JP3762872B2 - 無線通信システム及び無線通信方法 - Google Patents

無線通信システム及び無線通信方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、制御局と複数の無線端末とから構成される無線通信システム及び無線通信方法に関し、詳細には、複数の無線端末間で直接通信を行う無線通信システム及び無線通信方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
無線通信では無線端末間の位置関係・通信環境が動的に変わり、通信品質が大きく変化する。このような不安定な状況において安定した通信を行うためには、通信環境の変化に応じて送信電力に関する設定(送信電力設定)と受信電力に関する設定(受信感度設定)を適切に制御する必要がある。
【0003】
通信品質とは、無線端末と無線端末の間で通信を行うときの通信の品質を具体的に表す情報のことである。例えば、以下のものがある。
(1)エラーレート
一方の無線端末から他方の無線端末にデータ送信を行ったときにデータパケットの送信に失敗した比率を表す。
(2)最大受信電力
送信側無線端末が最大送信電力で送信を行ったときの受信側無線端末での受信電力のことである。
【0004】
特開平11−266256号公報には、各無線端末がフレーム先頭領域で検査信号を送信し、他の無線端末はこれを受信してその強度又はエラー率等を測定することにより他の全無線端末との通信品質を知る方法が開示されている。
これに基づき、通信品質の高い無線端末間では通信速度が速いが確実性の低いデータ送信を行い、通信品質の低い無線端末では通信速度は遅いが確実性の高い送信を行うことができる。
このようにして、定期的に送信される検査信号を使用することで動的に通信品質を判断して、通信品質に応じて最適な変調方式を決定することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記公報記載の装置では、以下のような問題点があった。
送信される情報は、制御データ、時間的に連続するデータストリームと、コマンドのような非同期データの3種類存在する。これ以降、単にデータと記述したときは非同期データのことを指すものとする。
データ通信の手順について説明する。
【0006】
図16は、データ通信の手順の流れを示す略線図である。
図16に示すように、データ通信の手順は、データ送信(要求送信)とデータ送信確認(応答送信)に分けることができる。要求送信において要求データを応答側無線端末に対して送信する。また、応答送信において応答側無線端末は要求側無線端末に対して応答データを送信する。要求側無線端末は、要求データを送信することにより、応答側無線端末に要求送信として要求データの内容の動作を要求する。応答側無線端末は、要求データを受信したのち、該データの内容に基づき動作を行い、要求側無線端末に対し要求データの受信結果を応答送信として応答データを送信する。要求側無線端末は、応答データを受け取ることにより要求データが受理されたことを知り、通信は終了する。
【0007】
図17は、要求データパケットの略線図、図18は、応答データパケットの略線図である。
これらの図に示すように、要求データ内のシーケンス番号は、要求データ毎に番号が振られている。応答データ内のシーケンス番号は、応答側無線端末が応答する要求データのシーケンス番号を格納している。要求側無線端末は、応答データ内のシーケンス番号より、どの要求データに関する応答なのかを判断する。
【0008】
要求側無線端末は、応答データ内のシーケンス番号を検出すると、該シーケンス番号の要求データ送信は成功したと判断する。要求データの送信を行った後に送信の成功を確認しないままに送信のタイムアウトになった場合には、要求データの送信に失敗したと判断する。要求側無線端末は、データ送信に失敗したと判断した場合には、要求データの再送を行う。
【0009】
応答側無線端末は、送信した応答データのシーケンス番号を要求側無線端末から再び受信すると、応答データの送信に失敗したと判断する。応答データの送信のタイムアウトになるまでに、送信したシーケンス番号の要求データが再送されてこなければ送信に成功したと判断する。しかし、送信が成功したと判断するまでにかかる時間は、タイムアウトになるまで待つため要求送信と比べると非常に長くなる。
【0010】
データ送信において、各無線端末に送信の機会を平等に与えるために、ポーリング方式がある。ポーリング方式は、無線通信システム内において、ある1つの無線端末が、無線通信システム内の他の無線端末にポーリングパケットを送信することによって、データの送信権を与える方式である。送信権を与えられた無線端末は、送信するデータが存在すればデータ送信を開始する。
【0011】
ポーリング方式の通信では、何れかの無線端末がポーリングパケットを送信することで送信先の無線端末にデータ送信権を与える。ここでは、制御局がポーリングパケットを送信することで無線端末にデータ送信権を与える。制御局は、無線端末宛てにポーリングパケットを送信することで該無線端末にデータ送信権を与えたあと、該無線端末データ送信が終了した又はデータ送信が行われなかったと判断したら、次の無線端末にデータ送信権を与える。
ここで、上記公報に記載の装置は、伝送路に応じて最適な変調方式を適宜選択するという内容であり、データ送信における電力制御については考慮していない。
【0012】
ポーリング方式の通信においてデータ送信を行うとき、送信側無線端末と受信側無線端末の間の通信品質だけでなく、送信側無線端末の制御局との間の通信品質も考慮しなければならない。その通信品質に応じて、適切に送信電力と受信電力の制御を行わなくてはならない。例えば、送信側無線端末と受信側無線端末の間の通信品質はきわめて良好である場合においても、制御局と送信側無線端末の間の通信品質が悪ければ、送信側無線端末は最大出力でデータ送信を行わないと、データ送信が上手くいかない場合が出てくる。
【0013】
ここで、図19乃至図21を参照して送信側無線端末と受信側無線端末の距離が非常に近く、かつ制御局との距離が非常に遠い場合について考える。
図19は、無線端末の配置の例を示す略線図である。図20は、無線端末配置の例(図16)の場合の略線図であり、制御局と各無線端末の間の通信品質である。また、図21は、無線端末配置の例(図16)の場合の略線図であり、各端末同士の間の通信品質である。
【0014】
送信側無線端末は、受信側無線端末が受信電波の減衰をしないで受信できる適度な強度で送信したとすると、図20に示すように、制御局には電波が届かない。制御局は、送信側無線端末がデータ送信を行わなかったと判断し、次の無線端末に送信権を与えるためにポーリングパケットの送信を開始してしまい、送信側無線端末のデータ送信とポーリングパケットが衝突してしまう。逆に、制御局に電波が届く強度で送信側無線端末が送信したとすると、図21に示すように、受信側無線端末での電波の受信強度が非常に強くなり、受信側無線端末は、受信電波の強度が強すぎてデータの受信ができなくなる。
【0015】
この例のように、送信側無線端末と受信側無線端末の通信環境はきわめて良好であっても、送信側無線端末は最大送信強度で送信しなくては正常に通信を行うことができない場合が出てくる。
このため、無線端末間が正常に通信を行うには、送信側無線端末と受信側無線端末の間の通信品質、送信側無線端末と制御局の間の通信品質を判断して、適切な送信電力設定を導き出さなくてはならない。
送信電力制御方法としては、制御局がシステム内部の全端末の送信電力の制御を管理することで送信制御を行う方法もある。しかし、この方法では、通信のオーバーヘッドが増大してしまう。
【0016】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであって、制御局が送信電力の制御を管理することなく、非制御局の無線端末が夫々通信品質を判断して適切な送信電力設定を適宜設定できる無線通信システム及び無線通信方法を提供することを目的としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明の無線通信システムは、制御局と、前記制御局に無線接続される複数の無線端末とを備え、前記無線端末相互間で直接通信が可能な無線通信システムにおいて、前記無線端末は、送信電力レベルを切り替える切替手段と、前記制御局との間の通信品質Aと、他の各無線端末との間のn個の通信品質b1,b2,…,bnを記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された通信品質A及び通信品質b1,b2,…,bnに基づいて、送信電力レベルを決定し、該決定した送信電力レベルになるように前記切替手段を切り替える制御手段と、前記決定された送信電力レベルで他の無線端末へデータ送信を行う送信手段とを備えることを特徴としている。
【0018】
また、前記通信品質A又は通信品質b1,b2,…,bnは、既知の送信電力で送信したときの受信結果に基づく通信品質情報を含むものであってもよく、前記通信品質A又は通信品質b1,b2,…,bnは、既知の送信電力で送信したときの受信結果を基に前記制御局が算出した各無線端末の受信可能電力の下限までの余裕値を示す情報を含むものであってもよい。
【0019】
また、前記通信品質A又は通信品質b1,b2,…,bnは、各無線端末が送信電力制御を行ったときの受信結果に基づく通信品質情報を含むものであってもよく、前記各無線端末が送信電力制御を行ったときの受信結果に対する通信品質が、十分/不十分の2値情報を含むものであってもよい。
【0020】
また、より好ましくは、前記余裕値は、前記通信品質Aに含まれ、前記2値情報は、前記通信品質A及び通信品質b1,b2,…,bnに含まれ、各無線端末は、前記余裕値の示す送信電力よりも大きな送信電力で送信する場合は、前記通信品質b1,b2,…,bnに含まれる前記2値情報により送信電力を制御し、前記余裕値の示す送信電力よりも小さな送信電力で送信する場合は、前記通信品質A及び通信品質b1,b2,…,bnに含まれる前記2値情報により送信電力の制御を行うものであってもよい。
【0021】
また、本発明の無線通信方法は、制御局と、前記制御局に無線接続される複数の無線端末とを備え、前記無線端末相互間で直接通信が可能な無線通信システムの無線通信方法において、各無線端末では、前記制御局と自己の無線端末との間の通信品質Aと、自己の無線端末と他の各無線端末との間のn個の通信品質b1,b2,…,bnを記憶し、前記通信品質A及び通信品質b1,b2,…,bnに基づいて、自己の無線端末の送信電力制御を行うことを特徴としている。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しながら本発明の好適な無線通信システム及び無線通信方法の実施の形態について詳細に説明する。
まず、本発明の基本的な考え方について説明する。
本発明が適用される無線通信システムは、フレームを既知の送信電力で送信する領域(既知送信電力領域)と可変の送信電力で送信領域(可変送信電力領域)に分かれている。
【0023】
各無線端末は、自己の無線端末と制御局、自己の無線端末と他の無線端末との間の通信品質を判断する。この通信品質に応じて、自己の無線端末は可変送信電力領域において他の無線端末に送信するときの送信電力設定を決定し、決定された送信電力設定で他の無線端末宛てに送信を行うようにする。
【0024】
各無線端末は、既知送信電力領域と可変送信電力領域の受信結果より受信に関する通信品質を判断し、その結果をブロードキャストして全無線端末に伝える。各無線端末は受信した通信品質を記憶し、自己の無線端末と制御局、自己の無線端末と他の無線端末との間の通信の品質を判断する。
各無線端末は、無線端末の受信可能電力の下限までの余裕値と、可変送信電力領域における無線端末の送信電力が十分/不十分を示す2値情報を記憶する。
【0025】
無線端末が、自己の無線端末と制御局の間の前記余裕値の示す送信電力よりも大きな送信電力で送信する場合は、自己の無線端末と受信側の無線端末との間の前記2値情報より送信電力を制御する。自己の無線端末と制御局の間の前記余裕値の示す送信電力よりも小さな送信電力で送信する場合は、自己の無線端末と制御局、自己の無線端末と受信側の無線端末の間の前記2値情報により送信電力の制御を行う。
このようにして各無線端末は、自己の無線端末と制御局、自己の無線端末と他の無線端末との間の通信品質を判断し、通信品質に応じて自己の無線端末の送信電力制御を行う。
【0026】
図1は、上記基本的な考え方に基づく本発明の実施の形態の無線通信システムにおける無線端末の送受信部の構成を示すブロック図であり、送信電力制御、受信電力制御の流れの一例を示す。図中、太矢印は、制御信号を示している。
図1において、無線端末の送受信部10は、アンテナ11、送信アンプ12(切替手段)、変調部13、減衰器(アッテネータ)14、AGC(Automatic Gain Control:自動利得制御)回路15、復調部16、中間周波数信号(IF信号)から受信信号レベルを検出し、対数変換してRSSI出力信号を出力する受信レベル指示回路(RSSI回路)17、復調部16及びRSSI回路17からの入力を基に、送信アンプ12、減衰器14及びAGC回路15を制御するコントローラ18(制御手段)を備え、コントローラ18は、制御局と自己の無線端末との間の通信品質(通信品質A)を記憶する記憶1回路19(記憶手段)、及び自己の無線端末と他の各無線端末との間のn個の通信品質b1,b2,…,bnを通信品質Bとして記憶する記憶2回路20(記憶手段)を有する。
【0027】
上記アンテナ11、送信アンプ12及び変調部13は、全体として、決定された送信電力レベルで他の無線端末へデータ送信を行う送信手段を構成する。
以下、上述のように構成された無線通信システムの動作を説明する。まず、送受信装置10の動作について述べる。
【0028】
送信する場合、送信信号は変調部13により変調され、送信アンプ12によって信号が増幅されて、アンテナ11に伝わり送信される。送信アンプ12をコントローラ18が制御することによって、送信電力を調節する。
受信する場合、アンテナ11からまず減衰器14に伝わり受信信号が減衰される。減衰器14は、コントローラ18によって減衰率が調節される。コントローラ18は、受信信号を復調するときに受信信号が強すぎて受信電波の復調時に飽和してしまうと判断した場合に、受信電波を減衰器14により減衰することで、受信電波が復調部16において復調時に飽和しないように調節する。復調部16が飽和したか否かの情報は、復調部16からコントローラ18へ送られる。
【0029】
減衰器14を通過した受信信号は、AGC回路15とRSSI回路17に送出される。AGC回路15では、可変利得制御を行って復調部16に適正な入力レベルまでIF信号を増幅する。次に復調部16によって受信信号の復調を行い、ベースバンド信号が復元される。
他方のIF信号は、RSSI回路17によって、直流信号に変換された後、内部の電流電圧変換増幅器によって、入力された電力を対数変換して出力をコントローラ18に送る。
【0030】
上記送受信装置10を備える無線端末は、送信・受信に合わせて送信電力設定・受信感度設定を行う。具体的には、コントローラ18が、送信アンプ12、減衰器14、AGC回路15を調節することで、送信・受信に合わせて送信電力設定・受信感度設定の設定を行う。また、受信電力に関する情報は、RSSI回路17からの出力と減衰器14の設定から入手する。また、アンテナ11端における受信電力は、RSSI回路17からの受信結果に減衰器14における減衰の分を補正することで得る。
【0031】
次に、受信感度設定の処理について説明する。
受信電力の制御は、減衰器14とAGC回路15によって行う。減衰器14は、コントローラ18が指定した設定で減衰動作を行う。AGC回路15に関しては、コントローラ18はAGC回路15の設定に初期値を設定するのみであり、後の動作はAGC回路15への入力信号に基づいてAGC回路15がコントローラ18の指示によらずに動作を行う。
【0032】
AGC回路15の制御に使用している制御値は、コントローラ18が読み出すことができる。コントローラ18は、AGC回路15から読み出した制御値により、減衰器14の設定を変化させることで、減衰器14を通過した電力がAGC回路15の制御可能な範囲内に収まるように制御を行う。
【0033】
また、コントローラ18は、送信電力設定・受信感度設定の設定を行うとき、無線通信システムの通信品質より判断して設定値を導き出す。コントローラ18は、記憶1回路19及び記憶2回路20を備えており、制御局と各無線端末の間の通信品質は記憶1回路19に、各無線端末同士の間の通信品質は記憶2回路20に記憶する。コントローラ18は、通信品質が必要なときは上記記憶回路19,20より通信品質を取り出すことができる。
【0034】
次に、図2乃至図15を参照して無線通信システムの制御局及び各無線端末の動作について説明する。以下の説明において、無線端末0は制御局であり、無線端末1〜3は被制御局の無線端末である。
図2は、各無線端末が格納する制御局における受信結果の格納例を表にして示す図である。また、図3は、各無線端末が格納するデータ受信不可電力フラグの格納例を表にして示す図である。
【0035】
制御局は、既知送信電力領域と可変送信電力領域における受信結果を、フレーム毎(例えば、1フレームは4ms)に既知送信電力領域でブロードキャストする。上記制御局のブロードキャストにより、全無線端末に図2に示す情報が伝わる。
予想余剰受信電力は、各無線端末が既知送信電力領域において送信したときの制御局における受信電力から、制御局が導き出した制御局が受信可能な受信電力の下限までの余裕値の情報である。
【0036】
制御局データ受信不可電力フラグは、可変送信電力領域において各無線端末が他の無線端末宛てに送信したときの制御局における受信結果である。受信電力が十分でないときはこのフラグを立てて受信電力が十分でないと報告する。
また、各無線端末は、過去に可変送信電力領域において、他の無線端末が自己の無線端末宛てに送信したときの受信結果をデータ受信不可電力フラグとしてフレーム毎に既知送信電力領域でブロードキャストする。その各無線端末のブロードキャストの結果として、各端末が1列分を送るので全無線端末に図3のデータ受信不可電力フラグが伝わる。
【0037】
データ受信不可電力フラグは、可変送信電力領域において上方の無線端末が送信したときの他方の無線端末における受信結果である。受信電力が十分でないときはこのフラグを立てて受信電力が十分でないと報告する。
また、図2に示す予想余剰受信電力より、下限送信電力設定を導き出す。
【0038】
各無線端末は、下限送信電力設定までは図3のデータ受信不可電力フラグにより送信電力の制御を行う。制御局において受信が保証された電力以下の送信電力制御を行うときは、図2に示す制御局データ受信不可電力フラグと、図3に示すデータ受信不可電力フラグにより送信電力の制御を行う。
このようにして各無線端末は、自己の無線端末と制御局、自己の無線端末と他の無線端末との間の通信品質を判断し、通信品質に応じて自己の無線端末の送信電力制御を行う。
【0039】
図4は、本実施形態における無線通信システムの概略構成を示す略線図である。図4において、楕円で囲まれた部分は、各無線端末において通信が可能なカバーエリアを示している。
ネットワークの構成形態として、1つの無線通信システム内に1つの制御局のみ存在する制御局を中心としたスター型のトポロジー構成として構成する。そのため、無線通信システム上のアクティブな無線端末は、常に制御局との双方向通信が可能な状態となっている。また、無線端末同士も、無線端末の間の通信環境が良好であれば直接に通信を行う。しかし、無線端末間同士では無線端末間の距離や障害物の要因で通信ができない場合もあり、その場合は他の無線端末を中継して通信を行う。
【0040】
図5は、無線通信システムが使用する無線フレームの構成を示す略線図である。図5に示すように、無線フレームは、既知送信電力領域と可変送信電力領域に分かれる。既知送信電力領域は管理領域であり、可変送信電力領域はユーザデータ領域である。
【0041】
管理領域は、フレームの維持管理や各無線端末間の通信品質の確認等を行うために、制御局と無線端末間で通信を行うための領域である。この管理領域での通信は、共通の変調方式・符号化率を使用し、送信電力は最大出力で行う。また、ポーリングパケットも共通の変調方式・符号化率を使用し、送信電力は最大出力で行い全端末に届くように送信する。
【0042】
<管理領域>
(1)フレームスタート領域21
フレームの開始を無線通信ネットワーク内の全無線端末に通知するために、制御局が全無線端末に向けて送信する。無線通信システムを維持管理するための領域としても利用する。
(2)動作状態報告領域22
無線通信システムに参加している各無線端末が、自身の動作状態を動作状態報告パケットとして報告する領域である。無線端末が動作状態報告パケットの送信を行う位置情報はフレーム管理領域において示され、その管理情報に基づいて、各無線端末は動作状態報告パケットを送信する。
【0043】
<ユーザデータ領域>
(1)ユーザデータ領域23
予め帯域が確保されることもなく適宜データの通信が行われる。1フレーム内において、管理領域が終わった後から、次のフレームが開始されるまでの空き領域で順次データが送信される。制御局は、識別値を含めたポーリングパケットを送信し、送信権を得た無線端末がデータの送信を開始する。
【0044】
<フレームスタート領域>
図6は、上記フレームスタート領域21の構成を示す略線図である。
(1)フレーム管理領域24
無線通信システムを維持管理するための情報を制御局が送信する。
【0045】
無線端末が、動作状態報告領域において動作状態報告パケットの送信を行うときの位置情報もここで送信する。
(2)無線端末情報領域25
無線端末に関する情報を制御局が送信するための領域である。各無線端末に関する情報を、夫々無線端末情報として格納する。前記図2のブロードキャストはこの領域で行う。
【0046】
<無線端末情報>
図7は、無線端末情報の構成を示す略線図である。
(1)無線端末番号26
無線端末を認識するための番号である。無線端末情報は、該無線端末番号によって認識された無線端末に関する情報である。
(2)無線端末状態27
無線端末が現在どのような状態かを指すステータスである。動作中なのか、それとも省電力中なのかを指す。
(3)予想余剰受信電力情報28
制御局において、非制御局の無線端末が送信した動作状態報告パケットの受信が成功したか失敗したか、また受信に成功した場合には予想余剰電力を格納する。
【0047】
図8は、上記予想余剰受信電力情報28に格納される情報の一例を示す図である。図8では、受信失敗の分類「0」から受信成功であるが最大受信電力からの下限値は0dBである分類「1」、さらに受信成功で下限値は−60dBである分類「7」までの8分類とする。制御局は、制御局における無線端末番号で示された無線端末のパケットの最大受信電力から、その無線端末に関する予想余剰受信電力を導き出す。
【0048】
ここで、予想余剰電力は、制御局が、制御局における最大受信電力からマイナス何dBまでの電力のパケットの受信が可能かを示す情報である。この情報は制御局が導き出す。
この予想余剰受信電力から、制御局が(最大受信電力)−(予想余剰受信電力)の電力までのパケットを受信でき、無線端末番号で示された無線端末が(最大送信電力)−(予想余剰受信電力)の電力まで送信電力を下げることができると判断できる。
【0049】
(4)制御局データ受信不可電力フラグ29
図7に戻って、制御局は、無線端末が他の無線端末宛てに送信したデータを受信し、受信したデータの受信電力の中に、制御局において受信電力が小さすぎて受信に障害が出る可能性があると判断したデータが存在するときは受信電力が不十分と判断して、制御局データ受信不可電力フラグをセットする。
図9は、上記制御局データ受信不可電力フラグ29に格納される情報の一例を示す図である。
【0050】
<動作状態報告パケット>
上記動作状態報告領域22で用いる使用動作状態報告パケットは、自己の無線端末の情報と他の無線端末との通信品質の報告を、無線端末が行うためのパケットである。
【0051】
図10は、動作状態報告パケットの構成を示す略線図である。動作状態報告パケットは、自己端末情報30及び各端末情報領域31から構成される。
(1)自己端末情報30
自己の無線端末の状態を報告するために使用する。
(2)各端末情報領域31
前記図3に示す1列毎のブロードキャストはここで行う。
【0052】
自己の無線端末と各端末との間の通信状況を報告するために使用する。動作状態報告パケット内には、全無線端末に関する情報が格納されており、各端末情報の数は全無線端末の数だけ存在する。各端末情報は、各端末情報領域の中で無線端末番号の順に並んで格納されている。
【0053】
各端末情報において、無線通信システムの通信状況に関する情報を全て格納すれば、各端末は通信品質を確実に的確に判断することができる。しかし、動作状態報告パケットのパケット長が長くなってしまい、帯域を圧迫してしまう。このため、各端末情報に格納する情報は簡潔なものにする。
各端末情報の中で、送信電力制御に関係するものはデータ受信不可電力フラグのみであり、1ビットの構成である。
【0054】
<各端末情報>
図11は、各端末情報の略線図である。動作状態報告パケット受信結果32及びデータ受信不可電力フラグ33から構成される。
(1)動作状態報告パケット受信結果32
動作状態報告パケットの受信が成功したか失敗したか、また受信に成功した場合の受信電力に関する情報を格納する。
(2)データ受信不可電力フラグ33
無線端末において、データ領域における受信電力が小さすぎて受信に障害がでる可能性があると判断したときは受信電力が不十分と判断して、データ受信不可電力フラグ33をセットする。逆に、データ受信不可電力フラグ33がセットされていない場合は、受信電力は十分大きいと判断する。
図12は、データ受信不可電力フラグに格納される情報の一例を示す図である。
【0055】
次に、通信品質について説明する。無線端末間の通信品質は、自己の無線端末が受信した動作状態報告パケットの受信結果、ユーザ領域での通信結果を基に導き出す。通信品質とは、無線端末内で保持している通信の品質を表す情報を指し、過去の通信記録より導き出す。通信品質としては以下のものがある。
【0056】
(1)最大受信電力
送信側無線端末が最大送信電力で送信を行った場合の受信側無線端末での受信電力のことである。動作状態報告パケットは最大電力で送信される。動作状態報告パケットの受信電力を、他の無線端末からの自己の無線端末における最大受信電力とする。
(2)下限送信電力設定
自己の無線端末が他の無線端末宛てにデータを送信したとき、制御局においてデータが受信できる送信電力設定の下限である。自己の無線端末は、下限送信電力設定より大きな送信電力設定で他の無線端末宛てに送信した場合に、制御局における受信電力はパケットの受信が可能な電力であると判断する。
下限送信電力設定は(最大送信電力)−(予想余剰受信電力)により導き出される。ここで、予想余剰受信電力は、予想余剰受信電力情報に格納されている、マイナス何dBまでパケットの受信が可能かを示す情報のことである。
【0057】
ここで、データ送信の成功の判断について説明する。データ通信の手順は、前記図16に示すように、データ送信(要求送信)とデータ送信確認(応答送信)に分けることができる。
要求送信において要求データを応答側無線端末に対して送信する、応答送信において応答側無線端末は要求側無線端末に対して応答データを送信する。要求側無線端末は、要求データを送信することにより、応答側無線端末に要求送信として要求データの内容の動作を要求する。応答側無線端末は、要求データを受信したのち、該データの内容に基づき動作を行い、要求側無線端末に対し要求データの受信結果を応答送信として応答データを送信する。要求側無線端末は、応答データを受け取ることにより要求データが受理されたことを知り、通信は終了する。
【0058】
前記図17は、要求データパケットの略線図であり、前記図18は応答データパケットの略線図である。図17及び図18に示すように、要求データ内のシーケンス番号は要求データ毎に番号が振られている。応答データ内のシーケンス番号は、応答側無線端末が応答する要求データのシーケンス番号を格納している。要求側無線端末は、応答データ内のシーケンス番号より、どの要求データに関する応答なのか判断する。
【0059】
要求側無線端末は、応答データ内のシーケンス番号を検出すると、該シーケンス番号の要求データ送信は成功したと判断する。要求データの送信を行った後に送信の成功を確認しないままに送信のタイムアウトになった場合は、要求データの送信に失敗したと判断する。要求側無線端末は、データ送信に失敗したと判断すると、要求データの再送を行う。
【0060】
応答側無線端末は、送信した応答データのシーケンス番号を要求側無線端末から再び受信すると、応答データの送信に失敗したと判断する。応答データの送信のタイムアウトになるまでに、送信したシーケンス番号の要求データが再送されてこなければ送信に成功したと判断する。しかし、送信が成功したと判断するまでにかかる時間は、タイムアウトになるまで待つため要求学信と比べると非常に長くなる。
【0061】
次に、送信過程の処理について説明する。
図13は、送信過程の処理を示すフローチャートであり、図中、Sはフローの各ステップを示す。以下の手順により、送信過程の動作を行う。
まず、送信電力の細かな制御を行う場合の動作について述べる。送信電力を少し上げる場合は、送信電力設定を一段階上げる動作を行う。送信電力を少し下げる場合は送信電力設定を一段階下げる動作を行う。送信電力設定を一段階上げる場合は例えば0.5dBm送信電力を上げる動作を行う。送信電力設定を下げる場合は例えば0.5dBm送信電力を下げる動作を行う。
【0062】
(1)送信電力が小さいかどうか判定する(ステップS1)。
動作状態報告パケット内の各端末情報のデータ受信不可電力フラグがセットされているときは、送信電力が小さいと判断する。それ以外の場合は、通信品質は安定していると判断する。
(2)送信電力が小さくないときは、通信品質が安定していると判断して、ステップS2で送信電力設定を導き出し、ステップS4でデータ送信を行って送信過程処理を終了する。
(3)送信電力が小さいときは、通信品質が不安定であると判断して、ステップS3で送信電力設定を一段階(例えば0.5dBm)上げ、ステップS4でデータ送信を行って送信過程処理を終了する。
【0063】
図14は、通信品質が安定している場合の送信電力設定導出の処理を示すフローチャートであり、図13のステップS13の処理に対応する。
まず、ステップS11で送信電力設定が下限送信電力設定より大きいか否かを判別し、送信電力設定が下限送信電力設定以下のときはステップS12で無線端末情報の制御局データ受信不可電力フラグがセットしてあるか否かを判別する。上記ステップS11で送信電力設定が下限送信電力設定より大きいとき、あるいは上記ステップS12で無線端末情報の制御局データ受信不可電力フラグがセットしてないときは、ステップS13で送信電力設定を変えてからデータ送信が成功したか否かを判別する。
【0064】
送信電力設定を変えてからデータ送信が成功した場合には、ステップS14で送信電力設定を一段階下げて本フローを終了し、送信電力設定を変えた後にデータ送信が成功していない場合には、ステップS15で送信電力設定をそのまま維持して本フローを終了する。一方、上記上記ステップS12で無線端末情報の制御局データ受信不可電力フラグがセットしてあるときは、ステップS16で送信電力設定を1段階上げて本フローを終了する。
【0065】
このように、送信電力設定が自己の無線端末の制御局宛て下限送信電力設定よりも大きい場合は、送信電力設定を変えた後にデータ送信が成功していれば送信電力設定を一段階下げ、送信電力設定を変えた後にデータ送信が成功していないなら送信電力設定はそのまま維持する。
【0066】
また、送信電力設定が自己の無線端末の制御局宛て下限送信電力設定よりも小さい場合、無線端末情報の制御局データ受信不可電力フラグがセットしてある場合は、送信電力設定を一段階上げ、送信電力設定がセットしてない場合で、送信電力設定を変えた後にデータ送信が成功していれば送信電力設定を一段階下げる。送信電力設定を変えた後にデータ送信が成功していないなら送信電力設定はそのまま維持する。
【0067】
次に、受信過程の処理について説明する。
図15は、受信過程の処理を示すフローチャートである。以下の手順により、受信過程の動作を行う。
(1)前回の受信過程から今回の受信過程までの間に、最大受信電力が更新されたかどうかを判別する(ステップS21)。
(2)最大受信電力が更新された場合には、減衰器14の設定を導出する(ステップS22)。
【0068】
無線端末は、自己の無線端末が弱電力のパケットを受信している状況から、急に送信側無線端末が最大送信電力の送信強度で送信を開始した場合であっても、AGC回路15の制御のみで受信電力制御の対応ができるように減衰器14を設計する。
無線端末は、最大受信電力とAGC回路15の制御範囲を比較する。最大受信電力がAGC回路15の制御範囲外だと判断した場合には、受信電力が最大受信電力のときにAGC回路15の制御範囲になるような減衰器14の設定を導き出す。
【0069】
(3)減衰器14の設定に合わせ、AGC回路15の設定を導出する(ステップS23)。
無線端末は、現在の減衰器14の設定で前回の受信電力のデータを受信した場合のAGC回路15の設定を導き出す。
無線端末は、減衰器14の設定を変えた場合は、減衰器14の設定の変化量だけAGC回路15の設定を補正する。
【0070】
(4)AGC回路15による自動制御をする(ステップS25)。
ステップS24でデータ受信中か否かを判別し、データ受信中でなければ受信過程の処理を終了し、データ受信中であればステップS25でAGC回路15による自動制御を、データ受信がなくなるまで繰り返す。
無線端末は、データ受信中はAGC回路15が受信電力の自動制御を行うことにより、受信電力の制御を行う。
【0071】
以上述べたように、本実施の形態の無線通信システムの各無線端末は、コントローラ18が、制御局と各無線端末の間の通信品質Aを記憶する記憶1回路19、及び各無線端末同士の間の通信品質Bを記憶する記憶2回路20を備え、通信品質A及び通信品質Bに基づいて自己の無線端末の送信電力レベルを決定し、該決定した送信電力レベルになるように送信アンプ12の送信電力レベルを切り替えて送信電力制御を行うように構成したので、各無線端末は、自己の無線端末と他方の無線端末、自己の無線端末と制御局との間の通信品質を判断し、通信品質に応じて制御局と送信側無線端末の両方に電波が届くように送信を行うことができる。
【0072】
すなわち、無線端末は、送信しようとする無線端末までの通信品質を予め保持しているので通信経路の確立をまたずに適切な送信強度で送信を行うことができ、通信確立時間の大幅な短縮及び省電力化を図ることができる。また、各無線端末が自立して上記送信電力制御を行うので、制御局がシステム内部の全端末の送信電力の制御を管理する負担を軽減することができ、通信のオーバーヘッドを減少させることができる。
【0073】
このように、無線通信のように通信環境の変動が激しい場合に、無線端末と無線端末間の通信が可能になるように、制御局と送信側無線端末の両方に電波が届くような送信設定を導き出すことができ、適切に送信電力の制御を行うことができる。
なお、上記実施の形態では、制御局と制御局に無線接続される無線端末とを備える無線通信システムに適用した例であるが、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multipex:直交周波数分割多重)方式やTDMA方式等どのような通信方式の装置にも適用可能である。
【0074】
また、上記実施の形態では、制御局、無線端末の名称を用いているが、これは説明の便宜上であり、例えば基地局、移動局等でもよい。また、通信装置等の一部に組み込まれたものであってもよく、上記無線通信機能を備えたPDA(Personal Digital Assistant)や小型ノート型パソコンにも応用できる。
【0075】
また、本実施の形態では、コントローラ18が、制御局と各無線端末の間の通信品質Aを記憶する記憶1回路19、及び各無線端末同士の間の通信品質Bを記憶する記憶2回路20を備える構成としたが、記憶手段の種類、記憶方法などは前述した実施の形態に限られない。例えば、記憶回路19,20は、機能的に分かれていればよく、ハード的に2つに分かれている必要はない。また、コントローラ18外部に設けられたものであってもよい。
【0076】
さらに、上記受信装置を構成するアッテネータ、増幅器、AGC回路等の種類、数などは上述した実施の形態に限られない。また、本実施の形態では、高周波帯域通過フィルタ(RFBPF)、中間周波数帯域通過フィルタ(IFBPF)をなどは図示を省略したが、これらを備えるものでよいことは勿論である。
【0077】
【発明の効果】
以上、詳述したように、本発明によれば、制御局が送信電力の制御を管理することなく、非制御局の無線端末が夫々通信品質を判断して適切な送信電力設定を適宜設定することができ、各無線端末は自己の判断により通信品質に応じた適切な送信電力の制御を行うことができる。したがって、無線通信のように通信環境の変動が激しい場合であっても、送信電力が適切に制御され無線端末と無線端末間の通信が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の無線通信システムにおける無線端末の送受信部の構成を示すブロック図である。
【図2】本実施の形態の無線通信システムの各無線端末が格納する制御局における受信結果の格納例を表にして示す図である。
【図3】本実施の形態の無線通信システムの各無線端末が格納するデータ受信不可電力フラグの格納例を表にして示す図である。
【図4】本実施の形態の無線通信システムの概略構成を示す略線図である。
【図5】本実施の形態の無線通信システムが使用する無線フレームの構成を示す略線図である。
【図6】本実施の形態の無線通信システムのフレームスタート領域の構成を示す略線図である。
【図7】本実施の形態の無線通信システムの無線端末情報の構成を示す略線図である。
【図8】本実施の形態の無線通信システムの予想余剰受信電力情報に格納される情報の一例を示す図である。
【図9】本実施の形態の無線通信システムの制御局データ受信不可電力フラグに格納される情報の一例を示す図である。
【図10】本実施の形態の無線通信システムの動作状態報告パケットの構成を示す略線図である。
【図11】本実施の形態の無線通信システムの各端末情報の略線図である。
【図12】本実施の形態の無線通信システムのデータ受信不可電力フラグに格納される情報の一例を示す図である。
【図13】本実施の形態の無線通信システムの送信過程の処理を示すフローチャートである。
【図14】本実施の形態の無線通信システムの通信品質が安定している場合の送信電力設定導出の処理を示すフローチャートである。
【図15】本実施の形態の無線通信システムの受信過程の処理を示すフローチャートである。
【図16】無線通信システムのデータ通信の手順の流れを示す略線図である。
【図17】無線通信システムの要求データパケットの略線図である。
【図18】無線通信システムの応答データパケットの略線図である。
【図19】無線通信システムの無線端末の配置の例を示す略線図である。
【図20】無線通信システムの無線端末配置の例の場合の略線図である。
【図21】無線通信システムの無線端末配置の例の場合の略線図である。
【符号の説明】
10 無線端末の送受信部
11 アンテナ
12 送信アンプ(切替手段)
13 変調部
14 減衰器(アッテネータ)
15 AGC回路
16 復調部
17 RSSI回路
18 コントローラ(制御手段)
19 記憶1回路(記憶手段)
20 記憶2回路(記憶手段)

Claims (12)

  1. 制御局と、前記制御局に無線接続される複数の無線端末とを備え、前記無線端末相互間で直接通信が可能な無線通信システムにおいて、
    前記制御局は、該制御局が受信可能な受信電力の下限までの余裕値を予想し、これを予想余剰受信電力情報として前記複数の無線端末にブロードキャストにより送信し、
    前記無線端末は、送信電力レベルを切り替える切替手段と、
    前記制御局から送信された前記予想余剰受信電力情報を受信する受信手段と、
    前記予想余剰受信電力情報を基に算出される前記制御局との間の通信品質Aと、他の各無線端末との間のn(nは任意の自然数)個の通信品質b1,b2,…,bnを記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段に記憶された通信品質A及び通信品質b1,b2,…,bnに基づいて、前記予想余剰受信電力情報から自己の無線端末が他の無線端末宛てにデータを送信したとき、前記制御局においてデータが受信できる送信電力設定の下限である下限送信電力を設定して送信電力レベルを決定し、該決定した送信電力レベルになるように前記切替手段を切り替える制御手段と、
    前記決定された送信電力レベルで他の無線端末へデータ送信を行う送信手段と
    を備えることを特徴とする無線通信システム。
  2. 前記通信品質A又は通信品質b1,b2,…,bnは、
    既知の送信電力で送信したときの受信結果に基づく通信品質情報を含むことを特徴とする請求項1記載の無線通信システム。
  3. 前記通信品質A又は通信品質b1,b2,…,bnは、
    既知の送信電力で送信したときの受信結果を基に前記制御局が算出した各無線端末の受信可能電力の下限までの余裕値を示す情報を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の無線通信システム。
  4. 前記通信品質A又は通信品質b1,b2,…,bnは、
    各無線端末が送信電力制御を行ったときの受信結果に基づく通信品質情報を含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の無線通信システム。
  5. 前記各無線端末が送信電力制御を行ったときの受信結果に対する通信品質が、十分/不十分の2値情報を含むことを特徴とする請求項4記載の無線通信システム。
  6. 前記余裕値は、前記通信品質Aに含まれ、前記2値情報は、前記通信品質A及び通信品質b1,b2,…,bnに含まれ、
    各無線端末は、前記余裕値の示す送信電力よりも大きな送信電力で送信する場合は、前記通信品質b1,b2,…,bnに含まれる前記2値情報により送信電力を制御し、
    前記余裕値の示す送信電力よりも小さな送信電力で送信する場合は、前記通信品質A及び通信品質b1,b2,…,bnに含まれる前記2値情報により送信電力の制御を行うことを特徴とする請求項3又は5に記載の無線通信システム。
  7. 制御局と、前記制御局に無線接続される複数の無線端末とを備え、前記無線端末相互間で直接通信が可能な無線通信システムの無線通信方法において、
    前記制御局では、該制御局が受信可能な受信電力の下限までの余裕値を予想し、これを予想余剰受信電力情報として前記複数の無線端末にブロードキャストにより送信し、
    各無線端末では、前記制御局から送信された前記予想余剰受信電力情報を受信し、
    前記予想余剰受信電力情報を基に算出される前記制御局と自己の無線端末との間の通信品質Aと、自己の無線端末と他の各無線端末との間のn個の通信品質b1,b2,…,bnを記憶し、
    前記通信品質A及び通信品質b1,b2,…,bnに基づいて、前記予想余剰受信電力情報から自己の無線端末が他の無線端末宛てにデータを送信したとき、前記制御局においてデータが受信できる送信電力設定の下限である下限送信電力を設定して自己の無線端末の送信電力制御を行うことを特徴とする無線通信方法。
  8. 前記通信品質A又は通信品質b1,b2,…,bnが、
    既知の送信電力で送信したときの受信結果に基づく通信品質情報を含むことを特徴とする請求項7記載の無線通信方法。
  9. 前記通信品質A又は通信品質b1,b2,…,bnが、
    既知の送信電力で送信したときの受信結果を基に前記制御局が算出した各無線端末の受信可能電力の下限までの余裕値を示す情報を含むことを特徴とする請求項7又は8に記載の無線通信方法。
  10. 前記通信品質A又は通信品質b1,b2,…,bnが、
    各無線端末が送信電力制御を行ったときの受信結果に基づく通信品質情報を含むことを特徴とする請求項7乃至9のいずれか一項に記載の無線通信方法。
  11. 前記各無線端末が送信電力制御を行ったときの受信結果に対する通信品質が、十分/不十分の2値情報を含むことを特徴とする請求項10記載の無線通信方法。
  12. 前記余裕値は、前記通信品質Aに含まれ、前記2値情報は、前記通信品質A及び通信品質b1,b2,…,bnに含まれ、
    各無線端末では、前記余裕値の示す送信電力よりも大きな送信電力で送信する場合は、前記通信品質b1,b2,…,bnに含まれる前記2値情報により送信電力を制御し、
    前記余裕値の示す送信電力よりも小さな送信電力で送信する場合は、前記通信品質A及び通信品質b1,b2,…,bnに含まれる前記2値情報により送信電力の制御を行うことを特徴とする請求項9又は11に記載の無線通信方法。
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