JP3742881B2 - 偏波合成開口レーダ較正方法及び装置 - Google Patents

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Description

本発明は、水平偏波と垂直偏波を送信する一方、垂直偏波成分と水平偏波成分を含む対象物体からの散乱波を受信して、偏波間の振幅と位相に関する誤差を除去して較正を行う偏波合成開口レーダ較正方法及び装置に関する。
衛星や航空機に搭載される合成開口レーダに応用した偏波合成開口レーダが現在開発され、幾つか運用されている。このような偏波合成開口レーダにおいて、送受信アンテナ間の配置、各種信号の経路長、機器の振幅・位相特性に起因する偏波間の信号強度、位相誤差を較正することが行われている。
合成開口レーダ装置は、人工衛星や航空機等の移動プラットホームから進行方向に対して側方の地上に電波を発射し、地上の映像を再生するための2次元データを得る装置である。この合成開口レーダ装置では、アジマス距離分解能を向上させるために合成開口技術が用いられる。合成開口技術は、搭載プラットホームの移動を利用して実効的に極めて大口径のアンテナを用いたのと同等の高分解能を得る技術である(特許文献1参照)。
合成開口レーダは、イメージレーダの一種であり、その画像(SAR画像)は、地表にある物体からの散乱パワーを2次元的にマッピングしたものである。そして、散乱パワーは、物体の粗さ、複素誘電率、形状、送信信号の周波数、偏波、入射角等によって影響を受ける。即ち、周波数、偏波、入射角等を変えることによって、対象物体からより多くの情報を得ることが出来る。
偏波合成開口レーダ装置は、前述の散乱パワーに影響を与えるものの中で偏波に着目をし、偏波を変えることで対象物体の情報を出来るだけ多く得ることを目的とした装置である。この偏波合成開口レーダ装置のアンテナ部は、水平偏波用アンテナと、垂直偏波用アンテナとを備えて、水平偏波と垂直偏波とを送信している。そして、この送信に対し、地表面の対象物からの散乱波は垂直偏波成分と水平偏波成分を含むが、これは2つのアンテナに受信される。
即ち、レーダの送信アンテナと受信アンテナにそれぞれ水平偏波(H)、垂直偏波(V)を送受信する機能が有ることにより、水平偏波で送受信したHH(受信偏波、送信偏波)偏波信号、水平偏波で送信/垂直偏波で受信したVH信号、垂直偏波で送信/水平偏波で受信したHV信号、垂直偏波で送受信したVV信号の各偏波信号が入力することになる。このようにして、偏波合成開口レーダ装置では、送受信の偏波の組み合わせからHH,HV,VH,VVの4つのデータを得ることができる。
合成開口レーダの場合、画像の1ピクセル毎にHH,HV,VH,VVの散乱係数からなるデータの組み合わせが得られる。このデータは、一般に散乱マトリクス[S]と呼ばれている。
Figure 0003742881
しかし、レーダで観測した直接の散乱マトリクスデータ[O]には、偏波間の振幅と位相に関して送受信アンテナ間の配置、各種信号の経路長、機器の振幅・位相特性に起因する誤差が含まれている。そのため、この誤差を除去する必要がある。散乱マトリクスにおける誤差モデルは以下のようになる。
Figure 0003742881
ここで、Yは絶対振幅項、R,Tは送受信系における振幅、位相に関する誤差行列である。R,Tの各要素は複素数であり、f1,f2は受信、送信におけるHH,VV偏波間のインバランス、δ12, δ34は、水平偏波Hから垂直偏波V、垂直偏波Vから水平偏波Hへの回り込みであるクロストークを表す。Nはノイズを表している。本発明における較正とは、誤差行列R,Tを求めることを意味する。
従来の主な偏波較正手法として、(1)コーナーリフレクタ(パッシブ)を利用する方法、(2)アクティブ偏波較正機器を利用する方法、(3)コーナーリフレクタと自然地形を利用する方法、などがある。
(1)コーナーリフレクタを利用する方法は、金属平板で構成された3面リフレクタ、2面リフレクタなどの既知の反射特性を持つ較正ターゲットを複数組み合わせて各リフレクタの反射信号の強度、位相を観測し、較正パラメータを求める手法である(特許文献2参照)。欠点としては、較正ターゲットの設置の精度、コーナーリフレクタのエッジ散乱による影響、入射角特性対応がある。設置精度の問題とは、レーダからの送信波をリフレクタで鏡面反射させ、レーダで受信させることが出来るか出来ないかを意味する。3面リフレクタは、レーダ散乱断面積パターン(レーダから送信した電磁波が、ターゲットで反射されレーダに戻る割合を角度毎に示した指標)が広く、設置精度は余り問題にならない。しかし、2面リフレクタは、レーダ散乱断面積パターンが狭く、設置精度により反射波がレーダに戻らないことがある。また、レーダを搭載したプラットフォーム自体が、想定した飛行パスを飛行できない場合があり、較正ターゲットの反射波をレーダで受信できないこともあり、レーダ散乱断面積パターンが広い必要がある。図6に示されるように、エッジ散乱の影響は、コーナーリフレクタが想定した反射特性を示さないことを意味する。コーナーリフレクタは、レーダからの送信波を2面、3面の金属板により多重反射させ、結果的に鏡のように反射波がレーダに戻るように設計されている。しかし、コーナーリフレクタでは、多重反射波以外に金属板のエッジで散乱波が生じ、反射に余分な成分を加えることがある。特に、位相特性に大きな影響を与える。エッジ散乱波の影響を除去するためには、非常に大きなコーナーリフレクタが必要になる。例えば、コーナーリフレクタの金属板の一辺が、電磁波の波長の10倍以上にするなどの対策が必要になる。入射角特性対応とは、較正パラメータに入射角特性があるため、その特性を観測できる必要がある。対策としては、図7に示されるように、レーダアンテナのエレベーションパターン内に、多数のコーナーリフレクタCRを配置する必要がある。
(2)アクティブ偏波較正機器を利用する方法は、アンテナと電気回路で構成された装置を用いて較正する手法である(特許文献3参照)。具体的には、レーダからの電波をアンテナで受信し、その電波の信号を電気回路に通して較正に適した特性を付加し、再度アンテナから信号をレーダに送信する。そして、その信号の強度、位相をレーダで観測して較正パラメータを求める手法である。この方法は、上記(1)のコーナーリフレクタの問題点である設置精度、エッジ散乱波の影響を解決できる。しかし、入射角特性対応のためには、レーダアンテナのエレベーションパターン内に、多数のアクティブ偏波較正機器を配置する必要がある。
(3)コーナーリフレクタと自然地形を利用する方法は、3面などのリフレクタと自然地形の観測信号を用いて較正する手法である。この方法では、設置誤差、入射角特性対応などの問題を解決できる。但し、コーナーリフレクタの反射信号の偏波間の強度比、位相差を観測する必要がある。一般に、エッジ散乱の影響により、位相を観測するのは難しい。そのため、安全のため多数のリフレクタを配置する必要がある。
以上のように、較正を行うためにはいろいろな手間を必要とした。なお、SARの較正をレビューした論文として、非特許文献1を参照できる。
特開平09-178847号公報 特開2002-171121号公報 特開平05-164842号公報 ・A.Freeman,"SAR Calibration: An Overview", IEEE Transactions on Geoscience and Remote Sensing, Vol. 30, November 1992, pp.1107 -1121 Quegan, S."A unified algorithm for phase and cross-talk calibration of polarimetric data-theory and observations", IEEE Transactions on Geoscience and Remote Sensing, Vol. 32, Jan. 1994, pp.89 -99
上述したように、従来技術には、i)配置誤差、ii)エッジ散乱の影響(位相への影響)、iii)入射角特性の問題がある。
本発明は、i)配置誤差に関して、較正ターゲットとして散乱断面積パターンが広い3面リフレクタのみを使用して設置誤差やプラットフォームの飛行パスの影響を少なくすることを目的としている。
また、本発明は、ii)エッジ散乱に関して、3面リフレクタの振幅情報のみを使用して、エッジ散乱による位相への影響を受けないようにすることを目的としている。
さらに、本発明は、iii)入射角特性に関して、自然地形を利用して較正パラメータを算出することにより、リフレクタを多数配置することなく、観測領域全体の入射角について較正パラメータを算出可能にすることを目的としている。
本発明の偏波合成開口レーダ較正方法は、水平偏波用アンテナと垂直偏波用アンテナとを備えて、水平偏波と垂直偏波とを送信する一方、垂直偏波成分と水平偏波成分を含む対象物からの散乱波を受信して、観測した散乱マトリクスデータに含まれる水平偏波で送受信したHH偏波信号と垂直偏波で送受信したVV偏波信号間のインバランス(f1,f2)及び受信、送信における水平及び垂直偏波間のクロストーク(δ12, δ34)を補正することにより、偏波間の振幅と位相に関する誤差を除去する較正を行う。そして、散乱マトリクスの要素SHHとSVVの比f12=SVV/SHHを得るために、その位相Arg(f12)を、自然地形の散乱マトリクスの各要素SHHとSVVについてその一方の複素共役と他方の積S* HHVV(*:複素共役)の位相から求める。
この要素の比f12=|f12|exp{jArg(f12)}として、f12の振幅値|f12|のみを較正ターゲットから求める。また、求められたf12の振幅値|f12|のデータベースを作り、振幅特性を予測することにより、新たな観測において較正ターゲットを設置せずに自然地形を観測するだけで、振幅と位相の偏波較正を行う。
本発明の偏波合成開口レーダ較正装置は、較正ターゲットと自然地形を含んだ偏波合成開口レーダ画像と、較正ターゲットと自然地形が含まれる領域を示す座標などの指示データを基に、画像データから較正ターゲットと自然地形を含む領域の各ピクセルの散乱マトリクスを取り出して出力する画像データ取得処理部と、この出力された散乱マトリクスから、較正に必要なパラメータを算出する較正パラメータ算出処理部と、を備える。この較正パラメータ算出処理部は、較正ターゲットからHH偏波とVV偏波の振幅比を求める一方、自然地形データからは、クロストーク比、送受信のインバランス比、HH偏波とVV偏波の位相差を求めることにより、較正に必要なパラメータを求める。
また、過去の較正ターゲットのHH偏波とVV偏波の振幅比データとデータ読み込みの指示を与える指示データを基にデータを読み込むデータ取得処理部と、該データ取得処理部に読み込まれた過去のデータの変化をもとに、現在の振幅比を予測する較正ターゲット強度予測処理部と、をさらに備え、較正に必要なパラメータを求めるに際して必要なHH偏波とVV偏波の振幅比として、前記較正ターゲット強度予測処理部で予測された振幅比を用いる。
本発明によれば、較正用の器具(較正ターゲット)として3面リフレクタだけを使用し、HHとVV偏波の振幅比の算出のためにのみ3面リフレクタの観測量を使用できる。
また、3面リフレクタのHH偏波とVV偏波の振幅に関してデータベースを作成し、振幅特性を予測することにより3面リフレクタを設置せず、自然地形のみで較正を行うことが可能になる。その結果、観測の作業負担を低減できる。
前述したように、本発明における較正とは、(数2)中における下記の誤差行列R,Tを求めることを意味する。
Figure 0003742881
R,Tは送受信系における振幅、位相に関する誤差行列であり、それらの各要素は複素数である。f1,f2は受信、送信におけるHH,VV偏波間のインバランス、δ12, δ34は、偏波HからV偏波、偏波VからH偏波への回り込みであるクロストークを表す。
誤差行列R,Tが求まると、以下の式に基づき、対角化散乱行列を求めることができる。
Figure 0003742881
ここで、
Figure 0003742881
本発明は、Queganの方法(非特許文献2参照)を基にしている。Queganの方法では、自然地形と3面リフレクタを利用して較正に必要なパラメータを求めている。Queganの方法において、自然地形から求まるパラメータは、
(1)クロストーク比: u=δ2、w=δ1/f1、z=δ3、v=δ4/f2
(2)送受信のインバランス比: α=f1/f2
である。さらに、3面リフレクタと自然地形を利用して、
(3)受信チャンネルインバランス: k=f1
を算出する。但し、kを算出するとき、3面リフレクタが存在するSAR画像上のピクセルから散乱マトリクスを取り出し、SHHとSVVの要素の比f12=SVV/SHHを求める必要がある。本発明では、SHHとSVVの要素の比f12の振幅値|f12|のみを3面リフレクタからもとめ、位相Arg(f12)は自然地形(草原、森など)から行う較正方法である。但し、
12=|f12|exp{jArg(f12)}
である。
このように、本発明では、自然地形と3面リフレクタを観測することにより較正パラメータを算出する。偏波レーダにおいて、3面リフレクタの理論散乱特性は
Figure 0003742881
となり、SHHとSVVの要素のみが観測されるターゲットである。そのため、Queganの方法では、SHHとSVVの要素の比f12を算出する必要がある。この比f12の理論値は、以下のように1になる。
12=SVV/SHH=1
しかし、観測データ[O]から求まるf12は、様々な誤差要因から
Figure 0003742881
と与えられる。そのため、3面リフレクタを用いてHH偏波のVV偏波間の誤差が
振幅比:|OVV|/|OHH|、 位相差:θVV−θHH
のように求められる。
本発明では、この位相差θVV−θHHを自然地形から求める。一般に自然地形にある草原や森などでは、C-band以上の周波数において表面散乱と体積散乱が支配的となる。これらの散乱特性は、例えば以下のように与えられている。
1)表面散乱モデル
図8は、自然地形にある草原や森などで散乱する表面散乱の概念を示す図である。表面散乱の散乱マトリクスは、次式の通りとなる。
Figure 0003742881
Figure 0003742881
2)体積散乱モデル
図9は、自然地形にある草原や森などで散乱する体積散乱の概念を示す図である。体積散乱の散乱マトリクスは、次式の通りとなる。
Figure 0003742881
Figure 0003742881
*:複素共役、<>:アンサンブル平均
このとき、表面散乱モデルと体積散乱モデルにおけるθVV−θHHの位相差は、S* HHVVの位相から与えられる。結果的に、上記のモデルから算出した位相差は、θVV−θHH=0となる。これは、3面リフレクタの特性と同じである。そこで、自然地形を利用して3面リフレクタの代わりに位相差を算出できることを示している。よって、この特性を利用して、自然地形のS* HHVVの位相を較正パラメータ算出のデータとした。但し、振幅特性は、自然地形から求めることは困難なため、3面リフレクタから算出している。
また、各偏波合成開口レーダシステムに関して、較正パラメータである振幅特性と位相特性の経年変化を考えた場合、振幅特性の変化は位相特性に比べて少ないと考えられる。そこで、3面リフレクタを観測して得た振幅特性データのデータベースを作り、振幅特性を予測することにより、新たな観測において3面リフレクタを設置せずに自然地形を観測するだけで、振幅と位相の偏波較正が行える別の形態(実施例2参照)も考えられる。
本発明は、自然地形における散乱で表面散乱・体積散乱が主体的になり、2回散乱の影響が少なくなるC-band(4GHz)以上のレーダに適した手法である。
図1は、本発明に基づき較正を行う実施例1を例示する概略図である。
手順1
3面リフレクタと自然地形を含んだ偏波合成開口レーダ画像と、3面コーナリフレクタと自然地形が含まれる領域を示す座標などの指示データを用意する。
手順2
手順1のデータをもとに、画像データ取得処理部は、画像データから3面リフレクタと自然地形を含む領域の各ピクセルの散乱マトリクスを取り出して、較正パラメータ算出処理部に出力する。
手順3
手順2で取り出した散乱マトリクスから、較正に必要なパラメータを算出する。3面リフレクタからは、HH偏波とVV偏波の振幅比|f12|を求める。また、自然地形からは、クロストーク比u=δ2,w=δ1/f1、z=δ3、v=δ4/f2、送受信のインバランス比α=f1/f2、HH偏波とVV偏波の位相差Arg(f12)を求める。以上から、較正に必要なパラメータf1, f212, δ34が求まる。
手順4
較正パラメータ算出処理部は、手順3で求めた較正パラメータf1, f212, δ34とHH偏波とVV偏波の振幅比|f12|(3面リフレクタの強度データ)を出力する。
図2は、本発明に基づき較正を行う実施例2を例示する概略図である。
手順1
過去の3面リフレクタのHH偏波とVV偏波の振幅比|f12|データとデータ読み込みの指示を与える指示データを用意する。
手順2
データ取得処理部は、手順1のデータと指示データをもとに、データを読み込む。
手順3
3面リフレクタ強度予測処理部は、データ取得処理部に読み込まれた過去のデータの変化をもとに、現在の振幅比|f12|を予測して、画像データ取得処理部に出力する。予測の方法しては、最小二乗法や、平均値を用いるなどの色々な方法が考えられる。
手順4
自然地形を含んだ偏波合成開口レーダ画像データと、自然地形が含まれる領域を示す座標などの指示データ、|f12|の予測値を用意する。
手順5
画像データ取得処理部は、手順4のデータをもとに、画像データから自然地形を含む領域の各ピクセルの散乱マトリクスを取り出す。
手順6
較正パラメータ算出処理部は、手順5で取り出した散乱マトリクスと|f12|の予測値から、較正に必要なパラメータを算出する。自然地形から、クロストーク比u=δ2,w=δ1/f1、z=δ3、v=δ4/f2、送受信のインバランス比α=f1/f2、HH偏波とVV偏波の位相差Arg(f12)を求める。さらに|f12|の予測値を利用して、較正に必要なパラメータf1, f212, δ34を求める。
手順7
較正パラメータ算出処理部は、手順6で求めた較正パラメータf1, f212, δ34を出力する。
次に、HH偏波とVV偏波の位相差(Arg(f12))を求める本発明の手法についてさらに説明する。
手順1
自然地形の観測を行う。図3は、観測したSAR画像を示している。この画像データの各緒言は、以下の通りである。
中心周波数 9.5547[GHz]
入射角 32.8−46.2[deg.]
分解能 1.5[m]X 1.5[m]
画像サイズ 4000 X 4000 pixels
データ形式 4-look scattering matrix
手順2
各ピクセル毎の位相(Arg(Shh*Svv))、或いは画像を小ブロックに分割してその小ブロック毎の平均位相(Arg(<Shh*Svv>))を演算し、そして、これら位相或いは小ブロック毎の平均位相に該当するピクセル数を集計する。この集計のために、例えば、位相に基づきヒストグラムを作成する。
図4(A)は、図3に示した4000 X 4000 pixelsのSAR画像データについて、各ピクセル毎に演算した位相を濃淡で表示している。そして、図4(B)は、横軸に位相を、縦軸にその位相をとるピクセル数を表示したヒストグラムである。中央の位相ゼロ近くに位置するピークの中心位相が、HH偏波とVV偏波の位相差(Arg(f12)である。
但し、図4(B)においては、ピークがなだらかで、その中心位相は必ずしも明確とは言えない。この場合、画像を小ブロックに分割してその小ブロック毎の平均位相を演算することにより、ピークが明確となる。図5(A)は、11ピクセルX11ピクセルの小ブロック毎の平均位相を、濃淡で表示している。そして、図5(B)は、そのヒストグラムを示している。図5(B)に示されるように、そのピーク位相は明確であり、-27.75°と読み取ることができる。このピーク位相は、自然地形の海とか田に相当するものである。なお、図5(B)には、もう一つのピークが示されているが、このピークは、人工地形に相当するものであり、その位相は、-158.66°と読み取ることができる。これら2つのピーク間位相は、通常180°あるとされているものであるが、このヒストグラムでは186.41°となっていて、略間違いが無いということができる。
本発明に基づき較正を行う実施例1を例示する概略図である。 本発明に基づき較正を行う実施例2を例示する概略図である。 自然地形の観測をしたSAR画像を示す図である。 HH偏波とVV偏波の位相差(Arg(f12))を求めることを説明する図であり、(A)は、図3に示した4000 X 4000 pixelsのSAR画像データについて、各ピクセル毎に演算した位相を濃淡で表示し、かつ、(B)は、横軸に位相を、縦軸にその位相をとるピクセル数を表示したヒストグラムである。 HH偏波とVV偏波の位相差(Arg(f12))を求めることを説明する図であり、(A)は、11ピクセルX11ピクセルの小ブロック毎の平均位相を、濃淡で表示し、かつ、(B)は、そのヒストグラムを示している。 エッジ散乱の影響について説明する図である。 入射角特性対応について説明する図である。 自然地形にある草原や森などで散乱する表面散乱の概念を示す図である。 自然地形にある草原や森などで散乱する体積散乱の概念を示す図である。

Claims (6)

  1. 水平偏波用アンテナと垂直偏波用アンテナとを備えて、水平偏波と垂直偏波とを送信する一方、垂直偏波成分と水平偏波成分を含む対象物からの散乱波を受信して、観測した散乱マトリクスデータに含まれる水平偏波で送受信したHH偏波信号と垂直偏波で送受信したVV偏波信号間のインバランス(f1,f2)及び受信、送信における水平及び垂直偏波間のクロストーク(δ12, δ34)を補正することにより、偏波間の振幅と位相に関する誤差を除去する較正を行う偏波合成開口レーダ較正方法において、
    散乱マトリクスの要素SHHとSVVの比f12=SVV/SHH=(|SVV|/|SVV|)exp{jArg(S* HHVV)}を得るために、その位相Arg(f12)を、自然地形の散乱マトリクスの各要素SHHとSVVについてその一方の複素共役と他方の積S* HHVV(*:複素共役)の位相から求めることから成る偏波合成開口レーダ較正方法。
  2. 前記要素の比f12=|f12|exp{jArg(f12)}として、f12の振幅値|f12|のみを較正ターゲットから求めることから成る請求項1に記載の偏波合成開口レーダ較正方法。
  3. 前記求められたf12の振幅値|f12|のデータベースを作り、振幅特性を予測することにより、新たな観測において較正ターゲットを設置せずに自然地形を観測するだけで、振幅と位相の偏波較正を行う請求項2に記載の偏波合成開口レーダ較正方法。
  4. 前記散乱マトリクスの一方の要素の複素共役と他方の要素の積S* HHVVの位相を求めるために、観測データの各ピクセル毎の位相、或いは該観測データを小ブロックに分割してその小ブロック毎の平均位相を演算し、該演算した位相或いは小ブロック毎の平均位相に基づき該当するピクセル数を集計し、該集計したピクセル数のピークに相当する位相を得ることから成る請求項1に記載の偏波合成開口レーダ較正方法。
  5. 水平偏波用アンテナと垂直偏波用アンテナとを備えて、水平偏波と垂直偏波とを送信する一方、垂直偏波成分と水平偏波成分を含む対象物からの散乱波を受信して、観測した散乱マトリクスデータに含まれる水平偏波で送受信したHH偏波信号と垂直偏波で送受信したVV偏波信号間のインバランス(f1,f2)及び受信、送信における水平及び垂直偏波間のクロストーク(δ12, δ34)を補正することにより、偏波間の振幅と位相に関する誤差を除去する較正を行う偏波合成開口レーダ較正装置において、
    較正ターゲットと自然地形を含んだ偏波合成開口レーダ画像と、較正ターゲットと自然地形が含まれる領域を示す座標などの指示データを基に、画像データから較正ターゲットと自然地形を含む領域の各ピクセルの散乱マトリクスを取り出して出力する画像データ取得処理部と、
    この出力された散乱マトリクスから、較正に必要なパラメータを算出する較正パラメータ算出処理部と、を備え、
    該較正パラメータ算出処理部は、較正ターゲットからHH偏波とVV偏波の振幅比を求める一方、自然地形データからは、クロストーク比、送受信のインバランス比、HH偏波とVV偏波の位相差を求めることにより、較正に必要なパラメータを求めることを特徴とする偏波合成開口レーダ較正装置。
  6. 過去の較正ターゲットのHH偏波とVV偏波の振幅比データとデータ読み込みの指示を与える指示データを基にデータを読み込むデータ取得処理部と、該データ取得処理部に読み込まれた過去のデータの変化をもとに、現在の振幅比を予測する較正ターゲット強度予測処理部と、をさらに備え、
    前記較正に必要なパラメータを求めるに際して必要なHH偏波とVV偏波の振幅比として、前記較正ターゲット強度予測処理部で予測された振幅比を用いることを特徴とする請求項5に記載の偏波合成開口レーダ較正装置。
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