JP3758568B2 - 電動油圧回路及びそれを備えた建設機械 - Google Patents

電動油圧回路及びそれを備えた建設機械 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、油圧アクチュエータ用の油圧ポンプを電動機で駆動する構成の電動油圧回路及びそれを備えた建設機械に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、油圧ショベルやクレーン等の建設機械において、電動機で油圧ポンプを駆動し、この油圧ポンプから吐出される圧油によって油圧シリンダ、油圧モータ等の油圧アクチュエータを駆動させる電動駆動式の油圧回路(以下、電動油圧回路と呼ぶ)を搭載したものが知られている。
【0003】
この種の電動油圧回路では、操作レバー(あるいは操作ペダル等の操作手段)を操作すると、その操作角が電気信号に変換され、この電気信号の大きさに応じてコントローラが電動機の回転速度を制御し、制御された回転速度に比例して油圧ポンプから圧油が吐出されるようになっている。
【0004】
ところで、建設機械としての油圧ショベルは、上部旋回体に備えられた掘削アタッチメントを操作することにより、掘削作業以外に地面の均しを行なったり、土砂のばらまきを行なうことがある。
【0005】
この土砂ばらまき作業は、例えば溝内に設置した配管上に土砂を被せるような場合などに実施されるものであり、バケットに土砂を蓄えておきアームを伸ばしつつバケットを短い周期で前後方向に素早く振らすという操作が行なわれる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このような操作が行なわれる建設機械に上記電動油圧回路を搭載すると、コントロールバルブのスプールについては操作レバーの素早い往復操作に追従して切り換わることができるが、電動機については操作レバーの中立位置で一旦回転が停止するため、操作レバーがさらに中立位置から反対側に操作された場合に応答性の遅い電動機では回転速度が追従できず、所望の回転数に達しない中途半端な回転数で留まってしまう。それにより、バケットが前後方向に素早く振れなくなり、土砂のばらまき作業ができなくなるという不都合が発生する。
【0007】
本発明は以上のような電動油圧回路を搭載した従来の油圧ショベルにおける課題を考慮してなされたものであり、操作レバーの操作量が小さい範囲、特に操作レバーを往復切り換え操作する際の操作レバー中立位置近傍で生じる電動機の応答遅れを解消することのできる電動油圧回路およびそれを備えた建設機械を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の電動油圧回路は、電動機で駆動する油圧ポンプと、この油圧ポンプから吐出される圧油の方向と流量を切り換える切換弁と、この切換弁によって制御された圧油が供給される油圧アクチュエータと、切換弁に切換え指令を与えるとともに電動機に回転数を指令する操作手段と、この操作手段からの指令に基づいて電動機の回転数を制御する制御手段と、操作手段の操作速度を検出する操作速度検出手段とを備え、上記制御手段は、操作速度検出手段によって検出された操作速度に応じ、操作手段の操作量がゼロに戻される場合に電動機の回転数を設定回転数に制御する第一の制御、および操作量がゼロに戻される場合に操作量に基づいて電動機回転数を制御する第二の制御のいずれか一方に切り換えるように構成されていることを要旨とする。
【0009】
本発明に従えば、操作手段をゼロに戻す場合の操作速度が速い場合に第一の制御に切り換え、操作速度が遅い場合に第二の制御に切り換えるようにすると、操作手段としての例えば操作レバーを戻し、中立位置を超えてさらに反対側に操作しても中立位置で電動機の回転が停止しないため、電動機の応答遅れを解消することができる。また、遅い操作速度で操作レバーが中立位置に戻された場合には、操作レバーの操作量に追従して電動機の回転数が制御されるため、従来の操作と同様に電動機を停止させることができる。
【0010】
上記電動油圧回路において制御手段は、操作速度検出手段によって検出された操作速度が電動機の応答速度を超える場合に、第一の制御に切り換えるように構成することが好ましい。
【0011】
また、上記制御手段は、操作速度検出手段によって検出された操作速度に応じて設定回転数に基づく制御期間を決定するように構成することができる。設定回転数で電動機を制御する期間を、操作速度に応じて決定するようにすれば、例えば電動機の応答速度を超えて速く操作されたときにのみ電動機を設定回転数で運転することができるようになる。
【0012】
本発明において設定回転数とは、少なくとも操作手段の操作量に対する油圧ポンプの吐出流量が負荷にかかわらず安定して得られる回転数以上であって、具体的には最高回転速度の略30%に相当する回転数である。
【0013】
本発明の建設機械は、下部走行体と、その下部走行体に搭載される上部旋回体と、その上部旋回体に装備されるフロントアタッチメントとを有し、このフロントアタッチメントに上記油圧アクチュエータとしてバケットを駆動させるバケットシリンダが設けられ、このバケットシリンダ駆動用としての上記構成を有する電動油圧回路が上部旋回体に設けられていることを要旨とする。
【0014】
本発明に従えば、バケットを短い周期で前後に振らして土砂のばらまき作業を行なう場合に、操作手段としての例えば操作レバーを中立位置を経由して往復操作してもその中立位置で電動機が停止しないため、電動機の応答遅れが解消されバケットを操作レバー通りに操作することができるようになる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面に示した実施の形態に基づいて本発明を詳細に説明する。
【0016】
図1は、本発明に係る電動油圧回路の一実施形態を示したものである。
【0017】
同図において、1は油圧アクチュエータとしての油圧シリンダであり、ヘッド側油室1aとロッド側油室1bとを有し、この両油室1a,1bに対して圧油を給排することによって伸縮動作が行なわれるようになっている。
【0018】
この油圧シリンダ1に圧油を供給する油圧ポンプとして定容量形の油圧ポンプ2が備えられており、油圧ポンプ2と油圧シリンダ1との間に切換弁としてのコントロールバルブ3が接続されている。
【0019】
コントロールバルブ3は、バルブスプールの移動によって中立位置aからシリンダ伸長位置b、或いは中立位置aからシリンダ縮小位置cへ切り換えられるようになっており、伸長側ソレノイド3aおよび縮小側ソレノイド3bはそれぞれ制御手段としてのコントローラ4に接続されている。なお、中立位置aには余剰の圧油をタンクTに戻すためのブリードオフ回路3cが接続されている。
【0020】
上記油圧ポンプ2は電動機5によって駆動され、この電動機5はインバータ6によって速度制御され、このインバータ6は上記コントローラ4によって制御されるようになっている。
【0021】
このコントローラ4には操作手段としての操作レバー7が接続されており、この操作レバー7は、レバー7aそのものと、レバー7aの操作角を電気信号に変換する変換器7bとから構成されている。
【0022】
このレバー7aを中立位置からd方向に倒すと、操作角信号S1がコントローラ4のコントロールバルブ切換部4aに与えられる。このコントロールバルブ切換部4aはコントロールバルブ3の伸長側ソレノイド3aに対し操作角に相当する切換信号S3を与え、コントロールバルブ3のバルブスプールを中立位置aからb位置に切り換え、それにより油圧ポンプ2からの圧油が油圧シリンダ1のヘッド側油室1aに供給されてロッド1cが伸長する。
【0023】
これとは逆に、レバー7aを中立位置からe方向に倒すと、操作角信号S2がコントロールバルブ切換部4aに与えられ、コントロールバルブ3の縮小側ソレノイド3bに対して切換信号S4が与えられ、バルブスプールが中立位置aからc位置に切り換えられ、油圧ポンプ2からの圧油が油圧シリンダ1のロッド側油室1bに供給されてロッド1cが縮小する。
【0024】
そして中立位置を境としてレバー7aをd方向側とe方向側とに往復させると、油圧シリンダ1のロッド1cが進退動作する。
【0025】
上記コントローラ4の機能については後述するが、概略説明すると、レバー操作によって出力された操作角信号S1またはS2は、コントロールバルブ切換部4aに与えられ、さらに操作速度検出手段としての操作速度演算部4bに与えられる。
【0026】
この操作速度演算部4bはレバー7aが操作されるとその操作速度を演算し、演算された操作速度を比較部4cに与えて電動機応答速度と比較し、その結果を制御手段としての回転速度制御部4dに与える。
【0027】
この回転速度制御部4dは、比較結果に応じ回転速度特性記憶部4eに記憶されている電動機回転速度特性を選択し、その回転速度特性に従ってインバータ6に回転数信号S5を与え、それにより、インバータ6によって回転制御される電動機5の回転数が低速回転域(例えば100rpm)から高速回転域(例えば3000rpm)まで制御する。なお、図中8は逆止弁を示している。
【0028】
図2は上記電動油圧回路が適用される油圧ショベルを示したものである。
【0029】
同図において、10は下部走行体、11はこの下部走行体10上に旋回自在に搭載された上部旋回体、12はその上部旋回体11の前部に装備された掘削アタッチメント(フロントアタッチメント)である。
【0030】
この掘削アタッチメント12はブーム12aと、このブーム12aを起伏させるブームシリンダ12bと、ブーム12aの先端部に接続されるアーム12cと、このアーム12cを揺動させるアームシリンダ12dと、アーム12cの先端部に接続されるバケット12eと、そのバケット12eを押し、引き動作させるバケットシリンダ12fとから構成されている。
【0031】
なお、下部走行体10は左右のクローラフレーム10a(手前側のみ図示)にクローラ10bが装着されており、このクローラ10bは走行モータ10cで駆動するようになっている。
【0032】
図1に示した油圧回路は、この油圧ショベルにおける特定の、またはすべての油圧アクチュエータについて適用することができるが、特に、急な切換操作が行なわれるバケット駆動回路に適用することが好ましい。
【0033】
以下、図1に示した電動油圧回路をそのバケット駆動回路に適用した場合について説明する。なお、以下の説明では油圧シリンダ1をバケットシリンダ12と呼び、シリンダ伸長側をバケット引き側、シリンダ縮小側をバケット押し側として説明する。
【0034】
上述したようにレバー7aを操作することによってコントローラ4からバルブスプールの変位と電動機回転数が指令されるが、レバー7aを急操作すると応答性の良いバルブスプールは追従するものの、応答性の悪い電動機5についてはその回転数がレバー操作に追従することができず、結果としてバルブスプールの変位も影響されてずれることになる。
【0035】
具体的には、バケット12eを振らして土砂のばらまき作業を行なう場合、中立位置を経由してレバー7aの押し(e方向)と引き(d方向)を何度もすばやく切り換えることによりバケット12eを振動させて土砂をまいていくが、従来の電動機回転数特性(図3の特性N参照)のようにレバー操作角が小さくなるのに比例して電動機回転速度も減じていくと、レバー7aを+側(バケット引き側)から−側(バケット押し側)に切り換えるときに一旦、電動機5が停止するため、−側に移行したときに電動機5の回転がすばやく立ち上がらず、バケットが緩慢に動作する。そうするとバケット12eを小刻みに振動させることができなくなり、土砂を広範囲にばらまくという作業が行なえない。
【0036】
そこで、本実施形態ではコントローラ4の回転速度特性記憶部4dに、図3に示す回転速度特性Mおよびブリードオフ特性Bを記憶している。
【0037】
同図において横軸はレバー操作角(レバー操作量)を示し、中立位置“0”を境としてバケット引き側の操作範囲上限を+100%で示し、バケット押し側の操作範囲上限を−100%で示している。また、縦軸は電動機回転速度とブリードオフ開口面積をそれぞれパーセントで示しており、回転速度上限としての100%は本実施形態ではおよそ3000rpmに相当する。
【0038】
+側の操作範囲において、回転速度特性M1は、レバー操作角度L1で回転速N1まで立ち上がり、レバー操作角L2までは定速回転となり、レバー操作角L2からはレバー操作角に比例して回転速度を増加するように設定されている。この回転速度特性M1は−側の操作範囲についても左右対称に設定されている(図中、回転速度特性M2参照)。
【0039】
上記回転速度N1は中速域を若干下回る速度、具体的には1000rpmに設定されている。なお、本実施形態ではN1をフラットに設定しているが、漸次増加するように勾配を持っていてもよい。
【0040】
一方、ブリードオフ特性B1は、レバー操作角が+L1を下回る範囲では開口面積100%に開かれ、レバー操作角が増加するにつれて減じられ、レバー操作角が+L2近辺で0%に閉じられる。従って−側のレバー操作範囲におけるブリードオフ特性B2も含むと、図中−L2〜+L2の範囲Lがブリードオフ領域となる。
【0041】
従来はレバー7aを中立位置を経由して前後に切り換えると、その中立位置で電動機5の回転を一旦停止させていたため、−側に移行してレバー7aの操作角を深くしても電動機5の回転速度が追従できずポンプ流量が不足していた。
【0042】
これに対し、本発明のコントローラ4は、例えば+側の操作範囲において回転速度特性M1に従って電動機5を回転制御するが、+L1〜+L2の範囲では回転数を中速域に近いN1に設定しており、さらに、中立位置を境としてレバー7aを+側から−側に急操作した場合には、レバー7aが中立位置に戻されても回転速度をN1に保持する(図中、設定回転数としての設定回転速度P1参照)ようにしているため、−側に移行してレバー7aを深く操作した場合に、電動機5の回転数は予め途中まで加速された状態とされているため、電動機5の応答遅れを少なくすることができる。
【0043】
−側から+側に操作する場合も同様に回転速度をN1に保持する(図中、設定回転数としての設定回転速度P2参照)。
【0044】
上記設定回転速度P1,P2で電動機5を運転すると、レバー7aが中立位置を跨がって操作されても電動機の応答遅れを解消することができる。
【0045】
また、レバー7aが中立位置を跨がって操作されるとき、コントロールバルブ3のバルブスプールはレバー7aの操作に追従して中立位置aに戻っているため、余剰の圧油はブリードオフ回路3cを通じてタンクTに戻されることになる。
【0046】
なお、レバー操作量が+L1〜+L2(または−L1〜−L2)の範囲では電動機回転速度とブリードオフ開口面積の関係が必ずしも比例していないが、圧力上昇あるいは圧力降下の勾配が若干急になる程度であり、実用上何ら問題はない。
【0047】
また、本実施形態のコントローラ4は、レバー7aの戻り速度に基づいて上記設定回転速度P1またはP2で運転する期間を制御するようにもなっている。
【0048】
まず、電動機5の応答速度は、予め測定しておくことができる。すなわち、電動機の回転速度変化量をΔNd、操作レバー7から指令が与えられて回転速度が指令された回転速度に到達するのに要した時間をΔsdとするとき、電動機の応答速度SはΔNd/Δsdで求められる。
【0049】
一方、操作速度演算部4bはレバー7aが操作されたときにその操作速度を演算する。レバー7aを戻り操作したときの指令回転速度の変化量をΔNd´、戻し操作に要した時間をΔsd´とするとき、レバー戻り速度S´をΔNd´/Δsd´から求める。
【0050】
比較部4cは上記電動機の応答速度Sと操作速度S´とを比較し、その結果を回転速度制御部4dに与える。この回転速度制御部4dはレバー戻り速度S´が電動機応答速度Sよりも遅い場合は、第二の制御として回転速度特性記憶部4eに記憶されている電動機回転数特性Mに従って電動機5の回転数を制御する。この場合、レバー7aを中立位置まで戻すと、レバー操作量が+L2→+L1の範囲については回転速度N1に保持され、レバー操作量が+L1→ゼロの範囲についてはポイントm1からゼロに立ち下げられる。
【0051】
一方、レバー戻り速度S´が電動機応答速度Sよりも速い場合は、第一の制御として回転速度特性記憶部4eに記憶されている、電動機回転数特性Mに設定回転数P1(またはP2)を付加した特性に従って電動機5の回転数を制御する。詳しくは、レバー操作量が+L1を上回る範囲については第二の制御と同様に電動機回転速度特性Mに従って電動機5を制御するが、レバー操作量が+L1を下回ると電動機回転数N1を一定期間保持するようにした設定回転数P1に従って電動機5を制御する。そしてこの設定回転数P1の保持期間をレバー戻り速度に比例させる。
【0052】
具体的には、レバー操作を+L3→+L1まで戻し、それによって電動機回転数がN2変化したとする。そして+L3→+L1までに要したレバー操作時間がΔsd´であると、N2/Δsd´>ΔNd/Δsdである場合には設定回転数P1に保持する。この設定回転数P1の保持期間は、以下の式によって決定する。
【0053】
レバー操作を+L3→+L1→−L1に連続操作したとき、具体的にはバケット12eを引き側から中立位置を超えて押し側に操作したとき、+L3→+L1までレバー7aが戻された時間がΔsd´であると、+L1→ゼロおよびゼロ→−L1すなわち2L1に要するレバー操作の時間はその比で求められるから
Δsd´×2L1/(L3−L1)で求められる。
【0054】
少なくともこの期間について設定回転数P1で電動機5を制御すれば、理論上、電動機5の応答遅れを解消することができる。ただし、実際の制御ではこれに余裕αを加え、
(1+α)×Δsh×2L1/(L3−L1)
で求められる期間について設定回転数P1で電動機5を制御する。
【0055】
このようにコントローラ4は、電動機5の応答速度を超えて操作レバー7が戻し操作された場合に、レバー中立位置で電動機回転数をゼロに落とさずN1に保持するとともにその保持期間をレバー7aの操作速度に応じて決めるように構成されている。
【0056】
なお、上記実施形態では、レバー7aの操作速度を検出する目的で横軸上に+L3の計測点を設定したが、この計測点は+L2で代用することもできる。この場合、コントローラ4の制御がより簡単になる。
【0057】
また、上記実施形態ではレバー7aを+側から−側に操作する、具体的には伸ばしていたバケットシリンダ12fを縮小させる場合を例にとり説明したが、レバー7aを−側から+側に操作する、具体的には縮小させていたバケットシリンダ12fを伸長させる場合であっても上記と同様の制御、すなわち、レバー7aが急操作され中立位置を横切る操作が行なわれた場合には、ポイントm2から電動機回転速度N1を一定期間保持する制御を行なうことになる。
【0058】
本発明は、上記実施形態に示した建設機械に限らず、油圧アクチュエータ駆動用の油圧ポンプを電動機で駆動する任意の構成の建設機械に適用することができる。
【0059】
【発明の効果】
以上説明したことから明らかなように、請求項1の本発明によれば、油圧ポンプを電動機で駆動し、その電動機の回転数を、操作手段からの指令に基づいて制御手段が制御する構成の電動油圧回路において、上記制御手段が、操作速度検出手段によって検出された操作速度に応じ、操作手段の操作量がゼロに戻される場合に電動機の回転数を設定回転数に制御する第一の制御、および操作量がゼロに戻される場合に操作量に基づいて電動機回転数を制御する第二の制御のいずれかに一方に切り換えるように構成したため、操作手段をゼロに戻す場合の操作速度が速い場合に第一の制御に切り換え、操作速度が遅い場合に第二の制御に切り換えるようにすると、操作手段としての例えば操作レバーを戻し、中立位置を超えてさらに反対側に操作しても中立位置で電動機の回転が停止しないため、電動機の応答遅れを解消することができる。また、遅い操作速度で操作レバーが中立位置に戻された場合には、操作レバーの操作量に追従して電動機の回転数が制御されるため、従来の操作と同様に電動機を停止させることができる。
【0060】
請求項2の本発明によれば、上記制御手段を、操作速度検出手段によって検出された操作速度が電動機の応答速度を超える場合に第一の制御に切り換えるように構成したため、電動機の応答遅れを確実に解消することができる。
【0061】
請求項3の本発明によれば、上記制御手段が、操作速度検出手段によって検出された操作速度に応じて設定回転数に基づく制御期間を決定するように構成されているため、電動機の応答速度を超えて操作手段が速く操作されたときにのみ電動機を設定回転数で運転することができるようになる。
【0062】
請求項4の本発明によれば、下部走行体と、その下部走行体に搭載される上部旋回体と、その上部旋回体に装備されるフロントアタッチメントとを有する建設機械において、このフロントアタッチメントに上記油圧アクチュエータとしてバケットを駆動させるバケットシリンダを設け、このバケットシリンダ駆動用としての上記構成を有する電動油圧回路を設けたため、バケットを短い周期で前後に振らして土砂のばらまき作業を行なう場合に、操作手段としての例えば操作レバーを中立位置を経由して往復操作してもその中立位置で電動機が停止せず、電動機の応答遅れが解消され、バケットを操作レバー通りに操作することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電動油圧回路図である。
【図2】本発明の電動油圧回路が適用される建設機械の外観図である。
【図3】図1に示すコントローラによって制御される電動機の回転数特性図である。
【符号の説明】
1 油圧シリンダ
2 油圧ポンプ
3 コントロールバルブ
4 コントローラ
4a コントロールバルブ切換部
4b 操作速度演算部
4c 比較部
4d 回転速度制御部
4e 回転速度特性記憶部
5 電動機
6 インバータ
7 操作レバー
7a レバー
10 下部走行体
11 上部旋回体
12 掘削アタッチメント

Claims (4)

  1. 電動機で駆動する油圧ポンプと、この油圧ポンプから吐出される圧油の方向と流量を切り換える切換弁と、この切換弁によって制御された圧油が供給される油圧アクチュエータと、上記切換弁に切換え指令を与えるとともに上記電動機に回転数を指令する操作手段と、この操作手段からの指令に基づいて上記電動機の回転数を制御する制御手段と、上記操作手段の操作速度を検出する操作速度検出手段とを備え、
    上記制御手段は、上記操作速度検出手段によって検出された操作速度に応じ、上記操作手段の操作量がゼロに戻される場合に上記電動機の回転数を設定回転数に制御する第一の制御、および操作量がゼロに戻される場合に操作量に基づいて上記電動機回転数を制御する第二の制御のいずれか一方に切り換えるように構成されていることを特徴とする電動油圧回路。
  2. 上記制御手段は、上記操作速度検出手段によって検出された操作速度が上記電動機の応答速度を超える場合に、上記第一の制御に切り換える請求項1記載の電動油圧回路。
  3. 上記制御手段は、上記操作速度検出手段によって検出された操作速度に応じて上記設定回転数に基づく制御期間を決定するように構成されている請求項1または2記載の電動油圧回路。
  4. 下部走行体と、その下部走行体に搭載される上部旋回体と、その上部旋回体に装備されるフロントアタッチメントとを有し、このフロントアタッチメントに上記油圧アクチュエータとしてバケットを駆動させるバケットシリンダが設けられ、このバケットシリンダ駆動用としての請求項1〜3のいずれかに記載の電動油圧回路が上部旋回体に設けられていることを特徴とする電動油圧回路を備えた建設機械。
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