JP3772966B2 - 排紙従動ローラ用ホルダおよび排紙装置並びに該排紙装置を備えた記録装置 - Google Patents

排紙従動ローラ用ホルダおよび排紙装置並びに該排紙装置を備えた記録装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばインクジェット式プリンタに代表される記録装置において、被記録材を記録部から排出する役割を担う排紙従動ローラを保持するための排紙従動ローラ用ホルダに関する。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット式プリンタ等の記録装置においては、図6に示すように印刷用紙等の被記録材Pを、記録ヘッド100を備えた記録部51へ搬送する紙送りローラ40および記録が行われた被記録材Pを記録部51から排紙する排紙ローラ10を備えた構成が一般的に採用されている。ここで排紙ローラ10は、記録装置の記録部51に対して副走査方向(すなわち、被記録材Pの搬送方向)下流位置に、被記録材Pの幅に応じて複数のローラが主走査方向に並んで設けられている。この排紙ローラ10は、排紙駆動ローラ11および排紙従動ローラ12からなり、この排紙従動ローラ12としては、周囲に複数の歯を有し、各歯の先端が印刷面に点接触するように鋭角的に尖っている歯付きローラが用いられ、この歯が上下に露出するようにして排紙従動ローラ用ホルダ(図6では図示されていない。以下、単に「ホルダ」と記すことがある)に格納されている。また、排紙ローラ10よりさらに副走査方向の下流側には、被記録材の送り力によって従動回転する排出ローラ60が設けられている。本発明における「排紙従動ローラ」の語は、図6に例示した排紙従動ローラ12と排出ローラ60との両方を含む概念であり、単に「排紙従動ローラ」と記すときは排紙従動ローラ12と排出ローラ60の片方または両方を意味する。
【0003】
ところで、被記録材に接触しながら従動回転する排紙従動ローラは、被記録材の搬送中に、ローラの歯が紙面と垂直に当接した状態から、左右にわずかに傾斜した状態に傾くことがある。この垂直方向の角度の変化(傾斜)が生じた状態ででは、排紙従動ローラは円滑に回転できないため、被記録材に当接する排紙従動ローラの歯によって、表面(印刷面)に微細な凹みや傷を付けて印刷品質の低下を招くことになる。
【0004】
特に、被記録材として表面に薬品や合成樹脂等がコーティングされた、いわゆるコーティング紙を使用した場合には、排紙従動ローラの回転方向が被記録材の搬送方向に対して平行な状態(以下、「平行状態」と記す)でも排紙従動ローラの歯の当接によってコーティング紙の表面に微細な凹みが形成されるほど印刷面が傷つき易いため、不自然な状態での歯の接触はできるだけ避ける必要がある。
【0005】
すなわち、垂直方向から傾斜が生じた状態で歯がコーティング紙に当接すると、前記凹み周囲のコーティング層が僅かに剥れたり、凹み周囲のコーティング層がめくれあがった状態となる(いわゆる「ホジレ」の形成)。従って、写真並の高画質印刷で剥れやホジレが形成されると、印刷後の仕上がりが損なわれることになる。
【0006】
また、上記コーティング層の剥れやホジレの形成は、排紙従動ローラの逆回転時に最も問題となる。例えば、ロール紙などの連続した被記録材を用いた印刷では、印刷後の被記録材を切断する切断機構を排紙ローラよりも搬送方向下流側に設けているため、余分に排紙された用紙を記録部より搬送方向上流側まで逆送りさせて戻す必要があり、そのために前記各ローラ類を逆回転させることになる。ところが、この逆転時に剥れやホジレが形成されてしまうと、記録部まで戻された被記録材の表面(つまり、印刷を行う前の紙面)に剥れやホジレが存在することになるため、印刷品質に及ぼす影響が大きくなりやすい。
【0007】
また、上記した剥れやホジレの問題とは別に、印刷の目的によって排紙従動ローラを被記録材表面に接触させないように設定できる方がユーザーにとって都合がよい。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、印刷の目的に応じて排紙従動ローラの歯を被記録材に当接させないようにして、被記録材表面に傷や、剥れ、ホジレが生じないようにすることが可能な印刷機構を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の排紙従動ローラ用ホルダの発明は、記録部の下流側に配置され、被記録材の記録面に接触しつつ従動回転する排紙従動ローラを従動回転可能に保持する排紙従動ローラ用ホルダであって、該ホルダは、基端側を支点にして先端側が上下に揺動可能な構造であり、この揺動を利用したリリース機構により、前記ホルダは前記排紙従動ローラが被記録材に接触可能な通常位置と、前記排紙従動ローラが被記録材に接触しない待避位置とに切替え可能に設けられ、更に前記ホルダは、基端側を支点にして先端側が僅かに左右に揺動する構造であると共に、該先端側に両側から前記排紙従動ローラを間に挟むように前記排紙従動ローラの回転方向と略平行な二つの壁体を有し、該二つの壁体の、被記録材搬送方向下流側の内壁間の距離が被記録材搬送方向上流側の内壁間の距離より長くなるようにしたことを特徴とする。
【0010】
この特徴によれば、排紙従動ローラ用ホルダを、被記録材に接触可能な通常位置と、前記排紙従動ローラが被記録材に接触しない待避位置とに切替え可能なリリース機構を設けたことにより、例えば、コーティング紙を用いた印刷は待避位置で行うことにより剥れやホジレの発生を回避する等、印刷の目的に合わせて被記録材表面に歯跡の残らない印刷条件を選択することが可能になる。
ここで、ホルダの基端側を支点にして先端側(排紙従動ローラを格納している側)が「僅かに揺動する」とは、ホルダを上下に揺動可能な構造にしたことに伴ってホルダの支持部に生じる若干のガタに対応して、そのガタ分だけ左右に揺動することを意味する。また、被記録材搬送方向下流側の内壁間の距離を同搬送方向上流側の内壁間の距離より「長く」形成するとは、排紙従動ローラの平行状態への復帰が可能になるような範囲での距離の伸長を意味する。伸長する内壁間の距離は、排紙従動ローラの径やホルダの大きさにより適宜設定することになる。
上記特徴によれば、前記従動ローラを間に挟むように平行に設けられた排紙従動ローラ用ホルダの二つの壁体の、被記録材搬送方向下流側の内壁間の距離を同搬送方向上流側の内壁間の距離より長く形成したため、排紙従動ローラ用ホルダが被記録材搬送方向に対し左右に傾斜している状態でも、被記録材搬送方向に対し、排紙従動ローラが容易に平行状態へ復帰できる。従って、排紙従動ローラの歯を紙面に対して正常な状態で当接させることができ、コーティング紙印刷においてもコーティング層の剥れやホジレを回避することが可能になる。また、ホルダを上下に揺動可能にさせるリリース機構を採用したことに伴って、ホルダの支持部に生じる左右の揺動に起因する排紙従動ローラの被記録材との異常な当接状態を改善することにより、被記録材表面の傷や、剥れ、ホジレ等を防止できる。
【0015】
また、記録部の下流側に配置され、被記録材の記録面に接触しつつ従動回転する排紙従動ローラを従動回転可能に保持する排紙従動ローラ用ホルダであって、該ホルダは、基端側を支点にして先端側が上下に揺動可能な構造であり、この揺動を利用したリリース機構により、前記ホルダは前記排紙従動ローラが被記録材に接触可能な通常位置と、前記排紙従動ローラが被記録材に接触しない待避位置とに切替え可能に設けられた排紙従動ローラ用ホルダにおいて、前記ホルダが、基端側を支点にして先端側が僅かに左右に揺動する構造であると共に、該先端側に、両側から前記排紙従動ローラを間に挟むように二つの壁体を有し、前記二つの壁体の内壁面には、当該ホルダが前記揺動により被記録材の搬送方向に対して僅かに傾いた状態において、前記排紙従動ローラを被記録材の搬送方向に対して平行に位置させることを許容する逃げ部が設けられていることを特徴とする。ここで、ホルダの基端側を支点にして先端側が「僅かに揺動する」とは、前記請求項1と同様の意味を有するものであり、また、「逃げ部」とは、前記斜め方向になった排紙従動ローラが、同様に前記僅かな揺動により斜めになったホルダ内でホルダの内壁に妨害されずに平行状態に復帰するために十分な範囲で拡大されたホルダ内の空間を意味する。
【0016】
上記特徴によれば、前記排紙従動ローラを間に挟むように設けられた二つの壁体の内壁面に逃げ部を形成することによって、ホルダが被記録材の搬送方向に対して傾いた状態でも排紙駆動ローラの平行状態への復帰が妨げられることがなくなり、請求項1と同様にコーティング紙印刷においてもコーティング層の剥れやホジレを回避することが可能になる。また、ホルダを上下に揺動可能にさせるリリース機構を採用したことに伴って、ホルダの支持部に生じる若干のガタ分に対応する左右の揺動に起因する排紙従動ローラの被記録材との異常な当接状態を改善することにより、被記録材表面の傷や、剥れ、ホジレ等を防止できる。
【0017】
また、請求項2に記載の排紙従動ローラ用ホルダの発明は、請求項1において、被記録材搬送方向下流側の内壁間の距離を被記録材搬送方向上流側の内壁間の距離より長くする手段として、前記壁体の搬送方向下流側の壁厚が搬送方向上流側の壁厚より薄くなるように前記内壁面に段部を形成したことを特徴とする。
【0018】
この特徴によれば、排紙従動ローラ用ホルダの壁体の搬送方向下流側の壁厚が前記搬送方向上流側の壁厚より薄くなるように段部を形成したため、排紙従動ローラ用ホルダ自体の幅を広げることなく、下流側の内壁間の距離を伸長することが可能になる。
【0019】
また、請求項3に記載の排紙従動ローラ用ホルダの発明は、請求項1または2において、前記ホルダは、弾性変形可能な軸体により前記従動ローラを軸支するものであることを特徴とする。
【0020】
この特徴によれば、弾性変形可能な軸体により排紙従動ローラを軸支したため、軸体の調芯作用により、排紙従動ローラが平行状態へ復帰することが容易になる。
【0021】
請求項4に記載の排紙従動ローラ用ホルダの発明は、請求項1から3のいずれか1項において、前記リリース機構は、固定された回動軸に設けられたカムを回動させて前記ホルダの基端側のカムフォロアに当接および当接解除させるカム機構により、前記ホルダを揺動させて通常位置と待避位置とを切替えるものであることを特徴とする。
【0022】
この特徴によれば、先端側が上下に揺動可能な構造のホルダに保持された排紙従動ローラをカム機構を利用してホルダごと揺動させてリリースを行うため、簡易な構造ながら確実にリリースすることが可能になる。
【0023】
請求項5に記載の排紙従動ローラ用ホルダの発明は、請求項1から3のいずれか1項において、前記リリース機構は、前記ホルダの下部に設けられたプレートを前後にスライドさせて前記ホルダの底部に当接および当接解除させるスライド機構により、前記ホルダを揺動させて通常位置と待避位置とを切替えるものであることを特徴とする。
【0024】
この特徴によれば、先端側が上下に揺動可能な構造のホルダに保持された排紙従動ローラをプレートのスライド機構を利用してホルダごと揺動させてリリースを行うため、簡易な構造ながら確実にリリースすることが可能になる。
【0025】
請求項6に記載の排紙従動ローラ用ホルダの発明は、請求項5において、前記プレートは被記録材の搬送方向に対して上流側となる一辺が波形に形成されていることを特徴とする。
【0026】
この特徴によれば、被記録材搬送方向に対して上流側となるプレートの一辺を波形に形成したため、被記録材の引っ掛かりを回避して、紙ジャムや紙詰まりなどの発生を防止できる。すなわち、スライド機構のプレートを排紙フレーム下面の排紙経路側に装着した場合に、万一被記録材がカールなどによってプレートに接触するまで跳ね上がって移送されてきても、この波形辺で紙先端を受け流すようにして引っ掛かりを回避するため、紙ジャムや紙詰まりの発生を防止することが可能である。
【0027】
請求項7に記載の排紙装置の発明は、請求項1から6のいずれか1項に記載の排紙従動ローラ用ホルダに保持された排紙従動ローラと、被記録材に当接しつつ自ら駆動回転して被記録材を搬送する排紙駆動ローラと、を備えたことを特徴とする。この特徴により、請求項1から6のいずれかに記載の発明と同じ作用効果を有する排紙装置が得られる。
【0028】
請求項8に記載の記録装置の発明は、請求項7に記載の排紙装置を備えたことを特徴とする。この特徴により、請求項7に記載の発明と同じ作用効果を有する記録装置が得られる。
【0029】
請求項9に記載の記録装置の発明は、請求項8において、前記ホルダの通常位置と待避位置との切替えを行う切替えレバーを、該記録装置の本体を覆うカバー内に納まり、かつ該カバーを装着した状態でも操作可能なように、記録装置の正面において前方に突出して設けたことを特徴とする。この特徴によれば、ホルダの通常位置と待避位置との切替えを行う切替えレバーを、記録装置の正面において前方に突出して設けたので、操作性に優れ、ホルダの切替作業を極めて容易に実施できる。また、記録装置の正面に設けたことにより前方から容易に視認でき、切替えレバーを操作した場合に、通常位置への戻し忘れを少なくすることができる。
【0030】
請求項10に記載の記録装置の発明は、請求項9において、前記切替えレバーにより前記ホルダを待避位置から通常位置に復帰させる動作を、記録装置の他の機構と連動させて行うようにしたことを特徴とする。この特徴によれば、ホルダを待避位置から通常位置に復帰させる動作を、記録装置の他の機構と連動させて行うようにしたので、例えばユーザーが切替レバーを通常位置に戻すのを忘れ、待避位置のままにした場合でも、自動的に通常位置に戻すことができる。排紙従動ローラは、通常印刷時には排紙装置内で被記録材と接触して浮き上がりを防止する役割を果たすものであるため、レバーの切替忘れにより不正常な排紙状態になることを自動復帰によって回避できる。ここで、復帰動作を連動して実行するための「他の機構」としては、例えば、排紙トレイを閉じる動作にかかる機構や、インクジェットプリンタの電源をONにした段階で駆動されるキャリッジの初期動作にかかる機構などが挙げられる。
【0031】
請求項11に記載の排紙従動ローラ用ホルダの発明は、記録部の下流側に配置され、被記録材の記録面に接触しつつ従動回転する排紙従動ローラを従動回転可能に保持する排紙従動ローラ用ホルダであって、該ホルダは、第1のホルダおよび該第1のホルダに保持された第2のホルダからなり、該第2のホルダは、前記第1のホルダから独立して基端側を支点にして先端側が上下に揺動可能な構造であり、前記揺動を利用したリリース機構により、前記第2のホルダは、前記排紙従動ローラが被記録材に接触可能な通常位置と、前記排紙従動ローラが被記録材に接触しない待避位置とに切替え可能に設けられ、更に前記第2のホルダは、基端側を支点にして先端側が僅かに左右に揺動する構造であると共に、該先端側に両側から前記排紙従動ローラを間に挟むように前記排紙従動ローラの回転方向と略平行な二つの壁体を有し、該二つの壁体の、被記録材搬送方向下流側の内壁間の距離が被記録材搬送方向上流側の内壁間の距離より長くなるようにしたことを特徴とする。
【0032】
この特徴によれば、排紙従動ローラ用ホルダが、第1のホルダおよび該第1のホルダに保持された第2のホルダからなり、該第2のホルダは、前記第1のホルダから独立して前記排紙従動ローラが被記録材に接触可能な通常位置と前記排紙従動ローラが被記録材に接触しない待避位置とに切替え可能に設けたため、リリース動作に大掛かりな機構は必要とされず、装置のコンパクト化を図ることが可能になる。これは、第2のホルダとして第1のホルダより小さな部品を採用できるため、ホルダが一体的に揺動するようなリリース機構に比べ、揺動時の支点からホルダ先端までの距離を小さく設定できることによる。
【0033】
請求項12に記載の排紙装置の発明は、請求項11に記載の排紙従動ローラ用ホルダに保持された排紙従動ローラと、被記録材に当接しつつ自ら駆動回転して被記録材を搬送する排紙駆動ローラとを備えたことを特徴とする。この特徴により、請求項11に記載の発明と同じ作用効果を有する排紙装置が得られる。
【0034】
請求項13に記載の記録装置の発明は、請求項12に記載の排紙装置を備えたことを特徴とする。この特徴により、請求項12に記載の発明と同じ作用効果を有する記録装置が得られる。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて、本願発明の実施の形態を説明する。図1は、本発明の一実施形態としてのインクジェット式記録装置1における排紙ローラ10の配列状態を示す平面図である。排紙ローラ10は、排紙従動ローラ12部分が排紙フレーム2に上部を露出された状態で設けられており、被記録材Pの幅に応じて主走査方向の複数箇所に並んで配置されている。排紙ローラ10よりさらに搬送方向下流側には、いわゆる排出ローラ60が配置されている。この排出ローラ60は、通常は排紙ローラ12よりも少ない数で設けられ(本態様では3個)、排紙装置の一部をなしている(図5を参照)。以下の説明は、排紙従動ローラ12に基づいて行うが、排出ローラ60も同様の機構を有することを妨げない。
【0036】
図1において、被記録材が正送りされる場合は、搬送方向上流(図1の紙面の上方)から被記録材が搬送されてきて、ここでは図示しない排紙駆動ローラと、排紙従動ローラ12とに挟持されながら搬送方向下流(図1の紙面下方)に配置された排出ローラ60を介して記録装置外へ排出される。逆送りの場合は、図1の紙面上方へ向かって被記録材Pが搬送され、このとき、排紙従動ローラ12は逆転する。本発明では、「搬送方向上流」および「搬送方向下流」の語は特に明記しないかぎり正送りを基準にしたものである。
【0037】
図2は図1の要部を拡大したものであり、内部構造を明らかにするため、排紙フレーム2を取り外した状態を示す。また、図3は、図2のIII−III線における要部断面図である。
【0038】
本態様では、排紙従動ローラ用ホルダは、第1のホルダとして主ホルダ21および第2のホルダとして複数の小ホルダ22から構成されている。主ホルダ21は、それ自体は一体成形され、その内部に全ての小ホルダ22および排紙従動ローラ12を保持できるような空間を確保している。小ホルダ22は、主ホルダ21に保持されているが、その基端側に後述するカム31のカムフォロア23を有しており、図3(a)および(b)に示すように、排紙従動ローラ12を保持する先端側が、支持部24を支点にして主ホルダの軸受部(図示せず)に、主ホルダ21とは独立して上下に揺動可能に設けられている。この小ホルダ22の上下位置の切替えは、切替え手段30のカム31と前記カムフォロア23とからなるカム機構により行われる。
【0039】
すなわち、この例では、カム31が回動可能に設けられており、切替え手段30を操作することによりカム31は回動しながらカムフォロア23に当接する状態[図3(b)]と非当接状態[図3(a)]とに切替え可能に構成することにより、リリース機構を構成している。小ホルダ22の基端側から先端側にかけての中央部(支持部24より搬送方向上流側)では、棒バネ33が小ホルダ22を押接しており、下方向に付勢した状態となっている。従って、カム31がカムフォロア23と当接しない状態のときは、棒バネ33の付勢力により支持部24を支点にして小ホルダ22の先端側が下がり、被記録材と当接可能な通常位置になっている[図3(a)]。一方、切替え手段30により、カム31をカムフォロア23に当接させることにより、棒バネ33による下方への付勢力に逆らって、小ホルダ22の先端側は支持部24を支点に上方に揺動し、待避位置に移行する[図3(b)参照]。このリリース機構によって、排紙従動ローラ12が被記録材に接触可能な通常位置[図3(a)]と排紙従動ローラ12が被記録材に接触しない待避位置[図3(b)]との二つの位置を選択できる。
【0040】
また、小ホルダ22の先端部には、傾斜面28が設けられており、小ホルダ22が通常位置および待避位置のいずれの位置にある場合でも、搬送されてくる用紙を排出経路(図3においては排紙従動ローラ12と排紙駆動ローラ11とにより規定される)に導くことが可能になっている。
【0041】
排紙従動ローラ12は、外周に歯13を有する二本の排紙従動ローラが組になって並列に一つの小ホルダ22に格納されたもの(以下、「二本組ローラ」と記す)と、一本の排紙従動ローラが小ホルダ22に格納されたもの(以下、「一本ローラと記す)とが交互に配置され、前記一本ローラは、二本組ローラよりも、やや搬送方向上流側に位置している。この配置により、一本ローラは被記録材が跳ね上がるのを防止する跳ね上がり防止ローラの役割を兼ねる。
【0042】
各排紙従動ローラ12は、それぞれ別個に、軸体14によって回転自在に小ホルダ22に軸支されており、さらに軸体14は小ホルダ22の左右壁体26a、26bを貫通して、左右壁体26a、26bの両側に小ホルダ22と一体に設けられた軸受部25により支持されている。ここで軸体14は、金属棒でもよいが、調芯作用を有する弾性変形可能な軸体が好ましく、本態様では棒バネを採用している。
【0043】
本態様においては、小ホルダ22の二つの壁体26a、26bの、軸体14による支持部よりやや搬送方向上流側の内壁面に縦方向の段部27(図4参照)を設けて、搬送方向下流側の壁厚を薄くすることにより、壁体26a、26b内面間の距離が搬送方向上流側に比べて長くなるように形成されている。この構造により、小ホルダ22内の搬送方向下流側の空間が広がり、排紙従動ローラ12を被記録材の搬送方向に対して平行に位置させることを許容する逃げ部が形成されるため、小ホルダ22が斜め方向に傾いた状態でも、排紙従動ローラ12は容易に正常方向へ復帰することができる。
【0044】
以下、排紙従動ローラ12が平行状態へ復帰する原理を模式的に示す図4を参照しながら説明する。なお、図4では、説明の便宜上、各部の特徴や傾斜角度などを強調して描いている。また、図中の矢印は被記録材の搬送方向を示す。
【0045】
被記録材の搬送中に、排紙従動ローラ12は歯13が紙面と垂直に当接した状態から、左右にわずかに傾斜した状態に傾くことがある。この垂直方向の角度の変化(傾斜)を解消しようとして、排紙従動ローラ12は、回転しながら小ホルダ22内での向きを搬送方向と平行な状態[図4、(a)]から、搬送方向に対しやや斜めに角度を持った状態へ変化させていく[同、(b)]。一方、小ホルダ22は、本来排紙従動ローラ12の回転方向を規制する役割を担うが、前記したように小ホルダ22の上下方向の揺動を可能に構成したため、小ホルダ22を支持する支持部24には若干のガタ(遊び)を有しており、このガタ分だけ小ホルダ22は支持部24を支点として、若干左右にも揺動する余地がある。このため、上記排紙従動ローラ12の方向変化に伴い、搬送方向に対し左右に若干揺動の余地を持つ小ホルダ22も、排紙従動ローラ12に内側から押されるようにして揺動分だけ斜め方向に傾いていき、傾き限界で停止した状態になる[同、(c)]。ここで、排紙従動ローラ12は回転しながら自然に正常方向へ復帰しようとする性質を持つが、小ホルダ22は依然として斜めに傾いた状態にあるため、小ホルダ22の内壁が障害になり正常方向への復帰が妨げられる。この状態のままで被記録材の搬送を続けると、排紙従動ローラ12は円滑に回転できないため、歯13により、被記録材の表面(印刷面)に微細な凹みや傷を付け、剥れやホジレの原因となり、印刷品質の低下を招くことになる。
【0046】
このため本実施形態では、小ホルダ22の壁体26a、26bの内壁面に段部27を設け、搬送方向下流側の内壁間の距離が搬送方向上流側の内壁間の距離より長くなるようにしておくことにより、復帰しようとする排紙従動ローラ12の搬送方向下流側の部位が、小ホルダ22内で段部27により広くなったスペース(逃げ部)に逃げ込むことを可能にして、排紙従動ローラ12が速やかに正常方向に復帰できるようにしたものである[同、(d)]。このように、排紙従動ローラ12が正常方向に復帰しやすい状況を作り出すことは、歯13が紙面に対して傾斜した状態で当接する時間を最小限に留めることになり、被記録材表面の傷やコーティング紙を使用した場合の剥れやホジレを回避することが可能になる。また、本実施態様のように、排紙従動ローラ12の回転軸である軸体14として、弾性変形可能な棒バネを用いると、調芯作用によって正常方向への復帰が促進される。
【0047】
以上、インクジェット式記録装置を例に説明したが、本発明の排紙従動ローラ用ホルダ構造は、同様の被記録材排出機構を備えたプリンタ、複写機、ファクシミリ等に適用できる。
【0048】
次に、図7〜図30に基づき、本発明の第2実施形態を説明する。図7は第2実施形態に係るインクジェットプリンタの構成例を斜め前方から見た斜視図、図8は、それを斜め後方から見た斜視図である。このインクジェットプリンタは、カバー101aで覆われた本体101内に記録ヘッド100を備えたキャリッジ105、図示しないキャリッジ駆動機構、図示しないオートシートフィーダ(自動連続給紙機構)、ペーパーギャップ切替手段/排紙従動ローラリリース手段/従動ローラ離間手段200が配設され、本体101の前面に排紙口102が設けられ、本体101の後面に手差し用の給紙口103が設けられている。
【0049】
さらに、本体101の後面の給紙口103の上部には、オートシートフィーダ用のトレイ104が配設され、給紙口103の脇にはペーパーギャップ切替手段/排紙従動ローラリリース手段/従動ローラ離間手段200の操作手段200C(図9参照)を構成する操作レバー201が本体101から突き出すように配設されている。
【0050】
記録ヘッド100は、例えばイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの計4色のインクカートリッジ(図示せず)を備えており、フルカラー印刷が可能なように構成されている。そして、記録ヘッド100のインク吐出タイミング及びヘッド駆動機構の走査が、本体101に内蔵されている専用コントローラボード等により制御され、高精度なインクドット制御、ハーフトーン処理等が実行されるようになっている。
【0051】
また、トレイ104に給紙される被記録材は、オートシートフィーダにより自動的に送り出され、図示しない紙送り主動ローラと図示しない従動ローラに挟持されてさらに送り出され、排紙口102から排出されるようになっている。給紙口103に手差しで給紙される被記録材は、同様に紙送りローラと従動ローラに挟持されて送り出され、排紙口102から排出されるようになっている。
【0052】
トレイ104から給紙される被記録材としては、普通紙、専用紙、推奨OHPシート、光沢紙、光沢フィルム、ラベルシート、官製葉書等が利用できる。手差しで給紙される被記録材としては、上記各用紙の他に厚紙、極厚紙(情報記録ディスク用トレイも含む)等の厚手のもの、すなわち折り曲げが困難なものが利用できる。
【0053】
操作手段200Cを構成する操作レバー201は、本体101に直線状に設けられているスリット110に沿って図示矢印a方向に段階的にスライドし、ペーパーギャップ切替手段/排紙従動ローラリリース手段/従動ローラ離間手段200をセット可能なようになっている。ここで、ペーパーギャップ切替手段は、被記録材の厚さに左右されずに印刷精度を常にほぼ一定の高精度に保つために、紙面と記録ヘッド100のノズル開口面との距離、すなわちペーパーギャップが常にほぼ一定になるように記録ヘッド100を移動調整できるようになっている。排紙従動ローラリリース手段は、被記録材の種類に応じて必要な場合には排紙従動ローラを被記録材と接触しない待避位置までリリースできるようになっている。従動ローラ離間手段は、被記録材を紙送り主動ローラと従動ローラとの間に挟持し、あるいは被記録材を主動ローラと従動ローラとの間から抜き出すために、従動ローラに圧力を印加して従動ローラを主動ローラに押圧し、あるいは上記圧力を解放して従動ローラを主動ローラから離間するようになっている。
【0054】
図9は、ペーパーギャップ切替手段/排紙従動ローラリリース手段/従動ローラ離間手段200における操作手段200Cとペーパーギャップ切替手段200A、排紙従動ローラリリース手段200Dおよび従動ローラ離間手段200Bの関係を示すブロック構成図である。図9に示すように、操作手段200Cはペーパーギャップ切替手段200Aと従動ローラ離間手段200Bにそれぞれ機械的に連関して配設され、さらに、ペーパーギャップ切替手段は、排紙従動ローラリリース手段200Dに連関している。すなわち、操作手段200Cを構成する1本の操作レバー201のみの段階的なスライド操作により、ペーパーギャップ切替手段200A、排紙従動ローラリリース手段200Dおよび従動ローラ離間手段200Bを動作させて、記録ヘッド100、排紙従動ローラ12及び従動ローラ202を所望の状態にセットすることができる。
【0055】
図10は、操作手段200C、ペーパーギャップ切替手段200A、排紙従動ローラリリース手段200D及び従動ローラ離間手段200Bの詳細例を示す側面図である。操作手段200Cは、操作レバー201を有する第1欠歯歯車211、第2欠歯歯車212及び第3欠歯歯車214を備えている。ペーパーギャップ切替手段200Aは、第1リンク231、第2リンク232、第3リンク233、第4リンク234、第5リンク235及び記録ヘッド100を備えるキャリッジが取り付けられた偏芯カム236を備えている。排紙従動ローラリリース手段200Dは、U字型受け部317とカム31を有するカム軸35、カムフォロア23を有する排紙従動ローラ用ホルダ、ペーパーギャップ切替手段200Aと連結するアーム部(第6リンク311)、およびガイド構造としてのガイド溝315を備えている(図18〜図21参照)。従動ローラ離間手段200Bは、周面の一部が平坦面に形成された軸213aを有する第4欠歯歯車213、第5欠歯歯車215、一端に従動ローラ202が回転自在に装着されている従動ローラアーム204及びコイルバネ205を備えている。
【0056】
操作レバー201は、第1欠歯歯車211の円周部から突き出るようにして一体成形されており、また第1欠歯歯車211には、ラチェット222が噛み合わされている。これにより、操作レバー201は、第1欠歯歯車211の軸211aを中心に図示矢印a方向に往復旋回可能であって、位置A、位置B、位置C、位置Dと段階的に位置決め可能になっている。
【0057】
ここで、操作レバー201が位置Aに位置決めされているときは、厚さが普通の被記録材、例えば普通紙等を使用する位置であり、位置Bに位置決めされているときは、厚さがやや厚手の被記録材、例えば厚紙を使用する位置であり、位置Cに位置決めされているときは、厚さがかなり厚手の被記録材、例えば情報記録ディスク用トレイも含む極厚紙を使用する位置である。さらに操作レバー201が位置Dに位置決めされているときは、従動ローラ202が主動ローラ203から離間している位置である。
【0058】
第1欠歯歯車211は、第2欠歯歯車212と噛み合わせ可能に配設され、この第2欠歯歯車212は、第4欠歯歯車213と噛み合わせ可能に配設されている。また、第2欠歯歯車212と同軸配置された第3欠歯歯車214は、第5欠歯歯車215と噛み合わせ可能に配設されている。
【0059】
第4欠歯歯車213の軸213aは、周面の一部が平坦面に形成された所謂D軸になっている。このD軸213aには、一端に従動ローラ202が回転自在に装着されている従動ローラアーム204の他端が旋回自在に取り付けられている。この従動ローラアーム204の略中央部には、一端側が従動ローラ202に係止され、他端側がD軸213aに接触されているコイルバネ205の中央部が係止されている。
【0060】
第5欠歯歯車215の軸215aには、ヒンジ231aにより略L字状に連結された第1及び第2リンク231、232のうち、第1リンク231の自由端がはめ込まれている。そして、第2リンク232の自由端は、ヒンジ233a、234aにより略U字状に連結された第3、第4及び第5リンク233、234、235のうち、第3リンク233のヒンジ233a側の端部と、ヒンジ232aにより連結されている。第3リンク233の自由端は、偏芯カム236を介してキャリッジ105に連結され、第5リンク235の自由端は、本体101に回転可能に軸支持されている。
【0061】
第6リンク311は、クランク形状をした連結アームであり、一端が第4及び第5リンク233、234を連結するヒンジ234aと連結され、他端側で突起部としてのピン313により図示しないU字型受け部と係合している(図18〜20参照)。
【0062】
排紙従動ローラ用ホルダは、第1のホルダとして主ホルダ21および第2のホルダとして複数の小ホルダ22から構成されている。主ホルダ21は、それ自体は一体成形され、その内部に全ての小ホルダ22および排紙従動ローラ12を保持できるような空間を確保している。排紙従動ローラ12は、外周に歯13を有する二本のローラが組になって並列に一つの小ホルダ22に格納された二本組ローラと、一本のローラが小ホルダ22に格納された一本ローラとが交互に配置され、前記一本ローラは、二本組ローラよりも、やや搬送方向上流側に位置している(図25参照)。
【0063】
各排紙従動ローラ12は、それぞれ軸体14によって回転自在に小ホルダ22に軸支されている。ここで軸体14は、金属棒でもよいが、調芯作用を有する弾性変形可能な軸体が好ましく、本態様では棒バネを採用している。
【0064】
また、小ホルダ22の先端部には、傾斜面28が設けられており、小ホルダ22が通常位置および待避位置のいずれの位置にある場合でも、搬送されてくる被記録材を排出経路(図21においては排紙従動ローラ12と排紙駆動ローラ11とにより規定される)にスムーズに導くことができるようになっている。
【0065】
小ホルダ22は、主ホルダ21に保持されているが、その基端側にカム31のカムフォロア23を有しており、図21(a)および(b)に示すように、排紙従動ローラ12を保持する先端側が、支持部24を支点にして主ホルダの軸受部(図示せず)に、主ホルダ21とは独立して上下に揺動可能に設けられている。小ホルダ22の基端側から先端側にかけての中央部(支持部24より搬送方向上流側)では、棒バネ33が小ホルダ22を押接しており、下方向に付勢した状態となっている。この小ホルダ22の上下位置の切替えは、カム31とカムフォロア23とからなるカム機構により行われる。
【0066】
すなわち、この例では、カム31が回動可能に設けられており、カムフォロア23に当接する状態[図21(b)]と非当接状態[図21(a)]とに切替え可能に構成することにより、排紙従動ローラ12のリリースが可能になる。カム31がカムフォロア23と当接しない状態のときは、棒バネ33の付勢力により支持部24を支点にして小ホルダ22の先端側が下がり、被記録材と当接可能な通常位置になっている[図21(a)]。一方、カム31をカムフォロア23に当接させることにより、棒バネ33による下方への付勢力に逆らって、小ホルダ22の先端側は支持部24を支点に上方に揺動し、待避位置に移行する[図21(b)参照]。このカム機構によって、排紙従動ローラ12が被記録材に接触可能な通常位置と排紙従動ローラ12が被記録材に接触しない待避位置との二つの位置を選択できる。
【0067】
なお、第1欠歯歯車211の下方には、第1欠歯歯車211の回転によりオートシートフィーダをオン/オフさせるリミットスイッチ241とプリンタをオン/オフさせるリミットスイッチ242が配設されている。また、主動ローラ203には、被記録材への印刷時に制御用として使用されるエンコーダ243が取り付けられている。
【0068】
以上のように、ペーパーギャップ切替手段200Aと排紙従動ローラリリース手段200Dと従動ローラ離間手段200Bの3系統の駆動を一連で操作する操作手段200Cを備えているので、操作手段200Cのみの操作でペーパーギャップ切替、排紙従動ローラのリリース状態の切替と従動ローラの離間状態の切替を行うことができる。このため、ペーパーギャップ切替と排紙従動ローラリリース動作と従動ローラ離間動作を間違えずにスムーズに行うことが可能となり、ユーザの使い勝手を向上させることができる。
【0069】
また、ペーパーギャップ切替と排紙従動ローラリリースと従動ローラ離間の各機能及びそれらの操作機能が一体化された構成となるので、操作手段200C、ペーパーギャップ切替手段200A、排紙従動ローラリリース200D及び従動ローラ離間手段200Bの構造が簡易なものとなり、設計が容易となって設計ミスを減少させることができると共に、製造や組立のコスト及び工数を低減させることができる。
【0070】
このような構成において、その動作の概略を図10〜図20を参照して説明する。図10の状態、すなわち操作レバー201が位置Aに位置決めされているときは、図11に示すように、従動ローラ202は主動ローラ203との間に送られてきた普通紙Pを押圧するように、D軸213aに押されているコイルバネ205の弾性力が印加される。また、記録ヘッド100は普通紙Pに合わせたペーパーギャップhaとなるように設定される。このときの記録ヘッド100は、例えば普通紙のばらつきを含めた厚さが約0.6mm以下であるため、ペーパーギャップhaが約1.2mmとなるように移動調整されている。
【0071】
また、図10では、第6リンク311は最も傾斜した状態にあり、図18に示すように第6リンクに自由端に設けられたピン313は、係合するU字型受け部317のU字形状部分の先端付近に位置し、U字型受け部317を未だ押圧していない状態になっている。このため、図21(a)に示すように、カム軸35は回動しておらず、カム31は小ホルダ22のカムフォロア23に当接していない。従って排紙従動ローラは普通紙などの被記録材に接触可能な通常位置のままである。
【0072】
なお、このときのリミットスイッチ241、242は共にオンとなり、本体101の前面に配設された図7に示すランプ106、107が点灯する。
【0073】
次に、図12の状態、すなわち操作レバー201が位置Aから位置Dに位置決めされたときは、第1欠歯歯車211の図示矢印b1方向の回転により、最初は第2欠歯歯車212と共に第4欠歯歯車214が図示矢印c1方向に回転し、さらに第5欠歯歯車215が図示矢印d1方向に回転する。これにより、各リンク231〜235が図示矢印e1方向に旋回するので、図13に示すように、記録ヘッド100は図示矢印f1方向に移動、すなわち上昇する。記録ヘッド100は、例えば極厚紙のばらつきを含めた厚さが約1.6mm〜2.5mmであるため、図11の普通紙のときの位置から、さらに約2.8mm程度上昇した位置となる。
【0074】
さらに、上記動作途中で、図12に示すように、第3欠歯歯車213が図示矢印g1方向に回転し始めるので、図13に示すように、コイルバネ205がD軸213aの平坦部にかかり、従動ローラ202はコイルバネ205の弾性力から解放されて主動ローラ203から図示矢印m1方向に離間される。
【0075】
また、操作レバー201を位置Aから位置Dに切替えたことにより、第6リンク311は最も起立した状態に移行する。第6リンク311の自由端のピン313は、U字型受け部317の先端位置(図18参照)から、U字型受け部317に最も深く係合する位置(図20参照)までガイド溝315の直線部315aを移動し、さらにU字型受け部317を押圧してガイド溝315の円弧部315bに沿ってU字型受け部317を図19のr2方向に回動させる。その結果、図21(b)に示すように、カム軸35が回転してカム31が小ホルダ22のカムフォロア23に当接し、小ホルダ22の基端側を押し下げる。これによって、支持部24を支点に棒バネ33の押圧力に抗して小ホルダ22の先端側が揺動し、排紙従動ローラ12はCD−Rトレイなどの極厚紙を挿入しても接触しない位置まで待避する。この状態(待機位置)の排紙従動ローラ12は、通常位置より約3mm程度上方に変位している。待避位置までリリースさせる対象はすべての排紙従動ローラ12とすることも可能であるが、ここでは、被記録材の幅方向に配列された複数の排紙従動ローラ12の中でリリースさせる排紙従動ローラ12を所定の幅に偏倚して設けている。つまり、U字型受け部317側からみて、CD−Rの幅に対応する部分の排紙従動ローラ12だけをリリースさせるようにしている。このようにすると、カム軸35に余計な負荷をかけずにすむため、安定的かつ確実にリリースさせることができる。
【0076】
なお、このときのリミットスイッチ241、242は共にオフとなり、本体101の前面に配設されている図7に示すランプ106、107が点滅する。
【0077】
次に、図14の状態、すなわち操作レバー201が位置Dから位置Bに位置決めされたときは、第1欠歯歯車211の図示矢印b2方向の回転により、第2欠歯歯車212と共に第4欠歯歯車214が図示矢印c2方向に回転し、さらに第5欠歯歯車215が図示矢印d2方向に回転する。これにより、各リンク231〜235が図示矢印e2方向に旋回するので、図15に示すように、記録ヘッド100は図示矢印f2方向に移動、すなわち下降する。
【0078】
このときの記録ヘッド100は、例えば厚紙のばらつきを含めた厚さが約0.7mm〜1.5mmであるため、図11の普通紙のときの位置から約1.5mm程度あけた位置となるように移動調整される。また、同時に、図14に示すように、第3欠歯歯車213が図示矢印g2方向に回転し、図15に示すように、コイルバネ205がD軸213aに押されるようになるので、従動ローラ202は図示矢印m2方向に旋回して主動ローラ203との間に送られてきた厚紙PPを押圧するようにD軸213aに押されているコイルバネ205の弾性力が印加される。
【0079】
操作レバー201が位置Bに移行すると、第6リンク311のピン313はU字型受け部317とU字形状の底部分で係合しながら、図20に示すようにガイド溝315に沿って円周方向にガイド溝315の円弧部315bと直線部315aの境界付近にまで移動し、これに伴ってピン313と係合しているU字型受け部317もr1方向に回動する。U字型受け部317の回動に同調してカム軸35が回動する結果、カム31はカムフォロア23との当接を解消し、小ホルダ22の先端側は棒バネ33の押圧力によって押し下げられ、普通紙や厚紙などの被記録材と接触可能な通常位置まで復帰する[図21(a)参照]。
【0080】
なお、このときのリミットスイッチ241はオフ、リミットスイッチ242はオンとなり、本体101の前面に配設されている図7に示すランプ106が点滅し、ランプ107が点灯する。
【0081】
次に、図16の状態、すなわち操作レバー201が位置Dから位置Cに位置決めされたときは、第1欠歯歯車211の図示矢印b2方向の回転により、第2欠歯歯車212と第4欠歯歯車214が図示矢印c2方向に回転し、第3欠歯歯車213が図示矢印g2方向に回転する。その結果、図17に示すように、コイルバネ205がD軸213aに押されるようになるので、従動ローラ202は図示矢印m2方向に旋回して主動ローラ203との間に送られてきた極厚紙PPPを押圧するようにD軸213aに押されているコイルバネ205の弾性力が印加される。
【0082】
一方、操作レバー201の位置Dと位置Cとの切替では、第5欠歯歯車215は第4欠歯歯車214と連動しないため、リンク231〜235は移動せず、記録ヘッド100は移動しない。従って、記録ヘッド100は、図11の普通紙のときの位置から約2.8mm程度変位した位置に維持される。また、第6リンク311も変位しないため、ピン313とU字型受け部317との係合状態も19と同じであり、排紙従動ローラ12は待避位置のまま維持される。
【0083】
このときのリミットスイッチ241はオフ、リミットスイッチ242はオンとなり、本体101の前面に配設されている図7に示すランプ106が点滅し、ランプ107が点灯する。
【0084】
以上のように、本実施形態のインクジェットプリンタでは、操作レバー201の切替により、ペーパーギャップを位置Aでは通常用紙、位置Bでは厚紙、位置CではCD−Rトレイの3段階に切替るとともに、排紙従動ローラ12を位置AおよびBではリリースさせず、位置Cおよび位置D(従動ローラ離間)ではリリースさせるように構成されている。そして、ペーパーギャップ切替手段200Aと連動させながら必要なタイミングでのみ排紙従動ローラ12をリリースさせるため、直線部315aおよび円弧部315bからなるガイド溝315と、U字型受け部317を用いている。つまり、操作レバー201の位置Aから位置Bへの切替えでは、ペーパーギャップ切替手段200Aの動きをピン313の直線部315aの移動として逃がしてU字型受け部317の回動には変換させず、位置Bから位置Cへの切替えで、ピン313が円弧部315bを移動するようにして、ペーパーギャップ切替手段200Aの動きをU字型受け部317の回動に変換し、カム機構を作動させている。
【0085】
なお、以上のペーパーギャップ切替手段200Aにおいて、CD−Rを印刷する際に誤ってペーパーギャップを通常(操作レバー201が位置A)または厚紙(操作レバー201が位置B)の設定にした場合には、CD−Rトレイが別途設けられている紙厚検出手段により厚さエラーとなり、印刷できないようになっている。
【0086】
このように、第2実施形態のインクジェットプリンタは、記録ヘッド100を移動させて、間隔の異なるペーパーギャップを切替えるペーパーギャップ切替手段200Aと、排紙従動ローラ12を変位させて通常位置と待避位置とを切替える排紙従動ローラのリリース手段200Dと、従動ローラ220に対し圧力を印加あるいは解放し、厚さが異なる被記録材に対する押圧力を調整する従動ローラ離間手段200Bとの3系統の駆動操作の切替えを、操作手段200Cを構成する1本の操作レバー201で実現することができるので、確実かつ高精度な切替え操作を行うことができる。
【0087】
すなわち、1本の操作レバー201の操作により、第2欠歯歯車212及び第3欠歯歯車214を介してペーパーギャップ切替手段200Aによる記録ヘッド100の異なる間隔のペーパーギャップの設定、このペーパーギャップ設定に連動して排紙従動ローラ12を変位させて通常位置から待避位置へ切替える排紙従動ローラのリリースとその復帰、及び従動ローラ離間手段200Bによる従動ローラ202の圧力の印加と、従動ローラ離間手段200Bによる従動ローラ202の圧力の解放との段階的な切替えをスムーズに行うことができる。さらに、操作手段200C、ペーパーギャップ切替手段200A、排紙従動ローラのリリース手段200D及び従動ローラ離間手段200Bを、ギア機構、リンク機構およびカム機構という簡易な構成で実現できる。
【0088】
第2実施形態に係るインクジェットプリンタは、前記ペーパーギャップ切替手段と連動した排紙従動ローラのリリース手段(以下、「第1のリリース手段」と記すことがある)200Dに加え、ユーザーの使用目的に応じて通常用紙や厚紙の印刷時にも、排紙従動ローラ12をリリースさせることが可能なリリース手段(以下、「第2のリリース手段」と記す)を備えている。以下、図22から図26を参照しながら第2のリリース手段について説明する。
【0089】
第2のリリース手段は、前記第1のリリース手段200Dと独立して排紙従動ローラ12をリリースさせ得るものであり、本実施形態では図22に例示するプレート80を利用する。
【0090】
プレート80は、例えばSUSなどの材質の平板であり、図23に示すように排紙フレーム2に小ホルダ22の下側から装着される。プレート80前部(図22の上側)には、7箇所のフック83が形成され、前後にスライド可能に主ホルダ21と係合している。同様に、4箇所の掛合部82は、排紙フレーム2に形成された爪(図示せず)と、前後にスライド可能な状態で係合している。プレート80は、2箇所の位置決め部87が排紙フレーム2のスリットに挿入され、左右の位置が規定されて装着される。第1のリリース手段と異なり、第2のリリース手段では、全ての排紙従動ローラ12を揺動させるようにプレート80の幅を配列された排紙従動ローラ12の幅に対応するようにしてある。プレート80を装着した場合に排出ローラ60(図25参照)に対応する位置には大開口部88が設けられており、また、排紙従動ローラ12が待機位置まで揺動した場合に、小ホルダ22の基端部側の先端が逃げ込めるように小開口部89が形成されている。さらに、複数の小突部84が、プレートの高さ方向の位置決めとスライド時の摺接面を形成している。
【0091】
プレート80は排紙フレーム2下面の排紙経路側に装着されるため、プレート80の先端、すなわち記録部で印刷され、排紙されてくる被記録材に対向する側の一辺87は波形に形成されており、万一被記録材がカールなどによってプレート80まで跳ね上がって移送されてきた場合でも、この波形辺87で紙先端を受け流すようにして引っ掛かりを回避するため、紙ジャムや紙詰まりの発生を防止できるようになっている。
【0092】
図24は、第2のリリース手段により、排紙従動ローラ12をリリースする動作を説明する図面である。図24(a)は排紙従動ローラ12が通常位置にある状態を示し、この位置からプレート80を前方(図24の紙面に向って右方向)へスライドさせると、同図(b)に示すように、プレート80の上面が小ホルダ22の底部に摺接することにより支持部24を支点に小ホルダ22の先端側を上方に揺動させる。この揺動により排紙従動ローラ12は待避位置までリリースする。第2のリリース手段における揺動幅(排紙従動ローラ12の変位量)は、以下に述べる理由により、図21で説明した第1のリリース手段200Dにおけるカム機構による揺動幅よりも小さな、例えば1mm程度の揺動幅となるように設定されている。第1のリリース手段200Dでは、排紙従動ローラ12のリリース動作はペーパーギャップ切替手段200Aと連動しており、リリース時の変位幅もペーパーギャップ調整と同じ幅に設定されている。このため、排紙従動ローラ12のリリース時には、ペーパーギャップも必ず大きな状態にあり、必然的に同じ幅でキャリッジも上位置に変位している。これに対し、第2のリリース手段では、ペーパーギャップ調整とは全く無関係に、例えばペーパーギャップを最小の状態にしたまま排紙従動ローラ12を独立してリリースさせることができるため、排紙従動ローラ12の変位量があまりに大きいと、待避位置の排紙従動ローラ12が、最小ペーパーギャップの状態で低位置を往復移動するキャリッジと衝突して正常な印刷を妨げるおそれがある。このため、本実施形態では第2のリリース手段の変位量を例えば1mm程度に設定して、低位置のキャリッジとの接触を回避している。
【0093】
図25は、インクジェットプリンタの排紙装置の要部平面図であり、第2のリリース手段における操作部90を説明するためのものである。この操作部90は、インクジェットプリンタの正面中央部付近において、第2の操作レバー91がインクジェットプリンタの前方から容易に視認でき、かつ操作できる位置まで突出して設けられており、この第2の操作レバー91を左右に揺動させることにより、第2のリリース手段の切替ができるように構成されている。より具体的には、操作部90は、支持部93を支点に回動可能に排紙フレーム2に装着されており、支持部93から少し離れた位置の係合部92には、下方に向けて係合突起(図示せず)が設けられ、排紙フレーム2のガイド孔86を介し、プレート80の係合孔81に挿入されている。第2の操作レバー91が基準位置にある図25の状態から紙面に向って右に揺動させると、支持部93を支点にして係合突起が排紙フレーム2のガイド孔86を介し下側に装着されたプレート80を前方にスライドさせ、排紙従動ローラ12を待避状態にする[図24(b)]。逆にこの状態(第2の操作レバー91の離間位置)から第2の操作レバー91を紙面に向って左に基準位置まで揺動させると、支持部93を支点にして係合突起がプレート80を後方にスライドさせ、排紙従動ローラ12を通常位置に戻すようになっている[図24(a)]。
【0094】
図26は、本実施形態に係るインクジェットプリンタを正面上方からみた斜視図であり、排紙トレイ109を展開した状態を示している。この排紙トレイ109には、該トレイ109を閉じた場合に第2の操作レバー91に対応する位置に、第2の操作レバー91を基準位置(図26の紙面に向って左側位置)に復帰させる復帰手段94が設けられている。復帰手段94としては、排紙トレイ109上面の一部を、排紙トレイ109を閉じた状態で離間位置にある第2の操作レバー91に接触し、かつレバーが基準位置91に戻った場合には接触しないような角度で小摩擦係数の傾斜面として形成している。この傾斜面は、排紙トレイ109の上面全面としてもよく、また、例えば円弧状に湾曲傾斜した面でもよい。ユーザーが第2の操作レバー91を排紙従動ローラ12の離間位置(図26の紙面に向って右側位置)にしたままで排紙トレイ109を閉じようとした場合には、第2の操作レバー91の先端が、復帰手段94としての傾斜面に当接するため、閉動作時の押圧力を利用して第2の操作レバー91の先端部を傾斜面に沿って滑らせ、排紙従動ローラ12の基準位置まで揺動させて自動復帰させることができる。排紙トレイ109の閉動作の押圧力を効率よく復帰動作に変換できるように、必要に応じて第2の操作レバー91の先端に回転構造を設けてもよい。
【0095】
また、復帰手段94の別の例としては、インクジェットプリンタの電源をONにした段階で駆動されるキャリッジ105の初期動作時に第2の操作レバーと係合可能となるような構造にしておき、初期動作におけるキャリッジの往復移動に連関して第2の操作レバー91を基準位置に戻すような機構も採用可能である。
【0096】
第2実施形態のインクジェットプリンタは、キャリッジ105の主走査方向での移動位置検出手段であるリニヤスケールを、前記ペーパーギャップ切替手段によるペーパーギャップ調整に連動して変位可能にしている。以下、このリニヤスケールの連動機構について図27から図30に基づいて説明する。
【0097】
図27は、本実施形態のインクジェットプリンタに保持具510を装着した状態を示す要部斜視図であり、図28は、図27の保持具510周辺の要部断面図である。
【0098】
キャリッジガイド軸502は左右のサイドフレーム501に偏心機構530を介して上下方向に変位可能に支持されている。偏心機構530としては、偏心軸を採用することも可能であるが、ここでは、偏心機構530として、偏心ブッシュが用いられている。この偏心ブッシュを用いることにより、キャリッジガイド軸502として、断面同心円状の軸体を使用できるとともに、キャリッジガイド軸502自体の径を大きくすることなく変位距離を長くすることができるので、キャリッジの変位幅を広げることが可能になり、ペーパーギャップ調整の自由度が高くなる。
【0099】
保持具510の形状は、キャリッジガイド軸502とリニヤスケール504とを連動させることが可能な限り任意であるが、この態様では平板状の部材を使用しており、やや幅広に形成した下部においてキャリッジガイド軸502と係合し、上部にリニヤスケール504の取り付け部513を設け、両部位の中間は略垂直に下方から上方へ立ち上がり、サイドフレーム501の壁面と面で当接する立ち上がり部512を有している。この保持具510は、キャリッジガイド軸502との係合部において、キャリッジガイド軸502の小径軸503の外周に対応する略半円状の軸受形状部を有し、この軸受形状部にキャリッジガイド軸502の小径軸503を嵌装するようにキャリッジガイド軸502と係合している。保持具510の前記軸受形状部は、キャリッジガイド軸502の回動を妨げない程度にキャリッジガイド軸502の外周より大きく、かつキャリッジガイド軸502の変位動作中に保持具510が外れることなくキャリッジガイド軸502と同調して移動できるように形成されている。また、キャリッジガイド軸502との係合部分には、皿バネ551を挟持させ、保持具510をサイドフレーム501に押し付けるように付勢している。
【0100】
また、キャリッジガイド軸502と係合する周辺の保持具510の形状は、断面略逆コの字型に形成されており、当該逆コの字状の上側と下側はサイドフレーム501に当接するが、該係合部分周囲の板状平面はサイドフレーム501の壁面から離間するように離間形状部511を形成している。この離間形状部511により、サイドフレーム501に嵌合した偏心機構530を跨ぐような形でキャリッジガイド軸502に係る負荷をサイドフレーム501に逃がし、偏心機構530への負担を軽減するように構成されている。
【0101】
すなわち、キャリッジガイド軸502にはキャリッジの主走査方向への往復移動にともなう水平方向の負荷と、キャリッジの自重および偏心機構530による上下変位にともなう垂直方向の負荷がかかり、これらの負荷はキャリッジガイド軸502を両端で軸支する偏心機構530に集中してしまうため、前記保持具510の離間形状部511により負荷を構造部材であるサイドフレーム501に逃がすことにより、偏心機構530にかかる負担を軽減している。
【0102】
リニヤスケール504の取り付け部513は、下方から立ち上がるように装着された保持部510の上部において、保持具510の平板面に対し略直角をなすように(すなわち、テープ状のリニヤスケール504と平行になるように)折り曲げて形成した部分であり、当該折り曲げて設けた取り付け部の一部分をさらに略直角に2回折り曲げることによって、いわゆるフック形状の係合用の鉤部514を形成している。この鉤部514を、リニヤスケール504端部の係合用穴に引っ掛けるようにして、リニヤスケール504を取りつけている。
【0103】
図29は同じ実施態様の記録装置における、図27とは反対側のサイドフレーム501部分に装着した保持具510の状態を示す要部斜視図である。保持具510の基本的な構成は、図27および図28と同様であり、平板状の部材を用いて形成され、下部にサイドフレーム501と離間する離間形状部511(こちらの側では、断面略コの字形である)が設けられ、この部分でキャリッジガイド軸502と係合している。図29では図27と異なり、リニヤスケール504は保持具510に直接取り付けるのではなく、保持具510に装着した板バネ520に取り付けている。すなわち、保持具510の中央付近には、開口穴が形成されており、この開口穴に板バネ520が挿着されている。この板バネ520は下部において図示しない手段によって保持具510に係止されており、キャリッジガイド軸502および保持具510と同じ軌跡で上下に変位可能に取り付けられている。板バネ520の上部には、板バネ520の平板面に対し略直角をなすように(すなわち、テープ状のリニヤスケール504と平行になるように)折り曲げて形成したリニヤスケール504の取り付け部が設けてあり、図27のリニヤスケール504の取り付け部513と同様に、リニヤスケール504取り付け用の鉤部を形成してあり、この鉤部をリニヤスケール504端部の係合用穴に引っ掛けるようにして、リニヤスケール504を取りつけている。このように保持具510に挿着した板バネ520にリニヤスケール504の取り付け部を設け、この取り付け部にリニヤスケール504を取り付けることにより、板バネ520の付勢力を利用して張力を付与したままリニヤスケール504を保持できる。この態様では、板バネ520は保持具510と別部品で形成したが、保持具510の一部分を弾性変形可能に設けて、板バネ520と同じ付勢作用を得ることも可能である。
【0104】
図29の保持具510の上部は、保持具510の平板面に対し略直角をなすように(すなわち、テープ状のリニヤスケール504と平行になるように)折り曲げることにより、リニヤスケール504の高さ方向の位置決め部515を設けてある。当該折り曲げて設けた位置決め部515には、その一部分をさらに略直角に折り曲げることによって突片516が形成され、この突片516をリニヤスケール504に設けた高さ位置決め用穴に挿入することにより、上下位置がずれないようにリニヤスケール204の高さを規定できるようにしている。
【0105】
図28および図30に示すように、保持具510の、下方から略垂直に立ち上がる平板状の立ち上がり部512には突起部521が設けてあり、この突起部521は、サイドフレーム501に形成されたガイド穴541とともに、保持具510を上下に移動させる際の軌跡を規定するガイド構造を形成している。このガイド穴541の下半分の形状はキャリッジガイド軸502の変位軌跡と同じ軌跡になるように形成されているため、ガイド穴541に嵌め込まれた突起部521は、変位動作時にガイド穴541内をキャリッジガイド軸502と同じ軌跡で誘導される。従って、保持具510に取りつけたリニヤスケール504がキャリッジガイド軸502、延いてはキャリッジと同じ軌跡で移動することになり、リニヤスケール504とキャリッジとの相対的な位置を確保した状態での変位を可能にする。また、突起部521の先端側は断面T字型に形成されており、ガイド穴541からの抜け止め作用部522として機能する。なお、ガイド穴541の上部は下部の軌跡形状に比べて広く形成してあり、保持具510を装着する時にこのガイド穴541上部より突起部521を挿入することにより、突起部521のガイド穴541への嵌め込みが容易にできるようになっている。さらに、突起部521は、ガイド穴541内でのガタを防止するためのガタ防止バネ552によってサイドフレーム501に連結してあり、安定した状態でガイド穴41内を案内される。
【0106】
以上を踏まえ、本実施態様におけるリニヤスケール連動機構の動作を説明する。
【0107】
リニヤスケール504は、保持具510(もしくは保持具510に装着された板バネ520)に取り付けられており、この保持具510はペーパーギャップ調整を行うために偏心機構530を備えたキャリッジガイド軸502の変位に同調して上下に変位するため、結果としてリニヤスケール504はキャリッジガイド軸502と連動して上下に変位する。
【0108】
以上説明したように、偏心機構530を採用したキャリッジガイド軸502に、リニヤスケール504の保持具510を同調可能に装着した結果、キャリッジガイド軸502とリニヤスケール504とが連動して変位することになり、一つの切替え操作のみで、ペーパーギャップの調整とリニヤスケール504の位置を変化させることが可能になる。偏心機構530としては、上記の偏心ブッシュに限らず、偏心軸等の公知の機構を採用できる。
【0109】
以上、本発明を種々の実施形態に関して述べたが、本発明は以上の実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で、他の実施形態についても適用されるのは勿論である。例えば、ペーパーギャップ切替手段200A(および排紙従動ローラのリリース手段200D)と従動ローラ離間手段200Bとの駆動操作の切替えを行う第2欠歯歯車212及び第3欠歯歯車214は、別個に製作して同軸となるように接合してもよく、あるいは予め一体で製作してもよい。
【0110】
また、上述した実施形態では、操作レバー201の切替位置は、厚さが普通の被記録材、すなわち普通紙等を使用する位置Aと、厚さがやや厚手の被記録材、すなわち厚紙を使用する位置Bと、厚さがかなり厚手の被記録材、すなわち情報記録ディスク用トレイも含む極厚紙を使用する位置Cと、従動ローラ202が主動ローラ203から離間している位置Dの4段階が連設された場合を説明したが、これに限定されるものではなく、第1のペーパーギャップを設定する位置Pと、少なくとも第1のペーパーギャップより大きい第2のペーパーギャップを設定する位置Qと、従動ローラ202が主動ローラ203から離間している位置Rの3段階が連設された場合であれば本発明を適用することができる。
【0111】
また、連設された切替位置はA、B、C、Dの順に限られるものではなく、任意の順で本発明を適用することができる。例えば、上記切替位置P、Q、Rの場合は、切替位置P、Q、Rの場合、切替位置R、P、Qの場合、切替位置P、R、Qの場合が適用できる。
【0112】
さらに、上記実施形態では第1のリリース手段200Dにおいてカム31とカムフォロア23からなるカム機構を、また第2のリリース手段においてはプレート80のスライド機構を、それぞれ利用しているが、同様の目的が達成できる他の機構を採用することも可能である。
【0113】
また、従動ローラ離間手段200Bでの従動ローラ202の押圧手段としてはコイルバネ205、305に限定されるものではなく、ゴム等の弾性部材であれば適用可能である。また、D軸213aを鋭角の扇状に形成すれば、操作レバー201の操作角度を大きくとることができる。
【0114】
【発明の効果】
本発明ホルダおよびそれを備えた排紙装置、並びに該排紙装置を備えた記録装置によれば、排紙従動ローラ用ホルダを、被記録材に接触可能な通常位置と、前記排紙従動ローラが被記録材に接触しない待避位置とに切替え可能なリリース機構を設けたことにより、例えば、コーティング紙を用いた印刷は待避位置で行うことにより剥れやホジレの発生を回避する等、印刷の目的に合わせて被記録材表面に歯跡の残らない印刷条件を選択することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る排紙従動ローラの概要を示す平面図である。
【図2】図1の要部拡大図である。
【図3】排紙従動ローラのIII−III線における要部断面図である
【図4】被記録材搬送時の排紙従動ローラとホルダの状態を示す模式図である。
【図5】本発明の記録装置における排紙装置部分を示す要部断面図。
【図6】インクジェット方式の記録装置の記録部周辺の概要を示す要部断面図。
【図7】本発明の別の実施の形態に係るインクジェットプリンタの構成例を斜め前方から見た斜視図である。
【図8】図7のインクジェットプリンタを斜め後方から見た斜視図である。
【図9】図7のインクジェットプリンタの操作手段とペーパーギャップ切替手段、排紙従動ローラリリース手段及び従動ローラ離間手段の関係を示すブロック構成図である。
【図10】図7のインクジェットプリンタのペーパーギャップ切替手段/排紙従動ローラリリース手段/従動ローラ離間手段の第1の状態の詳細例を示す側面図である。
【図11】図7のインクジェットプリンタのペーパーギャップ切替手段/排紙従動ローラリリース手段/従動ローラ離間手段の第1の動作例を示す側面図である。
【図12】図7のインクジェットプリンタのペーパーギャップ切替手段/排紙従動ローラリリース手段/従動ローラ離間手段の第2の状態の詳細例を示す側面図である。
【図13】図7のインクジェットプリンタのペーパーギャップ切替手段/排紙従動ローラリリース手段/従動ローラ離間手段の第2の動作例を示す側面図である。
【図14】図7のインクジェットプリンタのペーパーギャップ切替手段/排紙従動ローラリリース手段/従動ローラ離間手段の第3の状態の詳細例を示す側面図である。
【図15】図7のインクジェットプリンタのペーパーギャップ切替手段/排紙従動ローラリリース手段/従動ローラ離間手段の第3の動作例を示す側面図である。
【図16】図7のインクジェットプリンタのペーパーギャップ切替手段/排紙従動ローラリリース手段/従動ローラ離間手段の第4の状態の詳細例を示す側面図である。
【図17】図7のインクジェットプリンタのペーパーギャップ切替手段/排紙従動ローラリリース手段/従動ローラ離間手段の第4の動作例を示す側面図である。
【図18】図10の状態における排紙従動ローラリリース手段を説明する要部斜視図である。
【図19】図12および図16の状態における排紙従動ローラリリース手段を説明する要部斜視図である。
【図20】図14の状態における排紙従動ローラリリース手段を説明する要部斜視図である。
【図21】排紙従動ローラリリース手段の動作を説明するための図面であり、(a)は通常位置、(b)は待避位置である。
【図22】第2のリリース手段のスライド機構に用いるプレートの説明に供する平面図である。
【図23】図22のプレートを装着した状態の説明に供する図面である。
【図24】第2のリリース手段の動作を説明するための図面であり、(a)は通常位置、(b)は待避位置である。
【図25】第2のリリース手段の操作部を説明するための図面である。
【図26】第2のリリース手段の復帰手段を説明するための図面である。
【図27】図7のインクジェットプリンタのリニヤスケール連動機構の説明に供する要部斜視図である。
【図28】図7のインクジェットプリンタのリニヤスケール連動機構の説明に供する要部断面図である。
【図29】図7のインクジェットプリンタのリニヤスケール連動機構の説明に供する要部斜視図である。
【図30】図7のインクジェットプリンタのサイドフレーム外側の状態を示す要部側面図である。
【符号の説明】
1 インクジェット式記録装置
2 排紙フレーム
10 排紙ローラ対
11 排紙駆動ローラ
12 排紙従動ローラ
13 歯
14 軸体
21 主ホルダ
22 小ホルダ
23 カムフォロア
24 支持部
25 軸受
26a、26b 壁体
27 段部
28 傾斜面
29 逃げ部
30 切替え手段
31 カム
33 棒バネ
35 カム軸
40 紙送りローラ対
50 プラテン
51 記録部
60 排出ローラ
80 プレート
81 係合孔
82 掛合部
83 フック
84 小突部
85 波形辺
86 ガイド孔
87 位置決め部
88 大開口部
89 小開口部
90 操作部
91 操作レバー
92 係合部
93 支持部
94 復帰手段
100 記録ヘッド
101 本体
101a カバー
102 排紙口
103 給紙口
104 トレイ
105 インクカートリッジ
106 ランプ
107 ランプ
109 排紙トレイ
110 スリット
200 ペーパーギャップ切替手段/排紙従動ローラリリース手段/従動ローラ離間手段
200A ペーパーギャップ切替手段
200B 従動ローラ離間手段
200C 操作手段
200D 排紙従動ローラリリース手段
201 操作レバー
202 従動ローラ
203 紙送りローラ
204 従動ローラアーム
205 コイルバネ
211 第1欠歯歯車
212 第2欠歯歯車
213 第4欠歯歯車
214 第3欠歯歯車
215 第5欠歯歯車
213a D軸
222 ラチェット
231 第1リンク
232 第2リンク
233 第3リンク
234 第4リンク
235 第5リンク
241 リミットスイッチ
242 リミットスイッチ
243 エンコーダ
311 第6リンク
313 ピン
315 ガイド溝
315a 直線部
315b 円弧部
317 U字型受け部
501 サイドフレーム
502 キャリッジガイド軸
503 小径軸
504 リニヤスケール
510 保持具
511 離間形状部
512 立ち上がり部
513 取り付け部
514 鉤部
515 位置決め部
516 突片
520 板バネ
521 突起部
522 抜け止め作用部
530 偏心機構
531 ペーパーギャップ調整ブッシュ
532 平行度調整ブッシュ
533 係止部
541 ガイド穴
542 装着用穴部
543 係止手段
551 皿バネ
552 ガタ防止バネ

Claims (13)

  1. 記録部の下流側に配置され、被記録材の記録面に接触しつつ従動回転する排紙従動ローラを従動回転可能に保持する排紙従動ローラ用ホルダであって、
    該ホルダは、基端側を支点にして先端側が上下に揺動可能な構造であり、この揺動を利用したリリース機構により、前記ホルダは前記排紙従動ローラが被記録材に接触可能な通常位置と、前記排紙従動ローラが被記録材に接触しない待避位置とに切替え可能に設けられ、
    更に前記ホルダは、基端側を支点にして先端側が僅かに左右に揺動する構造であると共に、該先端側に両側から前記排紙従動ローラを間に挟むように前記排紙従動ローラの回転方向と略平行な二つの壁体を有し、
    該二つの壁体の、被記録材搬送方向下流側の内壁間の距離が被記録材搬送方向上流側の内壁間の距離より長くなるようにしたことを特徴とする排紙従動ローラ用ホルダ。
  2. 請求項1において、被記録材搬送方向下流側の内壁間の距離を被記録材搬送方向上流側の内壁間の距離より長くする手段として、前記壁体の搬送方向下流側の壁厚が搬送方向上流側の壁厚より薄くなるように前記内壁面に段部を形成したことを特徴とする排紙従動ローラ用ホルダ。
  3. 請求項1または2において、前記ホルダは、弾性変形可能な軸体により前記従動ローラを軸支するものであることを特徴とする排紙従動ローラ用ホルダ。
  4. 請求項1から3のいずれか1項において、前記リリース機構は、固定された回動軸に設けられたカムを回動させて前記ホルダの基端側のカムフォロアに当接および当接解除させるカム機構により、前記ホルダを揺動させて通常位置と待避位置とを切替えるものであることを特徴とする、排紙従動ローラ用ホルダ。
  5. 請求項1から3のいずれか1項において、前記リリース機構は、前記ホルダの下部に設けられたプレートを前後にスライドさせて前記ホルダの底部に当接および当接解除させるスライド機構により、前記ホルダを揺動させて通常位置と待避位置とを切替えるものであることを特徴とする、排紙従動ローラ用ホルダ。
  6. 請求項5において、前記プレートは被記録材の搬送方向に対して上流側となる一辺が波形に形成されていることを特徴とする、排紙従動ローラ用ホルダ。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載の排紙従動ローラ用ホルダに保持された排紙従動ローラと、被記録材に当接しつつ自ら駆動回転して被記録材を搬送する排紙駆動ローラと、を備えた排紙装置。
  8. 請求項7に記載の排紙装置を備えた記録装置。
  9. 請求項8において、前記ホルダの通常位置と待避位置との切替えを行う切替えレバーを、該記録装置の本体を覆うカバー内に納まり、かつ該カバーを装着した状態でも操作可能なように、記録装置の正面において前方に突出して設けたことを特徴とする、記録装置。
  10. 請求項9において、前記切替えレバーにより前記ホルダを待避位置から通常位置に復帰させる動作を、記録装置の他の機構と連動させて行うようにしたことを特徴とする、記録装置。
  11. 記録部の下流側に配置され、被記録材の記録面に接触しつつ従動回転する排紙従動ローラを従動回転可能に保持する排紙従動ローラ用ホルダであって、
    該ホルダは、第1のホルダおよび該第1のホルダに保持された第2のホルダからなり、
    該第2のホルダは、前記第1のホルダから独立して基端側を支点にして先端側が上下に揺動可能な構造であり、
    前記揺動を利用したリリース機構により、前記第2のホルダは、前記排紙従動ローラが被記録材に接触可能な通常位置と、前記排紙従動ローラが被記録材に接触しない待避位置とに切替え可能に設けられ、
    更に前記第2のホルダは、基端側を支点にして先端側が僅かに左右に揺動する構造であると共に、該先端側に両側から前記排紙従動ローラを間に挟むように前記排紙従動ローラの回転方向と略平行な二つの壁体を有し、
    該二つの壁体の、被記録材搬送方向下流側の内壁間の距離が被記録材搬送方向上流側の内壁間の距離より長くなるようにしたことを特徴とする、排紙従動ローラ用ホルダ。
  12. 請求項11に記載の排紙従動ローラ用ホルダに保持された排紙従動ローラと、被記録材に当接しつつ自ら駆動回転して被記録材を搬送する排紙駆動ローラと、を備えた排紙装置。
  13. 請求項12に記載の排紙装置を備えた記録装置。
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