JP3755179B2 - 車両ドアの取外し装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えばドアを組付けた状態で塗装を実行し、塗装後においてシートやインストルメントパネル等を組付ける前に一旦ドアを取外し、上記シートやインストルメントパネルなどの組付け作業終了後に上記ドアを後付けするような後付けシステムにおける車両ドアの取外し装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、ボディから車両ドアを取外す場合、ドア側のヒンジブラケットとドアを締結しているボルト(締結部材)の位置とナットランナのソケットの位置とを一致させる必要がある。そこで、CCDカメラ等の視覚手段でボルトの位置を認識して、この位置にロボットアームを介してナットランナのソケットを対応させることが考えられるが、上述のドア取外し時には塗装が既に施されており、塗装色も様々であって、各色に対応した読取りパターンが必要となるうえ、上記ボルトの六角頭部の位相も如何なる方向に向いているのか不明であるので、ボルト位置の認識は困難であった。さらにドア凹部に対してドア側ヒンジブラケットが取付けられているような場合には斯る認識がさらに困難となる。
【0003】
加えて、本来、上記ボルトの六角頭部を該六角頭部と対向する正面側から視認すれば、ボルトセンタ(中心)を容易に求めることができるが、車両ドアを開放しても上述の六角頭部と対向する正面側からCCDカメラ等の視覚手段にてボルトセンタを求める場合、CCDカメラとボディ(車体)とが干渉するので、このような視認は物理的に困難であった。
【0004】
そこで、従来においてはボディから車両ドアを取外す場合、余儀なく人手作業にて行なうか或はボディ側の機械的な位置精度の向上を図ることで、自動化を試みる手法が施されているが、前者の場合には車両ドアの取外しを自動化することが不可能であり、後者の場合には車両ドアの取外しラインに対して搬送される車種数が少ない場合には自動化が可能であっても、同ラインに対して搬送される車種数が多くなると(例えば5車種以上の多車種混流ラインになると)、その完全自動化を達成することが不可能であった。
【0005】
一方、特開平7−91928号公報に記載のように、スリット光源から被測定物(ワーク)にスリット光を投影し、このスリット光をテレビカメラで画像して、光切断法により被測定物の3次元形状を測定する3次元形状測定方法がある。この方法を車両ドアの取外しに適用して、上述のボルト位置を検出しようとしても、上述のスリット光源とテレビカメラとを備えた測定ヘッドが車体と干渉するので、実質的に同公報記載の方法を車両ドアの取外しに適用することは不可能であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、ドアヒンジにスリット光を投影し、このスリット光を視覚手段にて画像処理してヒンジ位置を検出し、ヒンジ位置検出結果に基づいてナットランナの位置を補正することで、本来直接的に視認することができないボルトの位置を塗装色に左右されることなく間接的に確認して、ナットランナの位置補正を実行することで、ドア取外しの自動化を達成することができ、また、ドアヒンジの上側アーム部もしくは下側アーム部と、ヒンジピンとにスリット光を投影することで、部品精度が高い上述のアーム部にて上下位置を、また部品精度が高く、かつ定位置に存在するヒンジピンにて前後位置および左右位置をそれぞれ検出して、ヒンジ位置を光切断法により正確に検出することができ、さらに、ドア凹部にドアヒンジが配設された構成において、上述のドア凹部よりボディ側へ位置するドアヒンジの上側アーム部もしくは下側アーム部とヒンジピンとにスリット光を投影することで、視覚手段による視認の容易化を達成することができる車両ドアの取外し装置の提供を目的とする。
【0007】
この発明の一実施態様においては、車両ドアを開成(オープン)した状態でドアヒンジの位置を検出することで、ヒンジ位置検出の容易化を図ることができる車両ドアの取外し装置の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明による車両ドアの取外し装置、上記車両ドアのドアヒンジにスリット光を投影し、該スリット光を視覚手段にて画像処理してヒンジの位置を検出するヒンジ位置検出手段と、上記ヒンジ位置検出手段の検出結果によりナットランナの位置を補正するナットランナ位置補正手段とを備え、上記ドアヒンジがドア凹部に配設される一方、上記スリット光を、上記ドアヒンジの上側のアーム部もしくは下側アーム部と、ヒンジピンとに投影するものである
【0009】
この発明の一実施態様においては、上記車両ドアを開成した状態にてドアヒンジの位置を検出するものである。
【0010】
【発明の作用及び効果】
この発明によれば、車両ドアの取外し装置において、車両ドアのドアヒンジにスリット光が投影され、視覚手段は投影されたスリット光を視認し、ヒンジ位置検出手段は視覚手段の画像処理データからヒンジの位置を検出し、またナットランナ位置補正手段はヒンジ位置検出手段の検出結果によりナットランナの位置を補正する。
このため、本来ならば直接的に視認することができないボルト(締結手段)の位置を塗装色に何等左右されることなく間接的に確認して、ナットランナの位置補正を実行することで、多車種混流ラインであってもドア取外しの自動化を達成することができる効果がある。
【0011】
また、上述のドアヒンジの上側アーム部もしくは下側アーム部と、ヒンジピンとにスリット光を投影するので、部品精度が高い上述のアーム部にて上下位置をまた部品精度が高く、かつ定位置に存在してドア開時においてもドアヒンジのアーム部間連結部のように逆位置とならないヒンジピンにて前後位置および左右位置をそれぞれ検出して、ヒンジ位置を光切断法により正確に検出することができる効果がある。
加えて一定位置に存在するヒンジピンを用いて位置検出するので、データ変換にも時間がかからない効果がある。
【0012】
さらに、上述のドアヒンジがドア凹部に配設されているので、斯る構成において、上述のドア凹部よりボディ側へ位置するドアヒンジの上側アーム部もしくは下側アーム部と、ヒンジピンとにスリット光を投影するので、視覚手段による視認の容易化を達成することができる効果がある。
【0013】
この発明の一実施態様によれば、車両ドアを開成した状態でドアヒンジの位置を検出するので、ヒンジ位置検出の容易化を図ることができる効果がある。
【0014】
【実施例】
この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。
図面は後付けシステムにおける車両ドアの取外し装置を示し、図1、図2、図3において4ドア車両1が搬送され停止制御される車両停止ステーション2を設定し、この車両停止ステーション2において停止した車両1の合計4枚のドア3…の開位置と対応するように保持手段としてのスライド装置4…をそれぞれ設けている。
【0015】
上述の4台のスライド装置4…のうち左右リヤ側に位置する各スライド装置4,4のさらに後方側には取外し手段としてのナットランナ5を備えた第1ロボット6,6を配設すると共に、上述の4台のスライド装置4…のうち左右フロント側に位置する各スライド装置4,4のさらに前方側にはスライド装置4上のドア3をドア搬送手段としてのキャリア(図示せず)に受渡す第2ロボット8,8を配設している。この車両ドアの取外し装置は図1から明らかなように4ドア車両1の車体前後方向のセンタラインに対して平面から見て左右対称に構成されている。
【0016】
ここで、上述の車両1の搬送手段は図3に示すように床面の凹所を自走する電車9の上部にベースプレート10をピン結合し、このベースプレート10から上方に向けて突設した複数の支持部材11に対して、該車両1の下部左右に位置するサイドフレーム12,12を上載すると共に、サイドフレーム12の一箇所に設けられた位置決め孔に支持部材11のピン13を係入して、位置決めされた状態で車両1を所定方向へ搬送すべく構成している。
【0017】
上述の第1ロボット6は図2に示すようにロボット架台14上に搭載された6軸ロボットにより構成され、そのロボットアーム15先端の締結部16にはナットランナ5を取付けている。
【0018】
このナットランナ5は図4、図5に示す如くドア3とボディ17(図6、図7参照)との取付部材(図6、図7のボルト21参照)による締結数と対応して合計4本のハンド18…を有し、ハンド18先端に設けられた六角穴形状のソケット19をエアモータ20で回転することにより、取付部材としてのボルト21(図6、図7参照)をゆるめて取外す。ここで、図6、図7において22はボディ17側のヒンジブラケット、23はドア3側のヒンジブラケット、24はヒンジピン、3aはドアインナパネル、3bはドアアウタパネルであり、上述のドア3側のヒンジブラケット23は段差を有するドア凹部3cに配設されている。
【0019】
図4,図5に示す如く、上述のナットランナ5にはそのブラケット25の先端にドア開成用のローラ26を取付け、図9に示すように閉状態のドア3におけるドアガラス組付け前の開口部3dから上述ローラ26をドア3内側に挿入し、このローラ26を利用して、ドア3を開くように構成している。
【0020】
しかも、上述のナットランナ5にはドアヒンジとしてのドア側ヒンジブラケット23に赤外レーザ光のスリット光L1,L2を投影照光するするレーザ投光器72,73と、これらのスリット光(具体的には赤外レーザの反射光)を視認する視覚手段としてのCCDカメラ74,75とを取付けている。
【0021】
上述のレーザ投光器72,73からのスリット光L1,L2は図5、図7に示すように開成状態のドア3におけるヒンジブラケット23の上側アーム部23aのエッジ部位と、ヒンジピン24とに投影されるが、上述の上側アーム部23aのエッジ部位に代えて下側アーム部23bのエッジ部位に投影すべく構成してもよい。
【0022】
上述の各CCDカメラ74,75は図8にブロック図で示す如く画像処理部76に接続されている。この画像処理部76はその内部にCPUおよびメモリを有し、各CCDカメラ74,75からのアナログ信号を画像処理する。
【0023】
一方、車両ドアの取外し装置全体を制御する制御装置77を設け、この制御装置77で第1ロボット6を制御する第1ロボットコントローラ78と、第2ロボット8を制御する第2ロボットコントローラ79と、上述の各レーザ投光器72,73とを駆動制御すべく構成している。
【0024】
上述の画像処理部76は入出力ライン80を介して第1ロボットコントローラ78に接続され、この第1ロボットコントローラ78はそのヒンジ位置検出部81でヒンジ位置を検出する。つまり、ヒンジブラケット23の上側アーム部23aのエッジ部位に投影されたスリット光L1をCCDカメラ74で視認し、かつ画像処理された信号に基づいて上下方向(高さ方向)の位置を割出し、ヒンジピン24に投影されたスリット光L2をCCDカメラ75で視認し、かつ画像処理された信号に基づいて前後方向および左右方向の位置を割出すことにより、ヒンジ位置を検出する。
【0025】
また第1ロボットコントローラ78はそのナットランナ位置補正部82で、上述のヒンジ位置検出部81の検出結果(ヒンジ位置)からボルト21のセンタ位置を演算(予め記憶された部品寸法データからボルト21センタとソケット19とのデジタル位置ずれ情報を逆算した後にナットランナ5の位置を補正し、この補正データは必要時に第1ロボット6に伝送される。なお、1台のCCDカメラを切換えることでヒンジ位置を検出することも可能であるが、ドア開時の視認スペースが小さい点と、ドア取外しに要する時間短縮を図る目的から、この実施例では2台のCCDカメラ74,75を用いている。
【0026】
ところで、車両1のドア3を把持状態に保持する前述のスライド装置4は図10〜図14に示すように構成している。なお、図10〜図14においてはフロント左側に対応するスライド装置4を示すが、他の3台のスライド装置4…も同等もしくは左右対に構成される。
【0027】
つまり、最下部に略方形枠状の固定ベース30を設置し、この固定ベース30上にガイドレール31およびスライダ32からなるLMガイドを介して可動枠33を移動可能に取付けている。この可動枠33は引込みシリンダ34のピストンロッド35先端に連結部材36を介して連結され、図1に示す車両1に対して接離する方向へ移動する(図13参照)。この引込みシリンダ34の引き確認により第1ロボット6が原位置に復帰される。
【0028】
上述の可動枠33上にはガイドレール37およびスライダ38からなるLMガイドを介して可動台39を移動可能に取付けている。この可動台39は位置決めシリンダ40のピストンロッド41先端に連結部材42を介して連結され、上記可動枠33の移動方向に対して直交する方向へ移動する。
【0029】
すなわち、上述の可動枠33の上部にローラ支持ポール43,43を立設固定し、このローラ支持ポール43,43の上下離間位置に位置決めローラ44,44を枢着し、上述の位置決めシリンダ40の駆動時に図14に示すようにドア3をこれら各位置決めローラ44,44に押圧して位置決めすべく構成している。
【0030】
また上述の可動台39には平面視コの字のクランプ支柱45を立設固定し、このクランプ支柱45にはガイドレール46およびスライダ47からなるLMガイドを介して上下のクランパ48,49を昇降可能に取付けている。これらの上下のクランパ48,49は図11に示すように昇降用シリンダ50,50のそれぞれのピストンロッド51,51先端に連結ブラケット52,52を介して各別に連結され、ドア3を把持および把持解除する方向へ移動する。つまり、上述の上部クランパ48と下部クランパ49とで開処理されたドア3を図12に示す如く把持状態に保持する。
【0031】
一方、スライド装置4上のドア3をドア搬送手段としてのキャリア(図示せず)に受渡す前述の第2ロボット8は図1乃至図3に示すようにロボット架台60上に搭載された6軸ロボットにより構成され、そのロボットアーム61先端の締結部62にはドア把持ハンド63を連結している。
上述のドア把持ハンド63は図15に示すように構成している。
【0032】
すなわち、ハンド主体64の上部にガイドレール65およびスライダ66からなるLMガイドを介して可動爪67を設け、この可動爪67をブレーキシリンダ68のピストンロッド69に連結すると共に、ハンド主体64の下部には上述の可動爪67と対向するように固定爪70を取付けて、これら上下の爪67,70によりドア3を把持および受渡し可能に構成している。ここで、上述のブレーキシリンダ68は車種によるドア3の大きさの差異を吸収する。
【0033】
また上述の固定爪70の先端下部にはドア開成用のローラ71を取付け、図16に示すように閉状態のドア3におけるドアガラス組付け前の開口部3dから上述のローラ71をドア3内側に挿入し、このローラ71を利用して、ドア3を開くように構成している。
【0034】
この第2ロボット8はナットランナ5によるドア・ボディ間の取付部材としてのボルト21(この実施例ではリヤ側ドア3のボルト21)の取外し工程中に既に取外されたドア(この実施例ではフロント側のドア3)をキャリア(図示せず)への受渡し初期工程として取りに行く動作を実行する。
【0035】
このように構成した車両ドアの取外し装置の作用を以下に詳述する。
【0036】
塗装終了後の車両1が電車9により搬送され図1、図2、図3に示す車両停止ステーション2で停止すると、まず第1ロボット6が駆動され、そのロボットアーム15に締結部16およびナットランナ5を介して取付けられたローラ26(図9参照)を利用して、フロント側のドア3を開成(オープン)する。
このようにして開成されたフロント側のドア3は図12に示すように対応位置のスライド装置4の上下のクランパ48,49によりドア開状態に把持固定されると共に、図14に示す如く位置決めシリンダ40の駆動により位置決めローラ44に押圧して位置決めされる。
【0037】
次に第1ロボット6先端のナットランナ5でボルト21をゆるめるが、その前にボルト21の位置を間接的に検出する。なお、この間接検出時にはナットランナ5をボルト21近傍まで移動制御する。
すなわち、図8に示す制御装置77がレーザ投光器72,73を駆動して、スリット光L1,L2(具体的には赤外レーザのスリット光)を図7に示す上側アーム部23aのエッジ部位とヒンジピン24との2箇所に投影し、この投影されたスリット光(具体的には赤外レーザの反射光)を対応するCCDカメラ74,75で視認する。
【0038】
各CCDカメラ74,75からのアナログ信号は画像処理部76により画像処理され、第1ロボットコントローラ78内のヒンジ位置検出部81はスリット光L1の画像処理データに基づいて上下方向(高さ方向)の位置を割出し、またスリット光L2の画像処理データに基づいて前後方向および左右方向の位置を割出し、このような光切断法によりヒンジ位置を検出する。
【0039】
また上述の第1ロボットコントローラ78のナットランナ位置補正部82は、上述のヒンジ位置検出部81の検出結果(ヒンジ位置データ)からボルト21のセンタ位置を演算(予め記憶されたヒンジブラケット23の部品寸法データからボルト21のセンタとソケット19とのデジタル位置ずれ情報を逆算)して補正データを求め、この補正データを第1ロボット6に伝送することで、ナットランナ5におけるソケット19の位置を補正する。
【0040】
次に上述の補正データに基づいて第1ロボット6が駆動され、その先端のナットランナ5におけるハンド18のソケット19が上述のずれ分だけシフトされて同ソケット19が図6に仮想線で示す状態を経て、このソケット19がボルト21に嵌合され、エアモータ20の駆動により該ソケット19が回転してボルト21をゆるめて取外す。
【0041】
上述のボルト21のゆるめ操作中にあっては、図11に示す引込みシリンダ34の引込み力がスライド装置4を介してフロント側ドア3に常時付勢されているので、ボルト21が完全にゆるんで、フロント側ドア3が確実に外れると、上下のクランパ48,49で把持されたフロント側ドア3は引込みシリンダ34の引込み力により図11に示す状態から図13に示す如く車両1から離れる方向へ後退する。
【0042】
この引込みシリンダ34によるフロント側ドア3の引き確認により第1ロボット6およびナットランナ5は図1に実線で示す原位置に復帰する。
【0043】
次に第2ロボット8が駆動され、そのロボットアーム61に締結部62、ドア把持ハンド63を介して取付けられたローラ71(図16参照)を利用して、リヤ側のドア3を開成(オープン)する。
このようにして開成されたリヤ側のドア3は対応位置のスライド装置4の上下のクランパ48,49によりドア開状態に把持固定される(図12参照)。
【0044】
次に第2ロボット8が駆動され、既に取外され、かつ定位置に位置決めされているフロント側のドア3をこの第2ロボット8側のドア把持ハンド63で取りに行くと同時に、第1ロボット6側のナットランナ5でリヤ側のドア3のボルト21をゆるめて取外す。
【0045】
このボルト21の取外し中に第2ロボット8でフロント側のドア3をキャリア(図示せず)に受渡す。このフロント側のドア3のキャリアへの受渡しに際しては第2ロボット8のドア把持ハンド63で該ドア3を何等持ち替えることなく受渡しを実行することができる。
【0046】
上述のリヤ側のドア3にボルト21のゆるめ操作中にあっても、引込みシリンダ34(図11参照)の引込み力が常にスライド装置4を介してリヤ側ドア3に付勢されているので、ボルト21が完全にゆるんで、リヤ側ドア3が確実に外れると、上下のクランパ48,49で把持されたリヤ側ドア3は引込みシリンダ34の引込み力により後退動作する。
【0047】
この引込みシリンダ34によるリヤ側ドア3の引き確認により第1ロボット6およびナットランナ5は図1に実線で示す原位置に復帰する。
次に第2ロボット8の駆動により定位置に位置決めされたリヤ側ドア3がそのドア把持ハンド63で把持され、この第2ロボット8の操作によりリヤ側ドア3がキャリア(図示せず)に受渡される。このリヤ側ドア3のキャリア7への受渡しも先のフロント側と同様にして、第2ロボット8のドア把持ハンド63で該ドア3を何等持ち替えることなく受渡しを実行することができる。
【0048】
このような操作は4ドア車両1の左右において同時に実行され、フロント側ドア3とリヤ側ドア3とがキャリアに受渡し完了すると、各ドア3,3が移載されたキャリアは次工程ステーションへ向けて自走する。
【0049】
以上要するに、車両ドアの取外し装置において、車両ドア3のドアヒンジ(ヒンジブラケット23、ヒンジピン24参照)にスリット光L1,L2が投影され、視覚手段(CCDカメラ74,75参照)は投影されたスリット光L1,L2(図7参照)を視認し、ヒンジ位置検出手段(ヒンジ位置検出部8参照)は視覚手段(CCDカメラ74,75参照)の画像処理データからヒンジの位置を検出し、またナットランナ位置補正手段(ナットランナ位置補正部82参照)はヒンジ位置検出手段(ヒンジ位置検出部81参照)の検出結果によりナットランナ5の位置を補正する。
このため、本来ならば直接的に視認することができないボルト21(締結手段)の位置を塗装色に何等左右されることなく、換言すれば多様な塗装色にそれぞれ対応する読取りパターンを必要とすることなく、間接的に確認して、ナットランナ5の位置補正を実行することで、多車種混流ラインであってもドア取外しの自動化を達成することができる効果がある。
【0050】
また、上述のドアヒンジ(ヒンジブラケット23、ヒンジピン24参照)の上側アーム部23aもしくは下側アーム部23bと、ヒンジピン24とにスリット光L1,L2(図7参照)を投影するので、部品精度が高い上述のアーム部23a,もしくは23bにて上下位置をまた部品精度が高く、かつ定位置に存在してドア開時においてもドアヒンジのアーム部間連結部のように逆位置とならないヒンジピン24にて前後位置および左右位置をそれぞれ検出して、ヒンジ位置を光切断法により正確に検出することができる効果がある。
加えて一定位置に存在するヒンジピン24を用いて位置検出するので、データ変換にも時間がかからない効果がある。
【0051】
さらに、上述のドアヒンジがドア凹部3cに配設されているので、斯る構成において、上述のドア凹部3cよりボディ側17へ位置するドアヒンジの上側アーム部23aもしくは下側アーム部23bと、ヒンジピン24とにスリット光L1,L2を投影するので、視覚手段(CCDカメラ74,75参照)による視認の容易化を達成することができる効果がある。
【0052】
加えて、車両ドア3を開成した状態でドアヒンジの位置を検出するので、CCDカメラ74,75による視認が容易となって、ヒンジ位置検出の容易化を図ることができる効果がある。
【0053】
この発明の構成と、上述の実施例との対応において、
この発明のドアヒンジは、実施例のヒンジブラケット22,23およびヒンジピン24に対応し、
以下同様に
スリット光は、赤外レーザのスリット光L1,L2に対応し、
視覚手段は、2台のCCDカメラ74,75に対応し、
ヒンジ位置検出手段は第1ロボットコントローラ78内のヒンジ位置検出部81に対応し、
ナットランナ位置補正手段は、第1ロボットコントローラ78内のナットランナ位置補正部82に対応するも、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の車両ドアの取外し装置を示す概略平面図。
【図2】 同装置の概略側面図。
【図3】 同装置の概略背面図。
【図4】 ナットランナの平面図。
【図5】 ナットランナの側面図。
【図6】 ドア・ボディ間の関連構造を示す説明図。
【図7】 同斜視図。
【図8】 車両ドアの取外し装置の制御回路ブロック図。
【図9】 第1ロボット側のドアオープン用ローラの説明図。
【図10】 スライド装置の平面図。
【図11】 図10のA−A線矢視図。
【図12】 図10のB−B線矢視図。
【図13】 ドア引込み動作を示す説明図。
【図14】 ドア位置決め動作を示す説明図。
【図15】 ドア把持用のハンドの側面図。
【図16】 第2ロボット側のドアオープン用ローラの説明図。
【符号の説明】
3…ドア
3c…ドア凹部
5…ナットランナ
22,23…ヒンジブラケット
22a…上側アーム部
23a…下側アーム部
24…ヒンジピン
74,75…CCDカメラ
81…ヒンジ位置検出部
82…ナットランナ位置補正部
L1,L2…スリット光

Claims (2)

  1. 車両ドアの取外し装置であって、
    上記車両ドアのドアヒンジにスリット光を投影し、該スリット光を視覚手段にて画像処理してヒンジの位置を検出するヒンジ位置検出手段と、
    上記ヒンジ位置検出手段の検出結果によりナットランナの位置を補正するナットランナ位置補正手段とを備え
    上記ドアヒンジがドア凹部に配設される一方、
    上記スリット光を、上記ドアヒンジの上側のアーム部もしくは下側アーム部と、ヒンジピンとに投影する
    車両ドアの取外し装置。
  2. 上記車両ドアを開成した状態にてドアヒンジの位置を検出する
    請求項1記載の
    車両ドアの取外し装置。
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