JP3748212B2 - 留置針セット - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、外針と、外針内部を挿通可能な内針とを備える留置針セットに関する。
【0002】
【従来の技術】
長時間の点滴等に用いられる留置針は、患者が身動きすることによって、針で血管や周辺組織を損傷するのを防ぐため、プラスチック製の外針が使用されている。プラスチック製の外針を、患者の皮膚に刺し込むために、先端が鋭利な金属製の針と一緒に刺し込む方法が用いられている。この方法では、金属製の針(内針)をプラスチック製の針(外針)の内部に挿入して、金属製の針の先端を突出させた状態で一体化し、一体化された針を患者の皮膚に刺し込み、静脈まで到達させる。その後、プラスチック製の針をより深く押し込んでから、金属製の針を引き抜き、プラスチック製の針の基端側にカテーテル等を接続することで、点滴を開始することができる。
【0003】
このような留置針セットでは、抜き取った金属製の針に、患者の血液や体液が付着している。また、この針は露出しているのが一般的で、誤って処置者等の皮膚に刺してしまうおそれがある。プラスチック製の針にカテーテル等を接続する際にも、患者の血液や体液が外部に流出、付着するおそれがある。血液や体液を媒体とする種々の感染を防ぐために、血液や体液が付着した部分が外部に露出する機会は、極力少なくされるのが好ましい。一方、プラスチック製の針は、点滴中に折れて、取り換えなければならないときがあり、この処置においても感染のおそれがある。
【0004】
血液や体液に接触する機会を低減するため、内針を保護する部材を備えた留置針セットがある。内針の保護部材は筒状体で、外針の基端側に設けられている。内針は、外針から引き抜く動作によってそのまま保護部材内に収容され、内針全体を収容して外針から取り外せるようになっている。しかし、保護部材は、内針全体を収容する大きさであるため、留置針セットを患者の腕などに刺すときに邪魔になり、作業し難い。また、保護部材を取り外し、外針の基部にカテーテル等を接続するときに、血液や体液が付着した部位が外部に露出され、血液や体液が流出、付着する可能性がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明では、内針を取り外さずに使用することができる留置針セットを提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明では、留置針セットであって、中空状の外針と、一端に前記外針の内部に挿通される中空状の内針を備えるとともに、他端が他の管状部材に連結可能に形成された内針シリンダとを有し、前記外針は、前記内針の先端が前記外針の先端から突出する穿刺位置と、前記内針の先端が前記外針の中空部内に配置される留置位置との間を相対移動可能とされており、前記留置位置では、前記内針と前記外針とは固定されることを特徴とする留置針セットを提供する。
【0007】
この留置針セットでは、内針を外針から抜き取らずに、一体に設けたまま内針を外針に固定して、患者の静脈内に留置することができる。本留置針セットでは、留置位置においても内針の一部が外針内部に配置されるため、内針の相対移動距離が小さくて済む。このため、留置針セットの全長が長くなることがなく、使用しやすい。また、患者の皮膚や静脈に針を穿刺する前に、内針シリンダの内針が設けられていない側の端部に薬液供給用の管状部材を取り付けておくことができ、患者の血液や体液が外部に露出する機会を低減することができる。
【0008】
また、上記留置針セットで、前記外針は、前記内針シリンダ側に開口する外針シリンダの先端に備えられ、前記留置位置において前記外針シリンダの開口側と前記内針シリンダの内針装着側とが結合されることを特徴とする留置針セットを提供する。
【0009】
この留置針セットでは、外針と内針とは、外針シリンダの開口側と内針シリンダの内針装着側とが結合されることによって固定される。外針シリンダの開口側と内針シリンダの内針装着側とを結合するため、針先側で留置位置への固定操作が行えるため、操作しやすい。
また、内針及び外針の各先端が人間の静脈内に到達した際に、内針外面と外針内面との間を通って逆流する血液が付着するおそれのある部位が、留置位置で外部から遮断される。このため、患者の血液等が付着する可能性のある部位が外部に露出せず、血液等の流出が妨げられる。
【0010】
また、上記いずれかの留置針セットであって、前記留置位置において、前記外針と前記内針とを固定する部位は、前記内針シリンダより前記内針の先端側に設けられていることを特徴とする留置針セットを提供する。
この留置針セットでは、内針と外針とを固定する部位が、内針シリンダより各針の先端側に設けられているため、患者の皮膚に近い位置で固定操作を行う。このため、固定操作時に起こる留置針セットのぶれが患者の皮膚の穿刺位置を支点として、外針の先端に伝達されても、その動きが小さく、患者の皮膚の組織等に負担がかかり難い。
【0011】
また、上記留置針セットであって、前記留置位置における前記内針と前記外針との位置関係は、前記外針を穿刺方向に押出すことによって形成されることを特徴とする留置針セットを提供する。
この留置針セットでは、患者の皮膚に外針及び内針の先端を刺し込んだ後、従来と同様に外針のみを押し出して、外針を針の先端方向に内針に対して相対的に移動させることによって外針と内針とを留置位置に配置することができる。このため、外針が内針で補強された状態で、点滴等をすることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1に、本発明の一実施の形態に係る留置針セットを示す。留置針セット1は、内針12を備えた内針部材10と、外針22を備えた外針部材20とを有している。外針部材20は、内針部材10に対して内針12の軸線方向に相対移動可能に設けられている。
【0013】
内針部材10は、内針12と、内針シリンダ14とを有している。
内針12は、剛性を有する細管状に形成されている。内針12の先端は、細管の軸線に対して鋭角に切断された形状で、鋭利に形成されている。
【0014】
内針12の反対側の端部は、内針シリンダ14に連結されている。内針シリンダ14は、内部を視認可能な筒状に形成されている。本実施形態では、内針シリンダ14の一端は、テーパ部16に形成されており、この中心に内針12が設けられている。内針12の中空部と内針シリンダ14の内部とは、連通して形成されている。また、内針シリンダ14の図示しない側の他端は、開放されており、チューブや、チューブ連結具等の管状部材が連結可能に形成されている。
【0015】
本実施形態では、内針部材10は、伸長部18を備えている。伸長部18は、内針シリンダ14から内針12の先端方向へ延びる部材である。図1に示すように、伸長部18は、内針シリンダ14のテーパ部16の最大径部分から延びる筒状に形成されている。伸長部18の先端の内面には、雌ネジ部19が形成されており、外針部材20と係合可能に形成されている。
【0016】
外針部材20は、外針22と、外針シリンダ24とを備えている。
外針22は、柔軟性を備えた細管状に形成されている。外針22の管内には、内針12が挿入されており、外針22は、内針12の軸線に沿って相対的に移動可能に設けられている。
外針22は、従来と同様、人体の皮膚組織に刺し込まれた状態で、外針22に外力が加えられた際に人体の組織を傷つけたり、痛みを感じさせない程度の柔軟性を備えているのが好ましい。また、図1では、外針22の先端側の端部が薄肉に形成されて、外面がテーパ状に形成されており、内針12に沿って皮膚組織内に刺し込まれやすい形状に形成されている。
【0017】
外針シリンダ24は、図1に示すように外針22の内針シリンダ14側の端部に設けられている。外針シリンダ24は筒状部材で、本実施形態では、外針22側から徐々に径が大きくなるテーパ状に形成されている。外針22の内部と外針シリンダ24の内部とは連通して設けられている。
【0018】
外針シリンダ24の内針シリンダ14側の端部(26)は、伸長部18の内径に略等しい外径に形成されている。そして、この端部の外面に、雄ネジ部26が形成されている。雄ネジ部26は、伸長部18の雌ネジ部19と螺合可能に形成されており、外針部材20は、この螺合によって内針部材10に固定可能とされている。
外針シリンダ24は、端部(26)が、内針シリンダ14のテーパ部16に当接する位置から伸長部18の端部(19)に当接する位置までを内針12に沿って移動可能とされている。すなわち、外針部材20は、内針シリンダ14のテーパ部16から内針12の先端までの領域内を移動可能に配置されている。
【0019】
外針部材20は、内針12上を穿刺位置から留置位置まで相対移動可能に設けられている。
穿刺位置は、留置針セット1を患者の皮膚組織に刺し込んで静脈まで到達させるときの位置である。穿刺位置では、内針12の先端が外針22の先端よりも突出して設けられる。本実施形態の留置針セット1では、図1に示すように、穿刺位置において、内針12の先端の切断端面全体が外針22の先端から突出するように配置されている。同時に、外針シリンダ24の端部(26)が内針シリンダ14のテーパ部16に当接するように形成されている。このため、外針部材20は、穿刺位置よりも、内針12が外針22から突出する位置には相対移動しないように、すなわち、内針シリンダ14方向には移動不可能に設けられている。
【0020】
また、留置位置は、点滴等を行うときの内針12と外針22との位置である。留置位置では、図2に示すように、内針12の先端は外針22の中空状部分に収容されており、外針22は留置位置に固定可能とされている。本実施形態の留置針セット1では、留置位置において、伸長部18の端部(19)が、外針シリンダ24の端部(26)が配置される位置に、配置されるように設けられている。このため、外針シリンダ24の雄ネジ部26と伸長部18の雌ネジ部19とは、留置位置で螺合することができ、外針22は留置位置で内針12に固定される。
【0021】
本実施形態の留置針セット1を使用する場合は、まず、外針部材20を内針部材10に対して動かして、内針12と外針22とを穿刺位置に配置する。このとき、好ましくは、内針シリンダ14の内針12と反対側の端部に、薬液等を供給可能な管状部材を予め連結しておく。
【0022】
次に、留置針セット1の一体的に設けられた内針12及び外針22を、患者の皮膚に穿刺し、静脈内部に到達させる。穿刺位置では、図1に示すように、鋭利に形成された内針12の先端が突出している。これにより、内針12及び外針22は、内針12の鋭利な先端によって、通常の注射針の穿刺方法で良好に静脈まで刺し通される。
【0023】
この留置針セット1の針先、すなわち内針12の先端が静脈内に到達したかどうかは、内針12を通じて内針シリンダ14まで逆流した血液や体液を視認することによって行うことができる。
【0024】
この確認の後、内針部材10を固定したまま、外針部材20を内針12の先端方向に押出すようにして、相対移動させ、外針22の先端を内針12の先端より突出させる。従来と同様、外針部材20を内針12周りに回転させながら押し入れることにより、外針部材20をスムーズに静脈内に押し入れることができる。さらに外針部材20を押し入れると、やがて外針シリンダ24の端部(26)が伸長部18の端部(19)付近に配置される。その後、外針部材20全体を内針12の軸線を中心に回転させることにより、外針シリンダ24の端部の雄ネジ部26と伸長部の端部の雌ネジ部19とを螺合させる。この結果、外針部材20は、内針部材10に対して固定されており、内針12と外針22とは留置位置に配置される。
【0025】
このとき、内針12及び外針22の先端を患者の皮膚に穿刺した際に、逆流する血液等が、内針12と外針22との間を通った場合に、血液等が付着するおそれのある部分が、外部から遮断されている。すなわち、図1に示す穿刺位置では、内針シリンダ14のテーパ部16の外面及び外針シリンダ24の内面、及び内針12の外面が、血液等の付着するおそれがある部位である。そして、図2に示す留置位置では、これらの部位は、伸長部18及び外針シリンダ24によって形成される空間内に密閉されて、外部から遮断されている。
【0026】
その後、留置針セット1を患者の皮膚に固定して、管状部材の薬液供給量を調節することにより、従来と同様、長期にわたる点滴等を行うことができる。
なお、当初より薬液用のチューブ等の管状部材を設けていない場合は、外針22及び内針12が留置位置に固定された後に管状部材等を、内針シリンダ14に連結しても良い。
【0027】
この留置針セット1では、内針12及び外針22の針先を患者の静脈内まで到達させた後、外針22を取り外すことなく点滴を行うことができる。このため、患者の体液や血液が付着した部分が外部に露出したり、処置者が体液、血液等が付着した部分を触ったりすることがない。
また、留置位置において、内針12は外針22の中空部内に配置され、留置位置で留置針セット1が長くなりすぎないため、作業しやすい。また、結合部位、すなわち雌ネジ部19と雄ネジ部26とが、内針シリンダ14より針の先端側に配置されているため、外針部材20の押し出し操作と連続して、固定操作を行うことができる。
【0028】
また、内針12を患者の皮膚から引き抜かず、外針部材20を患者の皮膚内に更に刺し込んで留置位置に配置するため、皮下から外部にわたって外針22内に内針12が配置されている。このため、外針22は、内針12で補強されており、折れ曲がったり、過度の負荷がかかったりし難い。したがって、患者が身動きして、外針22に力がかかるときでも、外針22の変形が抑制されて、使用中の外針22が破損するのが良好に抑制されている。
【0029】
さらに、穿刺位置と留置位置における外針の内針に対する相対的な位置変化が小さいため、外針を簡単な操作で穿刺位置から留置位置に移動させることができる。特に、本実施形態では、内針12及び外針22の先端を静脈内に差し入れた後、更に外針22を静脈内に押し入れる、という従来通りの操作によって、外針22が留置される。このため、患者の皮膚や組織に負担をかけるのを低減して、内針12を一体に設けたまま点滴の準備を完了することができる。
特に、本実施形態では、結合部位を螺合式としたため、外針22を内針12を中心に回転させることによって内針12と外針22とを固定することができる。このため、外針22が刺し込まれている皮膚及び周辺組織に負荷がかかり難く、好ましい。
【0030】
また、この留置針セット1を使用後に廃棄するときは、外針22を引き抜いてセット全体をそのまま廃棄することができる。このため、内針12が露出することがなく、誤刺を防ぐことができる。
一方、内針部材10と外針部材20との結合形態を脱着可能な形式としたため、留置針セット1を使用後に外針部材20と内針部材10とを分離することができる。したがって、材質ごとに分別回収等することができ、資源の再利用等に供しやすい。
また、本実施形態では、内針部材10と外針部材20とは、螺合によって固定されるため、気密性が高く、固定部分から血液や体液が漏洩することが、良好に抑制されている。
【0031】
薬液等を供給する管状部材は、内針シリンダ14の内針12と反対側の端部に取り付け可能とされているため、内針12及び外針22を患者に穿刺する前に管状部材を連結することができる。このため、管状部材を留置針セット1に取り付ける際に、患者の体液や血液が内針シリンダ14の内針12と反対側の端部から外部に露出したり、処置者の手にかかったりすることを防ぐことができる。
【0032】
本発明の留置針セットは、上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲内で、種々の変更が可能である。
外針と内針との留置位置での固定は、螺合式に限定されない。例えば、嵌合、係合、シーリングを利用することができ、これらを複数個組合わせたものでも良い。また、別体で形成された固定用部材を取り付けることによって内針部材と外針部材とを固定したり、外針部材又は内針部材に可動部分を設けてこの部分を動かして固定したりする形態でも良い。好ましくは、前記外針と内針との固定は、前記内針の軸心周りに回転させる螺合によって行われ、簡単に操作できるとともに、患者の皮膚等への負担がかかり難い。
【0033】
例えば、図3(a)に示すように、外針シリンダ24の内針シリンダ14側の端部外周面の全体又は一部に凹部32を設け、伸長部18の内針12側の端部内周面の全体又は一部に凸部34を設けても良い。この場合、凹部32と凸部34とが嵌合することによって内針12と外針22とが留置位置で固定される。
また、図3(b)に示すように、伸長部18の内針12側の端部内周面にゴム製などの可撓性部材37を設け、外針シリンダ24の内針シリンダ14側の端部に半径方向に突出する凸部38を設けても良い。この場合、外針シリンダ24の外周面及び凸部38と可撓性部材37とのシーリングによって、内針12と外針22とが留置位置で固定される。
【0034】
また、外針部材と内針部材とを固定するための結合部位は、種々の位置に設けることが可能である。また、外針シリンダと伸長部とはどちらか一方のみを設けても良いし、両方設けなくても良い。あるいは、外針シリンダの径を伸長部より大径に形成しても良い。また、結合部位は、針の先端側に設けられると、より小さな動きで外針と内針とを固定することができ、好ましい。また、動きが小さく、留置針セットの振れの支点となる皮膚に穿刺された部分からの距離が短いため、外針の先端が患者の皮下組織内(静脈内)で振れる幅が小さくて済み、患者の皮膚や組織にかかる負担を小さくできる。具体的には、前記外針と内針とを固定する部位は、前記内針の周囲に設けられていると、好ましい。
【0035】
図4に、外針シリンダが伸長部より大径に形成されている形態の留置針セットを示す。この留置針セット40では、リング状の可撓性部材によるシーリングによって内針12と外針22とが留置位置に固定される。なお、本実施形態において図1の留置針セット1と同様の部分は、同一の符号を付して説明を省略する。
【0036】
内針部材50は、中空状の内針12と、内針シリンダ52とを備えている。
内針シリンダ52は、筒状で、内針12と結合する部分が径の小さい小径部52aに形成されている。内針シリンダ52の管状部材と連結可能な側は、テーパ部53を介してより大きい径の大径部52bに形成されている。
【0037】
内針シリンダ52は、小径部52aの内針12との結合部位に、内針12の先端方向に延びる伸長部55を有している。伸長部55は、内針12方向に向かって径の大きくなるテーパ片に形成されている。伸長部55の内針12側の先端は、フランジに形成されており、後述する外針シリンダ62の内径にほぼ等しく形成されている。フランジより内針シリンダ52側には、外針シリンダ62の外周全体にわたって溝状の凹部57が形成されている。伸長部55は、テーパ片で、内針12の外面との間に隙間が形成されている。このため、伸長部55は、半径方向から力を受けると、内針12方向に撓んで外径を小さくすることができる。
【0038】
外針部材60は、外針22と外針シリンダ62とを有する。外針シリンダ62は、内針シリンダ52の小径部52aの外径より大きい内径の筒状に形成されている。
外針シリンダ62の内針シリンダ52側の端部内面には、リング状の可撓性部材65が設けられている。可撓性部材65は、内針シリンダ52の小径部52aの外径より大きく、伸長部55のフランジの外径より小さい内径に形成されている。
【0039】
この留置針セット40では、可撓性部材65と凹部57との係合によって内針部材50と外針部材60とが固定される。穿刺位置にある外針シリンダ62は、伸長部55より外方に配置されているため、手で持ちやすく、内針部材50に対して外針部材60のみを内針12の先端方向に押し込むのが簡単である。
また、外針部材60の可撓性部材65は、内針シリンダ52の小径部52aに接触しないため、外針部材60をスムーズに相対移動させることができる。
また、伸長部55は、内針12方向に撓むことができるため、より小さな力で可撓性部材65を伸長部55の凹部57まで移動させて、係合させることができる。
【0040】
また、留置針セット40では、外針22と内針12との固定と同時に、外針シリンダ62内面の外針22の結合部位と、内針シリンダ52外面の内針12の結合部位との間に形成される空間が、可撓性部材65によって密閉状に外部から遮断される。特に、一度凹部57に嵌合状に係合された可撓性部材65は、伸長部55の半径方向へ向かう弾発力によって、密閉性が向上されており、且つ固定強度も高くなっている。
【0041】
なお、図4に示す形態においても、螺合を用いて内針と外針とを固定しても良い。この形態を図6に示す。この形態では、内針シリンダ52の内針12側は、外針シリンダ62の内径より少し小さい外径の円柱状に形成されている。そして、図4において凹部57が形成されている部分に、雄ネジ部59が形成されている。一方、外針部材60の外針シリンダ62の内針シリンダ52側の端部内面には、可撓性部材65の代わりに雌ネジ部67が外針シリンダ62に一体成形されている。
【0042】
この留置針セット40では、図1の場合と同様に操作することで、図6に示す穿刺位置から留置位置に移動させ、その後、外針シリンダ62を回転させることによって、螺合によって固定することができる。この留置針セット40では、外針シリンダ62が外面に位置するため、手で持ちやすく、螺合又はその解除がの操作が簡単にできる。
【0043】
また、本発明の留置針セットでは、内針部材と外針部材との固定と、内針シリンダ外面の内針結合部位と外針シリンダ内面の外針結合部位との間に形成される空間の外部からの遮断とを別々に行っても良い。このような留置針セットを図5に示す。
図5に示す留置針セット70は、図1に示す留置針セット1の変形例であり、内針部材10と外針部材20とを有している。
【0044】
外針部材20は、外針シリンダ24の内部に、皮膜72が設けられている。皮膜72は、外針シリンダ24内を半径方向に遮断するように設けられており、内針12のみが挿通可能な開孔73を備えている。一方、内針部材10の内針シリンダ14には、内針12の先端方向に延びる略板状の伸長部74が形成されている。伸長部74の内針12の先端側の端部で、外針シリンダ24と対向する面には、凸部76が設けられている。また、外針シリンダ24の外面の一部に凹部78が設けられている。凹部78は、図5(b)に示すように、凸部76の幅にほぼ等しく、内針12の軸線方向に延びる凹部78aと、凸部76の軸方向の長さにほぼ等しく、外針シリンダ24の周方向に延びる凹部78bとの組み合わせによって形成されている。
【0045】
皮膜72は、外針シリンダ24内面の外針結合部位から外針シリンダ24の皮膜72より内針12側の内面によって形成される空間を穿刺位置から留置位置への相対移動の間一貫して密閉状に外部から遮断することができる。また、留置位置で凸部76と凹部78とが係合されることにより、内針部材10と外針部材20とが固定することができる。留置針セット70においても、穿刺位置において外針シリンダ24が外方に設けられており、外針部材20を手で持ちやすくなっている。
なお、外針部材20を更に持ちやすくするために、外針シリンダ24の所定の外面に突起79を設けても良い。
【0046】
本発明の留置針セットは、
(1)中空状の外針と、中空状の内針を一端に備え、管状部材と連結可能な他端を有する内針シリンダとを有しており、前記外針は、当該外針の中空部に前記内針を通した状態で、前記内針の先端が前記外針の先端より突出する穿刺位置と、前記内針の先端が前記外針の中空部に収容される留置位置との間を前記内針に対して相対移動可能に形成されている。
また、(2)(1)の留置針セットにおいて、前記外針の前記内針シリンダ側には外針シリンダが設けられ、前記外針シリンダと前記内針シリンダとは、前記留置位置において前記内針シリンダの前記内針装着側で結合される留置針セットとすることができる。
また、(3)(1)又は(2)の留置針セットにおいて、前記内針シリンダには、前記内針先端方向に延びる伸長部が設けられ、前記伸長部は、前記留置位置において前記外針シリンダと結合可能に設けられる留置針セットとすることができる。
また、(4)(2)又は(3)の留置針セットにおいて、前記内針シリンダの前記内針装着側と、前記外針シリンダの開口側との間に形成される空間が、少なくとも前記留置位置において外部から遮断されている留置針セットとすることができる。
さらに、(5)(1)〜(3)のいずれかの留置針セットにおいて、前記外針は、前記内針の軸線周りに回転することによって、前記留置位置で前記内針に対して固定されることを特徴とする留置針セットとすることができる。
【0047】
【発明の効果】
本発明では、内針を取り外すさずに使用することができる留置針セットを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一実施の形態に係る留置針セットを示し、外針側部材が穿刺位置にあるときの平面図である。
【図2】図2は、図1の留置針セットにおいて、外針側部材が留置位置にあるときの平面図である。
【図3】図3(a)(b)は、他の実施形態に係る留置針セットを示す断面図である。
【図4】図4は、外針シリンダの孔部内に結合部が設けられた、本発明の一実施の形態に係る留置針セットを示す断面図である。
【図5】図5(a)は、内針側部材と外針側部材との固定と、外針側部材の外針の基端側の開放端の密閉とが異なる部位で行われる、本発明の一実施の形態に係る留置針セットを示す断面図である。図5(b)は、外針側部材の結合部を示す斜視図である。
【図6】図6は、図4の留置針セットの変形例を示す断面図である。
【符号の説明】
1,40,70 留置針セット
10,50 内針部材
12 内針
22 外針
14,52 内針シリンダ
16,53 テーパ部
18,55,74 伸長部
19,67 雌ネジ部
20,60 外針部材
22 外針
24,62 外針シリンダ
26,59 雄ネジ部
32,57,78 凹部
34,38,76 凸部
37,65 可撓性部材
72 皮膜
73 開孔
79 突起

Claims (4)

  1. 留置針セットであって、
    中空状の外針と、
    一端に前記外針の内部に挿通される中空状の内針を備えるとともに、他端が他の管状部材に連結可能に形成された内針シリンダとを有し、
    前記外針は、前記内針の先端が前記外針の先端から突出する穿刺位置と、前記内針の先端が前記外針の中空部内に配置される留置位置との間を相対移動可能とされており、
    前記留置位置では、前記内針と前記外針とは固定されることを特徴とする留置針セット。
  2. 前記外針は、前記内針シリンダ側に開口する外針シリンダの先端に備えられ、
    前記留置位置において前記外針シリンダの開口側と前記内針シリンダの内針装着側とが結合されることを特徴とする請求項1に記載の留置針セット。
  3. 前記留置位置において、前記外針と前記内針とを固定する部位は、前記内針シリンダより前記内針の先端側に設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の留置針セット。
  4. 前記留置位置における前記内針と前記外針との位置関係は、前記外針を穿刺方向に押出すことによって形成されることを特徴とする請求項1記載の留置針セット。
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