JP3770047B2 - ピックアップコイルおよびその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、無接触給電設備の2次側受電回路において使用されるピックアップコイルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の無接触給電設備の2次側受電回路の一例を図9により説明する。
2次側受電回路は、高周波電流を流す1次側誘導線路71に対向してピックアップコイル72を設け、このコイル72に、コイル72とともに誘導線路71の周波数に共振する共振回路を形成するコンデンサ73を接続し、このコンデンサ73に整流回路74を接続し、さらに整流回路74に、出力電圧VDCを基準電圧VEに制御する定電圧制御回路75を接続して構成されている。負荷76は定電圧制御回路75に接続され、この定電圧制御回路75より負荷76へ給電される。また上記コイル72とコンデンサ73により、誘導線路71より起電力が誘起されるピックアップ部が構成される。
【0003】
上記定電圧制御回路75は、電流制限用のコイル77と、上記基準電圧VEを発生する電圧発生器78と、出力電圧VDCと電圧発生器78の基準電圧VEとを比較するコンパレータ79と、出力電圧VDCが基準電圧VEを越えた場合にコンパレータ79によりオンされる出力調整用トランジスタ80と、フィルタを形成するダイオード81およびコンデンサ82から構成されている。基準電圧VEは、全負荷76に給電しているときを想定した高電圧に設定されている。負荷76の電力は、使用電圧VDC、すなわち基準電圧VEを大きくとると、大きくなる。
【0004】
この定電圧制御回路75の構成により、負荷76が減少すると、出力電圧VDCが上昇し、出力電圧VDCが基準電圧VEを越えると、コンパレータ79によりトランジスタ80がオンされ、出力電圧VDCが下げられて、出力電圧VDCが基準電圧VEに維持される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このような従来の無接触給電設備の2次側受電回路では、上記定電圧制御回路75を使用しているために、回路が複雑で高価なものとなり、またこの定電圧制御回路75ではトランジスタ80を使用しているために、寿命や信頼性に問題があった。
【0006】
そこで、本発明は、定電圧制御回路75に代えて、ピックアップコイルの出力電圧を定電圧に維持でき、信頼性が高く、長寿命を期待できる、無接触給電設備の2次側受電回路において使用されるピックアップコイルを提供することを目的としたものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するために、本発明のうち請求項1に記載の発明は、コアとこのコアに巻回されるケーブルから構成され、高周波電流を流す誘導線路に発生する磁束により起電力が誘起されるピックアップコイルであって、前記コアの一部に前記磁束が通る断面積を狭めた部分を形成し、この狭めた部分の材質を、他の部分よりコアロスが少ない材質とし、前記コアは、前記狭めた部分の一部を抜く構成とされていることを特徴とするものである。
【0012】
上記構成によれば、誘導線路に高周波電流を流すと、この誘導線路に発生する磁束は、コア内を通りケーブルに起電力が誘起される。このとき、磁束は、狭めた部分を集中して通ろうとするため、この部分において磁気飽和し、ピックアップコイルの出力電圧は磁気飽和に至る電圧以上に上昇せず、定電圧に維持される。また狭めた部分の材質を、他の部分よりコアロスが少ない材質としたことにより、磁気飽和時の磁性損失は最小限に抑えられる。また狭めた部分の一部を抜いたことにより、ケーブルに誘起される起電力が制御され、よってピックアップコイルの定格電力を自在に変更することができる。
【0013】
また請求項2に記載の発明は、上記請求項1に記載の発明であって、コアは断面がE字状の磁性体から形成され、前記コアの両凹部の少なくとも一方に、前記狭めた部分を形成したことを特徴とするものである。
【0014】
上記構成によれば、磁束は、コアの両凹部の少なくとも一方に形成した狭めた部分を集中して通ろうとするため、この部分において磁気飽和し、ピックアップコイルの出力電圧は磁気飽和に至る電圧以上に上昇せず、定電圧に維持される。
【0015】
さらに請求項3に記載の発明は、上記請求項1に記載の発明であって、コアは断面がC字状の磁性体から形成され、前記コアの両端の凸部の少なくとも一方に、前記狭めた部分を形成したことを特徴とするものである。
【0016】
上記構成によれば、磁束は、コアの両端の凸部の少なくとも一方に形成した狭めた部分を集中して通ろうとするため、この部分において磁気飽和し、ピックアップコイルの出力電圧は磁気飽和に至る電圧以上に上昇せず、定電圧に維持される。
【0017】
さらに請求項4に記載の発明は、上記請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の発明であって、狭めた部分は鞍状に形成され、鞍の両端はコアの他の部分と連続していることを特徴とするものである。
【0018】
上記構成によれば、狭めた部分の形状を鞍の形状とすると、磁気飽和による発熱が狭めた部分に発生し、この発生箇所は外気にさらされる面積が広いことから、この熱は発散しやくなり、温度を下げることが可能となる。
【0019】
さらに請求項5に記載の発明は、上記請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の発明であって、コアに放熱板を取り付けたことを特徴とするものである。
上記構成によれば、狭めた部分に発生する、磁気飽和による発熱は放熱板により発散される。
【0020】
また請求項6に記載の発明は、コアとこのコアに巻回されるケーブルから構成され、高周波電流を流す誘導線路に発生する磁束により起電力が誘起されるピックアップコイルの製造方法であって、
断面がH字状あるいはH字状に組み合わされた複数の磁性体を並べ、これら磁性体の両凹部に渡ってケーブルを巻回し、このケーブルを巻いた磁性体の一方の凸部の外側面に放熱板を固定し、この一方の凸部の両端にそれぞれ連続して前記放熱板上に、前記凸部よりコアロスの少ない材質の磁性体を固定し、これら磁性体の両端にそれぞれ連続して放熱板上に、前記H字状の磁性体と同材質のL字状あるいはL字状に組み合わされた磁性体を固定することを特徴とするものである。
【0021】
上記方法によれば、断面E型のコアの一部に磁束が通る面積を狭めた部分が形成され、コアの中央部にケーブルが巻かれたピックアップコイルが形成される。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
[実施の形態1]
図1は本発明の実施の形態1におけるピックアップコイルの平面、正面および側面図、図2は同ピックアップコイルのコアの分解斜視図である。
【0023】
図1に示すように、ピックアップコイルPは、フェライト(磁性体の一例)から形成されるコア1と、このコア1に巻回されるリッツ線からなるケーブル2と、コア1がねじ3により固定される非磁性体(磁界遮断部材でもある;アルミニウムや銅材)のプレートを兼ねた放熱板4から構成されており、高周波電流を流す誘導線路5に発生する磁束により、ケーブル2の両端に起電力が誘起される。
【0024】
前記コア1は、ケーブル2が巻回される中央部11と、この中央部11のケーブル2が巻回される両側面にそれぞれ対向した、ほぼ中央部11の長軸の長さLと同じ長さの長軸を有す側端部12,13と、中央部11と両側端部12,13の下部にそれぞれ接続され、中央部11と両側端部12,13との間の磁路を形成する橋部14,15と、中央部11の上面に長軸に沿って固定され、磁路の一部を形成する誘導部16から形成されている。また橋部14,15の中央部11の長軸に対向する軸の長さaを、中央部11の長軸の長さLより短くしている(数分の1程度;図1ではa=L/6としている)。また中央部11の長軸とは直角なピックアップコイルPの長さQは中央部11の長軸の長さLとほぼ同じとしている。
【0025】
このコア1は、図2に示すように、断面が山形で長軸が上記長さQ、短軸の長さが上記長さaの中央体21と、中央体21の山形の突部と同じ高さと短軸の長さで、長軸の長さが(L−a)/2である6個の第1長方体22と、中央体21の中央の突部とその外方の2個の第1長方体22の上部に固定される、長軸の長さがL/3である3個の第2長方体23から形成されている。
【0026】
ピックアップコイルPは次の手順で形成される。
1.中央体21の中央の山形の突部の両側にそれぞれ第1長方体22を配置し、これら中央体21と第1長方体22の両側面に渡ってケーブル2を巻回する。
2.これら中央体21と第1長方体22の上部に3個の第2長方体23を配置してねじ3により放熱板4に固定する。
3.続いて中央体21の両端の山形の突部の両側にそれぞれ第1長方体22を配置し、ねじ3により放熱板4に固定する。
【0027】
上記構成によると、コア1の両凹部間にそれぞれ敷設される誘導線路5に高周波電流を流すと、この誘導線路5に発生する磁束は、コア1の中央部11と橋部14,15と両側端部12,13を通り、ケーブル2に起電力が誘起される。このとき、磁束は、中央部11あるいは側端部12,13から狭い橋部14,15に集中して通ろうとするため、磁気飽和し、ピックアップコイルPの出力電圧は磁気飽和に至る電圧以上に上昇せず、定電圧に維持される。また磁気飽和による発熱は放熱板4により発散される。
【0028】
このように、ピックアップコイルPに定電圧に維持する機能を持たせることにより、従来の定電圧制御回路およびその支持具が不要となり、さらに取り付けスペースが不要となり、省スペースを実現できる。その結果、コストを低減することができる。また従来の定電圧制御回路に必要なトランジスタやコンデンサなどの部品が不要となることから、信頼性を高めることができ、長寿命を期待できる。
【0029】
さらに、中央部11と側端部12,13間の放熱板4に図1に2点鎖線で示すように、凹部状に切り欠き25を設けると、誘導線路5の曲げの半径を小さくすることが可能となり、誘導線路5の敷設の自由度を向上させることができる。
【0030】
またコア1を放熱板4に固定してピックアップコイルPを形成することにより、コア1を固定するプレートを別途用意する必要がなくなり、コストを抑えることができる。
【0031】
上記実施の形態では、側端部12,13に第1長方体22を使用し、側端部12,13と中心部11を全面で対向させているが、図3に示すように、第1長方体22に代えて、第1長方体22の高さを半分以下とした第3長方体26を、中央部11の誘導部16の高さに合わせて設けるようにしてもよい。このとき、側端部12,13は、両側方に切り欠きが設けられた形状、すなわち側面から見てT字状の形状となる。
【0032】
これによれば、側端部12,13は誘導部16に対向して磁路を形成できるとともに、側端部12,13を軽量化することができ、ピックアップコイルP全体の軽量化を図ることができる。また側端部12,13の両側方に切り欠きが設けられることにより、誘導線路5の曲げの半径を小さくすることが可能となり、誘導線路5の敷設の自由度を向上させることができる。
[実施の形態2]
図4は本発明の実施の形態2におけるピックアップコイルの平面および側面図である。
【0033】
図4に示すように、ピックアップコイルPは、フェライト(フェリ磁性体の一例)から形成されるコア31と、このコア31に巻回されるリッツ線からなるケーブル32と、コア32がねじ33により固定される非磁性体(磁界遮断部材でもある;アルミニウムや銅材)のプレートを兼ねた放熱板34から構成されており、ケーブルの両端32に、ケーブル32とともに誘導線路35の周波数に共振する共振回路を形成するコンデンサ(図示せず)を接続され、高周波電流を流す誘導線路35に発生する磁束により最も大きな起電力が誘起される。
【0034】
上記コア31は、断面H字状あるいはH字状に組み合わされた第1フェライト41と、この第1フェライト41の両側面に対向してそれぞれ配置される断面L字状あるいはL字状に組み合わされた第2フェライト42と、これら第1,第2フェライト41,42間に挟んで配置され、凹部を形成する第3フェライト43からなる単位コア44を、複数横向きにして並べて構成されている。この構成により、コア31(単位コア44)は断面はほぼE形をしており、その一部に凹部が形成されている。
【0035】
第3フェライト43は、単位コア44の両凹部で、かつ第1,第2フェライト41,42より磁束が通る断面積を狭めた部分を形成しており、第3フェライト43の材質を、図5に示すように、第1,第2フェライト41,42より保持力および飽和磁束密度を小さくした磁束密度B−磁界の強さHの特性を有する材質としたフェライトとしている。すなわち、第3フェライト43の材質を他の部分よりコアロスが少ない材質としている。
【0036】
また第1フェライト41の中央の凹部の上下面に渡って、上記ケーブル32を巻いてピックアップコイルPを形成している。
ピックアップコイルPは次の手順で形成される。
1.断面がH字状あるいはH字状に組み合わされた複数の第1フェライト41を横向きに並べ、これら第1フェライト41の両凹部に渡ってケーブル32を巻回する。2.放熱板34に、このケーブル32を巻いた第1フェライト41を、その一方の凸部の外側面が接するように、ねじ33により固定する。
3.第1フェライト41の一方の凸部両端にそれぞれ連続し、かつ放熱板34上に、第3フェライト43を貼りつけて固定する。
4.これら第3フェライト43の両端にそれぞれ連続し、かつ放熱板34上に、断面L字状あるいはL字状に組み合わされた第2フェライト42をねじ33により固定する。
【0037】
上記構成によると、コア31の両凹部のほぼ中央に敷設される誘導線路35に高周波電流を流すと、この誘導線路35に発生する磁束は、コア31内を通りケーブル32に起電力が誘起される。このとき、磁束は、狭めた部分である第3フェライト43を集中して通ろうとするため、第3フェライト43は磁気飽和し、ピックアップコイルPの出力電圧は磁気飽和に至る電圧以上に上昇せず、定電圧に維持される。また狭めた第3フェライト43に、保持力および飽和磁束密度を小さくした磁束密度B−磁界の強さHの特性を持たせることにより、磁気飽和時の磁性損失を最小限に抑えている。また狭めた第3フェライト43に連続する第1,第2フェライト41,42の部分eに発生する、磁気飽和による発熱は放熱板34により発散される。
【0038】
このように、ピックアップコイルPに定電圧に維持する機能を持たせることにより、従来の定電圧制御回路およびその支持具が不要となり、さらに取り付けスペースが不要となり、省スペースを実現できる。その結果、コストを低減することができる。また従来の定電圧制御回路に必要なトランジスタやコンデンサなどの部品が不要となることから、信頼性を高めることができ、長寿命を期待できる。
【0039】
またコア31を放熱板34に固定してピックアップコイルPを形成することにより、コア31を固定するプレートを別途用意する必要がなくなり、コストを抑えることができる。
【0040】
また図6に示すように、狭めた第3フェライト43’の形状を鞍の形状とすると、上記部分eに発生する磁気飽和による発熱が、第3フェライト43’に発生し、この発生箇所は外気にさらされる面積が広いことから、熱を発散しやくなり、温度を下げることが可能となる。
[実施の形態3]
図7は本発明の実施の形態3におけるピックアップコイルの正面、および側面図である。
【0041】
図7に示すように、ピックアップコイルPは、フェライト(磁性体の一例)から形成される断面がほぼC形のコア51と、このコア51の中央凹部に巻回されるリッツ線からなるケーブル52と、このケーブル52が巻かれたコア51の外方の両端の脚部を形成する非磁性体(アルミニウムや銅材)のブロック53と、ブロック53(コア51)が固定される非磁性体(磁界遮断部材でもある;アルミニウムや銅材)のプレート54と、コア51の両外側面にそれぞれ固定される放熱板55から構成されており、ケーブルの両端52に、ケーブル52とともに誘導線路56の周波数に共振する共振回路を形成するコンデンサ(図示せず)を接続され、高周波電流を流す誘導線路56に発生する磁束により最も大きな起電力が誘起される。
【0042】
上記コア51は、断面コ字状あるいはコ字状に組み合わされた第1フェライト61と、この第1フェライト61の両突部に対向してそれぞれ配置される断面L形の第2フェライト62と、これら第1,第2フェライト61,62間に挟んで配置され、凹部を形成する断面が鞍状の第3フェライト63からなる単位コア64を、複数横向きにして並べて構成されている。この構成により、コア51(単位コア64)は断面はほぼC形をしており、その一部に凹部が形成されている。
【0043】
第3フェライト63は、単位コア64の両凹部で、かつ第1,第2フェライト61,62より磁束が通る面積を狭めた部分を形成しており、第3フェライト63の材質を、前記図5に示すように、第1,第2フェライト61,62より保持力および飽和磁束密度を小さくした磁束密度B−磁界の強さHの特性を有する材質としたフェライトとしている。すなわち、第3フェライト63の材質を他の部分よりコアロスが少ない材質としている。
【0044】
また第1フェライト61の中央の凹部の上下面に渡って、上記ケーブル62を巻いてピックアップコイルPを形成している。
ピックアップコイルPは次の手順で形成される。
1.断面コ字状あるいはコ字状に組み合わされた複数の第1フェライト61を横向きに並べ、これら第1フェライト61の凹部の上下面に渡ってケーブル52を巻回する。
2.このケーブル52を巻いた第1フェライト61の外側面にそれぞれ放熱板55を固定する。
3.第1フェライト61の両凸部の両端にそれぞれ連続し、かつ放熱板55上に、第3フェライト63を固定する。
4.これら第3フェライト63の両端にそれぞれ連続し、かつ放熱板55上に、第2フェライト62を固定する。
5.ケーブル32を巻いた第1フェライト61の両端にブロック53を固定し、ブロック53にプレート54を固定する。
【0045】
上記構成によると、コア51の凹部のほぼ中央に敷設される誘導線路56に高周波電流を流すと、この誘導線路56に発生する磁束は、コア51内を通り、ケーブル52に起電力が誘起される。このとき、磁束は、狭めた部分である第3フェライト63に集中して通ろうとするため、磁気飽和し、ピックアップコイルPの出力電圧は磁気飽和に至る電圧以上に上昇せず、定電圧に維持される。また狭めた第3フェライト63に、保持力および飽和磁束密度を小さくした磁束密度B−磁界の強さHの特性を持たせることにより、この飽和時の磁性損失を最小限に抑えている。また狭めた第3フェライト63に磁気飽和による発熱が発生する。この磁気飽和による発熱は放熱板55により発散される。また第3フェライト63は鞍状に形成されることから、発熱発生箇所の外気にさらされる面積が広くなり、熱を発散しやくなり、温度を下げることが可能となる。
【0046】
このように、ピックアップコイルPに定電圧に維持する機能を持たせることにより、従来の定電圧制御回路およびその支持具が不要となり、さらに取り付けスペースが不要となり、省スペースを実現できる。その結果、コストを低減することができる。また従来の定電圧制御回路に必要なトランジスタやコンデンサなどの部品が不要となることから、信頼性を高めることができ、長寿命を期待できる。
【0047】
なお、実施の形態1および2および3では、コア1,31,51にフェライト(磁性体)を使用しているが、磁性体に限ることはなく、コアとして磁路を作るものであればよい。
【0048】
また、実施の形態2および3では、単位コア44,64のすべてに第3フェライト43,63を設けているが、複数の単位コア44,64の内の一部において、狭めた第3フェライト43,63を取り外すようにすることもできる。たとえば図8に斜線で示す部分の第3フェライト43を取り外す。これにより、ケーブル32,52に誘起される起電力を制御でき、ピックアップコイルPの定格電力を自在に変更することができる。
【0049】
また、実施の形態2および3では、コア31,51の2箇所に磁束が通る面積を狭めた部分(第3フェライト42,62)を設けているが、2箇所に限ることはなく、1箇所あるいは3箇所以上としてもよい。
【0050】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、ピックアップコイルに定電圧に維持する機能を持たせることにより、従来の定電圧制御回路およびその支持具が不要となり、従来の定電圧制御回路に必要なトランジスタやコンデンサなどの部品が不要となることから、信頼性を高めることができ、長寿命を期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1におけるピックアップコイルの平面、正面および側面図である。
【図2】同ピックアップコイルのコアの組み立て図である。
【図3】同ピックアップコイルの他の形態を示す平面、正面および側面図である。
【図4】本発明の実施の形態2におけるピックアップコイルの平面および側面図である。
【図5】同ピックアップコイルのフェライトの特性図である。
【図6】同ピックアップコイルの他の形態を示す側面図である。
【図7】本発明の実施の形態3におけるピックアップコイルの正面および側面図である。
【図8】本発明の他の実施の形態におけるピックアップコイルの平面図である。
【図9】従来の無接触給電設備の2次側受電回路図である。
【符号の説明】
1,31,51 コア
2,32,52 ケーブル
4,34,55 放熱板
5,35,56 誘導線路
11,41,61 第1フェライト
12,13,14,15,42,62 第2フェライト
43,43’,63 第3フェライト
44,64 単位コア
53 ブロック
54 プレート
P ピックアップコイル

Claims (6)

  1. コアとこのコアに巻回されるケーブルから構成され、高周波電流を流す誘導線路に発生する磁束により起電力が誘起されるピックアップコイルであって、
    前記コアの一部に前記磁束が通る断面積を狭めた部分を形成し、この狭めた部分の材質を、他の部分よりコアロスが少ない材質とし、
    前記コアは、前記狭めた部分の一部を抜く構成とされていること
    を特徴とするピックアップコイル。
  2. コアは断面がE字状の磁性体から形成され、
    前記コアの両凹部の少なくとも一方に、前記狭めた部分を形成したこと
    を特徴とする請求項1に記載のピックアップコイル。
  3. コアは断面がC字状の磁性体から形成され、
    前記コアの両端の凸部の少なくとも一方に、前記狭めた部分を形成したこと
    を特徴とする請求項1に記載のピックアップコイル。
  4. 狭めた部分は鞍状に形成され、鞍の両端はコアの他の部分と連続していること
    を特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のピックアップコイル。
  5. コアに放熱板を取り付けたこと
    を特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のピックアップコイル。
  6. コアとこのコアに巻回されるケーブルから構成され、高周波電流を流す誘導線路に発生する磁束により起電力が誘起されるピックアップコイルの製造方法であって、
    断面がH字状あるいはH字状に組み合わされた複数の磁性体を並べ、
    これら磁性体の両凹部に渡ってケーブルを巻回し、
    このケーブルを巻いた磁性体の一方の凸部の外側面に放熱板を固定し、
    この一方の凸部の両端にそれぞれ連続して前記放熱板上に、前記凸部よりコアロスの少ない材質の磁性体を固定し、
    これら磁性体の両端にそれぞれ連続して放熱板上に、前記H字状の磁性体と同材質のL字状あるいはL字状に組み合わされた磁性体を固定すること
    を特徴とするピックアップコイルの製造方法。
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