JP3751098B2 - キャップシール除去装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、樽のキャップシールを除去するキャップシール除去装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
生産工場から飲食店等の使用者に出荷されるビール、飲料用ステンレス樽には、キャップシールが取付けられ、使用者が使用する際一旦取外すが、使用後生産工場へ返却する際再度樽に仮装着することがある。そこで生産工場ではこのような空のビール、飲料用ステンレス樽に残っているキャップシールを除去しなければならない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
そのため生産工場では、飲料用ステンレス樽の搬送コンベアの横にいて除去作業を行う作業員を必要とし、効率が悪いのに加えて確実に除去することが困難であるというような問題がある。
【0004】
そこでこの発明の目的は、前記のような従来のキャップシールを除去する際の問題を解消し、作業員を必要とすることなく、また効率が良好であるのに加えて確実に除去することができるキャップシール除去装置を提供するにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この発明は前記のような目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、樽載置部と、キャップシール除去手段とを有し、キャップシール除去手段は、キャップシール吸着手段と、キャップシール持上手段とを有し、キャップシール吸着手段は、樽載置部に載置された樽のキャップシールに対向する位置と、除去したキャップシールの廃棄位置との間を移動可能な吸着キャップ支持部材と、この吸着キャップ支持部材に取付けられた吸着キャップとを有し、キャップシール持上手段は、樽載置部に載置された樽のキャップシールに対向する位置に設けられて、この位置においてキャップシールを挾持する挾持部材と、この挾持部材を支持して、挾持位置とその上方の待機位置との間を移動可能となっている支持部材とを有し、樽のサイズに対応して、前記キャップシール除去手段を上下方向に位置を変更することのできる作動部材が設けられており、前記樽載置部は樽搬送コンベアによって構成され、この樽搬送コンベアによって搬送されている樽が、キャップシール除去位置に到達した際樽を停止する樽停止手段が設けられており、
前記樽停止手段は搬送コンベアの両側板に枢支した支持軸に支持部が固着されたベルクランクを有し、このベルクランクの両端に停止ローラが枢支され、前記支持軸にはリンクの基端が固定され、搬送コンベアの両側板間に第1作動シリンダが設けられ、この第1作動シリンダの作動杆の先端が、前記リンクの自由端に枢支されており、前記キャップシール除去手段は、搬送コンベアの側部に設けられた基枠と、この基枠に上下動可能に設置された支持枠体とを有し、前記支持枠体には案内柱が立設されていて、この案内柱の上端に固定ブラケットが固定され、その下方に第1移動ブラケットと、第2移動ブラケットとが上下方向に移動可能に取付けられており、第1移動ブラケットと第2移動ブラケットとの間と、第2移動ブラケットと固定ブラケットとの間にそれぞれ第3,第4作動シリンダを介装し、第1移動ブラケットの上部に、前記キャップシール持上手段が設けられ、このキャップシール持上手段は、回転モータと挾持部材とを有し、この挾持部材は中間が第1移動ブラケットに枢支された1対の挾持杆を有し、この挾持杆の上端にそれぞれ1対のリンクの一端が枢支され、また挾持杆の下端には前記回転 モータの回転によって回動する持上げベルトが設けられ、さらに前記リンクの他端は第2移動ブラケットに枢支されていることを特徴とするものである。
【0012】
【実施の形態】
図面に示すこの発明の実施形態には、搬送コンベア3が設けられており、この搬送コンベア3に樽停止手段4が設けられている。樽停止手段4はこの搬送コンベア3の両側板6の上部対向位置に、内側に向けて突設した支持板7に枢支された支持軸8に支持部が固着されたベルクランク9を有し、このベルクランク9の両端に停止ローラ11が枢支されている。ベルクランク9の支持部には、搬送コンベア3の両側板6間に横設した支持板12に第1作動シリンダ13が取付けられ、この第1作動シリンダ13の作動杆の先端が、基端が支持軸8に固定されたリンク14の自由端が枢支されている。
【0013】
搬送コンベア3の側部にキャップシール除去手段16が設けられている。このキャップシール除去手段16は基枠17を有し、この基枠17にキャップシール吸着手段18と、キャップシール持上手段19を支持している支持枠体21が上下動可能に設置されており、この支持枠体21を上下動する第2作動シリンダ20が基枠17に取付けられている。支持枠体21には案内柱22が立設されており、この案内柱22の上端に固定ブラケット23が搬送コンベア3の上方に向けて横方向に延びて固定され、その下方に同方向にむけて第1,2移動ブラケット24,25が上下方向に移動可能に取付けられている。
【0014】
第1移動ブラケット24はその下部に、キャップシール吸着手段18が設けられており、このキャップシール吸着手段18は回動部材26と、この回動部材26の作動軸27に回動腕杆28の基端が固定され、この回動腕杆28の自由端に吸着カップ29が取付けられ、この吸着カップ29は図示しないエアコンバムによって真空が発生するようになっている。
【0015】
そして第1移動ブラケット24の上部に、キャップシール持上手段19が設けられており、このキャップシール持上手段19は第3作動シリンダ31と、回転モータ32と、挾持部材33とを設け、この挾持部材33は中間が枢軸35で第1移動ブラケット24に枢支された1対の挾持杆34を有し、この挾持杆34の上端にそれぞれ1対のリンクの一端が枢支され、下端にはローラ37が枢支されている。リンク36の他端はいっしょに第2移動ブラケット25に枢支されている。
【0016】
第1移動ブラケット24に従動プーリ38が枢支され、この従動プーリ38と回転モータ32の駆動プーリ39とにベルト41が張設されている。挾持杆34の第1移動ブラケット24との枢軸35に、それぞれ従動プーリ38と連動するプーリ42が取付けられ、このプーリ42に接触して回転するプーリ43が挾持杆34の下方部に枢支され、このプーリ43とローラ37とに持上ベルト44が張設されている。固定ブラケット23と第2移動ブラケット25との間に第4作動シリンダ46が介装されている。
【0017】
前記のものにおいて、キャップシール除去手段16は、小型樽におけるキャップシール2を除去する際には、図1及び図4に実線で示す下方の待機位置にあり、大型樽におけるキャップシール2を除去する際には、第2作動シリンダ20を作動して図1に鎖線で示す上方の待機位置に移動させ、これらの待機位置における各部の状態は共通である。
【0018】
この待機位置において、樽停止手段4は図3に実線で示すように、第1作動シリンダ13の作動杆が前進して、ベルクランク9の後方の停止ローラ11は、樽1の通過を許す拡開状態にある一方前方の停止ローラ11は、縮小して樽1を停止させる状態となっている。そしてキャップシール除去手段16は、図1,4に実線で、示すような状態となっていて、樽1が搬送コンベア3のコンベアベルト5に載って移動してきて、樽停止手段4によって停止した際、キャップシール除去作用時にキャップシール吸着手段18の吸着カップ29がキャップシール2を吸着することができるような位置の上方にあるようになっている。
【0019】
樽1からキャップシール2を除去するに際しては、樽1が搬送コンベア3に載って図3に示す位置に移動してきて、同図の実線位置にある樽停止手段4のベルクランク9の前方の停止ローラ11によって停止する。
【0020】
これを図示しないセンサで検知して、回動部材26と回転モータ32とを作動し、回動部材26の作動によって図2に鎖線で示す待機位置にある回動腕杆28を、実線で示す吸着位置に移動させ、この位置で吸着カップ29が樽1の上方に位置することとなる。一方回転モータ32の作動によって駆動プーリ39を回転し、ベルト41を介して従動プーリ38を回転し、図示しない歯車伝動機構を介してプーリ43を回転し、これによって持上ベルト44を回動する。これらと同期してキャップシール吸着手段18の吸着カップ29に真空を発生させる。
【0021】
ここで第3,4作動シリンダ31,46が同時に作動して、図5に示すようにそれらの作動杆を突出させて、第1,2移動ブラケット24,25を下降してリンク36を介して、挾持杆34の上端を拡開して下端を収縮し、これによって回動する持上ベルト44によってキャップシール2を挾持して持上げるとともに、吸着カップ29によってキャップシール2を吸着する。
【0022】
ここで第3,4作動シリンダ31,46が同時に前記と逆方向に作動し、図6に示すように、第1,2移動ブラケット24,25を上昇してリンク36を介して、挾持杆34の上端を収縮して下端を拡開し、これによって持上ベルト44によるキャップシール2の挾持を解除し、吸着カップ29によってキャップシール2を吸着したまま、回動部材26を作動して回動腕杆28を、吸着位置から待機位置に移動させ、吸着カップ29の真空を解除してキャップシール2をダストボックス47に廃棄する。
【0023】
その後第1作動シリンダ13が作動して、停止手段4のベルクランク9の前方のクランクの停止ローラ11が開放されて、樽1が搬送コンベア3によって前進する。
【0024】
前記の各手段及び各部材における作動は、図示を省略した通常のセンサ、自動制御機材を組み込んだ自動制御手段によって自動的にその作動が制御されるものである。
【0025】
【発明の効果】
この発明は前記のようであって、請求項1に記載の発明は、キャップシール除去装置であって、樽載置部と、キャップシール除去手段とを有し、キャップシール除去手段は、キャップシール吸着手段と、キャップシール持上手段とを有し、キャップシール吸着手段は、樽載置部に載置された樽のキャップシールに対向する位置と、除去したキャップシールの廃棄位置との間を移動可能な吸着キャップ支持部材と、この吸着キャップ支持部材に取付けられた吸着キャップとを有し、キャップシール持上手段は、樽載置部に載置された樽のキャップシールに対向する位置に設けられて、この位置においてキャップシールを挾持する挾持部材と、この挾持部材を支持して、挾持位置とその上方の待機位置との間を移動可能となっている支持部材とを有し、樽のサイズに対応して、前記キャップシール除去手段を上下方向に位置を変更することのできる作動部材が設けられており、前記樽載置部は樽搬送コンベアによって構成され、この樽搬送コンベアによって搬送されている樽が、キャップシール除去位置に到達した際樽を停止する樽停止手段が設けられており、前記樽停止手段は搬送コンベアの両側板に枢支した支持軸に支持部が固着されたベルクランクを有し、このベルクランクの両端に停止ローラが枢支され、前記支持軸にはリンクの基端が固定され、搬送コンベアの両側板間に第1作動シリンダが設けられ、この第1作動シリンダの作動杆の先端が、前記リンクの自由端に枢支されており、前記キャップシール除去手段は、搬送コンベアの側部に設けられた基枠と、この基枠に上下動可能に設置された支持枠体とを有し、前記支持枠体には案内柱が立設されていて、この案内柱の上端に固定ブラケットが固定され、その下方に第1移動ブラケットと、第2移動ブラケットとが上下方向に移動可能に取付けられており、第1移動ブラケットと第2移動ブラケットとの間と、第2移動ブラケットと固定ブラケットとの間にそれぞれ第3,第4作動シリンダを介装し、第1移動ブラケットの上部に、前記キャップシール持上手段が設けられ、このキャップシール持上手段は、回転モータと挾持部材とを有し、この挾持部材は中間が第1移動ブラケットに枢支された1対の挾持杆を有し、この挾持杆の上端にそれぞれ1対のリンクの一端が枢支され、また挾持杆の下 端には前記回転モータの回転によって回動する持上げベルトが設けられ、さらに前記リンクの他端は第2移動ブラケットに枢支されているので、作業員を必要とすることなく、また効率が良好であるのに加えて確実にキャップシールを除去することができ、またサイズの異なる樽に対して、簡単かつ確実に適合したキャップシール除去位置に変更することができるという効果を有するのに加えて、作業員がわざわざキャップシール除去位置に樽を移動して設置する必要がなく、さらに樽を自動的にしかも正確にキャップシール除去位置にもたらすことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施形態の作動時における状態を示す正面図である。
【図2】 同上のキャップシール吸着手段の平面図である。
【図3】 同樽停止手段の平面図である。
【図4】 同上のキャップシール除去手段の待機時における正面図である。
【図5】 同上のキャップシール除去手段の下降時における正面図である。
【図6】 同上のキャップシール除去手段の上昇時における正面図である。
【符号の説明】
1 樽 2 キャップシール
3 搬送コンベア 4 樽停止手段
5 コンベアベルト 6 側板
7 支持板 8 支持軸
9 ベルクランク 11 停止ローラ
12 支持板 13 第1作動シリンダ
14 リンク 16 キャップシール除去手段
17 基枠 18 キャップシール吸着手段
19 キャップシール持上手段 20 第2作動シリンダ
21 支持枠体 22 案内柱
23 固定ブラケット 24 第1移動ブラケット
25 第2移動ブラケット 26 回動部材
27 作動軸 28 回動腕杆
29 吸着カップ 31 第3作動シリンダ
32 回転モータ 33 挾持部材
34 挾持杆 35 枢軸
36 リンク 37 ローラ
38 従動プーリ 39 駆動プーリ
41 ベルト 42 プーリ
43 プーリ 44 持上ベルト
46 第4作動シリンダ 47 ダストボックス

Claims (1)

  1. 樽載置部と、キャップシール除去手段とを有し、キャップシール除去手段は、キャップシール吸着手段と、キャップシール持上手段とを有し、キャップシール吸着手段は、樽載置部に載置された樽のキャップシールに対向する位置と、除去したキャップシールの廃棄位置との間を移動可能な吸着キャップ支持部材と、この吸着キャップ支持部材に取付けられた吸着キャップとを有し、キャップシール持上手段は、樽載置部に載置された樽のキャップシールに対向する位置に設けられて、この位置においてキャップシールを挾持する挾持部材と、この挾持部材を支持して、挾持位置とその上方の待機位置との間を移動可能となっている支持部材とを有し、
    樽のサイズに対応して、前記キャップシール除去手段を上下方向に位置を変更することのできる作動部材が設けられており、
    前記樽載置部は樽搬送コンベアによって構成され、この樽搬送コンベアによって搬送されている樽が、キャップシール除去位置に到達した際樽を停止する樽停止手段が設けられており、
    前記樽停止手段は搬送コンベアの両側板に枢支した支持軸に支持部が固着されたベルクランクを有し、このベルクランクの両端に停止ローラが枢支され、前記支持軸にはリンクの基端が固定され、搬送コンベアの両側板間に第1作動シリンダが設けられ、この第1作動シリンダの作動杆の先端が、前記リンクの自由端に枢支されており、
    前記キャップシール除去手段は、搬送コンベアの側部に設けられた基枠と、この基枠に上下動可能に設置された支持枠体とを有し、前記支持枠体には案内柱が立設されていて、この案内柱の上端に固定ブラケットが固定され、その下方に第1移動ブラケットと、第2移動ブラケットとが上下方向に移動可能に取付けられており、第1移動ブラケットと第2移動ブラケットとの間と、第2移動ブラケットと固定ブラケットとの間にそれぞれ第3,第4作動シリンダを介装し、第1移動ブラケットの上部に、前記キャップシール持上手段が設けられ、このキャップシール持上手段は、回転モータと挾持部材とを有し、この挾持部材は中間が第1移動ブラケットに枢支された1対の挾持杆を有し、この挾持杆の上端にそれぞれ1対のリンクの一端が枢支され、また挾持杆の下端には前記回転モータの回転によって回動する持上げベルトが設けられ、さらに前記リンクの他端は第2移動ブラケットに枢支されていることを特徴とするキャップシール除去装置。
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