、小によって3つのレンズ群、例えば0〜3カーブの第1レンズ群、4〜6の第2レンズ群および7〜11カーブの第3レンズ群に分類されている。なお、0カーブのレンズは凸側レンズ面がフラットなレンズである。
【0013】
レンズ度数Dは凸面カーブD1 と凹面カープD2 との曲率の差で表されるが、単焦点レンズや累進多焦点レンズのセミフィニッシュレンズの場合は、凸面カーブD1 のみでレンズ度数の種類分けをしている。例えば凸面のレンズ度数Dが4の単焦点レンズの場合、4カーブのレンズと呼んでおり、その曲率半径(R)はD=(N−1)×1000/R(mm)によって求められる。この場合、Nはレンズの屈折率で、最も汎用的なプラスチックレンズ材料であるジエチレングリコールビスアリルカーボネートの場合、1.50である。Rは凸側レンズ面1aの曲率半径である。したがって、4カーブの場合は、前記式に代入すると、4=(1.5−1)×1000/Rから、R=125mmとなる。同様に、7カーブの場合は曲率半径に換算すると、約71mm、11カーブの場合は約45mmとなる。
【0014】
前記レンズホルダ2は、ステンレス等の金属によって鍔付の筒状体に形成されることにより、嵌合軸部5と、この嵌合軸部5の外周で先端寄りと先端部の2箇所に一体に設けられたフランジ6およびレンズ保持部7を備えている。嵌合軸部5は、例えば長さが35mm、外径が14mmφ程度で、中心孔8の穴径が10mmφ程度で、基端部が縁摺り加工装置のクランプ軸に嵌合される。
【0015】
前記レンズ保持部7は外径が20mmφ程度で、弾性シール4が密接される面がレンズ1の凸側レンズ面1aに対応した凹球面状のレンズ保持面3を形成している。
【0016】
また、前記レンズ保持面3には、前記弾性シール4との密着結合力を高めるために、多数の微小な突状体10が全周にわたって放射状に形成されている。突状体10は、断面形状が二等辺三角形に形成されることにより、その頂点10aを境に、レンズホルダ2の回転方向側の壁面10bと反対側の壁面10cとが同一の傾斜角度(例えば45°)の斜面に形成されている。なお、レンズホルダ2の外周には、後述するカセットおよびシュート内での回転を防止する溝と、縁摺り加工装置のクランプ軸に装着されるときの回転方向の位置決めを行う溝(いずれも図示せず)が形成されている。
【0017】
このようなレンズホルダ2は、レンズ1の安定した保持のためにレンズ度数が異なる個々のレンズに対して専用のものを用いることが最も望ましいが、そうするとホルダ自体の種類が著しく増加するため、実際には1種類のレンズホルダで凸面カーブの異なる何種類かのレンズをカバーできるように、レンズ保持面の曲率を段階的に異ならせたものを数種類用意しておき、凸面カーブに応じて選択して使用している。例えば、0〜11カーブまでの12種の単焦点レンズの場合は、レンズ保持面が4カーブ、7カーブ、11カーブの3種類のレンズホルダを用意し、0〜3カーブのレンズを4カーブのレンズホルダで保持し、4〜6カーブのレンズを7カーブのレンズホルダで保持し、7〜11カーブのレンズを11カーブのレンズホルダで保持する。
【0018】
この場合、3種類のレンズホルダ2は、レンズ保持面3の曲率半径のみが異なるだけで、その他の構造、形状、寸法は全く同一であるため、嵌合軸部5に識別用部材13を圧入しておき、この部材13の色をレンズホルダ2の種類によって異ならせる、例えば4カーブのホルダの場合は白色に、7カーブのホルダの場合は赤色に、11カーブのホルダの場合は青色に着色することによりレンズホルダ2の種類を容易に識別できるようにしている。
【0019】
前記弾性シール4は、厚さが0.5〜0.6mm程度の薄いゴムによって、外径が前記レンズ保持面3の外径より大きく(22mmφ程度)、内径がレンズホルダ2の穴径より小さい(8mm程度)リング状に形成され、両面に粘着剤を塗布したものが用いられる。この弾性シール4は、ABS装置20によってレンズホルダ2のレンズ保持面3に自動的に貼着され、しかる後弾性シール4にレンズ1を貼着することにより、レンズ1をレンズホルダ2によって保持する。なお、この保持位置はレンズ1の加工中心位置である。
【0020】
次に、ABS装置20の概略構成を図1および図2に基づいて説明する。これらの図において、ABS装置20は、縁摺り加工装置に隣接して設置されるもので、基台21上に設けられたホルダ搬送装置22と、ホルダ保持装置23と、シール供給装置24と、レンズ供給装置25と、レンズメータ26と、これら装置の駆動を制御する制御部等を備え、凸面カーブが異なる12種類(0〜11カーブ)のレンズ1をランダムに順次処理するバッチ方式を採用している。
【0021】
前記ホルダ搬送装置22は、4カーブ、7カーブおよび11カーブの3種類のレンズホルダ2を処方レンズに応じてホルダ保持装置23に順次供給するためのもので、レンズホルダ供給機構28と、レンズホルダ支持機構29とを備えている。
【0022】
前記レンズホルダ供給機構28は、ホルダ供給方向(矢印27方向)に所要角度傾斜して幅方向に並設された3つのシュート30を備え、また各シュート30の上端側には所要個数(例えば42個)のレンズホルダ2をその種類毎に収納したレンズホルダ用カセット31が着脱可能に装着されており、このカセット31内のレンズホルダ2を前記シュート30を経て前記レンズホルダ支持機構29に順次供給するように構成されている。このため、シュート30の終端部下方には、レンズホルダ2を1つずつ切り離して排出し前記レンズホルダ支持機構29に供給するホルダ排出機構38が配設されている。また、シュート30の底板30A(図3)の終端部には、レンズホルダ2の供給方向に長い長孔42が形成されるとともに、シュート30の下端側開口部30aより下方に延在する延長部30bが一体に延設されている。なお、シュート30およびカセット31の傾斜角度は同一角度で、レンズホルダ2が自重によって滑動可能な角度、例えば20°とされる。
【0023】
図3〜図6において、前記ホルダ排出機構38は、シュート30の終端部下方に位置して基台21に垂直に設置固定された駆動装置としてのエアシリンダ39と、このエアシリンダ39のピストンロッド39Aの上端に4節平行リンク40を介して連結された係止ピン41とで構成されている。四節平行リンク40は、逆くの字状に屈曲した2本のリンク40A,40Bを備え、その一方のリンク40Aの上端が前記係止ピン41にピン43を介して回動自在に連結され、下端が前記ピストンロッド39Aに同じくピン44を介して回動自在に連結され、中間部が基台21上に立設した軸受部材45にピン46を介して回動自在に連結されている。他方のリンク40Bは、上端が前記係止ピン41にピン47を介して回動自在に連結され、下端が前記軸受部材45に同じくピン48を介して回動自在に連結されている。なお、エアシリンダ39の代わりに、油圧シリンダ、モータ、ソレノイド等の駆動装置も使用可能である。
【0024】
前記係止ピン41は、前記エアシリンダ39よりシュート30の下流側に位置し、通常はシュート30の前記長孔42よりシュート30内に挿入されるとともに終端部に位置する下から1番目のレンズホルダ2Aの中心孔8に挿入されており、これによって前記1番目のレンズホルダ2Aをシュート30の終端部に係止している。この状態において、制御部からの供給信号によってエアシリンダ39が駆動してピストンロッド39Aを図4に示すように上昇させ、これに伴い2つのリンク40A,40Bが時計方向に回動すると、係止ピン41はホルダ排出方向の斜め下方に向かって回動し、1番目のレンズホルダ2Aをシュート30の下端側開口部30aから強制的に排出し、延長部30b上に移動させる。1番目のレンズホルダ2Aが係止ピン41によって移動されシュート30から排出されると、係止ピン41は1番目のレンズホルダ2Aから抜け出す。このとき、2番目のレンズホルダ2Bは1番目のレンズホルダ2Aと接触した状態で自重によりシュート30を滑動し、前記長孔42の上方に移動して停止する。
【0025】
1番目のレンズホルダ2Aの排出が終了すると、エアシリンダ39への圧縮空気の供給を切り替えてピストンロッド39Aを下降させ元の状態に復帰させる。ピストンロッド39Aが下降すると、係止ピン41は図5に示すようにリンク機構40とともに反時計方向に回動して長孔42より2番目のレンズホルダ2Bに挿入され、当該レンズホルダ2Bをシュート30に沿って押し戻す。したがって、2番目のレンズホルダ2Bは、1番目のレンズホルダ2Aから切り離されて次に排出されるべき1番目のレンズホルダとしてシュート30の終端部に待機する。図6はこの状態を示す。そして、このような動作を繰り返すことにより、レンズホルダ2はレンズホルダ支持機構29に1つずつ自動的に供給される。なお、シュート30の下流側および中間部の2箇所には、レンズホルダ2の有無を検出するセンサ50(図1)が取付けられている。上流側のセンサ50は、シュート30内にレンズホルダ2が残り9個となったときにONし、補給を促すためのものである。下流側のセンサ50はシュート30内にレンズホルダ2が残り1個になったときにONし、装置を停止させるためのものである。
【0026】
図1、図6〜図8において、前記レンズホルダ支持機構29は、前記シュート30の終端と対向するように前記基台21上に配設されるもので、ABS装置20の前後方向(図2の矢印Y方向)に移動自在で前記各シュート30の終端位置A1 ,A2 ,A3 とホルダ装着位置A4 との間を往復移動するステージ60を備えている。このステージ60は、前記基台21上に設置された左右一対のレール61とボールねじ62によって移動自在に保持されており、駆動モータ63の駆動によってボールねじ62が回転すると、レール61およびボールねじ62に沿って移動するように構成されている。前記各シュート30の終端位置A1 ,A2 ,A3 には、シュート30の延長部30bが位置付けられている。
【0027】
また、前記ステージ60の上面には、前記シュート30の延長部30b上に供給されるレンズホルダ2を受け止めるストッパ57と、レンズホルダ2を挾持する一対のホルダハンド64A,64Bと、これらのホルダハンド64A,64Bを互いに接近離間する方向に同期して作動させるエアシリンダ65が配設されている。ホルダハンド64A,64Bの先端部はレンズホルダ2を保持する保持部を形成し、図7(a)に示すように前記シュート30の延長部30bを挟んでその両側に対向している。
【0028】
このようなステージ60は、制御部からの駆動信号によって3つのシュート30のうちレンズホルダ2を供給しようとするシュートの終端位置、例えばA1 位置に予め移動されてホルダハンド64A,64Bを開いた状態で待機しており(図7)、レンズホルダ2がシュート30の延長部30b上に供給されると、ストッパ57がレンズホルダ2を受け止めて停止させる。次いで、エアシリンダ65の駆動により一対のホルダハンド64A,64Bを閉じてレンズホルダ2を挟持する(図8(a))。このとき、一対のホルダハンド64A,64Bによって挟持されるレンズホルダ2(2A)と、シュート30の終端部に係止されているレンズホルダ2(2B)とは、図6に示すように切り離されて両ホルダ間に適宜な隙間が形成されているので、ホルダハンド64A,64Bはレンズホルダ2Bに干渉することなくレンズホルダ2Aを確実に挾持することができる。
【0029】
前記ステージ60はホルダハンド64A,64Bがレンズホルダ2を挟持すると、このレンズホルダ2をホルダ装着位置A4 (図3、図9)に搬送し、この位置でレンズホルダ2の芯出しを行った後にホルダ保持装置23へのレンズホルダ2の受け渡しが行われる。
【0030】
図8において、前記ホルダ装着位置A4 には、前記ホルダハンド64A,64Bによって挾持されているレンズホルダ2の芯出しを行う芯出し機構70が配設されている。この芯出し機構70は、昇降テーブル71と、この昇降テーブル71を昇降させるエアシリンダ72とで構成されている。昇降テーブル71の上面には、前記レンズホルダ2のレンズ保持部7の外径より若干大きい穴径で比較的浅い凹部73が形成されている。また、この凹部73の中央には、レンズホルダ2の内径より僅かに小さい外径を有する円形の凸部74が突設されている。このような昇降テーブル71は、通常レンズホルダ2の略真下に離間して位置し(図8(a))、レンズホルダ2の芯出しに際してエアシリンダ72の駆動によって上昇すると(図8(b))、凹部73がレンズホルダ2のレンズ保持部7を受け止め、凸部74と中心孔8が嵌合することにより、レンズホルダ2の中心と凸部74の中心が一致して芯出しされる。この時、一対のホルダハンド64A,64Bは芯出しを可能にするために若干開いてレンズホルダ2を左右、前後方向に移動可能に保持している。レンズホルダ2が芯出しされると、続いて昇降テーブル71が下降して元の初期位置に復帰することによりホルダの芯出工程が終了する。
【0031】
図2および図9において、前記ホルダ保持装置23は、前記レンズホルダ支持機構29の一側で前記シール供給装置24とレンズ供給装置25の間の空間に配設されている。このホルダ保持装置23は、前記レンズホルダ支持機構29から芯出しされたレンズホルダ2を受け取ると、シール貼着位置A5 においてそのレンズホルダ2のレンズ保持面3に前記弾性シール4を貼着し、しかる後レンズ保持位置A6 においてレンズホルダ2に弾性シール4を介してレンズ1を保持させるものである。このようなホルダ保持装置23は、水平面内において回動自在な回動アーム75と、この回動アーム75の先端部下面に取付けられレンズホルダ2を保持するクランプ装置76と、回動アーム75を回動させるモータ等の駆動機構、クランプ装置76を上下動させる駆動機構(図示せず)等を備えている。
【0032】
前記回動アーム75は、間欠的に回動されることにより前記クランプ装置76を前記ホルダ装着位置A4 、シール貼着位置A5 、レンズ保持位置A6 およびホルダ受け渡し位置A7 に移動させる。このため、クランプ装置76、前記ホルダ装着位置A4 、シール貼着位置A5 、レンズ保持位置A6 およびホルダ受け渡し位置A7 は、前記回動アーム75の回転中心Oを中心とする同一円周上に位置している。ホルダ装着位置A4 は、前記クランプ装置76が前記レンズホルダ支持機構29からレンズホルダ2を受け取って保持する位置で、この位置からシール貼着位置A5 が反時計方向に120°ずれ、ホルダ受け渡し位置A7 が230°ずれ、レンズ保持位置A6 が270°ずれている。シール貼着位置A5 は、クランプ装置76によって保持されているレンズホルダ2に前記弾性シール4を貼着する位置である。レンズ保持位置A6 は、クランプ装置76によって保持されているレンズホルダ2にレンズ1を前記弾性シール4を介して保持させる位置である。ホルダ受け渡し位置A7 は、レンズ1を保持しているレンズホルダ2(クランプ装置76によって保持されている)を縁摺り加工装置に供給するための搬送ロボットに受け渡す位置である。なお、ホルダ装着位置A4 とレンズ保持位置A6 との間には、クランプ装置76を待機させる待機位置A8 が設けられている。
【0033】
前記シール供給装置24は、弾性シール4をシール貼着位置A5 に間欠的に供給するためのもので、前記レンズホルダ支持機構29を挟んでレンズホルダ供給機構28と対向するように前記シール貼着位置A5 に配設されている。前記弾性シール4は、軸80に巻回されたロール81の形態でロール装填部82に装填される。このロール81は、台紙83上に弾性シール4を所定の間隔をおいて一列に配列し、表面を保護紙84によって覆ったもので、シール貼着位置A5 には保護紙84が剥離された状態で供給される。
【0034】
弾性シール4がシール貼着位置A5 に供給されて停止すると、前記クランプ装置76は前記回動アーム75の回動によってシール貼着位置A5 の上方に移動して停止する。次いで、クランプ装置76が下降してレンズホルダ2のレンズ保持面3を弾性シール4の上面に押し付けることにより突状体10を弾性シール4に食い込ませる。そして、クランプ装置76を上昇させると、弾性シール4は台紙83から剥離してレンズ保持面3に貼着される。
【0035】
レンズ保持面3に弾性シール4が貼着されると、回動アーム75は図2において反時計方向に所定角度回動してクランプ装置76に保持されているレンズホルダ2をレンズ保持位置A6 の上方に移動させる。そして、クランプ装置76が下降してレンズホルダ2に貼着されている弾性シール4をレンズ保持位置A6 に供給されているレンズ1に押し付けて密着させる。このため、レンズ1はレンズホルダ2に弾性シール4を介して保持される。
【0036】
前記レンズ供給装置25は、レンズ保持位置A6 に供給される未検査のレンズ1を保持して前記レンズメータ26に供給し、レンズメータ26によるレンズの測定が終了するとレンズ1を再びレンズ保持位置A6 に搬送するもので、直交する3方向(X,Y,Z軸方向)に個々に独立して移動自在な3つのテーブル、すなわちYテーブル85,Xテーブル86およびZテーブル87と、これらのテーブルを駆動する図示しない駆動装置等を備えている。Yテーブル85は、ガイドレール90とボールねじ91に沿って移動され、このYテーブル85上に前記Xテーブル86がガイドレール92とボールねじ93を介して設置されている。前記Zテーブル87はXテーブル86に配設されており、レンズ1を挟持する一対のハンド94A,94Bを備えている。
【0037】
前記レンズメータ26は、前記レンズ供給装置25より供給された未検査のレンズ1のレンズ度数、光学中心、乱視軸等を測定し、光学的レイアウトを行い、レンズ枠形状データに基づいてレンズホルダ2のレンズ1に対する取付位置、角度等を算出し決定する。そして、その結果を制御部に出力するように構成されている。レンズメータ26によって測定されたレンズ1は、前記レンズ保持位置A6 に搬送された後、上記したようにレンズホルダ2により弾性シール4を介して保持される。そして、レンズ1を保持したレンズホルダ2は、この後回動アーム75の回動によってホルダ受け渡し位置A7 に搬送されてクランプ装置76から取り外されると、適宜な搬送ロボットによって保持されて縁摺り加工装置に搬送され、クランプ軸に装着される。縁摺り加工装置は、レンズ1がレンズホルダとともに装着されると、レンズ枠形状データに基づいた加工プログラムにしたがってヤゲン加工等の縁摺り加工をレンズ1に施し、最終的にフレーム枠の形状と略一致する輪郭形状のレンズを製作する。
【0038】
なお、上記した実施の形態においては、単焦点レンズ用のABS装置20に適用した例を示したが、これに限らず多焦点レンズ用のABM装置にも適用することが可能である。
【0039】
【発明の効果】
以上説明したように本発明に係るレンズホルダ供給機構は、ホルダ排出機構を備え、その係止ピンをリンク機構によって円弧状に回動させることにより下から1番目のレンズホルダをシュートから強制的に排出し、復帰時には係止ピンにより2番目のレンズホルダを押し戻すように構成したので、1番目と2番目のレンズホルダを確実に切り離すことができ、レンズホルダをレンズホルダ支持機構に確実に受け渡すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るレンズホルダ機構を備えた単焦点レンズ用レイアウト・ブロック装置の正面図である。
【図2】 同装置の平面図である。
【図3】 ホルダ排出機構を示す断面図である。
【図4】 同ホルダ排出機構によりレンズホルダを排出した状態を示す断面図である。
【図5】 同ホルダ排出機構が初期位置に復帰する途中の状態を示す断面図である。
【図6】 同ホルダ排出機構が初期位置に復帰した状態を示す断面図である。
【図7】 (a)、(b)はレンズホルダ支持機構の平面図および正面図である。
【図8】 (a)、(b)は芯出し機構によるレンズホルダの芯出し動作を示す図である。
【図9】 位置関係を示す図である。
【図10】 (a)、(b)、(c)はレンズホルダにレンズを取付けた状態の断面図、レンズ保持面を示す図およびレンズ保持面の拡大断面図である。
【符号の説明】
1…レンズ、2…レンズホルダ、3…レンズ保持面、4…弾性シール、20…ABS装置、22…ホルダ搬送装置、23…ホルダ保持装置、24…シール供給装置、25…レンズ供給装置、26…レンズメータ、28…レンズホルダ供給機構、29…レンズホルダ支持機構、30…シュート、38…ホルダ排出機構、39…エアシリンダ、40…リンク機構、40A,40B…リンク、41…係止ピン。
Claims (1)
- レンズホルダを自重により滑動させるシュートと、このシュートの終端部に配設されレンズホルダを1つずつ順次排出するホルダ排出機構とを備え、前記ホルダ排出機構を、駆動装置と、この駆動装置にリンク機構を介して連結された係止ピンとで構成し、この係止ピンは通常1番目のレンズホルダに下方から挿入されることにより当該ホルダをシュートの終端部に係止しており、ホルダ排出時に前記リンク機構の回動に伴いホルダ排出方向の斜め下方に回動してレンズホルダから抜け出し、復帰時に2番目のレンズホルダに挿入されて当該ホルダを押し戻ることにより前記1番目のレンズホルダから切り離すことを特徴とするレンズホルダ供給機構。
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