JP3738327B2 - サービス情報受信装置用情報記憶媒体、サービス情報受信装置、並びにサービス情報送受信システム、サービス情報送受信システムの送受信方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、FM多重放送による有料のサービス情報(選択呼出しサービスを含む)の受信及び送受信に好適な情報記憶媒体及び情報記憶媒体を用いたサービス情報受信装置、並びにサービス情報送受信システム及びその送受信方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、FM放送電波に文字情報等のサービス情報を多重させて送信し、そのサービス情報を受信側に設けた表示手段に表示させるFM放送電波を媒体としたサービスが考えられている。このサービスは、いわゆ移動体FM文字多重放送とも称され、見えるラジオ(Visual Information Radio)として実用化されつつある。
【0003】
具体的には、送信側のFM放送局から通常のFM放送電波に文字や数字等の表示情報を多重化させた電波を送信し、受信側に設けた液晶ディスプレイ付きFMラジオにより前記電波を受信して、FM放送電波と文字や数字等の表示情報等とを分離し、表示情報を文字コードに変換して液晶ディスプレイに表示し利用者の視認に供するようにしたものである。これにより、利用者は例えば天気予報、交通情報等を文字により視認することが可能となる。この移動体FM文字多重放送においては、無料のサービス情報の提供の他、特定のサービス情報については有料化することが考えられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述した移動体FM文字多重放送における有料サービス情報を利用者に提供する場合、この移動体FM文字多重放送を営む事業者は何等かの方法で利用者から利用料金を徴収する必要がある。しかし、単純に事業者と利用者との間の料金月払い契約等で徴収しようとすると、利用者側の支払い滞納等が生じ易く、利用者の管理が煩雑になるという問題がある。
【0005】
また、利用者側にしてみれば、事業者又は金融機関等へ利用料金を支払いに行かなければばならず、利用者側の負担が大きいという問題がある。更に、移動体FM文字多重放送の場合、FM放送電波を利用する関係上支払い滞納の利用者のみサービス情報の提供を中止することは実際上困難である。
【0006】
そこで、本発明は、有料のサービス情報の放送を行う際に、利用者にとって利用料金の支払い処理が簡略であり、事業者にとって煩雑さを伴うことなく利用者を管理することのできる情報記憶媒体及び情報記憶媒体を用いたサービス情報受信装置、並びにサービス情報送受信システム及びその送受信方法を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため本発明にかかる情報記憶媒体にあっては、送信源から送信される複数種の有料のサービス情報を受信する受信手段と、前記受信手段により受信された前記有料のサービス情報を表示する表示手段と、複数ある有料のサービス情報種別の中から所望のサービス情報種別を予め選択する第1の選択手段と、前記第1の選択手段により選択される有料のサービス情報種別数を、ポイント数情報により示されるポイント数に応じて制限する選択数制限手段と、前記第1の選択手段により予め選択された有料のサービス情報種別の中から所望のサービス情報種別を選択する第2の選択手段と、この第2の選択手段により選択されたサービス情報種別のサービス情報の前記表示手段による表示を受信有効期間内においてのみ許可する表示制御手段とを備えたサービス情報受信装置に着脱可能とされているサービス情報受信装置用情報記憶媒体であって、前記ポイント数を示すポイント数情報と、前記表示制御手段によるサービス情報の表示を許可する期間である前記受信有効期間とを記憶してなる。
【0008】
また、本発明にかかるサービス情報受信装置にあっては、送信源から送信される複数種の有料のサービス情報を受信する受信手段と、前記受信手段により受信された前記有料のサービス情報を表示する表示手段と、ポイント数を示すポイント数情報と受信有効期間とを記憶する装置本体に対して着脱可能な情報記憶媒体と、複数ある有料のサービス情報種別の中から所望のサービス情報種別を予め選択する第1の選択手段と、前記第1の選択手段により選択される有料のサービス情報種別数を、前記情報記憶媒体に記憶されている前記ポイント数情報により示されるポイント数に応じて制限する選択数制限手段と、前記第1の選択手段により予め選択された有料のサービス情報種別の中から所望のサービス情報種別を選択する第2の選択手段と、この第2の選択手段により選択されたサービス情報種別のサービス情報の前記表示手段による表示を、前記情報記憶媒体に記憶されている前記受信有効期間内においてのみ許可する表示制御手段とを備えている。
【0009】
さらに、本発明にかかるサービス情報受信装置にあっては、前記受信手段は、さらに前記送信源から送信される、サービス情報のリスト情報及び各サービス情報の有料、無料情報を受信し、前記表示制御手段は、さらに前記リスト情報に基づきサービス情報のリストを前記表示手段の表示に供するとともに、前記有料情報に基づき前記リスト内の対応するサービス情報のリスト表示を、前記無料情報に基づくサービス情報のリスト表示とは異なる態様で前記表示手段の表示に供する。また、前記受信手段は、さらに前記送信源から送信される、有料のサービス情報毎の見本となるサービス情報である見本サービス情報とこの見本サービス情報の有無を示す識別情報とを受信し、前記表示制御手段は、さらに前記識別情報に基づいて、当該有料のサービス情報に対応する前記見本サービス情報の有無を前記表示手段の表示に供するとともに、所定の操作に応答して対応する見本サービス情報を前記表示手段の表示に供する。
【0010】
また、本発明にかかるサービス情報送受信システムにあっては、複数種の有料のサービス情報を送信するサービス情報送信装置と、前記有料のサービス情報を受信し、表示手段にて表示するサービス情報受信装置とからなるサービス情報送受信システムにおいて、前記サービス情報送信装置は、各有料のサービス情報の情報料に対応した重み付けポイント数を送信する送信手段を有し、前記サービス情報受信装置は、前記有料のサービス情報の最大選択ポイント数が記憶され装置本体に着脱可能な情報記憶媒体が装置本体に装着されている際に、該情報記憶媒体に記憶されている前記最大選択ポイント数を前記重み付けポイント数の合計が越えない範囲内において任意の有料のサービス情報を選択する選択手段と、この選択手段により選択されたサービス情報を前記表示手段の表示に供する制御手段とを有し、前記送信手段は、さらに前記有料のサービス情報毎の見本となるサービス情報である見本サービス情報とこの見本サービス情報の有無を示す識別情報とを、サービス情報のリスト情報とともに送信し、前記制御手段は、さらに前記識別情報に基づいて、当該有料のサービス情報に対応する前記見本サービス情報の有無を前記表示手段の表示に供するとともに、所定の操作に応答して前記対応する見本サービス情報を前記表示手段の表示に供する。
【0011】
また、前記送信手段は、さらに無料のサービス情報とサービス情報のリスト情報、及び各サービス情報の有料、無料情報を送信し、前記制御手段は、さらに前記リスト情報に基づきサービス情報のリストを前記表示手段の表示に供するとともに、前記有料情報に基づき前記リスト内の対応するサービス情報のリスト表示を、無料のサービス情報のリスト表示とは異なる態様で前記表示手段の表示に供するように構成されている。あるいは、前記送信手段は、さらに前記有料のサービス情報の見本である見本サービス情報とこの見本サービス情報の有無を示す識別情報とを、サービス情報のリスト情報とともに送信し、前記制御手段は、さらに前記識別情報に基づいて、前記見本サービス情報の有無を前記表示手段の表示に供するとともに、所定の操作に応答して対応する見本サービス情報を前記表示手段の表示に供するように構成されている。
【0012】
また、本発明は、サービス情報送受信システムの送受信方法であって、送信手段は複数種の有料のサービス情報とこれらのサービス情報の情報料に対応した重み付けポイント数を送信し、受信手段は前記複数種の有料のサービス情報から任意のサービス情報を選択できるものであって、受信有効期間と前記有料のサービス情報の最大選択ポイント数を該受信手段に脱着可能な情報記憶媒体に記憶するとともに、当該選択した有料のサービス情報の重み付けポイント数の合計が前記最大選択ポイント数を越えない範囲内において、且つ前記受信有効期間内において前記有料のサービス情報を選択できるように構成されている。
【0014】
【作用】
前記情報記憶媒体には、前記ポイント数を示すポイント数情報が記憶されている。したがって、この情報記憶媒体を、その装着により有料のサービス情報が受信可能なサービス情報受信装置を有する送受信システムに用いることにより、情報記憶媒体を販売する時点で、サービス情報のポイント数に対応した課金が可能となる。また、さらに受信有効期間をも記憶させておけば、ポイント数と受信有効期間との組み合わせにより多様な課金形態を採用することができる。
【0015】
また、前記構成のサービス情報受信装置においては、第1の選択手段が情報記憶媒体に記憶されているポイント数内おいて任意の有料のサービス情報種別を選択し、第2の選択手段が第1の選択手段により予め選択された有料のサービス情報種別の中から所望のサービス情報種別を選択すると、制御手段は、この選択された有料のサービス情報の表示手段による表示を許可する。したがって、利用者はポイント数内において自由にサービス情報を選択し得る一方、サービス情報を提供する事業者は、情報記録媒体を介して、利用者が受けることが可能なサービス情報の数を管理することができる。また、制御手段が情報記憶媒体に記憶された受信有効期間においてのみ、選択されたサービス情報を表示に供することにより、事業者はサービス情報の選択数と期間との両面から使用者を自己の管理下に置くことが可能となる。さらに、有料のサービス情報の重み付けポイント値の合計が、ポイント数を越えない範囲内において、第1の選択手段が有料のサービスを選択することにより、サービス情報の重要度に応じてポイント数内で選択し得るサービス情報の数が変化し、延いてはサービス情報の重要度に応じた課金形態が形成される。
【0016】
さらに、表示手段にてサービス情報のリストを表示し、このときリスト内において有料のサービス情報表示を無料のサービス情報表示と異なる態様で表示することにより、狭い面積からなる表示手段であっても、両者の相違が明瞭となる。また、表示手段が見本サービス情報の有無を表示するとともに、所定の操作に応答して対応する見本サービス情報を表示することにより、必要な見本サービス情報のみを適時的に表示させ得る。
【0017】
加えて、前記構成のサービス情報送受信システムにおいては、サービス情報受信装置側から有料及び無料のサービス情報とともに、各有料のサービス情報の重み付けポイント値が送信される。そして、サービス情報受信装置側において選択手段は、重み付けポイント値の合計が、最大選択ポイント数を越えない範囲内において、任意の有料のサービスを選択する。したがって、サービス情報の重要度に応じて最大選択ポイント数内で選択し得るサービス情報の数が変化し、よって、記憶された最大選択ポイント数によって異なる料金で情報記憶媒体の販売を行うことにより、サービス情報の重要度に応じた課金システムを構築できる。
【0018】
また、サービス情報送信装置側から、サービス情報のリスト情報と各サービス情報の有料、無料情報とを送信し、サービス情報受信装置側において、表示手段にてサービス情報のリストを表示し、このときリスト内において有料のサービス情報表示を無料のサービス情報表示と異なる態様で表示する。したがって、リストにおいて、有料のサービス情報と無料のサービス情報とを明瞭に識別できる。
さらに、サービス情報送信装置側から、有料のサービス情報の見本である見本サービス情報と、この見本サービス情報の有無を示す識別情報とを前記リスト情報とともに送信し、サービス情報受信装置側において、見本サービス情報の有無を前記表示手段の表示に供するとともに、所定の操作に応答して対応する見本サービス情報を表示する。よって、この見本サービス情報の表示により、有料のサービス情報の概要を示して、その受信を促すことが可能となる。
【0019】
また、前記構成のサービス情報送受信システムの送受信方法においては、選択したサービス情報の重み付けポイント数の合計が前記最大選択ポイント数を超えない範囲内において、且つ受信有効期間内においてサービス情報を選択でき、これにより、利用者にサービス情報の選択の自由を与えつつ課金が可能となる。また、受信有効期間とサービス情報の最大選択ポイント数とが情報記憶媒体に記憶されることにより、利用者は享受するサービス情報の種類や期間に応じて適宜の情報記録媒体を選択して購入し得る。
【0020】
さらに、選択したサービス情報の重み付けポイントの合計が最大選択ポイントを超えない範囲内において、且つ前記受信有効期間内において前記サービス情報を選択できることから、サービス情報の質と量とを考慮した課金体系が確立される。
【0021】
この移動体FM文字多重放送のシステムは、有料及び無料のサービス情報を多重化したFM放送電波を送信する事業者であるFM放送局3と、このFM放送局3からのFM放送電波を受信する本実施例のサービス情報受信装置1と、このサービス情報受信装置1において、有料のサービス情報を受信する際に用いる情報記憶媒体であるICカード2の販売を行う、コンビニエンスストア等の販売店4とから構成され、この販売店4は前記FM放送局3と所定のカード売買契約等を交わしている。
【0022】
次に、前記サービス情報受信装置1について、図2から図5を参照して説明する。
【0023】
このサービス情報受信装置1には、図2に示すように、略直方体状の装置本体1Aの表面に、キー入力部5、サービス情報等を表示する表示手段としての表示部6が設けられている。キー入力部5には、文字削除キー7、機能選択キー8、ひらがな、カタカナ及び数字を選択する文字・数字選択キー9、絵文字キー10、“あ”〜“わ”のひらがな及び“1”〜“0”の数字を入力するひらがな・数字入力キー群11、放送電波のチューニングを行うチューニングキー12、ラジオ、サービス情報の切り替えキー13、情報メモリー14、情報メニューキー15、OKキー16、FM多重の番組選択、カーソル移動、実行、計算実行等を行うカーソルキー17、情報バンク、電話、計算、シークレット等のモードを選択するモードキー群18等が設けられている。
【0024】
前記サービス情報受信装置1の一方の側面には、図3に示すように、ステレオヘッドホン用ジャック19、音量調整ダイヤル20、電源スイッチ21が設けられている。前記サービス情報受信装置1の他方の側面には、図4に示すように、情報記憶媒体であるICカード2を装着するスロット22が設けられている。
【0025】
図5は、前記サービス情報受信装置1の構造を示すブロック図であり、FM放送電波を受信し対応する音声を発音するFMラジオ部30と、このFMラジオ部30により受信したFM放送電波に多重化されている有料、無料のサービス情報の受信に対する各種の処理を行うサービス情報受信部40とを有している。
【0026】
前記FMラジオ部30は、FM放送電波を受信するアンテナ31と、FM放送電波のチューニングを行うFMチューナ32と、FM信号の復調を行うFM復調器33と、復調されたFM信号をステレオ信号にするステレオ復調器34と、このステレオ復調器34の出力信号を増幅する一対のアンプ35a,35bと、アンプ35a,35bで増幅された信号を音声として出力する一対のスピーカ36a,36bとを具備している。前記ステレオヘッドホン用ジャック19にステレオヘッドホンを装着してFMステレオ放送を聴取することも勿論可能である。
【0027】
前記サービス情報受信部40は、前記FM復調器33に接続され、前記FMステレオ放送のL、R信号の変調度に対して多重信号の大きさ(レベル)を4〜10%まで変化するデジタル変調を行いFM放送電波に多重化されているサービス情報を分離するL−MSK(Level Controlled Minimam Shift Keying)復調器41と、誤り訂正符号器42と、分離されたサービス情報に対する各種の処理を行う受信処理部43とを有している。
【0028】
この受信処理部43に対して、処理プログラムを格納したROM44と、前記キー入力部5及び表示部6と、前記ICカード2に対する読取り書き込み処理を行うカード処理部45と、受信データ(受信情報)を記憶する受信データメモリ47及び前記キー入力部5からの入力データ(入力情報)を記憶する入力データメモリ48と、受信処理部43の処理結果に応じて警報を発するブザー等の報音部49と、前記キー入力部5におけるチューニングキー12の操作に応じて前記FMチューナ32の受信チューニングを行う受信制御部55とが接続されている。
【0029】
図6は、前記ICカード2の構成を示すブロック図であり、このICカード2は、サービス情報受信装置1本体とデータの授受を行うコネクタ51と、後述する有効期間相対値データ等を記憶するEEPROM52と、暗号化受け渡し用のCPU53とから構成されている。
【0030】
図7は、このICカード2におけるEEPROM52のメモリエリア構造を示すものであり、有効期間相対値データ記憶領域52a、使用開始日データ書き込み領域52b、使用終了日データ書き込み領域52c、未使用フラグデータ書き込み領域52d、及び有料番組許可数データ記憶領域52eが設けられている。有効期間相対値データ記憶領域52aには、有効期間相対値データUDが予め記憶されており、この有効期間相対値データUDは、“日”を単位として1〜365のいずれかの相対有効期間を示す9ビットデータで構成され、例えば6ケ月であれば“182”を示すデータが、12ケ月であれば“365”を示すデータが、工場出荷時等において予め記憶されている。
【0031】
使用開始日データ書き込み領域52bには、後述する処理により使用開始年データSKYDと、使用開始月日データSKDDとが書き込まれる。使用開始年データSKYDは、1994年から2010年まで示す4ビットデータで書き込まれ、使用開始月日データSKDDは、1日から365日に対応する0〜364の9ビットデータで書き込まれる。したがって、例えば使用開始日が1994年12月31であるとすると、SKYDとして“1994”を示す4ビットデータが書き込まれ、SKDDとして12月31日に対応する“364”を示す9ビットデータが書き込まれることとなる。
【0032】
使用終了日データ書き込み領域52cにも、後述する処理により使用終了年データSSYDと、使用終了月日データSSDDとが、同様にして各々1994年から2010年まで示す4ビットデータと、1日から365日に対応する0〜364の9ビットデータで書き込まれる。さらに、未使用フラグデータ書き込み領域52dにも、工場出荷時等において予め未使用を示すフラグMF=1が書き込まれており、このフラグMFは、このICカード2の使用が開始された時点で、使用開始済みを示すMF=0に書き換えられる。
【0033】
有料番組許可数データ記憶領域52eには、有料のサービス情報の最大選択ポイント数としての有料番組許可数データUBDが工場出荷時等において予め書き込まれており、この有料番組許可数データUBDは1番組〜3番組に対応する“1”〜“3”のいずれかの値からなる。この有料番組許可数データUBDと前記有効期間相対値データUDとは、当該ICカード2の種類及び販売価格に応じて異なり、販売価格の高いICカード2ほど、大きな値からなる有料番組許可数データUBDと有効期間相対値データUDとが記憶されている。
【0034】
図8は、前記FM放送局3に配置されるサービス情報送信装置70を示すものであり、このサービス情報送信装置70は、送信部71と、多重化処理部72と、後述するような有料、無料のサービス情報を多重化処理部72に送り出す送信処理手段である送信処理部73、及び現在年月日データを発生する計時部74を具備している。送信部71は、音声情報のステレオ変調を行うステレオ変調器75と、FM変調器76と、送信器77と、送信アンテナ78とを具備している。多重化処理部72は、符号化部82、多重化部79、誤り訂正付加器80、L−MSK変調器81を具備している。
【0035】
前記FM放送電波に多重化されるサービス情報の送信信号フォーマットについて図9を参照して説明する。サービス情報の送信情報は、年月日データHD、番組表データと、これに続くサービス情報である番組1〜番組Nの内容データとで構成され、これら一連のデータが繰り返し送信される。番組表データは、番組表であることを示すID(ID=HI)、番組総数BS、及び番組固有データで構成される。この番組固有データは、番組名BM、有料放送コードHU(“0”で無料を示し“1”で有料を示す)、見本番組有無コードMB(“0”で見本番組無し“1”で見本番組有りを示す)、及び有料番組の重み付けポイント値としての料金割増コードKY(“1”〜“3”の割増倍率を示す)とで構成されている。
【0036】
なお、図示は実データであり、実際は誤り訂正用のチェックサムや暗号化処理等を行って送信される。また、無料番組の場合には、料金割増コードKY=0である。さらに、前記受信データメモリ47には、この図9に示した送信信号フォーマットと同一構成からなるメモリエリアが設けられており、同図に示したサービス情報の全てのデータが受信データメモリ47のメモリエリアに記憶される。次に、前記サービス情報受信装置1の動作を図10以降に示したフローチャートに従って説明する。なお、フローにおいては、下記に示すデータ及びレジスタを用いている。
インクリメントレジスタNR:KBR1〜4を指定するための値を格納する。
【0037】
すなわち、サービス情報受信装置1内の受信処理部43は、電源の投入に伴って図10〜12に示した一連のフローに従って動作を開始し、電源の投入に応答して期限切れレジスタKGRをセットし(SA1)、年月日データHDの受信を監視する(SA2)。そして、前述したフォーマットからなる送信信号から年月日データHDが受信されると、この年月日データHDをGRに格納する。ここで、GRは前記のようにGYR及びGDRの両レジスタを示すことから、この受信した年月日データHDのうち、4ビットの現在年データを現在年データレジスタGYRに格納し、9ビットの現在月日データを現在月日データレジスタGDRに格納する(SA3)。
【0038】
次に、番組表を示すIDであるHIの受信を監視して(SA4)、HIを受信したならば番組表データを取り込む(SA5)。引き続き、前記情報メニューキー15の状態を検出して、その操作により番組選択画面表示モードが設定されているか否かを判別し(SA6)、番組選択画面表示モードが設定されていない場合にはSA8に進み、設定されている場合には後述する番組選択画面作成処理(SA7)を実行する。また、SA6又はSA7に続くSA8では、番組内容データを取り込み、引き続き後述する番組選択操作処理(SA9)を実行する。次に、ICカード2がスロット22に装着されているか否かを検出し(SA10)、装着されていない場合には、レジスタKGRに1をセットした後(SA26)、SA2に戻る。
【0039】
そして、ICカード2がスロット22に装着されたならば、このICカード2に予め記憶されているフラグMFの状態を読み取って、MF=1であるか否かを判別する(SA11)。この判別の結果、MF=1であって、当該ICカード2が未使用であれば、この日が当該ICカード2の使用開始日である。したがって、GYRに格納されている現在年データを、使用開始年データSKYDとして、EEPROM52の使用開始日データ書き込み領域52bに書き込むとともに、GDRに格納されている現在月日データを、使用開始月日データSKDDとして、前記使用開始日データ書き込み領域52bに書き込む(図11SA12)。
【0040】
次に、EEPROM52の有効期間相対値データ記憶領域52aから、有効期間相対値データUDを読み取って、この有効期間相対値データUDとGDRに格納されている現在月日データを加算し、その値を日付演算レジスタHZRに格納する(SA13)。引き続き、HZRの値が364以下であるか否かを判別する(SA14)。ここで、HZRの値が364以下であれば、“年”の値を繰り上げなくても、現在年と、現在月日+有効期間相対データとで、使用終了日を示すことができる。
【0041】
よって、この場合にはGYRに格納されている現在年データをそのまま、使用終了年データSSYDとして、使用終了日データ書き込み領域52cに書き込むとともに(SA15)、HZRに格納されている“現在月日+有効期間相対データ”を使用終了月日データSSDDとして、使用終了日データ書き込み領域52cに書き込む(SA16)。しかる後に、当該ICカード2が使用開始済みとなったことを示すべく、フラグMFをリセットした後(SA19)、KGRをリセットして(SA20)、当該ICカード2が有効期限内にであることを示し、引き続き、後述する有料番組受信設定処理(SA21)を実行して、SA2に戻る。
【0042】
しかし、SA14での判別の結果、HZRの値が364を超える場合には、“年”の値を繰り上げなければ、1日から365日に対応する0〜364の数値で使用終了日を表すことができない。そこで、GYRに格納されている現在年データの値をインクリメントして、このインクリメントした値を使用終了年データSSYDとして、使用終了日データ書き込み領域52cに書き込む(SA17)。引き続き、HZRに格納されている“現在月日+有効期間相対データ”から364を減じて、その値を使用終了月日データSSDDとして、同使用終了日データ書き込み領域52cに書き込む(SA18)。しかる後に、前述したSA19〜SA21の処理を行って、SA2に戻る。
【0043】
他方、SA11での判別の結果MF=0であれば、このICカード2は既に使用開始済みのものである。そして、使用開始済みの状態にある場合には、先ず使用終了年データSSYDとGYRに格納されている現在年データとを比較し、SSYD≦GYRであるか否かを判別する(図12SA22)。この判別の結果、SYD≦GYRでなければ、この時点で当該ICカード2は期限切れでないことが明らかであり、よって、期限切れレジスタKGRに“0”をセットして有効期限内であることを示した後(SA25)、SA2に戻る。
【0044】
また、SA22でSSYD≦GYRであった場合には、使用終了年データと現在年データとが一致している場合も有り得る。そこで、次に、使用終了月日データSSDDとGDRに格納されている現在月日データとを比較し、SSDD≦GDRか否かを判別する(SA23)。この判別の結果、SSDD≦GDRでなければ、当該ICカード2は有効期限内であることから、期限切れレジスタKGRに“0”をセットして有効期限内であることを示す(SA25)。しかし、SA22でSSYD≦GYRであり、かつ、SA23でSSDD≦GDRであった場合には、当該ICカード2は既に有効期限切れとなっていることから、KGRに“1”をセットして期限切れであることを示した後(SA24)、SA2に戻る。
【0045】
なお、この実施例においては図10のSA6で、番組選択画面表示モードが設定されているか否かを判別し、設定されている場合にのみ番組選択画面作成処理(SA7)を実行するようにした。しかし、SA6の判別を行うことなく、番組表データを取り込んだ後(SA6)、即時に番組選択画面作成処理を行うようにしてもよい。
【0046】
この番組選択画面作成処理(SA7)は、図13に示すフローに従って行われ、表項目、枠を描画した後(SB1)、BM1〜Nの番組名を表示する(SB2)。このSB1及びSB2の処理により、図16(A)に示すように表示部6には、「番組名」「有料」「見本番組」「割増」の表項目とともに枠が表示される。引き続き、有料放送コードUH=1である番組の「有料」欄に「〇」を描画するとともに(SB3)、見本番組有無コードMB=1である番組の「見本番組」欄に「〇」を描画する(SB4)。
【0047】
次に、料金割増コードKYの値が1を超える番組があるか否か判別して(SB5)、KY=0であって無料番組である場合及びKY=1である場合には、SB6の処理を行うことなく、SB7に進む。また、KY=2or3である場合には、その番組の「割増」欄に「×」とKYの値を描画する(SB6)。したがって、例えば受信信号が下記及び図9に示したデータを有しているとすると、以上の処理により図16(A)に示すように、「番組名」には「番組あ」〜「番組え」が表示され、「有料」欄には「番組い」〜「番組え」に対応して「〇」が表示され、「見本番組」欄には「番組う」及び「番組え」に対応して「〇」が表示されるとともに、「割増」欄には「番組え」に対応して「×2」が表示されることとなる。
【0048】
BS=4
BM=番組あ、UH=0,MB=0,KY=0,BB=1
BM=番組い、UH=1,MB=0,KY=1,BB=2
BM=番組う、UH=1,MB=1,KY=1,BB=3
BM=番組え、UH=1,MB=1,KY=2,BB=4
また、SB5及びSB6に続くSB7では、期限切れレジスタKGR=1であるか否かを判別するが、このKGRは図10のSA1で初期時にセットされていることから、始動時においてはKGR=1であり、よって、有料放送コードUH=1の番組の「有料」欄を網掛けするとともに(SB8)、UH=1かつ見本番組有無コードMB=0の番組の「番組名」欄を網掛けする(SB9)。このSB8及びSB9の処理により、図16(A)に例示するように、「番組い」の「番組名」欄及び「番組い」〜「番組え」の「有料」欄に網掛けが表示される。つまり、「番組名」欄の網掛けにより、見本番組のない有料番組であることが示されるとともに、「有料」欄の網掛けにより、表示不可能な有料番組であることが示される。
【0049】
また、KGR=0であって、後述するようにこのICカード2が期限内である場合には、SB7からSB10に進み、有料放送コードUH=1の番組の「有料」欄を網掛けする(SB10)。次に、NRに“1”をセットした後(SB11)、このNRの示すKBRの値の「有料」欄の網掛けを消す(SB12)。ここで、許可番組番号レジスタKBRは、前述のようにKBR1〜4で構成され、KBR1〜3には、後述する処理により有料視認することに決めた番組番号(本例の場合1〜4のいずれか)が格納され、このとき有料視認することを決めた番組番号はKBR1から順に格納され、また、KBR4は常時に“0”が格納されている。
【0050】
そこで、先ずSB11では、NR=1をセットして、続くSB12でKBR1の値に対応する番組番号の「有料」欄の網掛けを消し、これにより当該番組番号の番組が有料視認として選択されたことを示す。次に、このKBR1の値の番組の見本番組有無コードMB=1であるか否かを判別し(SB13)、MB=1であって見本番組がある場合には、同番組に対応する「見本番組」欄を網掛けする(SB14)。これにより、この番組は有料視認として選択されたから、見本番組の視認は不要であることを示す。引き続き、NRをインクリメントした後(SB15)、このインクリメントしたNRの示すKBRの値が“0”であるか否かを判別し(SB16)、“0”でない場合にはSB12に戻り、“0”である場合には、この番組選択画面作成処理を終了する。
【0051】
したがって、KBR1〜3の全てに“1”〜“4”のいずれかの値が格納されている場合には、SB12〜SB16のループが3回繰り返されることとなり、NR=4となったとき、KBR4は常に“0”であることからSB16からストップ処理に進むこととなる。また、例えば“MB2=番組い”と“MB4=番組え”(この“MB4=番組え”は見本番組有)とが予め選択されている場合には、前記ループが2回繰り返され、図16(B)に示すように、「3.番組う」の「有料」欄に網掛けが残り、「4.番組え」の「見本番組」欄に網掛けが付される。つまり、「有料」欄の網掛けにより選択されていない有料番組であることが示されるとともに、「見本番組」欄の網掛けにより当該有料番組が選択されていて、見本番組が不可能であることが示される。
【0052】
他方、前記有料番組受信設定処理(SA21)は、図14に示すフローに従って行われ、表項目、枠を描画した後(SC1)、BM1〜Nの番組名を表示し(SC2)、さらに有料放送コードUH=0(無料)の「番組名」欄を網掛けする(SC3)。このSC1〜SC3の処理により、図16(C)に示すように表示部6には、「番組名」「設定」「割増」の表項目及び枠が表示され、「番組名」欄に「番組あ」〜「番組え」が表示されるとともに、無料番組である「番組あ」に網掛けが表示される。これにより、選択対象となる有料番組の「番組い」〜「番組え」が網掛けのない状態となって明瞭化する。
【0053】
次に、番組許可演算レジスタBZRに有料番組許可数データUBDの値(1〜3のいずれか)を格納し(SC4)、NRに初期値“1”をセットする(SC5)。引き続き、各番組の料金割増コードKY>1であるか否かを判別し(SC6)、全ての番組がKY≦1であればSC7の処理を行うことなくSC8に進み、KY>1の番組があれば、その番組の「割増」欄に「×」とKYの値を描画する(SC7)。よって、「番組え」のみがKY>1である本例においては、図16(C)に示すように、「番組え」の「割増」欄のみに「×2」が表示される。
【0054】
また、SC6又はSC7に続くSC8では、SW1〜9が押されたか否かを判別する。ここで、SW1〜9とは、図2に示した文字・数字選択キー9が数字選択の状態である場合における、ひらがな・数字入力キー群11の“1”〜“9”に対応するキーである。そして、これらSW1〜9のいずれかが押されたならば、押されたSW番号は番組総数BS(本例では、前記のようにBS=4)未満か否かを判別し(SC9)、BS未満でない場合にはSC8に戻る。また、BS未満である場合には、SW番号と同じ番組番号の有料放送コードUHが“1”であるか否かを判別する(SC10)。そして、UH=0であって無料であればSC8に戻り、UH=1であって有料であれば、番組許可演算レジスタBZRの現在値から上記番組番号の料金割増コードKYの値を減じて、BZRの値を更新する(SC11)。
【0055】
引き続き、この番組許可演算レジスタBZR≧0であるか否かを判別し(SC12)、BZR≧0であればSC14に進む。しかし、BZR≧0の条件を満たさない場合には、前述のSC4でBZRにセットされた有料番組許可数データUBDを超える値の有料番組が選択されたこととなり、この選択された有料番組の視認を許可することはできない。したがって、かかる場合には、番組許可演算レジスタBZRの現在値に上記番組番号の料金割増コードKYの値を加えて、BZRの値をSC11の処理前の状態に戻し(SC13)、再度SC8から処理を実行する。
【0056】
しかし、BZR≧0であれば、有料番組許可数データUBDが示す値の範囲内での有料番組選択であることから、上記番組の「設定」欄に「〇」を描画する(SC14)。さらに、NRの示すKBRに押されたSW番号を格納した後(SC15)、NRをインクリメントし(SC16)、BZR=0となるまで(SC17)、SC8〜SC17のループを繰り返し、BZR=0となった時点で、この有料番組受信設定処理を終了する。したがって、有料番組許可数データUBDが“3”であり、SW2とSW4とを順次押したとすると、SC14の処理により図16(C)に示すように、「番組い」と「番組え」の「設定」欄に「〇」が表示され、SC15の処理によりKBR1=2、KBR2=4となり、かつ、KBR3=0、KBR4=0のままであるとともに、BZR=3−1−2=0となって、この有料番組受信設定処理を終了する。
【0057】
また、このとき同図に示すように「設定可能番組数」の値が表示され、この「設定可能番組数」の値は、本例の場合3→2→0と変化してその値を減少させつつ、順次設定可能な番組数を示す。よって、これを視認することにより、設定可能な番組数を認識しつつ設定操作を行うことができる。
【0058】
他方、前記番組選択操作処理(SA9)は、図15に示すフローに従って行われ、前述のSW1〜9が押されたか否かを判別し(SD1)、これらSW1〜9のいずれかが押されたならば、さらに押されたSW番号は番組総数BS未満か否かを判別する(SD2)。BS未満である場合には、SW番号と同じ番組番号の有料放送コードUHが“0”であるか否かを判別し(SD3)、UH=0であって無料であれば、即時に上記番組の本番組内容データを表示処理する(SD4)。このSD4の処理により、受信データメモリ47のメモリエリアに記憶されている無料番組(本例では「番組あ」)の本番組内容が読み出され、表示部6に表示される。
【0059】
また、SD3での判別の結果、UH=1であって有料番組である場合には、期限切れレジスタKGRが“1”か否か、つまり当該ICカード2が期限切れであるか若しくはスロット22に装着されていないかを判別し(SD5)、KGR=0であって有効期限内であれば、NRに“1”をセットする(SD6)。次に、NRの示すKBRの値は押されたSWと同じであるか否かを判別し(SD7)、同じであれば上記番組の本番組内容データを表示処理する(SD8)。しかし、同じでない場合には、NRをインクリメントした後(SB9)、NRの示すKBRの値が“0”か否かを判別し(SD10)、“0”でなければSD7に戻り、“0”であればSD11に進む。
【0060】
すなわち、図14をもって前述した有料番組受信設定処理において操作したSWと同一番号のSWを操作すると、SD7において必ずNRの示すKBRの値が押されたSW番号と同じとなる。つまり、図14の有料番組受信設定処理おける例では、SW2とSW4とを順次押し、前記SC15の処理によりKBR1=2、KBR2=4であり、かつ、KBR3=0、KBR4=0がセットされている。したがって、この番組選択操作処理中において、SW2を操作すると、NR=1の時点で、NR=1が示すKBR1が“2”であることとなって、SD7でSW2の番号とKBR1の値“2”とが同じとなる。よって、SD8では、番組番号2である「番組い」の番組内容を表示部6に表示させる。
【0061】
また、この番組選択操作処理中において、SW4を操作すると、NR=2の時点で、NR=2が示すKBR2が“4”であることとなって、SD7でSW4の番号とKBR1の値“4”とが同じとなる。よって、SD8では、番組番号4である「番組え」の番組内容を表示部6に表示させる。よって、このように番組選択操作処理中において、有料番組受信設定処理時と同じ番号のSWを操作することにより、予め視認することを決定した有料番組の内容を視認することができる。
【0062】
なお、本例においては前述のように、KBR3=0、KBR4=0がセットされていることから、NR=3となった時点で、NR=3が示すKBR3=0であることにより、SD10からSD11に進む。しかし、KBR3にもある番組番号が格納されている場合であっても、KBR4に常時“0”が格納されていることから、NR=4となった時点でSD10からSD11に進むこととなる。
【0063】
そして、NRの示すKBRの値=0であって有料番組受信設定処理時と異なる番号のSWを操作した場合、及びKGR=1であって当該ICカード2が期限切れである場合に、SD5及びSD10に続くSD11では、SW番号と同じ番組番号の見本番組有無コードMB=1であるか否かを判別し(SD11)、MB=0であって見本番組がない場合にはこの番組選択操作処理を終了し、MB=0であって見本番組がある場合には、上記番組の見本番組内容データを表示処理する(SD12)。
【0064】
したがって、有料番組受信設定処理時と異なる番号のSWを操作することにより、番組選択していない他の有料番組に見本番組があれば、これを自由に視認することができるとともに、ICカード2が期限切れである場合には、番組総数BS以内の番号のSWを操作すれば、見本番組があれば、これを自由に視認することができる。また、この見本番組を視認した結果、利用者が本番組の内容の視認する必要性があると判断した場合には、新たなICカード2を購入するであろうことから、これによりICカード2の購買頻度を高めることができる。
【0065】
なお、本発明は、移動体FM多重放送のシステムに適用する他、無線通信を利用するページングシステム等や、各種の通信、放送に幅広く適用できることは勿論である。
【0066】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の情報記憶媒体によれば、この情報記憶媒体を、その装着により有料のサービス情報が受信可能なサービス情報装置を有するシステムに用いることにより、情報記憶媒体を販売する時点で、ポイント数に対応した課金が可能となる。よって、利用者側において利用料金の支払い処理が簡略となるとともに、事業者側において煩雑さを伴うことなく、ポイント数を介して利用者を管理することができる。さらに、利用者はポイント数内において自由にサービス情報の種別を選択できる一方、サービス情報を提供する事業者は、ポイント数を介して、利用者が受けることが可能なサービス情報の種別数を管理することができる。これにより、利用者にサービス情報選択の自由を与えつつ、事業者において利用者のサービス情報の種別利用状況をポイント数を介して管理することができる。また、ポイント数を示すポイント数情報とともに、受信有効期間をも記憶させておけば、ポイント数と受信有効期間との組み合わせにより多様な課金形態が可能となり、緻密な料金体系を確立することができる。
【0067】
また、本発明のサービス情報受信装置によれば、情報記憶媒体に記憶されているポイント数情報が示すポイント数内おいて任意の種別の有料のサービス情報を選択し、表示に供することから、利用者はポイント数内において自由にサービス情報の種別を選択できる一方、サービス情報を提供する事業者は、ポイント数を介して、利用者が受けることが可能なサービス情報の種別数を管理することができる。これにより、利用者にサービス情報選択の自由を与えつつ、事業者において利用者のサービス情報の種別利用状況をポイント数を介して管理することができる。
【0068】
さらに、情報記憶媒体に記憶された受信有効期間においてのみ、選択されたサービス情報を表示に供することにより、事業者はサービス情報の選択数と期間との両面から使用者を自己の管理下に置くことができる。よって、利用者のサービス情報の選択自由度を確保しつつ、適正に利用者を管理することができる。
【0069】
また、サービス情報のリストを表示し、このリスト内において有料のサービス情報表示を無料のサービス情報表示と異なる態様で表示することにより、装置の小型化に伴って狭い面積にて表示を行っても、両者を明瞭となる。また、表示手段が見本サービス情報の有無を表示するとともに、所定の操作に応答して対応する見本サービス情報を表示することにより、必要な見本サービス情報のみを適時的に表示させ得る。
【0070】
加えて、本発明のサービス情報送受信システムは、サービス情報送信装置側から各有料のサービス情報の重み付けポイント数が送信され、サービス情報受信装置側で、この重み付けポイント数の合計が、最大選択ポイント数を越えない範囲内において、任意の有料のサービスを選択できるようにした。したがって、事業者においてサービス情報の種類に応じた重み付けポイント数を送信することにより、サービス情報の利用可能な種類を管理することができ、サービス情報送信装置とサービス情報受信装置とでサービス情報の種類に応じた課金システムを構築できる。
【0071】
また、サービス情報送信装置側から、サービス情報のリスト情報と各サービス情報の有料、無料情報とを送信し、サービス情報受信装置側でサービス情報のリストを表示し、有料のサービス情報表示を無料のサービス情報表示と異なる態様で表示するようにした。したがって、リストにおいて、有料のサービス情報と無料のサービス情報とを識別でき、利用者がサービス情報を利用する際のその有料、無料を明確に認識することができる。
【0072】
さらに、サービス情報送信装置側から、有料のサービス情報の見本である見本サービス情報と、この見本サービス情報の有無を示す識別情報とを送信し、サービス情報受信装置側において、所定の操作に応答して対応する見本サービス情報を表示するようにした。よって、この見本サービス情報を視認した結果、利用者が対応する有料のサービス情報の内容の視認する必要性があると判断する機会が与えられ、これにより有料のサービス情報の利用頻度を高めることができる。
【0073】
さらに、本発明のサービス情報送受信システムの送受信方法においては、選択した有料のサービス情報の重み付けポイント数の合計が最大選択ポイント数を超えない範囲内において、且つ受信有効期間内において有料のサービス情報を選択でき、これにより、利用者にサービス情報の種別選択の自由を与えつつ課金が可能となる。また、受信有効期間とサービス情報の最大選択ポイント数とが情報記憶媒体に記憶されることにより、利用者は享受するサービス情報の種類や期間に応じて適宜の情報記録媒体を選択して購入することが可能となる。
【0074】
また、選択したサービス情報の重み付けポイントの合計が最大選択ポイントを超えない範囲内において、且つ受信有効期間内において有料のサービス情報を選択できることから、サービス情報の質と量とを考慮した課金体系をサービス情報送受信システム上で確立することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を適用した移動体FM多重文字多重放送のシステム構成を示す概略説明図である。
【図2】本実施例のサービス情報受信装置の平面図である。
【図3】同サービス情報受信装置の左側面図である。
【図4】同サービス情報受信装置の右側面図である。
【図5】同サービス情報受信装置の構成を示すブロック図である。
【図6】本実施例のサービス情報受信装置に使用するICカードの構成を示すブロック図である。
【図7】同ICカードのEEPROMの構成を示す説明図である。
【図8】本実施例のサービス情報送信装置の構成を示すブロック図である。
【図9】サービス情報の送信信号フォーマット図である。
【図10】本実施例のサービス情報受信装置の処理内容の一部を示すフローチャートである。
【図11】図10に続くフローチャートである。
【図12】図10に続くフローチャートである。
【図13】番組選択画面作成処理の内容を示すフローチャートである。
【図14】有料番組受信設定処理の内容を示すフローチャートである。
【図15】番組選択操作処理の内容を示すフローチャートである。
【図16】本実施例の表示例を示す図である。
【符号の説明】
1 サービス情報受信装置
1A 装置本体
2 ICカード
3 FM放送局
5 キー入力部
6 表示部
30 FMラジオ部
40 サービス情報受信部
43 受信処理部
48 入力データメモリ
52 EEPROM
52a 有効期間相対値データ記憶領域
52e 有料番組許可数データ記憶領域
53 暗号化受け渡し用CPU
70 サービス情報送信装置
73 送信処理部
Claims (14)
- 送信源から送信される複数種の有料のサービス情報を受信する受信手段と、前記受信手段により受信された前記有料のサービス情報を表示する表示手段と、複数ある有料のサービス情報種別の中から所望のサービス情報種別を予め選択する第1の選択手段と、前記第1の選択手段により選択される有料のサービス情報種別数を、ポイント数情報により示されるポイント数に応じて制限する選択数制限手段と、前記第1の選択手段により予め選択された有料のサービス情報種別の中から所望のサービス情報種別を選択する第2の選択手段と、この第2の選択手段により選択されたサービス情報種別のサービス情報の前記表示手段による表示を受信有効期間内においてのみ許可する表示制御手段とを備えたサービス情報受信装置に着脱可能とされているサービス情報受信装置用情報記憶媒体であって、
前記ポイント数を示すポイント数情報と、前記表示制御手段によるサービス情報の表示を許可する期間である前記受信有効期間とを記憶してなることを特徴とするサービス情報受信装置用情報記憶媒体。 - 送信源から送信される複数種の有料のサービス情報を受信する受信手段と、
前記受信手段により受信された前記有料のサービス情報を表示する表示手段と、
ポイント数を示すポイント数情報と受信有効期間とを記憶する装置本体に対して着脱可能な情報記憶媒体と、
複数ある有料のサービス情報種別の中から所望のサービス情報種別を予め選択する第1の選択手段と、
前記第1の選択手段により選択される有料のサービス情報種別数を、前記情報記憶媒体に記憶されている前記ポイント数情報により示されるポイント数に応じて制限する選択数制限手段と、
前記第1の選択手段により予め選択された有料のサービス情報種別の中から所望のサービス情報種別を選択する第2の選択手段と、
この第2の選択手段により選択されたサービス情報種別のサービス情報の前記表示手段による表示を、前記情報記憶媒体に記憶されている前記受信有効期間内においてのみ許可する表示制御手段と
を備えたことを特徴とするサービス情報受信装置。 - 前記第1の選択手段により選択されたサービス情報種別を示す種別情報が設定される種別情報設定手段を備え、
前記表示制御手段は、前記種別情報設定手段に設定されている種別情報により示されるサービス情報種別の有料のサービス情報の前記表示手段による表示を許可することを特徴とする請求項2記載のサービス情報受信装置。 - 前記表示手段による有料のサービス情報の表示を許可するために必要なポイント数が前記サービス情報種別によりそれぞれ異なり、
前記選択数制限手段は、
前記第1の選択手段により選択されるサービス情報種別のポイント数の合計値を、前記ポイント数情報により示されるポイント数に応じて制限することにより、前記第1の選択手段により選択されるサービス情報種別数を制限することを特徴とする請求項2又は3記載のサービス情報受信装置。 - 前記受信手段は、さらに前記送信源から送信される、サービス情報のリスト情報及び各サービス情報の有料、無料情報を受信し、
前記表示制御手段は、さらに前記リスト情報に基づきサービス情報のリストを前記表示手段の表示に供するとともに、前記有料情報に基づき前記リスト内の対応するサービス情報のリスト表示を、前記無料情報に基づくサービス情報のリスト表示とは異なる態様で前記表示手段の表示に供することを特徴とする請求項2、3又は4記載のサービス情報受信装置。 - 前記受信手段は、さらに前記送信源から送信される、有料のサービス情報毎の見本となるサービス情報である見本サービス情報とこの見本サービス情報の有無を示す識別情報とを受信し、
前記表示制御手段は、さらに前記識別情報に基づいて、当該有料のサービス情報に対応する前記見本サービス情報の有無を前記表示手段の表示に供するとともに、所定の操作に応答して対応する見本サービス情報を前記表示手段の表示に供することを特徴とする請求項2乃至5いずれかに記載のサービス情報受信装置。 - 複数種の有料のサービス情報を送信するサービス情報送信装置と、前記有料のサービス情報を受信し、表示手段にて表示するサービス情報受信装置とからなるサービス情報送受信システムにおいて、
前記サービス情報送信装置は、各有料のサービス情報の情報料に対応した重み付けポイント数を送信する送信手段を有し、
前記サービス情報受信装置は、
前記有料のサービス情報の最大選択ポイント数が記憶され装置本体に着脱可能な情報記憶媒体が装置本体に装着されている際に、該情報記憶媒体に記憶されている前記最大選択ポイント数を前記重み付けポイント数の合計が越えない範囲内において任意の有料のサービス情報を選択する選択手段と、
この選択手段により選択されたサービス情報を前記表示手段の表示に供する制御手段とを有し、
前記送信手段は、さらに前記有料のサービス情報毎の見本となるサービス情報である見本サービス情報とこの見本サービス情報の有無を示す識別情報とを、サービス情報のリスト情報とともに送信し、
前記制御手段は、さらに前記識別情報に基づいて、当該有料のサービス情報に対応する前記見本サービス情報の有無を前記表示手段の表示に供するとともに、所定の操作に応答して前記対応する見本サービス情報を前記表示手段の表示に供することを特徴とするサービス情報送受信システム。 - 前記送信手段は、さらに無料のサービス情報とサービス情報のリスト情報、及び各サービス情報の有料、無料情報を送信し、
前記制御手段は、さらに前記リスト情報に基づきサービス情報のリストを前記表示手段の表示に供するとともに、前記有料情報に基づき前記リスト内の対応するサービス情報のリスト表示を、無料のサービス情報のリスト表示とは異なる態様で前記表示手段の表示に供することを特徴とする請求項7記載のサービス情報送受信システム。 - サービス情報送受信システムの送受信方法であって、
送信手段は複数種の有料のサービス情報とこれらのサービス情報の情報料に対応した重み付けポイント数を送信し、
受信手段は前記複数種の有料のサービス情報から任意のサービス情報を選択できるものであって、受信有効期間と前記有料のサービス情報の最大選択ポイント数を該受信手段に脱着可能な情報記憶媒体に記憶するとともに、当該選択した有料のサービス情報の重み付けポイント数の合計が前記最大選択ポイント数を越えない範囲内において、且つ前記受信有効期間内において前記有料のサービス情報を選択できることを特徴とするサービス情報送受信システムの送受信方法。 - 送信源から送信される複数種の有料のサービス情報を受信する受信手段と、
前記受信手段により受信された前記有料のサービス情報を表示する表示手段と、
ポイント数を示すポイント数情報と受信有効期間とを記憶する情報記憶媒体と、
複数ある有料のサービス情報種別の中から所望のサービス情報種別を予め選択する第1の選択手段と、
前記第1の選択手段により選択される有料のサービス情報種別数を、前記情報記憶媒体に記憶されている前記ポイント数情報により示されるポイント数に応じて制限する選択数制限手段と、
前記第1の選択手段により予め選択された有料のサービス情報種別の中から所望のサービス情報種別を選択する第2の選択手段と、
この第2の選択手段により選択されたサービス情報種別のサービス情報の前記表示手段による表示を、前記情報記憶媒体に記憶されている前記受信有効期間内においてのみ許可する表示制御手段とを備え、
前記受信手段は、さらに前記送信源から送信される、サービス情報のリスト情報及び各サービス情報の有料、無料情報を受信し、
前記表示制御手段は、さらに前記リスト情報に基づきサービス情報のリストを前記表示手段の表示に供するとともに、前記有料情報に基づき前記リスト内の対応するサービス情報のリスト表示を、前記無料情報に基づくサービス情報のリスト表示とは異なる態様で前記表示手段の表示に供することを特徴とするサービス情報受信装置。 - 前記情報記憶媒体は、装置本体に対して着脱可能であることを特徴とする請求項10記載のサービス情報受信装置。
- 前記情報記憶媒体は、更に、受信有効期間を記憶し、
前記表示制御手段は、前記第2の選択手段により選択されたサービス情報種別の有料のサービス情報の前記表示手段による表示を、前記情報記憶媒体に記憶されている受信有効期間内においてのみ許可することを特徴とする請求項10又は11記載のサービス情報受信装置。 - 前記第1の選択手段により選択されたサービス情報種別を示す種別情報が設定される種別情報設定手段を備え、
前記表示制御手段は、前記種別情報設定手段に設定されている種別情報により示されるサービス情報種別の有料のサービス情報の前記表示手段による表示を許可することを特徴とする請求項10乃至12いずれかに記載のサービス情報受信装置。 - 前記表示手段による有料のサービス情報の表示を許可するために必要なポイント数が前記サービス情報種別によりそれぞれ異なり、
前記選択数制限手段は、
前記第1の選択手段により選択されるサービス情報種別のポイント数の合計値を、前記ポイント数情報により示されるポイント数に応じて制限することにより、前記第1の選択手段により選択されるサービス情報種別数を制限することを特徴とする請求項10乃至13いずれかに記載のサービス情報受信装置。
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