JP3747702B2 - Ｄｓｌ給電方法、ｄｓｌ給電システム、加入者側網終端装置及び局側回線終端装置 - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明はＤＳＬ給電方法に関し、特にディジタル加入者回線（ＤＳＬ：Ｄｉｇｔａｌ Ｓｕｂｓｃｒｉｂｅｒ Ｌｉｎｅ）の給電方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
昨今、ディジタル交換機が普及するにつれて、加入者側においても、ディジタル通信に必要な機能を備えたディジタル加入者回線（ＤＳＬ）の加入者側網終端装置が普及しつつある。この加入者側網終端装置に給電する商用電源が停電した場合には、大容量のバッテリやコンデンサによりバックアップを行う方法がある。また、局側回線終端装置が加入者線を介して加入者側網終端装置に信号に重量して電力を供給する方法がある。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来のＤＳＬの給電方法において、商用電源の停電時に大容量のバッテリでバックアップする方法では、限られた時間しか加入者側網終端装置を動作させることができず、長時間バックアップするためにはその電源設備が大きく高価になるという問題点がある。また、加入者線を介してバックアップ用の給電電流を供給する方法では、加入者線のインピーダンスが高いため損失が大きく効率が悪いという問題点がある。また、ＤＳＬのペイロードに音声パケットを通す場合にライフラインとしての電話サービスを加入者宅の停電時にも安定して供給するという課題がある。
【０００４】
【課題を解決するための手段】
局側回線終端装置と加入者側網終端装置とが電話の音声とデータ端末のデータを多重化し高速ディジタル通信を行う加入者線で接続され、前記局側回線終端装置では障害検出信号の受信により前記加入者線に電力を供給し、前記加入者側網終端装置では各回路に給電される商用電源の障害時に前記障害検出信号を送出し前記加入者線から供給される前記電力で前記電話サービスに必要な回路のみを動作させることにより前記加入者に電話サービスのみを提供するディジタル加入者回線（ＤＳＬ）給電方法であって、前記商用電源の障害時に予め決められた方法によって選択されたキャリアを使用して前記電話サービスを行うことを特徴とする。
【０００５】
また、前記加入者側網終端装置は、前記予め決められた方法として正常な通信時に複数の帯域のキャリアの中から予めＳ／Ｎ比の良好なｎ個のキャリアを選定し、前記障害時に前記ｎ個のキャリアの帯域を使用して前記音声パケットのみを送信することを特徴とする。
【０００６】
また、前記局側回線終端装置は、前記予め決められた方法として正常な通信時に複数の帯域のキャリアの中から予めＳ／Ｎ比の良好なｍ個のキャリアの帯域を選定し、前記障害検出信号の受信時に前記ｍ個のキャリアの帯域を使用して前記音声パケットのみを送信することを特徴とする。
【０００７】
局側回線終端装置と加入者側網終端装置とが電話の音声とデータ端末のデータを多重化し高速ディジタル通信を行う加入者線で接続され、前記局側回線終端装置では障害検出信号の受信により前記加入者線に電力を供給し、前記加入者側網終端装置では各回路に給電される商用電源の障害時に前記障害検出信号を送出し前記加入者線から供給される前記電力で前記電話サービスに必要な回路のみを動作させることにより前記加入者に電話サービスのみを提供するディジタル加入者回線（ＤＳＬ）給電システムであって、前記加入者側網終端装置及び前記局側回線終端装置は、各々予め決められた方法によって選択されたキャリアを使用して前記電話サービスを行う制御回路を具備することを特徴とする。
【０００８】
また、前記加入者側網終端装置は、前記予め決められた方法として正常な通信時に複数の帯域のキャリアの中から予めＳ／Ｎ比の良好なｎ個のキャリアを選定し、前記障害時に前記ｎ個のキャリアの帯域を使用して前記音声パケットのみを送信する前記制御回路を具備することを特徴とする。
【０００９】
また、前記局側回線終端装置は、前記予め決められた方法として正常な通信時に複数の帯域のキャリアの中から予めＳ／Ｎ比の良好なｍ個のキャリアの帯域を選定し、前記障害検出信号の受信時に前記ｍ個のキャリアの帯域を使用して前記音声パケットのみを送信する前記制御回路を具備することを特徴とする。
【００１０】
加入者側網終端装置であって、商用電源の障害時に予め決められた方法によって選択されたキャリアを使用して音声パケットのみを送信する制御回路を具備することを特徴とする。
局側回線終端装置であって、加入者側網終端装置から障害検出信号の受信時に予め決められた方法によって選択されたキャリアを使用して音声パケットのみを送信する制御回路を具備することを特徴とする。
加入者側網終端装置であって、正常な通信時に複数の帯域のキャリアの中から予めＳ／Ｎ比の良好なｎ個のキャリアを選定し、商用電源の障害時に前記ｎ個のキャリアの帯域を使用して音声パケットのみを送信する制御回路を具備することを特徴とする。
また、局側回線終端装置であって、正常な通信時に複数の帯域のキャリアの中から予めＳ／Ｎ比の良好なｍ個のキャリアの帯域を選定し、加入者側網終端装置から障害検出信号の受信時に前記ｍ個のキャリアの帯域を使用して音声パケットのみを送信する制御回路を具備することを特徴とする。
【００１１】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図１は本発明の一実施例のブロック図、図２及び図３は本実施例の動作を説明するための図である。
【００１２】
本実施例は、ディジタル加入者回線ＤＳＬ（Ｄｉｇｔａｌ Ｓｕｂｓｃｒｉｂｅｒ Ｌｉｎｅ）の非対称ディジタル加入者回線ＡＤＳＬ（Ａｓｙｍｍｅｔｒｉｃ Ｄｉｇｔａｌ Ｓｕｂｓｃｒｉｂｅｒ Ｌｉｎｅ）や対称ディジタル加入者回線ＳＤＳＬ（Ｓｙｍｍｅｔｒｉｃ Ｄｉｇｉｔａｌ Ｓｕｂｓｃｒｉｂｅｒ Ｌｉｎｅ）等の高速ディジタルインタフェースにおいてそのペイロードに音声パケットを通すことにより、加入者に電話サービスを提供する。
【００１３】
局側回線終端装置１と加入者側網終端装置２において、これらの局側回線終端装置１と加入者側網終端装置２は加入者線で接続されている。加入者側網終端装置２は、受電回路４、網終端回路５、多重分離回路（ＭＵＸ）６、アナログ加入者回路７、制御回路８、商用電源監視回路９を有して構成されている。
【００１４】
商用電源監視回路９は、加入者側網終端装置２に電力を供給する商用電源の状態を監視する機能を具備しており、商用電源の障害を検出、または障害が復旧した時に制御回路８に対してその障害の有無を通知する。
【００１５】
網終端回路５は、局側回線終端装置１と加入者側網終端装置２との間で受信される信号を終端する機能を具備し、制御回路８によって制御され、加入者線３、受電回路４を経由して受信される信号を終端し、後段のＭＵＸ６にデータを送る。また、ＭＵＸ６より受信したデータをフレームに組み立て、変調を行った信号を受電回路４を経由して加入者線３に送出する。
【００１６】
商用電源監視回路９で検出した商用電源の障害検出信号は、網終端回路５にて特定のフレーム内のシグナリングビットにアサインされ、この障害検出信号も対向する局側回線終端装置１に通知する機能を具備する。
【００１７】
ＭＵＸ６は、網終端回路５から受信したデータを音声パケットとデータパケットに分離し、音声パケットはアナログ加入者回路７に送信し、データパケットは各データ端末１０に送信する機能を具備する。アナログ加入者回路７では、音声パケットを各電話機１１に送信する機能を具備する。また、アナログ加入者回路７から送信された音声パケットとデータ端末１０から送信されたデータパケットとを多重し、網終端回路５に送出する機能を具備する。また、アナログ加入者回路７では、ＢＯＲＳＨＴ機能を具備しており、パケットの到着時刻のばらつきを吸収するためのバッファを備えてもよい。
【００１８】
受信回路４は、局側回線終端装置１から供給される電力を加入者線３から取り出すことを目的としており、この電力は加入者側網終端装置２の各回路の動作のために使用される。通常は加入者線３には直流の給電電圧に交流の電圧信号が重量されており、これから直流の給電電力のみを取り出す。また、制御回路８によってイネーブル／ディセーブルの切替が制御される。この切替の制御は商用電源監視回路９が検出した商用電源の障害検出信号の有無によって行われる。
【００１９】
制御回路８は、受電回路４、網終端回路５の制御と商用電源監視回路９からの商用電源の障害検出信号の終端機能を有する。受電回路４の制御として、商用電源の障害検出信号の結果に基づいた受電動作のイネーブル／ディセーブルの制御を行う。
【００２０】
また、網終端回路５の制御として局側回線終端装置１と加入者側網終端装置２とが正常な信号の送受信を行っているとき、図２のＤＭＴ方式ＡＤＳＬのパワースペクトラム密度分布における上り方向及び下り方向の複数帯域のキャリアの内、ｍ個のＳ／Ｎ比の良好な帯域のキャリアを選定し、何れの帯域のキャリアを選択したかの情報を前述のシグナリングビットを介して局側回線終端装置１に送信する。また、商用電源の障害を検出した時には図３のＤＭＴ（ＤｉｓｃｒｅｔｅＭｕｌｔｉ Ｔｏｎｅ）方式ＡＤＳＬにおける低消費電力化のための特定キャリア選択にｍ個のＳ／Ｎ比の良好な帯域のキャリアを使って音声パケットの送信を行うように制御する。
【００２１】
局側回線終端装置１は、給電回路１２、回線終端回路１３、多重分離回路（ＭＵＸ）１４、制御回路１５とを有して構成されている。
【００２２】
回線終端回路１３は、局側回線終端装置１と加入者側網終端装置２との間の信号を終端する機能を具備し、制御回路１５によって制御され、加入者線３、給電回路１２を経由して受信される信号を終端し、後段のＭＵＸ１４にデータを送る。また、ＭＵＸ１４より受信したデータをフレームに組み立て、変調を行った信号を加入者線に送出する。また、回線終端回路１３にて特定のフレーム内のビットにアサインされた加入者側網終端装置２からの商用電源の障害検出信号を終端し、制御回路１５に通知する機能を具備する。
【００２３】
ＭＵＸ１４は、回線終端回路１３から受信したデータを音声パケットとデータパケットに分離する機能を具備する。また、音声パケットとデータパケットを多重し、回線終端回路１３に送出する機能を具備する。
【００２４】
給電回路１２は、加入者線３を介して加入者側網終端装置２への電力の供給を行う。この給電回路１２は、制御回路１によってイネーブル／ディセーブルの切替の制御が行われる。この切替の制御は、加入者側網終端装置２で検出された商用電源の障害検出結果が局側回線終端装置１に通知され、それを検出した制御回路１５によって行われる。
【００２５】
制御回路１５は、給電回路１２、回線終端回路１３の制御機能を有する。給電回路１２の制御として、回線終端回路１３より受信した加入者側網終端装置２から検出の商用電源の障害検出信号の結果に基づいて給電回路１２の給電動作のイネーブル／ディセーブルの制御を行う。
【００２６】
また、制御回路１５は回線終端回路１３の制御として局側回線終端装置１と加入者側網終端装置２との間の正常な信号の送受信を行っているときに、複数の帯域の内、ｎ個のＳ／Ｎ比の良好なキャリアの帯域を選定し、その情報を保持する機能を有する。また、加入者側網終端装置２から商用電源の障害を通知された時にこのｎ個のＳ／Ｎ比の良好なキャリアの帯域を使って音声パケットの送信を行うように制御する。
【００２７】
次に、本実施例の動作について説明する。まず、局側回線終端装置１と加入者側網終端装置２との間で商用電源が正常な状態で通信しており、その時に少なくとも１つのＳ／Ｎ比の良好なキャリアの帯域を選定する動作について説明する。
【００２８】
局側回線終端装置１と加入者側終端装置２とは、両装置間で通信を行うためのシーケンスを経て両装置間の同期が確立する。この時、例えばＡＤＳＬのＤＭＴ方式（Ｄｉｓｃｒｅｔｅ Ｍｕｌｔｉ Ｔｏｎｅ）では、図２に示すようなスペクトラムが加入者線３に現れる。
【００２９】
各帯域のキャリアが図２で示した各々の線スペクトルと対応するものである。低域側の各キャリアは下り方向（局側回線終端装置１から加入者側網終端装置２の方向）のデータを搬送する線スペクトルであり、高域側の各キャリアは上り方向（加入者側網終端装置２から局側回線終端装置１の方向）のデータを搬送する線スペクトルである。
【００３０】
各々のキャリアはＱＡＭ変調（Ｑｕａｄｒａｔｕｒｅ Ａｍｐｌｉｔｕｄｅ Ｍｏｄｕｌａｔｉｏｎ）されており、受信側ではこれらの信号の復調、及びその他のディジタル信号処理が施され、データを抽出する。回線終端回路１３と網終端回路５とは、各々の受信側でこれら各キャリアのＳ／Ｎ比を監視しており、その結果から上り方向、下り方向の各々のキャリアの帯域の中でＳ／Ｎ比の良好なキャリアの帯域をそれぞれｍ個、ｎ個と選択し、図３では一例として２個のキャリアを選択しているが、この選択されたキャリアの帯域の情報を保持する。
【００３１】
また、何れのキャリアの帯域が選択されたかの情報は対向する各々の終端装置に通知される。この正常な通信状態では、加入者側網終端装置２に接続されたデータ端末１０でデータ通信及び電話機１１を使用して電話サービスを受けることができる。
【００３２】
次に、加入者側網終端装置２の商用電源に障害が発生した場合の動作について説明する。停電等により商用電源に障害が発生した場合、加入者側網終端装置２の商用電源監視回路９においてその障害を検出する。この時、加入者側網終端装置２が局側回線終端装置１からの給電が行われるまでの電力を確保するために、加入者側終端装置２にバッテリや大容量のコンデンサを具備してバックアップしてもよい。
【００３３】
この商用電源の障害を検出した時、局側回線終端装置１からの給電への切替を行うが、加入者側網終端装置２の消費電力を低減し最低限の電話サービスを受けるために必要な動作のみを行う。これは、図３で説明したように先に選択したＳ／Ｎ比の良好なｎ個、対向する局側回線終端装置１から送られた局側回線終端装置１が選択したｍ個のキャリアの帯域のみを使用して通信を行う。
【００３４】
この時、これらのキャリアの帯域は電話サービスのみの使用に制限する。これはＭＵＸ６において、データ端末１０からのデータを破棄することで実現してもよい。これらの少数のキャリアの帯域のみに絞って動作させた場合、網終端回路５において加入者線３に送出する送信電力を図２に示すような通常動作時に比べ図３に示すように低減することができる。
【００３５】
また、特定のキャリアの帯域のみの変復調を行うだけですみ、この変復調にかかる演算量を低減することが可能となるため、これについても低消費電力化が可能となる。また、この商用電源の障害検出の結果は、制御回路８を経由して網終端回路５に送られ、局側回線終端装置１にシグナリングビットの１つとして送られる。
【００３６】
受電回路４は、商用電源の障害検出時に制御回路８によってイネーブル状態にされ、商用電源からの電力での動作から局側回線終端装置１からの電力での動作へと移行する。また、商用電源障害の復旧検出時には制御回路８によってディセーブル状態にされ、局側回線終端装置１からの電力での動作から商用電源からの電力での動作に移行する。
【００３７】
局側回線終端装置１の回線終端回路１３は加入者線３を介して加入者側網終端装置２から送信される信号を終端する。回線終端回路１３は加入者側網終端装置２から送られてくるシグナリングビットの中の商用電源障害の検出情報を検出し、給電回路１２をイネーブルにし加入者側網終端装置１への給電を開始する。
【００３８】
また、加入者側網終端装置の商用電源障害の発生中は、先に選択したＳ／Ｎ比の良好なｍ個のキャリアの帯域と加入者側網終端装置２から送られたｎ個のキャリアの帯域のみを使用して電話サービスのみの提供を行う。これはＭＵＸ１４において、データパケットを破棄することで実現してもよい。
【００３９】
これらの少数のキャリアの帯域のみに絞って動作させた場合、回線終端回路１３において加入者線３に送出する送信電力を図２に示すような通常動作時に比べ図３に示すように低減することができる。また、特定のキャリアの帯域のみの変復調を行うだけですみ、この変復調にかかる演算量を低減することが可能となるため、これについても低消費電力化が可能となる。
【００４０】
給電回路１２は、商用電源の障害検出時に制御回路１５によってイネーブル状態にされ、加入者側網終端装置２への給電を開始する。また、商用電源の障害復旧検出時には同様に制御回路１５によってディセーブル状態にされ、加入者側網終端装置２への給電を停止する。
【００４１】
次に本発明の他の実施例について図面を参照して説明すると、図４に示すように加入者側網終端装置２Ａは図１のアナログ加入者回路７の代わりにＩＳＤＮ（Ｉｎｔｅｇｒａｔｅｄ Ｓｅｒｖｉｃｅ Ｄｉｇｉｔａｌ Ｎｅｔｗｏｋ）の回線終端回路１６としてもよい。この場合、アナログ加入者回路７ではＢＯＲＳＨＴ機能を有していたが、ＩＳＤＮ回線終端回路１６の場合は、物理レイヤ、データリンクレイヤ、ネットワークレイヤの終端機能を有してもよい。
【００４２】
また、図５に示すように加入者側網終端装置２Ｃでは、アナログ加入者回路７とＭＵＸ６の間と局側回線終端装置１Ｃの音声パケットの入力に音声データ圧縮ＣＯＤＥＣ１７、１８を配備してもよい。
【００４３】
このように本実施例では、加入者宅で停電が発生した場合でも、局側の回線終端装置からの給電で加入者側網終端装置が動作可能であるため、安定した電話サービスの提供が可能となる。
【００４４】
また、加入者側網終端装置の商用電源の障害時には、電話サービスに必要な帯域を確保して必要最低限の動作をさせるため消費電力の低減が可能となり、局側回線終端装置からの給電電力の抑圧が可能となる。
【００４５】
また、加入者線に給電電流を流す場合、加入者線のインピーダンスが給電電源よりも高いため、加入者宅の商用電源から給電する場合と比較すると加入者線での損失が大きくなり、効率が悪いが停電時にのみ局側の回線終端装置からの給電で動作させるため、常時局側回線終端装置から給電する場合に比べて効率の向上が期待できる。
【００４６】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、加入者宅で停電が発生した場合でも、局側の回線終端装置からの給電で加入者側網終端装置の動作が可能であるため、安定した電話サービスが可能となる。また、加入者側網終端装置の商用電源の障害時には、電話サービスに必要な帯域を確保して必要最低限の回路の動作をさせるため消費電力の低減が可能となり、局側回線終端装置からの給電電力の抑圧が可能となる。また、加入者宅の停電時にのみ局側の回線終端装置からの給電で動作させるため、常時局側回線終端装置から給電する場合に比べて効率の向上が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施例のブロック図である。
【図２】本実施例の動作を説明するための図である。
【図３】本実施例の動作を説明するための図である。
【図４】本発明の他の実施例のブロック図である。
【図５】本発明の他の実施例のブロック図である。
【符号の説明】
１ 局側回線終端装置
２ 加入者側網終端装置
３ 加入者線
４ 受電回路
５ 網終端回路
６，１４ 多重分離回路（ＭＵＸ）
７ アナログ加入者回路
８，１５ 制御回路
９ 商用電源監視回路
１０ データ端末
１１ 電話機
１２ 給電回路
１３ 回線終端回路
１６ ＩＳＤＮ回線終端回路
１７，１８ 音声データ圧縮ＣＯＤＥＣ
【発明の属する技術分野】
本発明はＤＳＬ給電方法に関し、特にディジタル加入者回線（ＤＳＬ：Ｄｉｇｔａｌ Ｓｕｂｓｃｒｉｂｅｒ Ｌｉｎｅ）の給電方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
昨今、ディジタル交換機が普及するにつれて、加入者側においても、ディジタル通信に必要な機能を備えたディジタル加入者回線（ＤＳＬ）の加入者側網終端装置が普及しつつある。この加入者側網終端装置に給電する商用電源が停電した場合には、大容量のバッテリやコンデンサによりバックアップを行う方法がある。また、局側回線終端装置が加入者線を介して加入者側網終端装置に信号に重量して電力を供給する方法がある。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来のＤＳＬの給電方法において、商用電源の停電時に大容量のバッテリでバックアップする方法では、限られた時間しか加入者側網終端装置を動作させることができず、長時間バックアップするためにはその電源設備が大きく高価になるという問題点がある。また、加入者線を介してバックアップ用の給電電流を供給する方法では、加入者線のインピーダンスが高いため損失が大きく効率が悪いという問題点がある。また、ＤＳＬのペイロードに音声パケットを通す場合にライフラインとしての電話サービスを加入者宅の停電時にも安定して供給するという課題がある。
【０００４】
【課題を解決するための手段】
局側回線終端装置と加入者側網終端装置とが電話の音声とデータ端末のデータを多重化し高速ディジタル通信を行う加入者線で接続され、前記局側回線終端装置では障害検出信号の受信により前記加入者線に電力を供給し、前記加入者側網終端装置では各回路に給電される商用電源の障害時に前記障害検出信号を送出し前記加入者線から供給される前記電力で前記電話サービスに必要な回路のみを動作させることにより前記加入者に電話サービスのみを提供するディジタル加入者回線（ＤＳＬ）給電方法であって、前記商用電源の障害時に予め決められた方法によって選択されたキャリアを使用して前記電話サービスを行うことを特徴とする。
【０００５】
また、前記加入者側網終端装置は、前記予め決められた方法として正常な通信時に複数の帯域のキャリアの中から予めＳ／Ｎ比の良好なｎ個のキャリアを選定し、前記障害時に前記ｎ個のキャリアの帯域を使用して前記音声パケットのみを送信することを特徴とする。
【０００６】
また、前記局側回線終端装置は、前記予め決められた方法として正常な通信時に複数の帯域のキャリアの中から予めＳ／Ｎ比の良好なｍ個のキャリアの帯域を選定し、前記障害検出信号の受信時に前記ｍ個のキャリアの帯域を使用して前記音声パケットのみを送信することを特徴とする。
【０００７】
局側回線終端装置と加入者側網終端装置とが電話の音声とデータ端末のデータを多重化し高速ディジタル通信を行う加入者線で接続され、前記局側回線終端装置では障害検出信号の受信により前記加入者線に電力を供給し、前記加入者側網終端装置では各回路に給電される商用電源の障害時に前記障害検出信号を送出し前記加入者線から供給される前記電力で前記電話サービスに必要な回路のみを動作させることにより前記加入者に電話サービスのみを提供するディジタル加入者回線（ＤＳＬ）給電システムであって、前記加入者側網終端装置及び前記局側回線終端装置は、各々予め決められた方法によって選択されたキャリアを使用して前記電話サービスを行う制御回路を具備することを特徴とする。
【０００８】
また、前記加入者側網終端装置は、前記予め決められた方法として正常な通信時に複数の帯域のキャリアの中から予めＳ／Ｎ比の良好なｎ個のキャリアを選定し、前記障害時に前記ｎ個のキャリアの帯域を使用して前記音声パケットのみを送信する前記制御回路を具備することを特徴とする。
【０００９】
また、前記局側回線終端装置は、前記予め決められた方法として正常な通信時に複数の帯域のキャリアの中から予めＳ／Ｎ比の良好なｍ個のキャリアの帯域を選定し、前記障害検出信号の受信時に前記ｍ個のキャリアの帯域を使用して前記音声パケットのみを送信する前記制御回路を具備することを特徴とする。
【００１０】
加入者側網終端装置であって、商用電源の障害時に予め決められた方法によって選択されたキャリアを使用して音声パケットのみを送信する制御回路を具備することを特徴とする。
局側回線終端装置であって、加入者側網終端装置から障害検出信号の受信時に予め決められた方法によって選択されたキャリアを使用して音声パケットのみを送信する制御回路を具備することを特徴とする。
加入者側網終端装置であって、正常な通信時に複数の帯域のキャリアの中から予めＳ／Ｎ比の良好なｎ個のキャリアを選定し、商用電源の障害時に前記ｎ個のキャリアの帯域を使用して音声パケットのみを送信する制御回路を具備することを特徴とする。
また、局側回線終端装置であって、正常な通信時に複数の帯域のキャリアの中から予めＳ／Ｎ比の良好なｍ個のキャリアの帯域を選定し、加入者側網終端装置から障害検出信号の受信時に前記ｍ個のキャリアの帯域を使用して音声パケットのみを送信する制御回路を具備することを特徴とする。
【００１１】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図１は本発明の一実施例のブロック図、図２及び図３は本実施例の動作を説明するための図である。
【００１２】
本実施例は、ディジタル加入者回線ＤＳＬ（Ｄｉｇｔａｌ Ｓｕｂｓｃｒｉｂｅｒ Ｌｉｎｅ）の非対称ディジタル加入者回線ＡＤＳＬ（Ａｓｙｍｍｅｔｒｉｃ Ｄｉｇｔａｌ Ｓｕｂｓｃｒｉｂｅｒ Ｌｉｎｅ）や対称ディジタル加入者回線ＳＤＳＬ（Ｓｙｍｍｅｔｒｉｃ Ｄｉｇｉｔａｌ Ｓｕｂｓｃｒｉｂｅｒ Ｌｉｎｅ）等の高速ディジタルインタフェースにおいてそのペイロードに音声パケットを通すことにより、加入者に電話サービスを提供する。
【００１３】
局側回線終端装置１と加入者側網終端装置２において、これらの局側回線終端装置１と加入者側網終端装置２は加入者線で接続されている。加入者側網終端装置２は、受電回路４、網終端回路５、多重分離回路（ＭＵＸ）６、アナログ加入者回路７、制御回路８、商用電源監視回路９を有して構成されている。
【００１４】
商用電源監視回路９は、加入者側網終端装置２に電力を供給する商用電源の状態を監視する機能を具備しており、商用電源の障害を検出、または障害が復旧した時に制御回路８に対してその障害の有無を通知する。
【００１５】
網終端回路５は、局側回線終端装置１と加入者側網終端装置２との間で受信される信号を終端する機能を具備し、制御回路８によって制御され、加入者線３、受電回路４を経由して受信される信号を終端し、後段のＭＵＸ６にデータを送る。また、ＭＵＸ６より受信したデータをフレームに組み立て、変調を行った信号を受電回路４を経由して加入者線３に送出する。
【００１６】
商用電源監視回路９で検出した商用電源の障害検出信号は、網終端回路５にて特定のフレーム内のシグナリングビットにアサインされ、この障害検出信号も対向する局側回線終端装置１に通知する機能を具備する。
【００１７】
ＭＵＸ６は、網終端回路５から受信したデータを音声パケットとデータパケットに分離し、音声パケットはアナログ加入者回路７に送信し、データパケットは各データ端末１０に送信する機能を具備する。アナログ加入者回路７では、音声パケットを各電話機１１に送信する機能を具備する。また、アナログ加入者回路７から送信された音声パケットとデータ端末１０から送信されたデータパケットとを多重し、網終端回路５に送出する機能を具備する。また、アナログ加入者回路７では、ＢＯＲＳＨＴ機能を具備しており、パケットの到着時刻のばらつきを吸収するためのバッファを備えてもよい。
【００１８】
受信回路４は、局側回線終端装置１から供給される電力を加入者線３から取り出すことを目的としており、この電力は加入者側網終端装置２の各回路の動作のために使用される。通常は加入者線３には直流の給電電圧に交流の電圧信号が重量されており、これから直流の給電電力のみを取り出す。また、制御回路８によってイネーブル／ディセーブルの切替が制御される。この切替の制御は商用電源監視回路９が検出した商用電源の障害検出信号の有無によって行われる。
【００１９】
制御回路８は、受電回路４、網終端回路５の制御と商用電源監視回路９からの商用電源の障害検出信号の終端機能を有する。受電回路４の制御として、商用電源の障害検出信号の結果に基づいた受電動作のイネーブル／ディセーブルの制御を行う。
【００２０】
また、網終端回路５の制御として局側回線終端装置１と加入者側網終端装置２とが正常な信号の送受信を行っているとき、図２のＤＭＴ方式ＡＤＳＬのパワースペクトラム密度分布における上り方向及び下り方向の複数帯域のキャリアの内、ｍ個のＳ／Ｎ比の良好な帯域のキャリアを選定し、何れの帯域のキャリアを選択したかの情報を前述のシグナリングビットを介して局側回線終端装置１に送信する。また、商用電源の障害を検出した時には図３のＤＭＴ（ＤｉｓｃｒｅｔｅＭｕｌｔｉ Ｔｏｎｅ）方式ＡＤＳＬにおける低消費電力化のための特定キャリア選択にｍ個のＳ／Ｎ比の良好な帯域のキャリアを使って音声パケットの送信を行うように制御する。
【００２１】
局側回線終端装置１は、給電回路１２、回線終端回路１３、多重分離回路（ＭＵＸ）１４、制御回路１５とを有して構成されている。
【００２２】
回線終端回路１３は、局側回線終端装置１と加入者側網終端装置２との間の信号を終端する機能を具備し、制御回路１５によって制御され、加入者線３、給電回路１２を経由して受信される信号を終端し、後段のＭＵＸ１４にデータを送る。また、ＭＵＸ１４より受信したデータをフレームに組み立て、変調を行った信号を加入者線に送出する。また、回線終端回路１３にて特定のフレーム内のビットにアサインされた加入者側網終端装置２からの商用電源の障害検出信号を終端し、制御回路１５に通知する機能を具備する。
【００２３】
ＭＵＸ１４は、回線終端回路１３から受信したデータを音声パケットとデータパケットに分離する機能を具備する。また、音声パケットとデータパケットを多重し、回線終端回路１３に送出する機能を具備する。
【００２４】
給電回路１２は、加入者線３を介して加入者側網終端装置２への電力の供給を行う。この給電回路１２は、制御回路１によってイネーブル／ディセーブルの切替の制御が行われる。この切替の制御は、加入者側網終端装置２で検出された商用電源の障害検出結果が局側回線終端装置１に通知され、それを検出した制御回路１５によって行われる。
【００２５】
制御回路１５は、給電回路１２、回線終端回路１３の制御機能を有する。給電回路１２の制御として、回線終端回路１３より受信した加入者側網終端装置２から検出の商用電源の障害検出信号の結果に基づいて給電回路１２の給電動作のイネーブル／ディセーブルの制御を行う。
【００２６】
また、制御回路１５は回線終端回路１３の制御として局側回線終端装置１と加入者側網終端装置２との間の正常な信号の送受信を行っているときに、複数の帯域の内、ｎ個のＳ／Ｎ比の良好なキャリアの帯域を選定し、その情報を保持する機能を有する。また、加入者側網終端装置２から商用電源の障害を通知された時にこのｎ個のＳ／Ｎ比の良好なキャリアの帯域を使って音声パケットの送信を行うように制御する。
【００２７】
次に、本実施例の動作について説明する。まず、局側回線終端装置１と加入者側網終端装置２との間で商用電源が正常な状態で通信しており、その時に少なくとも１つのＳ／Ｎ比の良好なキャリアの帯域を選定する動作について説明する。
【００２８】
局側回線終端装置１と加入者側終端装置２とは、両装置間で通信を行うためのシーケンスを経て両装置間の同期が確立する。この時、例えばＡＤＳＬのＤＭＴ方式（Ｄｉｓｃｒｅｔｅ Ｍｕｌｔｉ Ｔｏｎｅ）では、図２に示すようなスペクトラムが加入者線３に現れる。
【００２９】
各帯域のキャリアが図２で示した各々の線スペクトルと対応するものである。低域側の各キャリアは下り方向（局側回線終端装置１から加入者側網終端装置２の方向）のデータを搬送する線スペクトルであり、高域側の各キャリアは上り方向（加入者側網終端装置２から局側回線終端装置１の方向）のデータを搬送する線スペクトルである。
【００３０】
各々のキャリアはＱＡＭ変調（Ｑｕａｄｒａｔｕｒｅ Ａｍｐｌｉｔｕｄｅ Ｍｏｄｕｌａｔｉｏｎ）されており、受信側ではこれらの信号の復調、及びその他のディジタル信号処理が施され、データを抽出する。回線終端回路１３と網終端回路５とは、各々の受信側でこれら各キャリアのＳ／Ｎ比を監視しており、その結果から上り方向、下り方向の各々のキャリアの帯域の中でＳ／Ｎ比の良好なキャリアの帯域をそれぞれｍ個、ｎ個と選択し、図３では一例として２個のキャリアを選択しているが、この選択されたキャリアの帯域の情報を保持する。
【００３１】
また、何れのキャリアの帯域が選択されたかの情報は対向する各々の終端装置に通知される。この正常な通信状態では、加入者側網終端装置２に接続されたデータ端末１０でデータ通信及び電話機１１を使用して電話サービスを受けることができる。
【００３２】
次に、加入者側網終端装置２の商用電源に障害が発生した場合の動作について説明する。停電等により商用電源に障害が発生した場合、加入者側網終端装置２の商用電源監視回路９においてその障害を検出する。この時、加入者側網終端装置２が局側回線終端装置１からの給電が行われるまでの電力を確保するために、加入者側終端装置２にバッテリや大容量のコンデンサを具備してバックアップしてもよい。
【００３３】
この商用電源の障害を検出した時、局側回線終端装置１からの給電への切替を行うが、加入者側網終端装置２の消費電力を低減し最低限の電話サービスを受けるために必要な動作のみを行う。これは、図３で説明したように先に選択したＳ／Ｎ比の良好なｎ個、対向する局側回線終端装置１から送られた局側回線終端装置１が選択したｍ個のキャリアの帯域のみを使用して通信を行う。
【００３４】
この時、これらのキャリアの帯域は電話サービスのみの使用に制限する。これはＭＵＸ６において、データ端末１０からのデータを破棄することで実現してもよい。これらの少数のキャリアの帯域のみに絞って動作させた場合、網終端回路５において加入者線３に送出する送信電力を図２に示すような通常動作時に比べ図３に示すように低減することができる。
【００３５】
また、特定のキャリアの帯域のみの変復調を行うだけですみ、この変復調にかかる演算量を低減することが可能となるため、これについても低消費電力化が可能となる。また、この商用電源の障害検出の結果は、制御回路８を経由して網終端回路５に送られ、局側回線終端装置１にシグナリングビットの１つとして送られる。
【００３６】
受電回路４は、商用電源の障害検出時に制御回路８によってイネーブル状態にされ、商用電源からの電力での動作から局側回線終端装置１からの電力での動作へと移行する。また、商用電源障害の復旧検出時には制御回路８によってディセーブル状態にされ、局側回線終端装置１からの電力での動作から商用電源からの電力での動作に移行する。
【００３７】
局側回線終端装置１の回線終端回路１３は加入者線３を介して加入者側網終端装置２から送信される信号を終端する。回線終端回路１３は加入者側網終端装置２から送られてくるシグナリングビットの中の商用電源障害の検出情報を検出し、給電回路１２をイネーブルにし加入者側網終端装置１への給電を開始する。
【００３８】
また、加入者側網終端装置の商用電源障害の発生中は、先に選択したＳ／Ｎ比の良好なｍ個のキャリアの帯域と加入者側網終端装置２から送られたｎ個のキャリアの帯域のみを使用して電話サービスのみの提供を行う。これはＭＵＸ１４において、データパケットを破棄することで実現してもよい。
【００３９】
これらの少数のキャリアの帯域のみに絞って動作させた場合、回線終端回路１３において加入者線３に送出する送信電力を図２に示すような通常動作時に比べ図３に示すように低減することができる。また、特定のキャリアの帯域のみの変復調を行うだけですみ、この変復調にかかる演算量を低減することが可能となるため、これについても低消費電力化が可能となる。
【００４０】
給電回路１２は、商用電源の障害検出時に制御回路１５によってイネーブル状態にされ、加入者側網終端装置２への給電を開始する。また、商用電源の障害復旧検出時には同様に制御回路１５によってディセーブル状態にされ、加入者側網終端装置２への給電を停止する。
【００４１】
次に本発明の他の実施例について図面を参照して説明すると、図４に示すように加入者側網終端装置２Ａは図１のアナログ加入者回路７の代わりにＩＳＤＮ（Ｉｎｔｅｇｒａｔｅｄ Ｓｅｒｖｉｃｅ Ｄｉｇｉｔａｌ Ｎｅｔｗｏｋ）の回線終端回路１６としてもよい。この場合、アナログ加入者回路７ではＢＯＲＳＨＴ機能を有していたが、ＩＳＤＮ回線終端回路１６の場合は、物理レイヤ、データリンクレイヤ、ネットワークレイヤの終端機能を有してもよい。
【００４２】
また、図５に示すように加入者側網終端装置２Ｃでは、アナログ加入者回路７とＭＵＸ６の間と局側回線終端装置１Ｃの音声パケットの入力に音声データ圧縮ＣＯＤＥＣ１７、１８を配備してもよい。
【００４３】
このように本実施例では、加入者宅で停電が発生した場合でも、局側の回線終端装置からの給電で加入者側網終端装置が動作可能であるため、安定した電話サービスの提供が可能となる。
【００４４】
また、加入者側網終端装置の商用電源の障害時には、電話サービスに必要な帯域を確保して必要最低限の動作をさせるため消費電力の低減が可能となり、局側回線終端装置からの給電電力の抑圧が可能となる。
【００４５】
また、加入者線に給電電流を流す場合、加入者線のインピーダンスが給電電源よりも高いため、加入者宅の商用電源から給電する場合と比較すると加入者線での損失が大きくなり、効率が悪いが停電時にのみ局側の回線終端装置からの給電で動作させるため、常時局側回線終端装置から給電する場合に比べて効率の向上が期待できる。
【００４６】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、加入者宅で停電が発生した場合でも、局側の回線終端装置からの給電で加入者側網終端装置の動作が可能であるため、安定した電話サービスが可能となる。また、加入者側網終端装置の商用電源の障害時には、電話サービスに必要な帯域を確保して必要最低限の回路の動作をさせるため消費電力の低減が可能となり、局側回線終端装置からの給電電力の抑圧が可能となる。また、加入者宅の停電時にのみ局側の回線終端装置からの給電で動作させるため、常時局側回線終端装置から給電する場合に比べて効率の向上が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施例のブロック図である。
【図２】本実施例の動作を説明するための図である。
【図３】本実施例の動作を説明するための図である。
【図４】本発明の他の実施例のブロック図である。
【図５】本発明の他の実施例のブロック図である。
【符号の説明】
１ 局側回線終端装置
２ 加入者側網終端装置
３ 加入者線
４ 受電回路
５ 網終端回路
６，１４ 多重分離回路（ＭＵＸ）
７ アナログ加入者回路
８，１５ 制御回路
９ 商用電源監視回路
１０ データ端末
１１ 電話機
１２ 給電回路
１３ 回線終端回路
１６ ＩＳＤＮ回線終端回路
１７，１８ 音声データ圧縮ＣＯＤＥＣ
Claims (8)
- 局側回線終端装置と加入者側網終端装置とが電話の音声とデータ端末のデータを多重化し高速ディジタル通信を行う加入者線で接続され、前記局側回線終端装置では障害検出信号の受信により前記加入者線に電力を供給し、前記加入者側網終端装置では各回路に給電される商用電源の障害時に前記障害検出信号を送出し前記加入者線から供給される前記電力で前記電話サービスに必要な回路のみを動作させることにより前記加入者に電話サービスのみを提供するディジタル加入者回線（ＤＳＬ）給電方法であって、前記加入者側網終端装置は、正常な通信時に複数の帯域のキャリアの中から予めＳ／Ｎ比の良好なｎ個のキャリアを選定し、前記障害時に前記ｎ個のキャリアの帯域を使用して前記音声パケットのみを送信することを特徴とするＤＳＬ給電方法。
- 前記局側回線終端装置は、正常な通信時に複数の帯域のキャリアの中から予めＳ／Ｎ比の良好なｍ個のキャリアの帯域を選定し、前記障害検出信号の受信時に前記ｍ個のキャリアの帯域を使用して前記音声パケットのみを送信することを特徴とする請求項１記載のＤＳＬ給電方法。
- 局側回線終端装置と加入者側網終端装置とが電話の音声とデータ端末のデータを多重化し高速ディジタル通信を行う加入者線で接続され、前記局側回線終端装置では障害検出信号の受信により前記加入者線に電力を供給し、前記加入者側網終端装置では各回路に給電される商用電源の障害時に前記障害検出信号を送出し前記加入者線から供給される前記電力で前記電話サービスに必要な回路のみを動作させることにより前記加入者に電話サービスのみを提供するディジタル加入者回線（ＤＳＬ）給電方法であって、前記局側回線終端装置は、正常な通信時に複数の帯域のキャリアの中から予めＳ／Ｎ比の良好なｍ個のキャリアの帯域を選定し、前記障害検出信号の受信時に前記ｍ個のキャリアの帯域を使用して前記音声パケットのみを送信することを特徴とするＤＳＬ給電方法。
- 局側回線終端装置と加入者側網終端装置とが電話の音声とデータ端末のデータを多重化し高速ディジタル通信を行う加入者線で接続され、前記局側回線終端装置では障害検出信号の受信により前記加入者線に電力を供給し、前記加入者側網終端装置では各回路に給電される商用電源の障害時に前記障害検出信号を送出し前記加入者線から供給される前記電力で前記電話サービスに必要な回路のみを動作させることにより前記加入者に電話サービスのみを提供するディジタル加入者回線（ＤＳＬ）給電システムであって、前記加入者側網終端装置は、正常な通信時に複数の帯域のキャリアの中から予めＳ／Ｎ比の良好なｎ個のキャリアを選定し、前記障害時に前記ｎ個のキャリアの帯域を使用して前記音声パケットのみを送信する制御回路を具備することを特徴とするＤＳＬ給電システム。
- 前記局側回線終端装置は、正常な通信時に複数の帯域のキャリアの中から予めＳ／Ｎ比の良好なｍ個のキャリアの帯域を選定し、前記障害検出信号の受信時に前記ｍ個のキャリアの帯域を使用して前記音声パケットのみを送信する制御回路を具備することを特徴とする請求項４記載のＤＳＬ給電システム。
- 局側回線終端装置と加入者側網終端装置とが電話の音声とデータ端末のデータを多重化し高速ディジタル通信を行う加入者線で接続され、前記局側回線終端装置では障害検出信号の受信により前記加入者線に電力を供給し、前記加入者側網終端装置では各回路に給電される商用電源の障害時に前記障害検出信号を送出し前記加入者線から供給される前記電力で前記電話サービスに必要な回路のみを動作させることにより前記加入者に電話サービスのみを提供するディジタル加入者回線（ＤＳＬ）給電システムであって、前記局側回線終端装置は、正常な通信時に複数の帯域のキャリアの中から予めＳ／Ｎ比の良好なｍ個のキャリアの帯域を選定し、前記障害検出信号の受信時に前記ｍ個のキャリアの帯域を使用して前記音声パケットのみを送信する制御回路を具備することを特徴とするＤＳＬ給電システム。
- 正常な通信時に複数の帯域のキャリアの中から予めＳ／Ｎ比の良好なｎ個のキャリアを選定し、商用電源の障害時に前記ｎ個のキャリアの帯域を使用して、データパケットと音声パケットのうち音声パケットのみを送信する制御回路を具備することを特徴とする加入者側網終端装置。
- 正常な通信時に複数の帯域のキャリアの中から予めＳ／Ｎ比の良好なｍ個のキャリアの帯域を選定し、加入者側網終端装置から障害検出信号の受信時に前記ｍ個のキャリアの帯域を使用して、データパケットと音声パケットのうち音声パケットのみを送信する制御回路を具備することを特徴とする局側回線終端装置。
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