JP3757508B2 - 碍子汚損状態監視装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、着塩による碍子の汚損状態を監視する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
海沿い(海塩汚損地区)に設置される変電所、電気機器などに使用される碍子は、その表面に塩分が付着して汚損されることがある。この汚損を放置しておくと、碍子表面において絶縁破壊が生じて閃絡が起こり、電力供給不能などの重大な事故に発展するおそれがある。したがって、碍子汚損による事故を未然に防ぐために、着塩による碍子の汚損状態を監視し、汚損がある程度まで進んだところで碍子の洗浄を行う必要がある。
【0003】
通常の碍子の汚損度測定は、支持碍子の表面の一部を刷毛又は筆などで拭き取り、拭き取った塩分を規定の容量の純水に溶け込ませる。その後、塩分を溶け込ませた溶液の伝導度を測定し、間接的に塩分付着量を推定する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
この汚損度測定方法は、定期的に調査をする必要がある上、調査に時間及び手間がかかる。特に、遠方にある変電所などでの碍子に対する調査は困難となる。また、活線状態において高電圧が印加されている碍子表面を拭き取る作業は危険でもあり、煩雑な停電作業が必要となる。
【0005】
本発明は、常時、簡単な方法で汚損状態の監視が可能な、碍子の汚損状態監視装置を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するためなされたものである。本発明の碍子汚損監視装置は、パイロット碍子を具備し、このパイロット碍子を汚損状態を監視しようとする碍子と同一環境に配置する。したがって、このパイロット碍子は監視対象の碍子と同様に汚損が進行する。
【0007】
このパイロット碍子の高圧部に電源装置により電圧を印加し、この電圧印加によりパイロット碍子の表面に流れる漏れ電流を、漏れ電流検出診断により検出する。この電源装置により印加される電圧は、人体に危険のない値とされる。
そして、この検出した漏れ電流の値に基づいて、診断手段によりパイロット碍子の汚損状態を診断する。この診断手段は、例えば、パイロット碍子の汚損状態が所定レベルに達したと診断した時、外部に対して出力を行う。
【0008】
この碍子汚損監視装置によれば、常時、碍子の汚損状態を監視することができる。したがって、遠隔地にある碍子であっても、格別な負担なく、その汚損状態を監視することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態について図を用いて説明する。
図1において、1はパイロット碍子である。2は、そのパイロット碍子1を搭載した漏れ電流検出部である。3は、漏れ電流検出部2と別個に設けられた診断部である。
【0010】
漏れ電流検出部2は、接地された金属製の容器21に、絶縁物22を介してパイロット碍子1を搭載する。容器21内にDC−AC変換器23及びDC−DC変換器24が設けられ、それぞれの入力側に直流電源が供給される。DC−AC変換器23から出力される交流電源は、変圧器Tにより30〜10v程度の人体に危険のない電圧に変換されて、限流抵抗r1 を通してパイロット碍子1の高圧部11に印加される。
【0011】
パイロット碍子1の表面に流れる漏れ電流を検出するため、パイロット碍子1の低圧部13と接地間に、変流器CTの1次巻線が接続される。変流器CTの2次巻線に直流分カット用コンデンサCを介して発光ダイオードLEDが接続される。発光ダイオードLEDのインピーダンスを低下させるため、DC−DC変換器24から、抵抗r2 を介して直流電流が供給される。
【0012】
発光ダイオードLEDの出力光は、光ファイバ26を通して診断部3の光−電変換器31に伝達される。光−電変換器31の出力側には、コンパレータ32と表示器33が接続される。コンパレータ32は、光−電変換器31から出力された検出信号とレベル設定された基準値とを比較し、碍子の汚損度が所定値以上となったと診断すると、接点34を閉じて外部に対して出力する。
【0013】
次に、汚損状態検出装置の動作について説明する。
パイロット碍子1を搭載した漏れ電流検出部2は、汚損状態を監視しようとする碍子の近傍に配置される。これにより、パイロット碍子1は監視対象の碍子と同様に汚損が進行することとなる。パイロット碍子1の高圧部11に電圧が印加されることにより、パイロット碍子1の表面に漏れ電流が流れる。この漏れ電流の値は、パイロット碍子1の汚損度が低いときは小さく、汚損度が高いときは大きくなる。
【0014】
この漏れ電流は変流器CTにより検出され、発光ダイオードLEDに漏れ電流に応じた電流が流れる。通常、発光ダイオードLEDは、漏れ電流のような微小電流に対しては高インピーダンスを示すが、発光ダイオードLEDには、DC−DC変換器24からバイアス電流が流されているため、1Ω以下の低インピーダンスとなり、漏れ電流が流れ易くなっている。したがって、変流器CTの変流比を適当に選択することにより、発光ダイオードLEDは、数10nA程度の微小な漏れ電流に応じた光信号を出力することができるようになる。
【0015】
この出力光は、光ファイバ26により診断部3の光−電変換器31に伝達され、漏れ電流値に応じた値の電気信号に変換される。この電気信号は、表示器33に入力されて、漏れ電流の値が表示される。また、コンパレータ32に入力されて、基準値と比較される。この基準値は、漏れ電流と碍子汚損度との関係を示す換算表に基づいて予めレベル設定されている。
【0016】
パイロット碍子1の汚損度が高くなり、漏れ電流値が基準値を超えたとき、コンパレータ32はその接点34を閉じて、外部に対して警報などを行うための出力を行う。
次に、上記実施形態の変形例について説明する。
図2は、パイロット碍子1と漏れ電流検出部2をスペーサ27を介して高所に設置する例を示す。この例によれば、パイロット碍子1を監視対象の碍子と同一高さに配置することができるために、両碍子の汚損状態を等しいものとすることができる。
【0017】
図3は、パイロット碍子1を単なる円筒形のパイロット碍子12にした例を示す。パイロット碍子には、低圧の電圧が供給されるだけであるから、図1及び図2に示すような高圧用の碍子を使用する必要はない。したがって、このような円筒形碍子を使用することにより、装置のコストを下げることができる。ただし、両碍子の塩分の付着状態をできるだけ等しくするためには、図1、図2に示す高圧用碍子を使用することが好ましい。
【0018】
パイロット碍子1,12と漏れ電流検出部2と診断部3とは一体的に構成することもできる。また、パイロット碍子1,12を漏れ電流検出部2とは別体にして設置することもできる。
パイロット碍子1,12を着脱可能に取り付けることにより、碍子を取り外して行う汚損度の測定を実行することができる。汚損状態検出装置により碍子が汚損度されたと診断したとき、装置の電源をオフとし、パイロット碍子1,12を取り外して純水に浸け、その溶液の伝導度を測定する。この方法によれば、さらに正確に汚損度の測定を行うことができる。
【0019】
漏れ電流検出部2に供給する電源は、直流電源に代えて交流電源とすることができる。この場合、DC−AC変換器23とDC−DC変換器24は、それぞれ、AC−AC変換器、AC−DC変換器に変更される。
上記実施形態においては、表示器33に漏れ電流値を表示させているが、コンパレータ32としてCPU又はリニアライザを使用して、漏れ電流値から汚損度を計算し、コンパレータ32の出力側に表示器33を設けて、表示器33に直接汚損度を表示するようにすることもできる。
【0020】
パイロット碍子の表面が乾燥していると、同一汚損度であった場合でも、乾燥していない状態と比較すると漏れ電流が少なくなる。このため、乾燥時には、汚損状態の正確な診断ができないこととなる。これに対処するため、パイロット碍子の表面に結露をさせるための手段を設け、強制的に碍子の表面に結露をさせてから、漏れ電流の検出を行うようにすることができる。
【0021】
具体的には、パイロット碍子1、12の内部に熱媒体(油、フロンなど)を入れて、ペルチェクーラの冷却により碍子表面を冷やして強制的に結露をさせる。このようにすると、表面が凍結する場合にはペルチェクーラに逆に電流を流し、加熱することもできる。いずれも、湿度、温度センサの併用による制御が好しい。あるいは、現地に行くことが簡単な場合は、霧吹きなどで純水をパイロット碍子1の表面に吹きつける。このときパイロット碍子1には、30〜10V程度の人体に危険のない電圧が印加されているのみであるから、作業者は安全に作業を行うことができる。このようにして碍子の表面を濡らすことで、汚損度に正確に対応した漏れ電流を流すことができる。濡れは、自動動作の加湿器や、キリ吹き器によるものでもよい。
【0022】
なお、監視対象とされている課電中の碍子にも、碍子の汚損状態に応じた漏れ電流が流れているのであるから、この漏れ電流を測定して汚損状態を監視する方法が考えられる。しかしながら、その方法では、汚損度測定中に碍子の表面を濡らす作業が安全に行えないという問題が生じる。また、碍子を取り外して行う測定作業も、碍子が大型であることにより困難となる。これに対し、本発明では、これらの問題点を解決することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態における汚損状態監視装置の構成を示す図。
【図2】図1のパイロット碍子の変形例を示す図(その1)。
【図3】図1のパイロット碍子の変形例を示す図(その2)。
【符号の説明】
1…パイロット碍子
11…高圧部
12…円筒形碍子
2…漏れ電流検出部
21…金属容器
22…絶縁物
23…DC−AC変換器
24…DC−DC変換器
26…光ファイバ
27…スペーサ
3…診断部
31…光−電変換器
32…コンパレータ
33…表示器
34…接点
CT…変流器
LED…発光ダイオード
【発明の属する技術分野】
本発明は、着塩による碍子の汚損状態を監視する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
海沿い(海塩汚損地区)に設置される変電所、電気機器などに使用される碍子は、その表面に塩分が付着して汚損されることがある。この汚損を放置しておくと、碍子表面において絶縁破壊が生じて閃絡が起こり、電力供給不能などの重大な事故に発展するおそれがある。したがって、碍子汚損による事故を未然に防ぐために、着塩による碍子の汚損状態を監視し、汚損がある程度まで進んだところで碍子の洗浄を行う必要がある。
【0003】
通常の碍子の汚損度測定は、支持碍子の表面の一部を刷毛又は筆などで拭き取り、拭き取った塩分を規定の容量の純水に溶け込ませる。その後、塩分を溶け込ませた溶液の伝導度を測定し、間接的に塩分付着量を推定する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
この汚損度測定方法は、定期的に調査をする必要がある上、調査に時間及び手間がかかる。特に、遠方にある変電所などでの碍子に対する調査は困難となる。また、活線状態において高電圧が印加されている碍子表面を拭き取る作業は危険でもあり、煩雑な停電作業が必要となる。
【0005】
本発明は、常時、簡単な方法で汚損状態の監視が可能な、碍子の汚損状態監視装置を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するためなされたものである。本発明の碍子汚損監視装置は、パイロット碍子を具備し、このパイロット碍子を汚損状態を監視しようとする碍子と同一環境に配置する。したがって、このパイロット碍子は監視対象の碍子と同様に汚損が進行する。
【0007】
このパイロット碍子の高圧部に電源装置により電圧を印加し、この電圧印加によりパイロット碍子の表面に流れる漏れ電流を、漏れ電流検出診断により検出する。この電源装置により印加される電圧は、人体に危険のない値とされる。
そして、この検出した漏れ電流の値に基づいて、診断手段によりパイロット碍子の汚損状態を診断する。この診断手段は、例えば、パイロット碍子の汚損状態が所定レベルに達したと診断した時、外部に対して出力を行う。
【0008】
この碍子汚損監視装置によれば、常時、碍子の汚損状態を監視することができる。したがって、遠隔地にある碍子であっても、格別な負担なく、その汚損状態を監視することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態について図を用いて説明する。
図1において、1はパイロット碍子である。2は、そのパイロット碍子1を搭載した漏れ電流検出部である。3は、漏れ電流検出部2と別個に設けられた診断部である。
【0010】
漏れ電流検出部2は、接地された金属製の容器21に、絶縁物22を介してパイロット碍子1を搭載する。容器21内にDC−AC変換器23及びDC−DC変換器24が設けられ、それぞれの入力側に直流電源が供給される。DC−AC変換器23から出力される交流電源は、変圧器Tにより30〜10v程度の人体に危険のない電圧に変換されて、限流抵抗r1 を通してパイロット碍子1の高圧部11に印加される。
【0011】
パイロット碍子1の表面に流れる漏れ電流を検出するため、パイロット碍子1の低圧部13と接地間に、変流器CTの1次巻線が接続される。変流器CTの2次巻線に直流分カット用コンデンサCを介して発光ダイオードLEDが接続される。発光ダイオードLEDのインピーダンスを低下させるため、DC−DC変換器24から、抵抗r2 を介して直流電流が供給される。
【0012】
発光ダイオードLEDの出力光は、光ファイバ26を通して診断部3の光−電変換器31に伝達される。光−電変換器31の出力側には、コンパレータ32と表示器33が接続される。コンパレータ32は、光−電変換器31から出力された検出信号とレベル設定された基準値とを比較し、碍子の汚損度が所定値以上となったと診断すると、接点34を閉じて外部に対して出力する。
【0013】
次に、汚損状態検出装置の動作について説明する。
パイロット碍子1を搭載した漏れ電流検出部2は、汚損状態を監視しようとする碍子の近傍に配置される。これにより、パイロット碍子1は監視対象の碍子と同様に汚損が進行することとなる。パイロット碍子1の高圧部11に電圧が印加されることにより、パイロット碍子1の表面に漏れ電流が流れる。この漏れ電流の値は、パイロット碍子1の汚損度が低いときは小さく、汚損度が高いときは大きくなる。
【0014】
この漏れ電流は変流器CTにより検出され、発光ダイオードLEDに漏れ電流に応じた電流が流れる。通常、発光ダイオードLEDは、漏れ電流のような微小電流に対しては高インピーダンスを示すが、発光ダイオードLEDには、DC−DC変換器24からバイアス電流が流されているため、1Ω以下の低インピーダンスとなり、漏れ電流が流れ易くなっている。したがって、変流器CTの変流比を適当に選択することにより、発光ダイオードLEDは、数10nA程度の微小な漏れ電流に応じた光信号を出力することができるようになる。
【0015】
この出力光は、光ファイバ26により診断部3の光−電変換器31に伝達され、漏れ電流値に応じた値の電気信号に変換される。この電気信号は、表示器33に入力されて、漏れ電流の値が表示される。また、コンパレータ32に入力されて、基準値と比較される。この基準値は、漏れ電流と碍子汚損度との関係を示す換算表に基づいて予めレベル設定されている。
【0016】
パイロット碍子1の汚損度が高くなり、漏れ電流値が基準値を超えたとき、コンパレータ32はその接点34を閉じて、外部に対して警報などを行うための出力を行う。
次に、上記実施形態の変形例について説明する。
図2は、パイロット碍子1と漏れ電流検出部2をスペーサ27を介して高所に設置する例を示す。この例によれば、パイロット碍子1を監視対象の碍子と同一高さに配置することができるために、両碍子の汚損状態を等しいものとすることができる。
【0017】
図3は、パイロット碍子1を単なる円筒形のパイロット碍子12にした例を示す。パイロット碍子には、低圧の電圧が供給されるだけであるから、図1及び図2に示すような高圧用の碍子を使用する必要はない。したがって、このような円筒形碍子を使用することにより、装置のコストを下げることができる。ただし、両碍子の塩分の付着状態をできるだけ等しくするためには、図1、図2に示す高圧用碍子を使用することが好ましい。
【0018】
パイロット碍子1,12と漏れ電流検出部2と診断部3とは一体的に構成することもできる。また、パイロット碍子1,12を漏れ電流検出部2とは別体にして設置することもできる。
パイロット碍子1,12を着脱可能に取り付けることにより、碍子を取り外して行う汚損度の測定を実行することができる。汚損状態検出装置により碍子が汚損度されたと診断したとき、装置の電源をオフとし、パイロット碍子1,12を取り外して純水に浸け、その溶液の伝導度を測定する。この方法によれば、さらに正確に汚損度の測定を行うことができる。
【0019】
漏れ電流検出部2に供給する電源は、直流電源に代えて交流電源とすることができる。この場合、DC−AC変換器23とDC−DC変換器24は、それぞれ、AC−AC変換器、AC−DC変換器に変更される。
上記実施形態においては、表示器33に漏れ電流値を表示させているが、コンパレータ32としてCPU又はリニアライザを使用して、漏れ電流値から汚損度を計算し、コンパレータ32の出力側に表示器33を設けて、表示器33に直接汚損度を表示するようにすることもできる。
【0020】
パイロット碍子の表面が乾燥していると、同一汚損度であった場合でも、乾燥していない状態と比較すると漏れ電流が少なくなる。このため、乾燥時には、汚損状態の正確な診断ができないこととなる。これに対処するため、パイロット碍子の表面に結露をさせるための手段を設け、強制的に碍子の表面に結露をさせてから、漏れ電流の検出を行うようにすることができる。
【0021】
具体的には、パイロット碍子1、12の内部に熱媒体(油、フロンなど)を入れて、ペルチェクーラの冷却により碍子表面を冷やして強制的に結露をさせる。このようにすると、表面が凍結する場合にはペルチェクーラに逆に電流を流し、加熱することもできる。いずれも、湿度、温度センサの併用による制御が好しい。あるいは、現地に行くことが簡単な場合は、霧吹きなどで純水をパイロット碍子1の表面に吹きつける。このときパイロット碍子1には、30〜10V程度の人体に危険のない電圧が印加されているのみであるから、作業者は安全に作業を行うことができる。このようにして碍子の表面を濡らすことで、汚損度に正確に対応した漏れ電流を流すことができる。濡れは、自動動作の加湿器や、キリ吹き器によるものでもよい。
【0022】
なお、監視対象とされている課電中の碍子にも、碍子の汚損状態に応じた漏れ電流が流れているのであるから、この漏れ電流を測定して汚損状態を監視する方法が考えられる。しかしながら、その方法では、汚損度測定中に碍子の表面を濡らす作業が安全に行えないという問題が生じる。また、碍子を取り外して行う測定作業も、碍子が大型であることにより困難となる。これに対し、本発明では、これらの問題点を解決することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態における汚損状態監視装置の構成を示す図。
【図2】図1のパイロット碍子の変形例を示す図(その1)。
【図3】図1のパイロット碍子の変形例を示す図(その2)。
【符号の説明】
1…パイロット碍子
11…高圧部
12…円筒形碍子
2…漏れ電流検出部
21…金属容器
22…絶縁物
23…DC−AC変換器
24…DC−DC変換器
26…光ファイバ
27…スペーサ
3…診断部
31…光−電変換器
32…コンパレータ
33…表示器
34…接点
CT…変流器
LED…発光ダイオード
Claims (2)
- 汚損状態を監視しようとする碍子と同一環境に配置されるパイロット碍子と、
このパイロット碍子の高圧部に電圧を印加する電源装置と、
前記パイロット碍子の表面に流れる漏れ電流を検出する手段と、
この漏れ電流検出手段が検出した漏れ電流の値に基づいて前記パイロット碍子の汚損状態を診断する手段と
を具備することを特徴とする碍子汚損監視装置。 - 前記パイロット碍子の表面に結露をさせるための手段を具備する請求項1記載の碍子汚損監視装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34875996A JP3757508B2 (ja) | 1996-12-26 | 1996-12-26 | 碍子汚損状態監視装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP34875996A JP3757508B2 (ja) | 1996-12-26 | 1996-12-26 | 碍子汚損状態監視装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH10188699A JPH10188699A (ja) | 1998-07-21 |
JP3757508B2 true JP3757508B2 (ja) | 2006-03-22 |
Family
ID=18399178
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34875996A Expired - Fee Related JP3757508B2 (ja) | 1996-12-26 | 1996-12-26 | 碍子汚損状態監視装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3757508B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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EP3667338A1 (en) * | 2018-12-11 | 2020-06-17 | ABB Schweiz AG | Switchgear leakage current monitoring system for a high voltage or medium voltage switchgear |
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CN108519545B (zh) * | 2018-06-05 | 2023-08-08 | 沈阳工业大学 | 一种极寒条件下高压绝缘子沿面闪络实验装置及方法 |
CN109358261A (zh) * | 2018-12-13 | 2019-02-19 | 陕西科技大学 | 一种绝缘子漏电流的无线远程监测装置 |
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-
1996
- 1996-12-26 JP JP34875996A patent/JP3757508B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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EP3203249A4 (en) * | 2014-09-29 | 2018-05-30 | Mitsubishi Electric Corporation | Insulation deterioration monitor device |
US10161987B2 (en) | 2014-09-29 | 2018-12-25 | Mitsubishi Electric Corporation | Insulation degradation monitoring device |
EP3667338A1 (en) * | 2018-12-11 | 2020-06-17 | ABB Schweiz AG | Switchgear leakage current monitoring system for a high voltage or medium voltage switchgear |
EP3929607A1 (en) * | 2018-12-11 | 2021-12-29 | Abb Schweiz Ag | Switchgear leakage current monitoring system for a high voltage or medium voltage switchgear |
Also Published As
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JPH10188699A (ja) | 1998-07-21 |
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