JP3745056B2 - 測距位置調節装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばカメラやビデオ等の撮像装置に使われる測距装置の調整方法に関し、特に正確な距離測定や焦点調節が可能な測距位置調節装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、カメラ等に使われる測距装置は、光を利用することが多く、装置側から信号光を投射する「アクティブ方式」と、対象物の輝度分布像を利用する「パッシブ方式」に大別される。上記アクティブ方式は、反射信号光の位置を測定するものなので、PSDと呼ばれる光位置検出素子をセンサとして用いることが多いが、上記パッシブ方式は、像を見る為に受光位置毎の光量を測定する必要がある為、受光位置毎に複数の光センサを配列したラインセンサを利用している。
【0003】
このようなパッシブ方式の測距装置によって、正しい距離を測定するための調整技術について、本出願人は特開平2−226108号公報等により開示している。同技術は、実際に測距すべき人物等の被写体と、調整工程で利用されるチャートの違いに対策を施す技術であった。これらの測距装置は、三角測距の原理を応用するのであり、これらセンサの取り付け位置決めの調整は、その測距装置の性能を決める重要な技術となっている。
【0004】
また、上記アクティブ方式では、信号光を投射しているので、その位置から測距している方向が簡単にモニタできるが、上記パッシブ方式では、センサアレイの見ている方向すら検出が困難であり、かかる取り付け方法や位置調整方法に工夫が必要であった。このような調整方法の工夫については、例えば特開平8−145624号公報等により開示されている。同技術は、ラインセンサからの一回のみの出力検査によって上記位置ずれを検出するものであり、黒パターンと白パターンを組み合わせたチャートを利用している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記方式では、ラインセンサが見ている中心部は検出できるが、その他の領域を簡単に検出することは出来ない。ラインセンサの検出範囲は正確に把握できないと、有害な光が受光面に入射して、思いもよらぬ誤測距を起こすことがある。また、カメラ等に応用する場合には、ファインダ内のどの部分が測距可能か、その範囲を判断することもできない。
【0006】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、パッシブ型の測距装置の測距範囲を正確に検出し、不必要な領域を測距することなく、またファインダとの整合を行なって、カメラやビデオのピント合わせ用に応用する際に、正確に対象物の距離測定ができるようにすることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の第1の態様による測距位置調節装置は、所定の視差をもって異なる視野から対象物を見つめ、その輝度分布を測定するセンサアレイを有し、上記視差による対象物の上記輝度分布の差に基づいて上記対象物までの距離を測定する測距装置と、上記測距装置の前方に配設された第1の反射率の平面チャートと、上記平面チャートの前面に、上記視差の方向に離間して配置され、上記第1の反射率とは異なる第2の反射率を有し、上記視差の方向及び上記装置とチャートを結ぶ方向の二方向に対して直交する方向に移動自在の少なくとも2つの可動部材とを具備し、上記測距装置の測距有効範囲を測定することを特徴とする。
【0008】
さらに、第2の態様による測距位置調節装置は、所定の視差をもって異なる視野から対象物を見つめ、その輝度分布を測定するセンサアレイを有し、上記視差による対象物の上記輝度分布の差に基づいて上記対象物までの距離を測定する測距装置と、上記測距装置の前方に配設された第1の反射率の平面上に、上記視差の方向に離間して配置され、上記視差の方向及び上記装置とチャートを結ぶ方向の二方向に対し直交する方向に延長された、上記第1の反射率とは異なる第2の反射率を有する少なくとも2本のパターンを有する測定チャートとを具備し、上記測距装置の測距有効範囲を測定することを特徴とする。
【0009】
また、第3の態様による測距位置調節装置は、所定の視差をもって異なる視野から対象物を見つめ、その輝度分布を測定するセンサアレイを有し、上記視差による対象物の上記輝度分布の差に基づいて上記対象物までの距離を測定する測距装置と、上記測距装置とは異なる視野から被写体を観察するファインダと、上記測距装置の前方に配設された第1の反射率の平面上に、上記視差の方向に離間して配置され、上記視差の方向及び上記装置とチャートを結ぶ方向の二方向に対し直交する方向に延長された、上記第1の反射率とは異なる第2の反射率を有する少なくとも2本のパターンを有する測定チャートと、上記ファインダで観察するための指標を表示する表示部と、を具備し、上記測距装置の測距有効範囲を測定することを特徴とする。
【0010】
即ち、本発明の第1の態様による測距位置調節装置では、第1の反射率の平面チャートが測距装置の前方に配設され、上記平面チャートの前面に、上記視差の方向に離間して配置され、上記第1の反射率とは異なる第2の反射率を有し、上記視差の方向及び上記装置とチャートを結ぶ方向の二方向に対して直交する方向に移動自在の少なくとも2つの可動部材が配設され、これらにより上記測距装置の測距有効範囲が測定される。
【0011】
さらに、第2の態様による測距位置調節装置では、測距装置の前方に配設された第1の反射率の平面上に、上記視差の方向に離間して配置され、上記視差の方向及び上記装置とチャートを結ぶ方向の二方向に対し直交する方向に延長された、上記第1の反射率とは異なる第2の反射率を有する少なくとも2本のパターンを有する測定チャートにより、上記測距装置の測距有効範囲が測定される。
【0012】
また、第3の態様による測距位置調節装置では、ファインダを介して測距装置とは異なる視野から被写体が観察され、測定チャートは、上記測距装置の前方に配設された第1の反射率の平面上に、上記視差の方向に離間して配置され、上記視差の方向及び上記装置とチャートを結ぶ方向の二方向に対し直交する方向に延長された、上記第1の反射率とは異なる第2の反射率を有する少なくとも2本のパターンを有し、表示部により上記ファインダで観察するための指標が表示され、上記測距装置の測距有効範囲が測定される。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図4には本発明が採用するパッシブ方式の測距装置の概略を示し説明する。
同図において、受光レンズ1a,1bは、主点間距離Bだけ離れて配置されており、これらは視差を有し、検出域7から入射した光を、当該光の分布を各々検出するための輝度分布検出センサアレイ2a,2bに導いている。
【0014】
これら光学系である受光レンズ1a,1bとセンサ2a,2bは、図4(b)に示されるように、対象物13以外からのノイズ光が当該センサ2a,2bに入射しないように遮光箱8内に収納されており、一体化されている。上記検出域7は、上記遮光箱8やセンサアレイ2a,2b、レンズ1a,1bの製造時の出来栄えや、ばらつき、接着時の誤差による誤差を有している。従って、その検出域7の誤差を認識する手段を講じる必要が生じる。
【0015】
そこで、本発明では、図1に示されるように、上記測距装置の前方に置く所定反射率の平面チャート20と、そのチャート20の前面に上記視差方向に離間して配置され、上記チャート20の反射率とは異なる第二の反射率を有する二つの可動部材23a,23bを、上記視差の方向及び上記装置とチャート20を結ぶ方向の二方向に対し直交する方向に移動可能とした調整用チャート21を用いて、上記検出域7の誤差を正確に測定する。
【0016】
上記両受光レンズ1a,1bの位置の差B(基線長)により、センサアレイ2a,2b上に入射する光分布の相対位置差xは、被写体距離Lに依存して変化する。各受光レンズ1a,1bの焦点距離をfとすると、被写体距離Lは、
L=B×f/x …(1)
として求められる。センサアレイ2a,2bの各センサは光の入射量に従った電流信号を出力するので、これらをA/D変換器3a,3bによりディジタル信号に変換すれば、像ずれ量計算器によるディジタル的な周知の相関演算によって上記xが検出できる。この結果をワンチップマイコン等からなる演算制御手段(CPU)10に入力し、上記(1)式を演算することにより距離Lが求められる。
【0017】
これがパッシブ式三角測距方式の基本原理であり一般的な構成である。尚、上記ずれ量検出機能は、上記ユニット内に収めてもよいが、CPU10に内蔵してもよい。かかる技術でカメラのピント合わせを行う時、このCPU10が、カメラの動作を司るようにして、カメラの撮影用ピント合わせレンズをモータなどのアクチュエータを介して制御すれば自動焦点調整(AF)機能付きカメラが提供される。メモリ6は、測距する対象の差によって生じる測距誤差を補正するために、また各センサアレイの感度のばらつきを補正するたに、カメラ生産工程において、部品の出来栄え等を考慮して補正係数を記憶する。
【0018】
このようなカメラの外観は図5に示される。
同図において、カメラ本体9には、撮影レンズ12、ファインダ対物レンズ11が所定位置に配設されており、さらに、上記測距装置の二つの受光レンズ1a,bが配置され、一体となって構成されている。このファインダを覗くと、図6に示されるような画面15が見られる。画面15の中心部には測距範囲を示す所謂測距枠14が表示され、ピント合わせする被写体13をここに入れれば、この被写体13の輝度分布に基づき、上記原理に従ってピント合わせがなされる。
【0019】
しかしながら、先に図5に示したように、ファインダ11と測距用レンズ1a,1bの間には位置的な差があり、前述の測距域7の誤差もある。従って、図7に示されるように、ファインダレンズ系11,11a,11bを介して撮影者16が見ている被写体13と、測距ユニット8によって測定されるポイントとをカメラ組立時にユニット8の調整により合わせ込む必要がある。
【0020】
これにも測距域7の正確な把握が必要で、本発明では上記センサアレイ2a,2bの並び方向を第一の方向とする時、上記測距装置の前方である第二の方向に置かれた所定反射率の平面上に、上記ファインダで観察するためのターゲットマークを表示し、且つ、上記第一方向に離間して配置され、上記チャートの異なる方向からチャート中心部に向かって、上記第一及び第二方向の二方向に対し直交する第三の方向に延長した、上記反射率とは異なる第二の反射率を有する二本のパターンとからなる測定チャートを用いることを特徴とする上記カメラにおける測距装置の位置調節方法を採用し、撮影者の所望とする位置にピントを合わせた写真撮影を可能とする。
【0021】
以下、図2を参照して、測距位置調節に使用するチャートについて説明する。平面状のチャートは、所定の均一な反射率(例えば18%の灰色)を有する。これを測距装置のセンサアレイで見ると、各センサの出力は同一となる。この平面の前に二本の棒24a,24bを下ろし、この棒に沿って、チャートとは反射率の異なる(例えば40%の白)パイプ状の部材23a,23bを上下に移動可能に配設する。この二本の棒は、各々、枠21に沿って基線長方向に可動の部材22a,22bに取り付けられており、棒の長さ方向は、図2(a)に示されるように、測距域7の長手方向(基線長方向)と直交している。
【0022】
また、棒の反射率を平面チャート20よりも低く(例えば黒く)しておくと、図2(c)に示される左側の白パイプのように、これが検出域から外れても背景の灰色チャートとの輝度差より極小値を出力するので、センサアレイの長手方向(図では横方向)の検出域のモニタが容易になる。このような効果はあるものの必ずしも棒が黒である必要はないことは勿論である。
【0023】
こうした構成のチャートを測距し、測距装置のセンサアレイの各データを見ると、平面チャートだけを見ていた時には等しかった出力が、パイプ23a,23bや棒24a,24bが視野に入ることにより輝度分布に従って入射光量が変化し、図2(a)に示されるように、視野7に多く白パイプ23a、23bが入って来ると、各センサの位置を横軸に、各センサの出力を縦軸にとると、図2(b)に示されるような出力波形が各センサアレイから得られる。つまり、白パイプ23a,23bを見ているセンサからは、多くの光電流が出力されるので、このセンサの位置のところで出力は極大となる。
【0024】
このように、極大値が二つ出れば、この間は測距域であることは明らかであるので、図2(g)に示されるように、検出域7からパイプ23a,23bが横方向にずれそうな場合は、所定の位置のセンサがピークをとらないので、ずれ量を知ることができる。
【0025】
しかし、センサアレイの並び方向と直交する、この実施例では縦方向の検出域は、これだけでは把握できない。従って、パイプ23a,23bを図2(c)、(e)に示されるように上下に動かすようにする。図2(c)の場合、検出域7に対して左側のパイプ23aは外れ、右側のパイプ23bが侵入しているので、パイプの下の棒が黒いことを考慮すると、センサアレイの出力は図2(d)に示されるようになることが判る。
【0026】
同様に、図2(e)の場合は、図2(f)に示されるように、白パイプ23bが侵入している右側のセンサ出力は極大値を示し、黒棒24aが検出域にある左側のセンサ出力は入射する光量が少ない為に極小値を示す。このセンサ出力の極大、極小に基づいて測距域7の上下方向の範囲を知ることができる。
【0027】
このように、センサの検出域を上下、左右方向に正確に把握できるので、図2(i)に示されるように、灰色チャート20をはずして、このパイプの間にマネキン26を配置すると、図2(j)に示されるようにマネキン26の顔の陰景に基づいたセンサ出力が得られる。
【0028】
この出力に従って、先に図4に示した構成にて測距を行い、その結果が実際のマネキン26までの距離として計算されるように、補正係数をメモリ6に書き込めば、実際に人物の顔に対して正確な測距が可能となる。あるいは、マネキン26の代わりに均一な輝度のチャートを配置し、そのときの左右の極値を示すセンサ間の各センサ出力が一定になるように補正係数を記憶してもよい。これにより、必要以上の範囲の輝度分布を管理する必要がなくなり、生産、調整工程を簡略化し省スペース化することができる。
【0029】
以下、図3のフローチャートを参照して上記工程を更に具体的に説明する。
図1のようなチャートを測距できる方向で当該チャートから離れた所定の位置に、測距ユニットを固定し(ステップS1)、右側の棒24bを横方向、即ち、x方向に移動させながら測距しセンサ出力のモニタを繰り返す(ステップS2,S3)。この棒24bの位置は、上述の如くセンサ出力のピーク位置によって検出可能である。これにより、棒24bがセンサ検出範囲の右端に位置した場合には、ステップS3からステップS4に分岐する。同様に、センサ検出範囲の左端を、左端の棒24aの移動によって検出した後に、ステップS6に分岐する(ステップS4,S5)。続いて、二つの白いパイプ23a,23bを上下に移動させて(ステップS6)、出力ピークが図2(b)のように左右同じになるかどうかを検出し、同じになればステップS8に進む(ステップS7)。左右のパイプ23a,23bは、各々連動して上下に移動するようにし、23aの下端が23bの上端に一致するようにすれば、センサ上下方向の中央がこの方法で判る。
【0030】
こうして、左右の検出域の幅Δxは二本の棒の間隔から求められ、上下方向の中心はパイプの位置から求められる。上下の検出域の幅は、上記Δxから計算すれば良い。センサアレイの縦横比αは設計によって押さえられている。
【0031】
こうして求められた範囲を均一照明し(ステップS8)、このときの各センサ出力が同一になるように補正値を求め、メモリ6に書き込む。測距装置は測距の度にこの補正値を参照して距離を算出する(ステップS9)。
【0032】
以上説明したように、第1の実施の形態によれば、パッシブAF方式の測距ユニットの位置調整を正確に行うことができる。
次に図8(a)には、既に図5(c)で説明したカメラのファインダと測距の方向を合わせ込む本発明の第2の実施の形態を示し説明する。
【0033】
同図に於いて、カメラの前方に配置された灰色のチャート20には、2本の白ライン31a,31bが所定の間隔をおいて縦方向に入っている。これは、図1の白パイプ23a,23bと同様の機能を有するものである。
【0034】
さらに、チャート20にはファインダで覗いた時、ファインダ中心を確認する為の指標30が設けられている。カメラ生産工程上では、作業者35は先ずファインダを覗いて指標30を確認し、これがファインダの中心にくるようにカメラ9を固定することになる。その後、測距ユニット8を動かしてファインダの中心を正しく測距できるように位置調整する。インターフェース33は、カメラのCPUから測距時のセンサ出力を読み出すための回路である。パソコン34は、カメラの調整工程に置かれており、得られたセンサデータより前述の考え方でユニット8を調整メカ32を介して自動調整し、接着材を自動塗布する装置31を制御してカメラにユニットを接着固定する。
【0035】
ここで、上記測距ユニット8は、図8(b)に示されるように、位置調整し易くカメラ本体9に配設され、支点42を中心に回動可能な部材40内に収められている。また、送りネジ41の回転に伴ってレール44に沿って上下に移動可能となっている。かかる機構によって、上下左右に視野を調整できる測距ユニット8の位置調整は、チャート20を観察しながら、先に図1で説明したのと同様の原理で行われる。つまり、センサアレイのピーク位置に従って左右に視野を回動させ、センサアレイ出力の左右のピークの高さを比較して上下に視野を移動させることにより行われる。
【0036】
具体的には、先に図2(d)に示したように右側のピークが高ければ図2(c)に示したように下からのびた白パターンが視野に多く入っているものとし、視野を上にずらす。また、先に図2(f)に示したように左側のピークが高ければ、図2(e)に示したように上から伸びた白パターンが多く視野に入っていると考えられるので、送りネジを回して視野を下にずらす。
【0037】
このような構成、作用によって、カメラファインダで狙ったとおりの被写体に正しくピント合わせができるAFカメラを提供することができる。
以上説明したように、第2の実施の形態によれば、より簡略化されたチャートを用いて上記した第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0038】
次に図9には第3の実施の形態に係るカメラの構成を示し説明する。
先に図8(b)に示したような構成では調整機構をカメラ内に設けている為にカメラが大型化する。そこで、第3の実施の形態では、一度カメラ本体9に測距ユニット8を組み付けてチャート20を測距し、その時のセンサ出力よりカンザを決定するという調整方法を採用する。
【0039】
第3の実施の形態に用いられるチャート20は、均一な反射率のチャートに白いパターンを上下から三本ずつ設けたものであり、これにより一回のセンサデータ読み出しにより上下方向のユニットの傾き誤差を算出可能としている。また、カメラの固定台50をモータ52,53で上下左右に回動可能とし、CCDカメラ51でファインダ11内を観察して、チャート20の中心の指標30を確認し、その結果によりパソコン34が上記モータ52、53のドライバ54を回動制御すれば、自動でファインダの中心位置合わせを行うことができる。
【0040】
上記中央位置状態でセンサアレイの各センサ出力をインターフェース回路33を介してパソコン34が読み出せば、図10に示す原理に従ってセンサ検出範囲の縦方向の位置誤差を求め、補正用のカンザを選定することができる。
【0041】
図10(a)は、測距ユニット8の出来栄え設計の通りであって、測距領域7がチャート20の中心に位置する場合を示している。同図では、チャート20には、前述のように上下から対をなす3本ずつ計6本のラインが入っている。左右中心部に位置する2つのラインは、上下から伸びて上下方向も中心部で一致するが、左右のラインは、図のように上下方向にEだけずれた位置で上下からのラインが一致する。センサアレイを構成する各センサは、先に示した図2(a)と同様に測距領域7の横方向に並んでいるので、その出力は白ラインを縦方向に多く含むポイントほど多くの光電流を出力する。
【0042】
このため、センサ位置を横軸にとり、センサ出力を縦軸にとると、図10(c)に示すような左右対称のグラフが得られる。中心部は、上下から来た白ラインが、縦方向には同じ面積だけ含まれる為、ライン103,104を見るセンサは同じ信号量P3,P4を出力する(P3=P4)。
【0043】
しかし、左のライン対101,102を見るセンサ出力は、2のラインが測距領域7内に占める割合が多いが為に出力はアンバランスとなり、P1<P2となる。この時、センサ検出域のチャート上の縦方向の幅をYとすると、前述のずれ量E、P3,P4と共に次の関係をとる。
【0044】
P1=(Y/2−E)×(P3+P4)/Y …(2)
このYは、図11に示されるように受光レンズ1aの焦点距離Fとセンサアレイ2aの高さy0、及びチャートまでの距離Lによって決まり、次式で表わされる。
【0045】
Y=y0×L/F …(3)
この図からも明らかなように、測距ユニット組み立て上の誤差にて、センサアレイ2aがdyだけずれて配置されると指向性としてはθの誤差となり、距離Lのところに置かれたチャート上では検出域の位置誤差DYとして現れる。
【0046】
θ=arctan(DY/L)=arctan(dy/F)…(4)
このような誤差のある測距ユニットをカメラに組み付けると、設計の狙いから外れた位置を測距し、狙った被写体にピント合わせのできないものになってしまう。そこで、方向誤差θを補正するようなカンザ70を、図12に示されるように、カメラ本体9aとユニット8の間に挟んで接着するようにする。しかしながら、このθは部品の出来栄えによって変化するので、カンザは何種類かを用意しておき、この実施例の補正係数算出によって選択する。
【0047】
さて、このθの求め方であるが、測距ユニットをカンザ無しでカメラ本体に組み付け、図10(b)に示すようにDYの誤差を持って測距ユニットがチャート20を見つめたとき、得られるセンサデータ(図10(d)参照)から求めることができる。このセンサデータは、図10(a),(c)の場合とは異なり、センサ視野が中央の白パターン103,104からなるパターン対の接点からDYだけずれるので、これらを見るセンサ出力P3,P4は、図10(d)に示すように差異を生じる。このセンサ出力P3,P4を、説明のため単純化してセンサアレイの視野に含まれる面積比から計算すると、
P3=(Y/2+DY)×(P1+P2)/Y …(5)
P4=(Y/2−DY)×(P1+P2)/Y …(6)
となる。
【0048】
従って、
DY=(Y×P3−P4)/(P3+P4))/2 …(7)
このDYから(4)式を用いてカンザのθが決定される。
【0049】
以上が本実施の形態の基本式であり、上下方向の視野の誤差はこうして決定されたカンザによって補正される。また、左右方向の誤差は、画面中心に位置するパターン103,104に基づくセンサ出力ピークの位置を調べ、この位置に相当するセンサを中心センサとするように、カメラ生産工程上でメモリに書込み、撮影時には、この結果を参照してピント合わせを行なえばよい。
【0050】
このような調整工程をフローチャートで表現すると図14のようになる。
即ち、上記動作をまとめて再度説明すると、先ず測距ユニットの仮組み付けを行い(ステップS11)、CCDカメラ51の出力に従ってカメラをスキャンし(ステップS12)、画面中心に指標があるか否かを判定する(ステップS13)。ここで、画面中心に指標がない場合には上記ステップS12に戻り、ある場合にはAFセンサのデータの読み出しを行い(ステップS14)、当該データに係る誤差よりカンザを決定した後(ステップS15)、AFユニットを外してカンザを挟んで固定し(ステップS16)、中心センサをメモリに書き込み(ステップS17)、動作を終了する。
【0051】
ところで、受光レンズ1aの焦点距離Fや、センサアレイ2aの焦点距離方向の取り付け誤差によってセンサの視野の幅Yに誤差が生じることがある。
このYの誤差は、以上の説明では省略したが、実際にはこのYの誤差を調べるために(2)式を用いる。これを変形すると、
Y=E/(0.5−(P1/(P3+P4))) …(8)
となり、チャートで決定される定数Eから、実際の視野幅が求められる。
【0052】
こうして求められたYによって、(7)式を計算すると、より正確な視野調整が可能となる。
以上説明したように、第3の実施の形態によれば、ユーザーが狙ったものに正確にピント合わせができる小型のカメラが提供できる。また、チャートパターンの工夫によって、何度も測距せずに、正確に視野の誤差を算出できる。
【0053】
また、測距ユニットへのセンサ取り付け誤差によりセンサ視野が傾くことがあるが、本実施の形態の応用により当該傾きφを算出することも可能である。
例えば、図13(a)に示すような、上下から二本ずつの白パターンがチャート縦方向中央部で接するチャート20を用いる。
【0054】
これに対して、傾いたセンサを用いてセンサデータを読み出すと、図13(b)に示されるように左右非対称なピークを持つデータとなり、センサが傾いていないと左右対称のピークのグラフとなる。この原理を用いて、左右対称になるように測距ユニットをφ方向に動かして調整しても良いし、視野に含まれる白パターンの面積を上述の式に従って算出し、これらφの誤差を補正するカンザを配置するようにしてもよい。
【0055】
尚、本発明の上記実施態様によれば、以下の発明も含まれる。
(1) 第1の方向に配設され、所定の視差をもって異なる視野から対象物を見つめ、その輝度分布を測定するセンサアレイを有し、上記視差による上記対象物の上記輝度分布の差に従って、上記対象物までの距離を測定する測距装置の測距有効範囲を測定する測距装置と、
上記測距装置とは異なる視野から対象物を観察するファンイダと、
上記測距装置の前方である第2の方向に置かれた所定反射率の平面上に、上記第1の方向に離間して配置され、上記チャートの異なる方向からチャート中心部に向かって、上記第1及び第2方向の二方向に対し直交する第3の方向に延長した、上記反射率とは異なる第2の反射率を有する二本のパターンからなる第1のパターン対と、同じ平面上に上記第1のパターン対とは上記第1、第3の方向に離れた位置に配置され、上記第1の方向に離間して配置され、上記チャートの異なる方向からチャート中心部に向かって、上記第1及び第2方向の二方向に対し直交する第3の方向に延長した、上記チャートの反射率とは異なる第2の反射率を有する二本のパターンからなる第2のパターン対とを有する測定チャートと、を具備することを特徴とする測定装置の位置調節装置。
【0056】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、パッシブ方式の測距装置の測距可能域を正確に把握できるので、装置の部品のばらつきや、組立上の位置誤差に起因する測距域の誤差を管理でき、視差などによる誤測距のない、狙った対象物を正確に測距できる測距装置の調整方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る測距装置の調整方法に用いられるチャートを示す図である。
【図2】第1の実施の形態に係る測距装置の調整方法のチャートの状態及び対応するセンサ出力を示す図である。
【図3】第1の実施の形態に係る測距装置の調整方法を説明するためのフローチャートである。
【図4】本発明が採用するパッシブ方式の測距装置の概略を示す図である。
【図5】パッシブ方式の測距装置を採用したカメラの外観図である。
【図6】図5のカメラのファインダ表示を示す図である。
【図7】パッシブ方式のカメラのファインダ光学系と測距光学系の視差を説明するための図である。
【図8】第2の実施の形態について説明するための図である。
【図9】第3の実施の形態に係るカメラの構成を示す図である。
【図10】第3の実施の形態におけるチャートと対応するセンサ出力の関係を示す図である。
【図11】第3の実施の形態において、センサ検出域のチャート上の縦方向の幅Yを算出する様子を示す図である。
【図12】第3の実施の形態において、方向誤差θを補正するカンザ70の配置を説明するための図である。
【図13】第3の実施の形態の応用により傾きφを算出する場合を説明するための図である。
【図14】第3の実施の形態に係る測距装置の調整方法を示すフローチャートである。
【符号の説明】
20 平面チャート
21 調整用チャート
22 可動部材
23 可動部材
24 棒

Claims (3)

  1. 所定の視差をもって異なる視野から対象物を見つめ、その輝度分布を測定するセンサアレイを有し、上記視差による対象物の上記輝度分布の差に基づいて上記対象物までの距離を測定する測距装置と、
    上記測距装置の前方に配設された第1の反射率の平面チャートと、
    上記平面チャートの前面に、上記視差の方向に離間して配置され、上記第1の反射率とは異なる第2の反射率を有し、上記視差の方向及び上記装置とチャートを結ぶ方向の二方向に対して直交する方向に移動自在の少なくとも2つの可動部材と、
    を具備し、上記測距装置の測距有効範囲を測定することを特徴とした測距位置調節装置。
  2. 所定の視差をもって異なる視野から対象物を見つめ、その輝度分布を測定するセンサアレイを有し、上記視差による対象物の上記輝度分布の差に基づいて上記対象物までの距離を測定する測距装置と、
    上記測距装置の前方に配設された第1の反射率の平面上に、上記視差の方向に離間して配置され、上記視差の方向及び上記装置とチャートを結ぶ方向の二方向に対し直交する方向に延長された、上記第1の反射率とは異なる第2の反射率を有する少なくとも2本のパターンを有する測定チャートと、
    を具備し、上記測距装置の測距有効範囲を測定することを特徴とした測距位置調節装置。
  3. 所定の視差をもって異なる視野から対象物を見つめ、その輝度分布を測定するセンサアレイを有し、上記視差による対象物の上記輝度分布の差に基づいて上記対象物までの距離を測定する測距装置と、
    上記測距装置とは異なる視野から被写体を観察するファインダと、
    記測距装置の前方に配設された第1の反射率の平面上に、上記視差の方向に離間して配置され、上記視差の方向及び上記装置とチャートを結ぶ方向の二方向に対し直交する方向に延長された、上記第1の反射率とは異なる第2の反射率を有する少なくとも2本のパターンを有する測定チャートと、上記ファインダで観察するための指標を表示する表示部と、
    を具備し、上記測距装置の測距有効範囲を測定することを特徴としたカメラの測距位置調節装置。
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