JP3761314B2 - ディスク装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、CD−ROMやDVD−ROMなどのディスク装置に係り、特に、いわゆるノート型パソコンなどへの内蔵を可能としたスロットイン方式の薄型で且つ直径が12cmの大径ディスクと直径が8cmの小径ディスクの双方を装填可能としたディスク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ノート型パソコンなどに搭載されるCD−ROMやDVD−ROMなどのディスク装置は、いわゆるドロワー(引出し)方式のものが一般的であり、いわゆるスロットイン方式で且つ直径12cmの大径ディスクと直径8cmの小径ディスクの双方に対応可能なものを薄型に構成して搭載するのは困難であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記理由としては、以下の問題が未解決であることが考えられる。
(1)スロットイン方式のディスク装置では、ディスク装置内に搬送されて来るディスクを所定のクランプ位置に停止させるためには、直径の相違するディスクの種類ごとに位置決め手段が必要である。
【0004】
(2)スロットイン方式では、小径ディスクと大径ディスクの双方を挿入可能な挿入口が開口して設けられることになるが、この挿入口の開口幅は大径ディスクに合わせた広いものであるため、小径ディスクを挿入したときに小径ディスクが挿入口の開口幅の一方に片寄って挿入されることがある。装置内には小径ディスクを位置決めする位置決め部材が設けられるが、挿入口から小径ディスクが片寄って挿入された場合には、この小径ディスクの位置決めエラーが生じやすい。
【0005】
(3)車載用のディスク装置などでは、挿入口の内側に小径ディスクの直径よりもわずかに広い間隔で配置された一対の規制ピンが設けられ、大径ディスクが挿入されるときには、大径ディスクに押されて前記一対の規制ピンが開くものがある。しかし、この構造では、小径ディスクを一対の規制ピンの間に挿入することになるため、挿入位置の自由度がなく、また小径ディスクを片寄った位置から挿入したときに前記規制ピンが抵抗となり、挿入感触が悪くなる。したがって、パソコンなどに搭載するディスク装置としては使用感触の点から好ましくない。
【0006】
本発明は上記従来の課題を解決するものであり、大径ディスクと小径ディスクの双方が同じ挿入口から挿入されるものにおいて、小径ディスクをディスク駆動部上に確実に案内することができ、また小径ディスクの挿入感触が良好なディスク装置を提供することを目的としている。
【0007】
また、本発明は、小径ディスクを案内するピンが、大径ディスクの駆動時にディスク回転の妨げにならないようにしたディスク装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、大径ディスク(DL)と小径ディスク(DS)挿入可能な挿入口(3a)と、この挿入口(3a)の内側に配置されたディスク搬送手段(G)と、ディスク搬送手段(G)で搬送されたいずれかのディスクの中心穴が保持されるディスク駆動部(4)とを有するディスク装置において、
前記挿入口(3a)の内側で且つ左右両側には、ディスクの面に沿う方向に回動自在に支持された一対の選択部材(11)と、それぞれの選択部材(11)に固定された第1のピン(P1)および第2のピン(P2)とが設けられ、第1のピン(P1)が選択部材(11)の回動支点よりもディスク駆動部(4)に近い位置に配置され、第2のピン(P2)が、第1のピン(P1)よりもディスク駆動部(4)に近い位置に配置されており、
それぞれの選択部材(11)には、それぞれのピン(P1,P2)どうしを互いに接近させる方向に付勢力が与えられて、第2のピン(P2,P2)の対向間隔が第1のピン(P1,P1)の対向間隔よりも狭く、第1のピン(P1,P1)の対向間隔と第2のピン(P2,P2)の対向間隔が、共に大径ディスク(DL)の直径よりも狭く且つ小径ディスク(DS)の直径よりも広く配置されており、
第2のピン(P2,P2)よりも装置奥側には、一対の位置決め部材(13a,13a)が設けられ、それぞれの位置決め部材を支持するとともに、第2のピン(P2,P2)の対向間隔が広がる方向へ各選択部材(11,11)が回動したときに、その回動力で動作させられて位置決め部材(13a,13a)を装置奥側へ移動させる支持部材(13A,13B)が設けられており、
挿入口(3a)から挿入された小径ディスク(DS)は、第1のピン(P1)と第1のピン(P1)との間、および第2のピン(P2)と第2のピン(P2)との間を移動して、位置決め部材(13a,13a)によってディスク駆動部(4)に位置決めされ、挿入口(3a)から挿入された大径ディスク(DL)の縁部で第1のピン(P1,P1)の対向間隔および第2のピン(P2,P2)の対向間隔が広げられて各選択部材(11,11)が回動させられ、位置決め部材(13a,13a)は、大径ディスク(DL)をディスク駆動部(4)に位置決めする位置へ移動させられることを特徴とするものである。
【0009】
上記手段では、挿入口の内側に複数組のピンが複段に設けられており、この複数組のそれぞれの組のピンの間隔は、大径ディスクの直径よりも狭く、小径ディスクの直径よりも広く、且つその間隔がディスク駆動部に向かうにしたがって狭くなっている。したがって小径ディスクが挿入口に片寄って挿入されたときに、小径のディスクは間隔が徐々に狭くなる複数組のピンにより徐々に中心方向へ案内される。その結果、小径ディスクの中心をディスク駆動部上に正確に位置決めできる確率が高くなる。
【0010】
また大径ディスクが挿入されたときには、この大径ディスクの挿入力によりピンの間隔が広げられる。したがって大径のディスクも装置内にスムースに挿入可能となる。
【0011】
上記において、位置決め部材(13a,13a)が大径ディスク(DL)を位置決めできる位置に移動したときに、この移動力により第2のピン(P2,P2)が、駆動中の大径ディスク(DL)に当たらない位置へ退避させられるものとすることが好ましい。
【0012】
この構成では、複数組のピンが装置内方に設けられて、大径ディスクがディスク駆動部に設置されたときにいずれかのピンが大径ディスクと重なる位置に配置されていても、大径ディスクが位置決めされた時点で、位置決め部材の移動力によりピンが大径ディスクから離れる位置に待避する。よってピンが大径ディスクの回転駆動の妨げにならない。したがって、小径ディスクを案内するピンを装置の内方に配置することが可能になり、小径ディスクをディスク駆動部に確実に案内できる位置にピンを配置することが可能になる。
【0013】
また、ディスク搬送手段(G)を構成している搬送ローラ(22)が、第2のピン(P2,P2)と、選択部材(11,11)の回動支点との間に位置していることが好ましい。
【0014】
選択部材がアーム状であり、挿入口側に設けられた支持軸を中心として回動できるようにし、またピンをアーム状の選択部材の装置内方側に配置し、ピンが挿入口側に設けられた支点を中心に回動するように構成すると、大径ディスクが挿入されたときにはその円弧状の縁部に押されてピンが両側方へ移動しやすいが、ディスク以外のものが挿入されピンに当たった場合には、この当り方向の力でピンが両外方へ移動しにくくなる。よってディスク以外のものの挿入を阻止する機能を発揮できるようになる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について図面を参照して説明する。
図1は、本発明におけるディスク装置の実施の形態を示す外観斜視図である。図1に示されるディスク装置Aは、蓋体に相当する主筐体1とその底部に相当する副筐体2と、これら両者の前面(Y1)側に設けられた化粧板3とで覆われ、極めて薄型である。すなわち、図1に示されるディスク装置Aは、スロットイン方式の薄型のディスク装置である。
【0016】
主筐体1と副筐体2との間には、ディスク駆動部4がエアー又はオイルなどが注入された複数のダンパ部材Kによって弾性的に支持されている。化粧板3には、小径(8cm)のディスクDSおよび大径(12cm)のディスクDLの挿入又は排出を行うスリット状の挿入口3aが設けられている。
【0017】
ディスク駆動部4では、駆動シャーシ5にスピンドルモータMが設けられており、このスピンドルモータMの図示上面(Z1)側は、例えば鉄などの強磁性体から構成されたターンテーブルTaとなっている。そして、スピンドルモータMに隣接する位置には、平行な一対のガイド部材(図示しない)と、このガイド部材に支持されたピックアップPが設けられている。このピックアップPは、図示しないスクリュー軸の正転又は逆転により、ディスクの半径方向に自在に移動できるものとなっている。よって、挿入口3aから挿入されたディスクDは、ターンテーブルTaに載置されて回転駆動され、ピックアップPによって再生又は記録を行なうことが可能となっている。
【0018】
図2は、図1に示すディスク装置Aの主筐体1を背面側(内部側)から示す斜視図、図3は図2の矢印IIIの方向から見た(装置を上方から見た)平面図である。
図2に示すように、主筐体1の背面(内部)には、搬送手段、クランプ手段、排出手段などの各種の部材が設けられている。挿入口3aの後部(Y2側)には、主筐体1の背面に敷設され、且つ挿入されて来るディスクDを水平に保持する第1のディスクガイド8と搬送ローラ22と搬送ブラケット21からなるディスク搬送手段Gが設けられている。またこの第1のディスクガイド8と隣接する図示Y2側には、押えガイド9および第2のディスクガイド10が敷設されている。
【0019】
押えガイド9には、図示Y1側の両端に回動軸9a,9aが設けられている。第1のディスクガイド8には、受部(図示しない)が形成されており、前記回動軸9a,9aはこの受部に嵌合的に軸支されている。よって、押えガイド9は搬送ローラ22に接近する方向(Z2方向)に回動できるものとなっている。また押えガイド9のY2側の先端の両端には、規制ピン9b,9bが設けられており、主筐体1の側板1aおよび1bに穿設された角穴1a1,1b1にそれぞれ挿通されている。よって、押えガイド9の回動量はこの角穴1a1,1b1によって規制される。なお、押えガイド9をZ2方向に付勢する付勢部材が設けられており(図示せず)、搬送ブラケット21が図示Z1方向に接近するディスク挟持状態にあるときに押えガイド9が搬送ローラ22に密着するものとなっている。
【0020】
また図2および図3に示すように、主筐体1の背面と、第1のディスクガイド8,押えガイド9および第2のディスクガイド10との間には、選択アーム11,11およびセレクトアーム12A,12Bが左右均等の位置にそれぞれ回動自在に設けられている。選択アーム11,11は、ともに挿入口3aに近接する端部側に設けられ支持軸11a,11aにおいて回転自在に軸支され、接続ピンP2,P2を有する他端側が回動されるものとなっている。支持軸11aと接続ピンP2との間には、当接ピンP1,P1がそれぞれ植設されており、ディスクガイド8の両端に設けられた切欠部8a,8a内を自在に回動でき、この切欠部8a,8aから当接ピンP1,P1が図示Z2方向に突出している。接続ピンP2,P2は、セレクトアーム12A,12Bの端部に穿設された長孔12a,12aにそれぞれ遊挿されている。さらに接続ピンP2,P2の先端は、第2のディスクガイド10に形成された円弧溝10a,10aに挿通され、この円弧溝10a,10a内を自在に移動できるものとなっている。
【0021】
なお、図3に示すように当接ピンP1と当接ピンP1間の幅W1は、小径ディスクの直径RSよりも広く、且つ大径ディスクの直径RLよりも狭く設定されている(RS<W1<RL)。また接続ピンP2と接続ピンP2との幅W2は、小径ディスクの直径RSよりも広く設定されている(RSW2)。
【0022】
また、セレクトアーム12A,12Bの他方の端部には、扇ギヤ12b,12bがそれぞれ形成されている。扇ギヤ12b,12bの曲率半径中心は、支軸12c,12cに一致しており、この支軸12c,12cを中心にセレクトアーム12A,12Bが揺動できるようになっている。扇ギヤ12b,12bは、位置決めアーム13A,13Bの中心軸13c,13cに同軸状に形成された同軸ギヤ13b,13bに噛み合っている。位置決めアーム13A,13Bの先端には、テーパ状の先端部を有する位置決めピン13a,13aがそれぞれ植設されており、挿入口3aから挿入されるディスクD(大径ディスクDL又は小径ディスクDS)に対向するものとなっている。なお、図3に示すように位置決めピン13a,13aの位置は、位置決めアーム13A,13Bの中心軸13cとターンテーブルTaの中心とを結ぶ線L1,L1よりもそれぞれ両側方向、即ち側板1a(X2),1b(X1)側に位置するように設定されている。
【0023】
一方、位置決めアーム13Aの同軸ギヤ13bと位置決めアーム13Bの同軸ギヤ13bとの間は、平板をクランク状に打ち抜き形成し、その両端にラック部14Aおよび14Bを有するリンクアーム14がX軸方向に摺動自在に連結されている。
【0024】
よって、図3において例えばセレクトアーム12Aが反時計回り方向に回転すると、位置決めアーム13Aの同軸ギヤ13bが扇ギヤ12bとは反対方向である時計回り方向に回転するため、リンクアーム14は図示X2方向へ移動する。これにより、ラック部14Bが位置決めアーム13Bを反時計方向に回転させると同時に、他方のセレクトアーム12Bが同軸ギヤ13bによって時計回り方向に回転する。また、これとは反対に、図3においてセレクトアーム12Aが時計回り方向に回転すると、位置決めアーム13Aは反時計回り方向に回転し、リンクアーム14は図示X1方向へ移動する。これにより、ラック部14Bが位置決めアーム13Bを時計方向に回転させると同時に、他方のセレクトアーム12Bを反時計回り方向に回転させる。
【0025】
すなわち、位置決めアーム13Aと位置決めアーム13B、セレクトアーム12Aとセレクトアーム12Bなど左右対称に同期させて駆動させることが可能となっている。なお、リンクアーム14を図示X1方向に付勢する付勢部材S1が設けられており、通常は図2および図3に示すようにリンクアーム14が最もX1側に移動させられている。よって、セレクトアーム12Aは図3において時計回り方向に回動され、セレクトアーム12Bは図3において反時計回り方向に回動されており、選択アーム11,11は互いに接近する方向にそれぞれ回動している。
【0026】
主筐体1の背面とリンクアーム14との間には、略くの字形状に形成された回動アーム15が設けられている。回動アーム15の先端には、トリガピン15aが植設されており、このトリガピン15aは、前記位置決めアーム13A,13Bの位置決めピン13aと13aとの間に位置し、挿入されて来るディスクDに対向するものとなっている。
【0027】
リンクアーム14の一方の端部(X2側)には、傾斜状に穿設された傾斜ガイド溝14aおよび突設された凸部14bが形成されている。傾斜ガイド溝14aには、前記回動アーム15の折り曲げ部分に突設された凸部15bが挿通されている。また凸部14bは後述するロック部材20のロック爪20bに係止可能となっている。一方、回動アーム15の他方の端部(X2側)にも、凸部15cが突設されている。この凸部15cは、主筐体1の一方の側板1aに沿ってY軸方向に摺動可能に設けられたスイッチアーム16のY2側端部に穿孔された長孔16aに遊挿されている。スイッチアーム16の他方の端部(Y1)側は、図示Z2方向に折り曲げられた係止部16bが形成されており、後述するスライダ17の底部17hのY1側の端部に押圧されるとともに、ラックアーム18の被押圧部18cに当接可能となっている。またスイッチアーム16自体は、付勢部材S2によりY2方向に付勢されている。
【0028】
図2に示すように、主筐体1には側板1aに沿って移動するスライダ17が設けられている。このスライダ17の側面には、図示Y軸方向に摺動可能なラックアーム18が設けられている。すなわち、スライダ17にはY軸方向に延びるガイド溝17aおよび17bが穿設されており、このガイド溝17a,17b内に側板1aに突設された凸部1e,1fがそれぞれ挿通されることにより、図示Y軸方向に移動できるようになっている。またラックアーム18にも、ガイド溝18aおよび18bがそれぞれ穿設されており、前記ガイド溝18a内にスライダ17の一方の端部(Y1)側に突設された凸部17cが、およびガイド溝18b内に凸部17dがそれぞれ挿通されている。よって、ラックアーム18は、Y方向にスライダ17とともに又は独立して移動できるようになっている。
【0029】
なお、ラックアーム18に形成された係止穴18dとスライダ17の一部を曲げ形成した係止片17eとの間には、付勢部材S3が張架されており、通常ラックアーム18は図示Y2方向に付勢されている。また、ラックアーム18の図示Y1側の端部の下面(Z1)側には、ラック部18eが形成されており、後述する搬送ブラケット21に設けられたギヤ群23の一つと噛み合うものとなっている。
【0030】
また、スライダ17の他方(Y2)側の端部には、回転軸17fに回転自在に軸支されたロック機構19が回転自在に設けられている。ロック機構19は、回転軸17fよりもY1側に突設された係止部17gと、ロック機構19の端部に形成された係止孔19bとの間に張架された付勢部材S4により、その回転が規制されている。そして、ロック機構19の先端に略三角形状に形成された爪部19aが後述するロック部材20の凸部20cに係止するものとなっている。
【0031】
図2に示すように、主筐体1の側板1aと背板1cとが形成する一隅には、ロック部材20が設けられている。ロック部材20は、金属板を断面が略コの字状に折り曲げ形成したものであり、主筐体1に植設された回転軸20aによって回転自在に軸支されている。ロック部材20の下面(Z1)側の一部は図示X1方向に延び、その先端にはロック爪20bが形成されている。他方、ロック部材20の上面(Z2)側は図示Y1方向に延び、その先端には凸部20cが突設されている。またロック部材20には、背板1cとの間にスプリングコイルなどの付勢部材S5が張架されており、ロック部材20全体が図示反時計回り方向(図3では時計回り方向)に付勢されている。なお、ロック部材20の上面と下面との間の連結部には、L字形状に曲げ形成された規制部20dが形成されており、この規制部20dが主筐体1の背板1cに当接するため、ロック部材20の回転が規制される。
【0032】
主筐体1内のディスクガイド8に対向する位置には、ディスク搬送手段Gが設けられている。ディスク搬送手段Gは、主に金属板を曲げ形成した搬送ブラケット21と搬送ローラ22から構成され、搬送ブラケット21の側部21aと側部21bとの間に搬送ローラ22が回転自在に支持されている。一方の側部21aには、後述するギヤ群23が組み込まれており、搬送ローラ22を回転駆動するものとなっている。ギヤ群23の最もY1側には、大ギヤ23aが設けられている。搬送ブラケット21の側部21aは、主筐体1の側板1aに突設された支持ピン1gに回転自在に支持されているとともに、この支持ピン1gには前記大ギヤ23aが軸支されている。他方の側部21bには、軸孔21b1が穿設されている。この軸孔21b1には、主筐体1の側板1bに突設された支軸ピン1h(図示せず)が挿通されることによって軸支されている。すなわち、搬送ブラケット21は、側部21aおよび側部21bが前記支持ピン1gおよび1hによって回動自在に軸支される構造である。なお、側部21bの図示Y1側の端部には、後述するシャッタ機構の開閉動作を行なうU字溝21b2が形成されている。
【0033】
前記大ギヤ23aは、支持ピン1gに隣接して回転自在に設けられた駆動ギヤ24に噛み合うものとなっている。主筐体1の内部には、図示しない駆動モータが設けられており、この駆動モータの駆動力が駆動ギヤ24および大ギヤ23aを有するギヤ群23を介して伝達されることにより、前記搬送ローラ22が正転又は逆転駆動される。
【0034】
なお、図3に示すように、ディスクの挿入口3a背面には、フォトセンサなどから構成される第1ないし第3の検出手段33,34,35が所定の位置に設置されており、ディスクの存否を検知できるようになっている。
【0035】
図4は、搬送ブラケットの一方の側板を示す部分側面図である。
図4に示すように、側部21aの他方(Y2)側の端部には、X2側に突出する凸部21a1が突設されており、この凸部21a1が略三角形状に形成された増速リンク25の一角に形成されたU字溝25aに挿通されている。増速リンク25の他の一角には、貫通孔25bが穿設されている。増速リンク25は、上述した側板1aに沿って設けられ、且つ上述のスライダ17のガイド溝17aを挿通して図示X1方向に突設される凸部1eの先端が、この貫通孔25bに挿通されることにより、回転自在に軸支されている。さらに増速リンク25の残りの一角には、図示X2方向に突出する凸部25cが形成されており、スライダ17に穿設されているクランク溝17i内に挿通されている。
【0036】
また、増速リンク25とスライダ17との間には、ねじりコイルばね(反転ばね)から構成される付勢部材S6が設けられている。付勢部材S6の一端は、符号25dで示す増速リンク25の係止部に係止され、他端側は符号17jで示すスライダの係止部に係止されている。スライダ17が図示Y2方向に位置している状態の付勢部材S6は図4において実線で示される。このとき、増速リンク25が付勢部材S6から受ける主な付勢方向は図示Z1方向であるため、U字溝25aに挿通されている凸部21a1は図示Z1方向に付勢される。よって、搬送ブラケット21の側部21aのY2側の先端部分が図示Z1方向に付勢され、搬送ブラケット21が押えガイド9に接近する方向へ回動し、搬送ローラ22と押えガイド9とで、ディスクを挟持する状態となる。なお、このとき付勢部材S6の付勢力の一部は増速リンク25をY2方向に付勢するため、増速リンク25の凸部25cはスライダ17のクランク溝17iの段差部をY2方向に付勢している。
【0037】
一方、スライダ17が図4においてY1方向に移動されると、スライダ17のクランク溝17iの段差部が増速リンク25の凸部25cをY1方向に押圧する。スライダ17のY1方向への移動に伴って、増速リンク25は凸部1e(貫通孔25b)を中心に図示時計回り方向に回動する。これにより、係止部17jは符号17j′の位置に、および係止部25dは符号25d′の位置に移動するため、付勢部材S6は図4において点線で示す状態となる。よって、付勢部材S6は、増速リンク25を図示Z2方向に付勢することから搬送ブラケット21はZ2方向に回動し、搬送ローラ22が押えガイド9から離間してディスク非挟持状態(図(C)を参照)となる。なお、このとき付勢部材S6の付勢力の一部は、スライダ17をY1方向へ付勢するものとなる。
【0038】
またスライダ17のZ1側には、X1方向に曲げ形成された係止部17kが設けられている。この係止部17kには孔が穿設されており、後述する回動片32に穿設された貫通孔32aとの間に連結ピンが挿通することによって連結されている。
【0039】
図2および図3に示すように、主筐体1の内部背面の中央にはクランプ機構26が設けられている。クランプ機構26は、クランパ27,翼部28,29および昇降部材30などから構成されている。クランパ27は、マグネット式であり、クランパ27内にリング状に設けられたマグネット(図示せず)が強磁性体で形成されたターンテーブルTaに磁着することにより、ターンテーブルTaとクランパ27との間にディスクDをクランプすることができる。
【0040】
また翼部28,29は、所定の間隔をおいて左右対称にヒンジ部28a,29aがそれぞれ設けられており、このヒンジ部28a,29aに設けられた回動軸にてそれぞれ翼部ガイド31A,31Bに回動自在に支持されている。図3に示すように、翼部28、29の両端には、突起状の支持部28b,28bおよび29b,29bがそれぞれ形成されており、翼部28および29の側部に沿ってX軸方向に平行に延びる昇降部材30のガイドバー30A,30Bに形成されたガイド溝30a,30aおよび30b,30bに挿入されてそれぞれ支持されている。
【0041】
昇降部材30は、それぞれ前記ガイド溝30aおよび30bを有し、且つ平行に設けられたガイドバー30Aおよび30Bと、これらガイドバーのX2側の端部どうしを連結する連結部30Cおよびこの連結部30CからZ1方向に突出形成された連結軸30Dから構成されている。そして、昇降部材30は第2のディスクガイド10に形成されている凹部10A内にて図示X方向に摺動自在に支持されている。
【0042】
図5はクランプ機構を示すディスク装置の部分正面図である。
図5に示すように、前記ガイド溝30aおよび30bは、高さ方向に傾斜する傾斜溝である。図示実線で示すように、昇降部材30がX1方向に位置する場合には支持部28bおよび29bはガイド溝30a,30bの傾斜溝の上部(Z1)側に位置するため、翼部28,29は水平姿勢である。そして、この水平姿勢にある翼部28および翼部29の先端は、クランパ27の縁部を支持するものとなっている。また、昇降部材30(ガイドバー30A,30B)が図示X2方向に移動させられると、支持部28bおよび29bはガイド溝30a,30bの傾斜溝を下降して下部(Z2)側に位置することとなる。よって、翼部28,29は、図示点線で示すような傾斜姿勢となるため、クランパ27は自重によりZ2方向へ下降すると共に、マグネットの磁気吸着力によってターンテーブルTa上に吸着する。クランパ27の中心には略半球状の凸部27aが設けられており、ターンテーブルTa側の中心に設けられた略半球状の凹部Ta1に嵌合できるものとなっている。よって、凹部Ta1内に凸部27aが嵌合することにより、ターンテーブルTaとクランパ27との中心どうしが確実に一致するようにチャッキングされる。
【0043】
図6はディスク装置の正面図である。
図6に示すように化粧板3の背面には、シャッタ機構40が設けられている。シャッタ機構40は、薄い金属板又は樹脂製の板材などから構成されるシャッタ板41が化粧板3の背面に沿って設けられ、シャッタ板41の一方の端部(X1側)が支軸42によって回動自在に軸支されている。シャッタ板41の他方の端部(X2側)には、X2方向に突出する凸部43が形成されており、この凸部43が上述した搬送ブラケット21の側部21bに形成されたU字溝21b2に挿入されている。そして、搬送ブラケット21の搬送ローラ22が押えガイド9から離れるディスク非挟持状態のときに、ディスクDの再生又は記録が行なわれ、このとき側部21bがZ1方向に回動されてU字溝21b2もZ1方向に移動する。よって、シャッタ板41は支軸42を中心に図6において時計回り方向に回動し、挿入口3aが閉鎖状態となる。したがって、ディスクDの再生又は記録時に、挿入口3aから他のディスクが挿入されることを防止することができる。
【0044】
また、反対に搬送ブラケット21がディスク挟持状態となりディスクDの挿入又は排出が行なわれるときには、側部21bがZ2方向に移動し、すなわちU字溝21b2がZ2方向に移動する。よって、シャッタ板41は支軸42を中心に図6において反時計回り方向に回動し、挿入口3aが開口状態となる。よって、ディスクの挿入又は排出を行なうことが可能となる。
【0045】
以下、本発明におけるディスク装置の動作について説明する。
図7は、大径ディスクの挿入を示す平面図、図8は押えガイドとディスク搬送手段との関係を示す側面断面図であり、(A)はディスク搬送中,(B)はディスク搬送手段の下降途中,(C)は下降終了時(ディスククランプ時)をそれぞれ示している。
【0046】
(大径ディスクの挿入動作)
図7のディスク装置Aに示すように、挿入口3aから挿入された大径ディスクDLが第1の検出手段33の真上を通過することにより、第1の検出手段33がOFFとなりディスク挿入が検知される。ディスク装置Aでは、大径ディスクDLの挿入を確認すると図示しない駆動モータを回転させ、搬送ローラ22に正転方向(図8では反時計回り方向)の回転が与えられる。
【0047】
また図8(A)に示すように、大径ディスクDLは搬送ローラ22によって押えガイド9と第1および第2のディスクガイド8,10から構成される平面に押し付けられる。よって、大径ディスクDLは水平姿勢が維持された状態で装置本体の内方へ搬送される。ディスクDLが装置内に搬入されると後に示す機構の動作に応じて、図8(B)に示すように、押えガイド9のY2側の先端を所定の曲率で形成した丸縁部9cと搬送ローラ22との間に大径ディスクDLが挟持された状態で、搬送ローラ22および押えガイド9がZ2方向へ下降する。
【0048】
ここで図8(A)に示すディスク搬送中における前記搬送ローラ22と丸縁部9cとの位置関係であるが、図8(A)において、丸縁部9cの曲率中心は、搬送ローラ22の曲率中心よりもわずかにY1側に寄った位置に配置されている。したがって、図8(A)に示す状態で搬送ローラ22と丸縁部9cとで挟持されてY2方向へ搬送されるディスクDLは、水平線よりも上方へθで示す傾き力を与えられながら搬送される。これはディスクDLの搬送が完了した後に、図8(B)に示すように搬送ローラ22と押えガイド9とがZ2方向へ下降する際も同じである。
【0049】
よって図8(A)に示す搬送中のディスクDLおよび図8(B)に示すように搬送が完了した後のディスクDLは、共にY2側の縁部がZ1方向へ向くこと(上向き)になる。よって搬送中のディスクDLの先端がターンテーブルTaなどに引っ掛かりにくく、むしろ平面的な部材の多い天井側(Z1側)に沿って移動することになる。したがって、ディスクDLの搬入動作は終始スムーズに行なわれる。
また、排出時にターンテーブルTa上に載置されている大径ディスクDLが搬送ローラ22と押えガイド9とで挟持されたときも、ディスクDLが同様に傾斜姿勢となるため、ターンテーブルTaの凸部から大径ディスクDLの中心孔を確実に取り外すことが可能となる。
【0050】
押えガイド9は付勢部材によりZ2方向へ付勢されており、図8(B)に示すように、搬送ローラ22がZ2方向へ下降する際に、押えガイド9は前記付勢力により搬送ローラ22に追従して下降する。よって、ディスクDLの搬入が完了した後は、図8(B)に示すように、ディスクDLは搬送ローラ22と押えガイド9とで挟持されたままZ2方向へ下降させられる。
【0051】
このときの押えガイド9の下降距離は、角穴1b1,1b1内における規制ピン9b,9bの移動量で決定される。すなわち、搬送ローラ22と押えガイド9とで挟持された大径ディスクDLが図8(B)に示すように下降して、ディスクの中心孔がターンテーブルTaの凸部に入ったとき、好ましくはディスクの厚みの半分がターンテーブルTaの凸部に入ったときに押えガイド9の下降が停止するように規制ピン9b,9bの移動量が決定されている。図8(C)に示すように、その後は搬送ブラケット21のみがそのまま下降する。よって、図8(C)に示すように大径ディスクDLがターンテーブルTa上に載置された時点では、大径ディスクDLと押え部材9との間、および大径ディスクDLと搬送ローラ22との間には、隙間余裕が形成される。よって、大径ディスクDLと押えガイド9又は搬送ローラ22との当接を回避することが可能となるため、ディスクDの回転が邪魔されることがない。
【0052】
上記のように、搬送が完了したディスクDは搬送ローラ22と押えガイド9とで挟持されたままZ2方向へ下降し、ディスクの中心穴がターンテーブルTaの凸部に嵌合した後に、搬送ローラ22と押えガイド9とでディスクが開放される。このように、図8(A)に示すディスクの搬入直後からディスク中心がターンテーブルTaの突部に嵌合するまでの間、ディスクが搬送ローラ22と押えガイド9とで挟持され続けられるため、ディスクが装置内でディスク面方向へ位置ずれして、ディスク中心がターンテーブルTaの中心から外れることを防止できる。また装置全体を横向きにすなわちディスク面が重力方向へ向くような配置で使用されても、ディスクを確実に搬入できる。
【0053】
また図7では、大径ディスクDLの搬送される状況を符号DL0からDL3で示している。大径ディスクDLが搬送されると、符号DL0で示すように大径ディスクDLの縁部が図示点線で示す符号(イ)および(ロ)の位置にある選択アーム11,11の当接ピンP1,P1に当接する。さらにY2方向へ大径ディスクDLが搬送され符号DL1の位置に送られる段階では、当接ピンP1,P1は大径ディスクDLの縁部の形状沿ってそれぞれ側板1aおよび1b方向へ押圧されるため、選択アーム11,11は図示実線で示す符号(イ′)および(ロ′)の位置へそれぞれ回動させられる。
【0054】
この際、セレクトアーム12Aは反時計回り方向に回動され、点線で示す(ハ)の位置から実線で示す(ハ′)の位置へと移行する。一方、セレクトアーム12Bは時計回り方向に回動されるため、点線で示す(ニ)の位置から実線で示す(ニ′)の位置へと移行される。さらに位置決めアーム13Aおよび13Bは、扇ギヤ12b,12bおよび同軸ギヤ13b,13bを介し、それぞれ符号(ホ)から符号(ホ′)の位置へ、および符号(ヘ)から符号(ヘ′)の位置へと回動される。さらにセレクトアーム12Aおよび12Bの回動により、リンクアーム14が符号(ト)の位置からX2方向へ移動される。
【0055】
上記大径ディスクDLの挿入時において、当接ピンP1−P1間の幅間隔W1が最も広くなるのは、大径ディスクDLの直径RLが当接ピンP1−P1間を通過する符号DL1のときである。さらに大径ディスクDLが挿入されると大径ディスクDLの後部(Y1側)の形状に沿って当接ピンP1,P1が互いに接近する方向へ移動するため、当接ピンP1−P1間の幅間隔が一時的に狭まる。しかし、大径ディスクDLがさらにY2方向に進入することにより、今度は符号DL2で示すように大径ディスクDLの縁部に接続ピンP2,P2が当接することとなる。よって、一時的に狭まった当接ピンP1−P1間の幅間隔W1は、大径ディスクDLの縁部によって再度広げられるものとなる。なお、接続ピンP2,P2は、当接ピンP1,P1よりも選択アーム11,11の先端に設けられているため、選択アーム11,11の回動量は接続ピンP2−P2間を大径ディスクDLの直径が通過したときが最大となる。
【0056】
ディスクDLがDL2の位置に移動したときに、セレクトアーム12A,12Bおよび位置決めアーム13A,13Bが最も回動された状態となるため、リンクアーム14は最もX2方向に移動された符号(ト′)の位置に至る。リンクアーム14が(ト′)の位置に移動すると、リンクアームの凸部14bがロック部材20のロック爪20bに係止され、リンクアーム14はロック状態となる。またリンクアーム14の移動の際には、回動アーム15に突設された凸部15bがリンクアーム14の傾斜ガイド溝14a内を移動し、Y1側の(チ)の位置からY2側の(チ′)の位置に移動する。またこの移動では、スイッチアーム16の長孔16a内に挿通されている凸部15cを支点として、回動アーム15が図示点線で示す(リ)の位置から破線で示す(ヌ)の位置に時計回り方向に回動される。
【0057】
なお、リンクアーム14のロックは、上記のように大径ディスクDLが符号DL1からDL2に移動する際に、選択アーム11,11が一時的に狭まった後に再度広がったときにロックされるものであってもよいが、例えば、接続ピンP2を図示のものよりもピンP1に近い側に配置しておくと、大径ディスクDLが、DL2に至ったときの選択アーム11と11の(ロ′)方向への回動角度が浅くなり、この時点で位置決めアーム13A,13Bは図7に示す実線の位置まで回動しない。この場合にはディスクDLがDL3に示す位置まで搬送されたときに、このディスクDLのY2側の縁部により位置決めピン13a,13aが押され、位置決めアーム13A,13Bが図7に実線で示す(ホ′)及び(ヘ′)の位置に回動し、この時点でリンクアーム14がロックされるものとなる。
【0058】
上記のように、リンクアーム14がロック状態となると、図7に示す実線の位置にある位置決めピン13a,13aによって大径ディスクDLが位置決めされ、大径ディスクDLの中心穴がターンテーブルTaの中心に一致する。このとき、選択アーム11,11はそれぞれ側板1aおよび1bの方向に近接した位置に保持される。よって、接続ピンP2,P2が大径ディスクDLの縁部から離れ、駆動中のディスクDLの周縁部に接続ピンP2,P2が圧接することがなく、回転の妨げになるのを防止できる。
【0059】
大径ディスクDLの中心がターンテーブルTaとクランパ27との間に挟持される符号DL3の位置まで搬送されると、大径ディスクDLのY2側の先端部が符号(ヌ)に位置する回動アーム15のトリガピン15aをY2方向に押圧する。よって、回動アーム15は、符号(チ′)の位置にある凸部15bを中心にわずかに回動されて符号(ル)の位置に至る。
【0060】
大径ディスクDLのY2方向の縁部がトリガピン15aを押すことによって回動アーム15が符号(ル)に回動させられると、回動アーム15の他端側に設けられた凸部15cがスイッチアーム16の長孔16a内を図示Y1方向にわずかに押圧し、スイッチアーム16自体がY1方向にわずかに移動される。上述したようにスイッチアーム16のY1側の端部には、係止部16bが形成されている。スイッチアーム16がY1方向に移動すると、前記係止部16bがラックアーム18の被押圧部18cを押圧するため、ラックアーム18が図示Y1方向に移動させられる。この移動によって、ラックアーム18のY1側先端に形成されているラック部18eがディスク搬送手段Gに設けられた大ギヤ23aに噛み合う。
【0061】
大ギヤ23aは、駆動モータの駆動力を搬送ローラ22に伝達するギヤ群23の一つであり、図示α1方向に回動されている。よって、ラック部18eが大ギヤ23aに噛み合うと、大ギヤ23aよりラックアーム18が図示Y1方向へ牽引され、被押圧部18cが係止部16bから離れるとともにラックアーム18全体が図示Y1方向に移動する。
【0062】
そして、ラックアーム18が図示Y1方向に移動すると、上述したように搬送ブラケット21がZ2方向に回動し、図8(A)〜(C)に示すように、搬送ローラ22がZ2方向へ下降して、図8(C)の時点でディスク非挟持状態となり、大径ディスクDLへの送り力が断たれる。また、搬送ブラケット21が回動すると、搬送ブラケット21の中央に曲げ形成されている押圧部21cが副筐体2側に設けられた図示しないスイッチを押圧する。この信号を受けることにより、電力の供給が断たれて駆動モータが停止する。
【0063】
また、ラックアーム18がY1方向に移動されると、ラック部18eに近接する位置に設けられたガイド溝18aのY2側の縁部がスライダ17の凸部17cY1方向に押圧する。よって、スライダ17もラックアーム18と一体となってY1方向に移動されるものとなる。
【0064】
図9はロック機構とロック部材との関係を示す平面図である。
図2および図9に示すように、スライダ17がY1方向に移動すると、ロック部材20の凸部20cを係止していたロック機構19もY1方向に移動するが、ロック部材20の凸部20cは移動せずその位置にある。よって、ロック機構19の爪部19aが凸部20cに当接すると相対的にY2方向に押圧されるものとなる。したがって、符号(オ)に示す位置にあるロック機構19は、回転軸17fを中心に破線(ワ)で示すように反時計回り方向に回動する。そして、さらにスライダ17がY1方向に移動すると、爪部19aが凸部20cを乗り越えて係止状態が解除されることとなる。なお、ロック機構19には、ロック機構19をY1方向に付勢する付勢部材S4が張架されているため、ロック機構19が符号(ワ)で示すように反時計回り方向に回動されると、この付勢部材S4が伸張される。よって、係止状態が解除されると付勢部材S4の付勢力により、符号(カ)に示すようにロック機構19は時計方向に復帰する。
【0065】
またスライダ17のY1方向への移動時には、図2および図3に示したスライダ17の係止部17kもY1方向に移動する。係止部17kは第2のディスクガイド10に回転自在に設けられたL型形状の回動片32の一端に形成された貫通孔32aと対向するものとなっている。そして、前記係止片17kと貫通孔32aとは連結ピンで連結されている。スライダ17がY1方向に移動することにより、回動片32は図3の時計回り方向に回動し、符号(ヨ)の位置から符号(ヨ′)の位置となる。また回動片32の他端側は、U字溝32bが形成されており、このU字溝32b内に昇降部材30の連結部30Cに設けられた連結軸30Dが挿入されている。よって、回動片32が図3の時計回り方向に回動すると昇降部材30は図示X2方向に移動させられる。また回動片32が図3の反時計回り方向に回動すると、昇降部材30は図示X1に移動される。すなわち、上記のように回動片32が符号(ヨ)と符号(ヨ′)の間で回動されることにより、昇降部材30が図示X2方向に移動されるものとなっている。この移動により、上述したようにクランパ27が下降し、ターンテーブルTaに磁着するため、大径ディスクDLはターンテーブルTaとクランパ27との間に挟持される。
【0066】
さらにスライダ17がY1方向に移動すると、スライダ17のZ1側に設けられた底部17hがスイッチアーム16の係止部16bをわずかにY1方向に押圧する。この押圧により回動アーム15は図7にて符号(ル)で示す位置よりもわずかにY2方向へ移動した位置で固定される。よって、大径ディスクDLにはトリガピン15aによる弾性的な当接が及ばなくなる。また、図8(A)ないし(C)に示したように、大径ディスクDLがクランプされる際には、搬送ローラ22がZ2方向に回動するため、大径ディスクDLもZ2方向に移動した後にターンテーブルTaに載置される。すなわち、大径ディスクDLはテーパ状に形成されたトリガピン15aの先端方向に移動されるため、大径ディスクDLの縁部とトリガピン15aとの間にわずかな隙間余裕を形成される。よって、大径ディスクDLはトリガピン15aに当接することなく自由に回転できるようになる。
【0067】
(大径ディスクの排出動作)
大径ディスクDLの排出は、例えば化粧板3などに設けられた排出釦(図示しない)を人為的に操作することによって行なわれる。操作釦が操作されると、ターンテーブルTaを回転しているスピンドルモータMの回転が停止される。また搬送ローラ22を回転させる駆動モータに、挿入時とは逆方向の回転駆動指令が出される(図9の時計回り方向)。よって、図2に示すように、大ギヤ23aがα2方向に回転し、ラックアーム18はラック部18eを介して図示Y2方向に移動させられる。そして、ラックアーム18のガイド溝18aのY1側の縁部がスライダ17の凸部17cをY2方向に押圧する。よって、スライダ17もラックアーム18と一体にY2方向に移動する。
【0068】
スライダ17がY2方向へ移動すると、回動片32が図3において図示反時計回り方向に回動させられるため、昇降部材30が図示X1方向に移動する。この際、図5に示すように昇降部材30を構成するガイドバー30A,30Bに形成されたガイド溝30a,30bが点線の位置から実線で示す位置に移動する。よって、翼部28,29の支持部28b,29bがガイド溝30a,30bの傾斜溝を登坂し、上部(Z1)側に移動し、翼部28,29は、図示実線で示すような水平姿勢に復帰される。この際、翼部28,29がクランパ27の縁部を図示上方(Z1方向)に持ち上げるため、クランパ27はターンテーブルTaから分離し、Z1方向(副筐体2側)に移動して非クランプ状態となる。
【0069】
なお、一般に磁着しているターンテーブルTaからクランパ27全体を一度に分離させるときには非常に大きな力を必要とすることから、先にクランパ27の一部をターンテーブルTaから分離させた後に、残りの部分を分離させることが好ましい。これを行なうためには、ガイド溝30aとガイド溝30bの傾斜溝の長さを変えることにより、翼部28および翼部29を持ち上げるタイミングを互いに異ならせている。例えば、ガイド溝30b側を長く形成した場合には、翼部28がZ1方向に移動する時間に比べ、翼部29の移動時間は遅れたものとすることができる。よって、クランパ27はX1側の端部が先にターンテーブルTaから分離され、その後にX2側の端部を分離させることができ、容易にクランパ27とターンテーブルTaとを分離させ非クランプ状態とすることが可能となる。
【0070】
また、図9に示すようにこのスライダ17の移動においては、ロック機構19が元の位置(符号(オ)の位置)に復帰される。すなわち、上述したようにディスク挿入時は、ロック機構19は符号(カ)に移動している。排出時にスライダ17がY2方向に移動すると、ロック機構19もY2方向に移動する。この際、ロック機構19の爪部19aを構成するY2側の傾斜面19cがロック部材20の凸部20cをY2方向に押圧する。よって、ロック部材20が反時計回り方向にわずかに回動させられるため、ロック爪20bが係止していたリンクアーム14の凸部14bのロックが解除される。これにより、リンクアーム14は、付勢部材S1の付勢力により、図7の符号(ト′)の位置から元の位置である符号(ト)の位置に移動する。また、このリンクアーム14の移動に伴い、位置決めアーム13Aが符号(ホ′)の位置から符号(ホ)の位置に、および位置決めアーム13Bが符号(ヘ′)の位置から符号(ヘ)の位置にそれぞれ復帰される。さらに、セレクトアーム12A,12Bおよび選択アーム11,11は、それぞれ元の位置(符号(ハ),(ニ),(イ),(ロ)の位置)にそれぞれ復帰する。
【0071】
このように各部材が元の位置に復帰されることにより、非クランプ状態にある大径ディスクDLはY1側に押し出される。すなわち、位置決めアーム13A,13Bの回動動作により、位置決めピン13a,13aが大径ディスクDLのY2側の縁部をY1方向に押圧することから、大径ディスクDLが押し出されることとなる。
【0072】
また図4に示したように、スライダ17がY2方向に移動すると、付勢部材S6を係止する係止部17j′がY2方向に押圧される。よって係止部17j′は符号17jに復帰するとともに、付勢部材S6の他端側である符号25d′も符号25dの位置に復帰されるため、図示点線で示される増速リンク25は実線で示すZ1側に復帰される。この復帰により、ディスク非挟持状態にある搬送ブラケット21は、ディスク挟持状態に移動する(図8(A)の状態)とともに、ギヤ群23を介した駆動モータの駆動力が搬送ローラ22に伝達される。よって、Y1方向に押し出された大径ディスクDLは、搬送ローラ22の送り力によってさらにY1方向に搬送され、挿入口3aから排出される。
【0073】
大径ディスクDLがクランプ状態にある場合(DL3の状態)は、第1の検出手段33はOFF状態である(図7参照)。このディスク装置Aでは、図3に示すクランプ状態から上述のように大径ディスクDLが排出され、大径ディスクDLのY2側の端部が第3の検出手段35を通り過ぎて第3の検出手段35がOFFからONに反転したときに、搬送ローラ22の回転が停止されるように設定されている。すなわち、大径ディスクDLの中心孔が挿入口3aから露出する一定の位置DL0に停止させることができる。これにより、ユーザーなどは中心孔と縁部とを手で挟んだ状態で大径ディスクDLを取り出すことができる。よって、重要なデータが書き込まれている記録面に直接触れることなく大径ディスクDLを取り扱うことができるため、記録面を傷付きにくくすることができる。
【0074】
図10は小径ディスクの挿入を示す平面図である。
図10に示すように、小径ディスクDSが挿入口3aから挿入された場合にも第1の検知手段33に検知され、搬送ローラ22の正転方向への回転が開始される。
そして、上記大径ディスクDLの場合同様に小径ディスクDSの先端が押えガイド9と搬送ローラ22との間に挟持され、搬送ローラ22の回転力によって小径ディスクDSは装置奥部(Y2)方向に搬送される。
【0075】
ただし、大径ディスクDLの場合とは異なり、上記図3に示すように小径ディスクDSの直径RSは、当接ピンP1−P1間の幅間隔W1および接続ピンP2−P2間の幅間隔W2よりも小さいため(RS<W1,RS<W2)、選択アーム11,11およびセレクトアーム12A,12Bを回動させることなくそのまま搬送される。また、例えば小径ディスクDSがX1又はX2のいずれか一方に片寄って挿入された場合には、片寄った側の当接ピンP1や接続ピンP2に当接する場合があり得る。しかし、この場合であっても搬送ローラ22がテーパ面形状をしているため、搬送ローラ22の送り力は小径ディスクDSをディスク装置の中心方向にセンタリングするように作用する。よって、当接ピンP1又は接続ピンP2を押圧し選択アーム11,11およびセレクトアーム12A,12Bを回動させるまでに至ることはない。すなわち、小径ディスクDSは、そのままY2方向に搬送され、位置決めアーム13Aおよび13Bの位置決めピン13a,13aにほぼ同時に当接し、ディスクの送り動作が停止した位置がディスクのクランプ位置となる。また、ディスク装置Aの使用姿勢は、図2に示すような水平以外に側板1a又は1bを底板とする縦置きとすることも可能である。
【0076】
さらに、選択アーム11と11が図10において実線で示す位置に維持するための付勢力(付勢部材S1の付勢力)を強くしておくと、搬送される小径ディスクDSの縁部が当接ピンP1や接続ピンP2に当たっても、この当接力で選択アーム11と11が図10に示す状態から左右両方向へ回動することがない。
【0077】
さらに、図3に示すように、小径ディスクDSは、搬送ローラ22でY2方向へ押されるようにして接続ピンP2,P2に当たる。接続ピンP2、P2を支持している選択アーム11,11の回動支点となる支持軸11a,11aはY1側に位置しているため、前記搬送ローラ22の搬送力で接続ピンP2,P2にY2方向への力が作用しても、選択アーム11,11は図10の位置から左右へ開く方向へ回動しにくい。
【0078】
以上から、小径ディスクDSが搬入される際に、当接ピンP1と接続ピンP2が、図10の位置から動くことがない。よって小径ディスクDSがX1方向やX2方向に片寄った位置から挿入されたとしても、小径ディスクDSは当接ピンP1と接続ピンP2により内側へ案内されて位置決めピン13a,13aにほぼ均等に当たるように案内される。
【0079】
また上述したように、位置決めピン13a,13aは、位置決めアーム13A又は13Bの中心軸13cとターンテーブルTaの中心とを結ぶ線L1より両側方向(側板1a又は側板1b側)に設定されている。小径ディスクDSには送り力がY2方向に作用するが、図10に示すように大径ディスクDLの場合とは異なり、小径ディスクDSが付き当った位置決めアーム13A側の当接ピン13aには図10において反時計回り方向へ、また位置決めアーム13B側の当接ピン13aには時計回り方向へ押圧する力がそれぞれ作用する。また、セレクトアーム12Aに対しては時計回り方向へ、セレクトアーム12Bに対しては反時計回り方向への回動が発生するが、セレクトアーム12Aには時計回り方向への回動を規制する規制突起36が設けられているため、セレクトアーム12Aはこれ以上時計回り方向へ回動することはない。よって、リンクアーム14も移動しないため、セレクトアーム12Bの回動も発生しない。
【0080】
すなわち、位置決めアーム13A,13Bの回動も生じないため、小径ディスクDSはその位置で停止されることとなる。そして、小径ディスクDSが位置決めピン13a,13aと付き当って停止したクランプ位置DS1において、小径ディスクDSはターンテーブルTaに載置される。このように、小径ディスクDSが搬入されるときには、位置決めピン13a,13aが図10に示す位置にあるが、位置決めアーム13A,13Bを図10の位置でロックするロック機構を設けなくても、小径ディスクDSの送り力により図10の位置から回動することがない。
【0081】
また図10の符号(タ)の位置(上記(リ)の位置と同じ)、即ち小径ディスクDSが位置決めピン13a,13aと付き当る少し手前の位置には、点線で示す回動アーム15のトリガピン15aが位置している。よって、位置決めピン13a,13aと付き当ると、トリガピン15aは小径ディスクDSの縁部に押圧されるため、回動アーム15は実線で示す符号(レ)の位置にわずかに回動される。すなわち、回動アーム15の凸部15bにおいて、リンクアーム14の傾斜ガイド溝14aのY1側で回動されるものであり、上述した大径ディスクDLの場合同様にスイッチアーム16を図示Y1方向に移動させるものとなる。
なお、以後の挿入時の動作は、上記大径ディスクDLの場合と同様である。
【0082】
小径ディスクの排出は、上記大径ディスクの排出の場合と基本的に同じ動作であるため、大径ディスクと異なる点について説明する。
小径ディスクDSでは、選択アーム11,11、セレクトアーム12A,12B、位置決めアーム13A,13Bおよびリンクアーム14はそれぞれ図10の位置から移動しないため、排出動作は、主に回動アーム15、スイッチアーム16、スライダ17、ラックアーム18及びディスク搬送手段Gによって行なわれる。すなわち、排出釦が押されると上記大径ディスクDLの場合同様にラックアーム18、スライダ17およびスイッチアーム16が図示Y2方向の元の位置にそれぞれ移動される。そして、スイッチアーム16の移動に伴い回動アーム15が符号(レ)の位置から符号(タ)の位置に復帰される。この回動により、小径ディスクDSの端部がトリガピン15aによってY1方向に押し出されるため、小径ディスクDSが搬送ローラ22と押えガイド9との間に確実に挟持されることとなる。そして、搬送ローラ22の送り力により、小径ディスクDSが挿入口3aからディスク装置Aの外部に搬出される。
【0083】
ただし、搬送ローラ22の停止は、小径ディスクDSが搬出移動される際に第2の検知手段34をONから一度OFF状態に反転させ、再びONに反転したタイミングで行なわれる。このタイミングで搬送ローラ22を停止させることにより、小径ディスクDSは、大径ディスクDLの場合同様に中心孔が挿入口3aから露出した一定の状態DS0で停止させることができる。よって、ユーザーなどは中心孔と縁部とを手で挟んだ状態で小径ディスクDSを取り出すことが可能となる。この装置では、大径ディスクDLが排出されたときの停止位置と、小径ディスクDSが排出されたときの停止位置とで、ディスクの中心穴が停止する場所がほぼ同じになっている。よって大径ディスクDLでも、小径ディスクDSでも、中心穴に指を入れて引き出すことができ、記録面を汚すことがない。
【0084】
上述したように、本発明のディスク装置Aでは、第1の検出手段33がOFFすることによりディスクDの挿入が検知される。また、大径ディスクDLおよび小径ディスクDSには中心孔が形成されているため、この中心孔が第1の検出手段33を通過する際には検出信号がOFF→ON→OFFと切り換わる。よって、この切り換わりを認識することにより、挿入口3aから挿入された物が少なくともディスクDであることを検知することが可能である。また、大径ディスクDLと小径ディスクDSとの判別は、第の検出手段34によって行なわれる。すなわち、図7に示すように大径ディスクDLがクランプ状態にある場合には、第の検出手段34はOFFである。一方、図10に示すように小径ディスクDSがクランプ状態である場合には、第の検出手段34ONである。よって、第1ないし第3の検出手段33,34,35のON,OFFの状態からディスクの径を判別することが可能である。
なお、ディスクの判別は、ディスクの記録面に記録されているTOCの内容を読み込んだ後に行なうものであってもよい。
【0085】
また、挿入口3aからディスク以外の異物、例えば各種カード類が誤って挿入された場合には、上記ディスクの場合と異なり、挿入時に第1の検知手段33がOFF→ON→OFFという切り換えが行なわれない。よって、ディスク装置Aは、第1の検知手段33が一度OFFした後に、所定の時間内にONからOFFへの切り換わりが検出されない場合には、ディスク以外の異物が挿入されたものと判断することができる。またこの場合には、搬送ローラ22逆回転させることにより、その異物をそのまま排出させるようにすればよく、各種カード類が装置内に挿入され取り出せなくなるような状況を回避することが可能となる。
【0086】
また、本発明のディスク装置Aでは、従来に比べ機構的にも挿入口3aからディスク以外の異物、例えば各種カード類が誤って挿入されることを防止することができるものとなる。
例えば、選択アーム11,11が互いに接近する方向に回動し、搬送ローラ22の位置よりも接続ピンP2,P2が装置手前側(Y1側)に位置する構成である場合には、選択アーム11,11の支持軸11aと接続ピンP2,P2とを結ぶ方向とディスクの挿入方向とが垂直に近い位置関係となる。さらに接続ピンP2,P2どうしが接近するため、同時に押圧しやすくなる。よって、選択アーム11,11は、Y2方向に押圧するだけで簡単に押し開くことが可能となるため、ディスクD以外のその他の異物が挿入されやすくなる。
【0087】
これに対し、上記ディスク装置Aでは、接続ピンP2,P2が搬送ローラ22の位置よりも装置奥側(Y2側)に位置し、さらに互いに離れた位置関係となっている(図3参照)。接続ピンP2,P2は、付勢部材S1によって互いに接近する方向へ付勢されているため、接続ピンP2,P2が両側側方へ押し出されるときには抵抗力が作用する。一方、搬送ローラ22により付与されるディスクの送り力は、その一部が分力として作用し、接続ピンP2,P2をそれぞれ両側側方へ(X1およびX2方向)押し出すように作用する。またディスクなどの円周の縁部による分力は、効率よく接続ピンP2,P2に作用し前記抵抗力に比べ大きなものとなるため、接続ピンP2,P2を簡単に押し出すことが可能となる。
【0088】
その反対に、各種カードなど円周以外のものでは、前記分力を大きなものとすることが困難となり、抵抗力よりも小さなものとなりやすい。よって、円周以外の縁部では接続ピンP2,P2を簡単に押し出すことができないものとなるため、各種カードなどの挿入を防止することが可能となる。
【0089】
以上説明したように、本発明のディスク装置は薄型とすることができ、例えばドッキングステーション用、PCモニタ用、TV用などに共通して使用し得るスロットイン方式のディスク装置が実現できる。
【0090】
【発明の効果】
以上のように本発明では、スロットイン方式のディスク装置において、小径ディスクを装置の中心部に導きやすくなり、小径ディスクのクランプエラーが生じにくくなる。また小径ディスクは複数組のピンで徐々に中心方向へ案内されるため、小径ディスクを挿入口に挿入したときに抵抗力や違和感がない。さらに大径ディスクを挿入したときには、ピンが大径ディスクの回転の妨げにならない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明におけるディスク装置を示す外観斜視図、
【図2】図1に示す主筐体1を背面側から示す斜視図、
【図3】図2を矢印IIIの方向から見た平面図、
【図4】搬送ブラケットの一方の側板を示す部分側面図、
【図5】クランプ機構を示すディスク装置の部分正面図、
【図6】ディスク装置の正面図、
【図7】大径ディスクの挿入動作を示す平面図、
【図8】押えガイドとディスク搬送手段との関係を示し、(A)はディスク搬送状態,(B)は搬送完了状態,(C)は下降終了時(ディスククランプ時)をそれぞれ示す側面断面図、
【図9】ロック機構とロック部材との関係を示す部分平面図、
【図10】小径ディスクの挿入動作を示す平面図、
【符号の説明】
1 主筐体
1a,1b 側板
2 副筐体
3 化粧板
3a 挿入口
4 ディスク駆動部
8 第1のディスクガイド
9 押えガイド
10 第2のディスクガイド
11 選択アーム(選択部材)
12 セレクトアーム
13A,13B 位置決めアーム
13a 位置決めピン(位置決め部材)
14 リンクアーム
15 回動アーム
15a トリガピン
16 スイッチアーム
17 スライダ
18 ラックアーム
19 ロック機構
20 ロック部材
21 搬送ブラケット
22 搬送ローラ
23 ギヤ群
25 増速リンク
26 クランプ機構
27 クランパ
28,29 翼部
30 昇降部材
30A,30B ガイドバー
30a,30b ガイド溝
31A,31B 翼部ガイド
32 回動片
33 第1の検出手段
34 第2の検出手段
35 第3の検出手段
40 シャッタ機構
41 シャッタ板
A ディスク装置
D ディスク(大径ディスク及び小径ディスク)
DL 大径ディスク
DS 小径ディスク
K ダンパ部材
G ディスク搬送手段
P1 当接ピン
P2 接続ピン
S1,S2,S3,S4,S5,S6 付勢部材
Ta ターンテーブル
RS 小径ディスクDSの直径
RL 大径ディスクDLの直径
W1 当接ピンP1−P1間の幅間隔
W2 接続ピンP2−P2間の幅間隔

Claims (3)

  1. 大径ディスク(DL)と小径ディスク(DS)挿入可能な挿入口(3a)と、この挿入口(3a)の内側に配置されたディスク搬送手段(G)と、ディスク搬送手段(G)で搬送されたいずれかのディスクの中心穴が保持されるディスク駆動部(4)とを有するディスク装置において、
    前記挿入口(3a)の内側で且つ左右両側には、ディスクの面に沿う方向に回動自在に支持された一対の選択部材(11)と、それぞれの選択部材(11)に固定された第1のピン(P1)および第2のピン(P2)とが設けられ、第1のピン(P1)が選択部材(11)の回動支点よりもディスク駆動部(4)に近い位置に配置され、第2のピン(P2)が、第1のピン(P1)よりもディスク駆動部(4)に近い位置に配置されており、
    それぞれの選択部材(11)には、それぞれのピン(P1,P2)どうしを互いに接近させる方向に付勢力が与えられて、第2のピン(P2,P2)の対向間隔が第1のピン(P1,P1)の対向間隔よりも狭く、第1のピン(P1,P1)の対向間隔と第2のピン(P2,P2)の対向間隔が、共に大径ディスク(DL)の直径よりも狭く且つ小径ディスク(DS)の直径よりも広く配置されており、
    第2のピン(P2,P2)よりも装置奥側には、一対の位置決め部材(13a,13a)が設けられ、それぞれの位置決め部材を支持するとともに、第2のピン(P2,P2)の対向間隔が広がる方向へ各選択部材(11,11)が回動したときに、その回動力で動作させられて位置決め部材(13a,13a)を装置奥側へ移動させる支持部材(13A,13B)が設けられており、
    挿入口(3a)から挿入された小径ディスク(DS)は、第1のピン(P1)と第1のピン(P1)との間、および第2のピン(P2)と第2のピン(P2)との間を移動して、位置決め部材(13a,13a)によってディスク駆動部(4)に位置決めされ、挿入口(3a)から挿入された大径ディスク(DL)の縁部で第1のピン(P1,P1)の対向間隔および第2のピン(P2,P2)の対向間隔が広げられて各選択部材(11,11)が回動させられ、位置決め部材(13a,13a)は、大径ディスク(DL)をディスク駆動部(4)に位置決めする位置へ移動させられることを特徴とするディスク装置。
  2. 位置決め部材(13a,13a)が大径ディスク(DL)を位置決めできる位置に移動したときに、この移動力により第2のピン(P2,P2)が、駆動中の大径ディスク(DL)に当たらない位置へ退避させられる請求項1記載のディスク装置。
  3. ディスク搬送手段(G)を構成している搬送ローラ(22)が、第2のピン(P2,P2)と、選択部材(11,11)の回動支点との間に位置している請求項1または2記載のディスク装置。
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