JP3738072B2 - ボルトおよびねじ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ゴム等の弾性体で被覆したボルトやねじおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ボルトやねじ(ビス)は周囲に螺旋が刻設されており、その螺旋によりボルトはナットにより、またねじは被固定体にねじ込むことによりそれぞれ二物体や構造体同志等を連結したり固定したりするのに一般に用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このようなボルトやねじ(以下ボルトという。)はその締め付け力によって連結したり固定したりしているもので、その力の作用線はボルトの軸線である。そのため、軸に直角方向(剪断方向)の荷重が作用した場合は衝撃力が発生し、振動が連続的に作用した場合にはボルトが剪断破壊をおこすという問題がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
ボルトおよびねじにおいて、軸部に、軸心から外側方向に弾性体と繊維による布とを交互に巻き付けて軸心と平行となるように積層して形成した積層体による緩衝部を一体化させて設けたことを特徴とする。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態例を図面を用いて説明する。
図1は第1形態例を示す一部断面説明図、図2は締め付け状態を示す説明図、図3はボルトに発生した剪断力に対する特性図であり、ボルト本体1の頭部2にワッシャ3を嵌め、軸部4の周囲表面にゴムや合成樹脂等(以下ゴムという。)の弾性体との接着を行うための下地処理と接着前処理を施す。
【0006】
図4に示す如く、予め、天然、合成もしくは金属等による繊維による布5の両面にゴム6を圧延接着した必要幅の帯体7を形成し、この帯体7を上記ボルト本体1の軸部4の処理面に接着した後、必要回数巻き付けて帯体7を所望数積層した積層体8を形成して緩衝部9とし、その緩衝部9の周囲表面を押圧テープや金型等で覆う。その後、加熱反応(加硫)を行うことにより軸部4と積層体8が一体化する。なお、この押圧テープや金型等は、加熱反応後は取り除く。
【0007】
その積層体8による積層量は、ボルトの使用個所、使用目的に応じて適宜決定され、また、その積層間隔も同様であり、さらに積層間隔を外側から内側に向けて間隔幅を順次変えてもよい。
なお、上記積層体8の内側もしくは外側にさらに弾性体層を形成してもよく、また、その両方に弾性体層を形成して緩衝部9としてもよい。
【0008】
以上の構成によると、ボルトは通常の工具で取り付けることができ、例えば、図2に示す如く、連結する被連結体11、12に積層体8が丁度嵌まる径かほぼ同径の孔13、14をあけ、ワッシャ15を嵌めてナット16で締めることにより連結することができる。
このようにしたボルトの緩衝部9は、ゴムの水平方向の変位を繊維5との接着力で拘束することによりばね性を向上させることができるもので、そのばね性は積層数やピッチ、繊維や弾性体の材質等により決定される。
【0009】
そのために、剪断方向の外力が作用した場合はこの緩衝部9で緩衝効果が発揮されると共に角度をもつ作用力が作用した場合でも従来のボルトでは軸力や剪断力に加えて曲げモーメントが発生してボルトが破損するに至るのに対し、本発明のボルトでは当該部分が傾斜して対応するために中心のボルト本体には軸力と軸直角方向の剪断力以外が作用しないためにボルトの破損は防げることになる。
【0010】
したがって、上記被連結体11、12にあけた孔13、14の径は緩衝部9が丁度嵌まる径であるとナット16による締め付けの際に、緩衝部9の変形が拘束され、軸部に衝撃力が作用したときの緩衝部9の抵抗力は遊嵌している場合に比べて大きいものとなる。
また、外部から運動エネルギーが伝達された場合は、緩衝部9でその運動エネルギーの吸収が可能なために、ボルト本体1に伝達されるエネルギー量が減少されるために、ボルト本体1のエネルギー破壊も防止される。このことは、図3に示す如く、通常のボルトと本発明のボルトに同じエネルギーが作用した場合(斜線部分)には、緩衝部9での変位量が大(δF >δV )となるが、発生反力は小(PF <PV )となるためにボルト本体の剪断耐力は向上することがわかる。
【0011】
なお、ボルト本体1の形状は、上記の形状に限るものではなく、また、緩衝部9も必ずしもボルト本体の頭部2より大きい径とならなくてもよく、他の形態例としては、図5に示す如く、緩衝部9の径が頭部2と同径かそれより小さくてもよい。さらに、図6に示す如く、緩衝部9を形成した軸部4より先部の螺旋部10の径が大きくなってもよい。
【0012】
さらに、上記の説明はボルトで説明をしたが、図7に示す如く、ねじ(ビス)においても同様に軸部に積層体8による緩衝部9を形成した構造とすることができ、上記と同様の作用・効果が得られる。
つぎに、上記ボルトの他の使用例を説明すると、図8に示す如く、チェーン16をそれを構成する各リング17をに間隔を保たせた状態にし、そのリング17間にもゴムや合成樹脂等の弾性体18が介在するようにして弾性体18中に埋設させた弾性支持材19があるが、この弾性支持材19を、例えば橋桁等の二物体20、21間の連結材として用いた場合、その弾性支持材19の各物体に対する固定に本願発明のボルトを用いることにより、二物体間に地震等により振動が作用した場合に、その二物体が振動によりその間隔が連続的に変化するが、連結材として使用した弾性支持材19がその振動変位を吸収するかのように追従変位して弾性支持材19に発生する衝撃力を防止する。
【0013】
しかし、この弾性支持材19と物体20、21との接続個所が従来の通常のボルトを使用した場合は弾性支持材19で緩衝されたとはいえボルトに衝撃力が作用することになってボルトは破壊するおそれがある。ところが、本願発明のボルトによると、ボルト本体の緩衝部9で衝撃力が緩衝され、しかもボルトの破壊も防ぐことができる。
【0014】
また、図9に示す如く、高速道路の中央分離帯の衝突よけ等の取り付けに本願発明のボルトによるアンカーボルトを用いると、大エネルギーの吸収が可能となる。このような場合には、積層体8に用いる繊維は、ケプラーや炭素繊維等の高強度繊維を使用するとよい。
【0015】
【発明の効果】
以上詳細に説明した本発明によると、ボルトやねじ(ビス)の軸部に弾性体と繊維を交互に積層して形成した積層体による緩衝部を設けたことにより、このボルトやねじで二物体間の連結や固定を行うことにより、このボルトに剪断力が作用すると、積層体により外力を緩衝し、ボルト本体に作用する外力が低減されてボルト本体の破損を防ぐことができ、さらに、衝撃力そのものの発生も抑止することができる効果を有する。
【0016】
これによって、二物体の安全性の向上がはかれ、例えば橋桁、高速道路の接続個所の耐震構造とすることができることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1形態例を示す一部断面説明図
【図2】ボルトに発生した剪断力に対する特性図
【図3】ボルトの締め付け状態を示す説明図
【図4】帯体の拡大断面説明図
【図5】第2形態例を示す一部断面説明図
【図6】第3形態例を示す一部断面説明図
【図7】第4形態例を示す一部断面説明図
【図8】使用例を示す説明図
【図9】使用例を示す説明図
【符号の説明】
1 ボルト本体
2 頭部
3 ワッシャ
4 軸部
5 繊維
6 ゴム
7 帯体
8 積層体
9 緩衝部
11、12 被連結体
13、14 孔
15 ワッシャ
16 ナット
Claims (1)
- 軸部に、軸心から外側方向に弾性体と繊維による布とを交互に巻き付けて軸心と平行となるように積層して形成した積層体による緩衝部を一体化させて設けたことを特徴とするボルトおよびねじ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34368395A JP3738072B2 (ja) | 1995-12-28 | 1995-12-28 | ボルトおよびねじ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34368395A JP3738072B2 (ja) | 1995-12-28 | 1995-12-28 | ボルトおよびねじ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH09177746A JPH09177746A (ja) | 1997-07-11 |
JP3738072B2 true JP3738072B2 (ja) | 2006-01-25 |
Family
ID=18363446
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34368395A Expired - Fee Related JP3738072B2 (ja) | 1995-12-28 | 1995-12-28 | ボルトおよびねじ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3738072B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
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1995
- 1995-12-28 JP JP34368395A patent/JP3738072B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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JPH09177746A (ja) | 1997-07-11 |
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