JP3765917B2 - 給湯器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は給湯器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、水加熱器と、水加熱器で加熱された湯が供給される給湯路と、水加熱器の下流側の給湯路に設けられ、所定温度より高温の湯に応答して閉弁し、所定温度より低温の湯又は水に応答して開弁する感熱応動弁とよりなる給湯器が知られている(例えば、特許第2507244号参照)。この所定温度は、これよりも高温の湯が供給されると、使用者に不快をもたらすような温度に設定される。
【0003】
この給湯器において、使用者による誤操作のため、或いは給湯停止後の水加熱器の余熱により水が過加熱されるいわゆる後沸きのため、給湯路内に所定温度より高温の湯が生じる場合がある。この場合、所定温度より高温の湯に応答して感熱応動弁が閉弁して給湯が停止されるので、使用者は不快を感じることなく給湯器を使用できる。
【0004】
前記給湯器において、所定温度より高温の湯の供給は停止されるが、低温の湯又は水は使用者にそのまま供給される。従って、前記所定温度より低温で、かつ、使用者に不快感を与えるほど冷たい水が、使用者に供給されるのを防止できないという不都合があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は前記不都合を解消して、使用者に不快感を与えない温度の湯又は水のみを供給できる給湯器を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するための本発明の給湯器は、水加熱器と、該水加熱器で加熱された湯を供給する給湯路とを有する給湯器において、前記給湯路の水温が第1所定温度より高いときは閉弁し、低いときは開弁する第1感熱応動弁と、該給湯路の水温が第1所定温度より低温の第2所定温度より低いときは閉弁し、高いときは開弁する第2感熱応動弁とを、前記水加熱器より下流側の該給湯路に設け、第1感熱応動弁が閉弁したときには、その閉弁位置からみて上流側の前記給湯路から湯または水を排出し、第1感熱応動弁が開弁したときには、該給湯路からの湯または水の排出を停止する第1排出手段と、第2感熱応動弁が閉弁したときには、その閉弁位置からみて上流側の該給湯路から湯または水を排出し、第2感熱応動弁が開弁したときには、該給湯路からの湯または水の排出を停止する第2排出手段とのうち少なくともいずれか一方を、前記水加熱器より下流側の給湯路に設けることを特徴とする。
【0007】
第1所定温度は、これより高温の湯が供給されると、使用者に不快感を与えるおそれのある温度に設定される。第2所定温度は、これより低温の水が供給されると、使用者に不快感を与えるおそれのある温度に設定される。
【0008】
使用者による誤操作等の原因のため、水加熱器が所期の通り作動せず、第1所定温度より高温の湯が給湯路に流れたとき、これに応答して第1感熱応動弁が閉弁して給湯路が遮断され、給湯が停止される。また、同様の原因により、第2所定温度より低温の水が給湯路に流れたとき、これに応答して第2感熱応動弁が閉弁して給湯路が遮断され、給水が停止される。従って、第1所定温度より高温の湯及び第2所定温度より低温の水は供給されず、使用者は不快に感じることなく給湯器を使用できる。
【0009】
給湯・給水の停止により自身の誤操作等に気づいた使用者が、操作をし直した場合、第1所定温度より低温かつ第2所定温度より高温の湯又は水が給湯路に流れうる状態となる。しかし、給湯路内に残った第1所定温度より高温の湯又は第2所定温度より低温の水の温度が、第1所定温度より低温かつ第2所定温度より高温に変化しない限り、第1及び第2感熱応動弁のうちいずれか1つが閉弁したままである。
【0011】
第1排出手段を設けることにより、閉弁した第1感熱応動弁の上流にある第1所定温度より高温の湯が排出される。第2排出手段を設けることにより、閉弁した第2感熱応動弁の上流にある第2所定温度より低温の水が排出される。このため、第1所定温度より低温かつ第2所定温度より高温の湯又は水が時間を置かずに給湯路に流れることが可能となる。従って、給湯・給水の停止から再開までに要する時間が短縮され、使用者は快適に給湯器を使用できる。
【0012】
また、第1排出手段を第1感熱応動弁の近傍に設け、第2排出手段を第2感熱応動弁の近傍の前記給湯路に設けるのがよい。これにより、第1及び第2感熱応動弁の一方が閉弁したとき、第1所定温度より低温かつ第2所定温度より高温の湯又は水がその閉弁位置にまで流れてくることができる。これにより、第1及び第2感熱応動弁はより迅速に開弁することができる。従って、給湯・給水の停止か再開までに要する時間がより確実に短縮され、使用者はより快適に給湯器を使用できる。
【0013】
【発明の実施の形態】
次に、添付の図面を用いて本発明の実施形態の給湯器について説明する。図1は本発明の給湯器の構成図であり、図2乃至図5は本発明の給湯器における感熱応動弁及び排出弁の説明的断面図である。図1示の給湯器において、1は湯又は水が通過する給湯路、2はバーナ3により加熱されて給湯路1を通過する水を昇温させる熱交換器、4はバーナ3にガスを供給するガス供給路である。
【0014】
給湯路1には、熱交換器2の上流側に水圧受動部5及び水量調節弁6が設けられ、下流側には給湯栓7、第1感熱応動弁8及び第2感熱応動弁9が設けられている。第1感熱応動弁8の近傍かつ上流側には、給湯路1より分岐し、第1排出弁10により開閉される第1排出路12が設けられている。第2感熱応動弁9の近傍かつ上流側には、給湯路1より分岐し、第2排出弁11により開閉される第2排出路13が設けられている。給湯路1の末端には湯又は水をシャワー状にして使用者に供給するためのシャワーヘッド14が設けられている。
【0015】
水圧受動部5は給湯路1の水流圧力に応じて駆動される。水流調節弁6は温度制御部15の操作により給湯路1の開口度を制御して通水量を調節する。給湯栓7はつまみの操作により開閉され、給湯路1を遮断・連通させる。第1感熱応動弁8は、第1所定温度より高温の湯に応答して閉弁し、第1所定温度より低温の湯又は水に応答して開弁するように構成されている。第2感熱応動弁9は、第2所定温度より低温の水に応答して閉弁し、第2所定温度より高温の水又は湯に応答して開弁するように構成されている。第1排出弁10は、第1感熱応動弁8が閉弁したとき開弁し、開弁したとき閉弁して第1排出路12を連通・遮断させる。第2排出弁11は、第2感熱応動弁9が閉弁したとき開弁し、開弁したとき閉弁して第2排出路13を連通・遮断させる。
【0016】
ガス供給路4には、水圧応動弁16と、ガス量調節弁17と、ガスガバナ18とが設けられている。水圧応動弁16は水圧受動部5と一体的に形成されており、水圧受動部5が給湯路1を流れる水の圧力により駆動されると、それに応じて開弁駆動される。ガス量調節弁17は温度制御部15の操作によりガス供給路4の開口度を制御してバーナ3へのガス供給量を調節する。ガスガバナ18はバーナ3に供給されるガスのガス圧を一定にする。
【0017】
使用者が給湯を開始すべく、温度制御部15を操作し、給湯栓7を開くと、これに応じて水量調節弁6及びガス量調節弁17の開口度が適宜調節されるとともに図示しない水道管より給湯路1に水が供給される。水流の圧力により水圧受動部5が駆動されるとともに、水圧応動弁16が開弁駆動され、バーナ3にガスが供給され、このガスが図示しない点火手段により点火されてバーナ3に燃焼炎が生じる。バーナ3の燃焼炎により加熱された熱交換器2により給湯路1を通過する水が加熱され、シャワーヘッド14を介して供給される。使用者が給水を開始すべく温度制御部15を操作したときは、ガス量調節弁17が閉弁するのでバーナ3にガスが供給されず、バーナ3には燃焼炎が生じない。従って、給湯路1を通過する水が熱交換器2により加熱されないでシャワーヘッド14を介して供給される。なお、本実施形態の給湯器においては、水を加熱する手段としてバーナ3により加熱される熱交換器2を用いたが、電熱器等の手段を用いてもよい。
【0018】
以下、本実施形態の給湯器の主要部である第1感熱応動弁8、第2感熱応動弁9、第1排出弁10、第2排出弁11について図2及び図3を用いて説明する。第1感熱応動弁8は有底筒状の弁本体19と、弁本体19に軸方向に可動に内挿された略筒状の弁体20とを有する。弁本体19内には弁体20をその右方向に付勢しているバネ21と、形状記憶合金よりなり、弁体20をその左方向に付勢している第1感熱バネ22とが設けられている。
【0019】
弁本体19の側壁右端にバネシート23が設けられている。バネシート23には流入口24が開設されている。また、弁本体19の側壁には、流出口25、開口26が開設されている。更に、弁本体19の流出口25より右側、左側の側壁内周には、弁本体19の底壁に向かって徐々に縮径した弁座27、28が形成されている。弁本体19の弁座28よりさらに底壁側には環状台座29が形成されている。弁体20の側壁外周にはOリング30、31が装着されている。また、弁体20の側壁右端、左端にはそれぞれガイド32、33が設けられている。ガイド32、33には、湯又は水が通過可能なように各々流通スリット32a、33aが設けられている。更に、弁体20の側壁内周には顎部34が形成されている。バネ21は弁本体19の底壁と弁体20の側壁左端との間に介装されている。第1感熱バネ22は、バネシート23と弁体20の顎部34との間に介装されている。第1感熱バネ22は、第1所定温度より高温の湯に接触しているときはその弾性力が大きくなり、第1所定温度より低温の湯又は水に接触しているときはその弾性力が小さくなるように構成されている。
【0020】
第1排出弁10は、略筒状の弁本体35と、弁本体35に取り付けられた略筒状の管36とを有する。また、弁本体35と管36との間に形成された収納部37には、軸方向に可動に内挿された弁体38と、弁体38を上方向に付勢しているバネ39とが設けられている。
【0021】
弁本体35の上端には流出口40が開設されている。弁本体35の流出口40付近の内壁には環状弁座41が形成されている。弁本体35の側壁内周下部にはネジ部42が形成されている。管36の側壁外周にはOリング43が装着されている。また、管36の側壁外周上部にはネジ部44が形成されている。ネジ部42とネジ部44とが螺合し、Oリング43が弁本体35の側壁内周に摺接することにより弁本体35と管36とが接続されている。弁体38にはディスクバルブ45が装着されている。また、弁体38の側壁外周には湯又は水が通過可能なように溝46が設けられている。弁体38の下端にはストッパ47が設けられている。ストッパ47には湯又は水が通過可能なように、流通スリット47aが設けられている。バネ39は、管36の側壁上端と弁体38の下端との間に介装されている。
【0022】
第1感熱応動弁8は弁本体19の内部が流入口24、流出口25を通じて給湯路1の上流、下流に各々連通するように設けられている。第1排出弁10は弁本体35の内部が流出口40、管36を通じて給湯路1の上流、第1排出路12に各々連通するように設けられている。
【0023】
第1所定温度より高温の湯が給湯路1の上流から流れてきて第1感熱バネ22に接触したとき、第1感熱バネ22の弾性力が第1感熱応動弁8のバネ21の弾性力よりも充分大きくなる。このとき、第1感熱応動弁8において、図2のように弁体20が左方向に駆動され、Oリング30、31がそれぞれ弁座27、28に摺接することにより流出口25が閉じられる。また、ストッパ33が環状台座29に当接して弁体20の左方向への移動が規制され、Oリング30、31が弁座27、28に過度の力で押し付けられて損傷されることを防止する。
【0024】
流出口25が閉じられて給湯路1が遮断されることにより給湯路1の上流側の水圧が上昇し、第1排出弁10のディスクバルブ45にかかる圧力が上昇する。この圧力がバネ39の弾性力より充分大きくなると、図2のように弁体38は下方向に駆動され、ディスクバルブ45が環状弁座41から離反することにより流出口40が開かれる。ストッパ47が管36の側壁上端に当接して弁体38の下方向への移動が規制される。従って、第1所定温度より高温の湯は矢印のように流出口40を通過して排出路12に流れる。
【0025】
第1所定温度より低温の湯又は水が給湯路1の上流から流れてきて第1感熱バネ22に接触したとき、第1感熱バネ22の弾性力が第1感熱応動弁8のバネ21の弾性力よりも充分小さくなる。このとき、第1感熱応動弁8において、図3のように弁体20が右方向に駆動され、Oリング30、31がそれぞれ弁座27、28から離反することにより流出口25が開かれる。また、ストッパ32がバネシート23に当接して弁体20の右方向への移動が規制される。
【0026】
流出口25が開かれて給湯路1が連通されることにより給湯路1の上流側の水圧が降下し、第1排出弁10のディスクバルブ45にかかる圧力が降下する。第1排出弁10においてこの圧力がバネ39の弾性力より充分小さくなると、図3のように弁体38は上方向に駆動され、ディスクバルブ45が環状弁座41に当接することにより流出口40が閉じられる。従って、第1所定温度より低温の湯又は水は矢印のように流出口25を通過して給湯路1の下流に流れる。
【0027】
第2感熱応動弁9は、基本的構造は第1感熱応動弁8と同じ構造である。また、第2排出弁11は第1排出弁10と全て同じ構造である。図2及び図3において、これらの同じ構造については同一の符号を用い、異なる構造については括弧付き符号を用いて説明する。第2感熱応動弁9が第1感熱応動弁8と異なるのは、バネ21、第1感熱バネ22が、第2感熱バネ48、バネ49に置き換えられている点である。
【0028】
第2感熱バネ48は、第2所定温度より低温の水に接触しているときはその弾性力がバネ49の弾性力より充分に小さくなり、第2所定温度より高温の水又は湯に接触しているときはその弾性力がバネ49の弾性力より充分に大きくなるように構成されている。従って、第2所定温度より低温の水に対しては図2のように第2感熱応動弁9が閉弁し、第2排出弁11が開弁する。また、第2所定温度より高温の水又は湯に対しては図3のように第2感熱応動弁9が開弁し、第2排出弁11が閉弁する。
【0029】
本実施形態の給湯器によれば、第1所定温度より高温の湯に応答して第1感熱応動弁8が閉弁し、第2所定温度より低温の水に応答して第2感熱応動弁9が閉弁して給湯・給水を停止する。従って、第1所定温度より高温の湯及び第2所定温度より低温の水は供給されず、使用者は不快に感じることなく給湯器を使用できる。また、第1排出弁10により第1所定温度より高温の湯を第1排出路12に排出し、第2排出弁11により第2所定温度より低温の水を第2排出路13に排出する。この排出により、給湯・給水が停止されても第1所定温度より低温かつ第2所定温度より高温の湯又は水が時間を置かずに第1感熱応動弁8、第2感熱応動弁9まで流れることが可能になる。従って、給湯・給水が停止されてから再開されるまでに要する時間がわずかとなり、使用者はより快適に給湯器を使用できる。
【0030】
本実施形態の給湯器における第1感熱応動弁8、第2感熱応動弁9、第1排出弁10、第2排出弁11の他の構成例について図4及び図5を用いて説明する。第1感熱応動弁8及び第1排出弁10の間には、駆動体50が設けられている。駆動体50を介して両弁が駆動される。
【0031】
第1感熱応動弁8は、有底筒状の弁本体51の内部に、軸方向に可動に内挿された略筒状の弁体52とを有する。弁本体51内には弁体52を上方向に付勢しているバネ53と、形状記憶合金よりなり、弁体52を下方向に付勢している第1感熱バネ54とが設けられている。
【0032】
弁本体51の側壁上端にストッパ55が設けられている。また、弁本体51の側壁には流出口56が開設されている。更に、弁本体51の流出口56より上側、下側の側壁内周には弁本体51の底壁に向かって徐々に縮径した弁座57、58が形成されている。弁本体51の弁座58よりさらに底壁側には環状台座59が形成されている。弁体52の側壁外周にはOリング60、61が装着されている。また、弁体52の側壁上端、下端にはそれぞれガイド62、63が設けられている。ガイド62、63には湯又は水が通過可能なように、各々流通スリット62a、63aが設けられている。更に、弁体52側壁内周には顎部64が形成されている。バネ53は弁本体51の底壁と弁体52の側壁下端との間に介装されている。第1感熱バネ54は、第1所定温度より高温の湯に接触しているときはその弾性力が大きくなり、第1所定温度より低温の湯又は水に接触しているときはその弾性力が小さくなるように構成されている。
【0033】
第1排出弁10は、略筒状の弁本体65と、弁本体65に取り付けられた略筒状の管66とを有する。また、弁本体65と管66との間に形成された収納部67には、軸方向に可動に内挿された弁体68と、弁体68を下方向に付勢しているバネ69とが設けられている。
【0034】
弁本体65の下端壁には流出口70が開設されている。弁本体65の流出口70付近の下端壁内側には環状弁座71が形成されている。弁本体65の側壁内周上部にはネジ部72が形成されている。管66の側壁外周にはOリング73が装着されている。また、管66の側壁外周下部にはネジ部74が形成されている。ネジ部72とネジ部74とが螺合し、Oリング73が弁本体65の側壁内周に摺接することにより弁本体65と管66とが接続されている。弁体68にはディスクバルブ75が装着されている。また、弁体68の側壁外周には湯又は水が通過可能なように溝76が設けられている。弁体68の上端にはストッパ77が設けられている。ストッパ77には、湯又は水が通過可能なように、流通スリット77aが設けられている。バネ69は管66の側壁下端と弁体68の上端との間に介装されている。
【0035】
駆動体50は基部と、基部上の上縁フランジと、基部上面から突出したロッドとが一体になって形成されている。ロッドの上端はディスクバルブ75下端に当接している。フランジ下端は第1感熱バネ54の上端に当接し、基盤上端にはストッパ78が設けられている。ストッパ78には、自身を介して湯又は水が通過可能なように流通スリット78aが設けられている。
【0036】
第1感熱応動弁8は、弁本体51の内部が上端開口、流出口56を通じて給湯路1の上流、下流に各々連通するように設けられている。第1排出弁10は、弁本体65の内部が流出口70、管66を通じて給湯路1の上流、第1排出路12に各々連通するように設けられている。
【0037】
第1所定温度より高温の湯が流れてきたとき、第1感熱バネ54の弾性力が第1感熱応動弁8のバネ53の弾性力よりも充分大きくなる。このとき、第1感熱応動弁8において、図4のように、弁体52が下方向に駆動され、Oリング60、61がそれぞれ弁座57、58に摺接することにより、流出口56が閉じられる。ガイド63が環状台座59に当接して弁体52の下方向への移動が規制され、Oリング60、61が弁座57、58に過度の力で押し付けられて損傷されることを防止する。
【0038】
また、このとき同時に第1感熱バネ54の弾性力が第1排出弁10のバネ69の弾性力よりも充分大きくなる。これにより第2感熱応動弁9において、図4のように弁体68は上方向に駆動され、ディスクバルブ75が環状弁座71から離反することにより流出口70が開かれる。また、ストッパ77が管66の側壁下端に当接して弁体68の上方向への移動が規制される。ストッパ78が弁本体65の下端壁に当接して駆動体50の上方向への移動が規制され、ディスクバルブ75が駆動体50のロッドにより過度の力で押し付けられ損傷されることを防ぐ。以上のように流出口56が閉じられ流出口70が開かれるので、第1所定温度より高温の湯は矢印のように排出口70を通過して第1排出路12に流れる。
【0039】
第1所定温度より低温の湯又は水が流れてきたとき、第1感熱バネ54の弾性力が第1感熱応動弁8のバネ53の弾性力よりも充分小さくなる。これにより、図5のように弁体52が上方向に駆動され、Oリング60、61がそれぞれ弁座57、58から離反することにより流出口56が開かれる。ガイド62がストッパ55に当接して弁体52の上方向への移動が規制される。
【0040】
また、このとき同時に第1感熱バネ54の弾性力が第1排出弁10のバネ69の弾性力よりも充分小さくなる。従って、図5のように弁体68は下方向に駆動され、ディスクバルブ75が環状弁座71に当接することにより流出口70が閉じられる。以上のように流出口70が閉じられて流出口56が開かれるので、第1所定温度より低温の湯又は水は矢印のように流出口56を通過して給湯路1の下流に流れる。
【0041】
第2感熱応動弁9は基本的構造は第1排出弁10と同じ構造である。また、第2排出弁11は基本的構造は第1感熱応動弁8と同じ構造である。図4及び図5においてこれらの同じ構造については同一の符号を用い、異なる構造については括弧付き符号を用いて説明する。第2感熱応動弁9が第1排出弁10と異なるのは、バネ69がバネ79に置き換えられている点である。第2排出弁11が第1感熱応動弁8と異なるのは、バネ53がバネ80に置き換えられている点である。また、第2感熱応動弁9及び第2排出弁11の開閉は、両弁間に介装された第2感熱バネ81により行われる点も異なっている。
【0042】
第2感熱バネ81は、第2所定温度より低温の水に接触しているときはその弾性力がバネ79の弾性力及びバネ80の弾性力より小さくなるように構成されている。また、第2感熱バネ81は、第2所定温度より高温の水又は湯に接触しているときはその弾性力がバネ79の弾性力及びバネ80の弾性力より大きくなるように構成されている。従って、第2所定温度より低温の水に対しては、図5のように第2感熱応動弁9が閉弁し、第2排出弁11は開弁する。また、第2所定温度より高温の水又は湯に対しては、図4のように第2感熱応動弁9が開弁し、第2排出弁11は閉弁する。
【0043】
本構成例の第1感熱応動弁8、第2感熱応動弁9、第1排出弁10、第2排出弁11を用いた場合も前述のような効果が得られる。即ち、第1所定温度より高温の湯及び第2所定温度より低温の水は供給されず、使用者は不快に感じることなく給湯器を使用できる。また、給湯・給水が停止されてから再開されるまでに要する時間がわずかとなり、使用者はより快適に給湯器を使用できる。
【0044】
第1排出弁10、第2排出弁11の一方が水圧に応じて開閉し、他方が水温に応じて開閉するようにしてもよい。即ち、第1排出弁10が、給湯路1の水温が第1所定温度より高いか低いかに応じて開弁・閉弁し、第2排出弁11が、給湯路1の水圧が所定圧より高いか低いかに応じて開弁・閉弁するようにしてもよい。或いは、第1排出弁10が、給湯路1の水圧が所定圧より高いか低いかに応じて開弁・閉弁し、第2排出弁11が、給湯路1の水温が第2所定温度より低いか高いかに応じて開弁・閉弁するようにしてもよい。このような構成の給湯器によっても、第1感熱応動弁が閉弁したときには第1所定温度より高温の湯を給湯路1から排出し、第2感熱応動弁が閉弁したときには第2所定温度より低温の水を給湯路1から排出できる。従って、給湯・給水が停止されてから再開されるまでに要する時間がわずかとなり、使用者はより快適に給湯器を使用できる。
【0045】
第1排出弁10及び第1排出路12又は第2排出弁11及び第2排出路13のいずれか一方を省略してもよい。この場合、給湯・給水の再開までには多少時間を要する場合が生じるものの、第1感熱応動弁8、第2感熱応動弁9により、第1所定温度より高温の湯及び第2所定温度より低温の水の供給を停止できるので使用者は不快に感じることなく給湯器を使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の給湯器の構成図
【図2】本発明の給湯器における感熱応動弁及び排出弁の説明的断面図
【図3】本発明の給湯器における感熱応動弁及び排出弁の説明的断面図
【図4】本発明の給湯器における感熱応動弁及び排出弁の説明的断面図
【図5】本発明の給湯器における感熱応動弁及び排出弁の説明的断面図
【符号の説明】
1‥給湯路、2‥熱交換器(水加熱器)、8‥第1感熱応動弁、9‥第2感熱応動弁、10‥第1排出弁(第1排出手段)、11‥第2排出弁(第2排出手段)、12‥第1排出路(第1排出手段)、13‥第2排出路(第2排出手段)
Claims (2)
- 水加熱器と、該水加熱器で加熱された湯を供給する給湯路とを有する給湯器において、前記給湯路の水温が第1所定温度より高いときは閉弁し、低いときは開弁する第1感熱応動弁と、該給湯路の水温が第1所定温度より低温の第2所定温度より低いときは閉弁し、高いときは開弁する第2感熱応動弁とを、前記水加熱器より下流側の該給湯路に設け、
第1感熱応動弁が閉弁したときには、その閉弁位置からみて上流側の前記給湯路から湯または水を排出し、第1感熱応動弁が開弁したときには、該給湯路からの湯または水の排出を停止する第1排出手段と、第2感熱応動弁が閉弁したときには、その閉弁位置からみて上流側の前記給湯路から湯または水を排出し、第2感熱応動弁が開弁したときには、該給湯路からの湯または水の排出を停止する第2排出手段とのうち少なくともいずれか一方を、前記水加熱器より下流側の給湯路に設けることを特徴とする給湯器。 - 第1排出手段を第1感熱応動弁の近傍に設け、第2排出手段を第2感熱応動弁の近傍の前記給湯路に設けることを特徴とする請求項1記載の給湯器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31746297A JP3765917B2 (ja) | 1997-11-18 | 1997-11-18 | 給湯器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31746297A JP3765917B2 (ja) | 1997-11-18 | 1997-11-18 | 給湯器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH11148717A JPH11148717A (ja) | 1999-06-02 |
JP3765917B2 true JP3765917B2 (ja) | 2006-04-12 |
Family
ID=18088502
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31746297A Expired - Lifetime JP3765917B2 (ja) | 1997-11-18 | 1997-11-18 | 給湯器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3765917B2 (ja) |
-
1997
- 1997-11-18 JP JP31746297A patent/JP3765917B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPH11148717A (ja) | 1999-06-02 |
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