JP3773758B2 - 液体処理方法およびその装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、(1)下水処理場や屎尿処理場における下水処理過程、或いは食品工場や化学工場の排水過程等から排出される有機性廃液の生物学的な好気性または嫌気性処理、(2)前記各工場の廃水(但し、有機性廃液以外をも含む)、清浄な純水を製造する過程における被処理水や上下水道水および食品や飲料水を滅菌・殺菌処理、脱色処理、脱臭処理、或は(3)前記の各種液体等の滅菌・殺菌処理、脱色処理、脱臭処理する際やゴミ焼却炉の浸出水の浸出の際等に現出されダイオキシン、環境ホルモン、PCB等の難分解物質の分解処理等に適用される液体処理方法、およびこの様な処理方法を実施する為に用いられる装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
前記(1)〜(3)に示した各種用途において、例えば液体中に含有される有害な細菌類を死滅させて該液体を清浄化する方法として、或は液体中に含有される細菌やその死骸等からなる汚損成分を減容化する為に、その汚損成分を好気的微生物が生化学的に処理しやすい状態に改質する方法として、上記液体に高電圧パルス放電処理および/または電界パルス印加を行なって液体を処理するいわゆる高電圧処理方法が知られている。本発明者らも、こうした高電圧処理方法およびその為の装置として、例えば特開平11−253999号の様な技術を提案している。
【0003】
図1は、本発明者らが先に提案した高電圧処理装置の構成例を模式的に示した図であり、この装置は対象とする液体(被処理液)が有機性廃液であって、その有機性廃液を生物学的に好気性処理する場合を想定したものである。
【0004】
図1に示した装置において、まず活性汚泥槽(曝気槽)1に経路7から有機性廃液を導入し、該活性汚泥槽1中の活性汚泥と上記有機性廃液を混合しつつ曝気する。活性汚泥には好気性微生物が存在しており、該好気性微生物によって上記有機性廃液中の有機汚濁物質が二酸化炭素や水に分解処理され、また上記有機汚濁物質が微生物に同化されて活性汚泥が増殖する。
【0005】
この処理された混合液は、経路8から沈澱装置2に導入されて上澄液20と沈澱汚泥10に固液分離され、該上澄液20は処理済水として経路9から排出される。尚この処理済水は、放流先の排出基準に従って必要により高次処理(硝化脱窒素処理やオゾン処理等)されて放流される。
【0006】
一方、上記沈澱汚泥10の一部は、ポンプ16によって返送経路11から上記活性汚泥槽1に返送されて活性汚泥槽1における微生物源となると共に、沈澱汚泥10の一部は、経路12からポンプ17によって改質装置18の改質槽3に導入される。該改質装置18は、改質槽3と電源4を備えており、該電源4に接続された棒電極(+極)5と平板電極(−極)6が、改質槽3内の汚泥に浸漬する様にして平行に配設されている。改質槽3内部にある汚泥(沈澱装置2から導入された沈澱汚泥10)は、電気的にはある所定の誘電率を示す誘電体とみなすことができ、上記電極5,6間に誘電体が満たされた状態で電圧を加えて電極5,6に夫々正負の電荷を搬送すると、上記誘電体(汚泥)には電界が形成され、この電界の強さがある程度以上となったときに絶縁破壊を生じ、電極5,6間に放電が発生する。
【0007】
上記の様にして電極5,6間に高電圧パルス放電処理することによって、沈澱汚泥は可溶化,低分子化(改質)する。即ち、高電圧パルス放電により沈澱汚泥中の微生物は死滅し、更に細胞破壊等により分解されて低分子の有機物や無機物が生成し、また微生物以外の有機物も低分子化されて、好気性微生物に易分解性の物質(以下、改質汚泥と称することがある)となる。
【0008】
尚、こうした技術においては、高電圧パルス放電処理する代りに、電界パルス印加処理を汚泥に施す様にしても同様の効果が発揮される。即ち、汚泥が絶縁破壊に至る電圧よりも印加電圧の設定が低い場合や、電極間距離が広く電極間の容量が大きい場合等においては、放電現象は発生しないが、この様な場合であっても汚泥中の個々の細胞が破壊に至る程度の電圧(いわゆる臨界電圧)を印加して電極間に電界を形成すれば(電界パルス印加処理)、汚泥が改質される。また高電圧パルス放電処理或いは電界パルス印加処理を単独で行う場合だけでなく、これらの処理を組み合わせて行うこともできるものである。
【0009】
次に、改質装置18において生成した上記改質汚泥を、返送経路13から活性汚泥槽(好気性処理槽)1に返送する。該活性汚泥槽1内においては、上記改質汚泥を好気性微生物が餌として利用し分解する。
【0010】
この様に汚泥を高電圧パルス放電および/または電界パルス印加処理により改質して活性汚泥槽1に返送するという様にして循環することにより、汚泥は減容化され、その結果余剰汚泥として排出される量が低減する。尚この余剰汚泥は、経路15を介して系外に排出される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
通常、液体中に浸漬された電極間に高電圧を印加していくと、電極間には相応の高電界が形成され、この高電界により、いわゆる一次なだれが形成される。この一次なだれのなだれ経路においては、電子と正イオンとの付着作用によって、いくらかの残留負イオン(負イオン群)が発生する。液体中の電荷量は、その残留負イオンと従前より存在している電荷との総和からなる所定量の空間電荷量となり、液体中の電界は、この空間電荷からなる電界と、そもそも電極間に印加される高電圧の印加電界との合成からなる合成電界となる。
【0012】
そして、上記合成電界が十分大きくなれば、一次なだれの進展中に光電離で生じた電子が、上記残留イオン群の重心に向って二次なだれとして成長する。上記一次なだれと二次なだれとにより、細い形状のプラズマが形成される。これがストリーマ(放電)と呼ばれる現象である。
【0013】
このストリーマ放電は、必ずしも常時安定的な状態で維持されるものではなく、場合によっては別の放電状態に推移することもある。例えば、細いストリーマ放電から、陽光柱が電極間に形成される様な別の放電の形態に推移することがある。こうした推移は、当然に上記ストリーマ放電が電極間をどの様に伝播していくかに大きく依存している。
【0014】
ところで、上記の様な高電圧処理方法においては、ストリーマ放電と、ストリーマ発生以降に推移するストリーマ以外のアーク放電等の放電とが混在している状態で処理が行われているのが一般的であり、その状況下での被処理液の改質処理における処理効率は必ずしも十分なものではなかった。即ち、アーク放電等の放電の場合には、多くの電流が流れて大きな電力を消費する割には被処理液の改質が十分に進まず、所期した高電圧処理効果が得られないという問題があった。また、アーク放電等が発生した場合には、特有の異音が発生するという事態も生じていた。
【0015】
そこで本発明は上記の様な実状に鑑みてなされたものであり、その目的は、液体の改質を小さい電力量で十分に施すことができ、高効率で経済的にも有利な液体処理方法、およびこうした方法を実施する為の有用な装置を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成することのできた本発明の液体処理方法とは、少なくとも1対の電極を設けると共に、該電極対のうちの少なくとも一方の電極を液体に浸漬させ、上記電極対間にパルス状の電力を供給して電極対間に放電状態を形成することによって、電極対間に存在する液体を改質する液体処理方法において、上記供給電力の電圧若しくは電流を検知し、その値に、ストリーマ放電からアーク放電に推移する際に発生する電圧の低下若しくは電流の増加が認められたときには、上記電力の供給を停止して、ストリーマ放電からアーク放電に推移することを防止若しくはアーク放電への推移を最小限に留める様にして操業する点に要旨を有するものである。
【0017】
また、上記目的を達成し得た本発明の液体処理装置とは、少なくとも1対の電極を備えると共に、該電極対のうちの少なくとも一方の電極を液体に浸漬される様に配置され、上記電極対間にパルス状の電力を供給して電極対間に放電状態を形成することによって、電極対間に存在する液体を改質する液体処理装置において、上記供給電力の電圧若しくは電流を検知する検知手段と、上記電極対への電力の供給路に介設されたスイッチング手段と、前記検知手段によって検知した値に、ストリーマ放電からアーク放電に推移する際に発生する電圧の低下若しくは電流の増加が認められたときに、上記スイッチング手段を制御して上記電力の供給を停止する制御手段を備え、ストリーマ放電からアーク放電に推移することを防止若しくはアーク放電への推移を最小限に留める様に構成したものである点に要旨を有するものである。
【0020】
【発明の実施の形態および実施例】
本発明では、上記の様な構成とすることによって、ストリーマ以外のアーク放電等の放電が混在している状態で高電圧処理が行なわれることを回避することができ、高効率での処理が可能なストリーマ状態の放電にて高電圧処理を行なうことができる様になったのである。また、アーク放電等に特有の異音の発生も回避できる様になる。
【0021】
図2は、アノード(陽極)とカソード(陰極)間の放電の様子を模式的に示した説明図である。ストリーマ放電がカソードに達すると、ストリーマ放電がアーク放電に推移していくが、この推移には所定の微小時間が必要となり、この時間内において電圧や電流において所定量の変動が認められた場合に、ストリーマ放電を停止する様にすれば、ストリーマ放電とストリーマ放電発生以降に推移するストリーマ以外のアーク放電等の放電とが混在している状態を回避することができ、上述した様な不都合の発生が防止できたのである。或は、高電圧印加時に被処理液体中に発生する放電がストリーマを維持する所定時間内に維持する様にしても、上記と同様の効果が達成できることも見出したのである。
【0022】
そして、本発明者らが実験によって確認したところによれば、被処理液として通常の蒸留水や水道水を用いた場合には、ストリーマ放電の速度は30mm/μsec程度であることが分かった。また、この実験によれば、印加電圧の大小にはあまり依存することなく、ほぼ一定の速度でストリーマが伝播していくことが確認され、その値は上記の値となることも分かった。但し、被処理液の種類が異なれば、ストリーマ放電の速度の値には若干の相違が認められることも確認できたが、印加電圧の大小にはあまり依存することなく、ほぼ一定の速度でストリーマが伝播することについては同様であるので、被処理液の種類に応じてストリーマ放電の速度を検知する様にすれば良い。
【0023】
以下、本発明の構成および作用効果を、図面を用いてより具体的に説明するが、下記に示す構成は本発明を限定するものではなく、前・後記の趣旨に徴して設計変更することはいずれも本発明の技術的範囲に含まれるものである。
【0024】
図3は、本発明に係る装置の一構成例を模式的に示した説明図であり、図中25は高電圧電源、26は高電圧スイッチ部、27は処理容器、28は電圧検知部、29は放電を夫々示す。高電圧電源25では数10kV以上(好ましくは70kV程度)の電圧を印加できるものである。高電圧スイッチ部26は、図3では機械的なスイッチの構成を示したけれども、この高電圧スイッチ部26の構成は、サイラトロンや磁気スイッチ等の様な高繰り返し運転の可能なスイッチング手段を用いることによって、高電圧電源25からの電圧をパルス状にすることができる。また、このとき、上記スイッチング手段を採用することによって、所定時間以上の一定値以上の高電圧の印加は許容しないものとなる。
【0025】
処理容器27は前記図1の改質槽3に相当するものであり、この処理容器27に上記パルス状(通常、矩形波)の高電圧供給がなされる。そして、この処理容器27には被処理液(図示せず)が供給され、上記供給された高電圧パルスおよび/または高電界パルス(放電29)によって処理されることになる。また、電圧検知部28では、処理容器27(負荷側)での電位差(電圧)が検知される。
【0026】
尚、図3に示した装置では、処理容器27には一対の電極を設けた構成を示したけれども、この電極対の数は2以上設けることもできるものである。また、この装置における電極の液体への浸漬状態は、アノード電極とカソード電極の両方が浸漬された状態となるのが通常であるが、少なくとも一方の電極が浸漬された状態で上記の様な放電状態が達成される。
【0027】
図3に示した装置構成において、処理容器27に印加する電圧(即ち、被処理液に印加される電圧)を電圧検知部28にて検出し、その値が微小時間当たりに所定量以上の変動が認められた場合には、ストリーマ放電がアーク放電に推移(若しくは移行)する兆候を示すことになる。そして、このアーク放電への推移の途中で、高電圧スイッチ部26を「開」の状態に制御することによって、電源のパワーを落とすことができ、ストリーマ放電からアーク放電へ推移を食い止めるか、若しくは推移を最小限に留めることができる。
【0028】
即ち、ストリーマ放電は電圧が高い状態で放電を維持し、アーク放電は電圧が低く電流が多い状態で放電を維持することから、ストリーマ放電からアーク放電に推移する場合には、放電部におけるアノードとカソード間の電圧が急激に低下することになる。そして、この電圧の低下(例えば、1kV程度以上)を検知して、高電圧スイッチ部26を「開」の状態にとして放電のエネルギーを切ってしまうことによって、ストリーマ放電からアーク放電に推移することを防止若しくはアーク放電への推移を最小限に留め、ストリーマ放電とアーク放電が混在した状態の発生を回避できるのである。また、こうした構成を採用することによって、被処理液の改質を少ない電力量で十分に施すことができ、高効率で経済的にも有利である。尚、上記「微小時間」とは、数n(ナノ)秒から1μ(マイクロ)秒を意味する。
【0029】
上記構成では、高電圧スイッチ部26が高電圧パルス成形をも兼ねる構成を示したけれども、高電圧電源25にブルーライン経路等のパルス成形回路(pulse forming line:PFL)を接続したり(後記図5)、高電圧電源25に組み込んだ構成であっても良く、こうした構成を採用しても処理容器27にパルス電圧を印加することができる。また、こうした構成を採用した場合には、前記高電圧スイッチ部26は、通常の機械的なスイッチを使用すれば良い。
【0030】
図4は、本発明に係る装置の他の構成例を模式的に示した説明図であり、この装置では前記図3における電圧検知部28の代りに電流検知部30を設けた以外は、前記図3に示した構成と同様であり、対応する部分には同一の参照符号を付すことによって重複を回避する。従って、図4に示した装置におけるパルス形成原理や高電圧スイッチ部26の機構等も、前記と同じである。
【0031】
図4に示した装置構成において、処理容器27に印加する電流(即ち、被処理液に印加される電流)を電流検知部30にて検知し、その値が微小時間当たりに所定量以上の変動が認められた場合に、高電圧スイッチ部26を「開」の状態とすることによって、ストリーマ放電からアーク放電へ移行を食い止めるか、若しくは移行を最小限に留めることができる。
【0032】
即ち、前述した様にストリーマ放電時の電流は小さく、電流が多い状態でアーク放電を維持することから、ストリーマ放電からアーク放電に推移する場合には、処理容器27に流れる電流が急激に増加することになる。そして、この電流の増加(例えば、100〜1000A程度以上)を検知して、高電圧スイッチ部26を「開」の状態として放電29のエネルギーを切ってしまうことによって、ストリーマ放電からアーク放電に推移することを防止若しくはアーク放電への推移を最小限に留め、ストリーマ放電とアーク放電が混在した状態の発生を回避できるのである。
【0033】
図5は、本発明に係る装置の更に他の構成例を模式的に示した説明図であり、この装置においては、高電圧スイッチ部26aを包含した状態で電圧パルス成形部31が必須の要件として構成されたものである。尚、このパルス成形部31は、前述の如く例えばPFLであるが、好ましくはブルームライン経路で構成されるのが良い。
【0034】
ブルームライン経路でパルス形成部31を形成した場合に、高電圧電源25の電圧がV0、伝送ラインの長さがL、電圧波の伝播速度がvであるなら、負荷側には波高V0、パルス長2L/vの矩形波パルス(図6)が供給されることになる(例えば、「高電圧パルスパワー光学」森北出版、第171頁)。そして本発明では、被処理液への電圧印加時に該液体中に発生する放電がストリーマを維持する様に、電圧のパルス長を所定時間以下に設定する。
【0035】
放電がストリーマを維持するためには、まずストリーマが一方の電極から発生し、他方の電極に到達するまでに印加電圧を停止してやることのよって達成できる。従って、電極間の長さをRとし、ストリーマ放電の伝播速度をv’(液体の種類に依存し、印加電圧に依存しない)とすると、下記(1)式を満足する様にパルス成形部を構成すれば良い。
(2L/v)<(R/v’) ……(1)
【0036】
そして、ブルームラインに可変容量キャパシタ、可変インダクタンスを介設しておけば、上記vの値は適宜変更でき、上記(1)式を満足する様にパルス長を調整することができる。尚、上記の説明では電圧のパルス長を調整する場合について説明したけれども、全く同様にして電流によるパルス長を調整する様にしても良いことは勿論である。
【0037】
上記の様に高電圧電源25の出力側にパルス長調整手段としてのパルス成形部31を付加してパルス長を調整すると共に、そのパルス長を、上記(1)式を満足する様に設定することによって、アーク放電に移行する前のストリーマ放電からアーク放電に推移することを防止若しくはアーク放電への推移を最小限に留め、ストリーマ放電とアーク放電が混在した状態の発生を回避できるのである。
【0038】
尚、パルス長を所定時間以下に設定するに当たっては、アノード(陽極)とカソード(陰極)間の放電距離によりその時間を求めれば良い。例えば、ストリーマ放電の速度が前述の如く約30mm/μsecであり、アノード(陽極)とカソード(陰極)間の放電距離が30mmであると仮定すると、上記パルス長は約1μsecとなる。
【0039】
【発明の効果】
本発明は以上の様に構成されており、液体の改質を少ない電力量で十分に施すことができ、高効率で経済的にも有利な液体の処理方法、およびこうした方法を実施する為の有用な装置が実現できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】高電圧処理方法を実施する為の装置構成例を模式的に示した図である。
【図2】アノードとカソード間の放電の様子を模式的に示した説明図である。
【図3】本発明に係る装置の一構成例を模式的に示した説明図である。
【図4】本発明に係る装置の他の構成例を模式的に示した説明図である。
【図5】本発明に係る装置の更に他の構成例を模式的に示した説明図である。
【図6】矩形波パルスの出力電圧波形の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 活性汚泥槽
2 沈澱装置
3 改質槽
4 電源
5 棒電極
6 平板電極
7,8,9,12,15,21 経路
10 沈澱汚泥
11,13,22 返送経路
16,17,19 ポンプ
18 改質装置
20 上澄液
25 高電圧電源
26 高電圧スイッチ部
27 処理容器
28 電圧検知部
29 放電
30 電流検知部

Claims (2)

  1. 少なくとも1対の電極を設けると共に、該電極対のうちの少なくとも一方の電極を液体に浸漬させ、上記電極対間にパルス状の電力を供給して電極対間に放電状態を形成することによって、電極対間に存在する液体を改質する液体処理方法において、上記供給電力の電圧若しくは電流を検知し、その値に、ストリーマ放電からアーク放電に推移する際に発生する電圧の低下若しくは電流の増加が認められたときには、上記電力の供給を停止して、ストリーマ放電からアーク放電に推移することを防止若しくはアーク放電への推移を最小限に留める様にして操業することを特徴とする液体処理方法。
  2. 少なくとも1対の電極を備えると共に、該電極対のうちの少なくとも一方の電極を液体に浸漬される様に配置され、上記電極対間にパルス状の電力を供給して電極対間に放電状態を形成することによって、電極対間に存在する液体を改質する液体処理装置において、上記供給電力の電圧若しくは電流を検知する検知手段と、上記電極対への電力の供給路に介設されたスイッチング手段と、前記検知手段によって検知した値に、ストリーマ放電からアーク放電に推移する際に発生する電圧の低下若しくは電流の増加が認められたときに、上記スイッチング手段を制御して上記電力の供給を停止する制御手段を備え、ストリーマ放電からアーク放電に推移することを防止若しくはアーク放電への推移を最小限に留める様に構成したものであることを特徴とする液体処理装置。
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