JP3775413B2 - ゴム組成物及び空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、タイヤトレッド用ゴム組成物に関し、さらに詳しくは、耐摩耗性等の諸特性を低下することなく氷雪路面での防滑性能に優れ、特に氷上路面での摩擦力を高めてタイヤの制動、駆動性能を向上するスタッドレスタイヤのトレッド部に好適なゴム組成物、及びそれをトレッド部に用いた空気入りタイヤに関する。
氷雪路面を走行する自動車には、トレッド部をブロックパターンにしたスタッドレスタイヤが一般に使用されるようになり、これに用いるゴム組成物としては氷上路面での駆動、制動性能を向上した上で、耐摩耗性や操縦安定性、低転がり抵抗性などの諸特性を低下させることのないゴム組成物の検討が多くなされている。
この氷上路面での摩擦力を高めるゴム組成物としては、例えば、ガラス転移温度の低いブタジエンゴム等の使用や軟化剤の配合により低温でのゴム硬度を低く維持し接地性を向上する技術、充填剤のカーボンブラックの一部をシリカに置換し低温での低モジュラスを維持し粘着摩擦を向上するもの、トレッドに発泡ゴムを使用したり中空粒状体、気体封入樹脂等を配合してトレッド接地部に微小凹凸部を設けて除水効果及び引っ掻き効果を向上するもの、有機高分子物質や無機物質等の硬質粒状体、短繊維や胡桃の殻など植物性粒状体を配合し引っ掻き効果を得るもの、そしてこれらを組み合わせた多くの技術が提案されている(特許文献1〜3参照)。
しかし、上記各技術によるゴム組成物は、いずれもゴム組成物の強度やブロック剛性の低下を伴うことから耐摩耗性や操縦安定性が低下傾向にあるという問題があり、またシリカを多量配合した場合は混合性の低下や導電性の問題、中空粒子を配合するものは混合中に粒子が破壊されてしまうという工程性での不具合を有するなど、いずれの手法においても十分に満足するには到っていないのが実状である。
そこで、本出願人は、氷上摩擦力をさらに高めるものとして、フライポンタイト−シリカ複合体のような親水性の多孔質吸着剤を配合し、トレッド表面に形成する無数の微小孔部が氷上路面とトレッドとの接地圧や摩擦熱などにより発生する水膜を吸着、除去し、さらに上記の植物性粒状体の配合とを併用することで氷上摩擦力を高めて氷上性能を飛躍的に向上させることを先に提案した。(特許文献4)。
特開平11−21381号公報 特開2000−158907号公報 特開平10−7841号公報 特開2001−123017号公報
しかしながら、上記のフライポンタイト−シリカ複合体を配合したゴム組成物は、氷上路面の水膜を吸着し良好な接地性を示すものであるが、ゴム組成物の吸水、除水効果による水膜除去性能は必ずしも満足のできるレベルに到達するものではなく、さらに改良の余地が残されていた。
本発明は、ゴム組成物の吸水、除水作用より氷上路面の水膜を効果的に除去して氷上摩擦力を高めて氷上性能を大幅に向上し、かつ耐摩耗性などの諸特性を低下させることがないタイヤトレッド用ゴム組成物、及びそれをトレッド部に用いた空気入りタイヤを提供することを目的とするものである。
本発明者らは、摩擦係数の小さい氷上路面において、路面とトレッドゴムとの間に発生する水膜の除去に関して鋭意検討した結果、特定の炭素を主成分とする固体生成物からなる多孔質性物質の吸着性能に着目し、その粒状体をゴム組成物に特定量配合すれば耐摩耗性を低下させることなく吸水、除水効果を発揮して氷面の水膜を効果的に除去し氷上性能を向上させることを見出し本発明を完成するに到った。
すなわち、本発明は、ジエン系ゴム成分100重量部に対して、植物の多孔質性炭化物からなる平均粒径10〜500μmの粒状体を1〜20重量部配合してなることを特徴とするタイヤトレッド用ゴム組成物であり、前記多孔質性炭化物として竹炭を用いることを特徴とするものである。
本発明のゴム組成物は、竹を材料として炭化することで容易かつ安価に得られる吸着性に優れる多孔質性の炭化物の粒状体を含むもので竹炭はその特有の多孔質性により氷上路面に発生する水膜を吸水、除水し路面とゴム組成物との間の滑りの原因となる水膜を効果的に除去して摩擦力を高め、ゴム組成物の氷上性能を著しく向上させることができる。
前記粒状体は平均粒径が10〜500μmの範囲であることが好ましく、10μm未満では吸水、除水作用が不十分であり、500μmを越えると耐摩耗性に悪影響が出始め好ましくない。また、粒状体のゴム組成物への配合量は、ゴム成分100重量部に対して1〜20重量部であり、1重量部未満では吸水、除水作用が不十分であり、20重量部を越えると耐摩耗性が低下傾向を示すようになる。
さらに、本発明のゴム組成物においては、胡桃の殻の粉砕物などの植物性粒状体がさらに配合されてなることが好適である。これにより、路面の水膜除去効果に加えて、植物粒状体による引っ掻き効果による相乗効果により、氷上性能を一層向上させることができる。
本発明の空気入りタイヤは、前記ゴム組成物をトレッド部に用いたことを特徴とし、耐摩耗性、操縦安定性等のタイヤ諸特性を低下させることなく氷上性能を向上することができるスタッドレスタイヤに好適なものとなり、粒状体が路面を損傷したりアスファルトの粉塵を発生させることがなく、さらに天然素材の竹炭や植物性粒状体が飛散しても健康問題や環境汚染を引き起こすことがない。
本発明のゴム組成物によれば、氷上路面に発生する水膜を吸水、除水し路面とトレッドゴムの間の滑りの原因となる水膜を効果的に除去して摩擦力を大幅に高め、氷上性能を著しく向上させる。また、本発明の空気入りタイヤは、耐摩耗性、操縦安定性等のタイヤ諸特性を低下させることなく氷上性能を向上するスタッドレスタイヤに好適なものとなる。
本発明のゴム組成物に使用されるゴム成分としては、天然ゴム(NR)と、各種のブタジエンゴム(BR)、各種のスチレンブタジエンゴム(SBR)、イソプレンゴム(IR)等のジエン系合成ゴムが挙げられ、これらのジエン系ゴムの単独或いは2種類以上をブレンドしたものを使用することができる。
本発明においてゴム成分をブレンドで使用する場合は、例えば、NRとBRとのブレンドでスタッドレスタイヤのトレッドに用いる場合は、BRの比率が少なすぎるとゴム組成物の低温特性が得難くなり、逆に多くなりすぎると加工性の悪化や耐引き裂き抵抗性が低下する傾向になるので、NR/BRの比率は30/70〜80/20、さらには40/60〜70/30程度であることが好ましい。
本発明に使用される植物の多孔質性炭化物は、竹を材料として炭化して得られる炭素を主成分とする固体生成物からなる多孔質性物質であり竹炭はその特有の多孔質性により優れた吸着性を発揮することから、氷上路面に発生する水膜を効果的に吸水、除去し路面との摩擦力を高め、ゴム組成物の氷上性能を著しく向上させることができる。
竹材としては孟宗竹、苦竹、淡竹、紋竹などの各種の竹を材料とすることができ、その製法は備長炭と同様に竹材を炭化するもので、例えば、特開平9−324180号公報に記載の竹炭の製造法のように竹材を窯を用いて蒸し焼きにして炭化して得られたものが用いられる。
前記竹炭は、ヨウ素吸着法(JIS K6217)による比表面積が150m/g以上、好ましくは200m/g以上であり、さらには250m/g以上であるものが望ましい。この比表面積が大きいほど多孔質であって吸水速度が速くなり、竹炭の粒状体の形態を損なわない範囲においてその上限は特に限定されることはない。なお、市販の備長炭の比表面積は、100〜130m/g程度である。
本発明に使用される竹炭の粒状体は、例えば孟宗竹を材料とした市販品の竹炭を公知の粉砕機(例えば、ボールミル)を用いて粒状体に粉砕し、所定の粒径範囲に選別し分級したもの、例えばJIS Z8801に記載の標準ふるいによって所定の粒径にふるい分けした粒状体を用いることができる。
粒状体の平均粒径は、10〜500μmであることが好ましく、10μm未満であると比表面積が大きくても粒状体の絶対吸水量が少なくなり吸水、除水効果が不十分となり、500μmを越えるとゴム中への分散性や加工性の低下、ゴムの破壊特性の低下により耐摩耗性の悪化を来し、また路面との摩擦により粒状体が早期に脱落しやすくなる。
なお、竹炭の形状は特に限定されるものではなく、例えば略球状、略立方体状、略柱状や針状体などの各種形状のもの、またそれらの混合物を用いることができる。
本発明のゴム組成物において、竹炭の配合量は、ジエン系ゴム成分100重量部に対して1〜20重量部であり、1重量部未満では吸水、除水効果が不十分で氷上性能が十分に得られず、20重量部を越えるとゴムの加工性が悪化すると共にゴムの硬度上昇、弾性率の低下により破壊特性が低下し耐摩耗性が悪化し、また増量による吸水、除水効果の向上も限界となる。
なお、本発明に用いる竹炭は天然素材であることから、トレッドの摩耗によりゴム組成物から脱落、飛散しても環境や健康に悪影響を及ぼすことがないことはもちろんである。
また、本発明の植物の多孔質性炭化物である竹炭は、竹という天然素材を材料と、上記の炭化法等により容易、安価に吸着性能を示す多孔質性物質として得られることから、コスト面においてもゴム組成物の材料として有利なものとなる。
本発明のゴム組成物においては、胡桃の殻の粉砕物などの植物性粒状体がさらに配合されて用いることができ、植物性粒状体を併用することで竹炭の水膜除去効果と植物性粒状体の引っ掻き効果の相乗作用により氷上性能を一層向上することができる。
上記植物性粒状体は、氷の硬さより硬い、すなわちモース硬度が2以上である胡桃、椿等の種子の殻または桃、梅等の果実の核を公知の方法で粉砕して粒状体にしたもので、ゴム表面から突出し路面に対する引っ掛き効果により氷上路面での滑り防止作用を発揮するもので、ゴムとの接着性を確保するためにゴム接着性改良の表面処理が施された粒状体であることが好ましい。
上記植物性粒状体の粒径は、ゴム接着性改良剤で表面処理した後の径が100〜600μmのものが好ましく、100μm未満であるとゴム表面からの突出量が少なく引っ掛き効果が不十分であり、600μmを越えると氷に含まれる気泡の径より大きいために気泡を破壊する作用が小さくなり、また粒状体周囲のマトリックスゴムの歪みが過大になってクラックが発生しトレッドから脱落しやすくなる。
植物性粒状体のゴム接着性改良の表面処理剤として、例えば、レゾルシン・ホルマリン樹脂初期縮合物と天然ゴムラテックスまたはジエン系合成ゴムラテックスとの混合物(RFL処理液)が使用できる。
上記のRFLは、植物性粒状体への付着率が1〜5重量%になるように固形分濃度を5〜25重量%に調整され、その中に植物性粒状体を浸漬するか、または植物性粒状体に上記の混合物を吹き付けて乾燥し、ゴム接着性改良表面処理が施された植物性粒状体が得られ、公知の方法で再粉砕し、所望する粒径分布に篩い分けし所定の粒径範囲を持つ植物性粒状体が得られる。
このゴム接着性改良表面処理が施された植物性粒状体の配合量は、ジエン系ゴム100重量部に対し、1〜30部が好適である。配合量が1部より少ない場合は、凍結路面おける耐滑り性が劣り、30部より多くなると耐摩耗性が低下する。
さらに、本発明のゴム組成物では、ゴム接着性改良表面処理が施されていない粒径が30〜250μm程度の植物性粒状体の1.5〜10部を配合してもよい。この場合、タイヤの走行中に表面処理が施されていない植物性粒状体がトレッド表面から脱落し形成された穴が、竹炭と共に吸水、除水効果を奏し、前記ゴム接着性改良処理済み植物性粒状体が奏する引っ掛き効果との相乗効果を発揮するようになる。
本発明のゴム組成物は、上記ゴム成分、竹炭の粒状体、植物性粒状体に加え、通常のゴム工業で使用されているカーボンブラックやシリカなどの補強剤や充填剤、プロセスオイル、亜鉛華、ステアリン酸、軟化剤、可塑剤、老化防止剤(アミン−ケトン系、芳香族第2アミン系、フェノール系、イミダゾール系等)、加硫剤、加硫促進剤(グアニジン系、チアゾール系、スルフェンアミド系、チウラム系等)などの配合薬品類を通常の範囲内で適宜配合し用いられる。
ここでカーボンブラックとしては、スタッドレスタイヤのトレッド部に用いる場合は、ゴム組成物の低温性能、耐摩耗性やゴムの補強性などの観点から、窒素吸着比表面積(N SA)が70m /g以上、DBP吸油量が105ml/100g以上であるものが好ましく、さらにはN SAが80〜200m /g、DBP吸油量が110〜150ml/100gであるものが一層好ましく、これらの値が低くなるとゴム強度やモジュラスが低下し、逆にN SAが高くなると発熱が大きくなり好ましくない。具体的にはSAF,ISAF,HAF級のカーボンブラックが例示され、配合量としてはゴム成分100重量部に対して10〜80重量部程度の範囲で使用される。
また、シリカを用いる場合は、湿式シリカ、乾式シリカ或いは表面処理シリカなどが使用され、配合量はゴムのtanδのバランスや補強性、電気伝導度の観点からゴム成分100重量部に対して50重量部未満が好ましく、カーボンブラックとの合計量では10〜120重量部程度が好ましい。
なお、本発明のゴム組成物は、氷雪路上でのゴム組成物の低温性能を維持する上で、JIS硬度(JIS K7215に準拠、測定温度23℃)が30〜60、さらに好ましくは40〜50の範囲に調整されることが望ましい。
上記ゴム組成物は通常のバンバリーミキサーやニーダーなどのゴム用混合機を用いて常法に従い混練され作製することができる。
本発明の空気入りタイヤは、上記ゴム組成物を用いてゴム用押し出し機などによりタイヤのトレッド部を作製し未加硫タイヤを成型した後、常法に従い加硫工程を経て製品タイヤが製造される。キャップベース構造のスタッドレスタイヤに適用される場合は、接地面側のキャップトレッドにのみに本発明のゴム組成物を適用すればよい。
従って、本発明の空気入りタイヤは、トレッドゴムの竹炭の粒状体がトレッド表面に露出して無数の穴部を表面に形成し、優れた吸水、除水効果を発揮して氷上路面の水膜を素速く除去し、トレッドゴムと路面との摩擦係数を高めて氷上性能を向上すると共に耐摩耗性を低下させることなく、操縦安定性や転がり抵抗を維持し、氷上路面と乾燥路面におけるタイヤ性能を両立することができる。また、植物性粒状体を併用することで、さらなる氷上性能を実現することができる。しかも、道路の損傷やアスファルトの粉塵を発生させることなく、天然素材を使用することで竹炭や植物性粒状体の飛散によっても健康や環境に悪影響を及ぼすことがない。
以下、実施例によって本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれによって限定されるものではない。
表2、表3に記載の各実施例及び比較例の竹炭、備長炭、植物性粒状体及びフライポンタイト−シリカ複合体を配合したゴム組成物を、表1に記載の配合成分、配合量による基礎配合に所定量を配合し、通常の容量20リットルのバンバリーミキサーを用い混練し各ゴム組成物を得た。得られた各実施例及び比較例のゴム組成物を150℃で30分間加硫し、加硫ゴムの硬度をJIS K7215(23℃)に準拠し測定した。さらに、各ゴム組成物をキャップトレッドに用いたスタッドレスタイヤ(サイズ185/65R15 88Q)を試作し、車両に装着し氷上性能と耐摩耗性を下記方法に従い評価した。結果を表2、表3に示す。
表2、表3に記載の竹炭、備長炭、植物性粒状体及びフライポンタイト−シリカ複合体は下記の通りである。
*1:竹炭1…孟宗竹の竹炭、比表面積315m/g、平均粒径300μm
*2:竹炭2…孟宗竹の竹炭、比表面積315m/g、平均粒径1μm
*3:竹炭3…孟宗竹の竹炭、比表面積315m/g、平均粒径1000μm
*4:備長炭(ウバメ樫)…比表面積125m/g、平均粒径300μm
*5:植物性粒状体(胡桃殻粉砕物、RFL処理液で表面処理済み))…日本ウォルナッ ト製、ソフトグリッド#46、平均粒径300μm
*6:フライポンタイト−シリカ複合体…水澤化学工業製、ミズカナイトHP
[耐摩耗性]
各試験タイヤ4本を排気量2000ccの前輪駆動式乗用車に装着し、一般乾燥路面において2,500Km毎に前後輪のローテイションを行い、1万Km走行後の4本のトレッド残溝深さの平均値から摩耗量を求め耐摩耗性の評価とした。結果を比較例2を100とする指数表示で示した。数値の大きいものほど耐摩耗性が良好である。
[氷上性能]
各試験タイヤ4本を排気量2000ccの前輪駆動式乗用車に装着し、乾燥アスファルト路面にて100Kmの予備走行の後、気温−5±3℃、路面温度−5±3℃の氷上路面にて、速度40Km/hでABSを作動させ制動距離を測定した。10回の測定の平均値を氷上性能の評価とし、比較例2を100とする指数表示で示した。数値の大きいものほど制動距離が短く良好である。
Figure 0003775413
Figure 0003775413
Figure 0003775413
表に示す結果から明らかなように、本発明に係る竹炭1を所定量配合した実施例は、いずれも耐摩耗性を実用上問題とならない範囲に維持して氷上性能を大幅に向上することができる。しかしながら、その配合量が1重量部未満では氷上性能の向上は僅かしか得られず(比較例5)、20重量部を越えると耐摩耗性の悪化が著しく実用できないものとなる(比較例6)。さらに、植物性粒状体を併用した実施例4,5は、両者の相乗効果によって耐摩耗性を損なわずに氷上性能を飛躍的に向上することができる。
一方で、平均粒径の小さい竹炭2を配合した比較例3では、氷上性能の向上効果が小さく、これを増量しても実施例ほどの氷上性能向上の期待は得られず耐摩耗性の大幅な低下が予測される。平均粒径の大きすぎる竹炭3を配合した比較例4は氷上性能の向上代の割に耐摩耗性の低下が大きい。また、フライポンタイト−シリカ複合体及び備長炭を配合した比較例2,7の氷上性能は本発明の実施例に及ばず、竹炭の多孔質性の特徴が氷上性能の向上に大きく寄与することが分かる。
以上の通り、本発明によれば、耐摩耗性を実用上低下させることなく氷上路面に対する摩擦力を向上したゴム組成物となり、スタッドレスタイヤ、産業車両用タイヤなどの空気入りタイヤ利用することができる。

Claims (3)

  1. ジエン系ゴム成分100重量部に対して、竹炭からなる平均粒径10〜500μmの粒状体を1〜20重量部配合してなる
    ことを特徴とするタイヤトレッド用ゴム組成物。
  2. 胡桃の殻の粉砕物などの植物性粒状体がさらに配合されてなる
    ことを特徴とする請求項1に記載のタイヤトレッド用ゴム組成物。
  3. 請求項1又は2に記載のゴム組成物をトレッド部に用いた
    ことを特徴とする空気入りタイヤ。
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