JP3761043B2 - 汚濁防止膜 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、海洋や河川で用いる汚濁防止膜に関する。
【0002】
【従来の技術】
海洋土木工事や河川工事において、埋め立てや浚渫によって発生する汚濁の拡散を防ぐために工事現場付近を汚濁防止膜で囲ったり川下側に汚濁防止膜を設置したりしている。
このような汚濁防止膜の従来例を、以下に図面を用いて説明する。
【0003】
図6は要部断面図、図7は正面図、図8は接続部の説明図であり、図において、1は膜本体を構成する汚濁を閉止して沈澱させるカーテン部であり、一般には一つのユニットは20mの幅であり、下部に重錘2が取り付けてある。
3はフロート部であり、上記カーテン部1を全長にわたって垂下させるもので、発泡ポリスチレン等の浮力材4を塩化ビニル樹脂等により縫製されたカバー5内に装着した構造であり、このカバー5の下部にポリエステル等の繊維ベルトによる張力材6を介して上記カーテン部1が縫製加工により取り付けられている。
【0004】
この張力材6の両端にそれぞれ連結金具および係留索を接続する環状の接続金具7、8がボルト止めされてユニットが構成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、近年の海洋土木工事や河川工事の大規模化するに伴ってその工期も長期化し、しかも海洋土木工事の場合、工事海域も内海から外洋に面した場所で行われることが多くなっている。
これらの事情に伴って、使用される汚濁防止膜の使用も長期的となると共に設置される条件の厳しさに伴って耐久性や強度の問題が発生してきている。
【0006】
例えば、外力を受け持つ張力材は、繊維ベルトの端部に取り付けた接続金具で他ユニットとの接続や係留をその一点で行っているために、フロート部の張力はこの繊維ベルトに集中することになり、その疲労による張力材の張力低下が大きく、耐久性に問題が生じる。
また、フロート部の浮力材は、一定長さの発泡ポリスチレン等が突き合わされて連続してカバー内に挿入装着されてユニットの長さになっている。このために、常時の波浪による動揺によって浮力材は浮力材同志の突き当て部やカバーとの擦れによって摩耗が発生し、浮力材は体積が小さくなり、小さくなりだすとそれは加速度的になり、その体積減少の結果、浮力が減少して海中に沈没するという問題がある。
【0007】
さらに、海洋においては長期の使用によってカーテン部やフロート部に貝類等の生物が付着して重量が増大し、それによってカーテン部が海中に引き込まれ、水圧によって浮力材の体積が収縮すると共に浮力材が吸水してフロート部の浮力が減少してしまうことになり、これは設置水深が深いほど重要な問題とある。
ところが、フロート部は一つのユニットが長いために構成部材の大半が縫製加工によっており、フロート部の交換がしにくいために、結局はユニット単位での交換になってしまい、経済的に大きな負担となる問題がある。万一の損傷時においても現地での補修作業がやりにくいという問題がある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
そこで本発明は、フリート部とカーテン部とよりなる汚濁防止膜において、長円球状や円球状の球形の中空体による複数の浮力体を、布、金網もしくは鉄板等の補強材を埋設したゴム製でフロート部の芯材を兼ねる張力材の両面に向かい合わせにして所定の間隔をあけて固定具によって取り付けてフロート部を構成し、このフロート部の張力材にカーテン部を係止具で取り付けて全一体にしたことを特徴とし、浮力体は張力材の表裏にそれぞれ分かれて取り付けられ、その張力材にカーテン部が係止具によって取り付けられているためにカーテン部にかかる潮流における水の抵抗等の無理な応力が浮力体に直接かかることがなく、フロート部の耐久性が向上するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態例を図面を用いて説明する。
図1は正面図、図2は要部拡大縦断面図、図3は要部拡大平面図、図4は接続部の拡大正面図、図5は接続部の拡大平面図であり、図において、9は膜本体を構成する汚濁を閉止して沈澱させて通水させるカーテン部であり、5m程度の幅であり、下部に重錘10が取り付けてある。
【0010】
11はフロート部であり、以下のような構造となっている。
12は長円球形の耐磨耗性にすぐれた合成樹脂や金属等からなる浮力体であり、中に空気が入っている。
13はフロート部11の芯材を兼ねる張力材であり、上記カーテン部9と同様の幅であり、上記浮力体12を複数取り付ける幅を有し、布、金網、鉄板等の補強材を埋設させたゴム製である。
【0011】
この張力材13を挟んで向かい合わせに長円球形の浮力体12を配置するように固定具14を縦方向に二つ並べて取り付け、そのようにした浮力体12を幅方向に所定間隔に配置される。
この浮力体12を張力材13に固定する固定具はどのような構造でもよいが、例えば上記した固定具14は、金属や合成樹脂等の帯状体で構成され、浮力体12の外径に合った直径部で半分に分割できる保持部15、16とこの保持部15を張力材13に固定する固定部17とよりなり、固定部17を張力材13の両面を挟んで対向配置し、互いの端部をボルトとナット等の固定手段18によって張力材13に一体に固定し、保持部15、16によって浮力体12を保持し、ボルトとナット等の連結手段19によって保持部15、16を一体にして浮力体12を強固に保持してフロート部11を構成する。
【0012】
なお、上記説明では長円球形の浮力体12を縦方向にして固定するように説明したが、横方向に固定してもよく、また、円球形でもよい。さらに、固定は二つの固定具によって固定するのではなく幅の広い一つの固定具によって固定してもよい。
また、上記浮力体12は中空体を用いて説明したが、発泡樹脂や木材等による水の比重より軽い材料によって構成してもよい。
【0013】
このようにしたフロート部11の張力材13の下部にカーテン部9をボルト等の係止具20によって取り付けることにより図1に示す如く一つのユニットを形成する。
この各ユニットは、図4、図5に示す如く、張力材13の端部を重ね、鋼板や合成樹脂等の曲げ剛性を有する接続板21で両面から挟んでボルト等の係止具22で固着することによって所望の長さに仕上げる。23は接続板21に取り付けてあるアンカーフック、24は設置のための係留索である。
【0014】
以上の構成によると、各ユニットを連続させて所定の長さにして現場域を囲んだり所定個所の川下側に設置して係留索24で固定設置することにより、カーテン部9により汚濁を閉止して沈澱させることができる。
その際、潮の流れや水の流れのカーテン部9にかかる抵抗力は、カーテン部9が連結してある張力材13に作用して浮力体12には直接作用しないことになり、浮力体12に大きな応力や衝撃的な応力がかかることがない。
【0015】
【発明の効果】
以上詳細に説明した本発明によると、浮力体を張力材を挟んで対向させ、これら浮力体を張力材に固定具で一体に固定してフロート部を構成し、このフロート部の張力材にカーテン部を係止具で取り付けて一体にして汚濁防止膜のユニットを構成したことにより、カーテン部は直接浮力体に接続せずに張力材に接続するために浮力体には無理な応力がかかることがなく浮力体の耐久性が格段に向上する効果を有する。
【0016】
また、浮力体を張力材を挟んで二つに分け、しかもそれぞれを係止具で着脱可能にしてあるために、浮力体の交換が可能となり、しかも片方ずつの浮力体の交換が可能であるために交換作業が容易となる効果を有する。
また、浮力材を間隔をあけて取り付けることにより、浮力材同志の擦れによる摩耗を軽減させることができ、浮力材の耐久性が向上する効果を有する。
【0017】
さらに、浮力材を長円球形や球形とするとにより、水圧に対しての対抗力があり、貝やふじつぼが付着して重量が大きくなって水中に沈んだ際に変形しにくくその貝やふじつぼを取り除くことによって再び元の状態に復帰させることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態例を示す正面図
【図2】要部拡大縦断面図
【図3】要部拡大平面図
【図4】接続部の拡大正面図
【図5】接続部の拡大平面図
【図6】従来例を示す要部断面図
【図7】正面図
【図8】接続部の説明図
【符号の説明】
9 カーテン部
11 フロート部
12 浮力体
13 張力材
14 固定具
21 接続板
22 係止具
Claims (1)
- フリート部とカーテン部とよりなる汚濁防止膜において、
長円球状や円球状の球形の中空体による複数の浮力体を、布、金網もしくは鉄板等の補強材を埋設したゴム製でフロート部の芯材を兼ねる張力材の両面に向かい合わせにして所定の間隔をあけて固定具によって取り付けてフロート部を構成し、このフロート部の張力材にカーテン部を係止具で取り付けて全一体にしたことを特徴とする汚濁防止膜。
Priority Applications (1)
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JP7-146282 | 1995-06-13 | ||
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Publications (2)
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JPH0959967A JPH0959967A (ja) | 1997-03-04 |
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Family Applications (1)
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Families Citing this family (1)
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-
1996
- 1996-05-21 JP JP12547196A patent/JP3761043B2/ja not_active Expired - Fee Related
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