JP3745996B2 - アルミニウム残灰の処理方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アルミニウム,アルミニウム合金の溶解精錬時に発生した溶解滓を精錬して後に生じる残灰を再処理してアルミニウム合金を回収する、アルミニウム残灰の処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
アルミニウムおよびアルミニウム合金を溶解精錬する際には、酸化アルミニウムを主体とする溶解滓が発生し、これに含まれる金属アルミニウムを回収することは周知である。しかしながら、金属アルミニウムを回収した後の滓には未だ30重量%以上の金属アルミニウム分が含有されているので、さらにこれを回収する処理がなされ、その後に残ったものがアルミニウム残灰と称されている。
【0003】
このアルミニウム残灰には、また、5〜14%程度の金属アルミニウム分が含まれている。この金属アルミニウム分をさらに回収することは、現在において経済的に困難であると認識されている。したがって、このアルミニウム残灰は最終的な滓となって産業廃棄物として処理されているのが現状である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、そのアルミニウム残灰は、一般に1mm以下の粉粒で、しかも50μm以下の微粉が65重量%余含まれているので、取扱上飛散しやすく、運搬・廃棄などの作業が困難で、微粉の飛散を防止するために散水すると、残灰中に含有している窒化アルミニウムなどの化合態窒素成分が分解してアンモニアを発生し、このアンモニアガスによる悪臭が放散されて二次公害を起すという問題がある。また、アルミニウム残灰は、含有する金属アルミニウムが水と反応して水素ガスが発生する、というような問題点もあり、安易に産業廃棄物として埋め立て処理することもできない。このようなことから、処理費用も高騰し、アルミニウム業界としては深刻な問題に直面しているのが現状である。
【0005】
このような状況に鑑みてアルミニウム滓を利用してアルミニウム−シリコン合金を生成させ、有効利用を図る試みが特開平6−145836号公報によって開示されている。この公報にてはアルミニウム滓のブリケット成型品と、塊状のケイ石と塊状の無煙炭とを電気炉に入れ、溶融還元反応によりアルミニウム−シリコン合金を生成させるアルミニウム滓を利用した合金の製法が記載されている。そして、この製法によれば、産業廃棄物であるアルミニウム滓を有効利用してアルミニウム合金を得ることができる旨記載されている。
【0006】
しかしながら、前記先行技術のアルミニウム滓からの合金の製法によると、アルミニウム滓をブリケット成型する必要があり、添加するケイ石や無煙炭についても塊状物を選んで使用することになり、その分原料コストが高くなるという問題点がある。
【0007】
このほかに、この種材料を電気炉で還元処理するには、外気と遮断状態で取扱うことになり溶解時に発生するガスの処理が必要となる。しかしながら、前記先行技術にあっては、還元処理に際して発生する排ガス処理などそれら附帯処理についての解決がなされておらず、未だ実用化するには多くの問題点を有するものである。
【0008】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであって、アルミニウム残灰を合理的に処理してアルミニウム合金を回収することができる実用性の高い、アルミニウム残灰の処理方法を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段および作用・効果】
前述された目的を達成するために、第1発明によるアルミニウム残灰の処理方法は、
粉体状のアルミニウム残灰および炭素成分材とケイ石とを還元炉内の溶湯上に近接させて供給して、アーク放電により溶解還元させてアルミニウム−シリコン合金を生成させ、その合金溶湯を直接もしくは保持炉を介して固形体に鋳造させ、前記還元炉で発生するガスを冷却塔に導いて冷却するとともに気化金属成分を冷却捕集して回収し、排ガスに同伴する微粉を除塵工程によって分離して粉体で回収することを特徴とするものである。
【0010】
本発明においては、まず粉末状のアルミニウム残灰とケイ石に石炭粉やコークスなどの炭素成分材(還元炭素材)を加えてコンベアなどによって還元炉内に送り込み、炉内の溶湯上に近接した位置で投入するようにして溶解還元させる。こうすると、粉体状のアルミニウム残灰を効果的に溶湯内に投入できるので、溶解速度を高めることができる。この還元炉で投入したアルミニウム残灰とケイ石を溶解させて生成されるアルミニウム−シリコン合金は、還元炉から別途設置の保持炉に取出して溶湯状態を保持させ、所要量ずつ取出して所要寸法の固形体に鋳造させる。一方還元炉では投入資材の溶解に際して発生するガスをダクトによって冷却塔に導き、この冷却塔において熱交換を行わせ、ガス中に含まれる金属成分を固化させ、この固化した金属成分をそのまま保持炉内に送り込んでその保持炉内で保持されている前記溶湯中に投入し、溶解させる。なお、冷却塔において冷却処理された排ガスはさらに除塵装置に導入して、前記冷却塔で捕集できなかった同伴微粒を分級・捕集して粉末状で回収し、除塵された排ガスは無害状態で放散される。
【0011】
本発明によれば、アルミニウム残灰を特別な加工を施すことなくケイ石と還元炭素材を加えて溶解還元するとともに、発生ガスを冷却処理してガス中に気散した金属成分を回収し、かつ冷却されたガスを除塵処理して大気中に放散させる際に捕集した金属成分を粉体状で回収でき、溶解還元されて得られた溶湯は鋳造して、アルミニウム−シリコン合金の固形体として製品にでき、粉末状で回収されたものは、そのままあるいは加工して固形の製品にすることができる。こうすることで、廃棄処分が困難であるアルミニウム残灰の大部分を金属合金として再生処理することが可能になり、産業的効果を高めることができる。
【0012】
また、第2発明によるアルミニウム残灰の処理方法は、粉体状のアルミニウム残灰および炭素成分材ケイ石とを還元炉内の溶湯中にランスパイプにより不活性ガスとともに圧入供給して、アーク放電により溶解還元させてアルミニウム−シリコン合金を生成させ、その合金溶湯を直接もしくは保持炉を介して取出して固形体に鋳造させ、前記還元炉で発生するガスを冷却塔に導いて冷却するとともに気化金属成分を冷却捕集して回収し、排ガスに同伴する微粉を除塵工程によって分離して粉体で回収することを特徴とするものである。
【0013】
この第2発明によれば、前記第1発明における還元炉へのアルミニウム残灰と炭素還元材およびケイ石の供給を、ランスパイプを用いて炉内の溶湯中に噴き込むようにして、直接的に溶解させる方式を採用するので、その溶解速度を高めることができる。また、粉体であるアルミニウム残灰が炉内に飛散する現象をなくして有効に処理することができる。なお、噴き込みに用いられる窒素ガスは、不活性であるから他の物質を生成することなく目的を達成できる。
【0014】
前記第1発明または第2発明において、還元炉で発生する排ガスを導入して冷却処理する冷却塔では、塔内部に水冷構造のエレメントを配置して、この水冷エレメントによって固形化する金属浮遊物を分離して前記保持炉に送入できるようにするのがよい(第3発明)。こうすることで、還元炉で発生する高温の排ガスを冷却して次の除塵工程に送る操作をする際に、その高温ガス中に蒸散している溶解されたアルミニウム−シリコン合金を水冷エレメントに接触させて凝固させ、その凝固した金属を集めて保持炉に戻して溶湯中に流入させるようにすることで、排ガスの冷却と金属の回収を併せて効率よく行うことができる。
【0015】
さらに、前記第1発明または第2発明において、排ガスの除塵工程では、まず排ガスをサイクロン分級手段により同伴する金属固形粒子を分離して、その後にフィルターによって除塵し、清浄化された排ガスを大気放散させ、分離された金属成分粒子を集めて回収するのがよい(第4発明)。また、前記除塵工程で捕集して回収された金属成分粒子はプレス加工して固形にするのが好ましい(第5発明)。このようにすることで、還元炉で発生する排ガスの終末処理で金属成分の粒子を捕集して回収し、この回収物である前記アルミニウム合金の粉状物を、プレス加工することで固形物にして、製鋼助剤として製品化することができ、排ガスの浄化と回収製品化を併せて行え経済性を高めることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
次に、第1発明によるアルミニウム残灰の処理方法の具体的な実施の形態につき、図面を参照しつつ説明する。
【0017】
図1には、第1発明によるアルミニウム残灰の処理方法を実施する概要図が示されている。
【0018】
このアルミニウム残灰を処理する実施の形態は、図1に示されるように、処理されるアルミニウム残灰Aは、カーボン電極2を備えて閉鎖構造に形成される還元炉1に、炭素還元材Cおよびケイ石Bを混合して、予め溶解されて炉床部に貯留されている溶湯4上面に近い位置の供給口3へ、例えばスクリューコンベア5によって供給され、カーボン電極2からのアークによって加熱溶解される。この還元炉1では、被処理材料がバッチ式で供給される時以外は、外部からの作業操作のための開口部をすべて閉鎖して溶解作業が行われる。また、この還元炉1の上部には溶解時に発生するガスを排出させるガス出口6が設けられている。なお、前記アルミニウム残灰Aなど被処理材を装入するに際して、溶湯4の上面に近い位置に装入するのは、飛散を抑えて溶融が速やかに行えるようにすることにある。
【0019】
この還元炉1においては、アルミニウム残灰Aにケイ石Bと、還元材Cとして無煙炭またはコークスの粉砕物を所要量加えて投入し、カーボン電極2に電流を印加して発生するアークにより炉内温度を2100〜2300℃程度に加熱して、前記投入アルミニウム残灰中の酸化アルミニウムを還元して金属アルミニウムを回収溶解させ、同時に供給したケイ石の主成分であるケイ素と結合させてアルミニウム−シリコン合金を生成させる。
【0020】
還元炉1においてアルミニウム残灰Aおよびケイ石Bを溶解する際発生するガスは、その還元炉1の上部に設けられたガス出口6から水冷構造のダクト7によって冷却塔10内に導かれ、冷却処理される。この冷却塔10は、発生ガスの容量に見合った容積の空塔内に水冷エレメント11として内部に冷水を供給される水冷ジャケット構造のものが配置され、運転中常時冷却水を供給してダクト7によって導入される排ガスと接触させて冷却するようにされている。この冷却塔10内に導入される排ガスは、水冷エレメント11と接触して冷却される際、その排ガス中に蒸散して移動する金属成分が凝固して前記金属合金の粒子aとなって付着もしくは凝固し、その一部が遊離して落下し、塔内底部に集められる。また、前記水冷エレメント11の表面に凝固して付着した金属合金の粒子aは、適宜時間をおいてその水冷エレメント11に振動を与え、付着状態から落下させる。なお、前記水冷エレメント11は、その表面で600℃以下の温度を保てるようにされるのが好ましい。
【0021】
前記冷却塔10の下部位置には、アルミニウム−シリコン合金を一時的に貯留する保持炉15が設けられていて、前記還元炉1の炉底側部に設けられた溶湯取出し口8から導通管13によって還元炉1で生成された溶湯4を受入れて1100〜1300℃に炉内温度を維持するようにして溶湯4を保持する。なお、還元炉1から保持炉15への溶湯4の移動は落差によって流動できるように導通管13が配設される。この保持炉15にはカーボン電極(場合によっては重油バーナ16)を設置して炉内の溶湯4を保持できるようにされている。そして、この保持炉15の低側部には溶湯の取出し口17が設けられ、溶湯4を取出して鋳型20に注入することにより、アルミニウム−シリコン合金をインゴット30として鋳造される。また、この保持炉15には、金属アルミニウムとシリコンの投入部18を備えておき、保持炉15内に一時貯留される溶湯4の成分を調整するようにして、例えば金属シリコンが製造予定の含有量より低い場合に添加調整できるようにするのが好ましい。なお、前記還元炉1および保持炉15の各溶湯取出し口8,17には溶湯を取出す際に開口できるように開閉栓8a,17aが設けられて、溶湯の取出し時以外では閉鎖している。
【0022】
一方、前記冷却塔10は、その底部に開閉弁12を設けて、この開閉弁12を適宜時間置いて開閉することにより、冷却塔10内部に溜まったガス中から凝固回収された金属成分(アルミニウム−シリコン合金の凝固材)を取り出して、直下の保持炉15内に直接投入して還元炉1から送り込まれた溶湯4内で再溶解させる。
【0023】
冷却塔10にて冷却された排ガスは、さらに水冷ダクト7aによってサイクロン22に導かれ、このサイクロン22によって分級されて排ガスに同伴した粒度の大きい凝固金属成分粒子a′がサイクロン22底部から排出導管23によって排出される。
【0024】
サイクロン22で分級されて粒度の大きい同伴粒子a′を除去された排ガスは、集塵装置24(例えばバッグフィルター)に流入して微粒浮遊物を濾過して、清浄にされた排ガスを大気に放出させる。こうして冷却塔10で冷却された排ガスは、以後順次浮遊同伴粒子a,a′を除去されて大気に放出されるまでに、さらに冷却されて低温になり、環境に影響を及ぼさない状態で大気放出されるので、支障を来たすことはない。
【0025】
前記サイクロン22で回収された粒子a′と、集塵装置24において捕集されて濾過面から落とされた微粒子a″とは、導管23,25によってホッパー26に集められる。この粒子a′,a″は、主にアルミニウム−シリコン合金の粒子であり、ホッパー26から取出して周知の粉末プレス機27により所要寸法の型でプレス成形され、固形物31に仕上げられる。このプレス成形に際しては、有機物からなるバインダーを混入して固形を保持できるようにする。
【0026】
この残灰処理方法で取り扱われるアルミニウム残灰の成分は、概ね下記表1に示されるようなものである。
【表1】
Figure 0003745996
【0027】
このようなアルミニウム残灰Aを前述の処理方法によって処理し、アルミニウム−シリコン合金を生成させるについて、例えばアルミニウム残灰中にAlの含有量が56%、金属アルミニウムが14%のものである場合、下記表2に示すような割合で被処理材(アルミニウム残灰A,ケイ石B,還元炭素材C)を装入することになる。なお、装入する還元炭素材Cは余裕量として約10%程度増量するのが好ましい。
【表2】
Figure 0003745996
【0028】
こうしてアルミニウム残灰から金属アルミニウムを還元溶解して回収し、アルミニウム−シリコン合金として生成されたものは、保持炉15から取出して鋳型20でインゴット30に鋳造されて製品となり、また、排ガスとともに蒸散した金属成分の粒子a′,a″を冷却工程で回収し、浮遊粒子は排ガス処理工程で粉末状にて回収して、固形化することで製品として取扱え、例えば製鋼助剤として提供することができる。
【0029】
なお、還元炉1において溶解時に発生するアルミニウムおよびケイ素を除かれた残余の物質は滓となって、還元炉1の側壁に設けられた除滓口9から取出して冷却後廃棄物として処分される。この滓にはアルミニウムが含有しないので安定し、従来のアルミニウム残灰のような廃棄後における化学反応を伴う公害のおそれはない。
【0030】
次に、図2には、第2発明によるアルミニウム残灰の処理方法を実施する概要図が示されている。
【0031】
この実施の形態では、還元炉1A内にアルミニウム残灰A並びに還元材Cとケイ石Bを供給する手段として、ランスパイプ14を用いて行うものであって、基本構成は前記実施形態の場合と同様である。したがって、還元炉1Aへの被処理材の供給と処理について説明し、排ガス処理については説明を省略する。なお、前記実施形態と同一部分については、前記実施形態のものと同一の符号を付して説明を省略する。
【0032】
この実施形態では、還元炉1Aの上部から炉床上に溜め込まれている溶湯4内に先端部を挿入してランスパイプ14が配置され、カーボン電極2から放電されるアークによって炉内温度を2100〜2300℃に加熱して、前記ランスパイプ14によって溶湯4中にアルミニウム残灰Aとケイ石Bおよび炭素還元材Cを高圧の窒素にて吹込むようにする。
【0033】
この実施の形態では、溶解されたアルミニウム−シリコン合金(溶湯)中に被処理材を押し込んで溶解還元させる方式であるので、主に粉体状のアルミニウム残灰Aが炉内に飛散することがなく、かつ溶湯4内で迅速に反応して溶解還元される。したがって、収率を高め、処理時間を短縮することができ、ランニングコストを低減できることになる。こうして還元炉1A内で生成されるアルミニウム−シリコン合金の溶湯4は、前記実施形態の場合と同様に保持炉15を経由して送出されてインゴット30に鋳造され、製品となる。また、発生する排ガスは前記冷却塔15で冷却されて、同伴する金属成分を凝固させて前記保持炉15に戻し、冷却された排ガスはサイクロン22を通し、かつ集塵装置24で濾過して大気放散させることについて前記実施形態と同様である。
【0034】
上述のように、本発明によれば、従来処理困難であったアルミニウム残灰を、還元炉内でケイ石を添加して、アルミニウム−シリコン合金を生成させることにより、廃棄物として問題のある残留アルミニウムを有用性の高い合金として再生でき、アルミニウムが除去されて無害化された滓を廃棄物として終末処理することが可能になり、資源の活用に貢献できる。また、前記アルミニウム−シリコン合金は、これを生産するにあたって、一般に生産歩留まりが良くなかったものを収率良く得ることができるという効果も得られる。
【0035】
上記説明では、還元炉にカーボン電極を使用することになっているが、これに代えてプラズマ電極を使用するようにしても良い。また、溶湯は保持炉に移して後にインゴットに鋳造する説明であるが、必要に応じて還元炉から取出してインゴットに鋳造することも任意なし得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、第1発明によるアルミニウム残灰の処理方法を実施する概要図である。
【図2】図2は、第2発明によるアルミニウム残灰の処理方法を実施する概要図である。
【符号の説明】
1,1A 還元炉
2 カーボン電極
3 被処理材供給口
4 溶湯
5 スクリューコンベア
6 排ガス出口
7,7a 水冷ダクト
8,17 溶湯取出し口
10 冷却塔
11 水冷エレメント
13 溶湯の導通管
14 ランスパイプ
15 保持炉
16 重油バーナ
20 鋳型
22 サイクロン
24 集塵装置
27 粉末プレス機
30 インゴット
31 粉末の固形物

Claims (5)

  1. 粉体状のアルミニウム残灰および炭素成分材とケイ石とを還元炉内の溶湯上に近接させて供給して、アーク放電により溶解還元させてアルミニウム−シリコン合金を生成させ、その合金溶湯を直接もしくは保持炉を介して固形体に鋳造させ、前記還元炉で発生するガスを冷却塔に導いて冷却するとともに気化金属成分を冷却捕集して回収し、排ガスに同伴する微粉を除塵工程によって分離して粉体で回収することを特徴とするアルミニウム残灰の処理方法。
  2. 粉体状のアルミニウム残灰および炭素成分材とケイ石を還元炉内の溶湯中にランスパイプにより不活性ガスとともに圧入供給して、アーク放電により溶解還元させてアルミニウム−シリコン合金を生成させ、その合金溶湯を直接もしくは保持炉を介して取出して固形体に鋳造させ、前記還元炉で発生するガスを冷却塔に導いて冷却するとともに気化金属成分を冷却捕集して回収し、排ガスに同伴する微粉を除塵工程によって分離して粉体で回収することを特徴とするアルミニウム残灰の処理方法。
  3. 前記還元炉で発生する排ガスを導入して冷却処理する冷却塔では、塔内部に水冷構造のエレメントを配置して、この水冷エレメントによって固形化する金属浮遊物を分離して前記保持炉に送入できるようにする請求項1または2に記載のアルミニウム残灰の処理方法。
  4. 前記排ガスの除塵工程では、排ガスをサイクロン分級手段により同伴する金属固形粒子を分離して、その後にフィルターによって除塵し、清浄化された排ガスを大気放散させ、分離された金属成分粒子を集めて回収する請求項1または2に記載のアルミニウム残灰の処理方法。
  5. 前記除塵工程で捕集して回収された金属成分粒子はプレス加工して固形にする請求項1または2に記載のアルミニウム残灰の処理方法。
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