JP3769599B2 - 圃場形成方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、地上差が存在する2つの圃場を1枚の圃場に形成する圃場形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ロータリ耕耘機を主流にしているわが国の農業事情では圃場表面を水平にすることは極めて至難である。なぜならば、ロータリ耕耘機では、表面からの深さが作業基準であり、土の硬度差が耕深を変化させる、さらにロータリによる土の攪拌により雑草の種もついでに攪拌して増殖してしまい、これにより余計な除草剤を必要としている。
【0003】
圃場表面の土壌はロータリ攪拌や、風により、さらには排水環境によって1年間のうちにかなり移動しており、毎年この移動を修正することが必要になる。
しかしながら、表面の均平化は行われているものの、土層全域の作土環境を均一化すること、言い換えると移動した土壌の修正はほとんど行われていない。
【0004】
次に、如何なる改善改良が必要であるかについて少しく述べることにする。水田には大きく分類して湿田、乾田、漏水田3つに分けることができる。最も理想的な水田は乾田であるがこの乾田は「昔乾田今湿田」と云われているように現在の農村ではほとんど見ることができない。
【0005】
乾田の場合には,代掻きを施しても、水田用水の減水深(沈降速度)が1日当たり15〜20ミリで土壌全体に酸素(O2 )を均一に供給することができるのである。
【0006】
これに対して、湿田の場合には代掻きを行う度に土の粒度が小さくなりすぎ、水田用水の減水深(沈降速度)が極めて遅いか、ほとんど無い。そのために、土壌に酸素(O2 )を供給することができず、呼吸障害を発生させて稲の十分な成育を期待することができない。
【0007】
では、乾田と、湿田とがどのようにして形成されるかは圃場を整備する上で表面近くの作土層が移動させられたか否かの問題に帰着する。理想的には整備の途中において置き土や、張り土が形成されないことが必要であるが、水田土壌について認識が乏しい者が整備作業を行うと、土木的工事になって表面の均平化にとらわれどうしても置き土や、張り土が形成されるのである。
【0008】
それでは、理想的な水田とはどのようなものを云うのかということになるが、それは水田の表面でなく作土層の下、通常耕盤層といわれる層、いわゆる鋤床が水平状態であることが要求されるのである。
【0009】
ところが、わが国の農業では水田の表面が水平であることに今まで力を注いできたのである。これは表面を水平にすることは、比較的容易に行えるために目的を達成したかに見えるのであるが、極端な場合、作土層がまったく無くても表面が水平な水田にすることができるのであって、これにより水管理が容易になり、これに肥料を施せば収量の増加が望まれると信じられていたのである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、実際には、見せかけの理想的な水田であって収量が増加するわけではない。にもかかわらず水田の表面の水平化にこだわって作業が進められてきたのは、水平の意味を表面に対してと誤解されていたか、認識が過っていたのが原因している。
【0011】
したがって、単なる水田表面の水平化では十分な収量の稲作は不可能であるが、水田の表面の水平化ではなく、鋤床を水平に保って耕盤層を天地返しすることにより作土層の深さも均一にすることができれば、水管理が容易になるばかりでなく、雑草繁茂を抑えて稲生育は少量でも施肥効果が向上し、気象の変化にも強く、安定した増収のシステムに改革されるのである。ところが、稲作の農耕歴史上では作土層の下、通常耕盤層と云われる部分を水平にする発想は薄く、もっぱら地上部の生育管理に多くの労力が集中されている。
【0012】
一方、水田農業の活性化には採算的に大規模圃場が必要になり、作業の省力化に加えて単位面積当たりの収穫量を拡大させることが必要である。ところが、省力化は作業の機械化によってある程度は満足に近いところまでレベルアップしているのであるが、単位面積当たりの収量を向上させることは至難である。とくに、大規模圃場において均一な作柄を期待することはきわめて困難であって、これを克服しなければ規模は大きくなったが収量はそれほど拡大させ得なかったということになる。そこで、圃場の全域にわたって、均一な作柄が期待できるのであれば、規模拡大による作業効率の向上と相まって日本農業の再生をはかることができる。
【0013】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、通常耕盤層と云われる部分を水平にする発想に基づいて、稲作に適した水田圃場を形成する、即ち地上差が存在する2つの圃場を1枚の圃場に形成する圃場形成方法を提供することを目的とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するためになされた本発明にかかる圃場形成方法は、地上差が存在する2つの圃場を1枚の圃場に形成する圃場形成方法であって、中間部の畦を除去する工程と、前記畦除去工程の後、前記2つの圃場のいずれかの圃場を耕起反転し、その鋤底を水平にする第1の耕起反転工程と、前記第1の耕起反転工程の後、前記耕起反転によって、上層部になった下層部の土を乾かしてから、粗砕土しながら一方の圃場の上部を他方の圃場に移動させて、前記2つの圃場を粗整地する粗整地工程と、前記粗整地工程の後、前記2つの圃場の鋤底が共通して水平になるように、この2つの圃場を耕起反転する第2の耕起反転工程と、前記第2の耕起反転工程の後、前記2つの圃場が均平になるように仕上げを行う仕上げ工程と、を含むことを特徴としている。
【0015】
ここで、前記第1の耕起反転工程において、耕起深さを、耕起反転されない他の圃場より深くすることが好ましい。
【0016】
また、前記第1、第2の耕起反転工程において用いられるボトム作業機が、少なくとも、前後方向の水平を検出する水平センサと、左右方向の水平を検出する水平センサとを備え、前記前後方向の水平センサからの信号により、前端部がトラクタのもつリフト機構により制御され、前記左右方向の水平センサからの信号により、後端部が、ゲージホィールまたはヒールの上げ下げによって姿勢制御され、ボトムが作業進行方向ならびに作業幅方向いずれにも水平姿勢を保ちながら、耕起反転作業をすることが好ましい。
【0017】
更に、前記仕上げ工程において用いられる均平作業機が、砕土機と、均平板と、鎮圧機と、水平信号を受信する受光器とを備え、前記砕土機によって砕土作業を行うとともに、前記水平信号の受光器が受信した信号により、均平板あるいは鎮圧機のいずれかを上下動させて均平板の対表土高さ制御し、前記2つの圃場が均平になるように仕上げを行うことが望ましい。
【0018】
本発明は、地上差が存在する2つの圃場を1枚の圃場に形成する際、水田の表土環境を均一にするためにボトム作業機による耕起反転作業によって、鋤底が共通かつ水平に形成され、圃場のどの部分においても均一な作柄を期待するころができ、これにより収量の増産によりコストの低廉化を図ることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例について作業機を説明しながらその方法について説明を加える。まず、添付した図1ないし、図4は耕盤層(鋤床)を水平に耕起するための作業機を代表して示すリバ−シブル形式のボトムプラウ作業機(以下、作業機と略称する)を示しており、符号10はその作業機全体を示し、この作業機10はリバ−ス運動によっても姿勢の変化のないフロントフレ−ム11と、このフロントフレ−ム11に対して回転させられるリバ−スフレ−ム21とによって構成されている。前記フロントフレ−ム11はトラクタの備えるアッパリンクULを装着するためのマスト12をもち、その下端部において左右作業幅方向に広がるロアリンクRLを装着するための下部フレ−ム13をもっている。
【0020】
このフロントフレ−ム11に対して回転主軸を介してリバ−スフレ−ム21が取り付けられていて、リバ−スフレ−ム21は前記マスト12に上端部が枢着されているリバ−スシリンダ14の下端部が連結されて、その伸縮によりリバ−スフレ−ム21を反転できるようになっている。このリバ−スフレ−ム21は作業幅方向に沿っている主フレ−ム221をもち、この主フレ−ム221に対して(作業幅に対して)斜交状態に配置されているボトム223を取り付けるための取付けフレ−ム222をもち、この取付けフレ−ム222に対してその上下にボトム223が8個取り付けられて、ボトム8連の作業機を構成している。
【0021】
この取付けフレ−ム222は前記主フレ−ム221から後方に伸びる2本の支持ア−ム224をもっていて、この支持ア−ム224の後端部おいて前記取付けフレ−ム222が支持されている。
【0022】
そして、フロントフレ−ム11と前記取付けフレ−ム222とはリバ−ス運動の際に回転中心となる支持軸21Aにより支持されており、この支持軸21Aの延長線上に支持ア−ム31Aが配置されていて、その先端部に水平センサ31が設けてあり、作業機10の水平状態を電気的な信号として検出することができるようになっている。また、取付けフレ−ム222にも水平センサ32が取付けられており、この水平センサ32は取付けフレ−ム222の上下両面にあって、リバ−スしたとき切り換えて使用することができるようになっていて、常態では上側に位置する水平センサ32からの出力により作業機10の左右方向の水平状態を検出することができるようになっている。これらの水平センサ31、32から出力された信号は制御ボックス34(マイコン)において処理されて後で説明する油圧回路の切換弁45を開閉制御するようになっている。さらに、取付けフレ−ム222の最後尾位置には、ゲ−ジホィ−ル41があって、このゲ−ジホィ−ル41は取付けフレ−ム222に対してスウィングア−ム42の先端部に回転自在に取り付けられており、このスウィングア−ム42は制御シリンダ43の伸縮により対地角度(θ)を変化させ、言い換えると、取付けフレ−ム222の後端部の地上高を制御することができるようになっている。言い換えると、ゲ−ジホィ−ル41を制御することで作業機10の左右方向の水平状態と共に、前後方向の水平状態を制御することができる。前記水平センサ31から得た信号はトラクタが備えるリフト制御機構の油圧回路に送られる。前記制御シリンダ43には複動型、単動型いずれでもよいが、ここでは、単動型のものが用いられており、伸長は圧縮ばね43Aにより行われ圧油を供給することにより収縮できる構成になっている。この場合、圧油室43Yのリタ−ン回路を省略し、ピストンにおいて一方弁を用いて代用させることもできる。
【0023】
以上はゲ−ジホィ−ル41の高さを調節することで、ボトム223の高さを選択する形式のものを説明したが、図3、図4に示すように、ゲ−ジホィ−ル41に代えてヒ−ル411を用いることもできる。すなわち、制御シリンダ431の431Aの端部をく型をしたヒ−ル支持部材412、413の中心位置に連接し、これらのヒ−ル支持部材412、413にそれぞれヒ−ル411をピン411Aにより取り付け、これらのヒ−ル411を前記ボトム223のうち最も後端部に位置するボトム223Zのランドサイドに対して、ピン223Yに対して取り付け、その枢着点より前側の部分においてストッパ223Xに当たりトウ部分が浮き上がるのを抑えている。
【0024】
したがって、ヒ−ル411が接地した状態で制御シリンダ431を伸長させると、ヒ−ル411をつっ張り材としてボトム223を取り付けてある取付けフレ−ム222の後端部がせり上げられる。この状態はボトム群が尻下がり状態のときに行われ、全体として水平の状態が保持される。逆に、ボトム群が尻上り状態であることが検出されると、前記制御シリンダ431を収縮させることにより接地しているヒ−ル411を若干下げた状態にすることで、その分ボトム群の尻を下げることで全体の水平状態を保持する。これらの制御は前記ゲ−ジホィ−ル41の制御の場合と同様であって、水平センサ31、32により得られた信号によりトラクタのもつ水平制御回路、あるいは前記ゲ−ジホィ−ル41、あるいはヒ−ル411の制御により作業機10の水平状態が制御され、これにより鋤底Sが水平になるように制御される。
【0025】
また、トラクタが備えるロアリンクRLにはリフト機構50を形成するリフトロッド51の端部が連結されており、枢着点52の反対側にはリフトア−ム53が伸び、このリフトア−ム53の端部にリフトシリンダ54のロッド54Aが連接され、このリフトシリンダ54の伸縮運動によって、リフトア−ム53を回転させることでリフトロッド51を介してロアリンクRLを上下させることができるようになっている。
【0026】
前記リフトシリンダ54は、前記水平センサ31からの信号により制御されるのであって、トラクタが備える駆動源は油圧ポンプP36からの圧油により駆動される。すなわち、制御マイコンを含む制御ボックス34に入力され、この制御ボックス34において作業機10の前部を上げ、下げして水平を保持、言い換えると、ボトム223により形成される鋤床が水平になるように制御される。この制御には、制御ボックス34からの信号を受けて圧油の流れを切り換える切換弁35が用いられ、これによりポンプ36から、流量制御弁37を経て前記リフトシリンダ54に圧油が供給される。この流量制御弁37も前記制御ボックス34からの信号を受けてその開度が制御される。
【0027】
図6は、水平センサ32の信号を制御ボックス44により処理し、ゲ−ジホィ−ル41、ヒ−ル411の制御することで作業機10の左右方向の水平を制御することを可能にしている。
【0028】
また、前記ゲ−ジホィ−ル41を上下させることで作業機10の左右方向の水平姿勢を制御する。すなわち、作業機10が前上がり状態のときは、リフトシリンダ54を伸長させて(リフトロッド51を介して)作業機10の前部を下げ、左右方向の水平状態がこれと共にゲ−ジホィ−ル41を支えるスウィングア−ム42の対地角度θ(水平面との角度)を大きくすることで作業機10の後部を高くする方向に制御し、全体として作業機10が水平状態、言い換えると、ボトム223により形成される鋤床Bが水平状態になるべく制御する。
【0029】
前記ゲ−ジホィ−ル41を上下動させる機構も前記リフト機構同様に、水平センサ32から得た水平信号により制御回路44から駆動圧油の流量をコントロ−ルするのであって、油圧ポンプ(前記油圧ポンプと同一)からの圧油を切換弁45、流量制御弁46を経て制御シリンダ43に対して供給する。スウィングア−ム42を回転させることによりゲ−ジホィ−ル41の対地角度θを小さくする場合には、前記制御シリンダ43を収縮させることによって行い、シリンダ内の圧油室43Xに圧油を供給する。このとき圧油室43Yには圧縮ばね43Aがあって、ピストンに対して押し作用をしているのでこの圧縮ばね43Aの抵抗力を越える圧力の油圧を加える。言い換えると、作業機10の左端部を上げる必要のときは制御シリンダ43を伸長し、逆に左端部を下げるときには制御シリンダ43を収縮することで姿勢制御を行う。この制御は作業機10の前後方向の水平制御にも用いることができる。すなわち前記対地角度が大きくなれば作業機10の後端部が上り、逆に前記対地角度が小さくなれば作業機10の後端部を下げることになる。
【0030】
この圧縮ばね43Aは常時ピストンを押しているので、圧油室43Xの圧油を解放するだけでピストンは押されて、制御シリンダ43は伸長し、加えて、リバ−ス運動をするために作業機10をリフトすると、前記スウィングア−ム42はゲ−ジホィ−ル41が接触していた地面の制約から解除されるので、ゲ−ジホィ−ル41を含む自重により常時ゲ−ジホィ−ル41が接地する方向に回転させられることになる。
【0031】
このような操作は水平センサ31、32からの信号により制御されるのであって、作業機10の姿勢を検出して、その状態をトラクタのオペレ−タに表示されるのであり、最も原始的にはそのオペレ−タが手動により前記制御シリンダ43あるいはリフト機構50のリフトシリンダ54の伸縮により行うことができるのであるが、本発明の実施例によれば自動的制御を可能にしている。
【0032】
以上の説明では鋤底Sを水平にするために、作業機10の姿勢を制御するものを示したが、作業機10を用いて耕起反転した後の表面土を均平にする作業機、いわゆる均平作業機60について説明する。この均平作業機60は作業機のフレ−ム61に作業進行方向先頭からタインあるいはディスク形式の砕土機62、均平板63、スプリングコイル形式の鎮圧機64を備えるもので、この鎮圧機64のフレ−ム65は鎮圧機の左右両端においてその回転中心軸を支えるア−ム65Aをもち、前記フレ−ム65はフレ−ム61に対して枢着ピン66により垂直面内で回転できるように支持されている。さらに、フレ−ム65の水平部にマスト65Bがあって、このマスト65Bに後で詳しく説明する伸縮シリンダ67のロッド67Aの端部が取り付けられており、前記フレ−ム61に対して枢着ピン66により作業進行方向の垂直面内でフレ−ム65が上下動することが許容されている。この伸縮シリンダ67の伸縮により鎮圧機64を支える支持ア−ム64Aの対地角度θに変化を与えることで、前記均平板63の地表面からの高さを制御する。
【0033】
この均平作業機60においてもトラクタにより牽引されるものであるから、アッパリンクULを取り付けるためのマスト68をもち、さらにはロアリンクRLを取り付ける一対の装着プレ−ト612が適当な間隔を空けて配置されており、その両者の空間にフレ−ム61の作業進行方向前方に張り出して設けてあるア−ム型の支持プレ−ト613が前記空間内挿入されヒッチピン611により一点支持されていて、水平面内で自由に回転することができるようになっている。このヒッチピン611の位置はロアリンクRLの位置より前方に位置していて、トラクタTの曲線走行にすることができるようになっている。したがって、一区画の圃場内では枕地を形成することなく連続作業を可能にしている。
【0034】
前記伸縮シリンダ67の伸縮制御にはフレ−ム61に立設してある受光器33が受光する水平信号Hが用いられ、その制御は前述の作業機10におけるゲ−ジホィ−ル41の対土角度、言い換えると、ゲ−ジホィ−ル41の高さ制御と同様に行うことができ、図2におけるスウィングア−ム42に代えて支持ア−ム65Aの対地角度θが制御されるのであり、鎮圧機64を形成するコイルが前記ゲ−ジホィ−ル41と同様の機能を果たしている。
【0035】
この均平作業機60には圃場の適当な場所に立設してあるレ−ザ発光器33xから発光される受光する受光器33が設けてあって、水平信号Hを基準として描く水平面内に常に前記受光器33があれば均平作業機60は一定の水平面内で作業を行うことができる。すなわち、均平板63が所定深さより深い位置にあるときは伸縮シリンダ67を伸長させて鎮圧機64を形成するコイルを深い位置、言い換えると、スウィングア−ム65Aの対地角度θを大きくすることで均平板63の位置を上昇させる。
【0036】
また、均平板63が所定深さより浅い位置にあるときには、前述とは逆にスウィングア−ム65Aの対地角度θを小さくすることで、均平板63の位置を低くする。この操作は伸縮シリンダ67を収縮させることで、スウィングア−ム65Aの対地角度θを小さくする。このような操作を繰り返しながらトラクタにより均平作業機60を牽引して圃場の表面を均平にする。
【0037】
以上の説明では、鎮圧機64を上下動させて均平板63の位置を制御する形式のものを挙げたが、図12に示すように、伸縮シリンダ69を用いて直接均平板63を上下動させる形式にすることも可能であり、伸縮シリンダ69のロッド69Aが均平板63を支持する支持部材63Aから張り出した腕部材63Bに取り付けられ、この腕部材63Bはフレ−ム61に設けてあるガイド63Cに沿って上下動される構成になっている。この腕部材63Bの上下動方向と一致して受光器33が配置されている。この実施例では、鎮圧機64の高さを調節するためにマスト65Bとマスト68との間にタ−ンバックル69Xを設け、クランクハンドル69Yにより鎮圧機64の高さを調節する。
【0038】
以上説明した砕土機62は支持軸621がフレ−ム61に枢着支持されている支持ア−ム622の自由端622Aに支持されており、フレ−ム61の姿勢に拘束されることなく重力に従った動きをすることができるようになっている。したがって、表土の形状にしたがった動きをして砕土効果を一層確実なものにしている。図12に示すタイン形式の砕土機にあってはタインを支持軸621に取り付ければ、ディスク形式の砕土機同様な作業を期待することができる。
【0039】
また、図10に示すように、均平板63の左右何れの端部にはシリンダ631のロッド631Aが取り付けられており、シリンダ631の伸張、収縮により均平板63の作業進行方向に対する角度を調節することができる。
【0040】
次に、以上説明した作業機を用いた水田の均平作業について説明する。作業目的となる水田(図13)に作業機10を用いて耕起反転作業を施す(図14)のであって、この場合作業機10によれば鋤床Sが必ず水平状態となり、表面が畦に近い程盛り上がっているがこれは後の作業により平らにされる。この鋤床Sが水平状態にされる重要性は従来の技術の欄で述べたので割愛するが、本発明における方法中最も重要な作業であり、これにより均一環境の水田を提供することが可能になり、これにより作柄の均一化を図ることが可能になる。
【0041】
さらに、均平作業機60を用いて同時に粗砕土、鎮圧を同時に行いながら連続的に水田表面を均平にする均平作業も行う(図15)。
【0042】
次に説明する水田(図16)は、地上差が存在する圃場A、Bを規模拡大に伴って1枚の圃場に形成する場合を示し、中間部に畦AZがあり、この畦AZを除去して水田規模を拡大する場合には、畦AZを除き、B部分を耕起反転する。このとき耕深をA部分より深くしておく(図17)。そして上層部になった下層部の土を乾かしてから粗砕土しながら上の部分をAに移動させて粗整地する(図18)。
【0043】
さらに、A、Bの両部分の鋤底Sが共通して水平になるようにボトム作業機を用いて耕起反転(図19)し、その後、全体が均平になるように本発明の均平作業機60を用いて仕上げを行う。
【0044】
図20、図21は従来の均平機Kを用いた均平作業の実際を示し、圃場表面H絶対水平面とαだけ傾斜している場合には、トラクタTの状態が傾き、これにより均平機Kも必然的にαだけ傾斜した状態になるために均平作業は4回も5回も繰り返しながら行う必要がある。その原因は砕土機62がフレ−ムに対して固定的であることが挙げられる。したがって均平作業において均平板63がαだけ傾斜した状態で作業をすることになり、何度もかけ直しを余儀なくされる。
【0045】
これに対して、本発明の均平作業機60によれば、図22、図23に示すように、フレ−ム61に対して砕土機62がその支持軸621により両端部が上下動することができるように支持されているので、フレ−ム61の姿勢に拘束されず水平状態を保持して作業をすることができので、水平に近い状態で砕土作業を行うことができ、均平板63は前記αより小さい角度において削りとり作業をすることができる。したがって、おおむね2度掛け程度で圃場表面を均平にすることが可能である。
【0046】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、地上差が存在する2つの圃場を1枚の圃場に形成する際、鋤底が共通かつ水平に形成されるため、圃場のどの部分においても均一な作柄を期待するころができ、これにより収量の増産によりコストの低廉化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のボトム作業機の平面図である。
【図2】本発明のボトム作業機の側面図である。
【図3】本発明のボトム作業機のほかの実施例の平面図である。
【図4】本発明のボトム作業機のほかの実施例の側面図である。
【図5】本発明のボトム作業機のリフト機構の制御回路図である。
【図6】本発明のボトム作業機のゲ−ジホィ−ルの制御回路図である。
【図7】本発明の均平作業機の側面図である。
【図8】本発明の均平作業機の一部の平面図である。
【図9】本発明の均平作業機の一部拡大平面図である。
【図10】図9における均平板の角度変更を示す説明平面図である。
【図11】ほかの実施例による均平作業機の側面図である。
【図12】ほかの実施例による均平作業機の側面図である。
【図13】本発明を施す水田の断面図である。
【図14】本発明を施す水田の耕起反転を施した水田の断面図である。
【図15】本発明を施す水田の粗砕土の後耕起均平作業を施した状態の断面図である。
【図16】水田の規模拡大に伴う対象水田の断面図である。
【図17】同じく水田中間畦を除去した状態の断面図である。
【図18】同じく水田を耕起反転した状態の断面図である。
【図19】作業完了の状態を示す水田の断面図である。
【図20】従来の作業機による作業状態のトラクタの背面図である。
【図21】従来の作業機による作業状態の均一平作業機の背面図である。
【図22】本発明作業機による作業状態のトラクタの背面図である。
【図23】本発明作業機による作業状態の均一平作業機の背面図である。
【符号の説明】
10 ボトム作業機
11 フロントフレ−ム
12 マスト
13 下部フレ−ム
14 リバ−スシリンダ
221 主フレ−ム
222 取付けフレ−ム
223 ボトム
224 支持ア−ム
31 水平センサ
32 水平センサ
33 受光器
33x レ−ザ発光器
34 制御ボックス
35 切換弁
41 ゲ−ジホィ−ル
411 ヒ−ル
42 スウィングア−ム
43 制御シリンダ
43X 圧油室
43Y 圧油室
43A 圧縮ばね
45 切換弁
46 流量制御弁
50 リフト機構
51 リフトロッド
52 枢着点
53 リフトア−ム
54 リフトシリンダ
54A ロッド
60 均平作業機
61 フレ−ム
62 砕土機
621 支持軸
622 支持ア−ム
622A 自由端
63 均平板
631 シリンダ
64 鎮圧機
65 フレ−ム
66 枢着ピン
67 伸縮シリンダ

Claims (4)

  1. 地上差が存在する2つの圃場を1枚の圃場に形成する圃場形成方法であって、
    中間部の畦を除去する工程と、
    前記畦除去工程の後、前記2つの圃場のいずれかの圃場を耕起反転し、その鋤底を水平にする第1の耕起反転工程と、
    前記第1の耕起反転工程の後、前記耕起反転によって、上層部になった下層部の土を乾かしてから、粗砕土しながら一方の圃場の上部を他方の圃場に移動させて、前記2つの圃場を粗整地する粗整地工程と、
    前記粗整地工程の後、前記2つの圃場の鋤底が共通して水平になるように、この2つの圃場を耕起反転する第2の耕起反転工程と、
    前記第2の耕起反転工程の後、前記2つの圃場が均平になるように仕上げを行う仕上げ工程と、
    を含むことを特徴とする圃場形成方法。
  2. 前記第1の耕起反転工程において、耕深さを、耕起反転されない他の圃場より深くすることを特徴とする請求項1に記載された圃場形成方法。
  3. 前記第1、第2の耕起反転工程において用いられるボトム作業機が、少なくとも、前後方向の水平を検出する水平センサと、左右方向の水平を検出する水平センサとを備え、前記前後方向の水平センサからの信号により、前端部がトラクタのもつリフト機構により制御され、前記左右方向の水平センサからの信号により、後端部が、ゲージホィールまたはヒールの上げ下げによって姿勢制御され、
    ボトムが作業進行方向ならびに作業幅方向いずれにも水平姿勢を保ちながら、耕起反転作業をすることを特徴とする請求項1または請求項2に記載された圃場形成方法。
  4. 前記仕上げ工程において用いられる均平作業機が、砕土機と、均平板と、鎮圧機と、水平信号を受信する受光器とを備え、
    前記砕土機によって砕土作業を行うとともに、前記水平信号の受光器が受信した信号により、均平板あるいは鎮圧機のいずれかを上下動させて均平板の対表土高さ制御し、
    前記2つの圃場が均平になるように仕上げを行うことを特徴とする請求項1乃至請求項3に記載された圃場形成方法。
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