JP3766735B2 - 空気入りタイヤの空気透過防止層用熱可塑性エラストマー組成物 - Google Patents

空気入りタイヤの空気透過防止層用熱可塑性エラストマー組成物 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、退色性、破壊特性、安全衛生性を改善した着色剤を含有する空気入りタイヤの空気透過防止層用熱可塑性エラストマー組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、タイヤ内面を着色し、その着色に種々の情報を盛り込むようにした空気入りタイヤが提案されている。例えば、タイヤ内面を白色又は有彩色に着色し、一方、リム表面の一部を同色に着色してリム組み時のタイヤとリムとの誤装着を防止することが提案されている(特願平8 -112743 号) 。
【0003】
しかしながら、このようにタイヤ内面を着色するに際しては、例えば、内面層(インナーライナー)を構成する組成物に着色剤を配合しているため、その着色剤により内面層の破壊特性が低下したり、着色剤が退色したり、着色剤が重金属からなる顔料などの場合にはその重金属が内面層の表面に露出して安全衛生上好ましくないなどの問題を生じてしまう。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、着色剤を含有してはいるが、退色性、破壊特性、安全衛生性が改善された空気入りタイヤの空気透過防止層用熱可塑性エラストマー組成物を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の空気入りタイヤの空気透過防止層用熱可塑性エラストマー組成物は、熱可塑性樹脂とエラストマーからなり、前記熱可塑性樹脂が連続相を形成すると共に前記エラストマーが不連続相を形成し、かつ前記エラストマーが着色剤を含有すること、及び前記熱可塑性樹脂を全ポリマー成分重量当たり10重量%以上含有すると共に、前記エラストマーを全ポリマー成分重量当たり10重量%以上含有し、前記熱可塑性樹脂と前記エラストマーとの合計量が全ポリマー成分重量当たり30重量%以上であって、前記熱可塑性エラストマー組成物のフィルムを透過型電子顕微鏡で観察したとき前記エラストマー中に存在する前記着色剤が投影面積に占める割合が80%以上であり、かつ空気透過係数が30×10−12cc・cm/cm・sec・cmHg以下でヤング率が1〜500MPa であることを特徴とする。
このようにエラストマーに着色剤を含有させてエラストマーを選択的に着色することにより、連続層内には着色剤が含まれないため熱可塑性エラストマー組成物内での破壊起点が減少し、また、エラストマーが連続層により囲まれて保護されるので退色しにくくなる。さらに、重金属含有顔料などを着色剤として使用した場合でも、エラストマーが連続層により囲まれて保護されるので、顔料成分が熱可塑性エラストマー組成物の表面に露出しないため安全衛生上の問題がない。
【0006】
この熱可塑性エラストマー組成物は、このように退色性、破壊特性、安全衛生性が改善されるため、着色により種々の情報を盛り込むようにしたタイヤ内面の空気透過防止層として用いるのが好適である。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明で用いる熱可塑性樹脂は、特に限定されるものではないが、空気透過係数が25×10-12 cc・cm/cm2 ・sec ・cmHg以下,好ましくは5×10-12 cc・cm/cm2 ・sec ・cmHg以下のものがよい。
空気透過係数が25×10-12 cc・cm/cm2 ・sec ・cmHgを超えると、タイヤ内面の空気透過防止層として用いる場合にタイヤ空気圧を保持するため空気透過防止層の厚さを厚くしなければならず、タイヤ重量が増大してしまう。
【0008】
この熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリアミド系樹脂(例えば、ナイロン6(N6)、ナイロン66(N66)、ナイロン46(N46)、ナイロン11(N11)、ナイロン12(N12)、ナイロン610(N610)、ナイロン612(N612)、ナイロン6/66共重合体(N6/66)、ナイロン6/66/610共重合体(N6/66/610)、ナイロンMXD6(MXD6)、ナイロン6T、ナイロン6/6T共重合体、ナイロン66/PP共重合体、ナイロン66/PPS共重合体)、及びそれらのN−アルコキシアルキル化物、例えば6−ナイロンのメトキシメチル化物、6−610−ナイロンのメトキシメチル化物、612−ナイロンのメトキシメチル化物、ポリエステル系樹脂(例えば、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンイソフタレート(PEI)、PET/PEI共重合体、ポリアリレート(PAR)、ポリブチレンナフタレート(PBN)、液晶ポリエステル、ポリオキシアルキレンジイミド酸/ポリブチレートテレフタレート共重合体などの芳香族ポリエステル)、ポリニトリル系樹脂(例えば、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメチクリロニトリル、アクリロニトリル/スチレン共重合体(AS)、メタクリロニトリル/スチレン共重合体、メタクリロニトリル/スチレン/ブタジエン共重合体)、ポリメタクリレート系樹脂(例えば、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリメタクリル酸エチル)、ポリビニル系樹脂(例えば、酢酸ビニル、ポリビニルアルコール(PVA)、ビニルアルコール/エチレン共重合体(EVOH)、ポリ塩化ビニリデン(PDVC)、ポリ塩化ビニル(PVC)、塩化ビニル/塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニリデン/メチルアクリレート共重合体、塩化ビニリデン/アクリロニトリル共重合体)、セルロース系樹脂(例えば、酢酸セルロース、酢酸酪酸セルロース)、フッ素系樹脂(例えば、ポリフッ素化ビニリデン(PVDF)、ポリフッ化ビニル(PVF)、ポリクロルフルオロエチレン(PCTFE)、テトラフロロエチレン/エチレン共重合体)、イミド系樹脂(例えば、芳香族ポリイミド(PI)などを挙げることができ、2種以上であってもよい。
【0009】
また、本発明で用いるエラストマーとしては、特に限定されるものではないが、空気透過係数が25×10-12 cc・cm/cm2 ・sec ・cmHg超で、ヤング率が500MPa 以下の任意のエラストマーを使用できる。
【0010】
このエラストマーとしては、例えば、ジエン系ゴム及びその水添物(例えば、NR、IR、エポキシ化天然ゴム、SBR、BR(高ジスBR及び低シスBR)、NBR、水素化NBR、水素化SBR)、オレフィン系ゴム(例えば、エチレンプロピレンゴム(EPDM、EPM)、マレイン酸変性エチレンプロピレンゴム(M−EPM)、IIR、イソブチレンと芳香族ビニル又はジエン系モノマー共重合体)、アクリルゴム(ACM)、アイオノマー、含ハロゲンゴム(例えば、Br−IIR、CI−IIR、イソブチレンパラメチルスチレン共重合体の臭素化物(Br−IPMS)、CR、ヒドリンゴム(CHR・CHC)、クロロスルホン化ポリエチレン(CSM)、塩素化ポリエチレン(CM)、マレイン酸変性塩素化ポリエチレン(M−CM))、シリコンゴム(例えば、メチルビニルシリコンゴム、ジメチルシリコンゴム、メチルフェニルビニルシリコンゴム)、含イオウゴム(例えば、ポリスルフィドゴム)、フッ素ゴム(例えば、ビニリデンフルオライド系ゴム、含フッ素ビニルエーテル系ゴム、テトラフルオロエチレン−プロピレン系ゴム、含フッ素シリコン系ゴム、含フッ素ホスファゼン系ゴム)、熱可塑性エラストマー(例えば、スチレン系エラストマー、オレフィン系エラストマー、エステル系エラストマー、ウレタン系エラストマー、ポリアミド系エラストマー)などを挙げることができ、それらの任意のブレンドであってもよい。
【0011】
着色剤としては、とくに限定されるものではなく、例えば、オイルレッド(赤)、オイルオレンジ(橙)などのアゾ染料、キノリン(黄)、アンスラキノンバイオレット(紫)などの多環染料、フタロシアニンブルー(青)、フタロシアニングリーン(緑)などの多環顔料、パーマネントレッド(赤)などのアゾ顔料、黄鉛、弁柄(赤)等の有機・無機顔料又は染料を用いることができる。
【0012】
着色剤は、予めエラストマーに含有させる。この場合の着色剤の配合量は、エラストマー100重量部に対し0.5重量部〜30重量部程度でよい。
熱可塑性エラストマー組成物の製造方法は、例えば、熱可塑性樹脂と着色剤を含有する未硬化のエラストマー(ゴムの場合は未加硫物)とを2軸混練押出機等で溶融混練し、連続相(マトリックス相)を形成する熱可塑性樹脂中にエラストマーを分散相(ドメイン)として分散させることによる。エラストマーを加硫する場合には、混練下で加硫剤を添加し、エラストマーを動的に加硫させてもよい。また、熱可塑性樹脂またはエラストマーへの各種配合剤(加硫剤を除く)は、上記混練中に添加してもよいが、混練の前に予め混合しておくことが好ましい。熱可塑性樹脂とエラストマーの混練に使用する混練機としては、特に限定はなく、スクリュー押出機、ニーダ、バンバリミキサー、2軸混練押出機等が使用できる。なかでも熱可塑性樹脂とエラストマーの混練およびエラストマーの動的加硫には、2軸混練押出機を使用するのが好ましい。更に、2種類以上の混練機を使用し、順次混練してもよい。溶融混練の条件として、温度は熱可塑性樹脂が溶融する温度以上であればよい。また、混練時の剪断速度は1000〜7500 sec-1であるのが好ましい。混練全体の時間は30秒から10分、また加硫剤を添加した場合には、添加後の加硫時間は15秒から5分であるのが好ましい。上記方法で作製された熱可塑性エラストマー組成物は、例えば、押出し成形またはカレンダー成形によってシート状のフィルムに形成される。フィルム化の方法は、通常の熱可塑性樹脂または熱可塑性エラストマーをフィルム化する方法によればよい。
【0013】
このようにして得られる熱可塑性エラストマー組成物は、連続相を形成する熱可塑性樹脂のマトリクス中に不連続相を形成するエラストマーが分散相(ドメイン)として分散した構造をとる。かかる状態の分散構造をとることにより、熱可塑の加工が可能となり、成形に際し、熱可塑性樹脂と同等の成形加工性を得ることができるため、通常の樹脂用成形機、即ち押出し成形、またはカレンダー成形によって、フィルム化することが可能となる。
【0014】
この熱可塑性エラストマー組成物では、熱可塑性樹脂を全ポリマー成分重量当たり10重量%以上含有すると共に、エラストマーを全ポリマー成分重量当たり10重量%以上含有し、熱可塑性樹脂とエラストマーとの合計量が全ポリマー成分重量当たり30重量%以上であるのがよい。また、この熱可塑性エラストマー組成物は、空気透過係数が30×10-12 cc・cm/cm2 ・sec ・cmHg以下でヤング率が1〜500MPa であるとよい。
【0015】
前記した熱可塑性樹脂とエラストマーとの相溶性が異なる場合は、第3成分として適当な相溶化剤を添加するのが好ましい。系に相溶化剤を混合することにより、熱可塑性樹脂とエラストマーとの界面張力が低下し、その結果、分散層を形成しているエラストマーの粒子が微細になることから両成分の特性はより有効に発現されることになる。そのような相溶化剤としては一般的に熱可塑性樹脂及びエラストマーの両方又は片方の構造を有する共重合体、或いは熱可塑性樹脂又はエラストマーと反応可能なエポキシ基、カルボニル基、ハロゲン基、アミノ基、オキサゾリン基、水酸基等を有した共重合の構造をとるものとすることができる。これらは混合される熱可塑性樹脂とエラストマーの種類によって選定すれば良いが、通常使用されるものにはスチレン/エチレン・ブチレンブロック共重合体(SEBS)及びそのマレイン酸変性物、EPDM:EPDM/スチレン又EPDM/アクリロニトリルグラフト共重合体及びそのマレイン酸変性物、スチレン/マレイン酸共重合体、反応性フェノキシン等を挙げることができる。かかる相溶化剤の配合量には特に限定はないが、好ましくはポリマー成分(熱可塑性樹脂とエラストマーの総和)100重量部に対して、0.5 〜10重量部が良い。
【0016】
本発明に係わる熱可塑性エラストマー組成物には、その特性を損なわない範囲で前記した相溶化剤や他のポリマーを混合することができる。他のポリマーとしては、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)、ABS、SBS、ポリカーボネート(PC)等が挙げられる。また、ポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン共重合体、そのマレイン酸変性体、又はそのグリシジル基導入体なども挙げることができる。本発明に係わる熱可塑性エラストマー組成物には、更に一般的にポリマー配合物に配合される充填剤、カーボンブラック、石英粉体、炭酸カルシウム、アルミナ、酸化チタンなどを任意に配合することもできる。
【0017】
また、エラストマーは熱可塑性樹脂との混合の際、動的に加硫することもできる。動的に加硫する場合の加硫剤、加硫助剤、加硫条件(温度、時間)等は、添加するエラストマーの組成に応じて適宜決定すればよく、特に限定されるものではない。
【0018】
加硫剤としては、一般的なゴム加硫剤(架橋剤)を用いることができる。具体的には、イオン系加硫剤としては粉末イオウ、沈降イオウ、高分散性イオウ、表面処理イオウ、不溶性イオウ、ジモルフォリンジサルファイド、アルキルフェノールジサルファイド等を例示でき、例えば、0.5〜4phr 〔ゴム成分(ポリマー)100重量部あたりの重量部〕程度用いることができる。
【0019】
また、有機過酸化物系の加硫剤としては、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルヒドロパーオキサイド、2,4−ビクロロベンゾイルパーオキサイド、2,Te−ジエチルジチオカーバメート、Cu−ジメチルジチオカーバメート、Fe−ジメチルジチオカーバメート、ピペコリンピペコリルジチオカーバメート等、チオウレア系加硫促進剤としては、エチレンチオウレア、ジエチルチオウレア等を挙げることができる。
【0020】
加硫促進助剤としては、一般的なゴム用助剤を併せて用いることができ、例えば、亜鉛華(5phr 程度)、ステアリン酸やオレイン酸及びこれらのZn塩(2〜4phr 程度)等が使用できる。
【0021】
【実施例】
表1に示す配合内容(重量部)の熱可塑性エラストマー組成物(標準例、比較例1〜3、実施例1〜3)につき、下記により退色性、破壊特性(引裂き強さ)、および安全衛生性を評価した。この結果を表1に示す。なお、熱可塑性エラストマー組成物の作製は、下記の混練方法A又はBのいずれかによった。
【0022】
混練方法A
臭素化ブチルゴム(Br−IPMS)とナイロン樹脂(N11、N6、N66) およびその他薬剤を所定の配合比率で2軸混練押出し機にて混練後、Tダイ成型機にて顔料のナイロン樹脂マスターを添加しながら約100μmのシートに押出し加工した。
【0023】
混練方法B
臭素化ブチルゴム(Br−IPMS)に顔料を密閉型混練機にて均一に混練後、2軸混練押出し機にてナイロン樹脂(N11、N6、N66) およびその他薬剤を所定の配合比率で混練する。ついで、これをTダイ成型機にて約100μmのシートに押出し加工した。
【0024】
退色性の評価方法
熱可塑性エラストマー組成物のフィルムを50×100mmの短冊状とし、これを促進暴露試験装置(63±3℃、スプレーサイクル120分中18分)に設置して500時間の促進試験を行った。ついで、試験後の短冊状フィルムを、促進試験処理を行っていない短冊状フィルムと並べて、目視にて比較し、退色が確認されたものを「×」、確認されないものを「○」とした。
【0025】
引裂き強さ(N/mm)の評価方法
JIS K6301、B型の試験片に熱可塑性エラストマー組成物のフィルムを打ち抜き、これを引張速度500mm/分にて引っ張り、試験片が切断した際の荷重より求めた。数値が大きい方が引裂き強さに優れている。
安全衛生性の評価方法
透過型電子顕微鏡で熱可塑性エラストマー組成物のフィルムを観察し、投影面積で顔料の80%以上がエラストマー相に有る場合を「○」、80%未満の場合を「×」として評価した。
【0026】
【表1】
Figure 0003766735
【0027】
表1から明らかなように、本発明の熱可塑性エラストマー組成物(実施例1〜3)は比較例1〜3に比して退色性、破壊特性、安全衛生性が改善されていることが判る。
【0028】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の空気入りタイヤの空気透過防止層用熱可塑性エラストマー組成物は、熱可塑性樹脂とエラストマーからなり、前記熱可塑性樹脂が連続相を形成すると共に前記エラストマーが不連続相を形成し、かつ前記エラストマーが着色剤を含有して、前記熱可塑性樹脂を全ポリマー成分重量当たり10重量%以上含有すると共に、前記エラストマーを全ポリマー成分重量当たり10重量%以上含有し、前記熱可塑性樹脂と前記エラストマーとの合計量が全ポリマー成分重量当たり30重量%以上であって、前記熱可塑性エラストマー組成物のフィルムを透過型電子顕微鏡で観察したとき前記エラストマー中に存在する前記着色剤が投影面積に占める割合が80%以上であり、かつ空気透過係数が30×10−12cc・cm/cm・sec・cmHg以下でヤング率が1〜500MPa であるために、特定の空気透過係数及びヤング率を有しながら、退色性、破壊特性、安全衛生性を改善することが可能となる。

Claims (4)

  1. 熱可塑性樹脂とエラストマーからなり、前記熱可塑性樹脂が連続相を形成すると共に前記エラストマーが不連続相を形成し、かつ前記エラストマーが着色剤を含有する熱可塑性エラストマー組成物であって、前記熱可塑性樹脂を全ポリマー成分重量当たり10重量%以上含有すると共に、前記エラストマーを全ポリマー成分重量当たり10重量%以上含有し、前記熱可塑性樹脂と前記エラストマーとの合計量が全ポリマー成分重量当たり30重量%以上であって、前記熱可塑性エラストマー組成物のフィルムを透過型電子顕微鏡で観察したとき前記エラストマー中に存在する前記着色剤が投影面積に占める割合が80%以上であり、かつ空気透過係数が30×10−12cc・cm/cm・sec・cmHg以下でヤング率が1〜500MPa である空気入りタイヤの空気透過防止層用熱可塑性エラストマー組成物。
  2. 前記熱可塑性樹脂が、空気透過係数25×10−12cc・cm/cm・sec・cmHg以下の少なくとも1種のものである請求項1記載の空気入りタイヤの空気透過防止層用熱可塑性エラストマー組成物。
  3. 前記エラストマーが、空気透過係数25×10−12cc・cm/cm・sec・cmHg超でヤング率500MPa 以下の少なくとも1種のものである請求項1又は2記載の空気入りタイヤの空気透過防止層用熱可塑性エラストマー組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の熱可塑性エラストマー組成物を空気透過防止層として用いた空気入りタイヤ。
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