JP3745322B2 - ガス処理装置及び方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、コロナ放電を利用したガス処理装置及び方法に係り、例えば、空気中の有害ガスや悪臭ガスを分解除去するのに用いて好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、コロナ放電を利用したガス処理については各種の提案がなされている。例えば、特開昭63−242320号公報では、コロナ放電を利用して負イオン形成されたガスを分離除去する技術が開示されている。また、特開平7−213863号公報、特開平9−972号公報、特開平11−319058号公報には、コロナ放電を利用してオゾンを発生させて脱臭を行う技術が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは、コロナ放電によるイオン化やオゾン発生によるガス処理効果を認めつつも、その効果がどの程度のものなのかに関心を持ち、コロナ放電を利用したガス処理について実験を重ねた。
【0004】
ところが、各種実験を重ねていくうちに、コロナ放電を発生させることにより、イオン化やオゾン発生によるものではなく、他の要因による絶大なガス処理効果があるという認識に至った。
【0005】
本発明は、上記のような点に鑑みてなされたものであり、コロナ放電を利用して、イオン化やオゾン発生によるものではないガス処理効果を得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明のガス処理装置は、放電極材としての線材と、上記線材の一側面側に対向させた電極板とをそれぞれ複数備え、上記線材を上記電極板に対して相対的陰極として上記線材と上記電極板との間に直流電圧を印加し、上記複数の電極板と上記複数の線材とが、電極板、線材、電極板、線材、電極板、・・・という順番で配置され、各線材の両側に位置する電極板のうち一側面側の電極板の近くに、かつ、他側面側の電極板から遠くに各線材が配置されるようにすることで、上記線材の上記電極板側に偏らせて非対称的にコロナ放電を発生させるとともに、上記線材の長さ方向に平均1.2[個/cm]以上のコロナスポットを生じさせることを特徴とする。
【0007】
本発明のガス処理装置の他の態様例では、放電極材としての線材と、上記線材の一側面側に対向させた電極板とをそれぞれ複数備え、上記線材を上記電極板に対して相対的陰極として上記線材と上記電極板との間に直流電圧を印加し、上記線材の上記電極板側に偏らせてコロナ放電を発生させるとともに、上記線材にコロナスポットを生じさせ、上記複数の電極板と複数の線材とが、電極板、線材、線材、電極板、線材、線材、電極板・・・という順番で配置されていることを特徴とする。
【0008】
本発明のガス処理方法は、放電極材としての線材と、上記線材の一側面側に対向させた電極板とをそれぞれ複数用い、上記線材を上記電極板に対して相対的陰極として上記線材と上記電極板との間に直流電圧を印加し、上記線材の上記電極板側に偏らせてコロナ放電を発生させるとともに、上記線材にコロナスポットを生じさせるガス処理方法であって、上記複数の電極板と複数の線材とが、電極板、線材、線材、電極板、線材、線材、電極板、・・・という順番で配置されていることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明のガス処理装置及び方法の実施の形態について説明する。
【0011】
図1には、本実施の形態におけるガス処理を行うための基本構成を示す。同図に示すように、放電極材としての線材52と、この線材52の一側面側、換言すれば、一つのラジアル方向側に対向させた電極板51とを備えている。
【0012】
電極板51としては、アルミニウム、ステンレス、亜鉛メッキ鋼等の金属材料、或いは、体積抵抗率を107[Ω・cm]以下とした導電性樹脂材料(樹脂に導電処理等を施したもの)、絶縁性樹脂の表面にメッキ等の表面処理を施して表面の体積抵抗率を107[Ω・cm]以下とした導電加工樹脂材等を細長い板状にして用いるのが望ましい。
【0013】
また、線材52としては、線径が90〜200[μm]程度のものが用いられる。その材質は、例えばタングステンが用いられ、本実施の形態ではタングステンを基材にその表面に白金メッキしたものを用いている。白金メッキではなく、金メッキ等したものであってもよい。また、メッキの他には、クラッド加工により白金やニッケルを基材表面に設ける方法等もある。なお、基材としてはステンレスを用いることもできるが、張設状態を長時間維持する機能面で考えるとタングステンが好ましい。
【0014】
上記のような構成において、線材52を電極板51の電位に対して相対的陰極(−)として線材52と電極板51との間に直流の定電圧を印加し、気中放電であるコロナ放電を発生させる(なお、本発明の説明中で特に断りのない場合には、陰極とは、線材52が電極板51の電位に対して相対的にマイナス側の電位にあることを言うものである)。このとき、線材52には、できるだけ多数のコロナスポット、具体的には線材52の長さ方向の単位長さ当り、平均1.2[個/cm]以上の数のコロナスポットを生じさせる。コロナスポットとは、放電極材を陰極として直流電圧を印加したときに、この放電極材の表面或いは近傍(放電極材周囲)に生じる青紫色の点または小さなトゲ状のように見える輝点のことであり、そのコロナスポット数を平均1.2[個/cm]以上とするものである。
【0015】
このようにしてコロナ放電を発生させると、後述する実験結果等からも理解されるように、電極板51と線材52との間の放電空間にあるガスに対してガス処理が行われる。これにより、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、酢酸、蟻酸等のVOC(揮発性有機化合物)や、アンモニア、メチルメルカプタン等のガスを分解除去することができ、例えば、タバコ臭、トイレ臭、腐敗臭等の脱臭に利用することができる。
【0016】
特に、図1に示すような構成として、線材52の片側、即ち電極板51側に偏らせてコロナ放電を発生させることにより、より顕著なガス処理効果が得られることが判明した。
【0017】
本願出願人は、特願2001−256912号において、コロナ放電を利用して、イオン化やオゾン発生によるものではないガス処理効果を得るためのガス処理装置及び方法について提案している。以下、図2〜15を参照して、そのガス処理装置及び方法を、本実施の形態に対する比較例として説明する。
【0018】
図2に示すように、互いに対向するよう平行に配置した2枚の電極板1と、これら電極板1間に配置した放電極材としての線材2とを備えている。これら電極板1や線材2の材質等については、本実施の形態のものと同様である。
【0019】
上記のような構成において、線材2を電極板1の電位に対して陰極として線材2と電極板1との間に直流の定電圧を印加し、気中放電であるコロナ放電を発生させる。このとき、線材2には、できるだけ多数のコロナスポット、具体的には線材2の長さ方向の単位長さ当り、平均1.2[個/cm]以上の数のコロナスポットを生じさせる。
【0020】
このようにしてコロナ放電を発生させると、電極板1と線材2との間の放電空間にあるガスに対してガス処理が行われる。これにより、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、酢酸、蟻酸等のVOC(揮発性有機化合物)や、アンモニア、メチルメルカプタン等のガスを分解除去することができ、例えば、タバコ臭、トイレ臭、腐敗臭等の脱臭に利用することができる。
【0021】
図3は、図2に示した基本構成を採用した本比較例のガス処理装置の構成を示す模式図であり、コロナ放電部101と、オゾン分解触媒102と、ファン103とを備えている。なお、これらコロナ放電部101、オゾン分解触媒102、ファン103は、一つのケーシング内に組み付ける構成としてもよいし、すべて若しくは一部を別体としたものを組み合わせる構成としてもよい。
【0022】
コロナ放電部101は、コロナ放電を利用したガス処理を行うためのものであり、図2で説明した基本構成、すなわち、互いに対向するよう平行に配置した電極板1と、これら電極板1間に配置した線材2とを備えている。そして、線材2を陰極として線材2と電極板1との間に直流の定電圧を印加し、コロナ放電を発生させるとともに、線材2にできるだけ多数のコロナスポットを生じさせる。
【0023】
ここでは、図4(A)に模式的に示すように、開口させた薄箱型の金属ケース3の底部にガスを導入するための開口部4を形成するとともに、この金属ケース3内に複数の電極板1を設けている。例えば、金属ケース3自身をアルミニウム、ステンレス等で形成し、金属ケース3の底部をいくつかに分割してそれぞれを起立させることにより、開口部4を形成するとともに、金属ケース3に一体化された電極板1を形成するようにすればよい。そして、各電極板1の間に、線材2を適当な張力を与えるようにバネ等で張設している。
【0024】
このようにして電極板1及び線材2を設けた金属ケース3は、図4(B)に示すような絶縁カバー5内に組み込んで使用すればよい。絶縁カバー5は、プレート材に金属ケース収納部5aを形成したもので、その底部にはガスを導入するためのメッシュ開口部6を形成しておく。
【0025】
オゾン分解触媒102は、コロナ放電部101でのガス除去を補助し、さらには、コロナ放電部101でのコロナ放電により二次的に発生するオゾンを分解するためのものであり、MnO2系、ZnO系、TiO2系、SiO2系等の金属酸化物系触媒が用いられる。例えば、具体的には図示しないが、ハニカム構造を有する板状とした分解触媒や、ペレット状の分解触媒をケースに充填させたものを、上記図4で説明したようなコロナ放電部101に隣設して使用すればよい。
【0026】
ファン103は吸気を行うものであり、コロナ放電部101からオゾン分解触媒102方向(図中矢印を参照)へと向かう気流を生じさせる。
【0027】
このようにしたガス処理装置では、図3に示すように、ファン103によって、ガス、例えば有害ガスや悪臭ガスを含んだ空気が吸気され、コロナ放電部101へと導入される。
【0028】
コロナ放電部101においては、ファン103によって導入されたガスが、電極板1と平行に、かつ、線材2と直交する方向(図4の紙面に垂直な方向で、紙面の奥から手前側)に流れ、電極板1と線材2との間の放電空間を通過するときにコロナ放電によってガス処理される。これにより、空気中の有害ガスや悪臭ガスが分解除去され、清浄化された空気がオゾン分解触媒102を通過してファン103から外部へと放出される。
【0029】
コロナ放電部101の下流に位置するオゾン分解触媒102においては、コロナ放電部101でのコロナ放電により発生したオゾンが分解される。なお、オゾン分解触媒102をコロナ放電部101に隣設する際に、図3に示すように、コロナ放電部101の電極板1をオゾン分解触媒102の表面に電気的に接続して、オゾン分解触媒102を線材2と相対的に逆極性とする。これにより、放電電圧を下げることができ、消費電力を下げたり、電源を小型化したりすることができる。また、オゾン分解触媒102を活性化させるという効果が期待できる。この場合に、オゾン分解触媒102に合わせて、電極板1をMnO2、ZnO、TiO2、SiO2等の金属酸化物で覆うようにしてもよい。
【0030】
既述したように、本発明者らは、イオン化やオゾン発生によるガス処理効果を認めつつも、その効果の程度に疑問を持ち、鋭意研究を重ねた。その結果、放電極材に多数のコロナスポットを生じさせた場合に、絶大なガス処理効果が得られることを見出した。そこで、放電極材を陰極として放電極材と電極との間に直流電圧を印加し、コロナ放電を発生させるとともに、放電極材にできるだけ多数のコロナスポットを生じさせるようにしたものである。
【0031】
以下では、ガス処理効果を確認するための実験の内容及び結果について説明する。図5に示すように、1000mm×1000mm×1000mm(すなわち、1m3)のチャンバー201内に試験体202となるガス処理装置を設置し、サンプリングポート203からサンプリング用ガスを採取して濃度を検出する手法により、以下に説明する各種実験を行った。なお、チャンバー201内には攪拌用ファン204を設置し、チャンバー201内ガス濃度が均一となるようにした。
【0032】
一般的に、ガス処理を評価する場合に、図6に示すように、C=exp(−αt)といった式で表現されるガスの濃度減衰(時間tと濃度C(自然対数をとったもの)との関係)を捉えることが行われる。但し、式中のαは、減衰時定数の逆数である。濃度減衰は、図6に示すように、右下がりの直線的なものとなり、その傾き具合によって能力が評価され、チャンバー201の大きさV[L]と、濃度が1/eとなる時間τ[min]とを用いたV/τ[L/min]が、清浄化能力(換気相当量)等と称されてガス除去能の評価値として用いられる。図6では、初期濃度を1としたグラフを示す。
【0033】
まず、図7を参照して、本比較例において、平均コロナスポット数[個/cm]と清浄化能力[L/min]との関係を検証するための実験について説明する。ここでは、チャンバー201内にアセトアルデヒド単成分ガスを充填するとともに、本比較例のガス処理装置を設置して、諸条件は一致させつつ、平均コロナスポット数を変えた場合の清浄化能力をそれぞれ調べた。
【0034】
コロナスポット数を平均1.2[個/cm]、平均1.6[個/cm]、平均1.9[個/cm]とした場合の清浄化能力[L/min]を算出すると、それぞれ15.9[L/min]、35.3[L/min]、63.6[L/min]といった値が得られた。すなわち、図7に示すように、平均コロナスポット数xが増えると、清浄化能力yは大幅に向上し、ここでは、下式
y=9.5x3.0
で表される関係があることが推測される。したがって、コロナスポット数が平均1.0[個/cm]を超えるようにすれば、清浄化能力[L/min]を向上させることができ、特に平均1.2[個/cm]以上とすれば、絶大な清浄化能力が得られることが分かった。同様の実験を重ねた結果、多少のばらつきはあるものの、おおよそ平均コロナスポット数の約3乗の割合で清浄化能力が向上する結果が得られた。この結果からも、線材2に多数のコロナスポットを生じさせた場合に、顕著なガス処理効果が得られることが確認された。
【0035】
続いて、図8、9を参照して、本比較例において、線材2を陰極(−)とした場合と、線材2を陽極(+)とした場合とを比較するための実験について説明する。ここでは、チャンバー201内にアセトアルデヒド単成分ガスを充填するとともに、本比較例のガス処理装置を設置して、諸条件は一致させつつ、線材2を陰極とした場合と、陽極とした場合とにおける濃度減衰をそれぞれ調べた。なお、図8、9においては、初期のガス濃度を100%とした。
【0036】
図8は、本比較例のガス処理装置にオゾン分解触媒102を設置しない状態での実験結果である。時間0〜60[min]の間で5分おきにチャンバー201内ガス濃度を調べると、図8に示す結果となった。線材2を陰極とした場合(図中●のグラフ)と、陽極とした場合(図中○のグラフ)とでは、線材2を陰極とした場合の方が格段に能力が優れており、特に時間が経過するにつれて能力差が大きくなることが分かる。結果的に、線材2を陰極とした場合のグラフの傾斜度合いが大きい区間の内、40〜60[min]間のデータの平均的傾きから求めた清浄化能力は63.6[L/min]となったのに対して、陽極とした場合の同じ区間の清浄化能力は13.4[L/min]となり、大きな差が確認された。
【0037】
図9は、本比較例のガス処理装置にオゾン分解触媒102(ペレット状のMnO2の含有率の高いもの)を設置した状態での実験結果である。上記同様に5分おきにチャンバー201内ガス濃度を調べると、図9に示す結果となった。この場合も、線材2を陰極とした場合(図中●のグラフ)と、陽極とした場合(図中○のグラフ)とでは、線材2を陰極とした場合の方が格段に能力が優れており、特に時間が経過するにつれて能力差が大きくなることが分かる。結果的に、線材2を陰極とした場合のグラフの傾斜度合いが最も大きい区間、即ち35〜40[min]間のデータの平均的傾きから求めた清浄化能力は145.5[L/min]であったのに対して、陽極とした場合の同じ区間の清浄化能力は11.0[L/min]であり、大きな差が確認された。
【0038】
次に、本比較例のガス処理装置の効果が、上記のように線材2を陰極としてコロナ放電を発生させるとともに、線材2にコロナスポットを生じさせることによるものであって、イオン化によるものやオゾン発生によるものではないことを確認するための実験について説明する。
【0039】
図10を参照して、イオン化によるものではないことを確認するための実験について説明する。ここでは、チャンバー201内にアセトアルデヒド単成分ガスを充填するとともに、本比較例のガス処理装置を設置して、諸条件は一致させつつ、イオン化物質の除去対策を行う場合と、イオン化物質の除去対策を行わない場合とでの濃度減衰をそれぞれ調べた。イオン化物質の除去対策としては、チャンバー201内にイオン化物質を除去するためのコレクタ(不平等電界を形成する装置)を設置した。
【0040】
時間0、5、10、15[min]でのチャンバー201内ガス濃度を調べると、図10(A)に示すように、イオン化物質の除去対策を行う(イオン化物質無し)場合(図中●の点線グラフ)と、イオン化物質の除去対策を行わない(イオン化物質有り)場合(図中〇の実線グラフ)とでほとんど相違が見られなかった。結果的に、図10(B)に示すように、イオン化物質の除去対策を行う場合の清浄化能力は、グラフの傾斜度合いが最も大きい区間、即ち10〜15[min]間のデータの平均的傾きから求めた379.2[L/min]となったのに対して、イオン化物質の除去対策を行わない場合の同じ区間の清浄化能力は338.0[L/min]となった。この結果より、本比較例のガス処理装置の効果は、イオン化によるトラップ等によるものではないことが確認された。
【0041】
また、図11を参照して、オゾン発生によるものではないことを確認するための実験について説明する。ここでは、チャンバー201内にアセトアルデヒド単成分ガスを充填するとともに、本比較例のガス処理装置を設置して、諸条件は一致させつつ、オゾン発生量軽減対策を行う場合と、オゾン発生量軽減対策を行わない場合とでの濃度減衰をそれぞれ調べた。オゾン発生量軽減対策としては、線材2の両端に交流電源を接続し、上記接続した交流電源を用いて線材2に交流電力を供給して線材2を加熱することにより、オゾンが発生するのを抑えるようにした。なお、線材2に供給する交流電力の周波数としては、商用周波数(50/60Hz)または商用周波数より低い周波数が好ましい。また、直流電力を線材2に供給してもよい。また、これらの場合、オゾンが発生するのを抑えられる温度に線材2を加熱できる値の電力を線材2に供給することは言うまでもない。
さらに、オゾン発生量軽減対策は、上述したものに限定されず、例えば特開昭55−075749号公報に記載されている方法等で線材2の温度等を調節することにより、オゾンが発生するのを抑えるようにしてもよい。
【0042】
5分おきのチャンバー201内ガス濃度を調べると、図11(A)に示すように、オゾン発生量軽減対策を行う場合(図中〇の実線グラフ)と、オゾン発生量軽減対策を行わない場合(図中●の点線グラフ)とでほとんど相違が見られなかった。結果的に、図11(B)に示すように、オゾン発生量軽減対策を行う場合の清浄化能力は、グラフの傾斜度合いが大きい区間、即ち25〜40[min]間のデータの平均的傾きから求めた204.6[L/min]となったのに対して、オゾン発生量軽減対策を行わない場合の清浄化能力は、同様区間の25〜30[min]間のデータの平均的傾きから求めた201.7[L/min]となった。この結果より、本比較例のガス処理装置の効果は、オゾン発生によるものではないことが確認された。すなわち、上述したような線材2を加熱する手段をガス処理装置に付加してオゾンが発生するのを抑制するようにしても、ガス処理を行えるということが確認された。
【0043】
なお、この実験では、具体的な構造等についての説明は省略するが、市販されているオゾン発生によりガス処理を行う装置(オゾン発生器)についても濃度減衰を調べた(図中▲のグラフ)。図11に示す結果からも明らかなように、本比較例のガス処理装置とは大きな能力差があり、その清浄化能力は、オゾン発生量軽減対策を行う場合と同じ区間でわずか16.6[L/min]であった。
【0044】
また、図11(B)に示す表の右欄には、60分経過後のチャンバー201内オゾン濃度を記載した。この数値からも、0.872[ppm]と4.774[ppm]との差があり、オゾン発生量軽減対策がなされていることが理解される。一方、オゾン発生器では、清浄化能力が低いだけでなく、オゾンを発生させるため、60分経過後のチャンバー201内オゾン濃度が37.9[ppm]と高くなってしまっている。
【0045】
ここまでは、アセトアルデヒドを対象とした各種実験の結果を示した。アセトアルデヒドは、異臭原因の主な成分で、タバコ煙に含まれる異臭ガスの代表格であり、アンモニア等の他のガスに比べて分解除去しにくい。このようなアセトアルデヒドは、ガス処理効果を評価する上での指標ガスとして用いられるが、そのアセトアルデヒドに関して上述したように絶大な処理効果を得ることができたことから、他のガスに関しても同様に絶大な処理効果が得られると推測される。
【0046】
以下、他のガスに関しても絶大な処理効果が得られることを実証するために、図12〜15を参照して、他のガス、具体的には、アンモニア単成分ガス、メチルメルカプタン単成分ガス、硫化水素単成分ガス、酢酸単成分ガスを対象として(それぞれをチャンバー201内に充填)、本比較例のガス処理装置(本品)を設置した場合と、市販されているコロナ放電を利用したガス処理装置(市販品)を設置した場合と、自然減衰の場合とを比較した実験について説明する。なお、図12〜15においては、初期のガス濃度を100%とした。
【0047】
本比較例のガス処理装置では、放電電流(線材2を流れ、放電空間を流れる電流)を−2.0[mA]とし、ハニカム構造を有する有効表面面積が51.3[cm2/cm3]のオゾン分解触媒を使用した。一方、市販されているコロナ放電を利用したガス処理装置として、円筒形絶縁物(ガラス)を外側と内側とから金網で包んだ構造を有し、交流の電源仕様として沿面放電を行うものを使用した。
【0048】
アンモニア単成分ガスの場合、チャンバー201内ガス濃度を調べると、図12に示す結果となった。アンモニアの場合、点線で示す自然減衰でも濃度減衰(漏れではなく、自然分解によるもの)が観察されるが、細い実線で示す市販品によるガス処理効果は自然減衰と変わらない程度のものであった。それに対して、太い実線で示す本品によるガス処理効果は、非常に顕著であり、大きな差が確認された。
【0049】
メチルメルカプタン単成分ガスの場合、チャンバー201内ガス濃度を調べると、図13に示す結果となった。メチルメルカプタンの場合も、細い実線で示す市販品によるガス処理効果に比べて、太い実線で示す本品によるガス処理効果は非常に顕著であり、大きな差が確認された。
【0050】
硫化水素単成分ガスの場合、チャンバー201内ガス濃度を調べると、図14に示す結果となった。硫化水素の場合も、細い実線で示す市販品によるガス処理効果に比べて、太い実線で示す本品によるガス処理効果は非常に顕著であり、大きな差が確認された。
【0051】
酢酸単成分ガスの場合、チャンバー201内ガス濃度を調べると、図15に示す結果となった。酢酸の場合も、細い実線で示す市販品によるガス処理効果はほとんど効果がなく、それに比べて、太い実線で示す本品によるガス処理効果は非常に顕著であり、大きな差が確認された。
【0052】
上記のように、線材2を陰極として線材2と電極板1との間に直流電圧を印加し、コロナ放電を発生させるとともに、線材2にコロナスポットを生じさせることにより、イオン化やオゾン発生によるものではない、絶大なガス処理効果を得ることができる。上述したように、コロナスポット数の約3乗の割合で清浄化能力を向上させることができるが、その理由は、コロナスポットを生じさせることにより反応性に富んだなんらかの化学的活性種が発生し、コロナスポット数に応じてその化学的活性種の発生量が異なるためだと考えられる。
【0053】
以下、本実施の形態に説明を戻し、図16には、図1に示した本実施の形態の基本構成と、図2に示した比較例の基本構成とにおけるガス処理能力を比較した実験結果を示す。ここでは、チャンバー201内にアセトアルデヒド単成分ガスを充填するとともに、チャンバー201内で本実施の形態の基本構成と比較例の基本構成とをそれぞれ再現し、各濃度減衰を調べた。
【0054】
図17、18に示すように、本実施の形態の基本構成と比較例の基本構成とにおいて、線材の線径φ(=90[μm])、電極板の板幅b(=30[mm])及び長さd(=500[mm])、線材と電極板との距離c(=8.5[mm])等の諸条件を一致させた上で、線材52(2)を電極板51(1)の陰極として線材52(2)と電極板51(1)との間に直流の定電圧を印加し、放電電流が同じ値となるようにした。なお、図17、18の矢印に示すように、電極板51(1)と平行に、かつ、線材52(2)と直交する方向にチャンバー201内のアセトアルデヒド単成分ガスが流れるようにした。
【0055】
時間0〜60[min]の間で5分おきにチャンバー201内ガス濃度を調べると、図16に示す結果となった。本実施の形態の基本構成とした場合(図中●のグラフ)と、比較例の基本構成とした場合(図中○のグラフ)とでは、本実施の形態の基本構成とした場合の方が能力が優れており、特に時間が経過するにつれて能力差が大きくなることが分かる。
【0056】
上記の実験を複数回繰り返し、清浄化能力の平均をとると、結果的に、本実施の形態の基本構成とした場合の清浄化能力は47.5[L/min]となったのに対して、比較例の基本構成とした場合の清浄化能力は23.0[L/min]となった。
【0057】
このように、線材2の両側、即ち両側面側の電極板1側で対称的にコロナ放電を発生させるよりも、線材52の片側、即ち一側面側の電極板51側に偏らせて非対称的にコロナ放電を発生させる方が、より顕著なガス処理効果を得ることができる。現段階においてその理由を特定することはできないが、線材52の片側に偏らせてコロナ放電を発生させるという構造変化により、線材2の両側で対称的にコロナ放電を発生させる構造に比べて、同じ条件でも、コロナスポット数が増える、電子エネルギー分布が変化して、コロナスポットに起因する科学的活性種の密度が大きくなるといったような理由が考えられる。
【0058】
さて、図1に示した本実施の形態の基本構成を採用したガス処理装置も、図3に示す模式図のように、コロナ放電部101と、オゾン分解触媒102と、ファン103とを備える構成となる。なお、オゾン分解触媒102、ファン103については既に述べた通りであり、以下では、コロナ放電部101についてのみ説明する。
【0059】
実用化にあたっては、図4(A)にも示したように、コロナ放電を発生させる放電空間を多く確保するため、複数の電極板と複数の線材とを平行に配置することが行われる。図2に示した比較例の基本構成を採用する場合、図4(A)に示したように、電極板1、線材2、電極板1、線材2、電極板1、・・・という順番で、これら電極板1及び線材2を等間隔に配置すればよい。しかしながら、図1に示した本実施の形態の基本構成を採用する場合は、線材52の片側に偏らせてコロナ放電を発生させる構造とする必要があるため、等間隔で配置するわけにはいかない。
【0060】
そこで、コロナ放電部101の構成を、図19、20に示すような構成とする。なお、図4(A)で説明した薄箱型の金属ケース3、開口部4、及び、図4(B)で説明した絶縁カバー5については上述の通りであり、ここでは、電極板51及び線材52の配置についてのみ説明する。
【0061】
図19(A)、(B)に示す例では、電極板51、線材52、電極板51、線材52、電極板51、・・・という順番で配置することは図4(A)と同様であるが、各線材52をその両側に位置する電極板のうち側面側の電極板51(同図(B)の線材52に対して左側に位置する電極板51)の近くに、かつ、他側面側の電極板51(同図(B)の線材52に対して右側に位置する電極板51)から遠くに配置している。このようにしたコロナ放電部101では、線材52の一側面側の電極板51側に偏らせて非対称的にコロナ放電を発生させることができる。
【0062】
また、図20(A)、(B)に示す例では、電極板51、線材52、線材52、電極板51、線材52、線材52、電極板51、・・・という順番で配置している。このようにしたコロナ放電部101では、線材52の電極板51側に偏らせて非対称的にコロナ放電を発生させることができる。
【0063】
次に、図20に示すような構成としたコロナ放電部101を採用したガス処理装置(実施品)と、図4(A)に示すような構成としたコロナ放電部101を採用したガス処理装置(比較品)とを比較した結果について説明する。ここでは、チャンバー201内にアセトアルデヒド単成分ガスを充填して、実施品と比較品それぞれについての濃度減衰を調べた。
【0064】
図21(A)、(B)に示すように、実施品と比較品との構成において、線材の線径φ(=90[μm])、両端の電極板間の距離a(=100[mm])、電極板の板幅b(=10[mm])及び長さd(図17、18を参照)(=1440[mm])を一致させた。そして、同図(A)に示すように、実施品においては、電極板51間の距離e2=24[mm]とするとともに、電極板51と線材52との距離c=6[mm]とした。一方で、同図(B)に示すように、比較品においては、電極板1間の距離e1=12[mm]とするとともに、電極板1と線材2との距離c=6[mm]とした。
【0065】
すなわち、実施品は、比較品から1枚ごとに電極板を除去したような構成となっている。かかる実施品においては、比較品よりも簡単な構成とすることができるので、コストダウン、軽量化を図ることも可能となる。
【0066】
そして、線材52(2)を電極板51(1)に対して陰極として線材52(2)と電極板51(1)との間に直流の定電圧を印加し、放電電流が同じ値(=−2.0[mA])となるようにした。なお、本実験では、実施品及び比較品いずれもオゾン分解触媒102を設置しない状態とした。
【0067】
結果的に、実施品の場合、清浄化能力は88.6[L/min]となったのに対して、比較品の場合、清浄化能力は63.6[L/min]となった。この結果からも、線材52の片側、即ち一側面側の電極板51側に偏らせて非対称的にコロナ放電を発生させる方が、より顕著なガス処理効果を奏することが明らかとされた。なお、比較品の清浄化能力63.6[L/min]という値は、図8で説明した実験により得られた値と同じである。
【0068】
上述したように、本実施の形態のガス処理装置の効果は、コロナ放電部101でのコロナ放電により2次的に発生するオゾンによるものではないことが確認された。したがって、上述したような線材52を加熱する手段をコロナ放電部101に設けるようにして、コロナ放電部101でのオゾンの発生を抑制しながらガス処理を行うようにしてもよい。この場合、オゾン分解触媒102を併設するようにすれば、オゾンがガス処理装置の外部に放出されてしまうことを確実に防止することができより望ましい。
【0069】
なお、上記実施の形態において示した各部の形状及び構造は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならない。すなわち、本発明はその精神、又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
【0070】
例えば、上記実施の形態では、電極板51を平板状としたものについて説明したが、図22に示すように、電極板51を湾曲させた板状としてもかまわない。
【0071】
また、図18の矢印に示したように、電極板51と平行に、かつ、線材52と直交する方向にガスを流すようにしたが、電極板51と直交し、かつ、線材52と直交する方向、図18(B)でいえば左右方向からガスを流すようにしてもよい。この場合、具体的には図示しないが、ガスの流れを妨げないような措置、例えば電極板51にガス通過用の穴等を形成したり、電極板51を網状にしたりするのが望ましい。
【0073】
なお、電気集塵機等では、放電極材を陽極として電圧を印加するのが一般的である。これは、放電極材を陽極とした方が、陰極とするのに比べてコロナ放電によるオゾン発生が抑えられるためである。したがって、本発明を電気集塵機等に適用する場合には、放電極材を陰極とした上で、オゾン分解触媒を併設する等の措置を採ることが望ましい。また、線材52を加熱する手段を設けるようにして、オゾンの発生を抑制しながらガス処理を行うようにすることが望ましい。さらに、線材2を加熱する手段とオゾン分解触媒とを併用してオゾンが外部に放出されてしまうことを確実に防止することができるようにするのがより望ましい。
【0074】
【発明の効果】
以上述べたように本発明によれば、放電極材としての線材を相対的陰極として線材と電極板との間に直流電圧を印加し、コロナ放電を発生させるとともに、線材にコロナスポットを生じさせることにより、イオン化やオゾン発生によるものではない絶大なガス処理効果を得ることができ、特に、線材の一側面側の電極板側に偏らせてコロナ放電を発生させることにより、より顕著なガス処理効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態におけるガス処理を行うための基本構成を示す模式図である。
【図2】比較例におけるガス処理を行うための基本構成を示す模式図である。
【図3】図2に示した基本構成を採用した本比較例のガス処理装置の構成を示す模式図である。
【図4】比較例におけるコロナ放電部101の構成を示す模式図である。
【図5】実験の内容を説明するための図である。
【図6】清浄化能力のグラフを示す図である。
【図7】比較例において、平均コロナスポット数[個/cm]と清浄化能力[L/min]との関係についての実験結果を示す図である。
【図8】比較例において、線材2を陰極とした場合と、線材2を陽極とした場合とを比較した実験結果を示す図である。
【図9】比較例において、線材2を陰極とした場合と、線材2を陽極とした場合とを比較した他の実験結果を示す図である。
【図10】比較例においてイオン化によるものではないことを確認するための実験結果を示す図である。
【図11】比較例においてオゾン発生によるものではないことを確認するための実験結果を示す図である。
【図12】比較例においてアンモニアを対象とした実験結果を示す図である。
【図13】比較例においてメチルメルカプタンを対象とした実験結果を示す図である。
【図14】比較例において硫化水素を対象とした実験結果を示す図である。
【図15】比較例において酢酸を対象とした実験結果を示す図である。
【図16】本実施の形態の基本構成と比較例の基本構成とを比較した実験結果を示す図である。
【図17】比較例の基本構成における諸条件を説明するための模式図である。
【図18】本実施の形態の基本構成における諸条件を説明するための模式図である。
【図19】本実施の形態におけるコロナ放電部101の構成例を示す模式図である。
【図20】本実施の形態におけるコロナ放電部101の構成例を示す模式図である。
【図21】実施品及び比較品における諸条件を説明するための模式図である。
【図22】電極板51を湾曲させた板状とした例を示す模式図である。
【符号の説明】
51 電極板
52 線材
3 金属ケース
4 開口部
5 絶縁カバー
5a 金属ケース収納部
6 メッシュ開口部
101 コロナ放電部
102 オゾン分解触媒
103 ファン
Claims (9)
- 放電極材としての線材と、
上記線材の一側面側に対向させた電極板とをそれぞれ複数備え、
上記線材を上記電極板に対して相対的陰極として上記線材と上記電極板との間に直流電圧を印加し、
上記複数の電極板と上記複数の線材とが、電極板、線材、電極板、線材、電極板、・・・という順番で配置され、
各線材の両側に位置する電極板のうち一側面側の電極板の近くに、かつ、他側面側の電極板から遠くに各線材が配置されるようにすることで、上記線材の上記電極板側に偏らせて非対称的にコロナ放電を発生させるとともに、上記線材の長さ方向に平均1.2[個/cm]以上のコロナスポットを生じさせることを特徴とするガス処理装置。 - 放電極材としての線材と、
上記線材の一側面側に対向させた電極板とをそれぞれ複数備え、
上記線材を上記電極板に対して相対的陰極として上記線材と上記電極板との間に直流電圧を印加し、
上記線材の上記電極板側に偏らせてコロナ放電を発生させるとともに、上記線材にコロナスポットを生じさせ、
上記複数の電極板と複数の線材とが、電極板、線材、線材、電極板、線材、線材、電極板・・・という順番で配置されていることを特徴とするガス処理装置。 - 上記線材の長さ方向に平均1.2[個/cm]以上のコロナスポットを生じさせることを特徴とする請求項2に記載のガス処理装置。
- 上記ガス処理されたガスに対してオゾン分解を行うためのオゾン分解触媒を備えたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のガス処理装置。
- 上記放電極材としての線材を加熱する加熱手段を備えたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のガス処理装置。
- 放電極材としての線材と、
上記線材の一側面側に対向させた電極板とをそれぞれ複数用い、
上記線材を上記電極板に対して相対的陰極として上記線材と上記電極板との間に直流電圧を印加し、
上記線材の上記電極板側に偏らせてコロナ放電を発生させるとともに、上記線材にコロナスポットを生じさせるガス処理方法であって、
上記複数の電極板と複数の線材とが、電極板、線材、線材、電極板、線材、線材、電極板、・・・という順番で配置されていることを特徴とするガス処理方法。 - 上記線材の長さ方向に平均1.2[個/cm]以上のコロナスポットを生じさせることを特徴とする請求項6に記載のガス処理方法。
- 上記ガス処理されたガスに対してオゾン分解触媒を用いたオゾン分解を行うことを特徴とする請求項6又は7に記載のガス処理方法。
- 上記放電極材としての線材を加熱することを特徴とする請求項6〜8のいずれか1項に記載のガス処理方法。
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