JP3765100B2 - 防犯用錠前構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、ドア等の取付対象部に取付けられ、ピッキング等の被害から解放される防犯用錠前構造に係り、特に、構造簡便で安価に実施でき、かつ防犯性の向上が図れる防犯用錠前構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
最近ピッキングの被害が急増し、これに対する各種防犯用錠前が開発され、具体的に広く使用されている。この防犯用錠前構造としては、警報手段を伴った電気又は電子的な機構部を有するものや、ダブルロック式のやや複雑な機構部を内蔵するものや鍵そのものの構造に特異性を有するもの等各種のものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前記の従来技術における防犯用錠前構造は夫々特徴を有し、その効果もあるが、比較的高価であり、取扱性,操作性,装着性等において問題があり、家庭用のドア等の取扱対象部に適用するには必ずしも最適のものとは言えない。
【0004】
本発明は、以上の事情に鑑みて発明されたものであり、構造簡便で安価に実施でき、防犯性についても効果的である防犯用錠前構造を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、以上の目的を達成するために、請求項1の発明は、鍵を用いて開閉され防犯用の鍵構造を有する錠前構造であって、該錠前構造は、取付対象部の内側に設けられる内側ノブ部と、前記取付対象部内に配設され出入ロック機構部を有する錠本体部と、前記取付対象部の外側に設けられる外側ノブ部とからなり、該外側ノブ部は、前記錠本体部に連結されて前記出入ロック機構部を作動するための第1シリンダ部と、該第1シリンダ部に連結され、前記第1シリンダ部と独立して動作される単一または複数の第2または第2乃至第nシリンダ部とからなり、前記第1及び第2または第2乃至第nシリンダ部を動作する鍵は、前記第1シリンダ部の雌鍵刃部に噛合し前記第2又は第2乃至第nシリンダ部に噛合又は挿入可能な形状の先雄鍵刃部を先端側に形成すると共にその基端側に前記第2又は第2乃至第nシリンダ部の雌鍵刃部に挿入又は噛合可能な第2又は第2乃至第nの基雄鍵刃部を形成するものからなり、前記第1シリンダ部と第2シリンダ部又は第2シリンダ部とこれに連結される第3・・・第nシリンダ等の隣接するシリンダ部とは鍵動作されない自由状態にあって夫々の前記雌鍵刃部の配置される角度位置が異なって配置され、隣接して配置される各シリンダ部間には相互の雌鍵刃部が角度合わされた場合において前記鍵の押圧力により開口するシャッタ機構部が介設されることを特徴とする。以上の構成により、前記鍵が第2又は第2乃至第nシリンダに噛合又は係合している状態では前記鍵の開閉動作によって錠本体部の出入ロック機構部は出入動作されない。即ち、取付対象部の開閉は行われていない。また、この場合、第1シリンダ部と第2又は第2乃至第nシリンダ部との雌鍵刃部とは角度位置が異なっているため、第2シリンダ部等に挿入された鍵はそのままではそれ以上挿入することができない。この状態で更に前記鍵を回動し、前記鍵の先端側の先雄鍵刃部を第1シリンダ部の雌鍵刃部に噛合可能の状態にする。これにより、第1シリンダ部が回動可能となり鍵を回動動作することにより錠本体部の出入ロック機構部が作動し、取付対象部の開閉が行われる。なお、ピッキングをする犯人は本発明の錠前構造を知らないためピッキング用の挿入具が円滑に挿入されず、結果として出入ロック機構部の開閉を簡単に行うことができない。また、シャッタ機構部を設けることにより、最も手前側のシリンダ部の雌鍵刃部や挿通孔を覗いてもそれ以外のシリンダ部の雌鍵刃部等はシャッタ機構部により閉止されその存在を確認することができずこれを押圧により開口することにより鍵刃部が露出され鍵の挿通が可能になる。以上により、ピッキングを確実に防止できる。
【0006】
また、請求項2の発明は、鍵を用いて開閉され防犯用の鍵構造を有する錠前構造であって、該錠前構造は、取付対象部の内側に枢支され前記取付対象部との間に前記鍵の基雄鍵刃部に係止する第1の係止機構部を弾性出入自在に介設し内部に前記鍵の挿通可能な鍵孔部を形成する第1のシリンダ部と、該第1のシリンダ部と同一軸線上に隣接して配置され前記取付対象部の内側に枢支され前記取付対象物との間に前記鍵の基雄鍵刃部に係止する第2の係止機構部を弾性出入自在に介設し内部に前記鍵の挿入可能な鍵孔部を形成し前記取付対象部の出入ロック機構部に係合する第2のシリンダ部と、該第2のシリンダ部と前記第1のシリンダ部との間に介設されこれ等にピン支持されるシャッタ機構部とを備えるものからなり、前記第1のシリンダ部の鍵孔部及び第1の係止機構部と前記第2のシリンダ部の鍵孔部及び第2の係止機構部とは前記鍵の挿入されたい自由状態において互いに角度θだけずれた位置に配置され、前記シャッタ機構部は、前記鍵の挿入されない自由状態において前記第1のシリンダ部の鍵孔部と前記第2のシリンダ部の鍵孔部との連通を遮断する状態に配置され、かつ前記第1のシリンダ部の鍵孔部に挿入された前記鍵の回動動作により回動して第1及び第2のシリンダ部の鍵孔部を連通可能にする形状から形成されることを特徴とする。以上の構造により、自由状態では第1のシリンダ部の鍵孔部は見ることができるが、第2のシリンダ部の鍵孔部はシャッタ機構部により閉止され外からは見えず、かつ鍵をそのまま挿入してもシャッタ機構部は回動しない。第1のシリンダ部の鍵刃部に鍵を挿入しこれを角度θだけ回動するとシャッタ機構部が同期して回動し、鍵は第2のシリンダ部の鍵孔部に挿入可能な状態となり、ここで更に鍵を回動することにより出入ロック機構部の開錠が行われる。
【0007】
【発明の実施の形態】
(実施例1)
以下、本発明の防犯用錠前構造の実施の形態を図面を参照して詳述する。なお、以下の説明では説明の都合上シリンダ部として第1シリンダ部とこれに隣接して配置される第2シリンダ部とからなる外側ノブ部を有するものについて説明する。また、この場合、第1シリンダ部及び第2シリンダ部の雌鍵刃部の構造は同一のものとしこれ等に噛合する鍵の先雄鍵刃部及び基雄鍵刃部は同一形状のものとするが勿論これに限定するものではない。
【0008】
図1は本実施の形態の防犯用錠前構造の全体外観構造を示すものである。防犯用錠前構造1は大別して取付対象部の1つであるドア6の内側に配設される内側ノブ部2と、ドア6の内部に配設される錠本体部3と、ドア6の外側に配設される外側ノブ部4と、これ等に係合して施錠動作を行うための鍵5等とからなる。
【0009】
錠本体部3は公知技術のものからなり、その図略の出入ロック機構部は、ドア6とその取付枠との間に係合してドア6と取付枠とのロックを可能にする構造部を有するものからなるがこの詳細構造の説明は省略する。また、内側ノブ部2も公知のものであり、錠本体部3に連結され前記出入ロック機構部を動作する内ノブ7等を有するものからなる。
【0010】
本発明の防犯用錠前構造1の主構成部である外側ノブ部4は錠本体部3の前記出入ロック機構部に係合する第1シリンダ部8と、これに隣接する第2シリンダ部9と、第2シリンダ部9を保持すると共に第1シリンダ部8に連結される外ノブ10等とからなる。また、第1シリンダ部8と第2シリンダ部9との間にはシャッタ機構部20が設けられている。
【0011】
一方、鍵5はその先端側に先雄鍵刃部11を形成すると共にこれに隣接する基端側に基雄鍵刃部12を形成すると共に拡寸された把持部13を形成するものからなる。なお、本実施の形態では図示のように先雄鍵刃部11と基雄鍵刃部12は同一形成の鍵刃を形成するものからなる。
【0012】
詳細構造は明記されていないが、第1シリンダ部8及び第2シリンダ部9には鍵5の先雄鍵刃部及び基雄鍵刃部12が噛合可能な雌鍵刃部14,15が形成されている。なお、前記のように本実施の形態では第1シリンダ部8と第2シリンダ部9の雌鍵刃部14,15は同一の形状のものからなる。但し、第1シリンダ部8や第2シリンダ部9が鍵5により動作されない自由状態において図3乃至図5に示すように雌鍵刃部14と雌鍵刃部15とは角度θだけ角度位置がずれた状態で配置される。
【0013】
図2に示すように、シャッタ機構部20は、第2シリンダ部9の開口端を閉止するシャッタ16と、シャッタ16の基端側を支持するとともに鍵5の押圧力により前記基端側を支持点として開放されるシャッタ16を元の閉止位置に戻すためのスプリング17と、ノブ10内に形成され開放されるシャッタ17を収納するための空間部18及び空間形状部22(図6)等とからなる。なお、空間部18は図2に示す第2シリンダ部9にのみ鍵5が挿入された状態にある軸断面位置では図示のようにシャッタ16の開放を拘束する壁部21が形成されている形状からなるが、図6に示す第1シリンダ部8に鍵5が挿入される位置(角度θだけ図2から回動した位置)では開放されたシャッタ16を収納し得る空間形状部22を形成するものからなる。また、図2,図6に示すように第1シャッタ部8と第2シリンダ部9との間にはシャッタ16が開閉し得るための空間部19が形成される。
【0014】
図2は、鍵5の先雄鍵刃部11を第2シリンダ部9の雌鍵刃部15に挿入して噛合せしめた状態を示す。この状態では鍵5の先端はシャッタ機構部20のシャッタ16に当り、それ以上挿入することはできない。図3は図2におけるA−A線断面図であり、鍵5と第2シリンダ部9との噛合状態を示すものである。また、図4は図2のB−B線断面図であり、シャッタ16により鍵5の挿入通路が遮断されていることを示すためのものであり、点線に示すように第1シリンダ部8の雌鍵刃部14がシャッタ16の奥に傾斜して配置されていることがわかる。また、図5は図2のC−C線断面図である。図示のように第1シリンダ部8の雌鍵刃部14は第2シリンダ部9の雌鍵刃部15に対し角度θだけ傾斜している。
【0015】
図2の状態から更に鍵5を更に奥に挿入するには次のようにして行われる。なお、図6は鍵5を第1シリンダ部8の挿入直前の位置まで挿入した状態を示す。即ち、図2の状態にある鍵5を角度θだけ回動すると、シャッタ機構部20のシャッタ16は空間部18の壁部21から開放されるため鍵5の押圧力により図6に示すように上方に押し上げられて空間形状部22内に収納される。従って、鍵5はシャッタ16に邪魔されることなく図6に示す位置まで進む。図7は図6のD−D線断面図であり、鍵5の先端の先雄鍵刃部11が第1シリンダ部8の雌鍵刃部14と合致した状態を示す。
【0016】
図6,図7の状態に合った鍵5を更に奥に挿入した状態が図8である。図8及び図8のE−E線断面の図9に示すように、鍵5の先雄鍵刃部11はだ第1シリンダ部8の雌鍵刃部14と噛合する。よって鍵5を回動すると第1シリンダ部8は回動可能な状態となる。
【0017】
図8,図9の状態にあった鍵5を更に回動すると、第1シリンダ部8が回動し、図10に示す状態となる。図10の状態が錠本体部3の前記出入ロック機構部の作動位置を示し、この状態でドア6は解放可能、即ち、ロック解除の状態となり開口される。
【0018】
以上の説明により明らかなように、ドア6を開けるには、まず、鍵5の先端側を外側ノブ部4の第2シリンダ部9内に挿入し、第2シリンダ部9の雌鍵刃部15と鍵5の基雄鍵刃部12を噛合せしめた後、鍵5を角度θだけ回動し、シャッタ機構部20を開放し鍵5と第1シリンダ部8の雌鍵刃部14と位置合わせし、鍵5を更に押し込み鍵5の先雄鍵刃部11と第1シリンダ部8の雌鍵刃部14とを噛合せしめ、更に鍵5を回動することにより第1シリンダ部8と回動し、錠本体部3を作動せしめることにより行われる。
【0019】
なお、ドア6を閉める場合、即ち、ロックをする場合は鍵5を手元に引き出せばよく、この状態で第1シリンダ部8や第2シリンダ部9は鍵5が挿入されない状態に戻り、錠本体部3の前記出入ロック機構部の戻り動作によりドア6はロックされる。また、シャッタ機構部20のシャッタ16もスプリング17のバネ力により元の位置に戻り、鍵通路を遮断する。
【0020】
以上の説明では、第1シリンダ部8と第2シリンダ部9とに同一形状の雌鍵刃部14,15を形成し、鍵5側にもこれ等に噛合可能の先雄鍵刃部11と基雄鍵刃部12とを形成したが、第2シリンダ部9には単に鍵5の先雄鍵刃部11の挿入し得る挿通孔があるだけでもよい。なお、この場合、鍵5側の基雄鍵刃部12には挿通孔に干渉しない挿通部が形成されればよい。以上により、防犯用錠前構造1の全体構造の簡便化が図れる。
【0021】
また、前記の説明では防犯用錠前構造1としては第1シリンダ部8と第2シリンダ部9のみを形成する場合について説明したが、第2シリンダ部9の後に更に第3,第4のシリンダ部が隣接して配設するものであってもよい。
【0022】
(実施例2)
次に、本発明の請求項2に対応する防犯用錠前構造の実施の形態を図11乃至図19により詳述する。この防犯用錠前構造は図11,12に示すように大別して取付対象部23に枢支される第1のシリンダ部24と、これと同一軸線上に隣接して配置される第2のシリンダ部25と、第1のシリンダ部24と第2のシリンダ部25との間に介設されるシャッタ機構部26と、図13,14に示す鍵27等とからなる。
【0023】
第1のシリンダ部24はフランジ部を有する円筒体からなり、その中央部には鍵孔部28を貫通形成するものからなる。また、第1のシリンダ部24と取付対象部23との間には鍵27の基雄鍵刃部29に係止する第1の係止機構部30の第1番目係止部30a及び第2番目係止部30bが介設される。なお、図示のように第1番目係止部30a及び第2番目係止部30bは基雄鍵刃部29に係止する係止部31,31とこれを弾性支持するスプリング32,32等とからなる。また、第1のシリンダ部24の前記フランジ部には図16に示すようにシャッタ機構部26側に固定される第1のピン33が嵌り込んでスライドする長孔34が形成される。また、第1番目係止部30aと第2番目係止部30bとは図17の(b),(c)に示すように角度θ1だけ離れた位置に夫々配置される。また、鍵孔部28は鍵27の突起部35が嵌り込んでスライドする凹部36が形成され、鍵27を所定の挿入方向に案内する。
【0024】
第2のシリンダ部25は第1のシリンダ部24とほぼ同一の形状のものからなりフランジ部を有する円筒体からなり、その内部には鍵27の挿入される鍵孔部37を形成する。この鍵孔部37の形状は第1のシリンダ部24の鍵孔部28と同一の形状のものからなるが、これに限定するものではない。また、第2のシリンダ部25と取付対象部23との間には鍵27の基雄鍵刃部29に係止する第2の係止機構部38の第3番目係止部38aと第4番目係止部38bが介設される。なお、図18(b),(c)に示すように、第2のシリンダ部25の鍵刃部37は第1のシリンダ部24の鍵刃部28に対して角度θ1だけ傾いた位置に形成される。また、図18(b),(c)に示すように、第3番目係止部38aは第1番目係止部30aに対して角度θ1だけ傾いた位置に配置され、第4番目係止部38bは第3番目係止部38aに対して更に角度θ2だけ傾いた位置に配置される。また、第3番目係止部38a及び第4番目係止部38bは鍵27の基雄鍵刃部29に係止する係止部39,39とこれを弾性支持するスプリング40,40等とからなる。また、第2のシリンダ部25の前記フランジ部にはシャッタ機構部26をピン支持する第2のピン41が固定される。
【0025】
シャッタ機構部26は図11,12に示すように薄板略楕円状の板材からなり、前記のように第1のシリンダ部24の前記フランジ部と第2のシリンダ部25の前記フランジ部との間に介設される。この上端側には第1のシリンダ部24の長孔34に嵌り込んでスライドする第1のピン33が固定されると共に第2のシリンダ部25の第2のピン41が挿入されるピン孔42(図16(b)等に示す)が形成される。以上により、第1のシリンダ部24が回動するとシャッタ機構部26はその第1のピン33を長孔34に沿ってスライドさせながら第2のピン41を中心として回動可能になる。また、図示されていないが、第2のシリンダ部25は、出入ロック機構部に連結され、錠前構造の出入ロック機構部の開閉を可能にしている。
【0026】
次に、本実施例の錠前構造による開閉動作を説明する。図15(a),(b)は鍵27の挿入されない前の状態における主としてシャッタ機構部26の配置状態を示す。図示のように、第1のシリンダ部24の鍵孔部28は鍵27の挿入される手前側から見えるが、第2のシリンダ部25の鍵孔部37はシャッタ機構部26により閉止されており、手前側から見えない。また、図16(a)は鍵27の挿入されない前の状態における錠前構造の第1の係止機構部30の配置状態を示し、図16(b)は図16(a)のI矢視の鍵孔部28等の状態を示す。
【0027】
図17(a),(b)に示すように、鍵27を第1のシリンダ部24の鍵孔部28に挿入すると、鍵27の基雄鍵刃部29の第1番目基雄鍵刃部29aに第1のシリンダ部24の第1番目係止部30aが係止する。この場合、角度θ1だけ離れている第2番目係止部30bは第2番目基雄鍵刃部29bには係止しない。また、鍵27はシャッタ機構部26によりそれ以上の挿入を拘束される。
【0028】
次に、図17(c)に示すように、図17(a)の状態にあった鍵27を回動すると、第1のシリンダ部24が回動し、これに伴ってシャッタ機構部26も第2のピン41を中心として回動する。角度θ1だけ回動すると第1のシリンダ部24の第2番目係止部30bが鍵27の第2番目基雄鍵刃部29bに係止する。
【0029】
シャッタ機構部26が角度θ1だけ回動すると、図18(a),(b),(c)に示すように、鍵27は第2のシリンダ部25の鍵孔部37に挿入可能となり、鍵27の第1番目基雄鍵刃部29aに第2のシリンダ部25の第3番目係止部38aが係止する。この場合、これより角度θ2だけ離れている第4番目係止部38bは鍵27の第2番目基雄鍵刃部29bには係止しない。また、第1のシリンダ部24の第1番目係止部30aや第2番目係止部30bは鍵27の第3番目基雄鍵刃部29cや第4番目基雄鍵刃部29dに非係止又は係止した状態に保持される。
【0030】
図18に示した状態から更に鍵27を回動すると図19(a),(b)に示す状態となり、第2のシリンダ部25が更に角度θ2だけ回動し、第4番目係止部38bが鍵27の第2番目基雄鍵刃部29bに係止する。この状態で前記出入ロック機構部が作動し、開放動作が行われる。更に、鍵27を少し回動することにより、鍵27の基雄鍵刃部29と各係止部30a,30b,38a,38bとの係止が解放され、鍵27を手前に引き抜くことができる。
【0031】
以上のように、本実施例の錠前構造では、シャッタ機構部26による鍵刃部37等の閉止と、その回動による開放により鍵の開閉が行われるものであり、極めて簡便構造ではあるが、これにより、確実なピッキング防止が可能になる。
【0032】
【発明の効果】
1)本発明の請求項1に記載の防犯用錠前構造によれば、外側ノブ部に角度位置がずれた状態で複数のシリンダ部が配置されているため、鍵を1つのシリンダ部に挿入して噛合せしめてもロック解除をすることができない。即ち、鍵の挿入と回動を行うことによってのみ取付対象部のロック解除が可能になる。これにより、ピッキングの被害を大幅に低減することができる。また、本発明の防犯用錠前構造は単純な通常の構造の複数のシリンダ部を複数配設しこれに噛合する単純構造の鍵とから構成されるため極めて簡便なもので安価に実施することができる。また、自由状態では鍵通路はシャッタ機構部により遮断されているため、鍵孔を覗いても第1シリンダ部等の存在や構造を知ることができない。よって開錠を行うことが難しく防犯性の向上が図れる。
2)本発明の請求項2に記載の防犯用錠前構造によれば、シャッタ機構部により第2のシリンダ部の鍵孔部が遮断され、まず、ピッキングが防止される。この第2のシリンダ部の鍵刃部は鍵の挿入により回動可能となる第1のシリンダ部の回動動作により、始めて開口されるものであり、この位置で鍵を更に挿入して回動することにより出入ロック機構部の開閉が行われる。従って、ピッキングに対しては極めて効果的な構造のものからなる。また、構造としては極めて簡便のものであり、コンパクトにまとめられ、長手方向の寸法も短くて済む。これにより、任意の場所にセットすることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の防犯用錠前構造の全体外観構造を示す側面図。
【図2】本発明の防犯用錠前構造の第2シリンダ部に鍵の先雄鍵刃部を挿入した状態を示す部分軸断面図。
【図3】図2のA−A線拡大断面図。
【図4】図2のB−B線拡大断面図。
【図5】図2のC−C線拡大断面図。
【図6】シャッタ機構部を開放し本発明の防犯用錠前構造の第1シリンダ部の直前にまで鍵を挿入した状態を示す部分軸断面図。
【図7】図5のD−D線拡大断面図。
【図8】本発明の防犯用錠前構造の第1シリンダ部に鍵5を挿入し噛合せしめた状態を示す部分軸断面図。
【図9】図8のE−E線拡大断面図。
【図10】図8の状態にあった鍵を更に回動し、ロック解除位置まで廻した状態を示す部分拡大断面図。
【図11】本発明の第2の実施例の防犯用錠前構造の全体構造を示す軸断面図。
【図12】図11のF−F線断面図。
【図13】図11等に示す防犯用錠前構造における鍵の全体構造を示す平面図。
【図14】図13のG−G線断面図。
【図15】鍵挿入前における錠前構造を示す軸断面図(a)及び図15(a)のH−H線断面図(b)。
【図16】鍵挿入前における第1のシリンダ部の係止部の状態等を示す軸断面図(a)及び図16(a)のI矢視の側面図(b)。
【図17】鍵挿入時の鍵と第1のシリンダ部との係合状態を示す軸断面図(a)及び横断面図(b)及び鍵を角度θ1だけ回動した位置における横断面図(c)。
【図18】第2のシリンダ部に鍵を挿入した状態を示す軸断面図(a)及び図18(a)のJ−J線横断面図(b)及びK−K線横断面図(c)。
【図19】図18の状態から更に角度θ2だけ回動した状態を示す軸断面図(a)及び図19(a)のL−L線横断面図(b)。
【符号の説明】
1 防犯用錠前構造
2 内側ノブ部
3 錠本体部
4 外側ノブ部
5 鍵
6 ドア
7 内ノブ
8 第1シリンダ部
9 第2シリンダ部
10 外ノブ
11 先雄鍵刃部
12 基雄鍵刃部
13 把持部
14 雌鍵刃部
15 雌鍵刃部
16 シャッタ
17 スプリング
18 空間部
19 空間部
20 シャッタ機構部
21 壁部
22 空間形状部
23 取付対象部
24 第1のシリンダ部
25 第2のシリンダ部
26 シャッタ機構部
27 鍵
28 鍵孔部
29 基雄鍵刃部
29a 第1番目基雄鍵刃部
29b 第2番目基雄鍵刃部
29c 第3番目基雄鍵刃部
29d 第4番目基雄鍵刃部
30 第1の係止機構部
30a 第1番目係止部
30b 第2番目係止部
31 係止部
32 スプリング
33 第1のピン
34 長孔
35 突起部
36 凹部
37 鍵孔部
38 第2の係止機構部
38a 第3番目係止部
38b 第4番目係止部
39 係止部
40 スプリング
41 第2のピン
42 ピン孔

Claims (2)

  1. 鍵を用いて開閉され防犯用の鍵構造を有する錠前構造であって、該錠前構造は、取付対象部の内側に設けられる内側ノブ部と、前記取付対象部内に配設され出入ロック機構部を有する錠本体部と、前記取付対象部の外側に設けられる外側ノブ部とからなり、該外側ノブ部は、前記錠本体部に連結されて前記出入ロック機構部を作動するための第1シリンダ部と、該第1シリンダ部に連結され、前記第1シリンダ部と独立して動作される単一または複数の第2または第2乃至第nシリンダ部とからなり、前記第1及び第2または第2乃至第nシリンダ部を動作する鍵は、前記第1シリンダ部の雌鍵刃部に噛合し前記第2又は第2乃至第nシリンダ部に噛合又は挿入可能な形状の先雄鍵刃部を先端側に形成すると共にその基端側に前記第2又は第2乃至第nシリンダ部の雌鍵刃部に挿入又は噛合可能な第2又は第2乃至第nの基雄鍵刃部を形成するものからなり、前記第1シリンダ部と第2シリンダ部又は第2シリンダ部とこれに連結される第3・・・第nシリンダ等の隣接するシリンダ部とは鍵動作されない自由状態にあって夫々の前記雌鍵刃部の配置される角度位置が異なって配置され、隣接して配置される各シリンダ部間には相互の雌鍵刃部が角度合わされた場合において前記鍵の押圧力により開口するシャッタ機構部が介設されることを特徴とする防犯用錠前構造。
  2. 鍵を用いて開閉され防犯用の鍵構造を有する錠前構造であって、該錠前構造は、取付対象部の内側に枢支され前記取付対象部との間に前記鍵の基雄鍵刃部に係止する第1の係止機構部を弾性出入自在に介設し内部に前記鍵の挿通可能な鍵孔部を形成する第1のシリンダ部と、該第1のシリンダ部と同一軸線上に隣接して配置され前記取付対象部の内側に枢支され前記取付対象物との間に前記鍵の基雄鍵刃部に係止する第2の係止機構部を弾性出入自在に介設し内部に前記鍵の挿入可能な鍵孔部を形成し前記取付対象部の出入ロック機構部に係合する第2のシリンダ部と、該第2のシリンダ部と前記第1のシリンダ部との間に介設されこれ等にピン支持されるシャッタ機構部とを備えるものからなり、前記第1のシリンダ部の鍵孔部及び第1の係止機構部と前記第2のシリンダ部の鍵孔部及び第2の係止機構部とは前記鍵の挿入されない自由状態において互いに角度θだけずれた位置に配置され、前記シャッタ機構部は、前記鍵の挿入されない自由状態において前記第1のシリンダ部の鍵孔部と前記第2のシリンダ部の鍵孔部との連通を遮断する状態に配置され、かつ前記第1のシリンダ部の鍵孔部に挿入された前記鍵の回動動作により回動して第1及び第2のシリンダ部の鍵孔部を連通可能にする形状から形成されることを特徴とする防犯用錠前構造。
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