JP3757144B2 - Ofdm受信装置およびofdm信号の受信方法 - Google Patents

Ofdm受信装置およびofdm信号の受信方法 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、OFDM伝送方式において、受信信号の周波数ずれを検出する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
地上波デジタル放送において利用される伝送方式としてはOFDM(直交周波数分割多重;Orthogonal Frequency Division Multiplexing)が有力視されている。OFDMは、送信データを複数の搬送波に分割して送信するマルチキャリア伝送方式の1つであり、マルチパス伝送路の周波数選択性フェ−ジングに強い、各サブチャネルのスペクトルが密に配置でき、周波数利用効率が高い、などの利点がある。
【0003】
OFDM伝送方式によって送信された信号は、受信装置においてFFT変換されることによって復調される。しかし、受信信号に広帯域の周波数ずれ(サブキャリア間隔を超える大きなずれ)が発生している場合には、FFT変換において各信号の周波数がシフトするため、正しいサブキャリアからデータを取り出すことができない。図9において、実線はFFT変換後の受信信号であり、破線は元の送信信号を示している。この図では、受信信号の周波数が全体的に5ポイント分シフトしている。
【0004】
ここで、広帯域周波数ずれについて説明する。送信装置から送信された信号X(n)を数1式で示す。
【0005】
【数1】
Figure 0003757144
【0006】
ただし、数1式において、kはキャリア番号、Nは全キャリア数である。この送信信号は、D/A変換されることにより数2式で示される信号X(t)となる。
【0007】
【数2】
Figure 0003757144
【0008】
ただし、数2式において、Tはサンプリング間隔、f0はサブキャリア間隔(角周波数)であり、サブキャリア間隔f0は数3式で表される。
【0009】
【数3】
Figure 0003757144
【0010】
数2式で示される送信信号が、伝送路において周波数誤差を受けると、数4式で表される信号Xr(t)となる。
【0011】
【数4】
Figure 0003757144
【0012】
OFDM伝送における受信装置は、この周波数ずれの生じた信号を受信する。ここでΔfは周波数ずれである。数4式で示される受信信号Xr(t)は、A/D変換されることにより、数5式で示される信号Xr(n)となる。
【0013】
【数5】
Figure 0003757144
【0014】
ここで、Δfを数6式で示されるように分解する。
【0015】
【数6】
Figure 0003757144
【0016】
ここで、Kは整数であり広帯域の周波数ずれの大きさを示す値である。これに対して、Δf0/f0は、1より小さい小数であり、狭帯域の周波数ずれの大きさを示す値である。
【0017】
本発明では、広帯域の周波数ずれのみに着目するので、説明を簡単にするためにΔf=Kf0と仮定する。このように仮定することによって、受信信号Xr(n)は、数7式で表される。
【0018】
【数7】
Figure 0003757144
【0019】
そして、数7式で表される受信信号Xr(n)をDFT変換することにより、変換域でKポイントのシフトが生じることとなる。このKポイントのシフトが広帯域の周波数ずれである。なお、整数Kで表される周波数ずれは、サブキャリア間隔f0を1としたときの相対的な値である。
【0020】
このように受信装置が受信する信号は広帯域周波数にずれが生じているため、各サブキャリアから正しくデータを取り出すためには、周波数のずれを検出するとともに周波数のずれを補正する必要がある。周波数のずれを検出する方法としては、パイロットとの相関をとる方法が考えられる。
【0021】
パイロットを用いて相関をとるためには、受信信号にパイロットが挿入されていることと、そのパイロットパターンを受信側が知っていることが条件となる。一般的に、パイロット信号は初期値既知の正負のランダム2値数であり、これをランダムでサブキャリアに挿入する。受信側では、既知のパイロットパターンを用いて受信した信号との相関をとり、相関ピークの位置を測定することによって、広帯域周波数ずれを検出できるのである。
【0022】
図10は、パイロットが挿入されている送信信号であり、図11は受信側が持っているパイロットパターンを示している。パイロットの振幅は他のデータ信号の振幅より30%程度高くなっており、挿入されたパイロットと受信側のパイロットパターンが全く同じであることがわかる。
【0023】
図12は、広帯域周波数ずれを検出する処理ブロック図である。A/D変換された受信信号はFFT演算器101においてFFT変換される。そして、相関器102において、FFT変換された受信信号と、あらかじめ受信装置が保持しているパイロットパターンとの間の相関をとる。そして、ピーク検出器103において相関のピークを検出し、インデックス照合器104において、相関ピークのシフト量を算出する。このようにして周波数ずれが検出されると、周波数補正処理を行うことによって、正しい周波数でサブキャリアからデータを取得することが可能となるのである。
【0024】
受信した信号に広帯域周波数ずれがない場合、受信信号をFFTで逆変調した信号は周波数のシフトが発生しない。この場合、受信側でパイロットパターンとの相関をとると、相関ピークのインデックスは0に対応するはずである。ここで、インデックスとは各サブキャリアにつけられた番号であるが、1インデックスは、正規化されたサブキャリア間隔と見ることもできる。したがって、インデックスが0であるとは、広帯域周波数ずれが生じていないことを示しており、インデックスがKであるとは、Kポイントの広帯域周波数ずれが生じていることを示している。
【0025】
図9に示すように受信信号の周波数にシフトが生じた場合では、相関をとると、相関ピークも対応の位置へシフトする。これによって、周波数ずれが検出できる。図13は、5ポイント位置において相関ピークが発生しているので、5ポイントの周波数ずれが検出されたことを示している。
【0026】
以上のような処理を行うことにより周波数ずれを検出することが可能であるが、前述したように、受信側でパイロットパターンをあらかじめ知っている必要がある。ここで、ヨーロッパ規格のOFDMフォーマットでは、どのシンボルにおいても、サブキャリア配置とパイロットの値が変わらないCP(continuous pilot)が存在しているため、このパイロットパターンを用意しておけば、FFT直後の信号において、どのシンボルに対しても相関をとることが可能である。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、日本規格のOFDMフォーマットは、1シンボルが13セグメントで構成され、さらに、セグメントは差動変調セグメントと同期変調セグメントの2種類で構成されており(この明細書において、セグメント方式といえば、この日本規格のOFDMフォーマットを指すものとする。)、セグメントの種類によってパイロットの配置が異なる。そして、1シンボル中のセグメントの配列は受信信号から混在配置情報を取得することによって判明するものであるが、そもそも周波数がずれている場合には、混在配置情報の挿入されているサブキャリアを正しく認識できないため、混在配置情報を取得することができない。したがって、FFT直後においてはセグメント構成を知ることができないため、パイロットパターンを決定することはできないこととなる。このように日本規格(セグメント方式)のOFDMフォーマットにおいては、パイロットパターンを用いた広帯域周波数ずれ検出を行うことは不可能である。
【0028】
そこで、本発明は前記問題点に鑑み、日本規格(セグメント方式)のOFDMフォーマットにおいても確実に周波数ずれを検出することが可能な技術を提供することを目的とする。
【0029】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1記載の発明は、セグメント方式のOFDM(直交周波数分割多重)伝送における受信装置であって、OFDM信号は、OFDM信号の1シンボルを構成するセグメントの配置に依存することなく、挿入されるサブキャリア位置が固定している制御信号を含んでおり、かつ、前記制御信号は、絶対値の等しい正負の2つの実数値をとる信号であって、a)前記制御信号の1シンボル内におけるサブキャリア位置を示す位置情報を記憶する手段と、b)送信装置から受信した前記制御信号を含む受信OFDM信号を入力する手段と、c)前記受信OFDM信号の信号値を自乗演算する手段と、d)自乗した前記受信OFDM信号と、前記位置情報との相関をとる相関手段と、e)前記相関手段による相関結果から周波数ずれを検出する手段と、を備え、前記相関手段は、 d-1) 自乗した前記受信OFDM信号を逆フーリエ変換する第1算出手段と、 d-2) 前記位置情報から生成される信号を逆フーリエ変換する第2算出手段と、 d-3) 前記第1算出手段の出力と前記第2算出手段の出力とを乗算する乗算手段と、 d-4) 前記乗算手段の出力をフーリエ変換する第3算出手段と、を備えることを特徴とする。
【0030】
請求項2記載の発明は、請求項1に記載のOFDM受信装置において、前記第1、第2、および、第3算出手段は、OFDM変調を行うためのFFT演算回路を利用して実現されることを特徴とする。
【0031】
請求項3記載の発明は、請求項1または請求項2に記載のOFDM受信装置において、前記制御信号は、前記セグメント方式のOFDM伝送において送信されるAC1信号、を含むことを特徴とする。
【0032】
請求項4記載の発明は、請求項1または請求項2に記載のOFDM受信装置において、前記制御信号は、前記セグメント方式のOFDM伝送において送信されるTMCC信号、を含むことを特徴とする。
【0033】
請求項5記載の発明は、セグメント方式のOFDM(直交周波数分割多重)伝送における受信方法であって、OFDM信号は、OFDM信号の1シンボルを構成するセグメントの配置に依存することなく、挿入されるサブキャリア位置が固定している制御信号を含んでおり、かつ、前記制御信号は、絶対値の等しい正負の2つの実数値をとる信号であって、a)前記制御信号の1シンボル内におけるサブキャリア位置を示す位置情報を記憶する工程と、b)送信装置から受信した前記制御信号を含む受信OFDM信号を入力する工程と、c)前記受信OFDM信号の信号値を自乗演算する工程と、d)自乗した前記受信OFDM信号と、前記位置情報との相関をとる相関工程と、e)前記相関工程による相関結果から周波数ずれを検出する工程と、を備え、前記相関工程は、 d-1) 自乗した前記受信OFDM信号を逆フーリエ変換する第1算出工程と、 d-2) 前記位置情報から生成される信号を逆フーリエ変換する第2算出工程と、 d-3) 前記第1算出工程の出力と前記第2算出工程の出力とを乗算する乗算工程と、 d-4) 前記乗算工程の出力をフーリエ変換する第3算出工程と、を備えることを特徴とする。
【0035】
請求項記載の発明は、請求項5に記載のOFDM信号の受信方法において、前記制御信号は、前記セグメント方式のOFDM伝送において送信されるAC1信号、を含むことを特徴とする。
【0036】
請求項記載の発明は、請求項5に記載のOFDM信号の受信方法において、前記制御信号は、前記セグメント方式のOFDM伝送において送信されるTMCC信号、を含むことを特徴とする。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。
【0038】
{1.全体処理概要}
地上波デジタル放送の送信方式として、1チャンネルの帯域内に数百〜数千の多数の搬送波(サブキャリア)を多重伝送するOFDM方式が日本や欧米などで採用されている。このOFDM方式は、送信データを複数のサブキャリアに分割して送信するマルチキャリア変調方式であるため、周波数利用効率が非常に高く、移動受信時に生じる周波数選択性フェージング妨害に強い。また、6MHzの帯域幅で伝送する総ビットレートが同じという条件下では、各キャリアのシンボル期間が通常のシングルキャリア変調方式のそれに比べてキャリアの本数分(数百〜数千分)長く、また、各有効シンボル間にガードインターバルという保護期間を設けることによりマルチパス(ゴースト)の影響を小さくできるため、画質劣化を抑制できるという利点がある。
【0039】
図1は、本実施の形態に係るOFDM用受信装置の概略を示す機能ブロック図である。OFDM用送信装置(図示せず)から送信されたRF(Radio Frequency)信号1は伝送路を通って受信アンテナ2で受信される。受信RF信号は、チューナー3でIF(Intermediate Frequency)信号に周波数変換される。そのIF信号は、BPF(バンドパスフィルタ)4を介してミキサー5に入力し、搬送波発振器6から供給される信号と乗算された後にLPF(ローパスフィルタ)7に出力される。LPF7は入力信号から高周波成分を除去した信号をA/D変換器8に出力し、A/D変換器8は入力信号を所定のサンプリング周波数でデジタル信号(シンボル信号)に変換して直並列変換器9に出力する。そして、直並列変換器9は、入力するシリアル信号をパラレル信号に変換後、FFT(高速フーリエ変換)演算器10に出力する。
【0040】
FFT演算器10は、入力する時間領域のシンボル信号を周波数領域の受信OFDM信号にフーリエ変換する。周波数領域の受信OFDM信号は、周波数ずれ検出部20に入力される。周波数ずれ検出部20については、後述するが、本発明の特徴的部分である。
【0041】
出力された受信OFDM信号は、波形等化を実行する等化器11に出力される。等化器11が出力された等化データは、並直列変換器12でパラレル信号からシリアル信号に変換された後、チャンネル復号器13でビタビ復号化やリードソロモン復号化を施され、次いで、ソース復号器14でMPEG(Moving Picture Experts Group)−2方式などの復号化を施された後、D/A変換器15でアナログ化され出力される。
【0042】
{2.相関処理}
次に、図2を参照しながら周波数ずれ検出部20において行われる相関処理について説明する。なお、図1では、周波数ずれ検出部20が独立した機能部として存在するように図示されているが、後述するように、本実施の形態においては周波数ずれ検出部20の一部はFFT演算器10で構成されるものである。図面上では煩雑さをなくすために周波数ずれ検出部20を独立した要素として示している。
【0043】
図11で示したように、パイロットパターンには位置(配置されるキャリア番号)と値(+Aor−A;Aはデータ信号より30%程度値が大きい)との二つの情報が含まれている。そして、前述の如くセグメント方式(日本規格)のOFDMフォーマットでは、FFT変換による復調処理の直後に、この二つ情報を持ったパイロットを取得することができない。しかし、パイロットデータとは異なるが位置情報を持つ信号が存在する。それはAC1(Auxiliary Channel)と呼ばれる信号とTMCC(Transmission and Multiplexing Configuration Control)と呼ばれる信号であり、付加情報を伝送する目的や、制御情報を伝送する目的で利用されている。
【0044】
AC1およびTMCC信号はセグメントの構成に左右されなく、常に同じキャリア位置に配置されるという特徴がある。1シンボルには、複数の同期変調セグメントと差動変調セグメントが配置されることになるが、AC1およびTMCC信号は、同期変調セグメントと差動変調セグメントの両方に挿入される信号であり、しかも、同期変調セグメントと差動変調セグメントの配列によらず、一定のサブキャリア位置に挿入されるのである。
【0045】
たとえば、図3に示すように、あるL番目のセグメントにおいては、そのセグメント内のM番目のキャリアにAC1(もしくはTMCC)信号が挿入されるということが決まっているものとする。この場合、L番目のセグメントが同期変調セグメントであっても、差動変調セグメントであっても、そのM番目のキャリアには必ずAC1(もしくはTMCC)信号が挿入されているのである。このことは、結局、1シンボル内に挿入される全AC1およびTMCC信号の挿入位置が決定していることとなる。そこで、本発明においては、このAC1およびTMCC信号を、位置情報を備えるパイロットパターンとして扱うことにより、受信OFDM信号との相関を取るのである。図5は、受信装置があらかじめ取得しているAC1およびTMCCの位置情報信号のパターンを示す図である。なお、図4、図5、図7において、横軸は、1シンボルにおけるキャリア番号(インデックス)を示しており、縦軸は、信号値(振幅)である。
【0046】
図2に示すように、FFT演算部10において周波数領域の信号に変換された受信OFDM信号が周波数ずれ検出部20に入力される。入力された受信OFDM信号は、自乗演算部201に入力される。自乗演算部201においては、受信OFDM信号のデータ信号、AC1およびTMCC信号など全ての信号の振幅が自乗演算される。図4は、自乗演算されたOFDM信号の振幅を示す図である。なお、AC1およびTMCC信号についても他のパイロットデータと同様に、その信号値は、データ信号の信号値より30%程度大きくなっている。
【0047】
AC1およびTMCC信号はDBPSK変調された信号のため、任意のシンボルにおいて、その値がわからない。その値の不確定性を解消するためには、DBPSK信号の特徴を利用する。DBPSK信号は二値信号であるため、自乗演算すれば正になり、不確定性が消える。これに対してデータ信号はランダムの複素信号なので、自乗演算してもそのランダム性は消えない。そのため、自乗演算した受信信号(受信したAC1およびTMCC信号を含む)と受信側が保持しているAC1およびTMCC信号(位置情報だけのパイロット)との相関をとれば、真のパイロットと同様、相関ピークを検出することができるのである。なお、図5においては、AC1およびTMCC信号の信号値を1として図示しているが、受信装置が保持する必要があるのは、本質的にはAC1およびTMCC信号のサブキャリア位置を示す位置情報であり、その信号値は任意でよい。そして、相関ピークを検出するための適切な信号値を割り当てればよい。
【0048】
自乗演算された受信OFDM信号は、次に、IFFT演算部202に入力され逆フーリエ変換される。ただし、IFFT演算部202は、FFT演算器10と同一のハードウェアを利用して実現される機能部である。
【0049】
一方、所定の記憶部(図示せず)に記憶されているAC1およびTMCCの位置情報信号が呼び出され、呼び出されたAC1およびTMCCの位置情報信号がIFFT演算部203に入力される。IFFT変換部203は、AC1およびTMCCの位置情報信号を逆フーリエ変換する。ただし、IFFT演算部202は、FFT演算器10と同一のハードウェアを利用して実現される機能部である。
【0050】
次に、逆フーリエ変換された受信OFDM信号と逆フーリエ変換されたAC1およびTMCCの位置情報信号とが乗算器204に入力されて、乗算処理が行われる。さらに、乗算結果がFFT演算部205に入力されて、乗算結果がフーリエ変換される。ただし、FFT演算部205は、FFT演算器10と同一のハードウェアを利用して実現される機能部である。
【0051】
自乗した信号はOFDMシンボル長と同じ長さのNポイントの信号であり(図4)、AC1およびTMCC位置に対応したベクトルもNポイントの信号(図5)であるから(AC1およびTMCC信号が挿入されていないサブキャリアに対しては信号値0を割り当てることにより、Nポイントの信号と見ることができる。)、両者を別々にIFFT変換し、乗算した後FFT変換すると、その振幅の波形は図6のような信号になる(図6は相関をとった信号の一部を示す図である)。そのピークを持つキャリアのインデックスは広帯域周波数ずれである。
【0052】
例えば、相関ピーク(ずれ)が+5である場合ではインデックス−5となる。インデックスが−5の場合には、例えばモード1のインデックス1405のサブキャリアについては、本来的には1405−5=1400、つまり、インデックス1400のサブキャリアであることが分かるのである。このような簡易な処理により広帯域ずれを検出することができる。
【0053】
周波数ずれ検出部20において広帯域周波数ずれが検出されると、周波数補正用の乗算器21において、A/D変換後の受信OFDM信号に対して周波数補正係数が乗算される。具体的には、数7式で示した受信信号Xr(n)の係数を消去する補正係数としてexp(j2πnK/N)が乗算される。これによって、受信OFDM信号は、広帯域周波数ずれに対する補正処理が行われることとなる。
【0054】
本実施の形態では、セグメントの配置に依存することなく、その挿入位置が固定されているAC1およびTMCC信号をパイロット信号として代用することにより、セグメント方式のOFDMフォーマットを採用している日本規格においても、確実に、周波数ずれを検出することが可能である。
【0055】
また、本実施の形態では、AC1信号およびTMCC信号の両方の信号について相関をとる方法をとっているが、AC1信号のみを利用して相関をとる方法、もしくは、TMCC信号のみを利用して相関をとる方法としてもよい。
【0056】
また、相関ピーク位置検出ではOFDM変調用の主要演算ブロックであるFFT演算器10を利用しているので、別個の相関器が不要となり、ハードウエアの規模縮小にもつながる。
【0057】
図4で示した受信OFDM信号は外乱のない状態での理想的な伝送を前提とした結果であるが、本実施の形態の周波数検出方法を用いれば,外乱がある場合でも同様に相関ピークを検出することが可能である。
【0058】
そこで、CNR=10dB 、DU=10dB 、ドップラー周波数70Hzの二波レイリーフェーディング伝送路を条件とした場合の周波数ずれ検出についての実験結果を示す。図7は、上記条件下で受信された受信OFDM信号に対して自乗演算処理を施した後の信号を示す図である。外乱で信号が非常に歪んでいることが分かる。このような受信信号と図5に示すAC1およびTMCCの位置情報信号との間で相関をとると、図8で示すような相関が得られる。一番高いピークのインデックスは5となっていることが分かる。上記条件は、外乱の存在する一般的環境下で、移動体受信を想定したものであり、本実施の形態の受信装置を用いることで、一般環境下における移動体受信においても広帯域周波数ずれを検出できることを示している。
【0059】
なお、前述したように、本明細書においては、広帯域周波数ずれの検出に着目し、広帯域周波数ずれを検出する方法について説明した。しがって、狭帯域周波数ずれの検出手段などの説明および図は省略している。実際には、広帯域周波数ずれを検出し、広帯域周波数ずれを補正したのち、狭帯域周波数ずれを補正することとなる。
【0060】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の発明では、OFDM信号の1シンボルを構成するセグメントの配置に依存することなく、挿入されるサブキャリア位置が固定している制御信号を利用し、IFFT変換およびFFT変換を実行する演算手段を用いて、当該制御信号を含む受信信号と、あらかじめ保持している制御信号との相関をとるので、FFT変換直後においてパイロットデータを取得することのできないセグメント方式(日本規格)のOFDMフォーマットにおいても、確実に周波数ずれを検出することが可能である。
【0061】
請求項2記載の発明では、相関処理を行うための回路を、OFDM変調のために使用するFFT回路で兼用しているので、別個の相関器が不要となり、ハードウェア構成の規模縮小を図ることができる。
【0062】
請求項3記載の発明では、セグメント方式のOFDMフォーマットにおいてAC1信号を用いた相関を行うので、セグメント配置によらず周波数ずれを検出可能である。
【0063】
請求項4記載の発明では、セグメント方式のOFDMフォーマットにおいてTMCC信号を用いた相関を行うので、セグメント配置によらず周波数ずれを検出可能である。
【0064】
請求項5に記載の発明は、受信方法の発明であり、FFT変換直後においてパイロットデータを取得することのできないセグメント方式(日本規格)のOFDMフォーマットにおいても、OFDM信号の1シンボルを構成するセグメントの配置に依存することなく、挿入されるサブキャリア位置が固定している制御信号を利用し、IFFT変換およびFFT変換を実行する演算手段を用いて確実に周波数ずれを検出することが可能である。
【0066】
請求項記載の発明では、セグメント方式のOFDMフォーマットにおいてAC1信号を用いた相関を行うので、セグメント配置によらず周波数ずれを検出可能である。
【0067】
請求項記載の発明では、セグメント方式のOFDMフォーマットにおいてTMCC信号を用いた相関を行うので、セグメント配置によらず周波数ずれを検出可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態にかかる受信装置のブロック構成図である。
【図2】周波数ずれ検出部のブロック構成図である。
【図3】シンボルとセグメントの構成を示す図である。
【図4】自乗演算された受信OFDM信号を示す図である。
【図5】AC1およびTMCCの位置情報信号を示す図である。
【図6】自乗演算された受信OFDM信号とAC1およびTMCCの位置情報信号との相関を示す図である。
【図7】自乗演算された受信OFDM信号(ただし、外乱の存在する伝送路において受信された信号)を示す図である。
【図8】自乗演算された受信OFDM信号(ただし、外乱の存在する伝送路において受信された信号)とAC1およびTMCCの位置情報信号との相関を示す図である。
【図9】広帯域周波数ずれが発生している状態を示す図である。
【図10】パイロット信号を含む送信信号を示す図である。
【図11】受信側が保持しているパイロットパターンを示す図である。
【図12】パイロット信号を用いて相関処理を行うブロック構成図である。
【図13】パイロット信号を用いて相関処理を行った結果を示す図である。
【符号の説明】
10 FFT演算器
20 周波数ずれ検出器
21 乗算器
201 自乗演算部
202 IFFT演算部
203 IFFT演算部
204 乗算部
205 FFT演算部
206 ピーク位置検出部

Claims (7)

  1. セグメント方式のOFDM(直交周波数分割多重)伝送における受信装置であって、
    OFDM信号は、OFDM信号の1シンボルを構成するセグメントの配置に依存することなく、挿入されるサブキャリア位置が固定している制御信号を含んでおり、かつ、前記制御信号は、絶対値の等しい正負の2つの実数値をとる信号であって、
    a)前記制御信号の1シンボル内におけるサブキャリア位置を示す位置情報を記憶する手段と、
    b)送信装置から受信した前記制御信号を含む受信OFDM信号を入力する手段と、
    c)前記受信OFDM信号の信号値を自乗演算する手段と、
    d)自乗した前記受信OFDM信号と、前記位置情報との相関をとる相関手段と、
    e)前記相関手段による相関結果から周波数ずれを検出する手段と、
    を備え
    前記相関手段は、
    d-1) 自乗した前記受信OFDM信号を逆フーリエ変換する第1算出手段と、
    d-2) 前記位置情報から生成される信号を逆フーリエ変換する第2算出手段と、
    d-3) 前記第1算出手段の出力と前記第2算出手段の出力とを乗算する乗算手段と、
    d-4) 前記乗算手段の出力をフーリエ変換する第3算出手段と、
    を備えることを特徴とするOFDM受信装置。
  2. 請求項1に記載のOFDM受信装置において、
    記第1、第2、および、第3算出手段は、OFDM変調を行うためのFFT演算回路を利用して実現されることを特徴とするOFDM受信装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載のOFDM受信装置において、
    前記制御信号は、
    前記セグメント方式のOFDM伝送において送信されるAC1信号、
    を含むことを特徴とするOFDM受信装置。
  4. 請求項1または請求項2に記載のOFDM受信装置において、
    前記制御信号は、
    前記セグメント方式のOFDM伝送において送信されるTMCC信号、
    を含むことを特徴とするOFDM受信装置。
  5. セグメント方式のOFDM(直交周波数分割多重)伝送における受信方法であって、
    OFDM信号は、OFDM信号の1シンボルを構成するセグメントの配置に依存することなく、挿入されるサブキャリア位置が固定している制御信号を含んでおり、かつ、前記制御信号は、絶対値の等しい正負の2つの実数値をとる信号であって、
    a)前記制御信号の1シンボル内におけるサブキャリア位置を示す位置情報を記憶する工程と、
    b)送信装置から受信した前記制御信号を含む受信OFDM信号を入力する工程と、
    c)前記受信OFDM信号の信号値を自乗演算する工程と、
    d)自乗した前記受信OFDM信号と、前記位置情報との相関をとる相関工程と、
    e)前記相関工程による相関結果から周波数ずれを検出する工程と、
    を備え
    前記相関工程は、
    d-1) 自乗した前記受信OFDM信号を逆フーリエ変換する第1算出工程と、
    d-2) 前記位置情報から生成される信号を逆フーリエ変換する第2算出工程と、
    d-3) 前記第1算出工程の出力と前記第2算出工程の出力とを乗算する乗算工程と、
    d-4) 前記乗算工程の出力をフーリエ変換する第3算出工程と、
    を備えることを特徴とするOFDM信号の受信方法。
  6. 請求項5に記載のOFDM信号の受信方法において、
    前記制御信号は、
    前記セグメント方式のOFDM伝送において送信されるAC1信号、
    を含むことを特徴とするOFDM信号の受信方法。
  7. 請求項5に記載のOFDM信号の受信方法において、
    前記制御信号は、
    前記セグメント方式のOFDM伝送において送信されるTMCC信号、
    を含むことを特徴とするOFDM信号の受信方法。
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