JP3755139B2 - 木造建築物における接合連繋構造 - Google Patents
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Description
この実施例は、梁と柱の接合連繋構造に係り、それは、概括的には、柱aに取り付けた接合金具bに、梁cの端部を嵌合支持するとともに、その接合金具bの楔用窓孔b′と梁cの端部の楔用窓孔c′とに装着した一対の木製の楔案内片d,d′の間に同じく木製の打込み横長楔eを打ち込むことにより、上記接合金具bを介し、柱aと梁cとを緊密にしてかつ強固に接合連繋するもので、この一対の楔案内片d,d′の間に打込み横長楔eを打ち込んでいることをもっとも重要な点としている。
また、梁cは、その端部の両側の側面c4,c5に開口する上記楔用窓孔b′と同形,同大でかつ筒孔状の楔用窓孔c′を、上記嵌合縦溝8を横断する状態において掘削形成している。
楔案内片d,d′は、長さLを梁cの幅員(側面c4,c5間)と略同じにするとともに、高さhを楔用窓孔b′および楔用窓孔c′の高さと略同じにし、幅wを高さhの略2分の1とした木製の直方体であり、たがいに対向する垂直内面には、基端部9,9′側を深くし先端部10,10′側を浅くするが、高さ(幅)h′を同じにする断面凹形の楔案内溝11,11′を掘設している。
楔案内片d′はその先端部10′に上記係止部12の少なくとも端縁部分と噛合する切欠部12′を形成している。
圧接が完全な状態となったとき、梁cの側面c4,c5から外方に突出している打込み横長楔eの基端部14と先端部15を鋸で切断除去する(図3)。
したがって、打込み横長楔eが梁cの楔用窓孔c′の内面に食い込みや変形を生じさせるようなことがない。
この実施例は、一対の楔案内片および打込み横長楔が金属製であり、そのためにそれらが木製であるのとその構造を異にすることにおいて、上記第1実施例と相違するが、その他の点は、同第1実施例と同様であるので、共通部分については同じ符号を付して説明を省略し、以下には相違点に関してだけ説明する。
しかし、この楔案内片g′は、先端部10′に係止部12を形成することなく、したがって、その長さL′を係止部12を形成していない分だけ楔案内片gの長さLより短くし、また、外面に縦凹溝13を掘設していないことにおいて、楔案内片gと異なる。
圧接が完全な状態となったとき、打込み横長楔iの先端部15が楔案内片gの係止部12に当接するとともに、基端部14が、その端面を、楔案内片g,g′の基端9,9′の端面、したがってまた梁cの側面c4と面一にするように、関係各部を設計してある(図9)。
したがって、打込み横長楔iが梁cの楔用窓孔c′の内面に食い込みや変形を生じさせるようなことがない。
この変形例に係る楔案内片j,j′は、たがいの内面に形成した楔案内溝16,16′が、断面>,<形をなしていることにおいて、第2実施例の楔案内片g,g′の楔案内溝11,11′が断面凹形であるのと相違し、また、この変形例に係る打込み横長楔kは、その断面が菱形をなしていることにおいて、第2実施例の打込み横長楔iが断面方形であるのと相違し、その他の点は、第2実施例の楔案内片g,g′と打込み横長楔iと変わらない。
そこで、同じ構造部分については、説明を省略し、同じ符合を付しておくだけとする。
この変形例に係る楔案内片m,m′は、外周面が半円形をなし、その内面に形成された楔案内溝17,17′が断面弧状をなしていることにおいて、第2実施例の楔案内片g,g′の外周面が角形で、楔案内溝11,11′が凹形であるのと相違し、また、この変形例に係る打込み横長楔nは、その断面が横向き楕円形をなしていることにおいて、第2実施例の打込み横長楔iが断面方形であるのと相違し、その他の点は、第2実施例の楔案内片g,g′と打込み横長楔iと変わらない。
そこで、同じ構造部分については、説明を省略し、同じ符合を付しておくだけとする。
この変形例に係る楔案内片o,o′は、長さL,L′を第2実施例の楔案内片g,g′と同じにするとともに、高さhを楔用窓孔b′および楔用窓孔c′の高さと略同じにし、幅wを高さhの略2分の1とした鉄等の金属製の直方体であること、外面の長手方向中央に縦凹溝13を掘設し、かつ、先端部10の内面側に係止部12を突設形成していることにおいては、第2実施例の楔案内片g,g′と同じである。
b 接合金具
c 梁
b′,c′ 楔用窓孔
b′1 孔縁
d,d′、g,g′ 楔案内片
j,j′、m,m′ 楔案内片
o,o′ 楔案内片
e,i,k,n,p 打込み横長楔
9,9′ 基端部
10,10′ 先端部
11,11′ 楔案内溝
12 係止部
13 縦凹溝
16,16′ 楔案内溝
17,17′ 楔案内溝
18,18′ 楔案内溝
Claims (8)
- 柱に取り付けた接合金具に梁または桁の端部を嵌合し、その接合金具と梁または桁の楔用窓孔に、楔案内片を装着し、その楔案内片に重合案内させながら打込み横長楔を打ち込むことにより、梁または桁全体を柱に向かって移動し、梁または桁と柱を接合連繋している木造建築物における接合連繋構造において、楔用窓孔(b′,c′)に、たがいに対向する内面に楔案内溝(11,11′、16,16′、17,17′、18,18′)を掘設した一対の楔案内片(d,d′、g,g′、j,j′、m,m′、o,o′)を装着し、この一対の楔案内片(d,d′、g,g′、j,j′、m,m′、o,o′)の間に、打込み横長楔(e,i,k,n,p)を上記楔案内溝(11,11′、16,16′、17,17′、18,18′)に案内させながら打ち込んでなることを特徴とする木造建築物における接合連繋構造。
- 土台に取り付けた接合金具に柱の下端部を嵌合し、その接合金具と柱の下端部の楔用窓孔に、楔案内片を装着し、その楔案内片に重合案内させながら打込み横長楔を打ち込むことにより、柱全体を土台に向かって下降し、柱と土台を接合連繋している木造建築物における接合連繋構造において、楔用窓孔(b′,c′)に、たがいに対向する内面に楔案内溝(11,11′、16,16′、17,17′、18,18′)を掘設した一対の楔案内片(d,d′、g,g′、j,j′、m,m′、o,o′)を装着し、この一対の楔案内片(d,d′、g,g′、j,j′、m,m′、o,o′)の間に、打込み横長楔(e,i,k,n,p)を上記楔案内溝(11,11′、16,16′、17,17′、18,18′)に案内させながら打ち込んでなることを特徴とする木造建築物における接合連繋構造。
- 一対の楔案内片(d,d′、g,g′、j,j′、m,m′)が、たがいに対向する内面に掘設している楔案内溝(11,11′、16,16′、17,17′)を、基端部(9,9′)を深く、先端部(10,10′)を浅くしていることを特徴とする請求項1または2記載の木造建築物における接合連繋構造。
- 一対の楔案内片(o,o′)が、たがいに対向する内面に掘設している楔案内溝(18,18′)を、基端部(9,9′)から先端部(10,10′)にわたり同じ深さにしていることを特徴とする請求項1,2または3記載の木造建築物における接合連繋構造。
- 一方の楔案内片(d、g、j、m、o)が、その外面に縦凹溝13を掘設し、
その縦凹溝(13)を接合金具(b)の楔用窓孔(b′)の孔縁b′1に嵌合していることを特徴とする請求項1,2,3または4記載の木造建築物における接合連繋構造。 - 一方の楔案内片(d、g、j、m、o)が、その先端部10に係止部12を突設し、その係止部12に他方の楔案内片(d′、g′、j′、m′、o′)の先端部10′が係止していることを特徴とする請求項1,2,3,4または5記載の木造建築物における接合連繋構造。
- 一方の楔案内片(d)が、その内面に掘設している楔案内溝(11)を、先端部10の係止部12に貫通させていることを特徴とする請求項6記載の木造建築物における接合連繋構造。
- 一対の楔案内片(d,d′、g,g′、j,j′、m,m′、o,o′)および打込み横長楔(e,i,k,n,p)が木製、鉄等の金属製または合成樹脂製であることを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6または7記載の木造建築物における接合連繋構造。
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