JP3752036B2 - ファインダの視野枠切換装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【技術分野】
本発明は、カメラのファインダの視野枠切換装置に関する。
【0002】
【従来技術及びその問題点】
自己推進式フィルムカートリッジを使用する新システム(Advanced Photo System )のカメラでは、撮影画面サイズを、横長の大視野(標準視野、ハイビジョン、縦横比約9:16)と、この大視野の左右の一部を遮光した幅狭視野(クラシック、縦横比約2:3)と、上記大視野の上下の一部を遮光した横長視野(パノラマ、縦横比約1:3)とに切換可能なものがある。このカメラでは撮影時の画像はフィルム上にハイビジョンサイズで写し込まれ、選択された画面サイズ情報が各コマごとに磁気的に記録される。そして、各撮影画面サイズへの処理は、該磁気記録に基づいて現像以後の段階で行われ、ハイビジョンサイズの左右をカットするとクラシック画面に、上下をカットするとパノラマ画面になる。そのためカメラ内の撮影光路上には画面サイズの縦横比を変化させる遮光機構を要しないが、撮影者が構図を決定するために、選択された画面サイズをファインダ内に表す必要がある。そこで、ファインダ光学系内には視野枠の切換装置が設けられる。
【0003】
こうした視野枠切換装置を機械的に構成する場合、例えば一対のL字型の遮光部材を対向させて横長矩形の視野枠を作り、該L字型遮光部材を、視野枠の長辺及び短辺と平行に移動させることでハイビジョンサイズを中心に、クラシックサイズとパノラマサイズとに視野枠を形成することができる。しかし、この構成ではL字型の遮光部材が直交2方向に移動するため、視野枠の縦横2方向に遮光部材の幅にほぼ等しい退避スペースを必要とする。また、遮光部材を縦横2方向に移動させようとする場合、駆動機構や支持機構が複雑になってしまう。
【0004】
【発明の目的】
本発明は、横長の大視野と、この大視野の左右の一部を遮光した幅狭視野と、大視野の上下の一部を遮光した横長視野とに画面サイズを切換可能なカメラにおいて、従来に比して省スペースで駆動機構が簡易なファインダの視野枠切換装置を得ることを目的とする。
【0005】
【発明の概要】
本発明のファインダの視野枠切換装置は、横長の大視野と、この大視野の左右の一部を遮光した幅狭視野と、上記大視野の上下の一部を遮光した横長視野とに切換可能なファインダであって、大視野の左右端部を遮光可能な縦遮光壁を有し、大視野の左右方向に移動可能に案内された一対の幅狭視野用遮光枠;大視野の上下端部を遮光可能な横遮光壁を有し、大視野の上下方向に移動可能に案内された一対の横長視野用遮光枠;上記一対の幅狭視野用遮光枠を、縦遮光壁が大視野枠内に入らない大視野枠位置を中心に、縦遮光壁が大視野枠内に入る幅狭視野枠位置とその反対方向の横長視野枠位置に移動させる操作部材;及び、視野枠面に直交する軸を中心に揺動可能に支持され、上記一対の幅狭視野用遮光枠の一方に設けた突起部材に係合するカム面を有し、該一対の幅狭視野用遮光枠が大視野位置と横長視野位置との間で移動するときその移動力によって揺動され、該揺動によって一対の横長視野用遮光枠を大視野の上下方向へ正逆に移動させる揺動カム部材;を有することを特徴とする。
【0006】
揺動カム部材は一対設けられ、上記一方の幅狭視野用遮光枠は、この一対の揺動カム部材のカム面に当接する一対の突起部材を備えていることが好ましい。
【0007】
一対の揺動カム部材は大視野の長辺に対して平行に配置され、該一対の揺動カム部材で駆動される一対の横長視野用遮光枠は、
一対の揺動カム部材によって直接に支持される、横長矩形の第1の横遮光壁と;
大視野の上下方向へ延びる支持部材を介して、この第1の横遮光壁と平行に一対の揺動カム部材によって支持される第2の横遮光壁と;
から構成される。
【0008】
また、上記操作部材は視野枠面に直交する軸を中心に回動する軸部材を有しており、視野枠切換装置はさらに、該操作部材の回動を受けて、上記一対の幅狭視野用遮光枠を大視野の左右方向へ正逆に直線移動させる、上記揺動カム部材とは異なる揺動部材を備えることで外部から駆動力を伝達できる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明を説明する。図1から図5は、本発明によるファインダの視野枠切換装置を適用した、自己推進式のフィルムカートリッジを使用するカメラの一実施形態を示している。この実施形態のカメラは、カメラボディ11の正面中央に、ズームレンズ鏡筒21を有している。ズームレンズ鏡筒21は、第1、第2レンズ鏡筒22、23からなり、光軸方向後方の収納位置と前方の撮影可能位置(ズーム範囲)との間を移動可能であり、収納位置ではカメラボディ11内に収納される沈胴式となっている。ズームレンズ鏡筒21は、カメラボディ11内部に設けたズームモータによって光軸方向に駆動される。カメラボディ11は正面に、収納されたズームレンズ鏡筒21を保護する固定カバー13、収納カバー14、スライドカバー15を備えている。固定カバー13はカメラボディ11に固定されていて、スライドカバー15は、スライドレール16に沿ってカメラボディ11の長手方向に進退可能に支持されている。また収納カバー14は、スライドカバー15に連動し、スライドカバー15が固定カバー13に当接した閉鎖状態では固定カバー13とスライドカバー15との間に形成される縦長長方形の開口を閉じ(図1参照)、スライドカバー15が固定カバー13から離反した開放状態ではスライドカバー15と同方向に移動し、かつスライドカバー15の裏面まで完全に移動してズームレンズ鏡筒21を露出させる(図2参照)。
【0011】
このカメラには、スライドカバー15が閉位置から全開位置に達する直前、及び全開位置から閉位置に若干移動させたときに作動するメインスイッチが設けられている。このメインスイッチは、スライドカバー15が閉位置から全開位置に達する直前にオンして、スライドカバー15が全開位置から閉位置に若干移動されるとオフするように構成されている。メインスイッチがオンになると、ズームモータが繰出方向に起動してレンズ鏡筒22、23が撮影可能位置まで駆動される。一方、メインスイッチがオフになると、ズームモータが収納方向に起動してレンズ鏡筒22、23が収納位置まで引き込まれる。
【0012】
カメラボディ11の正面左側には円筒状のグリップ部12が形成されていて、このグリップ部12の上端面に、大型のモードダイヤル17と、モードダイヤル17の軸部にレリーズボタン19が設けられている。モードダイヤル17はクリックストップタイプの回転ダイヤルであって、そのクリックストップ位置によって、自動露出モード、自動露出及び赤目軽減用プリ発光モード、スローシャッタモード、バルブ及び強制ストロボ発光モード、バルブモード、ストロボ強制発光モード、ストロボ発光停止モードを択一的に選択できる。レリーズボタン19は2段スイッチであって、半押しで測光スイッチがオンして測光及び測距し、全押しでレリーズスイッチがオンして合焦及び露光処理、フィルム巻き上げ処理などを実行する。
【0013】
カメラボディの正面にはさらに、カバー14、15を開放した状態で露出する、測光窓27、AF窓29及びファインダ窓30が備えられている。
【0014】
カメラボディ11の上面にはポップアップストロボ25が設けられる。このポップアップストロボ25は、スライドカバー15の開閉に連動し、開放移動でポップアップし、閉鎖移動で収納される。
【0015】
カメラボディ11の背面には、ほぼ中央にLCDパネル31を備え、上部ほぼ中央にファインダのアイピース32、その右側に順に撮影画面切換ダイヤル33及びズーム操作レバー34を備え、ズーム操作レバー34の下方には、カートリッジ蓋35をロック、解放するカートリッジ蓋開閉レバー36を備えている。カメラボディ11の側面には、電池収納室を開閉する電池蓋の開閉レバー37が設けられている。なお、図4のLCDパネル31は、表示素子を全て点灯状態で示している。撮影画面切換ダイヤル33は、ハイビジョン(H)位置を中立に、クラシック(C)とパノラマ(P)の両位置に回動操作して撮影画面サイズを3様に切り換えることができる。撮影画面切換ダイヤル33で選択した画面サイズ情報は、不図示の磁気記録装置によってフィルム面に記録される。
【0016】
カメラボディ11の正面側のファインダ窓30と背面側のアイピース32の間にはファインダ光学系が設けられる。このファインダ光学系内には、撮影者がアイピース32から観察して構図を決定するために、撮影画面切換ダイヤル33で選択した画面サイズに応じて視野枠を切り換える、視野枠切換装置が配される。
【0017】
図6から図11は、カメラボディ11内部におけるファインダの視野枠切換装置を示している。図6を参照して視野枠切換装置の構成を説明する。この視野枠切換装置の親板41は、中央付近に矩形開口部42を有する。矩形開口部42の上下には、該矩形開口部42の長辺と平行に延びる各一対の摺動案内溝43、44が設けられ、一対の摺動案内溝43の上部には、円形孔45と弧状ガイド孔46が対をなして穿設されている。矩形開口部42の一短辺の側部には板状部47が張り出しており、これに円形の軸受孔48が穿設されている。親板41の下部両端からは、板面に対し垂直な方向に一対の嵌着ピン49が突設され、この一対の嵌着ピン49の横方向に一対の固定突起50が突出している。また、親板41の上部にはフック掛け52が形成されている。
【0018】
親板41の一対の摺動案内溝43には、第1L字遮光部材55の横長壁56の側面に突設した一対の案内ピン57(図7から図9を参照)が摺動可能に嵌合される。横長壁56の一端部からは直角に縦遮光壁58が延設され、横長壁56の他端部には縦溝59が形成されている。また横長壁56の上面には一対のカム係合突起60が突設されている。親板41の一対の摺動案内溝44には同様に、第2L字遮光部材61の横長壁62の側面に突設した一対の案内ピン63(図7から図9を参照)が摺動可能に嵌合される。横長壁62の一端部からは直角に、上記縦遮光壁58と対向する縦遮光壁64が延設され、この縦遮光壁64の一側には、上記縦溝59と対向する縦溝65が形成されている。
【0019】
第1L字遮光部材55の縦溝59と、第2L字遮光部材61の縦溝65には、シーソ部材80の操作突起81、82がそれぞれ回動及び摺動可能に嵌入される。シーソ部材80は、この操作突起81と操作突起82の中間点に回動軸83を突出させており、該回動軸83は上記親板41の軸受孔48に回動可能に装着されている。シーソ部材80の回動軸83と反対側の面には、非円形断面形状の結合孔84が穿設されている。シーソ部材80が図7に示す状態を中心に、正逆方向に揺動すると、第1L字遮光部材55と第2L字遮光部材61は、各一対の摺動案内溝43、44の案内を受けて、矩形開口部42の左右方向にそれぞれ正逆に同量スライドする。これにより、縦遮光壁58と縦遮光壁64が矩形開口部42の左右方向において相互に接近する動作と離間する動作とが行われる。以下、第1L字遮光部材55及び第2L字遮光部材61に関して、縦遮光壁58と縦遮光壁64が最大に接近する位置を幅狭視野形成位置、縦遮光壁58、64が最大に離間する位置を横長視野形成位置と呼ぶ。
【0020】
上述の通り、親板41上部には一対の円形孔45が設けられている。この一対の円形孔45は、それぞれ矩形開口部42の上辺から等しい高さに穿設されており、一対の揺動カム66の回動支持軸67aを回動可能に支持している。各揺動カム66には、回動支持軸67aの側方に揺動案内ピン68aが固設されていて、親板41の一対の弧状ガイド孔46内で移動可能に嵌っている。よって一対の揺動カム66は、揺動案内ピン68aが弧状ガイド孔46に案内される範囲の揺動を行う。
【0021】
一対の揺動カム66の下面側には、上記第1L字遮光部材55のカム係合突起60と係合するカム面69(図7から図9を参照)が形成されている。カム面69は、回動支持軸67a付近の凹状カム面69aと平面部69bを有している。各揺動カム66において、回動支持軸67aの反対方向には回動支持軸67bが突設され、揺動案内ピン68aの反対方向には第1吊下ピン68bが突設されている。また回動支持軸67bを挟んで第1吊下ピン68bと軸対称の位置には第2吊下ピン70が突設されている。揺動カム66は、カム係合突起60がカム面69の平面部69bに係合しているときには、第2吊下ピン70が上り、第1吊下ピン68bが下がった状態に保持され(図7及び図8参照)、カム係合突起60がカム面69の凹状カム面69aに嵌っているときには、逆に第1吊下ピン68bが上り、第2吊下ピン70が下がった状態へ揺動される(図9参照)。
【0022】
第1L字遮光部材55の横長壁56の側面に隣接して、横遮光板71が配される。この横遮光板71は上方に向けて一対の吊下腕部71aを有し、該吊下腕部71aに設けた一対のピン受け孔72を、上記一対の揺動カム66の一対の第2吊下ピン70に貫通支持されている。また、第1L字遮光部材55及び第2L字遮光部材61の側面に隣接して枠状遮光板73が配される。この枠状遮光板73の上辺からは一対の吊下腕部73aが延設される。該一対の吊下腕部73aは一対のピン受け孔74を有し、これを上記一対の揺動カム66の一対の第1吊下ピン68bが貫通支持している。枠状遮光板73の下部枠体は、上記横遮光板71と平行に延びる横遮光部75となっている。また枠状遮光板73の内周面は、親板41の矩形開口部42とほぼ同サイズの矩形開口部76となっている。
【0023】
一対の揺動カム66が回動支持軸67a(67b)を中心に揺動すると、一対の第2吊下ピン70に支持された横遮光板71と、一対の第1吊下ピン68bに支持された枠状遮光板73は、左右方向の位置を若干変化させつつ矩形開口部42の上下方向に正逆に同量移動する。これにより、横遮光板71と横遮光部75が矩形開口部42の上下方向において相互に接近する動作と離間する動作とが行われる。
【0024】
横遮光板71及び枠状遮光板73に隣接して押え板85が設置される。押え板85は、親板41の両端下部に設けた一対の固定突起50に、係止孔86とフック87を係着させて一対の小円孔88に上記一対の嵌着ピン49を嵌合させ、さらに親板41のフック掛け52にフック89を係合させることによって親板41と固定される。この固定状態において、上記一対のピン受け孔72を貫通した一対の第2吊下ピン70は、押え板85に設けた一対の弧状ガイド孔90に摺動可能に嵌合し、上記一対のピン受け孔74を貫通した一対の第1吊下ピン68bは、同一対の弧状ガイド孔91に摺動可能に嵌合する。また各一対の弧状ガイド孔90と弧状ガイド孔91の間に形成された一対の円形孔92に、上記一対の回動支持軸67bが回動可能に支持されている。
【0025】
押え板85の中央付近には、矩形開口部93が形成されている。この矩形開口部93は、縦横比が約9:16であり、ハイビジョン用の視野枠(大視野)を構成している。前述の、親板41に設けた矩形開口部42及び枠状遮光板73の矩形開口部76は、この矩形開口部93よりも若干大きく形成されていて、押え板85と親板41の間に組み付け誤差があってもハイビジョン用の視野枠が干渉されずに確保される。
【0026】
第1L字遮光部材55及び第2L字遮光部材61は、幅狭視野形成位置にあるとき、縦遮光壁58と縦遮光壁64がこの矩形開口部(ハイビジョン用視野枠)93の左右端部に進出する。従って、第1L字遮光部材55及び第2L字遮光部材61は、シーソ部材80の揺動に応じてハイビジョン用視野枠の左右端部を遮光するクラシック用遮光枠を構成している。また、横遮光板71と枠状遮光板73(横遮光部75)は、このクラシック用遮光枠が横長視野形成位置に移動すると矩形開口部(ハイビジョン用視野枠)93の上下端部に進出する。従って、横遮光板71と枠状遮光板73は、一対の揺動カム66の揺動に応じてハイビジョン用視野枠の上下端部を遮光するパノラマ用遮光枠を構成している。さらに、第1L字遮光部材55の一対のカム係合突起60と、これに係合して駆動される一対の揺動カム66とが、クラシック用遮光枠の移動力を受けてパノラマ用遮光枠を駆動させる連動移動機構を構成している。
以上から、ファインダの視野枠切換装置は、親板41に対してクラシック用遮光枠、パノラマ用遮光枠及び連動移動機構が組み付けられ、これを押え板85で押えて挟着支持したユニット構成となっている。
【0027】
矩形開口部93の側方の板状部94には上記シーソ部材80の結合孔84を露出させる貫通孔95が穿設されている。この貫通孔95を通して、切換レバー(操作部材)96の結合ピン97が上記結合孔84へ嵌合する。結合孔84と結合ピン97は非円形断面形状をなしているから、両者は相対回転することなく結合され、切換レバー96の回動がシーソ部材80に伝達される。切換レバー96は、その回動軸と偏心の位置に該軸線と平行に延びる偏心ピン98を備え、この偏心ピン98を回動操作すると、シーソ部材80が回動軸83を中心に回動する。
【0028】
組立状態の視野枠切換装置を図10に示す。クラシック用遮光枠、パノラマ用遮光枠及び連動移動機構が親板41と押え板85の間に挟まれ、一体の視野枠切換ユニット100として構成されている。該ユニット100内にはさらに、切換レバー96に操作されるシーソ部材80も挟着支持されている。この視野枠切換ユニット100は一体に組み立てられた後、カメラ本体のファインダ光学系支持部101(図11)に装着される。ファインダ光学系支持部101には、物体側から順に、対物光学系102、固定ミラー103、固定レンズ104、ポロプリズム105、アイピース32が配されている。このファインダ光学系は、前後方向に薄いカメラボディ11内で光路長を確保するため、固定ミラー103とポロプリズム105により、光軸が平面的に見てクランク状に屈曲されている。対物光学系102による像は、固定ミラー103で反射された後、固定レンズ104の直後の位置(ピント面)に結像し、この固定ミラー103とポロプリズム105の合計4面の反射面で正立像に変換されて、アイピース32を介して観察される。
【0029】
ファインダ光学系支持部101にはピント面に相当する位置にユニット装着部106が形成されている。このユニット装着部106に、押え板85を固定レンズ104に、親板41をポロプリズム105にそれぞれ臨ませて視野枠切換ユニット100が嵌め込まれ、上部カバー107が取り付けられる。ユニット装着部106の壁面には、シーソ部材80の結合孔84を外部に露出させる貫通孔108が形成され、切換レバー96の結合ピン97を該結合孔84と結合させることが可能になっている。
【0030】
結合孔84に結合ピン97が取り付けられた状態において、切換レバー96(偏心ピン98)の回動軸はカメラボディ11の左右方向に延びている。一方、撮影画面切換ダイヤル33は、カメラボディ11の背面板と平行な面内で回動する。撮影画面切換ダイヤル33の裏面には、回動軸に対して偏心した位置に軸方向突起109が植設されていて、該軸方向突起109の端部が偏心ピン98を挟着保持している。軸方向突起109と偏心ピン98が係合しているため、撮影画面切換ダイヤル33を一定の範囲で正逆に回動させると、切換レバー96がこれに応じて一定量正逆に回動され、シーソ部材80が駆動される。切換レバー96と撮影画面切換ダイヤル33には、撮影画面切換ダイヤル33を図4に示す3つの回動位置、すなわち、ハイビジョン(H)、クラシック(C)、パノラマ(P)に応じて係止させる係止機構が設けられており、撮影画面切換ダイヤル33がハイビジョン位置(H)にあるときシーソ部材80を図7に示す位置に保持させる。そして該位置から撮影画面切換ダイヤル33をクラシック位置(C)へ回動させると、シーソ部材80が図8に示す位置へ回動され、パノラマ位置(P)へ回動させると、シーソ部材80が図9に示す位置へ回動される。
【0031】
上記構成の視野枠切換装置は、次のように作動する。図7から図9において2点鎖線で示す枠は、固定のハイビジョン視野枠を形成する矩形開口部93である。
図7は、撮影画面切換ダイヤル33がハイビジョン位置(H)を選択している場合を示す。シーソ部材80は、第1L字遮光部材55縦溝59と第2L字遮光部材61の縦溝65を一直線上に位置させる中立位置に保持されている。この中立位置では、第1L字遮光部材55の縦遮光壁58と第2L字遮光部材61の縦遮光壁64は、矩形開口部(ハイビジョン用視野枠)93の画角外にある。このとき第1L字遮光部材55は、一対のカム係合突起60が一対の揺動カム66下部のカム面69の平面部69bを押し上げる位置にある。これにより第2吊下ピン70が上り、第1吊下ピン68bを下げた状態となる一対の揺動カム66は、横遮光板71を矩形開口部93の画角外に引き上げ、矩形開口部76を親板41の矩形開口部42と略一致させる位置に枠状遮光板73を保持する。つまり、撮影画面切換ダイヤル33がハイビジョン位置(H)にあるときは、押え板85に設けた矩形開口部93がファインダの視野枠となる。
【0032】
撮影画面切換ダイヤル33をハイビジョン位置(H)からクラシック位置(C)に操作すると、切換レバー96を介してシーソ部材80が図7中の反時計方向に回動する。この回動で操作突起81が縦溝59を図7中の左方向に押し込むので、第1L字遮光部材55は、一対の案内ピン57を一対の摺動案内溝43に案内されて図7中の左方向へスライドされる。同時に、操作突起82が縦溝65を図7中の右方向に押し込むので、第2L字遮光部材61は、一対の摺動案内溝44の案内を受けて図7中の右方向へスライドされる。このスライドで縦遮光壁58及び縦遮光壁64が、矩形開口部93の左右端部に進出する。視野枠の左右は縦遮光壁58及び縦遮光壁64で遮光されるので、その分視野枠は横方向に狭くなる。一方、第1L字遮光部材55が図中左方向にスライドしたとき、カム係合突起60の移動方向へは揺動カム66のカム面69は平面形状をなしているので、カム係合突起60とカム面69の当接する高さは変化せず、一対の揺動カム66は図7の位置から回動されない。よって横遮光板71と枠状遮光板73(横遮光部75)は、矩形開口部93の画角外の位置から駆動されずに保持される。つまり、縦方向の視野は矩形開口部93の上下端で決定される。この状態では視野枠の縦横比が約2:3となり、クラシック用の視野枠になる(図8)。
【0033】
撮影画面切換ダイヤル33をハイビジョン位置(H)からパノラマ位置(P)に操作すると、切換レバー96を介して、シーソ部材80が図7中の時計方向に回動する。この回動で、操作突起82が縦溝65を図7中の左方向に押し込むので、第2L字遮光部材61は、一対の摺動案内溝44の案内を受けて図7中の左方向へスライドされる。同時に、操作突起81が縦溝59を図7中の右方向に押し込むので、第1L字遮光部材55は、一対の摺動案内溝43の案内を受けて図7中の右方向へスライドされる。このスライドでは、縦遮光壁58及び縦遮光壁64が相互に離間する方向に移動されるため、第1L字遮光部材55及び第2L字遮光部材61は視野枠の大きさに関係せず、横方向の視野は矩形開口部93の左右端で決定される。第1L字遮光部材55が右方向へスライドしたとき、第1L字遮光部材55の一対のカム係合突起60が、一対のカム面69に形成した凹状カム面69aに嵌る。すると、一対の揺動カム66が図7中の反時計方向に揺動され、一対の第2吊下ピン70が下がり、一対の第1吊下ピン68bが上がる。これにより横遮光板71が図7中の下方に略平行に移動され、一対の第1吊下ピン68bが上がるため枠状遮光板73が図7中の上方に略平行に移動され、横遮光板71と枠状遮光板73の横遮光部75が矩形開口部93の上下端部に進出する。矩形開口部93の上下は遮光板71及び横遮光部75で遮光されるので、その分視野枠は上下方向に狭くなる。この状態では視野枠の縦横比が約1:3となり、パノラマ用の視野枠になる(図9)。
【0034】
以上の視野枠切換動作を簡単にまとめると、矩形開口部(ハイビジョン用視野枠)93がファインダの視野を決定する中立位置(図7)から、切換レバー96を用いてシーソ部材80を図7中の反時計方向に回動させると、クラシック用遮光枠(L字型遮光部材55、61)のみが、縦遮光壁58及び縦遮光壁64を矩形開口部93の左右端部に進出させる位置(幅狭視野形成位置)に駆動されてクラシックサイズの視野枠になる。一方、中立位置からシーソ部材80を図7中の時計方向に回動させると、クラシック用遮光枠(L字型遮光部材55、61)が逆方向(横長視野形成位置)に駆動され、この移動力でパノラマ用遮光枠(横遮光板71、枠状遮光板73)が矩形開口部93の上下端部に進出される方向に駆動されてパノラマサイズの視野枠になる。
【0035】
このように、パノラマ用遮光枠(横遮光板71、枠状遮光板73)は、パノラマサイズ選択時にのみ駆動されるので、視野枠の上下方向に遮光部材の退避スペースを設ける必要がなく、視野枠の周囲におけるスペース効率がよい。また、クラシック用遮光枠(L字型遮光部材55、61)とパノラマ用遮光枠(横遮光板71、枠状遮光板73)の駆動方向をそれぞれ一方向とし、揺動カム66を用いて、クラシック用遮光枠の左右方向の移動力でパノラマ用遮光枠を上下方向に駆動させるため、遮光部材の支持安定性がよく、駆動機構の構成を簡単にできる。
【0037】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、横長の大視野と、この大視野の左右の一部を遮光した幅狭視野と、大視野の上下の一部を遮光した横長視野とに画面サイズを切換可能なカメラにおいて、従来に比して省スペースで駆動機構が簡易なファインダの視野枠切換装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるファインダの視野枠切換装置を適用するカメラの、撮影レンズ収納状態の正面図である。
【図2】同カメラの撮影可能状態の正面図である。
【図3】同カメラの撮影可能状態の平面図である。
【図4】同カメラの背面図である。
【図5】同カメラの撮影可能状態の側面図である。
【図6】本発明を適用したファインダの視野枠切換装置の構成を示す分解斜視図である。
【図7】ハイビジョン(標準)視野用の視野枠切換装置の正面図である。
【図8】クラシック(幅狭)視野用の視野枠切換装置の正面図である。
【図9】パノラマ(横長)視野用の視野枠切換装置の正面図である。
【図10】図6の視野枠切換装置の組立状態の斜視図である。
【図11】カメラ本体のファインダ光学系への視野枠切換装置の装着位置を示す斜視図である。
【符号の説明】
11 カメラボディ
15 スライドカバー
21 ズームレンズ鏡筒
30 ファインダ窓
32 アイピース
33 撮影画面切換ダイヤル
41 親板
55 第1L字遮光部材
58 縦遮光壁
60 カム係合突起
61 第2L字遮光部材
64 縦遮光壁
66 揺動カム
68b 第1吊下ピン
69 カム面
70 第2吊下ピン
71 横遮光板
73 枠状遮光板
75 横遮光部
80 シーソ部材
84 結合孔
85 押え板
93 矩形開口部(ハイビジョン用視野枠)
96 切換レバー(操作部材)
97 結合ピン
98 偏心ピン
100 視野枠切換ユニット
101 ファインダ光学系支持部
106 ユニット装着部

Claims (4)

  1. 横長の大視野と、この大視野の左右の一部を遮光した幅狭視野と、上記大視野の上下の一部を遮光した横長視野とに切換可能なファインダであって、
    大視野の左右端部を遮光可能な縦遮光壁を有し、大視野の左右方向に移動可能に案内された一対の幅狭視野用遮光枠;
    大視野の上下端部を遮光可能な横遮光壁を有し、大視野の上下方向に移動可能に案内された一対の横長視野用遮光枠;
    上記一対の幅狭視野用遮光枠を、縦遮光壁が大視野枠内に入らない大視野枠位置を中心に、縦遮光壁が大視野枠内に入る幅狭視野枠位置とその反対方向の横長視野枠位置に移動させる操作部材;及び
    視野枠面に直交する軸を中心に揺動可能に支持され、上記一対の幅狭視野用遮光枠の一方に設けた突起部材に係合するカム面を有し、該一対の幅狭視野用遮光枠が大視野位置と横長視野位置との間で移動するときその移動力によって揺動され、該揺動によって一対の横長視野用遮光枠を大視野の上下方向へ正逆に移動させる揺動カム部材
    を有することを特徴とするファインダの視野枠切換装置。
  2. 請求項1記載のファインダの視野枠切換装置において、上記揺動カム部材は一対設けられ、上記一方の幅狭視野用遮光枠は、この一対の揺動カム部材のカム面に当接する一対の上記突起部材を備えているファインダの視野枠切換装置。
  3. 請求項2記載のファインダの視野枠切換装置において、一対の揺動カム部材は大視野の長辺に対して平行に配置されており、上記一対の横長視野用遮光枠は、
    一対の揺動カム部材によって直接に支持される、横長矩形の第1の横遮光壁と;
    大視野の上下方向へ延びる支持部材を介して、この第1の横遮光壁と平行に一対の揺動カム部材によって支持される第2の横遮光壁と;
    を有するファインダの視野枠切換装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項記載のファインダの視野枠切換装置において、操作部材は視野枠面に直交する軸を中心に回動する軸部材を有し、さらに、該操作部材の回動を受けて、上記一対の幅狭視野用遮光枠を大視野の左右方向へ正逆に直線移動させる、上記揺動カム部材とは異なる揺動部材を備えているファインダの視野枠切換装置。
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