JP3736833B2 - 孔版印刷用エマルションインキ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、孔版印刷用エマルションインキに関し、詳しくは油相と水相との間で液晶構造を形成する乳化剤を含まない孔版印刷用エマルションインキに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
孔版印刷方法は、孔版印刷用原紙の穿孔部を介して原紙の一方の側より他方の側へインキを移動させることにより、紙などの被印刷物面に印刷を行うものである。孔版印刷に用いられるインキは、取扱い適性や印刷適性といった作業適性、乾燥性、色、被膜強度、各種耐性といった被膜特性といったさまざまな観点から改良がなされている。
【0003】
従来より、貯蔵安定性の向上を図った孔版印刷エマルションインキが多数提案されている。例えば、特開平6−49401号には、界面活性剤のHLB(親水性親油性バランス)を3〜5.5とし、かつ水相を増粘したエマルションインキが提案されている。特開平6−145576号には、HLBが7以下であって、脂肪酸の炭素数が12〜24のソルビトール脂肪酸エステルを0.5〜5.0%油相に含有したエマルションインキが提案されている。特開平6−220383号には、HLBが0.1〜3.0である乳化剤と5.0〜15.0である乳化剤の2種類を油相に含有させたエマルションインキが提案されている。また、特開平6−329970号には、HLBが1.5〜3.0のソルビタン脂肪酸エステルまたはグリセリン脂肪酸エステルが含有されているエマルションインキが提案されている。さらに特開平7−150091号には、HLBが10以下の非イオン系乳化剤を含む油相中に水溶性マグネシウム塩を有するエマルションインキが提案されている。
【0004】
上記の従来技術は、いずれもエマルションインキの貯蔵安定性を向上させるための手段として非イオン系乳化剤を用いており、その中でも特にポリグリセリン脂肪酸エステルの液晶形成能を利用したものがその主流を占めている。
【0005】
一般に、乳化剤は親水性ならびに親油性(疎水性)すなわち両親媒性のバランスによって2相界面に吸着され、界面の自由エネルギー(あるいは表面張力)を著しく低下させることによりエマルションの製造を容易にしている。乳化剤の多くは、2相界面に単分子膜で吸着されてエマルションを形成するが、上述したポリグリセリン脂肪酸エステルは、2相界面に多分子膜すなわち、W/O型エマルションインキの水相(O/W型エマルションインキの場合には油相)の周りにポリグリセリン脂肪酸エステルが積層を形成するように連なって、いわゆる液晶構造を形成する。このため、極めて安定性の高いエマルションインキを得ることができると考えられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、液晶形成を利用して貯蔵安定性を高めたエマルションインキは貯蔵安定性は得られるものの、液晶構造であるために水分が蒸発しにくく印刷時の紙への浸透が遅いという問題がある。一般に、印刷物は印刷後直ちに重なり合う状態となるため、紙への浸透が遅ければ乾燥に時間がかかり、印刷物の裏面にインキが付着する裏移りや印刷物同士がくっつきあうブロッキングなどのトラブルの発生につながる。
【0007】
エマルションインキの紙への浸透は、主に、インキの粘度と、水相の界面張力と、水相の離脱性(紙へインクが移行した場合の油相からの水相の分離)によって決定され、紙へのエマルションインキの浸透を向上させるためには、エマルションインキの粘度を低く、水相の界面張力を低く、水相の界面からの離脱を早くする必要がある。しかし、エマルションインキが液晶構造を形成していると、インキの粘度は高くなり、積層した分子膜により水相の界面張力は高くなり、水相の界面からの離脱はかなり遅くなるため、紙への浸透は極めて遅くなる。すなわち、油相と水相との間で液晶構造を形成する乳化剤を利用して貯蔵安定性が高められたエマルションインキは、貯蔵安定性は良くても印刷時の紙への浸透が悪くなる。一方、紙への浸透を良くするためには液晶の形成力を弱くする必要があるが、この場合には貯蔵安定性が悪くなり、従来の乳化剤では、貯蔵安定性の向上と印刷時の紙への良好な浸透という2つの特性を兼ね備えたエマルションインキを得ることは困難である。
【0008】
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、貯蔵安定性が良好であり、かつインキの浸透が早く、色材定着性に優れたエマルションインキを提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の孔版印刷用エマルションインキは、少なくとも、乳化剤としてアルキル変性カルボキシビニルポリマーおよび/またはカルボキシビニルポリマーと、硼砂と、油相成分と、水相成分とを含み、液晶構造を形成する乳化剤を含まないことを特徴とするものである。
【0010】
本発明の孔版印刷用エマルションインキは、アルキル変性カルボキシビニルポリマーおよびカルボキシビニルポリマーのいずれかを単独で用いてもよいし、また2種類を適宜組み合わせて用いてもよい。
【0011】
カルボキシビニルポリマーは、通常アクリル酸が重合した酸性高分子化合物であり、また、このカルボキシビニルポリマーは、カルボキシビニルポリマー塩であってもよい。アルキル変性カルボキシビニルポリマーは、上述のカルボキシビニルポリマーの親水基の一部を疎水基としたことにより得られる乳化能を有する高分子化合物である。アルキル変性カルボキシビニルポリマーおよびカルボキシビニルポリマーは、市販品の中から自由に選択することが可能であるが、粘度の経時変化の少ない安定性の高いものを用いることが好ましい。
【0012】
アルキル変性カルボキシビニルポリマーおよびカルボキシビニルポリマーそのもの自体は、通常、酸性に傾いている。一方、一般に孔版印刷用エマルションインキは、ほぼ中性に維持されている。従って、本発明の孔版印刷用エマルションインキにおいては、アルキル変性カルボキシビニルポリマーおよびカルボキシビニルポリマーの酸性を中和させることが好ましく、中和剤としては硼砂、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニアなどのアルカリを用いることができるが、インキの定着性という観点からは硼砂を添加することが好ましい。硼砂とはナトリウムの含水ホウ酸塩鉱物で、化学組成は Na2B4O7・10H2O で表される。
【0013】
前記硼砂の含有量は、インキ全量に対して0.001〜2重量%であることが好ましく、より好ましくは0.05〜1.0重量%、さらには0.1〜0.5重量%であることが好ましい。
【0014】
前記アルキル変性カルボキシビニルポリマーおよび/または前記カルボキシビニルポリマーの含有量は、配合するカルボキシビニルポリマーおよびアルキル変性カルボキシビニルポリマーの種類や、単独で用いるか組合せて用いるかにかかわらず、インキ全量に対して0.01〜1重量%であることが好ましく、より好ましくは0.1〜0.6重量%、さらには0.2〜0.4重量%であることが好ましい。
【0015】
前記油相成分の含有量は、インキ全量に対して20〜40重量%であることが好ましく、より好ましくは25〜38重量%、さらには30〜36重量%であることが、また、前記水相成分の含有量は、インキ全量に対して60〜80重量%であることが好ましく、より好ましくは62〜75重量%、さらには64〜70重量%の油中水滴(W/O)型エマルションであることが好ましい。
【0016】
【発明の効果】
本発明の孔版印刷用エマルションインキは、アルキル変性カルボキシビニルポリマーおよび/またはカルボキシビニルポリマーを含有させたので、貯蔵安定性がよく、かつ印刷時の紙への浸透が良好で、色材定着性に優れたエマルションインキとすることができる。
【0017】
すなわち、従来の油相と水相との間で液晶構造を形成する乳化剤では、貯蔵安定性の向上と印刷時の紙への良好な浸透という2つの特性を兼ね備えたエマルションインキを得ることは困難であったが、本発明の孔版印刷用エマルションインキに含まれるアルキル変性カルボキシビニルポリマーおよび/またはカルボキシビニルポリマーは、安定でチキソトロピー性の強いエマルションを形成することができるので、エマルションインキの貯蔵安定性を向上させることができるとともに、液晶構造をとらないので紙などの被印刷物に対するエマルションインキの浸透性を極めて良好なものとすることができる。
【0018】
アルキル変性カルボキシビニルポリマーおよび/またはカルボキシビニルポリマーがこのような安定でチキソトロピー性の強いエマルションを形成することができるのは、油相と水相の2相界面でマイクロカプセル状のエマルションを形成しているためと考えられる。また、このマイクロカプセル状のエマルションは、紙にインキが移行すると速やかに崩壊するので、水相の界面からの離脱は早くなるため、インキの浸透が良く、しかも色材の定着性を向上させることが可能となる。
【0019】
なお、アルキル変性カルボキシビニルポリマーおよび/またはカルボキシビニルポリマーの添加量により、エマルションサイズを1μ〜5mm程度まで容易に選択することができるので、アルキル変性カルボキシビニルポリマーおよび/またはカルボキシビニルポリマーインキを所定量用いることにより、インキを所望の粘度に調整することが極めて容易となる。
【0020】
また、一般に孔版印刷用エマルションインキの被印刷物への浸透を高めるためには、インキの粘度を下げて界面張力、特に水相の界面張力を小さくするといったことが行われるが、本発明の孔版印刷用エマルションインキに硼砂を添加した場合には、水相の界面張力を小さくすることが容易となり、さらに浸透性を向上させることができる。
【0021】
また、硼砂、油相成分の含有量を所定量とすることにより、より上記の効果を得ることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態について説明する。本発明の孔版印刷用エマルションインキは、少なくともアルキル変性カルボキシビニルポリマーおよび/またはカルボキシビニルポリマーと、油相成分、水相成分とからなる。
【0023】
アルキル変性カルボキシビニルポリマーおよびカルボキシビニルポリマーは、いずれかを単独で用いてもよいし、また2種類を適宜組み合わせて用いてもよい。
【0024】
カルボキシビニルポリマーの市販品としては、例えばカーボポール(Carbopol)シリーズ(BFGoodrich社製)、AqupecHV−501シリーズ(住友精化製)、ジュンロンPWシリーズ(日本純薬製)、ハイビスワコーシリーズ(和光純薬製)や、カルボキシビニルポリマーカルシウム・カリウム塩であるユニセーフECT−203(日本油脂製)をあげることができ、特にカーボポール(Carbopol)シリーズを好ましく用いることができる。
【0025】
また、アルキル変性カルボキシビニルポリマーの市販品としては、例えばペミュレン(Pemulen)TR−1、ペミュレンTR−2(いずれもBFGoodrich社製)等を好ましく用いることができる。
【0026】
油相成分には、樹脂、溶媒、着色剤等を含有させることができる。但し、水相成分に着色剤を含有させる場合には、油相成分から着色剤を除くことができる。
【0027】
樹脂としては、ポリアミド樹脂、ウレタン樹脂、アルキド変性フェノール樹脂、ロジンエステル樹脂、ロジン変性アルキド樹脂、ロジン変性フェノール樹脂、アルキド樹脂、石油樹脂、油脂化合物、変性油脂化合物、ギルソナイト、ポリブタジエン、水添ポリブタジエン、アクリル樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、セルロース樹脂等を用いることが好ましい。油相成分中の樹脂は、着色剤の分散性をより向上させ、印刷用紙にこれらを固着する作用を有する。これらの樹脂のヨウ素価は、特に制限されるものではないが、ヨウ素価が100よりも大きくなると、孔版印刷インキが速く乾燥固化してしまい目詰まりの原因となり、またインキ安定性という観点からすれば100以下であることが好ましい。
【0028】
溶媒としては、孔版印刷インキ用途に用いることが知られている溶媒であれば不揮発性溶剤、揮発性溶剤いずれも使用することができ、不揮発性溶剤としてはたとえばモーターオイル、スピンドル油、マシン油、流動パラフィン、アロマフリーソルベント等の鉱物油系の溶剤、オリーブ油、大豆油、ココナツ油、トール油、ひまし油、脱水ひまし油、サフラワー油等の植物油を用いることができる。また揮発性溶剤としては、芳香族炭化水素系溶剤、脂肪族炭化水素系溶剤、芳香族炭化水素および脂肪族炭化水素の混合溶剤、パラフィン系炭化水素溶剤、イソパラフィン系炭化水素溶剤、ナフテン系炭化水素溶剤等があげられる。孔版印刷は、その汎用性から学校、官公庁等の一般消費者向けが多いため、安全性や衛生面からは、これらの溶媒中の中でも脂肪族系炭化水素がより好ましい。
【0029】
上記の溶媒は、単独で用いてもよいし、適宜混合して用いてもよい。混合して用いる場合としては、例えば、スピンドル油と脂肪族炭化水素系溶剤との混合用媒、スピンドル油と脂肪族炭化水素系溶剤とひまし油等があげられる。不揮発性溶剤と揮発性溶剤を適宜混合して用いる場合には、不揮発性溶剤/揮発性溶剤の混合割合は、エマルションインキの油相と水相の配合比率により異なるが、重量比で50〜95/50〜5重量%の範囲とすることが好ましい。
【0030】
着色剤としては、各種色調の公知の顔料、染料を用いることができ、顔料としては、例えばアゾ系、フタロシアニン系、染料系、縮合多環系、ニトロ系、ニトロソ系等の有機顔料(ブリリアントカーミン6B、レーキレッドC、ウォッチングレッド、ジスアゾイエロー、ハンザイエロー、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、アルカリブルー、アニリンブラックなど)の他、コバルト、鉄、クロム、銅、亜鉛、鉛、チタン、バナジウム、マンガン、ニッケルなどの金属類、金属酸化物、および硫化物、並びに、ファーネスカーボンブラック、ランプブラック、チャンネルブラックなどのカーボンブラック類、黄土、群青、紺青などの無機顔料が用いられる。
【0031】
また、油相中および/または水相中に、体質顔料を含有させてもよい。体質顔料としては、従来公知のものを採用することができ、水に不溶な微粒子であれば得に限定されるものではない。例えば、白土、タルク、クレー、ケイソウ土、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化チタン、アルミナホワイト、シリカ、カオリン、マイカ、水酸化アルミニウムなどの無機微粒子、ポリアクリル酸エステル、ポリウレタン、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリシロキサン、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ベンゾグアナミン樹脂などの有機微粒子またはこれらの共重合体からなる微粒子を利用することができる。
【0032】
孔版印刷用エマルションインキの水相成分には、水、硼砂の他、電解質、水蒸発抑制剤、水溶性高分子、防腐剤、防黴剤、酸化防止剤、pH調整剤等を適宜溶解または混合して用いることができる。また、油相成分に着色剤を含有させない場合には、水相成分に含有させることができ、用いる着色剤としては、上記油相成分で用いたものと同様の着色剤を用いることができる。以下、本発明を実施例によりさらに詳しく説明する。
【0033】
【実施例】
(実施例1)
アルキド樹脂RS1237(ハリマ化成(株)製)17重量部、着色剤としてカーボンブラックMA−100(三菱化学(株)製)6重量部、溶媒として4号ソルベントAF−4(日石三菱(株)製)11.5重量部、アルキル変性カルボキシルビニルポリマーとしてペミュレンTR−2(BFGoodrich社製)0.01重量部を充分混合し、三本ロールミルにて分散し、これを油相とした。次いで、この油相に、イオン交換水65.48重量部に硼砂(和光純薬)0.01重量部を混合した水相を混合しながら添加して乳化を行い、W/O型の孔版印刷用エマルションインキを得た。
【0034】
(実施例2)
配合を表1に示す配合とした以外は、実施例1と同様にしてW/O型の孔版印刷用エマルションインキを得た。
【0035】
(実施例3)
配合を表1に示す配合とした以外は、実施例1と同様にしてW/O型の孔版印刷用エマルションインキを得た。
【0036】
(実施例4)
アルキル変性カルボキシルビニルポリマーのかわりに、カルボキシルビニルポリマーとしてカーボポール980(BFGoodrich社製)を用い、配合を表1に示す配合とした以外は、実施例1と同様にしてW/O型の孔版印刷用エマルションインキを得た。
【0037】
(実施例5)
アルキド樹脂のかわりにあらかじめAF−4(日石三菱(株)製)に溶解した石油樹脂ARCON P-115(荒川化学(株)製)を用い、配合を表1に示す配合とした以外は、実施例1と同様にしてW/O型の孔版印刷用エマルションインキを得た。
【0038】
(実施例6)
アルキド樹脂のかわりにあらかじめAF−4(日石三菱(株)製)に溶解した石油樹脂ARCON P-115(荒川化学(株)製)を用い、配合を表1に示す配合とした以外は、実施例4と同様にしてW/O型の孔版印刷用エマルションインキを得た。
【0039】
(実施例7)
カーボンブラックMA−100のかわりに、銅フタロシアニンGFR(大日本インキ(株)製)を用い、配合を表1に示す配合とした以外は、実施例1と同様にしてW/O型の孔版印刷用エマルションインキを得た。
【0040】
(実施例8)
アルキル変性カルボキシルビニルポリマーのかわりに、カルボキシルビニルポリマーとしてカーボポール980(BFGoodrich社製)を用い、配合を表1に示す配合とした以外は、実施例7と同様にしてW/O型の孔版印刷用エマルションインキを得た。
【0041】
【表1】
(比較例1)
アルキル変性カルボキシルビニルポリマーのかわりに、乳化剤としてヘキサグリセリン5オレート(HG−5O;日光ケミカルズ(株)製)を用い、配合を表2に示す配合とした以外は、実施例1と同様にしてW/O型の孔版印刷用エマルションインキを得た。
【0042】
(比較例2)
乳化剤としてヘキサグリセリン6オレート(HG−6O;日光ケミカルズ(株)製)を用い、配合を表2に示す配合とした以外は、比較例1と同様にしてW/O型の孔版印刷用エマルションインキを得た。
【0043】
(比較例3)
乳化剤としてヘキサグリセリンPR15(HG−PR−15;日光ケミカルズ(株)製)を用い、配合を表2に示す配合とした以外は、比較例1と同様にしてW/O型の孔版印刷用エマルションインキを得た。
【0044】
(比較例4)
カーボンブラックMA−100のかわりに、銅フタロシアニンGFR(大日本インキ(株)製)を用い、配合を表2に示す配合とした以外は、比較例2と同様にしてW/O型の孔版印刷用エマルションインキを得た。
【0045】
(比較例5)
乳化剤としてヘキサグリセリン5オレート(HG−5O;日光ケミカルズ(株)製)を用い、配合を表2に示す配合とした以外は、比較例4と同様にしてW/O型の孔版印刷用エマルションインキを得た。
【0046】
(比較例6)
乳化剤としてヘキサグリセリンPR15(HG−PR−15;日光ケミカルズ(株)製)を用い、配合を表2に示す配合とした以外は、比較例4と同様にしてW/O型の孔版印刷用エマルションインキを得た。
【0047】
【表2】
(試験および評価方法)
実施例1〜8および比較例1〜6で得られたW/O型の孔版印刷用エマルションインキの貯蔵安定性を、70℃促進試験(10週間)、50℃促進試験(10週間)、12時間毎に50℃−20℃で貯蔵するサイクル試験(10日間)それぞれにより評価した。評価は、目視によりインキに分離が見られない場合を○、多少でも油はきが見られた場合を×とした。
【0048】
また、実施例1〜8および比較例1〜6で得られたW/O型の孔版印刷用エマルションインキを用いて、孔版印刷機リソグラフFR395(理想科学工業(株)製)により孔版印刷を行った。印刷用紙は理想用紙薄口(理想科学工業(株)指定商品)とした。印刷後、室温にて1日印刷した用紙を放置した。その後、クロックメーターにて擦り、目視により観察して擦れが殆ど無い場合を○、擦れが目立つ場合を×とした。結果を表3に示す。
【0049】
【表3】
表3から明らかなように、従来の乳化剤を用いた孔版印刷用エマルションインキは、貯蔵安定性がよい場合にはインキの定着性が悪く(比較例1,2,4,5)、またインキの定着性がよい場合には貯蔵安定性が悪く(比較例3,6)、貯蔵安定性とインキの定着性の双方を満足させるエマルションインキを得ることはできなかった。しかし、本発明の孔版印刷用エマルションインキは、アルキル変性カルボキシビニルポリマーおよび/またはカルボキシビニルポリマーにより貯蔵安定性を向上させているので、貯蔵安定性がよく、かつインキの定着性のよい孔版印刷用エマルションインキを得ることができた。
【0050】
なお、本実施例においては、W/O型エマルションインキの場合のみについて示したが、O/W型エマルションインキの場合においても同様に適用することができる。また、実施例にはアルキル変性カルボキシビニルポリマーおよびカルボキシビニルポリマーをそれぞれ単独で用いた例のみを示したが、アルキル変性カルボキシビニルポリマーとカルボキシビニルポリマーを適宜混合した場合にも同様の効果を得ることができる。
Claims (4)
- 少なくとも、乳化剤としてアルキル変性カルボキシビニルポリマーおよび/またはカルボキシビニルポリマーと、硼砂と、油相成分と、水相成分とを含み、液晶構造を形成する乳化剤を含まないことを特徴とする孔版印刷用エマルションインキ。
- 前記硼砂の含有量が0.001〜2重量%であることを特徴とする請求項2記載の孔版印刷用エマルションインキ。
- 前記アルキル変性カルボキシビニルポリマーおよび/または前記カルボキシビニルポリマーの含有量が0.01〜1重量%であることを特徴とする請求項1、2または3記載の孔版印刷用エマルションインキ。
- 前記油相成分の含有量が20〜40重量%で前記水相成分の含有量が60〜80重量%の、油中水滴(W/O)型エマルションであることを特徴とする請求項1から4いずれか1項記載の孔版印刷用エマルションインキ。
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