JP3742896B2 - ストレプトコッカスピオジェンスから誘導される組換えdnアーゼb - Google Patents

ストレプトコッカスピオジェンスから誘導される組換えdnアーゼb Download PDF

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Description

発明の背景
本発明は、病原菌であるストレプトコッカス ピオジェンス(Streptococcus pyogenes、化膿連鎖球菌ともいう)から誘導される組換えDNアーゼB、その製造方法及びその使用方法に関する。
細菌性感染の予防と治療の進歩にも拘らず、多数の細菌性病原体が診療において依然として重大な問題になっているとともに、深刻な、更には致命的な疾病の原因を依然として引き起こしている。これらの病原体の1つとして化膿連鎖球菌がある。化膿連鎖球菌により引き起こされる疾病には、連鎖球菌性咽頭炎(「ストレプスロート」)、猩紅熱,並びに、頭部腺炎、中耳炎、乳突炎、扁桃周囲膿瘍、髄膜炎、肺炎、肺炎、産褥期肺血症、皮膚の蜂巣炎、膿痂疹、リンパ管炎、丹毒、急性糸球体腎炎およびリウマチ熱をはじめとする化膿性合併症がある。
かかる感染症は、特に、正常な免疫系の機能が抑制されている患者において、病院でしばしば起こっている(院内感染)。後者のカテゴリーには、エイズの患者、癌の免疫抑制剤または移植拒絶を阻止する免疫抑制剤を服用している患者および循環器不全の患者、例えば、糖尿病患者が含まれる。
これらの疾病は、化膿性病変を根絶し、かつ、持続する化膿性病変に対する免疫反応により引き起こされる後遺症を防止するために、迅速かつ有効な治療を必要としているので、かかる感染症の疑いのある患者には、化膿連鎖球菌の存在を迅速に診断することが重要となっている。化膿連鎖球菌の診断が行なわれないと、治療が著しく複雑になるとともに、かかる治療が不可能にもなる。
化膿連鎖球菌の検出方法を現時点では利用することができるが、これらの方法は、特に臨床応用において欠点を有している。
化膿連鎖球菌の検査方法の中には、化膿連鎖球菌により形成されるDNA分解酵素であるDNアーゼBに対する抗体の存在を検出する方法がある。この酵素は、感染の際に化膿連鎖球菌から***されるが、急性リウマチ熱および急性糸球体腎炎に罹りつつある患者の抗体の実質的な力価の形成を開始する。
これらのリウマチ熱および糸球体腎炎に関して、ストレプトリシンOおよびヒアルロニダーゼに対する抗体の検出をはじめとする血清に基づく他の診断試験を利用することができるが、DNアーゼBはグループAベータ溶血性連鎖球菌のほぼ全ての菌株の中に見出され、かつ、DNアーゼBの高力価が皮膚および咽頭の感染症患者において見受けられるので、DNアーゼB抗体はある種の利点を提供する。
抗DNアーゼB抗体の検定に関して多数の商業的に利用することができる試験が存在するが、これらの試験は欠点を有している。上記したように、改良された試験が強く待望されている。
商業的に利用することができる試験は、3つのカテゴリー、即ち、(1)抗体の能力を使用して酵素活性を阻害するDNアーゼB阻害に基づく検定、(2)種々の化膿連鎖球菌抗原に対する抗体のラテックス凝集検定および(3)比濁阻害検定に分けられる。ELISA検定もまた、研究室において使用されているが、以下において説明するように、日常の臨床応用に適していることは証明されていない。
DNアーゼB阻害検定は著しく緩慢であり、遂行するのに、多くの場合、約4−8時間を要する。かくして、抗DNアーゼB抗体の確認がこのように迅速に必要とされる場合において、化膿連鎖球菌の存在が確認されるときには、処理は可及的速やかに開始することができるが、酵素阻害検定は特に有用ではない。
ラテックス凝集検定は、5つの化膿連鎖球菌抗原に対する抗体を検出するように構成されている。しかしながら、試験結果は、ラテックス凝集検定と特定の抗DNアーゼ試験との整合性が乏しいことを示している。ある研究、即ち、アブライド・マイクロバイオロジィ、第21巻、第257−259頁に掲載のジーシー・クラインおよびダブリュエル・ジョーンズの「ストレプトザイム試験と抗ストレプトリシンO、抗デオキシリボヌクレアーゼBおよび抗ヒアルロニダーゼ試験との比較」と題する論文においては、ラテックス凝集検定において陰性であると試験された患者80人のうち12人は、抗DNアーゼB抗体に関して、実際には陽性であった。誤った陰性結果がこのように高レベルであることは、この試験が臨床用途には望ましくないことを示している。
比濁阻害検定は、ラテックス粒子の抗体と競合する抗DNアーゼ抗体を含む血清の存在下で所定量の組成DNアーゼBをもって抗DNアーゼB抗体を被覆したラテックス粒子の凝集の阻害に基づくものである。この検定は、米国特許第5,055,395号に記載されており、本明細書においては、この米国特許を引用してその記載に代える。この検定は比較的感度が鈍い。従って、この検定は、化膿連鎖球菌感染の初期の段階に使用するのに適しておらず、抗DNアーゼB抗体の正確な検出が最も重要であるのは、まさにこの時期なのである。更に、比濁阻害検定において使用される試薬は製造するのが困難である。
抗DNアーゼB抗体に関するELISAベースの検定が、ジャーナル・オブ・ラボラトリー・アンド・クリニカル・メディシン、第95巻、第258−265頁(1980年)に掲載のエムエイ・ガーバー等の「連鎖球菌DNアーゼBに対するヒト血清における抗体の酵素結合免疫ソルビベント検定」と題する論文において報告されている。これらの検定は、研究目的としては有効であることが立証されているが、商業上の用途、特に、臨床用途に規模を拡大することは実用的ではない。これは、かかる規模の拡大は、上記したように、重要な病原体である化膿連鎖球菌のDNアーゼB酵素の生成と精製を必要とするからである。この病原性細菌を、ELISA検定の商業化にとって十分な量の酵素を得るのに必要な量を生育させるのに、著しく費用のかかる抑制方法が必要となるだけでなく、化膿連鎖球菌の生育に必要な培地が著しく複雑でかつ高価となっている。これらの因子が、抗DNアーゼB抗体の商業規模のELISA検定の開発の重要な妨げとなっている。
従って、抗DNアーゼB抗体の改良された、迅速かつ特定の検定方法が待望されている。かかる検定は、医院において医師が使用することができるとともに、装置の必要性を最小限に抑えるのが好ましい。これは、ストレップスロートまたは猩紅熱のような病気を有する患者は多くの場合、入院する前にかかりつけの医師に見てもらい、その時点でなされる化膿連鎖球菌感染の正確な診断が、患者が入院したときにのみ行なわれるその後の診断にとって好ましいものとなるからである。
かかる改良された検定の発展は、多量のDNアーゼB酵素を入手することができるかどうかによる。従って、複雑で、取扱いが面倒で、しかも高価な阻害手段を必要とすることなく、商業規模の量の酵素がつくれるように規模を大きくすることができる処置を使用して、化膿連鎖球菌DNアーゼB酵素を製造する方法も待望されている。
概要
本発明者は、大腸菌における化膿連鎖球菌DアーゼBの遺伝子をクローニングし、発現させることにより、化膿連鎖球菌を生育させることなく、DNアーゼB酵素を好都合にかつ効率的に生産することができた。
このクローニングにより、(i)リーダーペプチドから誘導され、自然のDNアーゼB酵素にはないアルギニン(R)残余をアミノ末端に有する、図4に示し、以下において説明する化膿連鎖球菌DNアーゼB酵素のアミノ酸シーケンスと、(ii)リーダーペプチドの少なくとも1つの残余を任意に含む化膿連鎖球菌DNアーゼB酵素の機能同等物をエンコードするシーケンスとよりなる群から選ばれるアミノ酸シーケンスをエンコードする実質上精製されたDNAが得られる。このDNAは、図4の化膿連鎖球菌DNアーゼBシーケンスをエンコードするDNA、化膿連鎖球菌DNアーゼB酵素の機能同等物をエンコードするDNAおよびリーダーペプチドをエンコードするDNA以外のDNAを実質上含まない。
好ましくは、DNAは更に、化膿連鎖球菌DNアーゼB酵素のアミノ末端に融合されたリーダーペプチドをコード化するDNAシーケンスを含む。
最も好ましくは、DNAは、化膿連鎖球菌DNAアーゼB酵素のアミノ酸シーケンス全体とリーダーペプチドをコード化するDNAを含む、図3に示すシーケンスを有するDNAである。
本発明の別の観点は、適宜の細菌宿主と適合する少なくとも1つのコントロールシーケンスに作動連鎖された上記DNAシーケンスを含む化膿連鎖球菌DNアーゼB酵素の発現ベクターにある。好ましくは、発現ベクターは、プラスミドベクターである。多くの場合、化膿連鎖球菌DNアーゼB酵素をエンコードするDNAは、パクテリオファージλからの少なくとも1つのシーケンスに連鎖される。
本発明の別の観点は、形質転換された細菌宿主細胞が、検出可能な量が発現ベクターに組み込まれているDNAによりエンコードされた化膿連鎖球菌DNアーゼBを発現することができるように、本発明に係る発現ベクターで形質転換され、トランスフェクションされあるいは感染された細菌宿主細胞にある。発現された化膿連鎖球菌DNアーゼBは、酵素を形成する細胞全体により***可能でありあるいはかかる細胞によっては***不可能であり、しかも可溶性または不溶性形態とすることができる。
本発明の別の観点は、図4のアミノ酸シーケンスを有し、またはかかるシーケンスに実質上類似するアミノ酸シーケンスを有する蛋白質からなる事質上精製された化膿連鎖球菌DNアーゼB酵素にある。
本発明の更に別の観点は、
(1)本発明に係る発現ベクターで形質転換された細菌宿主細胞を培養する工程と、
(2)培養された細菌宿主細胞を使用してDNアーゼ酵素を発現させる工程と、
(3)培養された細菌宿主細胞から酵素を精製する工程とを備えた、実質上精製された連鎖球菌DNアーゼB酵素をつくる方法にある。
本発明の別の観点は、アミノ末端がリーダーペプチドで融合された連鎖球菌DNアーゼB酵素にあり、このリーダーペプチドはシーケンスM−N−L−L−G−S−R−R−V−F−S−K−K−C−R−L−V−K−F−S−M−V−A−L−V−S−A−T−M−A−V−T−T−V−T−L−E−N−T−A−L−A−R(配列番号:1)を有する。
本発明の更に別の観点は、図4に示すアミノ酸シーケンスを有する蛋白質の突然変異体にある。この突然変異体においては、以下の突然変異、即ち、
(1)図4のシーケンスからの1つ以上のアミノ酸の削除、
(2)1つ以上の自然発生Lアミノ酸の図4のシーケンスへの挿入および
(3)別の自然発生Lアミノ酸による図4のアミノ酸の少なくとも1つの置換
の少なくとも1つが生ずる。得られる突然変異体は、増減したDNアーゼB活性または他の変換特性を有する。1つの好ましい変形例においては、突然変異体は、自然の連鎖球菌DNアーゼB酵素の抗原反応性を実質上保持している。
本発明の更に別の観点は、自然の連鎖球菌DNアーゼB遺伝子または蛋白質の全部または一部の、別の遺伝子または蛋白質に対する翻訳または転写融合にあり、得られた遺伝子構造は、幾つかの変換特性を有する。これらの特性は、(1)高レベルのRNA発現、(2)高レベルの蛋白質発現、(3)第2の機能酵素、(4)DNアーゼBのアフィニティ配位子への融合、(5)高分子量の蛋白質の生成および(6)免疫反応性の増大を含むことができる。
本発明の更に別の観点は、連鎖球菌DNアーゼB酵素およびアミノ末端がリーダーペプチドと融合された連鎖球菌DNアーゼB酵素以外の蛋白質を実質上含まない実質上精製された自然の化膿連鎖球菌DNアーゼB酵素にある。実質上精製された酵素は、マイトジェン活性を実質上含まない。実質上精製された酵素は、等電点(pI)により、2つのフラクション、即ち、フラクションIおよびフラクションIIに更に精製することができる。各フラクションは、他方のフラクションを実質上含まない製剤に精製することができる。
実質上精製された自然の化膿連鎖球菌DNアーゼB酵素をつくる本発明の方法は、
(1)ジメチルアミノエチルセルロースに対する吸収とジメチルアミノエチルセルロースからの溶出とにより第1の溶出液を得る工程と、
(2)第1の溶出液をフェニルアガロースでクラマトグラフ処理することにより第2の溶出液を得る工程と、
(3)第2の溶出液をヘパリンアガロースでクラマトグラフ処理することにより第3の溶出液を得る工程と、
(4)第3の溶出液を等電点クロマトグラフ処理して実質上精製されたDNアーゼB酵素を精製する工程とを含むことができる。好ましくは、この方法は更に、実質上精製されたDNアーゼBを逆相高圧液体クロマトグラフィにより精製する工程を含む。フラクションIおよびIIの分離は、2つのフラクションの酵素のpIが異なる結果として、等電点クロマトグラフ処理工程において行なわれる。
本発明の更に別の観点は、リーダーシーケンスの部分を含まない、化膿連鎖球菌DNアーゼB酵素のアミノ末端23アミノ酸をコード化するDNAシーケンスの少なくとも約17のヌクレオチドをもってハイブリッド形成を行なう、不整合が約30%以下である一重鎖核酸プローブにある。
本発明の別の観点は、ポリメラーゼ鎖反応(PCR)、リガーゼ鎖反応(LCR)、RCRその他のDNA増幅反応のような増幅反応のプライマー剤として作用するのに十分なサイズと特異性とを有するDNAシーケンスの部分を含む。化膿連鎖球菌BのDNAシーケンスの同じ部分もまた、DNA増幅なしに相同シーケンスを検出する特定のプローブとして機能することができる。
実質上精製された化膿連鎖球菌DNアーゼBは、本技術分野において周知の技術によりDNアーゼを特異的に接合する抗体を発生させるのに使用することができる。抗体は、ポリクローンまたはモノクローンとすることができる。
本発明の別の観点は、試験サンプルにおける抗化膿連鎖球菌DNアーゼB抗体を検出しおよび/または定量する方法にある。この方法は、
(1)抗化膿連鎖球菌DNアーゼB抗体を含む疑いのある試験サンプルを提供する工程と、
(2)試験サンプルにおいて抗DNアーゼB抗体による酵素活性の阻害がない場合に、検出することができるレベルの酵素活性を形成するのに十分な量の本発明に係る化膿連鎖球菌DNアーゼB酵素を試験サンプルに添加する工程と、
(3)酵素検定を行なうことにより試験サンプル中のDNアーゼB酵素の活性レベルを測定することにより、試験サンプル中の抗化膿連鎖球菌DNアーゼB抗体を検出しおよび/または測定する工程とを備える。
抗DNアーゼB抗体を検出する別の方法は、
(1)本発明に係る化膿連鎖球菌DNアーゼB酵素ラテックス粒子のような固体支持体に結合させる工程と、
(2)抗化膿連鎖球菌DNアーゼB抗体を含む疑いのある試験サンプルを、固体支持体に結合された化膿連鎖球菌DNアーゼB酵素と反応させて、抗体を酵素、従って、固体支持体と結合させる工程と、
(3)固体支持体に結合された抗体を検出して試験サンプル中の抗体を検出および/または測定する工程とを含む。
この方法は、比濁(nephelometric)、比濁(turbidimetric)、凝集またはELISA定量方法に使用することができる。
化膿連鎖球菌DNアーゼB抗体を検出する別の方法は、
(1)DNアーゼBの緩衝溶液を調製する工程と、(2)緩衝DNアーゼB溶液を、抗化膿連鎖球菌DNアーゼB抗体を含む疑いのある試験サンプルと反応させる工程と、(3)溶液における光吸収および/または光散乱の変化を観察しおよび/または測定することによりDNアーゼBと抗DNアーゼB抗体との反応を検出する工程とを備える。
抗DNアーゼB抗体を検出する別の方法は、毛管電気泳動である。
クローニングされたシーケンスは化膿連鎖球菌DNアーゼB遺伝子と連係するプロモータを含むので、本発明の更に別の観点は、化膿連鎖球菌DNアーゼB遺伝子と最初に連係するプロモータを使用し、DNアーゼB以外の蛋白質を発現させる方法にある。この方法は、
(1)化膿連鎖球菌DNアーゼB遺伝子と最初に連係するプロモータを、化膿連鎖球菌DNアーゼB遺伝子から分離する工程と、
(2)プロモータを、DNアーゼBの遺伝子以外の化膿連鎖球菌蛋白質の構造遺伝子と作動連鎖せる工程と、
(3)構造遺伝子によりエンコードされた蛋白質を発現させる工程とを備えている。
蛋白質は、化膿連鎖球菌または化膿連鎖球菌以外の原核生物において発現することができる。
本発明の別の観点は、転写用の出発座位と、細菌プロモータの対応する−10および−35座位に相同する座位とを有する化膿連鎖球菌DNアーゼBと最初に連係するプロモータシーケンスから誘導される実質上精製されたプロモータシーケンスにある。
本発明の更に別の観点は、シーケンスM−N−L−L−G−S−R−R−V−F−S−K−K−C−R−L−V−K−F−S−M−V−A−L−V−S−A−T−M−A−V−T−T−V−T−L−E−N−T−A−L−A−R(配列番号:1)を有するDNアーゼBのリーダーペプチドを使用することにより、蛋白質を原核生物において発現させることにある。この観点は、リーダーペプチドを含む全体がクローニングされたDNアーゼBのDNAセグメントが大腸菌において発現されると、蛋白質が培養基中に***されるという知得に基づくものである。リーダーペプチドを使用して蛋白質を原核生物において発現させる方法は、
(1)蛋白質をコード化するDNAを、蛋白質アミノ末端にあるリーダーププチドをコード化するDNAに融合させて、融合されたDNAが単一のフレームシフトを有する組換え蛋白質をコード化する工程と、
(2)融合されたDNAを原核生物に導入する工程と、
(3)回収可能な量の組換え蛋白質が生成されるように融合DNAを原核生物において発現される工程とを備えている。
原核生物は大腸菌、あるいはブドウ球菌、連鎖球菌またはストレプトマイシス種のようなグラム陽性菌とすることができる。
本発明の別の観点は、化膿連鎖球菌DNアーゼBに特異の抗体の生成を促進するのに十分な量の本発明に係る生成された化膿連鎖球菌DNアーゼB酵素をほ乳類に投与する工程を備えた化膿連鎖球菌の感染に対してほ乳類を免疫にする方法にある。
本発明の更に別の観点は、嚢胞性繊維症の患者の嚢胞性繊維症を治療する方法にある。この方法は、
(1)本発明に係る精製された酵素活性DNアーゼB酵素のエアゾールを発生させる工程と、
(2)嚢胞性繊維症の患者の肺流体粘度を低減させるのに十分な量のエアゾールを患者に投与する工程とを備えている。
【図面の簡単な説明】
本発明のこれらのおよび他の特徴、観点および利点は、以下の説明、添付請求の範囲および添付図面により一層良好に理解されるものであり、図面において、
図1は、クローンにおけるキメラDNAの領域とDNアーゼの遺伝子の位置を示す、クローニングされたDNアーゼBを含む領域の部分制限マップを示し、
図2は、図1のクローニングされたDNAのサブクローンの位置と、サブクローンにより得られるヌクレアーゼ活性の表示とを示し、
図3は、図1に示す部分制限マップを有するクローンのDNAシーケンスを示し、
図4は、アミノ末端が精製された組換えDNアーゼBのシーケンス処理の結果として測定される、図3のDNAシーケンスから得られる組換えDNアーゼB蛋白質のアミノ酸シーケンスを示し、
図5は、バクテリオファージλプロモータをDNアーゼBシーケンスをコード化するDNAに融合させる構造のDNAシーケンスを、構造を形成する際にPCRに使用されるプライマとともに示し、
図6は、ヒト抗DNアーゼB血清による組換えDNアーゼBの不活性を示すグラフ図であり、
図7は、クローニングされたDNAの開放フレームシフトの上流側DNAシーケンスと、大腸菌プロモータの対応するシーケンスを示し、
図8は、組換えDNアーゼB酵素を使用したヒト血清における抗DNアーゼB抗体の測定と連鎖球菌から得られる商業的に入手することができるDNアーゼB酵素を使用した測定との対応を示す相関曲線であり、
図9は、組換えDNアーゼBと自然発生のDNアーゼBの精製された製剤の双方の、マイトジェン活性を実質上含まない状態を示すグラフ図であり、
図10は、活性連鎖球菌DNアーゼB(配列番号:14)と同様に処理された大腸菌のベクター発現DNアーゼBの成分である遺伝子構造のDNAベクターを、得られた蛋白質シーケンス(配列番号:15)とともに示す。
発明の開示
ストレプトコッカス・ピオゲネス(Streptococcus pyogenes)のDNアーゼB酵素について商業ベースで利用可能な生産源が求められているが、その要求を満たすために、我々は、S.ピオゲネスのゲノムDNAからDNアーゼBの遺伝子を大腸菌[エッシュリキア・コリ(Escherichia coli.)]中でクローニングした。これら2つの種の18SリポソームRNA配列における相当量の分岐(divergence)に示されるように、S.ピオゲネスと大腸菌との間には進化上相当な差異があり、また、形態学的なあるいはその他の分類学的特徴においても顕著な差異(大腸菌はグラム陰性の桿菌であり、一方、S.ピオゲネスはグラム陽性の球菌である)がある。かかる差異にも拘らず、我々は、大腸菌中でのクローン遺伝子の発現および発現された蛋白質の活性を、発現された蛋白質の活性に依存する酵素アッセイ法によってスクリーニングが実行し得る程度の高水準で達成した。
1.ストレプトコッカスDNアーゼB遺伝子の大腸菌中でのクローニングおよび発現
ストレプトコッカス・ピオゲネスDNアーゼB遺伝子を大腸菌中でクローニングし発現させるには以下の工程が必要である。これらの工程は、活性な酵素を発現する無傷な(intact)遺伝子のクローニングを実現するために注意深く最適化される。
(1)ゲノムDNAの分離;
(2)DNAクローニングのためのゲノムDNA断片の調整;
(3)DNA断片のクローニングベクターへの組み込み;
(4)細菌への感染と選択;ならびに
(5)発現およびスクリーニング;
(6)クローンのキャラクタリゼイションとDNA配列決定
A.ゲノムDNAの分離
ゲノムDNAは、好ましくは内在性ヌクレアーゼの活性など、DNAの劣化や変性を招く要因を最小限にした条件下で、S.ピオゲネスから分離される。このためには細胞の溶解および蛋白質の劣化が必要である。細胞を溶解するための好ましい方法は、蛋白分解酵素であるアクロモペプチダーゼを加えて65℃でインキュベートした後、カオトロピック(chaotropic)な洗剤であるドデシル硫酸ナトリウム(SDS)を加えてインキュベートする方法である。この方法は、EDTAのようなキレート剤の存在下において行なうのが最も好ましい。あるいは、プロナーゼやプロテイナーゼKのような他のプロテアーゼを細胞の溶解に用いることもできる。この他の溶解方法も当分野において既知である(S.Horinouchi et al.,"A New Isolation Method of Plasmid Deoxyrlbonucieic Acid From Staphylococcus aureus Using a Lytic Enzyme of Achromobacter lyticus"Agric Biol.Chem.41:2487-2489(1997))。
好ましくは、その後、DNAをフェノールまたはフェノール−クロロホルムを用いて抽出し、抽出したDNAをエタノールで沈殿させる。一連の抽出操作としては、等容量のフェノールで2回抽出した後、フェノール:クロロホルムの1:1混合物(実施例1)で1回抽出するのが適当である。抽出緩衝液にEDTAのようなキレート剤を含有させ、ヌクレアーゼ活性を最小限に抑えるのが好ましい。こうした手法は既知であり、例えば、D.M.Wallace"Large-and Small-Scale Phenol Extractions,"Meth.Enzymol.152:33-40(1987)およびD.M.Wallace"Preclpitation of Nucleic Acid,"Meth.Enzymol.152:41-48(1987)に記載されている。
適当なDNA源は、S.ピオゲネスATCC No.14289株(C203S株、すなわち、C203の非M含有変異種として知られている。)である。しかし、DNアーゼB遺伝子を含むものであれば、S.ピオゲネスの他の株に対して同様の手法を用いてもよい。
好ましくは、分離されたDNAは、抽出およびエタノールによる沈殿の後、RNアーゼAを用いて処理し、その後、塩化セシウム勾配中でさらに精製する。
B.クローニングのためのDNA断片の調製
分離されたゲノムDNAは好ましくはクローニング前に断片化される。最も好ましくは、DNAを注射針、最も好ましくは25ゲージの注射針を約300回通して断片化を行なう。この操作により、平均サイズがおよそ6〜8kbのDNAが得られる。
あるいは、上記方法ほど好ましいものではないが、Sau3AまたはMbOlのような制限エンドヌクレアーゼによる部分的な分断化を用いてもよい。これは、例えば、A.-M.Frisch auf,"Digestion of DNA:Size Fractionation,"Math.Enzymal.152:183-189(1987)に記載されており、本明細書に参考のために組み入れられている。
C.DNA断片のクローニングベクターへの組み込み
次の工程は、DNA断片の適当なクローニングベクターへの組み込むである。このようなクローニングベクターは、典型的には、S.ピオゲネスDNアーゼBをコードするDNA配列を、適当な細菌宿主細胞と適合可能な少なくとも一つの制御配列にオペラチィブに結合したものである。このような制御配列にはオペレーターおよびプロモーターが含まれる。適当なプロモーターには、ベクテリオファージλpLプロモーター、ハイブリッドtrp-lacプロモーターおよびバクテリオファージT7プロモーターが含まれる。クローニングベクターは、好ましくは、発現のために適当なリボソーム結合サイトを含む。好ましいクローニングベクターは、λgtll(R.A.Young and R.W.Davis,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 80:1194(1983))であり、これを用いれば、ベクター中に組み込まれクローニングDNAにオペラティブに結合したlacプロモーターにより発現を制御することができる。他の適当なクローニングベクターも当分野においてよく知られており、例えば、J.Sambrook et al."Molecular Cloning A Laboratory Manual"(第2版、Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,New York,1989)第3巻、第17章"Expression of Cloned Genes in Escherichia coliに記載されており、本明細書に参考のために組み込まれている。ファージλgtllを例にとると、DNAはEcoRIサイト中に挿入される。こうしたクローニングに対して、剪断されたDNAは好ましくは大腸菌リガーゼおよびT4DNAポリメラーゼを用いて修復され、次いでEcoRIリンカーが付加される。これらのEcoRIで終端した断片はEcoRI制限エンドヌクレアーゼにより分断(digest)された後、λgtllの腕に結合することができる。制限エンドヌクレアーゼは認識サイトのアデニン残基がメチラーゼによりメチル化されたDNAを分断しないため、好ましくは、上記の分断工程において、内部RcoRIサイトをEcoRIメチラーゼを用いてブロックする。
結合反応が完了した後、ファージ粒子組立てに必要な遺伝子に変異を有するバクテリオファージλ変異種に感染した細菌から得られた抽出混合物を用いてDNAをバクテリオファージλの頭部にin vitroでパッケージングする。パッケージング方法は当分野において周知であり、例えば、Sambrook et.al.の上掲書第1巻pp.2.95〜2.108に記載されている。
D.細菌への感染と選別
in vitroパッケージングにより組み立てられたファージ粒子は、感受性の大腸菌を感染させるのに用いられる。特に好ましい宿主細菌細胞株はY1090(−PMC9、すなわち、pMC9プラスミドを欠いている。)である。適当な方法は、0.01%のトルイジンブルーOをカラーインジケーターとして含有するDNアーゼ試験用寒天(Difco,Detroit,Michigan)のトップ寒天オーバーレイに重ねる。これによりDNアーゼB遺伝子を発現したプラークを検出することができる。
本発明の系ではDNアーゼが予想外に高い水準で発現するため、クローン化された遺伝子産物の検出に一般に用いられている免疫学的スクリーニングを用いずとも、得られる酵素の活性を直接検出することにより、陽性クローンの直接検出が可能となる。
形質転換した宿主細胞を用い、実質的に純化されたストレプトコッカス・ピオゲネスDNアーゼB酵素を製造する方法は、以下の工程からなる:
(a)適当な発現ベクター(バクテリオファージλ誘導体でよい)により形質転換された細菌宿主細胞を培養する工程;
(b)培養された形質転換された細菌宿主細胞を用いてDNアーゼB酵素を発現する工程;
(c)培養された形質転換された細菌宿主細胞から酵素を精製する工程。
E.クローンのキャラクラリゼーションおよびDNA配列決定
S.ピオゲネスDNアーゼB酵素遺伝子を含むλgtllファージ(2−6という。)を単離し、ファージからDNAを調製する。このクローンを制限分析により分析した、結果を表1に示す。ヌクレアーゼ活性の存在を調べるためのEcoRIおよびEcoRI/SackIサブクローンの分析結果は、DNアーゼB酵素遺伝子の一部が内部SaclからEcoRI領域内に位置することを示している。
クローンDNAの配列決定は、例えば、サンガー(Sanger)によるジデオキシヌクレオチド鎖終端法のような、標準的な手法を用いて行うことができる。配列分析は、λgtllファージの内部において、DNアーゼ活性領域と考えられる領域を通して合成をプライミングすることにより開始することができる。このような配列決定の結果を第3図に示す。
第3図にその配列を示したクローンDNAは、冗長なオープンリーディングフレーム(ORF)を組み込んでいる。このORFの翻訳から導かれるアミノ酸配列を図3および4に示す。アミノ酸44(Gln)で開始するこのORFの5′−端部分のアミノ酸配列は、天然に存在するS.ピオゲネスDNアーゼBの精製物(セクションIV)から導かれるアミノ酸配列と合致する。
したがって、本発明は、以下のアミノ酸配列からなる群から選択されるアミノ酸配列をエンコードする実質的に精製純化されたDNAをも含む。
(i)図4に示すようなS.ピオゲネスDNアーゼB酵素、および
(ii)S.ピオゲネスDNアーゼB酵素の機能的等価体(fuctional equivalent)をエンコードする配列。
このようなDNAは、S.ピオゲネスDNアーゼB酵素のアミノ末端に融合したリーダーペプチドを除けば、図4のアミノ酸配列またはS.ピオゲネスDNアーゼB酵素の機能的等価体をエンコードしないDNAは、実質的に含まない。以下に述べるように、オープンリーディングフレームから生産される翻訳生成物はリーダーペプチドを含む。
この文脈において、「機能的等価体」という用語は、S.ピオゲネスDNアーゼB酵素に対して一般的に用いられている検定法により検出されるDNアーゼ活性を有し、実質的に精製純化されたDNアーゼBに対する抗体と検出可能な程度まで相互反応する蛋白質をいう。「機能的等価体」という用語は、図4の配列と一つまたはそれ以上のアミノ酸が保存的に置換された配列を有する蛋白質を含む(但し、それに限定されるものではない。)このようなアミノ酸の保存的置換には、イソロイシン(I)、バリン(V)、およびロイシン(L)を互いに他のいずかのアミノ酸と置換すること;アスパラギン酸(D)をグルタミン酸(E)に、またはその反対に置換すること;グルタミン(Q)をアスパラギン(N)に、またはその反対に置換すること;セリン(S)をトレオニン(T)に、またはその反対に置換することを含む(但し、これに限定されるものではない。)。上記の置換は「保存的」と考えられるアミノ酸置換のすべてではない。具体的なアミノ酸の環境によっては、他の置換も「保存的」であり得る。例えば、グリシン(G)とアラニン(A)は多くの場合に交換可能であり、アラニンとバリン(V)も同様である。メチオニン(M)は、比較的疎水性ではあるが、多くの場合にはロイシンおよびイソロイシンと交換可能であり、場合によってはバリンと交換可能でもある。リジン(K)とアルギニン(R)は、アミノ酸残基の重要な特徴が電荷にあり、これの2つのアミノ酸残基のpKの差異が重要でない場合には、互いの位置が交換可能である。
また、本発明の範囲内には、図3の配列の一部を、十分なサイズで、特定の塩基のハイブリダイゼイションを要求する反応において反応体として供し得る特異性を示す程度に含むDNA配列も含む。このようなDNA配列は、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、リガーゼ連鎖反応(LCR)その他の増幅反応においてプライマーとなり得る。また、このようなDNA配列はハイブリッド化のプローブとなり得る。好ましくは、DNA配列は少なくとも10塩基長、より好ましくは少なくとも50塩基長である。
F.バクテリオファージλpLプロモーターの調節下にDNアーゼBを生産する、大腸菌発現プラスミドΔ33へのS.ピオゲネスDNアーゼBのクローン遺伝子の挿入
S.ピオゲネスDNアーゼBのクローン遺伝子は、大腸菌発現プラスミドΔ33に移入することができる。これはバクテリオファージΔプロモーターpLの制御の下にクローン遺伝子を発現する。S.ピオゲネスDNアーゼBのクローン遺伝子は、好ましくはPCR法を用いて発現プラスミド中に挿入し、修飾された末端をλ2−6クローンからのS.ピオゲネスDNアーゼB遺伝子に結合する。以下のヌクレオチドは、テルムス・アクアティクス(Thermus aquaticus)DNAポリメラーゼを用いた標準的なPCR法の操作手順にしたがい、PCR反応のプライマーとして用いることができる。
A:5'-T-A-A-C-G-G-A-T-C-C-G-A-A-T-C-T-A-C-T-T-G-G-A-T-C-A-A-G-A-C-G-G-G-T-T-T-T-T-T-C-T-3' (配列IDNo.2)
B:3'-T-C-T-T-T-T-T-T-C-G-T-T-A-C-T-A-A-C-G-G-C-A-G-T-A-A-C-G-G-G-G-C-C-C-A-G-C-T-G-G-G-C-C-5' (配列IDNo.3)
これらのプライマーは、λgt11DNアーゼBクローン2-6DNAとともに増幅のテンプレートとして用いることができる。得られる増幅産物はΔ33発現ベクターへの挿入に先立ち、エンドヌクレアーゼBamHIおよびSalIを用いてdigestされる。これによりpLプロモーターによって調節された翻訳的融合体が形成される。適当な大腸菌株(C600C+,galK-)をDNAを挿入することによって形質転換し、プラズマを含む細菌はアンピシリンを用いた選択により選択することができる。標準的な少量調製法、例えば、Ausubel et al."Current Protocols in Molecular Biology"(John Wiley & Sons,New York,(1987)1,6節により、これらのコロニーからDNAを調製し、単離したプラスミドを適当な制限ヌクレアーゼ(BamHIおよびSalI)を用いて切断し、プラスミドが所望の組換体断片を含んでいるかどうかを決定する。所望の構成を有するプラスミドをナリジクス酸プロトコル(J.E.Mott et al.'Maximizing Gnee Expression from Plasmid Vectors Containing the λpL Promotor.Strategies for Overproducing Transcription Termination factor ρ,"Proc.Natl,Acad Sci.USA 82:88-92(1985)参照。その内容は本明細書に参考のために組み入れられている。)により誘導した大腸菌宿主株に導入する。ナリジクス酸がDNAに損傷を与え、大腸菌の回復蛋白質であるrecA蛋白質を誘導することは当分野において既知である。recA蛋白質はプロテアーゼ活性を有し、これによりλCl+リプレッサーが不活性化される。この不活性化によりpLプロモーターによる過剰発現がもたらされる。pLプロモーターからの転写を活性化する他の方法を用いることもできる。ナリジクス酸誘導を用いた場合には、相当量のDNアーゼBが細胞外に分泌される。
II.組み換えにより生産される酵素の特性
λ2-6ファージから組み換えにより生産された酵素は、DNアーゼのアミノ末端に融合したリーダーペプチドを含んでいる。このリーダーペプチドは以下の配列を有する:M-N-L-L-G-S-R-R-V-F-S-K-K-C-R-L-V-K-F-S-M-V-A-L-V-S-A-T-M-A-V-T-T-V-T-L-E-N-T-A-L-A-R (配列IDNo.1)
免疫阻害アッセイ(実施例7)は、DNA−染料複合体を基質として用いた場合のDNアーゼの能力に基づき、組換体S.ピオゲネスDNアーゼBがヒト血清中の抗DNアーゼ酵素により非組換体DNアーゼB酵素と同様に阻害されることを示している。
III.組み換えにより生産されるDNアーゼB酵素の変異体
本発明はまた、DNアーゼB活性が変化したS.ピオゲネスDNアーゼB遺伝子の変異体ないし変種を含む。これらの変異DNアーゼB酵素は、ヌクレアーゼ活性がより高いものでも低いものでもよい。こうした変異体は、図4に示すアミノ酸配列において、以下に示す変異の少なくとも一つが発生している、変種の蛋白質である。
(a)図4の配列における1以上のアミノ酸の削除:
(b)図4の配列における1以上の天然に存在するL-アミノ酸の挿入;
(c)図4の配列における1以上の天然に存在するL-アミノ酸との置換。
このような変異DNアーゼB遺伝子によりエンコードされる変異DNアーゼB蛋白質はそのヌクレアーゼ活性またはその免疫原性のいずれも利用できる。その免疫原性を利用する場合には、好ましくは、これらの変異体は、ヌクレアーゼ活性はすべて除去するが重要な免疫エピトープ(抗原決定基)は維持するようなアミノ酸変化を一つ含ませ、天然のS.ピオゲネスDNアーゼB酵素の抗原活性を実質的に保つようにする。かくして、変異DNアーゼBへのヒト抗体活性を変化させることなく、大腸菌中での高水準での発現を実施することができる。このような変異体あるいは変種は、当分野において周知の手法(例えば、Sambrook et al.による上掲書第15章"Site-Directed Mutagenesis of Cloned DNA")により調製することができる。このような手法には、リンカー挿入突然変異生成、リンカー走査突然変異生成、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)法を用いオリゴヌクレオチドを介した突然変異生成、および高突然変異率株の生育による方法が含まれる。
ヌクレアーゼ活性を利用する場合には、変異蛋白質は、典型的には、前に定義した意味において、図4の組換体DNアーゼ酵素の機能的等価体となるが、必ずしもそれに限定されるものではない。
IV.S.ピオゲネスDNアーゼB酵素のためのリーダーペプチドの利用
DNアーゼBのためのリーダーペプチドは、M-N-L-L-G-S-R-R-V-F-S-K-K-C-R-L-V-K-F-S-M-V-A-L-V-S-A-T-M-A-V-T-T-V-T-L-E-N-T-A-L-A-R (配列IDNo.1)なるアミノ酸配列を有し、細菌中での組換体蛋白質の発現および製造に用いることができる。リーダーペプチドを用いるための適当な方法は以下の工程からなる。
(1)蛋白質をコードするDNAを、M-N-L-L-G-S-R-R-V-F-S-K-K-C-R-L-V-K-F-S-M-V-A-L-V-S-A-T-M-A-V-T-T-V-T-L-E-N-T-A-L-A-R (配列IDNO.1)なるアミノ酸配列を有するリーダーペプチドをコードするDNAに、融合DNAが単一のリーディングフレームにより蛋白質のアミノ末端にリーダーペプチドを有する組換体蛋白質を形成するように融合する工程;
(2)融合DNAを原核生物中に導入する工程;および
(3)融合DNAを原核生物中で発現させ組換体蛋白質を回収可能な量で生産する工程。
用いる細菌は大腸菌でもよいし、あるいは、スタフィロコッカス(Stasphylococcus)、ストレプトコッカス(Streptococcus)およびストレプトミセス(Streptomyces)のようなグラム陽性菌でもよい。
好ましくは、組換体蛋白質は、原核生物によってその培養培地に分泌させ、培養培地から回収する。
リーダーペプチドをコードするDNAセグメントを、生産しようとする蛋白質をコードする遺伝子に融合する方法は当分野において周知であり、平滑末端(blunt end)連結法が含まれる。平滑末端連結法は、典型的には、T4リガーゼを用いて行なわれ(V.Sgaramella & H.G.Khorana,"Studies on Polynucleotides,CXII,Total Synthesis of the Structural Gene for an Alanine Tranfer RNA from Yeast.Enzymic Joining of the Chemically Synthesized Polydeoxynucleotides to Form the DNA Dupolex Representing Nucleotide Sequence 1 to 20,"J.Mol.Biol.72:427(1972);V.Sgaramella & S.D.Ehrlich,"Use of the T4 Polynucleotide Ligase in the Joining of Flush-Ended DNA Segments Generated by Restriction Endonucleases,"Eur.J.Bichem.86:531(1978))、また、好ましくは、ポリエチレングリコールや塩化ヘキサミンコバルトのような濃縮化剤の存在下に行なわれる。
あるいは、適当な制限エンドヌクレアーゼ(付着端(cohesive end)を生成し、リンカーをコードするDNAをリンカーのカルボキシ末端に対応する部分で、かつ、蛋白質をコードするDNAを蛋白質のアミノ末端に対応する部分で切断し得るもの)が存在するならば、そのような制限エンドヌクレアーゼを用いて連結のための付着端を形成することもできる。
V.S.ピオゲネスDNアーゼB酵素の精製
A.天然のS.ピオゲネスDNアーゼBの精製
本発明はまた、天然のS.ピオゲネスDNアーゼB酵素の改良された精製法を含む。この方法は、市販の検定試薬中に見出されるDNアーゼB酵素のゲル電気泳動、および天然酵素のポリアクリルアミドゲル分析における挙動との比較によって開発されたものである。この精製法は、粗抽出物その他の酵素源を出発原料とし、以下の工程を有する。
(1)ジエチルアミノエチルセルロースへの吸着およびこれからの溶出により第一溶出分を得る工程;(2)第一溶出分散体のフェニルアガロース上のクロマトグラフィにより第二溶出分を得る工程;(3)第二溶出分のヘパリンアガロース上のクロマトグラフィにより第三溶出分を得る工程;(4)第三溶出分のクロマトフォーカシングにより実質的に精製純化されたDNアーゼB酵素を得る工程。クロマトフォーカシングは、好ましくは、モノPカラムを用いて遂行する。好ましくは、精製されたDNアーゼを、C4上、0.1%のトリフルオロ酢酸水溶液および0.08%トリフルオロ酢酸アセトニトリル溶液の勾配を設けた逆相高圧液体クロマトグラフィによりさらに分別して、クロマトフォーカシング工程で用いた両性電解質を除く。
精製操作により、S.ピオゲネスDNアーゼB酵素とアミノ末端にリーダーペプチドが融合されたS.ピオゲネスDNアーゼB酵素以外には蛋白質を含まない実質的に純化されたストレプトコッカス ピオゲネスDNアーゼB酵素が得られる。この実質的に純化された蛋白質は、マイトジェン活性を実質的に含まない(下記実施例6参照)。
精製により、帯電電荷の異なる2種類の実質的に純化されたDNアーゼB酵素が得られる。各分画は、実質的に他の分画や他の蛋白質を含まない。これらの分画のうち、pH8.55〜8.4でクロマトフォーカシングカラムから溶出するものをフラクションIとし、pH8.22〜8.13でクロマトフォーカシングカラムから溶出するものをフラクションIIとする。マススペクトルから得られる分子量データ(実施例3)は、精製された天然DNアーゼBのフラクションIとIIの間の分子量差は、同一のアミノ酸配列において最少限の修飾のみを施した場合と一致することを示している。考えられる修飾は脱アミノ化である(これは、適当なpIシフトをもたらすであろう。)。
精製された蛋白質は配列が決定できる。フラクションIおよびIIのいずれも、最初の23個のアミノ酸は以下の可読配列を示す:Q-T-Q-V-S-N-D-V-V-L-N-D-G-A-S-X-Y-L-N-E-A-L-A(配列IDNo.4)。ここでXはトリプトファンまたはリジンを表わす。
以下に詳述するように、この配列は、遺伝子のアミノ末端アミノ酸配列をコードする少なくとも一つのDNAとハイブリッド化する適当なプローブを設計する手段を提供する。
B.製造された組換体S.ピオゲネスDNアーゼB酵素の精製
組換体S.ピオゲネスDNアーゼBは、キメラ細胞中に高濃度で存在し、同様な手法により精製することができる。例えば、組換体DNアーゼBは、λDNアーゼB2−6ファージに感染させた大腸菌から得られるファージ分解物をQ−セファロース(トリメチルアミノメチルアガロース)上のクロマトグラフィ、硫酸アンモニウムによる沈殿、ヘパリンセファロース上でのクロマトグラフィ、およびQ−セファロース上のクロマトグラフィにより精製することができる。pLプロモーターからS.ピオゲネスDNアーゼB酵素を発現する組換体プラスミドΔ33を用いて形質転換した大腸菌中で生産される組換体DNアーゼBは、ヘパリンセファロース上でのクロマトグラフィ、Q−セファロース上のクロマトグラフィ、および逆相高圧液体クロマトグラフィにより精製することができる。他の精製法も知られているが、当業者であれば利用可能である。
VI.クローンDNAとハイブリッド可能なDNAプローブの調製
本発明はまた、S.ピオゲネスDNアーゼB酵素のアミノ末端側23個のアミノ酸配列をコードするDNA配列と不一致率約30%以下でハイブリッドする一本鎖核酸プローブの調製を含む。この核酸プローブはRNAでもDNAでもよい。好ましくは、プローブがDNAである場合には、標準的な緊縮(stringent)条件、すなわち、F.Ausubel et.al.のin Current Protocols in Molecular Biology(Wley-Interscience,New York,1990)に記載されている条件下での不一致率が約10%以下である。
このようなプローブとして適当な配列は、関係するアミノ酸についての腸内細菌遺伝子のコドン用法表(表1に示す。)を用いて導くことができる。
Figure 0003742896
Figure 0003742896
このようなプローブの一例を以下に示す。
プローブ1:C-A-P-U-A-C-N-C-A-R-T-N-W-S-N-A-A-Y-G-A-Y-G-T(配列ID No.5)
この配列においてRはプリン(すなわち、AまたはG)、Yはピリミジン(TまたはC)、SはGまたはC、WはAまたはTを表わし、Nは通常の4つのデオキシリボヌクレオチド(すなわち、A、G、CおよびT)のいずれかを表わす。
このプローブ、および他のプローブは、ホスホトリエステルまたは亜リン酸トリエステルによる固相DNA合成法など(これらは例えば、"Nucleic Acide In Chemistry and Biology"(G.M.Blackburn & M.J.Gait,eds.,IRL Press,Oxford,1990)、ch.3,pp.106-123に開示されている。)、当分野において周知の方法により合成することができる。
VII.ストレプトコッカス ピオジェンスB DNアーゼと会合させた上流側プロモーターの用途
本発明の別の要旨は、DNアーゼB以外のタンパク質を発現させるためにストレプトコッカス ピオジェンス(S.pyogenes)B DNアーゼ遺伝子と最初に会合させた上流側プロモーターの単離とその用途(use)である。このプロモーター配列の検出は、以下の例11で説明する。
前記のプロモーター配列はλ2-6クローン中に保持される。この配列は、転写開始部位と、細菌プロモーター用の共通-10部位及び-35部位に実質的に相同性の部位とを含んでいる(例11)。この実質的に精製されたプロモーター配列は本発明の範囲内に入る。
このプロモーター配列を使用してDNアーゼB以外のタンパク質を発現させる方法は、
(1)ストレプトコッカス ピオフェンスB遺伝子と最初に会合している前記プロモーターをストレプトコッカス ピオジェンス DNアーゼB遺伝子から単離し;
(2)得られたプロモーターをDNアーゼB用の遺伝子以外のストレプトコッカス ピオジェンスタンパク質用の構造遺伝子と操作して結合させ;次いで
(3)前記構造遺伝子によってコード化された前記タンパク質を発現させる
ことを有してなる。
前記タンパク質は、ストレプトコッカス ピオジェンス中で又はストレプトコッカス ピオジェンス以外の原核生物、例えば大腸菌(E.coli)中で発現させることができる。前記プロモーターはベクター又はプラスミド中のプロモーターに操作して連結させた遺伝子の発現用のベクター又はプラスミドに組み込むことができる。
VIII.実質的に精製されたDNアーゼB酵素の使用
本発明はまた、天然供給源から精製されたものであろうと又は組換えDNA技術によって生成されたものであろうと、実質的に精製されたストレプトコッカス ピオジェンスDNアーゼB酵素のいくつかの用途を含んでいる。
A.酵素の抗体調製用の用途
本発明の方法によって調製された酵素の用途の中には、抗体の調製がある。抗体はポリクローン性又はモノクローン性のいずれかであり得る。ポリクローナル抗体とモノクローナル抗体の両方の調製については、E.HarlowとD.Laneの著作、“Andibodies:A Laboratory Manual”(Cold Spring Harbor Laboratory、Cold Spring Harbor、New York、1988年発行)、第53〜318頁に記載されている。得られた抗体は、ストレプトコッカス ピオジェンス酵素、すなわち疑いのある培養物中のストレプトコッカス ピオジェンス酵素の検出に使用できる。
B.酵素の抗DNアーゼB抗体検出用の用途
本発明の実質的に精製されたストレプトコッカス ピオジェンスDNアーゼB酵素についての重要な用途は、例えば血清中の抗ストレプトコッカス ピオジェンスDNアーゼB抗体の検出である。前記のように、かかる抗体の存在は、活性なストレプトコッカス ピオジェンスの感染を示し、しかも及び深刻な化膿性続発症が起こり得る警告信号を示す。
前記抗DNアーゼB抗体の一つの検出方法は、該抗体が前記酵素の活性を阻害することができるということを用いている。かかる方法は下記の工程:すなわち
(1)抗ストレプトコッカス ピオジェンスDNアーゼB抗体を含んでいると疑われる試験用試料を提供する工程;
(2)該試験用試料に所定量の本発明のストレプトコッカス ピオジェンスDNアーゼB酵素を加える工程、但し、前記の量は試験用試料中の抗DNアーゼB抗体による酵素活性阻害の不存在下で検出可能な酵素活性レベルを産生するのに十分な量であり;次いで
(3)酵素検定を行って前記試験用試料中のDNアーゼB酵素の活性レベルを測定して該試験用試料中の前記抗ストレプトコッカス ピオジェンス抗体を検出および/または定量する工程
を有してなる。
酵素検定は標準法、例えばWampole Laboratories社(ニュージャージー州Cranbury所在)のDNA−感染複合体分解検定法により行うことができる。この検定法は基質としてDNA−染料複合体を使用する前記DNAアーゼの能力に基づいている。この複合体は642nmの最大吸収波長を示す。しかしながら、前記のDNA−染料複合体はDNアーゼによって分解されるので、前記の最大吸収波長にはシフトが存在し、しかも642nmにおいて吸収の減少がある。別の酵素検定法例えば粘度測定検定法が利用できる。該粘度測定検定法は酵素が長いDNA分子を分解する能力、すなわちDNAを含有している溶液の粘度を大幅に低下させる能力を測定する。あるいは、検定は基質として放射性DNAを使用し、インキュベーション後に放射能の放出を定量することによって行うことができる。デオキシリボヌクレアーゼの別の検定法は当該技術では周知である。
血清中の抗DNアーゼB酵素抗体の別の検定法はELISA検定法である。この方法は、
(1)本発明の抗ストレプトコッカス ピオジェンスDNアーゼB酵素を固体支持体に結合させ;
(2)抗ストレプトコッカス ピオジェンスDNアーゼB抗体を含んでいると疑われる試験用試料をストレプトコッカス ピオジェンスDNアーゼB酵素と反応させて前記抗体を前記酵素、すなわち固体支持体に結合させ;次いで
(3)固体支持体に結合された前記抗体を検出して試験用試料中の抗体を検出及び/又は定量する
ことを有してなる。
ELISA法は当該技術においては周知であり、例えばP.Tijssenの著作、“Practice and Theory of Enzyme Immunoassays”(Elsevier,Amsterdam,1985年発行)に記載されている。使用する固体支持体は典型的にはプラスチック、例えばポリスチレンであるが、別の固体支持体、例えばニトロセルロースも使用できる。結合抗体の検出は、典型的には第一の抗体に特異的な第二の抗体を加えることによって行われる。前記第二の抗体はストレプトコッカス ピオジェンスDNアーゼB酵素を結合しない。かかる抗体は、例えば酵素標識した抗ヒト免疫グロブリンGであり得る。前記の酵素標識は典型的にはアルカリホスファターゼ、λ−ガラクトシダーゼ、グルコースオキシダーゼ又はセイヨウワサビペルオキシダーゼである。かかる酵素は可視スペクトル中に光学吸収をもつ生成物を与え、しかも肉眼で又は分光光度計で検出できる。
また、抗原−抗体複合体の形成を検出及び/又は定量する別の技法を使用して血清中のDNアーゼB抗体を検定することができる。これらの技法は、光の吸収又は散乱の変化によって酵素−抗体複合体、ここでは凝集抗原−抗体複合体を検出する。一般に、かかる検定法は、
(1)本発明のDNアーゼBの緩衝溶液を調製し;
(2)得られたDNアーゼB緩衝溶液を抗ストレプトコッカス ピオジェンスDNアーゼB抗体を含んでいると疑われる試験用試料と反応させ;次いで
(3)前記容液中の吸光及び/又は光散乱の変化を観察及び/又は測定することによってDNアーゼBと前記DNアーゼB抗体の間の反応を検出する
ことを含んでなる。
前記DNアーゼBは、高分子量担体、例えばラテックスポリマー、プラスチック又はゲルビーズなどに結合させることができる。
多数の用途においては、前記酵素をラテックス粒子に結合させるのが特に都合がよい。これは、いくつかの利点、例えば酵素の安定化及び比濁分析(turbidimetry)又は比朧分析(nephelometry)のいずれかによる検出感度の増大を提供できる。ラテックス凝集反応検定法は臨床免疫検定では一般的である。
多数の異なる被覆法がDNアーゼBをラテックス粒子に結合させるのに使用できる。広く使用されている方法のいくつかは、以下の通りである、すなわち(1)ラテックス粒子への吸着による結合;(2)ラテックス粒子上へのカルボキシル基を介した共有結合による結合及び(3)ラテックス粒子上へのアルデヒド基を介した共有結合による結合である。
結合に使用されるラテックス粒子の大きさは、用途に応じて、直径で約15nmから約1000nmまでの範囲にあり得る。
DNアーゼBと抗DNアーゼBの間の反応は、比朧分析又は比濁分析により検出することができる。抗DNアーゼB抗体を検出する別の方法は毛管電気泳動法である。
C.他の用途
組換えタンパク質は、感染を受けやすい個体中のストレプトコッカス ピオジェンスに対し免疫性を付与するためのワクチン開発に使用でき、しかも粘性が高濃度のDNAを含む滲出液によるものである場合の病気、例えば嚢胞性繊維症における肺粘症(lung viscosity symtoms)の治療においてエアロゾルとしても使用できる。
ワクチンとしての用途には、多量の本発明の精製されたストレプトコッカス ピオジェンスDNアーゼB酵素が哺乳動物に投与される。その量はストレプトコッカス ピオジェンスDNアーゼBに特異的な抗体の産生を刺激するのに十分な量である。
投与は典型的には注射によるものであり、静脈内、筋肉内、皮下、皮内又はその他の経路によることができる。前記DNアーゼB酵素はアジュバントと共に投与して免疫応答を増大させることができる。適当なアジュバントは当該技術では周知であり、加熱殺菌したボルデテラ・ペルツッシス(Bordetella pertussis)菌を伴なうか又は伴わない、完全又は不完全なフロイントアジュバント並びに水酸化アルミニウムが挙げられる。酵素は凝集、沈降又は不溶性の母体に結合させることができる。
免疫化に使用使用するのに特に適した本発明の酵素の一つは、DNアーゼB活性が完全に又は実質的に除かれ且つ抗原性が完全に実質的に保持されている突然変異酵素である。
本発明の酵素活性なDNアーゼB酵素の使用方法は、
(1)本発明の精製された酵素活性DNアーゼB酵素のエアロゾルを製造し;次いで
(2)得られたエアロゾルを嚢胞性繊維症をもつ患者に患者の中の肺流動性粘度を小さくするのに十分な量で投与する
ことを含んでなる。
エアロゾルの投与は当該技術において周知の吸入装置を使用して行うことができ、吸入により気道にステロイド及び他の薬剤を送達するのに頻繁に使用できる。

以下の例は単に例示を目的とするものであり、本発明を何ら限定するものではない。
例1
ストレプトコッカス ピオゲネス(Streptococcus Pyogenes)DNアーゼB遺伝子のクローニング
ストレプトコッカス ピオゲネスDNアーゼB遺伝子を、組換えλバクテリオファージから生じるヌクレアーゼ活性の活性基礎−比色検出法により同定した。そのファージはストレプトコッカスピオゲネス(Lancefield群ATCC No.14289)ゲノムDNAから精製した剪断DNAを含むλライブラリーの生成物であった。
ストレプトコッカスピオゲネスから染色体DNAの作成
ストレプトコッカスピオゲネス株ATCC 14289をトッド・ヒューイット寒天培地にすじ状に塗布し、37℃で2日間培養した。10%子ウシ血清を含むトッドヒューイットブロス1リットルに単一のコロニーを接種した。その培養液37℃で約36時間振とうし、高密度まで増殖させた。
ベックマンJ6遠心分離器で4℃で3500rpm、45分間遠心分離することによって細胞を集めた。細胞ペレットを40mMトリス。pH7.5、1mMEDTA 25mlに再懸濁した。緩衝液1ml中の蛋白分解酵素アクロモペプチダーゼ(60mg)(Wampole)を加え、混合物65℃で1時間培養した。溶菌は見られなかった。その後全部で20mlの10%SDSを加え、1時間培養を続けた。溶菌は非常に明らかであった。その後緩衝液50mlを加えてSDS濃度を2.5%まで減らした。
混合物を等量のフェノールで2回抽出し、その後フェノール/クロロフォルム(1:1)で1回抽出した。水相のDNAをエタノールで沈殿させた。そのDNAを遠心分離によって回収した。ペレットを4mlの10mMトリス−HCl、pH7.5、1mM EDTA(TE)に再懸濁した。RNアーゼA(10mg/ml濃度で50μl)を加え、混合物を37℃で3時間培養した。
DNAを塩化セシウム勾配でさらに精製した。DNAの最終的濃度は約0.5mg/mlであった。
λgt11におけるストレプトコッカスピオゲネスライブラリーの構成
分離した染色体DNA(300μml)をTE緩衝液200μlに加えた。混合物を25ゲージ針をつけた1ml注射器を約300回通し、DNAを平均サイズ6kbに剪断した。
剪断DNA(150μl)を大腸菌(E.coli)リガーゼで処理しそのDNAに存在するニックを修復した;これをしなければニックはその後の操作で割れ目になったかも知れない。DNA150μlに10×大腸菌リガーゼ緩衝液(0.5Mトリス−HCl、pH7.6、100mM MgCl2、100mMジチオトレイトール、及び500μg/ml子ウシ血清アルブミン)20μl、NAD+(35mM)20μl及び大腸菌リガーゼ(ニューイングランド ビオラブス社[New England Biolabs]、ビバリー、Mass.、4単位/μl)7μlをDNAに加え、混合物を4ないし5時間室温に放置した。リガーゼを15分間65℃に加熱して殺した。DNAをエタノールで沈殿させた。
リガーゼ処理DNAのEcoRI部位をメーカー(プロメガ社(〔Promega、マジソン、Wis.」)のプロトコルにしたがってEcoメチラーゼでメチル化した。これは内部EcoRIン部位を隠蔽するために行われた。この部位の切断はクローニング処理を妨害する。
DNAの剪断端をT4DNAポリメラーゼで修復した;そのためには0.1M MgCl230μl、2.5mM各4デオキシリボヌクレオシド 20μl、及びT4DNAポリメラーゼ(3000U/ml)2μlをメチル化後のDNAミックスに加えることによって行われた。室温で15分間反応させた。混合物をフェノール/クロロホルムで1回抽出し、その後エーテルで抽出した。水フラクション中のDNAはその後エタノールで沈殿させた。
EcoRIリンカーをDNAに結合させた。使用リンカーはニューイングランド ビオラブスから入手したオクタマー(8量体)であった。リンカー結合後、DNAを過剰のEcoRI制限酵素と共に消化した。所望サイズ範囲、すなわち6−8kb、のDNAは電気泳動後アガロースゲルから精製した。DNAをエタノール沈殿によって濃縮し、その後λgt11に結合する準備をした。
約2μlの剪断DNAを、あらかじめEcoRI制限酵素で消化したλgt11アーム 1μlと連結した。その場合末端リン酸残基はアルカリ性ホスファターゼ処理により取り除かれていた。その結合は合成5μl量のバクテリオファージT4リガーゼで行われた。結合反応は4℃で1晩行われた。
全結合ミックスをプロメガ(マジソン、Wis.)パッケージングエクストラクトを用いてin vitroでパッケージした。パッケージファージ1μlをイソプロピルチオ−β−Dガラクトシド(IPTG)及び色素産生性基質5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリル−β−D−ガラクトシド)(Xgal)存在下でY1090大腸菌叢に植え付け、溶菌はν(プラク)の約5%が青色になった。パッケージング効率はDNA1μgにつき約106溶菌はんであった。
ヌクレアーゼ活性をもつλ組換えクローンのスクリーニング
非増幅ライブラリー(10μl)をLE392の1晩培養物0.1mlと共に培養した。5時間後、そのプレートの上に0.5×BBL DNアーゼテスト寒天 プラス 0.01%トルイジンブルー プラス 10mM MgCl2を重ねた。全部で10のプレートをスクリーニングした。44のピンク色の溶菌はん(多分ヌクレアーゼが陽性)が再スクリーニングされた。44ピンク溶菌はんのうち9つはヌクレアーゼ活性陽性として確実に再スクリーニングされた。
ストレプトコッカスピオゲネスDNアーゼの産生の宿主大腸菌にとっては有害であるから、これらのヌクレアーゼ陽性クローンの溶菌はんのサイズはヌクレアーゼ陰性クローンのそれよりずっと小さい。よって、ヌクレアーゼ活性を低める突然変異を蓄積するような選択的圧力があった。これは安定ヌクレアーゼ陽性クローンを分離する仕事を複雑にするものである。
本発明の選択及びスクリーニング処理の利点の1つは、安定ヌクレアーゼ陽性クローンを容認する選択的圧を低めることである。これをするために、プラスミドpMC9のない大腸菌株Y1090をヌクレアーゼ担持ファージのための宿主として用いた。プレート溶解物を用いて、クローンを溶菌はん精製するためのストックを作った。この方法のために、宿主及びファージを、5時間培養後に上に重ねて置く代わりに、0.5×BBL DNアーゼテスト寒天 プラス 0.01%トルイジンブルー プラス 10mM MgCl2上に直接植え付けた。
9つの組換えクローンの溶解物をDNAを含むSDS−ポリアクリルアミドゲル上で分析した。9クローン全てのヌクレアーゼはSDS−変性後もその活性を保持し、全部が同じ見掛け分子量、約25kdを有する。これら9溶解物を焦点電気泳動のためのIEF3−9ゲルを用いてPhastGel装置で分析した。電気泳動後、1%アガロースを含むTAE(40mMトリス、5mM酢酸ナトリウム、1mM EDTA、pH8)中DNアーゼ基質(ストレプトナーゼBキット)(ディフコ[Difco]、デトロイト、ミシガン)3.5mlをそのゲル上に重ねた。全9溶解物の活性バンドはゲルの塩基性端の末端にあり、クローン化ヌクレアーゼの非常に高いpIを示唆した。これは全9クローンが同じ遺伝子を含むことも示唆した。
特に、2−6と呼ばれたDNアーゼ活性を示す1ファージをさらに分析した。λ DNアーゼ2−6クローンを制限酵素分析で分析し、そのDNA断片を特徴づけた。2−6クローンにおけるλベクターへのストレプトコッカスピオゲネス ゲノム インサートは約5.2kbであった。ヌクレアーゼ遺伝子の位置は、より小さい範囲のDNアーゼ2−6クローンをλgt11にサブクローニングによって戻し、そのサブクローンのヌクレアーゼ活性を試験することによって決定した。図2は種々のサブクローンの位置及びそれらのヌクレアーゼ活性を示す。サブクローン1及び4はヌクレアーゼ活性を生じたが、非常に不安定であった。サブクローン2及び3にはヌクレアーゼ活性はなかったが、安定であった。このサブクローニングの結果は、DNアーゼB遺伝子の少なくとも1部は内部SacI/EcoRI断片に存在することを示した。DNアーゼB蛋白質からのアミノ末端配列を遺伝子コードと組合わせて用い、1組の変性オリゴヌクレオチッドを作り、それを用いてDNアーゼ2−6インサート及び若干のサブクローンにハイブリダイズした。これらのオリゴヌクレオチッドはDNアーゼB2−6の3.5kbEcoRI断片及びサブクローン3のSacI/EcoRI断片にハイブリダイズした。このデータは、サブクローニングデータと共に、ヌクレアーゼ遺伝子の転写が図に示すように十中八、九、左から右に進行し、SacI部位はDNアーゼB遺伝子内にあることを示唆する。
5.2kbインサートに隣接するストレプトコッカスビオゲネスDNAの地図作製をゲノムDNAブロット ハイブリダイゼーションによって行った。λ DNアーゼ2−6DNAの3.5kb及び1.5kbEcoRI断片をゲル精製し、ランダムプライミングによって32Pで標識化した。同じゲルブロットを2つのプローブと連続的にハイブリダイズした。ストレプトコッカスピオゲネス染色体中のインサート及びそれに隣接する領域の部分制限酵素地図を図1に示す。
例2
ストレプトコッカスピオゲネスDNアーゼBを含むクローン2−6の配列決定
サンガーら(同上)のジデオキシヌクレオチド鎖停止法を用いてヌクレオチド配列決定分析をクローン2−6において行った。配列決定分析はクローン2−6のλgt11ファージ内からDNA活性の予想される領域に延びる合成をプライムすることによって開始した。塩基配列決定結果を図3に示す。ストレプトコッカスピオゲネスDNアーゼBは塩基配列の最初のfull open読み枠内にある。
例3
天然ストレプトコッカスピオゲネスDNアーゼBの精製
天然ストレプトコッカスピオゲネスDNアーゼBを精製するために、正確なヌクレアーゼのマーカーとして市販のDNアーゼBアッセイ試薬を用いた。言い換えるならば、市販キットのDNアーゼBで得られるポリアクリルアミドゲル電気泳動法結果をストレプトコッカスピオゲネスATCC No.14289から生成する抽出物のゲル電気泳動法からの結果と比較した。精製法は次のことからなる:DE−23 ジエチルアミノエチルセルロース(ワットマン〔Whatman〕)(2)フェニルセファロースR(ファルマシア〔Pharmacia〕、アプザラ、スエーデン)上でのクロマトグラフィー;(3)ヘパリンセファロースR(ファルマシア)上でのクロマトグラフィー;及び(4)モノ−P 等電点クロマトグラフィー(ファルマシア)。
細菌培養
A.ベルンハイマー(Bernheimaer)C203S(C203のM不含有変種)から誘導したストレプトコッカスピオゲネスATCC No.14289(米国培養コレクション、ロックヴィル、メリーランド)を、DNアーゼB−含有培養培地収集のための細菌源として用いた;その酵素は細菌によって培地に分泌される。0.01%洗浄ヤギ赤血球を補充した脳心臓注入メジウム(1リットル)(Difco Laboratories,Detroit,Michigan)に新鮮な1晩培養物を接種した。これらの培養物は2リットル エルレンマイヤーフラスコに入れて37℃でゆるやかな撹拌下で(300rpm)で20時間増殖させた。精製する前に、培養培地をペリコン(Pelicon)フィルター(0.22μmデュラポアGVLP膜)濾過とその後の0.45μm使い捨て濾過装置(ナルジーン、ナルジ社(Nalge Co.)、ロチェスター、ニューヨーク)を通す濾過によって澄明にし、滅菌した。培養培地約105リットルをこの方法で処理した。
ジエチルアミノエチルセルロースへのバッチ吸収
澄明なメジウムをペリコン装置及びフィルター面積約0.46m2をもつ10K膜(PLGC、再生セルロース)を用いて流速120ml/min、及び圧力201bs/平方インチ(1.4Kg/cm2)で限外濾過することによって濃縮した。培地の最初の容量105リットルは最後には4リットルにまで濃縮され、蛋白質濃度は2.3mg/mlであった。
ジエチルアミノエチルセルロース(DEAE−セルロース)(DE23、ワットマン、英国)を15容量の0.5M HClで洗い、その後15容量の0.5M NaOHで第2回目の洗浄を行うことによって再生した。水酸化ナトリウム洗浄を繰り返した後、DEAEセルロースを中性になるまで水で洗った。最後にセルロースを1晩TMC緩衝液(1mMトリス、1mM MgCl、1mM CaCl2、pH7.5)と平衡状態にした。
平衡化した湿ったセルロース(100g)を濃縮ストレプトコッカスピオゲネス培地上澄液500mlに加えた。その混合物を4℃で300rpmで20分間拡販し、その後3500rpmで45分間遠心分離した。セルロースをTMC緩衝液450mlで洗い、2つの上澄板を合一した。
フェニルセファロース上でのクロマトグラフィー
ジエチルアミノエチルセルロース バッチ吸収から得た上澄液を0.45μm膜濾過によって澄明にした。硫酸アンモニウムを0.8Mに加え、その後0.8M硫酸アンモニウム、20mMリン酸ナトリウム(pH8.0)と平衡にしたフェニルセファロースCL45(ファルマシア、アプザラ、スエーデン)を通した。
80mlフェニルセファロースカラムに1.85ml/minで、濃度258μg/mlのサンプル1100mlを注入した。DNアーゼ活性をフロースルーに集め、それから10−kd膜(DiafloYM10、アミコン支社、W.R.グレース社)を用いる限外濾過によって濃縮した。最終蛋白質濃度は0.245mg/mlで、55mlであった。
ヘパリンセファロース上でのクロマトグラフィー
フェニルセファロースカラムからの濃縮溶出液をヘパリン緩衝液A(20mM HEPES、pH7.9、2mMジチオトレイトール、10mM MgCl2、0.2mMEDTA、0.1NaCl、10%グリセロール)に対して透析した。ヘパリンセファロースCL−6B(ファルマシア)カラム(80ml)をヘパリン緩衝液Aと平衡化し、その後流速1.0ml/minで注入した。そのカラムを3容量のヘパリン緩衝液Aで洗浄後、0%から100%までの勾配の緩衝液Bを流速2.2ml/minで通した。緩衝液Bは、塩化ナトリウム濃度が1.0mole/lであることを除けば、緩衝液Aと同一のものであった。DNアーゼ活性は約250ml容量の350mMNaClで溶出した。DNアーゼ活性を限外濾過によって濃縮した。
モノ−P 等電点クロマトグラフィー
濃縮DNアーゼフラクションを、等電点クロマトグラフィーにかける前に、25mMジエタノールアミン、pH9.5、に対して透析した。注入緩衝液(25nMエタノールアミン、pH9.5)中で平衡化したモノP5/20カラム(ファルマシア、ビスカタウェイ、NJ)をサンプル500μlと共に注入し、注入緩衝液9mlで洗浄した。カラムを100%緩衝液B(10%ポリバッファー96(ファルマシア)、pH6.0)で溶出した。総溶出量は34mlであった;フラクション0.5mlを集めた。活性の2つのピークをpH8.55−8.4(フラクション25−29)(ここではフラクションIと呼ぶ)及びpH8.22−8.13(フラクション34−35)(ここではフラクションIIと呼ぶ)を集めた。集めたフラクションを等電点電気泳動活性ゲル、銀染色により、及びSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動によって分析した。
逆相高圧液体クロマトグラフィー
等電点クロマトグラフィーカラムから得たピークフラクションを等電点クロマトグラフィーのために用いた両性電解質を除去するために、C4カラム(ベックマンシステム ゴールド インスツルメント、ベックマンインスツルメント、フラント、カリフォルニア)を用いる逆相高圧液体クロマトグラフィーによってさらに精製した。サンプルを緩衝液A(水中0.1%トリフルオロ酢酸)に担持させ、0%−100%緩衝液B(アセトニトリル中0.8%トリフルオロ酢酸)勾配を用いて流速1ml/minでカラムを溶出した。これらの蛋白質は約1ml容量の65%緩衝液Bに溶出した。SDS及び等電点分析
全サンプルのSDS−ポリアクリルアミドゲル分析はPHASTシステム(ファルマシアLKB、ピスカタウェイ、NJ)自動分析器を用いて行われた。SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動はPhastGel 10−15%ゲル上で行った。等電点ゲルはPhastGel IEF3−9ゲルを用いて行った。SDS並びに等電点ゲル両方の銀染色はPhastSystem自動染色装置(ファルマシアLKB)を用いて行った。等電点電気泳動ゲル上のDNアーゼサンプルの活性分析は電気泳動後のゲルに、リン酸緩衝塩を含む1%溶融アガロース溶液5ml及び再構成した(reconstituted)DNアーゼ基質染料(Wampole)1mlを重ねて置くことによって行った。IEFゲルを上を覆った基質と共に室温でインキュベートすると、青色基質染色がヌクレアーゼ活性周辺を中心としてピンク色に変色することによって活性が検出された。SDS変性サンプルの活性分析試験は、500μg/mlニシン精巣DNAの存在下で重合させたSDS−14%ポリアクリルアミドゲルを用いて行った。電気泳動後、ゲルを水ですすぎ、40mMトリスHCl、pH7.5、2mMMgCl2、0.02%アジ化ナトリウムで37℃で2時間平衡化した。臭化エチジウムを1μg/mlになるように加え、ヌクレアーゼによるDNA分解の結果として目に見えるヌクレアーゼ活性を観察した。
蛋白質塩基配列決定
精製DNアーゼのフラクションI及びIIのアミノ末端塩基配列をアプライド・ビオシステムズ(Applied Biosystems)(フォスター市、カリフォルニア)477セケネーターを用いて決定した。精製した酵素(フラクションI及びII)の各々のサンプルをアブライド ビオシステムズ(フォスター面、CA)470蛋白質シーケンサーに入れた。フラクションI及びIIの最初の23アミノ酸は次のような読み可能の塩基配列を与えた:Q-T-Q-V-S-N-D-V-V-L-N-D-G-A-S-X-Y-L-N-E-A-L-A(配列番号4);ここでXは決定的に確認することができないが十中八、九、トリプトファンまたはリジンであるアミノ酸をあらわす。
質量分析
組換えDNアーゼB(例1)及び精製天然DNアーゼBのフラクションI及びIIについて、フィニガンエレクトロスプレー脱イオンシステムを備えたフィニガンMAT TSQ700 三段階四極5質量分析器を用いてイオンスプレー質量分析を行った。上記のようにC4カラムを用いる逆相分別によってサンプルを調製した。DNアーゼB蛋白質は65%緩衝液Bで溶出し、凍結乾燥して保存した。流速1μl/minで注入する前に、サンプルをアセトニトリル−水−酢酸(50:50:1)に溶解した。
質量分析によって決定した分子量は次のようである:組換えDNアーゼB(例1)−−25,549;精製天然DNアーゼBのフラクションI−−25,390;精製天然DNアーゼBのフラクションII−−25,397.これらの結果はヌクレオチド及びアミノ酸配列決定結果と一致する、これは組換えDNアーゼBがアミノ末端に1つの付加的アミノ酸を有することを示す。精製天然DNアーゼBのフラクションIとIIとの間の分子量の差はそれ以外では同一のアミノ酸配列のわずかな変更で一致する。可能な変更は適切なpIシフトをおこす脱アミノ化である。
例4
バクテリオファージλ2−6クローンから産生した組換えストレプトコッカスピオゲネスDNアーゼBの精製及びアミノ末端塩基配列分析
λDNアーゼB2−6ファージ溶解物中の組換えDNアーゼB蛋白質をSDS−ポリアクリルアミドゲル上でウエスタン ブロット分析法によって同定した。市販DNアーゼBに対する家兎抗体を用いて組換えDNアーゼBの存在を見いだした。SDS−ポリアクリルアミドゲルのクーマシップブルー染色は、組換えDNアーゼB蛋白質が溶解物中の総蛋白質の約5%であることを示唆した。1ヌクレアーゼのみがSDS−DNA−ポリアクリルアミドゲル システムにおいて検出された。そのヌクレアーゼは見掛け分子量25000ダルトンを有する。
組換えDNアーゼB蛋白質の精製をSDS−ポリアクリルアミドゲルを用いてモニターし、基質を用いるヌクレアーゼ活性アッセイを市販DNアーゼBアッセイキットの対照とした。精製処理は次のものを含む;(1)Q−セファロース(トリメチルアミノメチルアガロース)上クロマトグラフィー;(2)硫酸アンモニウム沈殿;(3)ヘパリンアガロース上クロマトグラフィー;及び(4)Q−セファロース上クロマトグラフィー。λ DNアーゼB2.6ファージ溶解物2リットルを、10mMMgCl2補充ルリアブロス上1晩培養物として調製した。培養液をベックマンインスツルメント(フラトン、CA)遠心分離器で4℃で3635×g、45分間遠心分離した後上澄液を集め、細胞くずを除去した(上澄液の容量は1900ml)。
溶解物を0.45μm濾過ユニットを通して濾過し、残留細菌及び細胞くずを除去した。この濾液をその後Q−セファロース(ファルマシア、ビスカタウェイ、NJ;これを20mMトリス−HCl、pH7.5、1mMEDTAで平衡化したの約200−mlカラムを通した。カラムから流れ落ちる溶出液を集めた。このフラクションに硫酸アンモニウムを最終濃度80%になるまで室温でゆっくりと加え、溶解物を濃縮した。所望蛋白質を15000×gで30分間遠心分離した。
透析蛋白質にグリセロールを最終濃度10%になるように加えた。この調製液を0.45μm濾過ユニットを通して濾過した。蛋白質調製液の伝導度を測定し、蛋白質調製液を20mMトリス−HCl、pH7.5、で希釈し、伝導度が20mMトリス−Ph7.5、25mM NaCl、10%グリセロール溶液(緩衝液A)のそれと同じになるようにした。最終容量は1800mlであった。
このサンプルをファルマシアFPLCシステムのヘパリン−セファロースカラム(約100ml)に流速120ml/hrで注入した。カラムを緩衝液A400mlで洗った。緩衝液A中25mMないし500mM勾配NaCl1リットルでDNアーゼBを溶出した。DNアーゼ活性は約125mMNaClで約175ml容量に溶出した。
ヘパリンアガロースカラムから溶出したDNアーゼフラクションを20mMトリス−HCl、pH8.5、に対して透析した。そして20mMトリス−HCl、pH8.5に平衡化した約175mlのQ−セファロースカラムに注入した。Q−セファロースカラムからの流出液を集め、等電点焦点活性ゲル、銀染色、及びSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動によって分析した。組換えDNアーゼB蛋白質の標本は99%均質であった。最終的溶出液(110ml)中の蛋白質濃度は約100μg/mlであった。これは約5.5mg/培養液1リットルの収量に匹敵する。最終産物をその後例3に記載のように逆相高圧液体クロマトグラフィーにかけた。
精製した組換えDNアーゼBのアミノ末端配列をベックマン ミクロシーケンシングシステム2020/ゴールドを用いて決定した。アミノ酸配列を以下のことを除き、天然ストレプトコッカスピオゲネスDNアーゼBのそれと一致した;すなわちアミノ末端はアルギニン(R)で、R−Q−T−Q−V−S−N−D−V−V−L−N−D−G−A−S−K−Y−L−N−E−A−L−A−W−T−F−N−D−S−P−N−Y−Y−K−T−L−Gであった(配列番号:6)このアルギニンは組換えDNアーゼBを作製する過程で生じたものである。
DNアーゼBの質量分析は、そのDNアーゼが均質で、見掛け分子量25,459であることを示した。
例5
pLプロモーターの調節下での大腸菌プラスミドにおけるストレプトコッカスピオゲネスDNアーゼB酵素のクローニング及び発現
そのほかの遺伝子構成物を作製し、バクテリオファージλプロモータpLを挿入するプラスミドベクターを用いてストレプトコッカスピオゲネスDNアーゼB遺伝子の調節された発現を証明した。この構成物を作製するために、ポリメラーゼ鎖増幅反応(PCR)を利用して改変末端をλ2−6クローンのDNアーゼB遺伝子に挿入した。次のオリゴヌクレオチドを設計し、メーカーの指示にしたがい、ファルマシア遺伝子アセンブラー プラス DNA合成器で合成した:
A:5’−T−A−A−C−G−G−A−T−C−C−G−A−A−T−C−T−A−C−T−T−G−G−A−T−C−A−A−G−A−C−G−G−G−T−T−T−T−T−T−C−T−3’(配列番号:2)
B:3’−T−C−T−T−T−T−T−C−G−T−T−A−C−T−A−A−C−G−G−C−A−G−T−A−A−C−G−G−G−G−C−C−C−A−G−C−T−G−G−G−C−C−5’(配列番号:3)。
メーカーのインストラクションにより、これらのオリゴヌクレオチドを、AmpliTagキット(パーキンエルマー-セツス、ノルウォーク、CT)を用いるPCR反応のプライマーとして用いた。MgCl2の最終濃度を4mMに調節し、パーキンエルマー480熱サイクラーを用いて20サイクルの反応を行った(37℃、2分;72℃、3分;95℃、2分)。λgt11クローン2−6(100ng)のDNAを各プライマーの200μMに沿った鋳型として用いた。生成した増幅産物をさらにBamHI及びSalIで消化し、その後Δ33発現ベクターに挿入した。これらの操作は図5に示す配列を持った翻訳融合を作り出した;これはλpLプロモーターによって調節される。
C600Cl+、galK-細菌を結合混合液で形質転換し、LB−Ampプレートに植え付けた。その後DNAのミニ標本を作製し(アウスベル〔F.M.Ausubel〕ら編集、“分子生物学の最新実験計画〔Current Protocols in Molecular Biology〕”、John Wiley、1987、1.6章)、その後プラスミドを酵素BamHI及びSalIで切断し、そのプラスミドが組換えDNアーゼB断片をもっているかどうかを確認した。所望構造のプラスミドをさらにAR120宿主菌に形質転換した。組換えDNアーゼBを含むプラスミドをもったこれらの宿主細胞をそれからナリジクス酸プロトコルによって誘導した(モット[Mott]ら、同上)。形質転換したAR120を含むコロニーを寒天プレートから取り、スーパーブロス(ベース:12gトリプトン、24g酵母エキス、5mlグリセロール、900ml蒸留 H2O;ベース1リットルあたりの塩:1.7gKH2PO4、15.8gK2HPO4(無水)、100ml蒸留水)、プラス 100μg/mlアンピシリンに接種し、650nmにおける培養液の光学密度が0.4になるまで37℃で増殖させた。
その後、ナリジクス酸を接種混合物に最終濃度60μg/mlになるように加えた。培養液を37℃で約8時間、または1晩(約16時間)インキュベートした。すべての細胞フラクション、すなわち培養上澄液、超音波処理した細胞ペレット及び超音波処理細胞ペレットからの上澄液、のDNアーゼB活性を分析した。
1晩の誘導ではDNアーゼBは大腸菌細胞の外に分泌した。8時間誘導ではDNアーゼBの大部分が細胞の外へ分泌し、約30%が内側にあり、超音波処理ペレットからの上澄液に回収された。DNアーゼBの量は、ポリアクリルアミドゲル電気泳動の際にクーマッシーブリリアントブルー染色により目に見えるほど十分な量であった。
例6
pLプロモーターの調節下で大腸菌に産生する組換えストレプトコッカスピオゲネスの精製
組換えDNアーゼBクローンの或る量(6リットル)をスーパーブロス中で増殖させ、例5に記載したように1晩誘導した。上澄液を収穫し、10K膜を用いるペリコン濃縮器で濃縮した;濃縮の結果600ml量となった。
濃縮エキスをヘパリン緩衝液A(20mM HEPES、pH7.9、2mMジチオトレイトール、10mM MgCl2、0.2mMEDTA、0.1M NaCl、10%グリセロール)に対して透析した。例3に記載のようにヘパリンカラムに注入し、移動させ、溶出した。
ヘパリンカラムからの溶出液を20mMエタノールアミン、pH8.5中で透析した。外因性蛋白質の少量がQ-セファロースへのバッチ吸収によりDNアーゼB標本から吸収された。Q−セファロースの或る量(100ml)を20nMエタノールアミン、pH8.5で平衡化し、ヘパリンDNアーゼBフラクション100mlに加えた。Q−セファロースをバッチ法で4℃で20分間エキスに結合させた。結合後、Q−セファロースを0.45μm濾過ユニットを通して濾過した。その樹脂を最後に20mMエタノールアミン、pH8.5、50mlで20分間洗い、その後遠心分離によって分離した。この操作から得た2つの溶出液を合一し、逆相クロマトグラフィー、アミノ酸配列決定、及び質量分析によって分析した。逆相クロマトグラフィーでは精製DNアーゼB1mlはC4カラムを通過し、65%緩衝液Bで容量1mlに溶出した。例3で天然DNアーゼBの精製に用いた同じ緩衝液を用いた。アミノ酸配列はベックマンミクロシーケンシング装置2020/ゴールドを用いて決定した。アミノ酸配列はR−Q−T−Q−V−S−N−D−V−V−L−N−D−G−A−S−K−Y−L−N−E−A−L−A−W−T−F−N−D−S−P−N−Y−Y−K−T−L−Gであった(配列番号:6).
例7
DNアーゼB酵素のアミノ末端配列に一致するDNAプローブの調製
VAX CGCプログラム(表1)上の腸内細菌の高発現遺伝子のためのコドン法(Codon usage)を用いて、以下のようなプローブを調製した:C-A-P-U-A-C-N-C-A-R-T-N-W-S-N-A-A-Y-G-A-Y-G-T(配列番号5)。この配列において、Rはプリン(すなわちAまたはG)、Yはピリミジン(すなわちTまたはC)、SはGまたはC、WはAまたはT、Nは4つの一般的なデオキシリボヌクレオチドのいずれかである。このプローブはλgt11クローン2.6と効率的にハイブリッド形成を行って、天然のDNアーゼBタンパク質がそのクローンされた遺伝子に由来したことを確認した。
例8
抗−DNアーゼB抗体による組換えDNアーゼBの阻害
組換えストレプトコッカス ピオジェンスS.Pyogenes、化膿連鎖球菌)DNアーゼBが天然のDNアーゼBと同じ性質をもっていることを示すために免疫阻害検定を行った。組換えDNアーゼBを抗−DNアーゼB抗体を含むコントロール ポジティブ ヒト血清(control positive human serum)を用いた阻害検定をして市販の天然のDNアーゼBと比較した。用いた検定は、DNアーゼBのDNA−染料複合体を基質として利用する能力に基づくものである。この複合体は642nmで最大の吸光度を示す。しかし、DNアーゼによってDNA−染料複合体が分解されるにつれて最大吸光度の波長が変化し、酵素の活性は642nmで計測される吸光度の減少により示される。図6に見られるように、組換え酵素は、天然のストレプトコッカス ピオジェンスのDNアーゼBに対する免疫反応の結果出来た抗−DNアーゼB酵素を含むヒト血清によって、天然のストレプトコッカス ピオジェンスDNアーゼBと同様に不活性化された。
例9
A2−6クローン遺伝子のストレプトコッカス プロモーターによりDNアーゼB遺伝子の転写が起こることの測定
図4で示したように、λ2−6クローン由来のDNアーゼB遺伝子は高い発現性を示した。この発現性の原因である強い(Strong)細菌性のプロモーターの開始位置を決定するために、大腸菌(E.Coli)のRNAポリメラーゼを用いて試験管内でランオフ転写検定を行った。この検定では転写RNAランオフの長さをサンガー ジオキシ シークエンシング ラダー(Sanger dideoxy sequencing ladder)と比較することにより、正確な転写開始塩基を求めることができる。この検定により大腸菌での転写開始位置の協力な根拠が得られる。様々なストレプトコッカスの既知の転写開始部との比較により、さらにこの部位がストレプトコッカス性の転写を担うものであることが分かる。(J.フェレッティとR.カーチス”ストレプトコッカル・ジェネティックス(streptococcal genetics)”(1987)、293頁(”ストレプトコッキでの転写・翻訳開始を知らせるヌクレオチド配列集(Compilation of Nucleotide Sequence that Signal the Initiation of Transcription and Translation in Streptococci)”)。
ランオフ転写反応では、RNAポリメラーゼはプロモーター領域を識別し転写を開始した。酵素がテンプレートの末端から次第に落ちていくので、この反応をランオフ転写という。これは転写開始部位を決定するのに一般的に使われる方法である。
大腸菌RNAポリメラーゼの試験管内でのランオフ転写反応のテンプレートとして、DNアーゼB遺伝子の上流部を含むPCRフラグメントを作成した。298位から280位のオリゴヌクレオチド#246と、オリゴヌクレオチド#267(図3には示されていない)の2つのオリゴヌクレオチドを用いて、約290の塩基対のPCRによるDNA生成物を作り、フラグメントを電気泳動後に単離した。ランオフ転写反応はpH8のトリス30mM、塩化カリウム120mM、塩化マグネシウム4mM、2−メルカプトメタン10mM、スペルミジン4mM、ATP 0.4mM、CTP 0.4mM、GTP 0.4mM、UTP 0.08mM、80ユニットのRNアシン(RNAsin)(プロメガ(Promega))、1ユニットのRNAポリメラーゼ(プロメガ)、[32P]UTP5μl、あわせて100μlの中で行った。その混合物を37℃で30分間インキュベートした。反応を止めるために10μlの0.5MのEDTAを加えた。
サンプルを希釈し配列決定用ゲル上で電気泳動を行った。転写物のサイズを正確に求めるために、2−6DNA上でオリゴヌクレオチド246を用いて配列反応を行った。反応はGIBCO/BRL(ベテスダ、エム ディ、Bethesda,MD)サイクル シークエンシング キット(cycle sequencing kid)を用いて行った。シークエンシング ラダー(sequencing ladder)の開始点はランオフ転写物のランオフ点と同じであった。ウレアポリアクリルアミドゲル上のシークエンシング ラダーと一緒に転写物を分析することにより、転写開始部位の位置が求められた。
図7はDNA配列の読み取り枠の上流及び大腸菌プロモーターの共通配列を示している。(D.K.ホーリーとW.R.マックルー(D.K.Hawley&W.R.McClure)、Nucl.Acids Res.11:2237−2255(1983))。転写データはRNAポリメラーゼの開始部位と思われる点が2つ、96位と97位、あることを示している。これらの部位を図7にアステリスクで示す。−35と−10領域には下線を付した。
例10
ヒト血清サンプル内の抗−DNアーゼB抗体との反応における精製組換えストレプトコッカス ピオジェンスDNアーゼBと天然DNアーゼBの等価性
組換えDNアーゼBが、ヒト血清サンプル内の抗−DNアーゼ抗体との反応において、市販のストレプトナーゼBという天然のDNアーゼBに等しいことを示す為に、市販のストレプトナーゼの代わりに精製したDNアーゼB酵素が、ストレプトナーゼB検定(Streptonase B assey)に用いられた。ボストンバイオメディカ(Boston Biomedica)(ボストン、マサチューセッツ(Boston,MA))の10人の患者のサンプルを、ストレプトナーゼB ディアグノスティック キット(Streptonase B diagnosteic kit)の使用方法に従って試験した。又、同じサンプルを、組換えストレプトナーゼBと同じヌクレアーゼ活性を示すように希釈された精製組換えDNアーゼBを用いて試験した。結果は表2及び、図8に相関曲線の形式でグラフとして示す。
表2
抗−DNアーゼB抗体力価の測定における組換えDNアーゼBと単離DNアーゼBとの等価性
見て分かるように、市販のストレプトナーゼBと精製された組換えDNアーゼBを使用した結果の相関は非常に高い。従って、精製された組換えDNアーゼBは市販のストレプトナーゼと同様に、ヒト血清中の抗−DNアーゼB抗体にほぼ同じ様に作用する。
例11
精製された天然DNアーゼB***促進活性の欠如
精製された天然DNアーゼBがヒトリンパ球***促進分析での***促進活性を有するか否かについて決定するために、精製された天然のストレプトコッカス ピオジェンスDNアーゼBのさまざまな断片が、T.Yutsudoらによって用いられた”ストレプトコッカス ピオジェンスから産生された***促進要素の新しいタイプ”FEBS Lett.308:30−34(1992)の方法と同様な***促進検定によってテストされた。***促進活性に対するDNアーゼBのテストのために、製造業者によって説明されるように完成されたフィコル−ペイク(Ficoll−Paque)(ファーマシア(Pharmacia))の一段階勾配手順を使ってヒトリンパ球が分離された。リンパ球は105細胞/ウエルの濃度でマイクロタイタープレート(96ウエル)の中に置かれた。湿った雰囲気での成長の3日後:37℃、5%CO2、でトリチエイト化されたチミジンの1μCi(アメルシャム、アーリントン ハイツ、IL、1mCi/mlで)がそれぞれのウエルに加えられた。付加的な24日の成長後、細胞は、10%胎児の牛血清でMEMメディアに溶かされた100mM EDTAの20μlを使ったグラスチューブに移された。10%胎児の牛血清を有する、付加的なMEMの200μlでウエルを洗った後、500μlの10%トリクロロ酢酸(TCA)がそれぞれのグラスチューブに混入されたトリチエイト化されたチミジンを促進するために加えられた。TCA/細胞 混合物はグラスフィルター(シュライヒャー アンド シュール、キーン、NH)でのろ過の前20分間氷上でインキュベートさせておいた。乾燥及びシンチレーターによる計測に先だって、フィルターはさらに5%TCAと100%エタノールで洗われた。コンカナバリンA(1μg/mlから100μg/mlが望ましい)は、***促進活性のポジティブコントロールに使われた。
大腸菌のDNアーゼI、例3のヘパリン−セパロース断片、例3の精製された断片IとII、及び例3の組換えストレプトコッカス ピオジェンスDNアーゼBに対する結果を図9に示す。精製された断片IとIIの両方とも、組換えDNアーゼBと同様に***促進活性とは実質的に関係しない(free of)ことを結果は示している。ヘパリン−セパロース断片は検出し得る***促進活性をもっていたが、そしてそれはさらなる精製によって除かれた。このことはいかなる***促進活性もDNアーゼBプロテインの中にはなく、1つかそれ以上の汚染菌の中に存することを示している。
例12
天然のDNアーゼBと同様に導かれた大腸菌中のDNアーゼBを発現するベクターの構造
例5と6に記載された遺伝構造は、自然操作位置から1アミノ酸上のアミノ酸から処理された、天然DNアーゼBプロテインと異なる大腸菌中の組換えDNアーゼBを導いた。大腸菌中に完全に処理された自然のDNアーゼBとほとんど同様な組換えDNアーゼBを作るために、遺伝構造はこの”余分な”アミノ酸43のアルギニン(Ala−Arg−Gln−Thr−Gln−Val)を削ることにより作られた。この構造はポリメラーゼチェインリアクション法(PCR)を用いてλ2−6クローンの中のDNアーゼB遺伝子へ修飾末端を組入れることによってなされた。次のオリゴヌクレオチドは製造者の推薦に従いファーマシアジーンアセンンブラーとDNAシンセサイザー上でデザインされ合成された。
A.5'-A-G-G-C-A-A-T-G-G-A-T-C-C-G-A-A-C-C-T-G-C-T-G-G-G-T-T-C-C-C-G-T-C-G-T-G-T-T-T-T-C-T-C-C-A-A-A-A-A-A-T-G-C-C-G-T-C-T-G-G-T-T-A-A-A-T-T-C-T-C-C-A-T-G-G-T-T-G-C-T-C-T-G-G-T-T-T-C-C-G-C-T-A-C-C-A-T-G-G-C-T-G-T-T-A-C-C-A-C-C-G-T-T-A-C-C-C-T-G-G-A-A-A-A-C-A-C-C-G-C-T-C-T-G-G-C-T-C-A-G-A-C-A-C-A-G-G-T-C-T-C-A-A-A-T-G-A-T-G-T-T-G-T-T-C-T-A-A-A-T-G-A-T-G-G-C-G-C-A-A-G-C-3' (配列番号12)
B.3'-T-C-T-T-T-T-C-G-T-T-A-C-T-A-A-C-G-G-C-A-G-T-A-A-C-G-G-G-G-C-C-C-A-G-C-T-G-G-G-C-C-5' (配列番号13)
これらのオリゴヌクレオチドは、製造者の指示に従って、アンプリタック キッド(パーキン−エルマー−セタス、ノルオーク、CT)を使ったPCR法でプライマーとして使われた。最終的なMgCl2濃度は4mMに調整され、パーキン−エルマー480熱循環機を用いて20サイクルの反応がなされた(37℃、2分;72℃、3分;95℃、2分)。λgt11クローン2−6(100ng)のDNAはそれぞれのプライマーの200μMと一緒にテンプレートとして使われた。その結果得られた増幅生産物はΔ33発現ベクターの中に挿入される前にBamHIとSalIでさらに消化された。これらの操作は図10(配列番号14)で示されるように、λpLプロモーターによって調整される配列で、翻訳融合を作り出した。C 600 C1+、ga1 K− バクテリアは、連結反応混合物で形質転換され、LB− Amp プレートへのせられた。その後DNAのミニプリパレーション(F.M.アウルベルら.、編集.。”分子生物学の現在のプロトコル”(ジョン ウイリー、1987)セクション1.6)がなされ、さらにプラスミドが組換えDNアーゼB断片を含むかどうかを決定するために酵素BamHIとSalIでプラスミドを切断した。所望の構造のプラスミドはさらにAR120宿主の変種に形質転換された。組換えDNアーゼBを含むプラスミドを持つこれらの宿主細胞はナリデキシック酸プロトコール(モットら.、上記参照)を経て誘導させられた。形質転換されたAR120を含むコロニーは寒天プレートからとり上げられたスーパーブロスに植えつけられ(ベース:12gイースト抽出物、5mlグリセロール、蒸留水900ml;ベース1リッター当たりの塩:1.7gK2HPO4とイオン交換されたH2O 100ml中の無水K2HPO415.8gと100μg/mlアンピシリン)、そして37℃で600nmで培地の光学濃度が0.4と等しくなるまで成長された。
その後、ナリジキシン酸を、接種したミクスチャーに最終濃度60μg/mlで加えた。培養液は37℃で約8時間、あるいは一晩(および16時間)インキュベートした。すべてのセルの断片は、培養液の上澄み、音波処理したセルのペレット及び音波処理したセルのペレットの上澄みを含めて、DNアーゼB活性を検定した。一晩の誘導によってDNアーゼBは大腸菌セルの外に分泌された。DNアーゼBの量は、ポリアクリルアミドゲル電気泳動(PAGE)においてクーマシー染色で見えるようになるに十分であった。IEF(3−9)ゲルは泳動され、銀色に着色した。先のpLプロモーターより下のクローンと比較して、pIの、より酸性側への明らかな変化があった。
例13
アルギニン削除構造の精製とアミノ酸配列の解析
例12で述べた組換型DNアーゼBのクローンの生長と精製は例6で述べたと同様に行った。アミノ酸配列はベックマン マイクロシーケシング システム 2020/Goldを用いて決定した。このアミノ酸配列は
Q-T-Q-V-S-N-D-V-V-L-N-D-G-A-S-K-Y-L-N-E-A-L-A-W-T-F-N-D-S-P-N-Y
(配列番号16)と決定された。この配列の解析はアルギニン削除構造の開裂生成物(cleavage product)がストレプトコッカス ピオジェンスで生成された天然DNアーゼBプロテインと一致していることを示している。
例14
DNアーゼBのカルボキシレートラテックス粒子への結合
(予期される例)
カルボキシレートラテックス粒子(Interfacial Dynamics Corp.)はDNアーゼBに結合する。この粒子は高密度カルボキシレートラテックス粒子をいう。この粒子は典型的には界面活性のない蒸留水中でおよび4%の固体として生成される。29nmと17nmの両方の直径の粒子を用いることができる。
ラテックス粒子(5ml)はpH7.75で0.1M重炭酸ナトリウム緩衝液で2倍に希釈する。氷冷、攪拌しながらラテックス粒子のカルボキシル基を水溶性カルボジイミド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDAC)によって活性化する。20mg/mlのEDAC溶液を調製し、一定の攪拌下で最終濃度10mMまでラッテクス粒子に添加する。EDAC添加後、N−ヒドロキシスクシンイミド(NHS)(80mg/ml溶液)を最終濃度70mMまで加える。ラテックス粒子溶液は結合試薬添加後、懸濁する。この溶液はその後、氷冷下、1時間攪拌される。
過剰の試薬を10℃で30分間ベックマン J2−21M、JA20 ローターで18,000rpmで遠心分離によって分離する。上澄みは移す。ラテックス粒子は1%のTween-20と5mg/mlの組換型DNアーゼBを含む10mlのリン酸塩緩衝溶液(PBS)で再び懸濁される。Heat Systems-Ultrasonics Inc.モデルW−385の音波処理機で約1〜2分、緩やかに音波処理すると、小さな固まりが分散する。マイクロチップを用い、2に設定する。反応混合物は室温で約20時間からわずかにかき回される。
未結合のDNアーゼBは、30分間、ベックマン L8−70、Ti60 ローターで30,000rpmの超遠心分離によって除かれる。上澄みは除く。ラテックス粒子は10mlのPBSで再び懸濁される。上記と同じ設定で約1〜2分間音波処理することにより、小さなかたまりが分散する。PBSを上記の超遠心分離で分離する。洗浄したラテックス粒子は10mL PBS+0.01%ナトリウムアジドで再び懸濁される。一方、未結合DNアーゼBはサイズ排除クロマトグラフィーによって除かれる。最終的なDNアーゼBラテックス粒子ストック(約2%)は、検定に使用するため希釈されるまで4℃で保存される。
発明の利点
本発明は、ストレプトコッカス ピオジェンスを大量に生長する必要がなく、費用のかかる危険な方法を要しない、高度に精製されたストレプトコッカス ピオジェンスDNアーゼB酵素を得る方法を提供する。前記酵素は、ストレプトコッカス ピオジェンスの前記酵素以外のタンパク質から精製する必要がなく得られ、むしろ、組換えファージに感染した大腸菌又は適当な発現ベクターにトランスフェクトされた大腸菌から精製される。発現ベクターは、発現を最適にするように選択される。
前記ストレプトコッカス ピオジェンスDNアーゼBは、DNアーゼBに特異的なアッセイで血清中の抗DNアーゼB抗体を検定するために用いられる。特に、精製されたDNアーゼBが入手できることにより、固相に吸着した精製された酵素を用いるELISAアッセイの使用が可能となり、そのアッセイは広範な用途に適しており、かつ、容易、簡便に行うことができるものである。前記アッセイはまた、高感度で特異的である。そのようなアッセイは、ストレプトコッカス ピオジェンス感染を検出する臨床用途に特に適したものである。
本発明をそのいくつかの好ましい形態に関して詳細に説明したが、その他の形態も可能である。よって、添付の請求の範囲の精神及び範囲は、ここに含まれる好ましい形態の記載に限定されるべきものではない。
配列表
(1)一般的情報:
(i)出願人:ベックマン インスツルメンツ,インコーポレーテッド 2500 ハーバー ボルバード フラートン,カリフォルニア州 92634
(ii)発明の名称:ストレプトコッカス ピオジェンスから誘導される組換えDNアーゼB
(iii)配列の数:16
(iv)通信住所:
(A)受信人:シェルドン アンド マーク
(B)通り:サウス レイク アベニュー 225,9 階
(C)市:パサデナ
(D)州:カリフォルニア
(E)国:アメリカ合衆国
(F)郵便番号:91001
(v)コンピューター判読形態:
(A)ミディウムタイプ:フロッピーディスク
(B)コンピューター:IBM PC コンパーチブル
(C)オペレーティングシステム:PC−DOS/MS−DOS
(D)ソフトウェア:パテントイン リリース #1.0,バージョン #1.25
(vi)現在の出願データ:
(A)出願番号:US 08/082,845
(B)出願日:
(C)分類:
(viii)弁護士/弁理士情報:
(A)氏名:ファーバー,マイケル ビー.
(B)登録番号:32,612
(C)参照/名簿番号:9521
(ix)電気通信情報:
(A)電話:(818)796−4000
(B)FAX:(818)795/6321
(2)配列番号(SEQ ID NO):1:
(i)配列の特徴:
(A)配列の長さ:43 アミノ酸
(B)配列の型:アミノ酸
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:ペプチド
(iii)ハイポセティカル:NO
(v)フラグメント型:N末端
(vi)起源:
(A)生物名:ストレプトコッカス ピオジェンス
(xi)配列:配列番号:1:
Figure 0003742896
(2)配列番号(SEQ ID NO):2:
(i)配列の特徴:
(A)配列の長さ:41 塩基対
(B)配列の型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:DNA(ゲノム(geneomic))
(iii)ハイポセティカル:NO
(iv)アンチセンス:NO
(vi)起源:
(A)生物名:合成DNAプライマー
(xi)配列:配列番号:2:
Figure 0003742896
(2)配列番号(SEQ ID NO):3:
(i)配列の特徴:
(A)配列の長さ:41 塩基対
(B)配列の型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:DNA(ゲノム)
(iii)ハイポセティカル:NO
(iv)アンチセンス:NO
(vi)起源:
(A)生物名:合成DNAプライマー
(xi)配列:配列番号:3:
Figure 0003742896
(2)配列番号(SEQ ID NO):4:
(i)配列の特徴:
(A)配列の長さ:23 アミノ酸
(B)配列の型:アミノ酸
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:ペプチド
(iii)ハイポセティカル:NO
(v)フラグメント型:N末端
(vi)起源:
(A)生物名:ストレプトコッカス ピオジェンス
(xi)配列:配列番号:4:
Figure 0003742896
(2)配列番号(SEQ ID NO):5:
(i)配列の特徴:
(A)配列の長さ:22 塩基対
(B)配列の型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:DNA(ゲノム)
(iii)ハイポセティカル:NO
(iv)アンチセンス:NO
(vi)起源:
(A)生物名:合成プローブ
(xi)配列:配列番号:5:
Figure 0003742896
(2)配列番号(SEQ ID NO):6:
(i)配列の特徴:
(A)配列の長さ:38 アミノ酸
(B)配列の型:アミノ酸
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:ペプチド
(iii)ハイポセティカル:NO
(v)フラグメント型:N末端
(vi)起源:
(A)生物名:ストレプトコッカス ピオジェンス
(xi)配列:配列番号:6:
Figure 0003742896
(2)配列番号(SEQ ID NO):7:
(i)配列の特徴:
(A)配列の長さ:1083 塩基対
(B)配列の型:核酸
(C)鎖の数:二本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:DNA(ゲノム)
(iii)ハイポセティカル:NO
(iv)アンチセンス:NO
(vi)起源:
(A)生物名:ストレプトコッカス ピオジェンス
(ix)配列の特徴:
(A)名称/記号:CDS
(B)存在位置:129..944
(xi)配列:配列番号:7:
Figure 0003742896
Figure 0003742896
Figure 0003742896
Figure 0003742896
(2)配列番号(SEQ ID NO):8:
(i)配列の特徴:
(A)配列の長さ:271 アミノ酸
(B)配列の型:アミノ酸
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:タンパク質
(xi)配列:配列番号:8:
Figure 0003742896
Figure 0003742896
(2)配列番号(SEQ ID NO):9:
(i)配列の特徴:
(A)配列の長さ:229 アミノ酸
(B)配列の型:アミノ酸
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:タンパク質
(iii)ハイポセティカル:NO
(vi)起源:
(A)生物名:ストレプトコッカス ピオジェンス
(xi)配列:配列番号:9:
Figure 0003742896
Figure 0003742896
Figure 0003742896
(2)配列番号(SEQ ID NO):10:
(i)配列の特徴:
(A)配列の長さ:200 塩基対
(B)配列の型:核酸
(C)鎖の数:二本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:(ゲノム)
(iii)ハイポセティカル:NO
(iv)アンチセンス:NO
(vi)起源:
(A)生物名:ストレプトコッカス ピオジェンス
(xi)配列:配列番号:10:
Figure 0003742896
(2)配列番号(SEQ ID NO):11:
(i)配列の特徴:
(A)配列の長さ:940 塩基対
(B)配列の型:核酸
(C)鎖の数:二本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:DNA(ゲノム)
(iii)ハイポセティカル:NO
(iv)アンチセンス:NO
(vi)起源:
(A)生物名:ストレプトコッカス ピオジェンス
(xi)配列:配列番号:11:
Figure 0003742896
Figure 0003742896
(2)配列番号(SEQ ID NO):12:
(i)配列の特徴:
(A)配列の長さ:182 塩基対
(B)配列の型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:DNA(ゲノム)
(iii)ハイポセティカル:NO
(iv)アンチセンス:NO
(vi)起源:
(A)生物名:合成プライマー
(xi)配列:配列番号:12:
Figure 0003742896
(2)配列番号(SEQ ID NO):13:
(i)配列の特徴:
(A)配列の長さ:41 塩基対
(B)配列の型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:DNA(ゲノム)
(iii)ハイポセティカル:NO
(iv)アンチセンス:NO
(vi)起源:
(A)生物名:合成プライマー
(xi)配列:配列番号:13:
Figure 0003742896
(2)配列番号(SEQ ID NO):14:
(i)配列の特徴:
(A)配列の長さ:937 塩基対
(B)配列の型:核酸
(C)鎖の数:二本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:DNA(ゲノム)
(iii)ハイポセティカル:NO
(iv)アンチセンス:NO
(vi)起源:
(A)生物名:ストレプトコッカス ピオジェンス
(ix)配列の特徴:
(A)名称/記号:CDS
(B)存在位置:1..819
(xi)配列:配列番号:14:
Figure 0003742896
Figure 0003742896
Figure 0003742896
Figure 0003742896
(2)配列番号(SEQ ID NO):15:
(i)配列の特徴:
(A)配列の長さ:272 アミノ酸
(B)配列の型:アミノ酸
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:タンパク質
(xi)配列:配列番号:15:
Figure 0003742896
Figure 0003742896
(2)配列番号(SEQ ID NO):16:
(i)配列の特徴:
(A)配列の長さ:32 アミノ酸
(B)配列の型:アミノ酸
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:ペプチド
(iii)ハイポセティカル:NO
(vi)起源:
(A)生物名:ストレプトコッカス ピオジェンス
(xi)配列:配列番号:16:
Figure 0003742896

Claims (29)

  1. (a)ストレプトコッカス・ピオゲネスDNアーゼB酵素の配列番号9のアミノ酸配列のうち1個のアミノ酸(ただし、第1番目のアミノ酸残基であるアルギニン(R)を除く)が欠失したアミノ酸配列と、
    (b)ストレプトコッカス・ピオゲネスDNアーゼB酵素の配列番号9のアミノ酸配列のうち1個のアミノ酸が別の天然アミノ酸に置換されたアミノ酸配列とからなるグループから選択される、アミノ酸配列をコード化するDNAを含み、
    該DNAにコードされる突然変異体酵素は実質的にマイトジェン活性がない、
    実質的に精製されたDNA。
  2. 前記DNAはアミノ酸配列(配列番号1)M−N−L−L−G−S−R−R−V−F−S−K−K−C−R−L−V−K−F−S−M−V−A−L−V−S−A−T−M−A−V−T−T−V−T−L−E−N−T−A−L−A−Rをコード化するDNA配列を含む、請求項1に記載のDNA。
  3. (a)配列番号7のヌクレオチド配列にコード化されたアミノ酸配列のうち1個のアミノ酸(ただし、第1番目のアミノ酸残基であるアルギニン(R)を除く)をコード化するコドンが欠失しているか、
    (b)配列番号7のヌクレオチド配列にコード化されたアミノ酸配列のうち1個のアミノ酸をコード化するコドンが別の天然アミノ酸に置換されるように改変されているかである、請求項1に記載のDNA。
  4. 適当な細菌宿主細胞に適合する制御配列の少なくとも1つに作用しうるように連結された請求項1に記載のDNA配列を含む、ストレプトコッカス・ピオゲネスDNアーゼB酵素用の発現ベクター。
  5. 適当な細菌宿主細胞に適合する制御配列の少なくとも1つに作用しうるように連結された請求項3に記載のDNA配列を含む、ストレプトコッカス・ピオゲネスDNアーゼB酵素用の発現ベクター。
  6. 前記ストレプトコッカス・ピオゲネスDNアーゼB酵素をコード化するDNAがバクテリオファージλ由来の配列の少なくとも1つに連結されている、請求項4に記載のベクター。
  7. 前記ストレプトコッカス・ピオゲネスDNアーゼB酵素をコード化するDNAがバクテリオファージλ由来の配列の少なくとも1つに連結されている、請求項5に記載のベクター。
  8. 形質転換された細菌宿主細胞が、請求項4記載の発現ベクターの中に組み込まれたDNAによってコード化されたストレプトコッカス・ピオゲネスDNアーゼBを検出可能な量で発現することを可能にする方法で請求項4記載の発現ベクターを用いて形質転換された細菌宿主細胞。
  9. 形質転換された細菌宿主細胞が、請求項5記載の発現ベクターの中に組み込まれたDNAによってコード化されたストレプトコッカス・ピオゲネスDNアーゼBを検出可能な量で発現することを可能にする方法で請求項5記載の発現ベクターを用いて形質転換された細菌宿主細胞。
  10. ストレプトコッカス・ピオゲネスDNアーゼB酵素の配列番号9のアミノ酸配列のうち1個のアミノ酸(ただし、第1番目のアミノ酸残基であるアルギニン(R)を除く)が欠失したアミノ酸配列を有するタンパク質を含み、
    実質的にマイトジェン活性がない、
    実質的に精製されたストレプトコッカス・ピオゲネスDNアーゼB酵素。
  11. (a)請求項8に記載の細菌宿主細胞を培養する工程と、
    (b)培養した細菌宿主細胞を使用してDNアーゼB酵素を発現させる工程と、
    (c)培養した細菌宿主細胞から酵素を精製する工程とを含む、
    実質的に精製されたストレプトコッカス・ピオゲネスDNアーゼB酵素の製造方法。
  12. (a)請求項9に記載の細菌宿主細胞を培養する工程と、
    (b)培養した細菌宿主細胞を使用してDNアーゼB酵素を発現させる工程と、
    (c)培養した細菌宿主細胞から酵素を精製する工程とを含む、
    実質的に精製されたストレプトコッカス・ピオゲネスDNアーゼB酵素の製造方法。
  13. 請求項11に記載の方法により製造される、ストレプトコッカス・ピオゲネスDNアーゼB酵素。
  14. 請求項12に記載の方法により製造される、ストレプトコッカス・ピオゲネスDNアーゼB酵素。
  15. 配列番号9のアミノ酸配列のうち1個のアミノ酸(ただし、第1番目のアミノ酸残基であるアルギニン(R)を除く)が欠失したアミノ酸配列を有し、
    実質的にマイトジェン活性のない、
    変異体のタンパク質。
  16. 天然のストレプトコッカス・ピオゲネスDNアーゼB酵素と結合する抗体によって結合される、請求項15に記載の変異体のタンパク質。
  17. 請求項3に記載のストレプトコッカス・ピオゲネスDNアーゼBのDNA配列の少なくとも一部分を含み、
    DNアーゼ酵素活性と、天然のストレプトコッカス・ピオゲネスDNアーゼB酵素と結合する抗体によって結合される活性とからなるグループから選択される1または2の活性を示すタンパク質をコードする、
    別の遺伝子との転写融合体。
  18. 請求項3に記載のストレプトコッカス・ピオゲネスDNアーゼBのDNA配列の少なくとも一部分を含み、
    DNアーゼ酵素活性と、天然のストレプトコッカス・ピオゲネスDNアーゼB酵素と結合する抗体によって結合される活性とからなるグループから選択される1または2の活性を示すタンパク質をコードする、
    別のタンパク質との翻訳融合体。
  19. (a)抗ストレプトコッカス・ピオゲネスDNアーゼB抗体を含むと思われる試験サンプルを調製する工程と、
    (b)試験サンプル中の抗DNアーゼB抗体による酵素活性の阻害がない場合には検出可能な水準の酵素活性を生じるのに十分な量の請求項13に記載のストレプトコッカスDNアーゼB酵素を前記試験サンプルに加える工程と、
    (c)酵素アッセイを行うことにより試験サンプル中のDNアーゼB酵素の活性の水準を測定して試験サンプル中の抗ストレプトコッカス・ピオゲネス抗体を検出及び/又は測定する工程とを含む、
    試験サンプル中の抗ストレプトコッカス・ピオゲネスDNアーゼB抗体を検出及び/又は測定する方法。
  20. (a)抗ストレプトコッカス・ピオゲネスDNアーゼB抗体を含むと思われる試験サンプルを調製する工程と、
    (b)試験サンプル中の抗DNアーゼB抗体による酵素活性の阻害がない場合には検出可能な水準の酵素活性を生じるのに十分な量の請求項14に記載のストレプトコッカスDNアーゼB酵素を前記試験サンプルに加える工程と、
    (c)試験サンプル中のDNアーゼB酵素の活性の水準を測定して試験サンプル中の抗ストレプトコッカス・ピオゲネス抗体を検出及び/又は測定する工程とを含む、
    試験サンプル中の抗ストレプトコッカス・ピオゲネスDNアーゼB抗体を検出及び/又は測定する方法。
  21. (a)請求項13に記載のストレプトコッカス・ピオゲネスDNアーゼB酵素を固体支持体に結合させる工程と、
    (b)前記固体支持体に結合されたストレプトコッカス・ピオゲネスDNアーゼB酵素に、抗ストレプトコッカス・ピオゲネスDNアーゼB抗体を含むと思われる試験サンプルを反応させ、前記抗体を前記酵素に、そして前記固体支持体に結合させる工程と、
    (c)前記固体支持体に結合された抗体を検出して試験サンプル中の前記抗体を検出及び/又は測定する工程とを含む、
    試験サンプル中の抗ストレプトコッカス・ピオゲネスDNアーゼB抗体を検出及び/又は測定する方法。
  22. (a)請求項14に記載のストレプトコッカス・ピオゲネスDNアーゼB酵素を固体支持体に結合させる工程と、
    (b)前記固体支持体に結合されたストレプトコッカス・ピオゲネスDNアーゼB酵素に、抗ストレプトコッカス・ピオゲネスDNアーゼB抗体を含むと思われる試験サンプルを反応させ、前記抗体を前記酵素に、そして前記固体支持体に結合させる工程と、
    (c)前記固体支持体に結合された抗体を検出して試験サンプル中の前記抗体を検出及び/又は測定する工程とを含む、
    試験サンプル中の抗ストレプトコッカス・ピオゲネスDNアーゼB抗体を検出及び/又は測定する方法。
  23. (a)請求項13に記載のDNアーゼBの緩衝溶液を調製する工程と、
    (b)前記DNアーゼBの緩衝溶液を、抗ストレプトコッカス・ピオゲネスDNアーゼB抗体を含むと思われる試験サンプルと反応させる工程と、
    (c)前記溶液中の光吸収及び/又は光散乱の変化を観察及び/又は測定することによって前記DNアーゼBと前記抗DNアーゼB抗体との間の反応を検出する工程とを含む、
    試験サンプル中の抗ストレプトコッカス・ピオゲネスDNアーゼB抗体を検出及び/又は測定する方法。
  24. (a)請求項14に記載のDNアーゼBの緩衝溶液を調製する工程と、
    (b)前記DNアーゼBの緩衝溶液を、抗ストレプトコッカス・ピオゲネスDNアーゼB抗体を含むと思われる試験サンプルと反応させる工程と、
    (c)前記溶液中の光吸収及び/又は光散乱の変化を観察及び/又は測定することによって前記DNアーゼBと前記抗DNアーゼB抗体との間の反応を検出する工程とを含む、
    試験サンプル中の抗ストレプトコッカス・ピオゲネスDNアーゼB抗体を検出及び/又は測定する方法。
  25. ストレプトコッカス・ピオゲネスの感染に対して人間以外の哺乳動物を免疫化する方法であって、
    人間以外の哺乳動物に、請求項13に記載の精製されたストレプトコッカス・ピオゲネスDNアーゼB酵素を、ストレプトコッカス・ピオゲネスDNアーゼBに特異的な抗体の生産を刺激するのに十分な量投与することを含む方法。
  26. ストレプトコッカス・ピオゲネスの感染に対して人間以外の哺乳動物を免疫化する方法であって、
    人間以外の哺乳動物に、請求項14に記載の精製されたストレプトコッカス・ピオゲネスDNアーゼB酵素を、ストレプトコッカス・ピオゲネスDNアーゼBに特異的な抗体の生産を刺激するのに十分な量投与することを含む方法。
  27. ストレプトコッカス・ピオゲネスの感染に対して人間以外の哺乳動物を免疫化する方法であって、
    人間以外の哺乳動物に、請求項16に記載の精製されたストレプトコッカス・ピオゲネス変異DNアーゼB酵素を、ストレプトコッカス・ピオゲネスDNアーゼBに特異的な抗体の生産を刺激するのに十分な量投与することを含む方法。
  28. 嚢胞性線維症の患者の嚢胞性線維症を治療するエーロゾル剤形の医薬品組成物であって、
    酵素活性のある精製された請求項13に記載のDNアーゼB酵素を前記患者の肺の液体の粘性を低下させるのに十分な量で含む、医薬品組成物。
  29. 嚢胞性線維症の患者の嚢胞性線維症を治療するエーロゾル剤形の医薬品組成物であって、
    酵素活性のある精製された請求項14に記載のDNアーゼB酵素を前記患者の肺の液体の粘性を低下させるのに十分な量で含む、医薬品組成物。
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