JP3745052B2 - 指針式電子時計 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は指針式電子時計に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の電子時計には、クロノグラフ、アラームなどの多様なモードを持った時計がある。これらの時計はあるモードから別のモードへ移行するとき、時計の表示を移行後のモードに合わせるために、指針を早く送るという手段をとる。使用者としてもモード移行による表示の決定で待たされる時間が減り、多モードを持つ時計では有効な手段となっている。
【0003】
ところで、通常時刻の表示を行うときの運針は、消費電流を節約する目的の負荷補償パルスを用いている。この負荷補償パルスは駆動パルスと補正パルスの2つのブロックに分かれており、まず駆動パルスを出力して回転したかどうか検出し、万一回っていなければ必ず回転する駆動力を持つ補正パルスを出し、回っていれば補正パルスの出力を禁止するという構成になっており、1秒1ステップの秒針の運針では、1秒に1回この負荷補償パルスが出力されており、現在では公知の技術となっている。
【0004】
針の早送りはこの負荷補償パルスを早く出力すれば良いのであるが、駆動パルスと補正パルスの出力にかかる時間を考慮したこのパルスでは、回転周期に限界がでてしまう。そこでより早い周期で回転させるために早送り用パルスが用意された。この早送り用パルスは、駆動パルスに大きな駆動力を持たせて、補正パルスを無くしたものである。こうすることで、パルスの出力にかかる時間が駆動パルス分だけとなり、早い回転周期が得られるのである。
【0005】
ところで上記で述べたような従来の多機能時計は、大抵デモンストレーション運針を持っている。このデモンストレーション運針は、輪列が組上がった状態での歯車の位置が不確定なため、針付け時に文字盤の目盛りからずれてしまわないよう歯車間の位置関係を明確にしたり、輪列のチェックなどの目的で設けられているものであり、針付けの作業性により通常早送りで行われる。
【0006】
このような従来のデモンストレーション運針方法について図2を用いて説明する。図2は従来の早送りの仕方のブロック図であり、1はオールリセットスイッチ、2は発振回路、3は分周回路、4aは分周回路3を使って早送り用パルスを作成し64Hzで発生させる早送り発生回路A、5は出力数をセットし早送り発生回路A4aに出力命令を出し、早送り発生回路A4aから早送り用パルスが出力されたことを認識すると出力数を1減算する減算回路、6は駆動回路、7は変換器、8は歯車、9は1周60ステップの秒針から構成される。通常デモンストレーション運針は時、分、秒などの針の基準位置を設定する0位置合わせモードでオールリセットをかけることで行われることが多く、図2においても0位置合わせモードを想定している。その他の時計機能、動作、モード変更方法等は公知の技術であり本発明を説明する上で必要ないので省略する。時分針その他機能針についても同様のことであるのでこれらについても省略する。
【0007】
それでは実際の動作について説明する。オールリセットスイッチ1がワンショットでONすると減算回路5はデモンストレーション運針を行うために出力数60をセットし、早送り発生回路A4aに出力命令を出す。この命令を受けて早送り発生回路A4aは早送り用パルスを出力する。次にパルスが出力されたことを減算回路5が認識すると出力数を1減算すると同時に、パルスは駆動回路6を介し変換器7に伝達され、変換器7が歯車8を回す。この動作を減算回路5の出力数が0になるまで行われている。
【0008】
このように従来のデモンストレーション運針はすべて早送り用パルスを使用しており、上記でも説明したようにこのパルスは、通常時刻で使用している駆動パルスよりも大きな駆動力を持っているので、この2つのパルス間には駆動力の差が生じる。その差は、変換器とそれに連動している歯車に現れる。以下にこれら2つのパルスによる変換器と歯車の状態を図3を用いて説明する。
【0009】
まず、通常時刻で使用している駆動パルスで出力されたときについて説明すると、変換器7が第1位置1aまで回り、同時に歯車8は第4位置2aまで回される。その後、変換器7は保持力によって第3位置1cに戻される。次に早送り用パルスで出力されたときでは、通常時刻で使用している駆動パルスよりも大きなエネルギーを持つので変換器7が第2位置1bまで回り、同時に歯車8が第5位置2bまで回され、通常時刻で使用している駆動パルスのときと同様変換器7は保持力により第3位置1cまで戻される。このように2つのパルスで歯車の送りに差が出ていることが解る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように従来の技術では、デモンストレーションで使用している早送り用パルス運針終了後の歯車の位置が通常時刻で使用している駆動パルスの歯車の位置とずれているため、従来のデモンストレーション運針後に針の取り付けを行うと、通常時刻の指針時に文字盤の目盛りからずれてしまっていた。
本発明は以上のような問題点を解決しようとするもので、パルスの差による歯車の送りの違いによって起こる針の文字盤上の目盛からのずれを解消させることを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明は、指針と、小さな駆動力で前記指針を駆動するための第1の駆動パルスを発生する第1の駆動パルス回路と、前記第1の駆動パルスよりも大きな駆動力で前記指針を駆動するための第2の駆動パルスを発生する第2の駆動パルス回路とを有する指針式電子時計において、前記指針をn発(nは2以上の整数)駆動する場合に、前記第2の駆動パルスによって前記n発よりも少ないパルス数だけ前記指針を駆動した後に、前記第1の駆動パルスによって前記n発に達するまで前記指針を駆動してから前記指針を停止させることを特徴とする。
また、前記第1の駆動パルスの周期は、前記第2の駆動パルスの周期よりも長いことを特徴とする。
また、前記第1の駆動パルスは、通常時刻運針時の駆動パルスである。
また、前記指針がn発(nは2以上の整数)駆動される場合は、指針式多機能時計のモード移行時、デモンストレーション運針時、帰零動作時あるいはアラームのON/OFF表示時であることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下図面を用いて本発明の一実施例を詳述する。図1は本発明の一実施例を示すブロック図である。図2と同一の構成には同一の番号を付して説明を省略する。
【0013】
4bは小さな駆動力の第1の駆動パルスを発生する第1の駆動パルス回路である早送り発生回路Bであり、分周回路3を使って通常時刻で使用している駆動パルスを作成し16Hzで発生させる。5は計数手段である減算回路で出力数をセットし早送り発生回路A4aと早送り発生回路B4bに出力命令を出し、パルスが出力されたことを確認すると出力数を1減算する。10はカウンタ値検出手段で減算回路5の出力数を検出し、検出結果が4以上であったら大きな駆動力の第2の駆動パルスを発生する第2の駆動パルス回路である早送り発生回路A4aを、3以下だったら早送り発生回路B4bを出力するように後述する選択手段11を制御する。11は選択手段で早送り発生回路A4aか早送り発生回路B4bのいずれかを選択する。
【0014】
続いて動作の説明をする。オールリセットスイッチ1をワンショットでON後、減算回路5はデモンストレーション運針を行うために出力数60をセットし、早送り発生回路A4a及び早送り発生回路B4bに出力命令を出す。この命令を受けて、早送り発生回路A4a及び早送り発生回路B4bはそれぞれパルスを出力する。ここで減算回路5のカウンタ値は60であるので、カウンタ値検出手段10は選択手段11を制御して早送り発生回路A4aのパルスを出力させる。このパルスは駆動回路6に送られると同時に減算回路5にも送られる。よって秒針9は早送りされ、また減算回路5はパルスを一つ入力するごとに1つずつカウント値を減らしていく。そして減算回路5の値が3になるとカウンタ値検出手段10は選択手段11の出力するパルスを早送り発生回路B4bの作成するパルスに切り換える。よって秒針9は16Hzで駆動され、同時に減算回路5のカウンタ値は減算される。そしてそのカウンタ値が0になると減算回路5は早送り発生回路A4a及び早送り発生回路B4bに出力していた命令を解除するためそれぞれの早送り発生回路は出力を停止する。よって秒針9も停止する。つまり秒針9はデモンストレーション運針の57発目まで64Hzの早くて大きな駆動力で動作し、残りの3発は16Hzのやや遅い小さな駆動力(通常運針時と同等の駆動力)で動作する。よってデモンストレーション運針終了時は必ず早送り発生回路B4bすなわち通常時刻で使用している駆動パルスで送られることになり、このときの歯車8の状態は常に図3の第4位置2aとなる。この状態で秒針9を取り付ければ通常時刻運針時に文字盤の目盛りからずれが無くなる。
【0015】
以上本発明の実施の形態を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく少なくとも最後の1発のみを通常時刻運針時の駆動パルスで駆動すれば本発明の実施は可能である。
また指針は秒針のみに限定されるものではなく時分針やカレンダー針などに対しても本発明を実施することは可能である。
またデモンストレーション運針時以外、例えばクロノモードを持つ時計のように帰零動作を行う時や、指針を使ってアラームのON/OFF表示を行うときに早送りで送るとき等にも有効である。
【0016】
【発明の効果】
上記のごとく本発明によれば、指針をn発(nは2以上の整数)駆動する場合に、大きな駆動力の第2の駆動パルスによってn発よりも少ないパルス数だけ指針を駆動した後に、小さな駆動力の第1の駆動パルスによってn発に達するまで指針を駆動してから指針を停止させるため、例えば、早送りを行うとき、歯車が止まる少なくとも1発前に通常時刻で使用しているような小さな駆動力の駆動パルスを用いることで、歯車が止まっている状態を常に一定にすることにより、文字盤の目盛りに合わせて針付けしても針のずれがみられないという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示すブロック図である。
【図2】従来の技術によるブロック図である。
【図3】通常時刻で使用している駆動パルスと早送り用パルスによる歯車の送りの違いを示す図である。
【符号の説明】
4a 早送り発生回路A
4b 早送り発生回路B
5 減算回路
10 カウンタ値検出手段
11選択手段
Claims (2)
- 指針と、
通常時刻運針時の駆動パルスでもある、小さな駆動力で前記指針を駆動するための第1の駆動パルスを発生する第1の駆動パルス回路と、
前記第1の駆動パルスの周期よりも短く、かつ、前記第1の駆動パルスよりも大きな駆動力で前記指針を駆動するための第2の駆動パルスを発生する第2の駆動パルス回路とを有する指針式電子時計において、
前記指針をn発(nは2以上の整数)駆動する場合に、
前記第2の駆動パルスによって前記n発よりも少ないパルス数だけ前記指針を駆動した後に、前記第1の駆動パルスによって前記n発に達するまで前記指針を駆動してから前記指針を停止させることを特徴とする指針式電子時計。 - 前記指針をn発(nは2以上の整数)駆動する場合は、指針式電子時計のモード移行時、デモンストレーション運針時、帰零動作時あるいはアラームのON/OFF表示時であることを特徴とする請求項1記載の指針式電子時計。
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JP28775396A JP3745052B2 (ja) | 1996-10-30 | 1996-10-30 | 指針式電子時計 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP28775396A JP3745052B2 (ja) | 1996-10-30 | 1996-10-30 | 指針式電子時計 |
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JPH10132962A JPH10132962A (ja) | 1998-05-22 |
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ID=17721320
Family Applications (1)
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JP28775396A Expired - Lifetime JP3745052B2 (ja) | 1996-10-30 | 1996-10-30 | 指針式電子時計 |
Country Status (1)
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Families Citing this family (2)
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-
1996
- 1996-10-30 JP JP28775396A patent/JP3745052B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
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