JP3758319B2 - エンジンの制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンの制御装置に係り、特に、排気系にNOx浄化触媒を備えたエンジンの制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、自動車等のエンジンにおいて、排気系に触媒を設けて、燃焼後の排気ガスを浄化することが行われている。このような排気ガスの浄化用触媒として、三元触媒がよく用いられている。三元触媒は、排気ガス中に含まれる有害成分のうち特に環境に悪影響を与える3成分、すなわち、一酸化炭素(CO)、炭化水素(HC)及び窒素酸化物(NOx)に対して優れた浄化特性を発揮する。
【0003】
しかし、ディーゼルエンジンにおいては、燃料に対する空気の割合が大きい酸素過剰状態で燃焼が行われるため、燃焼時の空燃比を反映して、燃焼後の排気ガスの組成もO2濃度が約10〜20%ぐらいの酸素過剰状態となる。ところが、従来の三元触媒では、酸素過剰雰囲気(リーン雰囲気)下ではNOxに対する浄化性能が極端に低下するため、NOxを効果的に除去できないという問題があった。そのため、ディーゼルエンジンに対しては、例えば金属担持ゼオライトのように、リーン雰囲気においても優れたNOx浄化特性を示す触媒(以下、NOx浄化触媒という)が用いられるようになった。
【0004】
ところで、近年、この種のNOx浄化触媒に関して、HC成分(燃料成分)を添加することによりNOx浄化率が向上することが知られるようになった。そして、この特性を利用し、排気ガスに燃料を添加供給することによってNOx浄化触媒の特性を向上させることが試みられている。
【0005】
その場合、燃料添加の手段としては、燃料添加用のインジェクタを排気系に設置することが考えられる。しかし、このようにすると、各気筒ごとに設けられる燃料供給用のインジェクタとは別に専用のインジェクタが必要になり、部品点数が増加してコストアップの要因となる。
【0006】
これに対し、燃料供給用のインジェクタを利用して燃焼後の排気ガスに燃料成分を添加しようという考えがある。例えば、実開平3−68516号公報には、排気系にゼオライト系触媒を設置したディーゼルエンジンが開示されている。このディーゼルエンジンでは、燃料噴射ポンプと各燃料噴射ノズルとを結ぶ燃料供給通路の途中に、燃料噴射期間にある気筒への燃料供給通路と排気行程にある気筒への燃料供給通路とを連通させる連通路をそれぞれ設けて、これらの連通路に所定の圧力で開くリリーフ弁を設置している。このような構成により、燃料噴射期間にある気筒への燃料供給通路からリリーフされた燃料が、排気行程にある気筒に噴射されることになり、排気系に燃料成分を供給する専用のインジェクタを別途設ける必要がなくなる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、一般に、車両の減速時にアクセルが全閉状態かつエンジンの回転数が所定値以下に減少した場合には、エンジンへの燃料供給を停止する燃料カット(F/C)制御が行われる。ディーゼルエンジンにおいては、燃料の噴射を高圧で行うので、このような燃料カットが行われた後は、一時的にインジェクタ内部やインジェクタに燃料を供給する燃料供給通路内部に高圧の燃料が残留することになる。つまり、高圧の燃料がいわば密封されることになる。
【0008】
ところが、従来のディーゼルエンジンでは、燃料カット状態からアイドリング状態に移る際には、ディーゼルノック防止のため、燃料供給量を微細に調整する必要があるが、この高圧の燃料が必要以上の高圧で噴射されることになり、一度に大量の燃料が燃焼室に突発的に噴射される場合があった。その結果、ディーゼルノックによる騒音の発生や運転の不安定化などの問題を生ずることがあった。
【0009】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、排気行程噴射を有効活用することにより、密封された高圧燃料の突発的な噴射を抑制することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、燃料カット運転中に排気行程噴射を行ってインジェクタ等に密封された高圧燃料の少なくとも一部を放出し、インジェクタ内の燃料を減圧することとした。
【0011】
具体的には、請求項1に記載の発明は、燃焼室に臨んだ噴射部を有し該燃焼室に燃料を噴射する燃料噴射手段と、上記燃焼室から導出された排気ガス中の窒素酸化物を浄化するNOx浄化触媒とを備えたエンジンに設けられ、エンジンの排気行程時に、上記燃料噴射手段から燃料を噴射させて上記NOx浄化触媒に未燃燃料を供給する排気行程噴射制御手段と、エンジン状態が予め定めた燃料カット領域にあるときに、上記燃料噴射手段による燃料の噴射を禁止する燃料カット制御手段とを備えたエンジンの制御装置において、エンジン状態が上記燃料カット領域にあり、且つアイドル運転領域に移行する直前の所定運転領域内にあるときに、上記燃料噴射手段に封入された燃料の少なくとも一部を上記排気行程噴射制御手段により噴射させる除圧噴射制御手段を備えていることとしたものである。
【0012】
上記発明特定事項により、例えば車両が減速してエンジン状態が燃料カット領域に入ったときには、無駄な燃料消費を抑制するために、燃料カット制御手段によって燃料噴射手段への燃料供給が禁止される。その結果、燃料噴射手段には、高圧の燃料が密封される。その後、例えば車両が停止し、燃料カット運転からアイドル運転に移行するときには、エンジン状態が燃料カット領域内から燃料カット領域外に移行することになるが、この移行直前でエンジン状態が当該領域内にあるときに、除圧噴射制御手段によって燃料噴射手段に密封されていた燃料が放出され、この未燃燃料はNOx浄化触媒に添加供給される。その結果、燃料カット領域外の運転開始時、つまり上記例におけるアイドル運転開始時には、燃料噴射手段から高圧の燃料が一時に噴出することが防止される。従って、騒音が抑制されるとともに、エンジンの動作が安定する。また、NOx浄化触媒に添加供給された未燃燃料は、当該NOx浄化触媒の浄化性能を向上させることとなる。
【0013】
しかも、エンジン状態がアイドル運転領域に移行する直前には、排気系に導出される排気ガスの温度が低くなるので、噴射された燃料はNOx浄化触媒に効率よく吸着される。その結果、燃費の低下が抑制される。
【0014】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のものと同じ前提構成のエンジン制御装置において、エンジン状態が上記燃料カット領域にある間に、燃料噴射手段に封入された燃料の少なくとも一部を排気行程噴射制御手段により噴射させる除圧噴射制御手段を備え、エンジンには、排気ガスの一部を給気系に戻す排気ガス還流通路と、該排気ガス還流通路に設けられた排気ガス還流バルブと、エンジンの運転状態に応じて該排気ガス還流バルブの開度を調節する排気ガス還流制御手段とが設けられているものとする。そして、上記除圧噴射制御手段は、NOx浄化触媒の温度が予め設定した所定の活性化温度以下のときには該NOx浄化触媒の温度の低下を抑制するように上記排気ガス還流制御手段の作動を許容する一方、該NOx浄化触媒の温度が該活性化温度よりも大きいときには上記排気ガス還流バルブを閉鎖し該排気ガス還流制御手段の作動を禁止する排気ガス還流管理手段を備えており、この排気ガス還流管理手段が排気ガス還流制御手段の作動を許容した場合には、第1の所定条件に基づいて排気行程噴射制御手段による燃料噴射を実行させる一方、当該排気ガス還流管理手段が該排気ガス還流制御手段の作動を禁止した場合には、第1の所定条件と異なる第2の所定条件に基づいて排気行程噴射制御手段による燃料噴射を実行させることとしたものである。
【0015】
上記発明特定事項により、例えばコールドスタート時のようにNOx浄化触媒の温度が低いときには、排気ガス還流制御手段が作動することにより、排気ガス還流通路を循環して高温になった空気がNOx浄化触媒を通過する。そのため、NOx浄化触媒の温度は直ちに上昇し、浄化作用を行うのに十分な所定の温度(活性化温度)に達する。一方、NOx浄化触媒の温度が上記活性化温度よりも大きいときには、NOx浄化触媒を加熱する必要がないものとして、排気ガス還流制御手段の作動が禁止される。その結果、排気ガス還流制御手段が適宜作動することにより、NOx浄化触媒の温度の適正化が図られる。
【0016】
また、そうして排気ガス還流制御を行う場合と行わない場合とで排気行程噴射を実行させる条件が異なるため、燃料カット領域内から領域外へ移行する間に行われる排気行程噴射の期間を柔軟に設定することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。尚、説明の便宜のため実施形態と類似の構成を有する参考例についても説明する。
【0018】
<参考例1>
−エンジン制御系統50の構成−
まず、実施形態及び参考例に係るエンジン1の全体構成を説明する。エンジン1はディーゼルエンジンである。図1に示すように、エンジン1のエンジン本体2には、4個の気筒5が列状に配置されている。これらの気筒5は、サージタンク3から分岐した4本の独立吸気管4にそれぞれ接続され、これら吸気管4を介して大気から各気筒5に供給される吸気が導入されるように構成されている。
【0019】
エンジン本体2に対しては、いわゆるコモンレール6が設けられている。このコモンレール6は、高圧の燃料を蓄え、コントロールユニット(ECU)40からの制御信号に基づいて、各気筒5の燃焼室に燃料を噴射供給する燃料噴射装置の一種である。
【0020】
各気筒5には、制御信号に応じて通電されるソレノイドにより作動するニードル弁を備え、このニードル弁が移動することにより燃料噴射を行うインジェクタ7がそれぞれ配設されている。これらインジェクタ7は、コモンレール6に接続されている。
【0021】
コモンレール6は、燃料通路8を介して燃料圧送ポンプ9に接続され、この燃料圧送ポンプ9は図示しない燃料タンクに接続されている。従って、燃料圧送ポンプ9から圧送された燃料は、コモンレール6を経て、各インジェクタ7に供給される。燃料通路8には調圧バルブ10が設けられている。
【0022】
この調圧バルブ10は、コモンレール6に送る燃料の圧力を調節することによりインジェクタ7の噴射圧力を調節する圧力調節手段であると同時に、燃料通路8を開閉する開閉手段である。従って、制御信号に応じた調圧バルブ10の作動により、噴射圧力が調節される。なお、コモンレール6には圧力センサ11が設けられ、この圧力センサ11によって噴射圧力が検出される。また、燃料カット制御においては、調圧バルブ10が全閉に設定されることにより、コモンレール6ひいてはインジェクタ7への燃料供給が遮断される。コモンレール6及びインジェクタ7は、本発明でいうところの燃料噴射手段を構成している。
【0023】
エンジン1の排気系には、各気筒5から排出された排気ガスを集合させる排気マニホールド12と、排気マニホールド12に接続された排気管13とが設けられている。この排気管13の途中には、NOxを少量のHCで分解浄化するもので、Pt(白金)やRh(ロジウム)等の金属をゼオライトに担持した金属担持ゼオライドで構成されたNOx浄化触媒を備えた触媒コンバータ14が設置されている。なお、ゼオライトは、150℃以下の低温でHCを吸着しやすい性質をもっている。
【0024】
次に、エンジン1の具体的な構成を説明する。図2及び図3に示すように、シリンダブロック21によって形成されたシリンダには、ピストン23が上下摺動自在に内挿されている。そして、シリンダブロック21の上部に取り付けられたシリンダヘッド24の下面と、シリンダブロック21の内周面(シリンダの壁面)と、ピストン23の上面とで、燃焼室25が区画形成されている。
【0025】
シリンダヘッド24には、一方の側面からそれぞれ燃焼室25に通じる2個の給気ポート26と、他方の側面からそれぞれ燃焼室25に通じる2個の排気ポート27とが設けられている。図3に示すように、これら各ポート26,27の燃焼室25への開口部26a,27aは、シリンダヘッド下面に方形状に配置されている。また、これら各ポート26,27には、開閉弁28,29が設けられている。すなわち、各給気ポート26の開口部26aを開閉する吸気弁28と、各排気ポート27の開口部27aを開閉する排気弁29とが備えられている。これらの吸気弁28及び排気弁29の弁軸部28a,29aは、シリンダヘッド24を貫通して上方に突出している。それぞれの弁軸部28a,29aに連設された傘部28b,29bは、各ポート26,27の開口部26a,27aにそれぞれ嵌合されたバルブシート30に密着、離反するようになっている。
【0026】
また、シリンダヘッド24には、燃焼室25の中央位置に開口する段付状のインジェクタ挿入孔31が上下方向に設けられている。このインジェクタ挿入孔31にはインジェクタ7が取り付けられている。つまり、インジェクタ7は、その先端の燃料噴射部7aを燃焼室25内に露出させた状態でインジェクタ挿入孔31に挿入されている。言い換えると、燃料噴射部7aはピストン23の上面に対向する位置に設けられている。そして、2本の取付けボルト32がインジェクタ7の中間部分のフランジ部7bの上面で支持された固定版33を貫通してシリンダヘッド24に螺合されることにより、インジェクタ7とシリンダヘッド24とが一体化されている。
【0027】
図4に示すように、インジェクタ本体101の下部には、燃料噴射部7aを下方に膨出させたノズル102が一体的に設けられている。この燃料噴射部7aには、図5に拡大して示すように、一端がサック105に開口する4個の噴孔106が平面視で十字形に配置されている。ノズル102に摺動自在に内挿されたニードル弁103の周囲には、燃料を一時貯留する油室104が設けられている。
【0028】
インジェクタ本体101の中間部分に設けられたフランジ部7bには、燃料供給配管15を介して供給される燃料を導入する燃料入口107が設けられ、この燃料入口107から導入された燃料が燃料供給通路108を介して油室104に供給されるようになっている。そして、インジェクタ本体101の中間部分には、ニードル弁103に有機的に結合されたプランジャ(図示せず)が摺動自在に内挿されており、後述するECU40からの制御信号に基づいてプランジャが上下方向に移動することにより、ニードル弁103の開閉が制御されるようになっている。
【0029】
図1に示すように、エンジン1には、コントロールユニット(ECU)40が備えられている。このECU40は、エンジンのクランク角を検出するクランク角センサ41からの信号と、エンジン負荷を検出するエンジン負荷センサ42からの信号と、アクセルペダルの踏み込み量を検出するアクセル開度センサ49からの信号と、エンジン水温を検出する水温センサ43からの信号と、吸気温を検出する吸気温センサ49bからの信号と、排気マニホールド12に設置されて燃焼室25から排出された直後の排気ガスの温度を検出する第1排気温センサ44からの信号と、触媒コンバータ14の直上流の排気ガスの温度を検出する第2排気温センサ45からの信号と、触媒コンバータ14の直下流の排気ガスの温度を検出する第3排気温センサ46からの信号と、触媒コンバータ14の触媒温度を検出する触媒温度センサ47からの信号とを入力し、これらの信号に基づいて燃料圧送ポンプ9、調圧バルブ10、インジェクタ7の作動をそれぞれ制御することにより、各気筒5の圧縮上死点の付近で主噴射として行われる通常噴射と、各気筒の排気行程で燃料を噴射する排気行程噴射とを行うようになっている。また、エンジン回転数等を演算し、後述する燃料カット制御を行うようになっている。
【0030】
図6に示すように、ECU40のエンジン制御系統50は、通常噴射制御を実行する通常噴射制御手段51、排気行程噴射制御を実行する排気行程噴射制御手段52、燃料カット運転を実行する燃料カット制御手段53、及び燃料カット運転中に排気行程噴射を実行させる除圧噴射制御手段54を備えている。
【0031】
−エンジン制御系統50の動作−
エンジン制御系統50は、以下に説明する通常噴射制御、排気行程噴射制御及び燃料カット制御を適宜組み合わせた噴射制御を実行する。噴射制御全体の説明に先立ち、まず各制御について説明する。
【0032】
(通常噴射制御)
通常噴射は、ピストン23が圧縮上死点付近にあるときにインジェクタ7から燃焼室25へ燃料を噴射し、この燃料を燃焼させてトルクを発生させるために行う噴射である。
【0033】
通常噴射制御では、ECU40の通常噴射制御手段51は、クランク角センサ41からの信号に基づいてエンジン回転数を計算するとともに、エンジン負荷センサ42からエンジン負荷を検出し、このエンジン回転数とエンジン負荷とに基づいて基本燃料噴射量を設定する。そして、この基本燃料噴射量をアクセル開度やエンジン水温などで補正したうえで、最終的な噴射量、噴射圧力、噴射時期等を決定する。そして、所定の噴射時期、つまりクランク角が圧縮上死点の付近に設定された所定範囲のクランク角を示すときに、設定した噴射量に対応する時間だけインジェクタ7に駆動信号を出力する。その結果、インジェクタ7の燃料噴射部7aから、所定量の燃料が噴射される。
【0034】
なお、クランク角、アクセル開度、エンジン水温は、それぞれクランク角センサ41、アクセル開度センサ49、水温センサ43によって検出される。
【0035】
(排気行程噴射制御)
排気行程噴射は、触媒コンバータ14のNOx浄化触媒に燃料成分を添加供給することを目的として、排気行程時に行う燃料噴射である。
【0036】
排気行程噴射制御も、基本的には通常噴射制御と同様である。つまり、ECU40の排気行程噴射制御手段52は、クランク角センサ41等からの信号を受け取り、噴射圧力、噴射時期及び噴射量を設定する。そして、これらセンサからの信号に応じて、各気筒のインジェクタ7に対し所定時期に所定量の燃料を噴射するように駆動信号を出力する。
【0037】
(燃料カット制御)
燃料カット制御は、車両の減速時に、無駄に消費される燃料を節約すること等を目的として行われる制御である。
【0038】
燃料カット制御では、燃料カット制御手段53が、車両の減速時にエンジン1の状態が下記の燃料カット領域にあるか否かを判定し、当該領域にあるときに調圧バルブ10を閉鎖する。これにより、燃料圧送ポンプ9からコモンレール6への燃料供給が遮断され、ひいてはインジェクタ7への燃料供給が停止される。
【0039】
図7に示すように、本参考例1では、減速時燃料カット領域は、アクセルが全閉状態(アクセルペダルが踏み込まれていない状態)かつエンジンの回転数が所定値N2〜N3の範囲に設定されている。
【0040】
例えば、車両の減速時には、アクセル開度が減少するとともにエンジン回転数が減少し、エンジンの状態は状態点Aから状態点Bに向かって移動する。そして、状態点Bにおいて燃料カット領域に入り、インジェクタ7への燃料供給が停止される。その後、アクセルを全閉状態に維持することによってエンジン回転数は更に減少し、やがて所定の下限値N2よりも小さくなってアイドリング領域に入る。アイドリング領域では、エンジン回転数を所定のアイドル回転数N1に一致させるべく燃料の噴射が行われ、燃料室25内で燃焼が行われてアイドリング状態が維持される。
【0041】
(燃料噴射制御)
図8のフローチャートを参照しながら、本エンジン制御系統50の燃料噴射制御を説明する。
【0042】
始めに、ステップST1において、クランク角センサ41からの信号に基づいてエンジン回転数を検出する。次に、ステップST2において、アクセルスロットルセンサ49からの信号に基づいて、アクセル開度を検出する。そして、ステップST3において、触媒温度センサ47からの信号に基づいて、触媒温度を検出する。
【0043】
次に、ステップST4において、燃料カット制御手段53によって、エンジン1の状態が燃料カット領域にあるか否かが判定される。エンジン状態が燃料カット領域にあるときはステップST5に進む。一方、エンジン状態が燃料カット領域にないときは、ステップST8に進み、通常噴射制御手段51によって前述の通常噴射制御が実行される。その後、ステップST8aに進み、通常の排気行程噴射制御が実行される。通常の排気行程噴射制御では、吸気上死点前90゜ぐらいのタイミング毎に通常噴射の燃料量の1/10〜1/20程度の燃料量が噴射弁から噴射されて触媒に供給される。なお、各排気行程毎に実行せずに所定排気行程毎に実行するようにしてもよい。
【0044】
ステップST5においては、燃料カット制御手段53から燃料カット運転中である旨の情報を受けた除圧噴射制御手段54によって、後述する排気行程噴射の可否判定が行われる。この可否判定では、エンジン1の状態が触媒コンバータ14の触媒に未燃燃料を供給するのに適した状態か否かを判定し、適していると判定した場合には、判定フラグを“1”に設定する。
【0045】
そして、排気行程噴射の可否判定を終了した後は、ステップST6に進み、判定フラグが“1”か否かを判定する。このとき、判定フラグが“0”から“1”に変化したときはステップST7に進み、除圧噴射制御手段54が排気行程噴射制御手段52を作動させることにより、排気行程噴射が行われ、インジェクタ7及びコモンレール6内に密封された高圧の燃料分が噴出される。一方、判定フラグが“1”でないとき、つまり判定フラグが“0”の場合には、排気行程噴射制御は行われない。
【0046】
以上が、噴射制御の全体の流れである。次に、ステップST5で行われる排気行程噴射の可否判定について説明する。
【0047】
エンジン状態が燃料カット領域にあるときは、排気ガスが発生しないので、触媒コンバータ14は浄化を行わない。しかし、触媒に未燃燃料を添加供給するとその浄化性能が向上するので、排気ガスが発生しないときにおいても、触媒に未燃燃料を添加しておくことが好ましい。つまり、事前に触媒に未燃燃料を吸着させることにより、次回の作動のときに、効率のよい浄化を行わせることが可能となる。
【0048】
しかし、エンジン1の運転状態によっては、燃料カット中に触媒に未燃燃料を供給すると却って不都合を生ずることもある。例えば、触媒の温度が高すぎる場合には、触媒に吸着される燃料よりも触媒から放出される燃料の方が多い。従って、未燃燃料は放出されやすいので、添加した燃料が浄化のために利用されることなくそのまま排気系外に放出される場合がある。このような場合、燃料が無駄に消費されることになるので、燃費が低下するとともに、排気ガス浄化率も向上できない。
【0049】
このような理由により、本エンジン制御系統50では、燃料カット時に排気行程噴射を行うべきか否かの可否判定を行い、排気行程噴射の適正化を図っている。
【0050】
本参考例1では、可否判定は触媒温度を基準に行う。図9に示すように、排気行程噴射の可否判定にあっては、まず、ステップST11において、除圧噴射制御手段54によって、触媒温度センサ47で検出した触媒温度が触媒がHCを吸着しやすい所定温度以下か否かが判定される。触媒温度が所定温度以下のときには、触媒が未燃燃料を効率よく吸着する状態であると判断してステップST12に進み、判定フラグが“1”に設定される。一方、触媒温度が所定温度よりも大きいときには、未燃燃料の多くがそのまま系外に排出されやすい状態であると判断し、ステップST13に進んで判定フラグが“0”に設定される。このようにして、排気行程噴射の可否判定が行われる。
【0051】
−エンジン制御系統50の効果−
以上のように、本エンジン制御系統50によれば、減速時に燃料カット領域に入った場合には、原則として排気行程噴射制御が実行される。そのため、インジェクタ7及びコモンレール6に溜まった燃料分は燃焼室に適宜放出され、インジェクタ7及びコモンレール6内に燃料が高圧密封されることが回避される。その結果、燃料カットからアイドリング状態や通常走行状態に復帰したときであっても、高圧の燃料が一度に突発的に噴出される事態が避けられる。従って、ディーゼルノックによる騒音の発生や運転の不安定化を防止することができる。
【0052】
また、燃料カット領域にあるときに、触媒が燃料成分(HC成分)を十分に吸着することができるよう、排気行程噴射の可否判定を行っている。そのため、未燃燃料の添加供給を、触媒がHC成分を吸着しやすい好適な時期に行うことができる。従って、燃料が無駄に消費されることがなく、燃費が向上する。
【0053】
しかも、触媒コンバータ14の触媒温度に基づいて可否判定を行っているので、燃料カット時の燃料添加に好適な時期を精度よく推定することができる。
【0054】
<参考例2>
参考例2に係るエンジン制御系統は、参考例1のエンジン制御系統50において、排気行程噴射の可否判定をエンジン回転数に基づいて行うようにしたものである。
【0055】
エンジン制御系統の構成は参考例1と同様であるが、この参考例2では触媒温度センサ47は設けられていない。
【0056】
燃料噴射制御の全体の流れは参考例1と同様なので、その説明は省略することとし、ここでは、排気行程噴射の可否判定のみについて説明する。
【0057】
図10に示すように、参考例2の可否判定にあっては、まずステップST21において、除圧噴射制御手段54によって、エンジン回転数が触媒温度がHCを吸着しやすくなっている温度にまで低下していると考えられる所定値以下か否かが判定される。そして、エンジン回転数が所定値以下の場合には、ステップST22に進んで判定フラグが“1”に設定される。一方、エンジン回転数が所定値よりも大きい場合には、ステップST23に進んで判定フラグが“0”に設定される。
【0058】
従って、参考例2においても、参考例1と同様の効果を得ることができる。つまり、燃料カット中にインジェクタ7及びコモンレール6に溜まった高圧の燃料が燃料カット運転復帰直後に一時に大量に噴射されることが防止され、騒音の発生や運転の不安定化を防止することができる。また、エンジン回転数に基づいて、触媒がHC成分を十分に吸着する時期に燃料の供給を行うので、触媒によるNOx浄化を効率的に行うことができる。更に、参考例2では、比較的高価である触媒温度センサ47が不要となり、装置の低コスト化を実現することができる。
【0059】
<実施形態1>
本発明の実施形態1に係るエンジン制御系統は、参考例1のエンジン制御系統50において、排気行程噴射の可否判定を、燃料カット運転からアイドル運転への復帰直前の状態か否かに基づいて行うようにしたものである。
【0060】
エンジン制御系統の構成及び燃料噴射制御の全体については参考例2と同様なので、その説明は省略する。ここでは、排気行程噴射の可否判定のみについて説明する。
【0061】
図11に示すように、実施形態1の可否判定にあっては、まずステップST31において、除圧噴射制御手段54によってエンジン1が燃料カット運転からアイドル運転状態に復帰する直前の状態、つまり、アイドル運転直前状態か否かが判定される。例えば、エンジン回転数がアイドル判定回転数N2近傍で、かつエンジン回転数が減少傾向にある場合に、アイドル運転直前状態と判定され、触媒温度がHCを吸着しやすくなっている温度にまで十分低下しており、かつ、溜まった高圧燃料を逃がす必要があると判断される。
【0062】
そして、アイドル運転直前状態の場合には、ステップST32に進んで判定フラグが“1”に設定される。一方、アイドル運転直前状態でない場合には、ステップST33に進んで判定フラグが“0”に設定される。
【0063】
以上により、実施形態1においても、触媒がHC成分を十分に吸着する時期に燃料の供給を行うことになるので、触媒によるNOx浄化を効率的に行うことができる。また、高価な触媒温度センサが不要となる。つまり、実施形態1においても、参考例2と同様の効果を得ることができる。
【0064】
<実施形態2>
実施形態2に係るエンジン制御系統は、参考例1のエンジン制御系統50において、排気行程噴射の可否判定を、触媒温度、エンジン回転数及びアイドル運転直前状態に基づいて行うようにしたものである。
【0065】
エンジン制御系統の構成と燃料噴射制御の全体の流れについては、参考例1と同様なので、その説明は省略する。ここでは、排気行程噴射の可否判定のみについて説明する。
【0066】
図12に示すように、実施形態2の可否判定にあっては、まず、ステップST41において、触媒温度が所定温度以下か否かが判定される。触媒温度が所定温度以下のときは、ステップST44に進んで判定フラグが“1”に設定される。一方、触媒温度が所定温度よりも大きいときは、ステップST43に進む。
【0067】
ステップST43においては、運転状態が燃料カット運転からアイドル運転へ復帰する直前か否かが判定される。その結果、アイドル運転の直前の状態ではないと判定されると、ステップST45に進んで判定フラグが“0”に設定される。このことにより、触媒温度がHCを放出しやすい状態でも、アイドル運転に復帰しやすくなったら排気行程噴射を行って、アイドルノックを防止することができる。一方、ステップST43においてアイドル運転の直前の状態と判定されると、ステップST44に進み、判定フラグが“1”に設定される。
【0068】
このように、実施形態2においては、触媒温度、エンジン回転数及びアイドル運転直前状態の3つのパラメータに基づいて排気行程噴射の可否判定を行うので、排気行程噴射の時期を一層精度よく判定することができる。その結果、触媒コンバータ14の浄化性能を更に向上することができるとともに、燃費を一層低減することができる。
【0069】
<実施形態3>
実施形態3に係るエンジン制御系統は、排気ガス還流装置、すなわちEGR(Exhaust Gas Recirculation)装置を備えたエンジンに対して本発明を適用したものである。
【0070】
図13に示すように、実施形態3に係るエンジン1aは、参考例1に係るエンジン1に対して、排気マニホールド12内の排気ガスの一部をサージタンク3に戻すための排気ガス還流通路たるEGR通路60と、このEGR通路60を流れる排気ガスの量を調節するための排気ガス還流バルブたるEGRバルブ61とを付加したものである。EGRバルブ61はECU40に接続され、ECU40によって、その開度が調節されるようになっている。
【0071】
本エンジン制御系統が行う噴射制御の全体の流れは、参考例1と同様である。ここでは、排気行程噴射の可否判定のみについて説明する。
【0072】
本エンジン制御系統では、EGR制御を利用することにより、NOx浄化触媒の温度の適正化を図っている。つまり、燃料カット運転時に、NOx浄化触媒が効率よく未燃燃料を吸着する温度になるように、EGR制御を利用している。
【0073】
具体的には、図14に示すように、まず、ステップST51において、EGR管理手段によって、触媒温度が所定の活性化温度以下か否かが判定される。ここで、活性化温度とは、触媒が効率よく浄化を行うのに必要な温度であり、触媒の種類に応じて予め設定する温度である。
【0074】
触媒温度が上記活性化温度以下のときは、ステップST52に進み、EGRバルブ61の開度を調節することによりEGR制御が行われる。その結果、各気筒5を流出した空気の一部は再循環するので、触媒コンバータ14を流れる空気の温度の急激な低下が防止される。一方、触媒温度が上記活性化温度よりも大きいときは、触媒を保温する必要がないと判断してステップST58に進み、EGR制御を停止する。つまり、EGRバルブ61を全閉状態にし、サージタンク3への排気ガスの導入を禁止する。その結果、触媒コンバータ14の温度上昇が抑制される。
【0075】
従って、コールドスタート時のように触媒温度が低いときには、EGR制御が実行されて触媒温度が上昇する。一方、高速走行時のように触媒温度が高いときには、EGR制御が停止されて触媒温度が低下する。このようにして触媒温度の適正化が図られる。
【0076】
ステップST52においてEGR制御を開始した後は、ステップST53において、F/C(燃料カット)になってから第1所定時間が経過したか否かが判定される。そして、YESの場合にはステップST55に進む一方、NOの場合にはステップST54に進む。その結果、F/C後、触媒がHCを吸着しやすくなったと考えられる第1所定時間が経過したら排気行程噴射を行うが、第1所定時間が経過する前にアイドル回転に近づいてきたら、ディーゼルエンジンのアイドルノックを防止するため、早期に高圧燃料を噴射することとなる。
【0077】
ステップST54においては、エンジン状態が所定の第1アイドル運転直前状態か否かが判定される。エンジン状態が第1アイドル運転直前状態の場合には、ステップST55進む。一方、第1アイドル運転直前状態でない場合には、ステップST57に進んで判定フラグが“0”に設定される。
【0078】
ステップST55においては、排気行程噴射で噴射した未燃燃料がEGRバルブ61に付着してEGRバルブ61の目詰まりが起こらないように、EGR制御が停止される。つまり、EGRバルブ61が全閉に設定される。そして、ステップST56に進み、判定フラグが“1”に設定される。
【0079】
これに対し、ステップST58においてEGR制御が停止された後は、ステップST59に進み、F/Cになってから第2所定時間が経過したか否かが判定される。なお、EGR制御がOFFの方が温度が高いため、第2所定時間は第1所定時間よりも大きめに設定される。第2所定時間が経過した場合にはステップST56に進む一方、第2所定時間が経過していない場合にはステップST60に進む。
【0080】
ステップST60においては、エンジン状態が所定の第2アイドル運転直前状態か否かが判定される。エンジン状態が第2アイドル運転直前状態の場合には、ステップST56に進んで判定フラグが“1”に設定される。一方、第2アイドル運転直前状態でない場合には、ステップST61に進み、判定フラグが“0”に設定される。
【0081】
以上のように、本エンジン制御系統によれば、EGR装置を備えたエンジン1aに対して、参考例1と同様の効果を得ることができる。つまり、燃料カット運転中にインジェクタ7及びコモンレール6に密封された高圧の燃料が燃料カット運転復帰直後に一時に噴出されることが防止され、騒音の発生や運転の不安定化を防止することができる。
【0082】
また、EGR制御を利用して触媒温度が適正化されるので、より効率のよい浄化を行うことができる。
【0083】
さらに、EGR制御を行う場合と行わない場合とで排気行程噴射を実行させる条件が異なるため、燃料カット運転からアイドル運転に移行するまでの間に行われる排気行程噴射の期間を柔軟に設定することができる。
【0084】
<その他>
なお、触媒温度は、触媒温度センサ47で計測した値に限られず、他のセンサで計測した出力値に基づく演算により推定したものであってもよい。例えば水温センサ43で検出したエンジン水温や、吸気温センサ49bで検出した吸気温度に基づいて触媒温度を推定してもよい。この場合、比較的高価な触媒温度センサ47が不要となり、エンジンの制御系統の低コスト化を図ることができる。
【0085】
NOx触媒は、HCを吸着し、吸着したHCを触媒に供給するHC吸着材を触媒の上流に配置させるものであってもよい。
【0086】
また、判定フラグが“0”から“1”に変化したときだけ各気筒につき溜まった高圧燃料を逃がすべく、1回づつ排気行程噴射したが、触媒温度に応じてHCが吸着しやすい状態であれば、推定される吸着量に応じて燃料を複数回に分けて排気行程噴射してもよい。
【0087】
【発明の効果】
以上のように、請求項1に記載の発明によれば、燃料噴射手段内に封入された燃料は、燃料カット運転中に除圧噴射制御手段によって放出される。そのため、燃料カット運転の終了後、燃料噴射手段から高圧の燃料が一度に大量噴出することを回避することができる。その結果、騒音を抑制することができるとともに、エンジンの動作を安定化させることができる。また、除圧噴射制御手段によって噴射された燃料は、NOx浄化触媒に吸着され、当該触媒の浄化性能を向上させる。従って、NOxの発生量をより低減することができる。
【0088】
また、排気系に導出される排気ガスの温度が低くなるので、燃料カット運転中に噴射された燃料はNOx浄化触媒に効率よく吸着される。その結果、燃費の低下を抑制することができる。
【0089】
請求項2に記載の発明によれば、EGR制御手段を適宜作動させることができるので、効率のよい浄化を行うようにNOx浄化触媒の温度を適正化することができる。
【0090】
また、燃料カット領域内から領域外へ移行する間に行われる排気行程噴射の期間を、EGR制御に応じて柔軟に設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 エンジンの制御系統の全体構成図である。
【図2】 エンジンの一部の拡大断面図である。
【図3】 図2のA−A線断面図である。
【図4】 インジェクタの一部切欠き縦断面図である。
【図5】 図4のB−B線断面図である。
【図6】 エンジンの制御系統のブロック構成図である。
【図7】 燃料カット領域を示す図である。
【図8】 噴射制御のフローチャートである。
【図9】 参考例1に係る排気行程噴射の可否判定のフローチャートである。
【図10】 参考例2に係る排気行程噴射の可否判定のフローチャートである。
【図11】 実施形態1に係る排気行程噴射の可否判定のフローチャートである。
【図12】 実施形態2に係る排気行程噴射の可否判定のフローチャートである。
【図13】 実施形態3に係るエンジンの制御系統の全体構成図である。
【図14】 実施形態3に係る排気行程噴射の可否判定のフローチャートである。
【符号の説明】
1 エンジン
3 サージタンク
6 コモンレール
7 インジェクタ
9 燃料圧送ポンプ
10 調圧バルブ
11 圧力センサ
14 触媒コンバータ
40 ECU
41 クランク角センサ
43 水温センサ
47 触媒温度センサ
49b 吸気温センサ
60 EGR通路
61 EGRバルブ
Claims (2)
- 燃焼室に臨んだ噴射部を有し該燃焼室に燃料を噴射する燃料噴射手段と、上記燃焼室から導出された排気ガス中の窒素酸化物を浄化するNOx浄化触媒とを備えたエンジンに設けられ、
エンジンの排気行程時に、上記燃料噴射手段から燃料を噴射させて上記NOx浄化触媒に未燃燃料を供給する排気行程噴射制御手段と、
エンジン状態が予め定めた燃料カット領域にあるときに、上記燃料噴射手段による燃料の噴射を禁止する燃料カット制御手段とを備えたエンジンの制御装置において、
エンジン状態が上記燃料カット領域にあり、且つアイドル運転領域に移行する直前の所定運転領域内にあるときに、上記燃料噴射手段に封入された燃料の少なくとも一部を上記排気行程噴射制御手段により噴射させる除圧噴射制御手段を備えている
ことを特徴とするエンジンの制御装置。 - 燃焼室に臨んだ噴射部を有し該燃焼室に燃料を噴射する燃料噴射手段と、上記燃焼室から導出された排気ガス中の窒素酸化物を浄化するNOx浄化触媒と、排気ガスの一部を給気系に戻す排気ガス還流通路と、該排気ガス還流通路に設けられた排気ガス還流バルブと、エンジン運転状態に応じて該排気ガス還流バルブの開度を調節する排気ガス還流制御手段と、を備えたエンジンに設けられ、
エンジンの排気行程時に、上記燃料噴射手段から燃料を噴射させて上記NOx浄化触媒に未燃燃料を供給する排気行程噴射制御手段と、
エンジン状態が予め定めた燃料カット領域にあるときに、上記燃料噴射手段による燃料の噴射を禁止する燃料カット制御手段とを備えたエンジンの制御装置において、
エンジン状態が上記燃料カット領域にある間に、上記燃料噴射手段に封入された燃料の少なくとも一部を上記排気行程噴射制御手段により噴射させる除圧噴射制御手段を備えており、
上記除圧噴射制御手段は、
上記NOx浄化触媒の温度が予め設定した所定の活性化温度以下のときには該NOx浄化触媒の温度の低下を抑制するように上記排気ガス還流制御手段の作動を許容する一方、該NOx浄化触媒の温度が該活性化温度よりも大きいときには上記排気ガス還流バルブを閉鎖し該排気ガス還流制御手段の作動を禁止する排気ガス還流管理手段を備え、
該排気ガス還流管理手段が排気ガス還流制御手段の作動を許容した場合には、第1の所定条件に基づいて排気行程噴射制御手段による燃料噴射を実行させる一方、該排気ガス還流管理手段が該排気ガス還流制御手段の作動を禁止した場合には、第1の所定条件と異なる第2の所定条件に基づいて排気行程噴射制御手段による燃料噴射を実行させる
ものであることを特徴とするエンジンの制御装置。
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