JP3737948B2 - 光ディスク装置 - Google Patents

光ディスク装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3737948B2
JP3737948B2 JP2001017565A JP2001017565A JP3737948B2 JP 3737948 B2 JP3737948 B2 JP 3737948B2 JP 2001017565 A JP2001017565 A JP 2001017565A JP 2001017565 A JP2001017565 A JP 2001017565A JP 3737948 B2 JP3737948 B2 JP 3737948B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
recording
power
optical disc
recording power
detecting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2001017565A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002050047A (ja
Inventor
年男 松本
泰守 日野
貴司 井上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp, Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2001017565A priority Critical patent/JP3737948B2/ja
Priority to US09/862,114 priority patent/US6504803B2/en
Priority to CN01122002.3A priority patent/CN1336639A/zh
Priority to EP01304482A priority patent/EP1158501B1/en
Priority to DE60126706T priority patent/DE60126706T2/de
Publication of JP2002050047A publication Critical patent/JP2002050047A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3737948B2 publication Critical patent/JP3737948B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Optical Recording Or Reproduction (AREA)
  • Optical Head (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ディスクに対して情報を記録および再生する光ディスク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、マルチメディアデータ等の大容量の情報記録媒体として光ディスクが主流として実用化されており、さらなる大容量化を目指して高密度記録が可能な光ディスク(以下、高密度ディスクと略記する)が相次いで発表されている。
【0003】
この高密度化の主要な取り組みとして、記録マークの短マーク長化、狭トラックピッチ化等が行われている。しかしながら、高密度化されるに従い、記録または再生時にデフォーカスやディスクの傾き等によりレーザビームの集光状態が変化した場合に、S/N比等の信号品質に与える影響が大きくなる。このため、記録時には、集光状態の変化による等価的なレーザパワーの低下分を補正したレーザパワーで記録することが望ましい。
【0004】
このような問題に対して、光ディスクに再生可能限界の記録マークを形成する最小の記録パワー(以下、Pminと略記する)を検出し、このPminを定数倍して最適記録パワーを算出し、この最適記録パワーをデータの記録に用いるレーザパワーとして設定する方法が提案されている(例えば、特開平3−232141号公報)。
【0005】
以下、図面を参照しながら、上記した従来の光ディスク装置の一例について説明する。
【0006】
図8は、従来の光ディスク装置のブロック図である。図8において、1は光ディスク、2は光ディスクを回転させるスピンドルモータ、3は、光ディスク1へのレーザ光の集光および光ディスク1からの反射光により記録情報の検出を行う光ヘッドである。4は、後述する制御部6からの情報に基づいてレーザパワーの設定を行うレーザパワー制御手段、5は信号の記録を行う磁気ヘッドである。6は、スピンドルモータ2、光ヘッド3、レーザパワー制御手段4、および磁気ヘッド5の制御ならびにPminの検出を行うとともに、最適記録パワーを設定する制御部である。7はバンドパスフィルタ、8は再生信号の強度を検出する検出器である。
【0007】
次に、以上のように構成された光ディスク装置の動作について説明する。
【0008】
まず、レーザパワー制御手段4は、制御部6からの情報に基づいてパワーの設定を行う。制御部6は、光ヘッド3と磁気ヘッド5を制御して、単一周波数の信号を光ディスク1に記録させる。この信号を光ヘッド3により再生し、記録した周波数と同一の通過帯域を持つバンドパスフィルタ7により帯域制限をした後、この出力の信号強度を検出器8で検出し、制御部6に信号強度として入力する。この動作を記録パワーの設定値を変化させながら繰り返すことにより、図9のような記録パワー依存性を得ることができ、この依存性から近似計算によってPminが検出される。
【0009】
制御部6において、このPminを定数倍して最適記録パワーを算出し、この最適記録パワーをデータの記録に用いるレーザパワーとして設定することにより、レーザビームの集光状態や光ディスクの温度が変化した場合にも、記録状態を一定に保つことが可能となる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような構成では、再生信号の信号強度を用いてPminの検出を行うため、Pminの検出はデータが未記録の領域で行う必要があった。このため、Pminの検出はパワー設定領域等の光ディスク上に予め設けた所定の領域で行うか、またはデータ記録領域で行う場合には当該領域に記録されているデータを予め消去する必要があった。前者の場合には、光ディスク上に記録できない領域が増えデータ記録容量が減少する、また後者の場合には、データを消去するための回転待ちが生じPminの検出に余分な時間がかかる、さらには消去時に隣接トラックのデータを消去する(クロスイレース)恐れがある、という問題点を有していた。
【0011】
本発明は、上記問題点に鑑み、最小記録パワーの検出領域をデータ記録領域とした場合でも、当該領域に記録されているデータを予め消去する必要がなく、Pminを高精度且つ短時間で検出することが可能な光ディスク装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するため、本発明に係る第1の光ディスク装置は、光ディスクに光ビームを照射してデータの記録および再生を行う光ディスク装置であって、前記光ディスクに情報を記録する記録手段と、前記記録手段に対してレーザパワーを制御するレーザパワー制御手段と、前記光ディスクに記録された情報を再生する再生手段と、前記記録手段により前記光ディスクに記録すべき記録パターンと、前記記録パターンを前記再生手段により再生した時に得られる再生信号との相関を検出する相関検出手段と、前記光ディスクに再生可能限界の記録マークを形成する最小の記録パワーを検出し、前記最小の記録パワーを定数倍したパワーを最適記録パワーとして設定する最適記録パワー設定手段とを備え、
前記最適記録パワー設定手段は、前記レーザパワー制御手段によりレーザパワーを段階的に変化させた場合に得られる前記相関検出手段の出力と所定レベルとを比較し、その大小関係が転換した時の記録パワーを前記最小の記録パワーとして検出し、前記最適記録パワーを設定することを特徴とする。
【0013】
前記第1の光ディスク装置において、前記最適記録パワー設定手段は、前記光ディスク上の複数の領域において前記最小の記録パワーを検出して、前記複数の領域において共通な前記最適記録パワーを設定することが好ましい。
【0014】
また、前記第1の光ディスク装置において、前記最適記録パワー設定手段は、検出された前記最小の記録パワーの値により、適切な前記最適記録パワーが存在しないと判断した場合に、前記データの記録を中止させることが好ましい。
【0015】
また、前記第1の光ディスク装置において、前記記録手段は、前記最小の記録パワーを検出する際に、”0”と”1” の発生確率がほぼ等しい記録パターンを記録することが好ましい。
【0016】
また、前記第1の光ディスク装置において、前記記録手段は、前記最小の記録パワーを検出する毎に、異なる記録パターンを記録することが好ましい。
【0017】
前記の目的を達成するため、本発明に係る第2の光ディスク装置は、光ディスクに光ビームを照射してデータの記録および再生を行う光ディスク装置であって、光ディスクに情報を記録する記録手段と、前記記録手段に対してレーザパワーを制御するレーザパワー制御手段と、前記光ディスクに記録された情報を再生する再生手段と、前記記録手段により前記光ディスクに記録すべき記録パターンと、前記記録パターンを前記再生手段により再生した時に得られる再生信号との相関を検出する相関検出手段と、前記光ディスクに再生可能限界の記録マークを形成する最小の記録パワーを検出し、前記最小の記録パワーを定数倍したパワーを最適記録パワーとして設定する最適記録パワー設定手段と、前記最小の記録パワーの検出を行う前記光ディスク上の位置を指定する位置指定手段とを備え、
前記最適記録パワー設定手段は、前記位置指定手段で指定された位置において、前記レーザパワー制御手段によりレーザパワーを段階的に変化させた場合に得られる前記相関検出手段の出力と所定レベルとを比較し、その大小関係が転換した時の記録パワーを前記最小の記録パワーとして検出し、前記最適記録パワーを設定することを特徴とする。
【0018】
前記第2の光ディスク装置において、前記位置指定手段はデータ記録領域を指定することが好ましい。
【0019】
前記の目的を達成するため、本発明に係る第3の光ディスク装置は、パワー設定領域をデータ記録領域とは別に有する光ディスクに光ビームを照射してデータの記録および再生を行う光ディスク装置であって、光ディスクに情報を記録する記録手段と、前記記録手段に対してレーザパワーを制御するレーザパワー制御手段と、前記光ディスクに記録された情報を再生する再生手段と、前記記録手段により前記光ディスクに記録すべき記録パターンと、前記記録パターンを前記再生手段により再生した時に得られる再生信号との相関を検出する相関検出手段と、前記光ディスクに再生可能限界の記録マークを形成する最小の記録パワーを検出し、前記最小の記録パワーを定数倍したパワーを最適記録パワーとして設定する最適記録パワー設定手段と、前記最小の記録パワーの検出を行う前記光ディスク上の位置を指定する位置指定手段と、前記最小の記録パワーの検出に用いるレーザパワーの最大値を指定する検出パワー指定手段とを備え、
前記位置指定手段は前記データ記録領域に先立って、前記パワー設定領域を指定し、前記最適記録パワー設定手段は、前記位置指定手段で指定された位置において、前記レーザパワー制御手段によりレーザパワーを段階的に変化させた場合に得られる前記相関検出手段の出力と所定レベルとを比較し、その大小関係が転換した時の記録パワーを前記最小の記録パワーとして検出し、前記最適記録パワーを設定すると共に、前記検出パワー指定手段に前記検出された最小の記録パワーを入力し、レーザパワーの前記最大値を決定させることを特徴とする。
【0020】
前記の目的を達成するため、本発明に係る第4の光ディスク装置は、光ディスクに光ビームを照射してデータの記録および再生を行う光ディスク装置であって、前記光ディスクに情報を記録する記録手段と、前記記録手段に対してレーザパワーを制御するレーザパワー制御手段と、前記光ディスクに記録された情報を再生する再生手段と、前記記録手段により前記光ディスクに記録すべき記録パターンと、前記記録パターンを前記再生手段により再生した時に得られる再生信号との相関を検出する相関検出手段と、前記光ディスクに再生可能限界の記録マークを形成する最小の記録パワーを検出し、前記最小の記録パワーを定数倍したパワーを最適記録パワーとして設定する最適記録パワー設定手段と、前記最小の記録パワーを検出するタイミングを指定するタイミング指定手段とを備え、
前記最適記録パワー設定手段は、前記タイミング指定手段で指定されたタイミングにおいて、前記レーザパワー制御手段によりレーザパワーを段階的に変化させた場合に得られる前記相関検出手段の出力と所定レベルとを比較し、その大小関係が転換した時の記録パワーを前記最小の記録パワーとして検出し、前記最適記録パワーを設定することを特徴とする。
【0021】
前記第4の光ディスク装置において、前記タイミング指定手段は、前記光ディスク周辺の温度変化を検出し、前記温度変化が所定値以上となった時点を、前記最小の記録パワーの検出を行うタイミングに指定することが好ましい。
【0022】
また、前記第4の光ディスク装置において、前記タイミング指定手段は、前記最小の記録パワーが検出されてから所定時間が経過した時点を、前記最小の記録パワーの検出を行うタイミングに指定することが好ましい。
【0023】
上記の構成によれば、最小記録パワーの検出領域をデータ記録領域とした場合でも、当該領域に記録されているデータを予め消去する必要がなく、Pminを高精度且つ短時間で検出することが可能になる。
【0024】
また、記録を行う直前の位置(セクタ)でPmin検出を行うことができるので、光ディスクの傾きや反り、またデフォーカス、温度等の径時変化があった場合でも常に最適な記録パワーを設定することが可能になる。
【0025】
また、パワー設定領域でPminを検出し、この値を基準にPminの検出に用いるレーザパワーの最大値を指定することにより、高密度ディスクにおいてもクロスライトを防ぐことができる。
【0026】
さらに、急激な温度変化があった場合にも、それを検出して再度Pminを検出してデータの記録に用いる記録パワーを再設定するので、常に最適な記録パワーを設定することが可能になる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図1から図7を参照しながら説明する。
【0028】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態による光ディスク装置の構成を示すブロック図である。
【0029】
図1において、1は光ディスク、2は光ディスクを回転させるスピンドルモータ、3は、光ディスク1へのレーザ光の集光および光ディスク1からの反射光により記録情報の検出を行う光ヘッド(再生手段)である。4は、後述する制御部21からの情報に基づいてレーザパワーの設定を行うレーザパワー制御手段、5は信号の記録を行う磁気ヘッドである。21は、スピンドルモータ2、光ヘッド3、レーザパワー制御手段4、および磁気ヘッド5の制御、ならびに光ディスク1に再生可能限界の記録マークを形成する最小の記録パワー(Pmin)の検出を行うとともに、最適記録パワーを設定する制御部(最適記録パワー設定手段)である。22は再生信号に所定の処理を施す信号処理部、23は信号の記録および再生に用いるクロックを生成するクロック生成部、24はアドレスの復調を行うアドレス復調器である。25は、既知の記録パターンとその記録パターンを再生した時に得られる再生信号との相関を検出する検出器(相関検出手段)である。
【0030】
前記した光ヘッド3および磁気ヘッド5により記録手段が構成される。なお、相変化型光ディスク等では光ヘッド3のみにより記録手段が構成される。
【0031】
また、図2(a)に、本発明の第1実施形態にかかる光ディスク1の構成図を示す。なお、図2(a)に示す光ディスク1は、第2および第4実施形態でも用いられる。
【0032】
図2(a)において、11は基板、12は記録膜、13はデータの記録を行うデータ記録領域、14はトラックである。
【0033】
次に、以上のように構成された光ディスク装置の動作について説明する。
【0034】
光ヘッド3は、制御部21からの情報に基づいて、光ディスク1上に光ビームを照射し、その反射光を検出して電気信号に変換する。この検出信号は、信号処理部22、クロック生成部23、アドレス復調器24、および図示しないフォーカス制御部、トラッキング制御部に供給される。
【0035】
信号処理部22には、光ディスク1に記録された記録情報に応じた再生信号が供給され、信号処理部22ではノイズ除去等の処理が行われる。
【0036】
クロック生成部23では、光ヘッド3から供給される信号からクロック生成情報を抽出し、信号の記録および再生に用いるクロックを生成する。このクロックは制御部21および検出器25に供給される。
【0037】
例えば、サンプルサーボ方式の光ディスクでは、全周にわたって、クロック生成情報であるクロック用ピットが予め記録(プリフォーマット)されており、この情報を光ヘッド3から供給される信号から検出し、例えばPLLを用いて分周することにより、記録および再生に用いるクロックを生成することができる。もちろん、クロック生成情報はピットで記録されている必要はなく、溝(グルーブ)のあり/なしであってもよいし、所定の周波数で蛇行(ウォブリング)された溝(グルーブ)であってもよい。また、サンプルサーボ方式の光ディスクに限るものではなく、記録および再生に常に同じクロックを用いる、外部クロック系の光ディスク装置であればよい。
【0038】
アドレス復調器24では、光ヘッド3から供給される信号からアドレス情報を抽出し、この情報に基づいてアドレスを復調し、光ディスク1上のどの位置に光ビームが照射されているかを知るためのアドレスを検出する。この検出されたアドレスは制御部21および検出器25に供給される。
【0039】
次に、制御部21および検出器25の動作について、図3のタイミングチャートを用いて説明する。
【0040】
図3(a)に、クロック生成部23により生成されたクロックを示す。
【0041】
まず、レーザパワー制御手段4は、制御部21からの情報に基づいて、実際にデータの記録を行うパワーに比べて十分に低いパワー(例えば、P0とする)を設定する。光ヘッド3と磁気ヘッド5は、制御部21からの情報に基づいて、図3(b)に示すように、クロック(図3(a))に同期した記録パターンを、レーザパワー制御手段4により設定されたパワーで光ディスク1に記録する。
【0042】
この時、レーザパワー制御手段4は、制御部21からの情報に基づいて、図3(c)に示すように、記録パワーを、P0を初期値として所定の段数にわたって、段階的に変えるようなパワー設定を行う(各段における記録パワーをP0、P1、P2、・・・とする)。
【0043】
また、記録パターン(図3(b))は検出器25にも供給される。
【0044】
なお、図3(c)では、記録パワーが単調増加するように示したが、これに限るものではなく、単調減少するようにしてもよいし、増加と減少を繰り返すようにパワー設定してもよい。
【0045】
この記録パターンを光ヘッド3により再生して信号処理部22に入力すると、信号処理部22において低域ノイズが除去された後、図3(d)に示すような再生信号が検出器25に入力される。この再生信号には、ノイズ成分に加えて、Pminの検出を行った領域が未記録領域でない場合には、当該領域に以前に記録されたデータの信号成分が含まれる。
【0046】
検出器25では、記録パターン(図3(b))と再生信号(図3(d))との相関が検出される。これは、自己相関を検出していることに他ならず、これにより各記録パワーで記録された記録パターンが、どの程度正確に記録されているかを知ることができる。検出された結果は、制御部21に相関値として入力される。
【0047】
ここで、信号の記録および再生には同一のクロック(図3(a))が用られるため、例えば、図3において、記録パターン(図3(b))が論理「H」である期間を「1」、論理「L」である期間を「−1」として、記録パターンと再生信号(図3(d))との積を取り、ある所定期間積分することにより、ノイズ成分や以前に記録されたデータ等の、記録パターンと相関がない信号成分は相殺される。このため、非常に微少な信号であっても、光ディスク1に記録された記録パターンの信号成分の検出が可能となり、検出器25ではこれを相関値として検出する。
【0048】
相関値は例えば、図3(e)のように、同一パワーで記録した各段毎の積分結果を、積分した期間(t0、t1、t2・・・)に応じて割ることにより得られる。ここで、各段において検出される相関値をC0、C1、C2・・・とする。パワーが低く、記録が行われていない領域では、相関値はほぼ0(ゼロ)となる。
【0049】
なお、各記録パワーにおける積分期間(t0、t1、t2、…)が同じであることが分かっている場合には、積分結果を積分期間に応じて割らずに直接相関値として用いてもよい。
【0050】
また、検出器25において、記録パターン(図3(b))が論理「H」である期間を「−1」、論理「L」である期間を「1」として、相関を検出してもよい。
【0051】
制御部21では、相関値と所定レベルとを比較し、その大小関係が転換したことを検出する。そして、この時のアドレスからこの記録パターンを記録した記録パワー(例えば、図2ではP2)を検出して、これをPminとする。さらに、制御部21では、このPminを定数倍して最適記録パワーを算出し、これをデータの記録に用いるレーザパワーとして設定する。
【0052】
これにより、光ディスク1に対する最小記録パワーの検出領域をデータ記録領域13とした場合でも、当該領域に記録されているデータを予め消去する必要がなく、Pminを高精度且つ短時間で検出することが可能となる。また、微少な信号成分の検出が可能であることから、Pminの検出をPmin付近のデータの記録を行うパワーに比べて十分に低いパワーを用いて行うことが可能となるため、Pminの検出時に隣接トラックにデータを書き込むクロスイライトの恐れもない。
【0053】
なお、再生信号(図3(d))は図示しないA/D変換器によってデジタル化された後に検出器25に入力されてもよい。この場合にも同様に、検出器25において、記録パターン(図3(b))が論理「H」である期間を「1」、論理「L」である期間を「−1」、または論理「H」である期間を「−1」、論理「L」である期間を「1」として、記録パターンとデジタル化された再生信号を掛け合わせ、掛け合わせた値を所定期間(例えばt0、t1、t2、…)足し合わせることにより、相関を検出することができる。
【0054】
また、制御部21においてPminの検出を行う際に、相関値(C0、C1、C2・・・)の連続性を併せて検出することにより、Pminの誤検出を防ぐことができる。例えば、記録パワーをPn−1、Pn、Pn+1(ただしPn−1<Pn<Pn+1)と変えて記録パターンの記録を行い、この時に検出される相関値をCn−1、Cn、Cn+1とした場合、Cn−1<所定レベル<Cnを満たし、所定レベルとの大小関係が転換したとしても、Cn>Cn+1であれば、Cnは検出誤差を含むものと考えて、PnをPminとはしない。
【0055】
また、光ディスク1上の複数の領域においてPminを検出して、最適記録パワーを設定することにより、ディスクの感度むら等に対して、最適な記録パワーを設定することが可能となる。
【0056】
光ディスク1は感度むらを有することがあり、例えばトラック14において、図2(b)の実線で示すように、1トラック内でPminが異なることがある。この時、最適な記録パワーもPminに応じて異なる。図2(b)の横軸はトラック14の円周上の位置および領域を表し、縦軸は各位置でのPminを示す。これは、例えば記録膜12の膜厚のばらつきによって生じ、膜厚が厚い領域では熱が伝わりにくく、熱が余分に必要となるためPminは高くなり、逆に膜厚が薄い領域ではPminは低くなる。
【0057】
この時、Pminの検出を領域A周辺において行った場合には、P3がPminとして検出されるため、領域C周辺の領域にとっては高い記録パワーが設定されることになり、クロスライトの恐れがある。また、Pminの検出を領域C周辺において行った場合には、P1がPminとして検出されるため、領域A周辺の領域にとっては低い記録パワーが設定されることになり、十分な信号品質を得られない恐れがある。
【0058】
このため、光ディスク1上の複数の領域、例えば1トラックを分割してできる、領域A、領域B、領域CにおいてPminを検出し、各領域での検出値をPmin−A、Pmin−B、Pmin−Cとする。
【0059】
ここで、1トラック内でレーザパワーを切り替えてデータの記録を行うことを考えると、レーザパワー制御手段4におけるパワー制御や、図示しないフォーカス制御部、トラッキング制御部におけるゲイン制御等の制御が非常に煩雑になるため、複数の領域において共通に使える1つのレーザパワーを設定することが望ましい。
【0060】
そこで、複数の領域におけるPminの検出値(例えば、Pmin−A、Pmin−B、Pmin−C)の平均値をトラック14におけるPminとすることにより、PminはP2付近のパワーと検出され、最適な記録パワーの設定が可能となる。
【0061】
なお、光ディスク1上の複数の領域において検出されたPmin(Pmin−A、Pmin−B、・・・、Pmin−N)の全てではなく、最大値および/または最小値を除いた残りの検出値の平均を取ることにより、当該領域、例えばトラック14のPminを求めてもよいし、平均に限らず他の方法でPminを求めてもよい。
【0062】
また、Pminを検出する1トラック内の領域は、3つに限るものではなく、2つであってもよいし、4つ以上であってもよい。また、図2(a)ではトラック14を同心円状としたが、これに限るものではなく、螺旋状に形成されていてもよい。
【0063】
また、Pminを検出する複数の領域は、1トラックを分割してできる領域に限らず、光ディスク1の同一径方向上の領域であってもよいし、光ディスク1上の任意の領域であってもよい。
【0064】
これにより、光ディスクに感度むらがある場合にも、最適な記録パワーを設定することが可能となる。また、複数の領域において検出されたPminから最大値を除いて、Pminを検出することにより、ディスク上に付着したゴミや指紋の影響でPminが極端に高くなった場合にも、これにつられて記録パワーが高く設定されるのを防ぐことができる。また、複数の領域において検出されたPminから最大値および/または最小値を除いてPminを検出することにより、Pminの検出誤差等により、誤った記録パワーが設定されるのを防ぐことができる。
【0065】
なお、光ディスク1の感度むらは記録膜12の膜厚のばらつきによるものに限らず、図示しない他の膜の膜厚ばらつきによるものであってもよいし、また他の要因によるものであってもよい。
【0066】
また、検出されたPminの値により、適切な最適記録パワーが存在しないと判断した場合に、データの記録を中止させることにより、光ヘッド3の破壊やクロスライトを防ぐことが可能となる。
【0067】
レーザビームの集光状態が悪化した場合や低温下では、検出されるPminは高くなり、それに応じて、制御部21において最適記録パワーとして設定される記録パワーも高くなる。しかしながら、所定レベル以上のパワーを出力すると、光ヘッド3は破壊される可能性があるため、検出されたPminが所定レベル以上の場合には、制御部21は適切な記録パワーが存在しないと判断し、データの記録を中止させる。
【0068】
また、光ディスク1上の複数の領域においてPminを検出した場合に、検出された複数のPminの値が所定以上のばらつきを有していれば、制御部21は記録パワーとして適切な値がないと判断し、データの記録を中止させる。つまり、光ディスク1の感度むらが図2(b)の点線で示すようにある場合、領域Aにおける最適記録パワーで記録すると領域Cではクロスライトが発生し、領域Cにおける最適記録パワーで記録すると領域Aでは十分な信号品質が得られない可能性がある。
【0069】
これにより、レーザの過大出力による光ヘッド3の破壊と、クロスライトが発生する可能性のあるレーザパワーでの記録を防ぐことが可能となる。
【0070】
また、Pminを検出する際に、”0”と”1”の発生確率がほぼ等しい記録パターンを用いることにより、再生信号(図3(c))に含まれるノイズ中のDC成分を相殺することが可能となる。
【0071】
光ヘッド3内の図示しない光電変換素子のばらつきや、信号処理部22内の図示しない電気回路において発生するオフセットにより、再生信号(図3(c))にDC的なノイズが含まれることがある。
【0072】
ここで、記録パターンの”0”と”1”の発生確率が異なる場合には、異なる分だけ相関値はオフセットすることになり、これは検出誤差となる。このため、各記録パワーにおける積分期間(例えばt0、t1、t2・・)内で、”0”と”1” の発生確率が等しい記録パターンを用いて相関値を検出することにより、再生信号中のDC成分は相殺され、検出誤差の少なく相関値を得ることができる。また、この相関値を用いてPminの検出を行うので、これによりPminの精度が上がるのは言うまでもない。
【0073】
また、各記録パワーにおける積分期間(例えばt0、t1、t2・・)におけるデータビット数が奇数の場合等、”0”と”1” の発生確率を等しくできない場合には、できる限り等しくなるような記録パターンを用いればよい。
【0074】
なお、再生信号(図3(c))に含まれるDC的なノイズは、光ヘッド3内の光電変換素子のばらつきや、信号処理部22内の図示しない電気回路において発生するオフセットによるものに限らず、他の要因によるものであってもよい。
【0075】
これにより、Pminの検出を高精度に行うことが可能になる。
【0076】
また、Pminの検出毎に異なる記録パターンを用いることにより、同じ位置(セクタ)において、以前のPminの検出で記録された記録パターンを予め消去する必要がなく、複数回Pminの検出を行うことが可能となる。
【0077】
これは、データ記録領域13において、以前に記録されたデータを予め消去する必要がなかったことと同じである。つまり、再生信号(図3(c))に以前のPminの検出時に記録された記録パターン(例えば、b0)が含まれている場合であっても、記録パターン(図3(b))とb0に相関がなければ、検出器25においてb0の信号成分は相殺されるため、記録パターン(図3(b))の検出が可能となる。
【0078】
例えば、Pminの検出時に、図示しないM系列発生回路において、M系列のランダムパターンを発生させ、これを制御部21に入力して記録パターンに用いることにより、Pminの検出毎に異なる記録パターンを記録することが可能となる。
【0079】
これにより、Pminの検出毎に異なる記録パターンが記録され、Pminの検出時に記録された記録パターンが消去されなかった場合でも、次に同じ位置(セクタ)においてPminの検出を行う際に、この記録パターンを予め消去する必要がなくなり、光ディスク上の記録可能な任意の領域においてPminの検出が可能となる。また、予め以前に記録されたデータや記録パターンを消去する必要がないため、短時間でPminの検出を行うことが可能となる。
【0080】
(第2実施形態)
図4は、本発明の第2実施形態による光ディスク装置の構成を示すブロック図である。なお、図4において、図1と同じ符号を付した構成要素は同じものを示し、それらについての説明は省略する。
【0081】
図4において、31は、スピンドルモータ2、光ヘッド3、レーザパワー制御手段4、および磁気ヘッド5の制御、ならびにPminの検出を行うとともに、最適記録パワーを設定する制御部(最適記録パワー設定手段)である。32は、Pminの検出を行う光ディスク1上の位置を指定する位置指定手段である。
【0082】
次に、以上のように構成された光ディスク装置について、以下その動作を説明する。
【0083】
位置指定手段32は、制御部31に対してPminの検出を行う光ディスク1上の位置を指定する。制御部31は、指定された位置においてPminの検出を行い、このPminを定数倍して最適記録パワーを算出し、この最適記録パワーをデータの記録に用いるレーザパワーとして設定する。Pminの検出方法は、第1実施形態と同様である。
【0084】
光ディスク1の傾きや反りは、光ディスクの位置により異なる可能性があり、また、光ディスク面上の温度は時間的に変化する可能性がある。光ディスク1の傾きやデフォーカスによりレーザビームの集光状態が変化した場合には、記録および再生に用いられる等価的なレーザパワーが変わるため、Pminおよび最適記録パワーはこれに応じて変化する。また、Pminおよび最適記録パワーはディスク面上の温度にも大きく依存する。
【0085】
このため、データを記録する直前に、位置指定手段32はデータ記録領域13中の、これから記録を行う位置(セクタ)を指定する。制御部31は、この位置(セクタ)においてPminを検出して、これを定数倍して最適記録パワーを算出し、この最適記録パワーをデータの記録に用いるレーザパワーとして再設定する。
【0086】
これにより、光ディスク1上の位置や径時変化により集光状態が変化した場合や、ディスク面上の温度が変化した場合でも、常に最適な記録パワーを設定することが可能となる。
【0087】
なお、Pminの検出は、データを記録する直前に行うことに限らず、位置指定手段32により予め光ディスク1上の複数の位置(例えば、最内周および最外周)を指定して、それぞれの位置でPminの検出を行い、データの記録を行う時には、先に検出された各位置でのPminを用いて、記録を行う位置におけるPminを補間等によって算出してもよい。
【0088】
また、この場合にも、データ記録領域を用いてPminの検出を行うことができるため、光ディスク1上にパワー設定領域等の所定の領域を予め設ける必要はない。
【0089】
これにより、光ディスク1上の位置により集光状態が変化する場合にも、各位置(セクタ)に最適な記録パワーを設定することが可能となる。
【0090】
(第3実施形態)
図5は、本発明の第3実施形態による光ディスク装置の構成を示すブロック図である。なお、図5において、図1または図4と同じ符号を付した構成要素は同じものを示し、それらについての説明は省略する。
【0091】
図5において、40はパワー設定領域をデータ記録領域とは別に有する光ディスク、41は、スピンドルモータ2、光ヘッド3、レーザパワー制御手段4、および磁気ヘッド5の制御、ならびにPminの検出を行うとともに、最適記録パワーを設定する制御部(最適記録パワー設定手段)である。42は、Pminの検出に用いるレーザパワーの最大値を指定する検出パワー指定手段である。
【0092】
また、図6に本発明の第3実施形態にかかる光ディスク40の構成図を示す。
【0093】
なお、図6において、図3と同じ符号を付した構成要素は同じものを示し、それらについての説明は省略する。
【0094】
図6において、15は光ディスク40上に予め設けられた、記録および/または再生時の最適パワーを検出するためのパワー設定領域である。
【0095】
次に、以上のように構成された光ディスク装置の動作について説明する。
【0096】
光ディスク40を挿入した直後、および図示しないシステムコントローラによりディスク挿入直後と同じ状態にリセットされた時には、位置指定手段32はパワー設定領域15を指定し、制御部41はこの領域においてPminの検出を行う。Pminの検出方法は、第1実施形態と同様である。ここで検出されたPminをPtestとする。
【0097】
また、検出されたPminの値(Ptest)は検出パワー指定手段42にも入力され、検出パワー指定手段42は入力されたPminの値(Ptest)を所定倍する(これをPaとする)。
【0098】
次に、データを記録する直前に、位置指定手段32は、データ記録領域13中の、これから記録を行う位置(セクタ)を指定する。
【0099】
検出パワー指定手段42は、制御部41に対してPminの検出に用いるレーザパワーの最大値としてPaを指定する。
【0100】
レーザパワー制御手段4は、制御部41からの情報に基づいて、実際のデータの記録を行うパワーに比べて十分に低いパワー(例えば、P0とする)を設定する。光ヘッド3と磁気ヘッド5は、制御部41からの情報に基づき、クロック生成部23により生成されるクロックに同期した記録パターンを、レーザパワー制御手段4により設定されたパワーで、位置指定手段32により指定された位置(セクタ)に記録する。
【0101】
この時、レーザパワー制御手段4は、制御部41からの情報に基づいて、記録パワーを、P0を初期値として所定の段数にわたって、段階的に変えるように、また検出パワー指定手段42により指定されたパワー(Pa)より大きくならないようにパワー設定を行う。
【0102】
ここで、本実施形態の場合、Pminの検出に用いるレーザパワーの最大値を定めたことが第1および第2実施形態と異なる点である。
【0103】
また、この記録パターンは検出器25にも供給される。
【0104】
この記録パターンを光ヘッド3により再生して信号処理部22に入力すると、信号処理部22において低域ノイズが除去された後、再生信号が検出器25に入力される。この再生信号には、ノイズ成分に加えて、Pminの検出を行った領域が未記録領域でなければ、当該領域に以前に記録されたデータの信号成分が含まれる。
【0105】
検出器25では、記録パターンと再生信号との相関が検出される。これは、自己相関を検出していることに他ならならず、これにより各記録パワーで記録された記録パターンがどの程度正確に記録されているかを知ることができる。検出された結果は制御部41に相関値として入力される。制御部41では、相関値と所定レベルとを比較し、その大小関係が転換したことを検出し、その時のアドレスからこの記録パターンを記録した記録パワーを検出し、これをPminとする。制御部41では、このPminを定数倍して最適記録パワーを算出し、この最適記録パワーをデータの記録に用いるレーザパワーとして設定する。
【0106】
また、最大のレーザパワー(Pa)においても、相関値が所定レベル以上とならない場合は、検出パワー指定手段42は、Paをさらに所定倍する(これをPbとする)。次いで、検出パワー指定手段42は、制御部41に対して、Pminの検出に用いるレーザパワーの最大値としてPbを指定する。以降これを繰り返し、制御部41においてPminが検出されるまで、検出パワー指定手段42は順次Pminの検出に用いるレーザパワーの最大値を上げる。なお、制御部41は、検出パワー指定手段42により指定されるレーザパワーの最大値が所定レベル以上となった場合にはデータの記録を中止させる。
【0107】
トラックピッチが狭い高密度ディスクでは、記録時のクロスライトが問題となる。このため、データ記録領域13においてPminを検出する時には、できるだけPmin付近の低いパワーで記録パターンを記録することが望ましい。ここで、パワー設定領域15を用いてPminの検出を行い、これの所定倍をデータ記録領域13におけるPminの検出に用いるレーザパワーの最大値とすることにより、Pminの検出時に高いレーザパワーでの記録およびクロスライトを防ぐことが可能となる。
【0108】
これは、光ディスク40を挿入して所定時間経過後、ディスクの温度変化が緩やかと想定される場合には、データ記録領域13で検出されるPminは、パワー設定領域15で先立って検出されたPtestから大きく変化しないと想定されるためである。このため、Pminの最大値としてPtestより少し大きい値(Pa)を設定することにより、クロスライトを防ぎつつ、最も効率的にPminを検出することが可能となる。
【0109】
なお、一度データ記録領域13においてPminを検出した後は、これをPtestとして、再度Paを設定し、次にデータ記録領域13において、Pminを検出する際の最大値として用いてもよい。
【0110】
なお、最大のレーザパワー(Pa)においても、相関値が所定レベル以上とならない場合は、次にデータ記録領域13においてPminを検出する前に、再度位置指定手段32によりパワー設定領域15を指定してPtestを検出し、検出パワー指定手段42によりPaを再設定することが望ましい。
【0111】
これにより、データ記録領域においても、クロスライトを防ぎかつ短時間でPminを検出することが可能となる。
【0112】
(第4実施形態)
図7は、本発明の第4実施形態による光ディスク装置の構成を示すブロック図である。なお、図7において、図1と同じ符号を付した構成要素は同じものを示し、それらについての説明は省略する。
【0113】
図7において、51は、スピンドルモータ2、光ヘッド3、レーザパワー制御手段4、および磁気ヘッド5の制御、ならびにPminの検出を行うとともに、最適記録パワーを設定する制御部(最適記録パワー設定手段)である。52は、Pminの検出を行うタイミングを指定するタイミング指定手段である。
【0114】
次に、以上のように構成された光ディスク装置の動作について説明する。
【0115】
タイミング指定手段52は、光ディスク1周辺の温度変化および/または、Pminを検出してからの経過時間を検出し、必要に応じてタイミング信号を制御部51に出力する。制御部51は、このタイミング信号に応じてPminの検出を行い、このPminを定数倍して最適記録パワーを算出し、この最適記録パワーをデータの記録に用いるレーザパワーとして設定する。Pminの検出方法は第1実施形態と同様である。
【0116】
なお、光ディスク周辺の温度を検出する温度検出手段としては、例えば、サーミスタ(図示しない)を用いることができる。また、Pminを検出してからの経過時間を検出する経過時間検出手段としては、例えば、タイマー(図示しない)を用いることができる。
【0117】
光ディスク面上の温度は時間的に変化する可能性がある。Pminおよび最適記録パワーは光ディスク面上の温度に大きく依存するため、光ディスク周辺の温度が急激に変化した場合には、再度Pminの検出を行い、データの記録に用いるレーザパワーを再設定することが望ましい。
【0118】
タイミング指定手段52は、図示しない温度検出手段の出力から光ディスク周辺の温度変化を検出し、所定量以上の温度変化があった場合にはタイミング信号を出力する。これにより、急激な温度変化があった場合でも、常に最適な記録パワーを設定することが可能となる。
【0119】
また、光ディスク1の傾きや反りは光ディスクの位置により異なる可能性がある。光ディスク1の傾きやデフォーカスによりレーザビームの集光状態が変化した場合には、記録および再生に用いられる等価的なレーザパワーが変わるため、Pminおよび最適記録パワーはこれに応じて変化する。このため、定期的にPminの検出を行い、データの記録に用いるレーザパワーを再設定することが望ましい。
【0120】
タイミング指定手段52は、図示しない経過時間検出手段の出力からPminを検出してからの経過時間を検出し、所定量以上の時間が経過した場合にはタイミング信号を出力する。これにより、定常的に最適な記録パワーを設定することが可能となる。
【0121】
ここで、前述のように本発明によるPminの検出は、データ記録領域13において、当該領域に記録されているデータを予め消去する必要がなく行うことが可能であるため、Pminの検出を非常に短時間で行うことができる。つまり、データ消去のための回転待ちが不要であり、またパワー設定領域等の光ディスク上に予め設けられた所定の領域まで光ヘッド3および磁気ヘッド5を移動させる必要がないため、タイミング指定手段52により指定されたタイミングで頻繁にPminの検出を行う場合にも、システムの動作に大きな影響を及ぼすこともなく、非常に効果的に最適な記録パワーの設定が可能となる。
【0122】
なお、上記第1から第4実施形態では、記録可能な最小記録パワーの検出について説明したが、それと同様に、磁界、線速をぞれぞれ変えることにより、光ディスクに再生可能限界の記録マークを形成する最小の磁界、または最小の線速の検出も可能である。
【0123】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、最小記録パワーの検出領域をデータ記録領域とした場合でもそこに記録されているデータを予め消去する必要がなく、Pminを高精度且つ短時間で検出することが可能になる。
【0124】
また、記録を行う直前のトラックでPmin検出を行うことができるので、光ディスクの傾きや反り、またデフォーカス、温度等の径時変化があった場合でも常に最適な記録パワーを設定することが可能になる。
【0125】
また、パワー設定領域でPminを検出し、この値の基準にPminの検出に用いるレーザパワーの最大値を指定することにより、高密度ディスクにおいてもクロスライトを防ぐことができる。
【0126】
さらに、急激な温度変化があった場合にも、それを検出して再度Pminを検出してデータの記録に用いる記録パワーを再設定するので、常に最適な記録パワーを設定することが可能になり、実用上非常に有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態による光ディスク装置の構成を示すブロック図
【図2】 本発明の第1実施形態および第2実施形態および第4実施形態にかかる光ディスクの構成図
【図3】 図1に示す光ディスク装置各部の信号波形図
【図4】 本発明の第2実施形態による光ディスク装置の構成を示すブロック図
【図5】 本発明の第3実施形態による光ディスク装置の構成を示すブロック図
【図6】 本発明の第3実施形態にかかる光ディスクの構成図
【図7】 本発明の第4実施形態による光ディスク装置の構成を示すブロック図
【図8】 従来の光ディスク装置の構成を示すブロック図
【図9】 再生信号強度の記録パワー依存性を示す図
【符号の説明】
1、40 光ディスク
2 スピンドルモータ
3 光ヘッド(再生および記録手段)
4 レーザパワー制御手段
5 磁気ヘッド(記録手段)
6、21、31、41、51 制御部(最適記録パワー設定手段)
7 バンドパスフィルタ
8 検出器
11 基板
12 記録膜
13 データ記録領域
14 トラック
15 パワー設定領域
22 信号処理部
23 クロック生成部
24 アドレス復調器
25 検出器(相関検出手段)
32 位置指定手段
42 検出パワー指定手段
52 タイミング指定手段

Claims (11)

  1. 光ディスクに光ビームを照射してデータの記録および再生を行う光ディスク装置であって、
    前記光ディスクに情報を記録する記録手段と、
    前記記録手段に対してレーザパワーを制御するレーザパワー制御手段と、
    前記光ディスクに記録された情報を再生する再生手段と、
    前記記録手段により前記光ディスクに記録すべき記録パターンと、前記記録パターンを前記再生手段により再生した時に得られる再生信号との相関を検出する相関検出手段と、
    前記光ディスクに再生可能限界の記録マークを形成する最小の記録パワーを検出し、前記最小の記録パワーを定数倍したパワーを最適記録パワーとして設定する最適記録パワー設定手段とを備え、
    前記最適記録パワー設定手段は、前記レーザパワー制御手段によりレーザパワーを段階的に変化させた場合に得られる前記相関検出手段の出力と所定レベルとを比較し、その大小関係が転換した時の記録パワーを前記最小の記録パワーとして検出し、前記最適記録パワーを設定することを特徴とする光ディスク装置。
  2. 前記最適記録パワー設定手段は、前記光ディスク上の複数の領域において前記最小の記録パワーを検出して、前記複数の領域において共通な前記最適記録パワーを設定することを特徴とする請求項1記載の光ディスク装置。
  3. 前記最適記録パワー設定手段は、検出された前記最小の記録パワーの値により、適切な前記最適記録パワーが存在しないと判断した場合に、前記データの記録を中止させることを特徴とする請求項1または請求項2記載の光ディスク装置。
  4. 前記記録手段は、前記最小の記録パワーを検出する際に、”0”と”1”の発生確率がほぼ等しい記録パターンを記録することを特徴とする請求項1記載の光ディスク装置。
  5. 前記記録手段は、前記最小の記録パワーを検出する毎に、異なる記録パターンを記録することを特徴とする請求項1記載の光ディスク装置。
  6. 光ディスクに光ビームを照射してデータの記録および再生を行う光ディスク装置であって、
    光ディスクに情報を記録する記録手段と、
    前記記録手段に対してレーザパワーを制御するレーザパワー制御手段と、
    前記光ディスクに記録された情報を再生する再生手段と、
    前記記録手段により前記光ディスクに記録すべき記録パターンと、前記記録パターンを前記再生手段により再生した時に得られる再生信号との相関を検出する相関検出手段と、
    前記光ディスクに再生可能限界の記録マークを形成する最小の記録パワーを検出し、前記最小の記録パワーを定数倍したパワーを最適記録パワーとして設定する最適記録パワー設定手段と、
    前記最小の記録パワーの検出を行う前記光ディスク上の位置を指定する位置指定手段とを備え、
    前記最適記録パワー設定手段は、前記位置指定手段で指定された位置において、前記レーザパワー制御手段によりレーザパワーを段階的に変化させた場合に得られる前記相関検出手段の出力と所定レベルとを比較し、その大小関係が転換した時の記録パワーを前記最小の記録パワーとして検出し、前記最適記録パワーを設定することを特徴とする光ディスク装置。
  7. 前記位置指定手段はデータ記録領域を指定することを特徴とする請求項6記載の光ディスク装置。
  8. パワー設定領域をデータ記録領域とは別に有する光ディスクに光ビームを照射してデータの記録および再生を行う光ディスク装置であって、
    光ディスクに情報を記録する記録手段と、
    前記記録手段に対してレーザパワーを制御するレーザパワー制御手段と、
    前記光ディスクに記録された情報を再生する再生手段と、
    前記記録手段により前記光ディスクに記録すべき記録パターンと、前記記録パターンを前記再生手段により再生した時に得られる再生信号との相関を検出する相関検出手段と、
    前記光ディスクに再生可能限界の記録マークを形成する最小の記録パワーを検出し、前記最小の記録パワーを定数倍したパワーを最適記録パワーとして設定する最適記録パワー設定手段と、
    前記最小の記録パワーの検出を行う前記光ディスク上の位置を指定する位置指定手段と、
    前記最小の記録パワーの検出に用いるレーザパワーの最大値を指定する検出パワー指定手段とを備え、
    前記位置指定手段は前記データ記録領域に先立って、前記パワー設定領域を指定し、前記最適記録パワー設定手段は、前記位置指定手段で指定された位置において、前記レーザパワー制御手段によりレーザパワーを段階的に変化させた場合に得られる前記相関検出手段の出力と所定レベルとを比較し、その大小関係が転換した時の記録パワーを前記最小の記録パワーとして検出し、前記最適記録パワーを設定すると共に、前記検出パワー指定手段に前記検出された最小の記録パワーを入力し、レーザパワーの前記最大値を決定させることを特徴とする光ディスク装置。
  9. 光ディスクに光ビームを照射してデータの記録および再生を行う光ディスク装置であって、
    前記光ディスクに情報を記録する記録手段と、
    前記記録手段に対してレーザパワーを制御するレーザパワー制御手段と、
    前記光ディスクに記録された情報を再生する再生手段と、
    前記記録手段により前記光ディスクに記録すべき記録パターンと、前記記録パターンを前記再生手段により再生した時に得られる再生信号との相関を検出する相関検出手段と、
    前記光ディスクに再生可能限界の記録マークを形成する最小の記録パワーを検出し、前記最小の記録パワーを定数倍したパワーを最適記録パワーとして設定する最適記録パワー設定手段と、
    前記最小の記録パワーを検出するタイミングを指定するタイミング指定手段とを備え、
    前記最適記録パワー設定手段は、前記タイミング指定手段で指定されたタイミングにおいて、前記レーザパワー制御手段によりレーザパワーを段階的に変化させた場合に得られる前記相関検出手段の出力と所定レベルとを比較し、その大小関係が転換した時の記録パワーを前記最小の記録パワーとして検出し、前記最適記録パワーを設定することを特徴とする光ディスク装置。
  10. 前記タイミング指定手段は、前記光ディスク周辺の温度変化を検出し、前記温度変化が所定値以上となった時点を、前記最小の記録パワーの検出を行うタイミングに指定することを特徴とする請求項9記載の光ディスク装置。
  11. 前記タイミング指定手段は、前記最小の記録パワーが検出されてから所定時間が経過した時点を、前記最小の記録パワーの検出を行うタイミングに指定することを特徴とする請求項9記載の光ディスク装置。
JP2001017565A 2000-05-22 2001-01-25 光ディスク装置 Expired - Fee Related JP3737948B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001017565A JP3737948B2 (ja) 2000-05-22 2001-01-25 光ディスク装置
US09/862,114 US6504803B2 (en) 2000-05-22 2001-05-21 Optical disk apparatus
CN01122002.3A CN1336639A (zh) 2000-05-22 2001-05-21 光盘装置
EP01304482A EP1158501B1 (en) 2000-05-22 2001-05-22 Optical disk apparatus
DE60126706T DE60126706T2 (de) 2000-05-22 2001-05-22 Optisches Plattengerät

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000-150301 2000-05-22
JP2000150301 2000-05-22
JP2001017565A JP3737948B2 (ja) 2000-05-22 2001-01-25 光ディスク装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002050047A JP2002050047A (ja) 2002-02-15
JP3737948B2 true JP3737948B2 (ja) 2006-01-25

Family

ID=26592339

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001017565A Expired - Fee Related JP3737948B2 (ja) 2000-05-22 2001-01-25 光ディスク装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3737948B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP2002050047A (ja) 2002-02-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6480450B1 (en) Method and apparatus for recording optical information by varying recording pulse width
US6504803B2 (en) Optical disk apparatus
KR100423824B1 (ko) 레이저 파워 제어 장치 및 광 디스크 장치
JP3177116B2 (ja) 光学的情報記録媒体および光学的記録再生装置
KR100277420B1 (ko) 광 디스크 장치 및 광 디스크 장치의 제어 파라미터 설정 방법
US6301211B1 (en) Information recording/reproducing apparatus
JP3737948B2 (ja) 光ディスク装置
JP3968495B2 (ja) 光記録媒体駆動装置、フォーカス設定値補正方法、並びに光記録媒体
WO2002049031A1 (fr) Dispositif servant a reproduire un disque
JPH0845080A (ja) 光ディスク及びクロストーク検出装置
JP3975630B2 (ja) 光ディスク装置とそのフォーカス制御方法
JP4411798B2 (ja) 記録再生装置および方法、記録媒体、並びにプログラム
KR100550402B1 (ko) 광학 레코딩 매체의 링크 갭 검출장치 및 그 방법
JP3981207B2 (ja) 光ディスク装置
JP2002109836A (ja) 位相調整装置および位相調整方法
JP3024119B2 (ja) 光学的情報記録再生装置
JPH10134354A (ja) 光記録媒体の最適記録及び再生光量の決定方法並びに記録再生方法及び装置
JP3964696B2 (ja) 光記録媒体の性能データ算出装置及び方法
JPH0359821A (ja) 光記録再生装置
JP4047043B2 (ja) 光ディスクのエンボス領域判別装置及び方法
JP3089881B2 (ja) 光学的情報記録再生方法及び装置
KR20070109923A (ko) 광학 디스크 장치 및 랜드 프리-피트 재생 방법
JP2009054233A (ja) 光ディスクのフォーカス位置調整方法及びそれを利用した光ディスク装置
JPH1186310A (ja) 光ディスク装置
JPH10149543A (ja) 光記録媒体およびトラッキング装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040610

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050920

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20051025

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20051028

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091104

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091104

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101104

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees