JP3736435B2 - 光合分波器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、多波長の光を合波または分波する光合分波器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
波長分割多重(WDM: Wavelength Division Multiplexing)光通信システムは、多波長の信号光を波長多重して伝送するものであって、大容量の情報を高速に送受信することができる。光合分波器は、このようなWDM光通信システムにおいて用いられ、入力した多波長の信号光を合波して1つのポートに出力することができ、或いは、1つのポートより入力した多波長の信号光を分波して各波長の信号光を互いに異なるポートに出力することができる。
【0003】
従来の光合分波器として図7に示される構成のものが知られている。この図に示される光合分波器100は、3つのWDMフィルタモジュール110,120および130を備えていて、4波長λ1〜λ4の光を合波または分波するものである。
【0004】
光ファイバ111より入力した4波長λ1〜λ4の光は、WDMフィルタモジュール110により波長λ1の光と他の3波長の光とに分波されて、波長λ1の光が光ファイバ112に出力されるとともに、他の3波長λ2〜λ4の光が光ファイバ113に出力される。光ファイバ113と融着接続された光ファイバ121より入力した3波長λ2〜λ4の光は、WDMフィルタモジュール120により波長λ2の光と他の2波長の光とに分波されて、波長λ2の光が光ファイバ122に出力されるとともに、他の2波長λ3〜λ4の光が光ファイバ123に出力される。光ファイバ123と融着接続された光ファイバ131より入力した2波長λ3〜λ4の光は、WDMフィルタモジュール130により波長λ3の光と他の波長λ4の光とに分波されて、波長λ3の光が光ファイバ132に出力されるとともに、他の波長λ4の光が光ファイバ133に出力される。
【0005】
このようにして、この光合分波器100は、光ファイバ111より入力した4波長λ1〜λ4の光を分波して、波長λ1の光を光ファイバ112に出力し、波長λ2の光を光ファイバ122に出力し、波長λ3の光を光ファイバ132に出力し、波長λ4の光を光ファイバ133に出力することができる。逆に、この光合分波器100は、光ファイバ112より入力した波長λ1の光、光ファイバ122より入力した波長λ2の光、光ファイバ132より入力した波長λ3の光、および、光ファイバ133より入力した波長λ4の光を合波して、その合波した4波長λ1〜λ4の光を光ファイバ111より出力することができる。
【0006】
また、従来の光合分波器として図8に示される構成のものが知られている。この図に示される光合分波器200は、透明ガラス平板210、誘電体多層膜フィルタ211〜214、レンズ220〜224を備えていて、4波長λ1〜λ4の光を合波または分波するものである。透明ガラス平板210の一方の面に誘電体多層膜フィルタ211および213が貼り付けられていて、これに平行な他方の面に誘電体多層膜フィルタ212および214が貼り付けられている。
【0007】
光ファイバ230の端面より出射された4波長λ1〜λ4の光は、レンズ220によりコリメートされて、透明ガラス平板210に入射し、誘電体多層膜フィルタ211に到達する。誘電体多層膜フィルタ211に到達した4波長λ1〜λ4の光のうち、波長λ1の光は、誘電体多層膜フィルタ211を透過し、レンズ221により集光され、光ファイバ231の端面に入射するとともに、他の3波長の光は、誘電体多層膜フィルタ211で反射され、誘電体多層膜フィルタ212に到達する。
【0008】
誘電体多層膜フィルタ212に到達した3波長λ2〜λ4の光のうち、波長λ2の光は、誘電体多層膜フィルタ212を透過し、レンズ222により集光され、光ファイバ232の端面に入射するとともに、他の2波長の光は、誘電体多層膜フィルタ212で反射され、誘電体多層膜フィルタ213に到達する。誘電体多層膜フィルタ213に到達した2波長λ3〜λ4の光のうち、波長λ3の光は、誘電体多層膜フィルタ213を透過し、レンズ223により集光され、光ファイバ233の端面に入射するとともに、他の波長λ4の光は、誘電体多層膜フィルタ213で反射され、誘電体多層膜フィルタ214に到達する。誘電体多層膜フィルタ214に到達した波長λ4の光は、誘電体多層膜フィルタ214を透過し、レンズ224により集光され、光ファイバ234の端面に入射する。
【0009】
このようにして、この光合分波器200は、光ファイバ230より入力した4波長λ1〜λ4の光を分波して、波長λ1の光を光ファイバ231に出力し、波長λ2の光を光ファイバ232に出力し、波長λ3の光を光ファイバ233に出力し、波長λ4の光を光ファイバ234に出力することができる。逆に、この光合分波器200は、光ファイバ231より入力した波長λ1の光、光ファイバ232より入力した波長λ2の光、光ファイバ233より入力した波長λ3の光、および、光ファイバ234より入力した波長λ4の光を合波して、その合波した4波長λ1〜λ4の光を光ファイバ230より出力することができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の従来の光合分波器は以下のような問題点を有している。すなわち、図7に示された従来の光合分波器100は、光ファイバ同士を融着接続したものであることから、各光ファイバの余長処理が必要となり、また、融着接続部を補強するための補強部材を設けることが必要となって、それ故に全体を小型化するのは困難である。また、この光合分波器100は、波長によって光路上の融着接続部の個数が異なるから、波長によって挿入損失が異なる。
【0011】
一方、図8に示された従来の光合分波器200は小型化が可能である。しかし、誘電体多層膜フィルタ211〜214の透過特性・反射特性の製造バラツキが無視し得ないことから、誘電体多層膜フィルタ211〜214の特性を所望のものとすることが困難であり、それ故に、全体の合分波特性を所望のものとすることが更に困難であるので、製造歩留まりが低い。また、誘電体多層膜フィルタ211〜214それぞれは、製造時の熱歪み等により、所望のサイズに切断されると撓んでしまうので、透明ガラス平板210に貼り付けることが困難であり、この点でも製造歩留まりが低い。
【0012】
本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、小型化が可能で、挿入損失の波長依存性が小さく、製造歩留まりが高い光合分波器を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る光合分波器は、(N+1)個のポートP0〜PNを有し、ポートP0より入力した光を分波して、この分波した各波長λnの光をポートPnより出力するとともに、各ポートPnより入力した波長λnの光を合波して、この合波した光をポートP0より出力する光合分波器であって、(1) ポートP0に入力した光をコリメートして、そのコリメートした光を光路R1に出力するレンズL0と、(2) 光路Rnを経て到達した光をポートPnに集光するレンズLnと、(3) 光路Rn1上に設けられ、光路Rn1を経てレンズLn1へ向かう光を入力して、波長λn1の光を透過させてレンズLn1へ向けて出力するとともに、波長λn1+1〜λNの光を反射させて光路Rn1+1へ出力する誘電体多層膜フィルタFn1と、(4) 各誘電体多層膜フィルタFn1の位置および方位を調整する調整手段と、を備えることを特徴とする。さらに、この調整手段は、各々開口を有する第1部材,第2部材および第3部材を含み、第1部材、第2部材および第3部材それぞれの開口中にレンズL n の光軸を有し、第1部材の開口にレンズL n が嵌め込まれ、第3部材の開口に誘電体多層膜フィルタF n が嵌め込まれ、第2部材が第1部材に対して相対的にレンズL n の光軸に垂直な方向に移動が可能であり、第3部材と第2部材との接触面が球面の一部をなしており、その接触面で第3部材と第2部材とが互いに摺動が可能であることを特徴とする。ただし、Nは2以上の整数であり、nは1以上N以下の各整数であり、n1は1以上(N−1)以下の各整数である。また、光路RN上に誘電体多層膜フィルタFNを備えて、この誘電体多層膜フィルタFNにより、光路RNを経てレンズLNへ向かう光を入力して、波長λNの光を透過させてレンズLNへ向けて出力するとともに、他の波長の光を反射させて光路RN+1へ出力してもよい。
【0014】
本発明に係る光合分波器は光分波器として以下のように作用する。ポートP0よりN波長λ1〜λNの光が入射すると、各波長λnの光は、レンズL0によりコリメートされて光路R1に出力され、誘電体多層膜フィルタF1〜Fn-1により順次に反射されて光路R2〜Rnを経て、誘電体多層膜フィルタFnを透過し、レンズLnにより集光されてポートPnより出射される。ただし、波長λ1の光は、レンズL0によりコリメートされて光路R1に出力され、誘電体多層膜フィルタF1を透過し、レンズL1により集光されてポートP1より出射される。
【0015】
また、本発明に係る光合分波器は光合波器として以下のように作用する。各ポートPnより波長λnの光が入射すると、その波長λnの光は、レンズLnによりコリメートされ、誘電体多層膜フィルタFnを透過して光路Rnに出力され、誘電体多層膜フィルタFn-1〜F1により順次に反射されて光路Rn-1〜R1を経て、レンズL0により集光されてポートP0より出射される。ただし、波長λ1の光は、レンズL1によりコリメートされ、誘電体多層膜フィルタF1を透過して光路R1に出力され、レンズL0により集光されてポートP0より出射される。
【0016】
本発明に係る光合分波器は、各誘電体多層膜フィルタFnの位置および方位を調整する調整手段を備えていることにより、各誘電体多層膜フィルタFnの特性の製造バラツキがあっても、各誘電体多層膜フィルタFnの位置を調整して、各誘電体多層膜フィルタFnの所望の特性の部分を光路Rnが通過するようにすることができる。
【0017】
また、この光合分波器は、各誘電体多層膜フィルタFnが撓んでいても、各誘電体多層膜フィルタFnの方位を調整して、各誘電体多層膜フィルタFnに対して所望の角度で光路Rnが通過するようにすることができる。
さらに、この調整手段は、各々開口を有する第1部材,第2部材および第3部材を含み、第1部材、第2部材および第3部材それぞれの開口中にレンズL n の光軸を有し、第1部材の開口にレンズL n が嵌め込まれ、第3部材の開口に誘電体多層膜フィルタF n が嵌め込まれ、第2部材が第1部材に対して相対的にレンズL n の光軸に垂直な方向に移動が可能であり、第3部材と第2部材との接触面が球面の一部をなしており、その接触面で第3部材と第2部材とが互いに摺動が可能であることを特徴とする。これにより、第1部材に対して相対的に第2部材の位置が調整されることで誘電体多層膜フィルタF n の位置が調整され、また、第2部材に対して相対的に第3部材の方位が調整されることで誘電体多層膜フィルタF n の方位が調整される。
【0018】
また、本発明に係る光合分波器は、ポートP0とレンズL0との間の光路の光軸と、ポートPnとレンズLnとの間の各光路の光軸とが、互いに平行であるのが好適である。この場合には、ポートP0および各ポートPnそれぞれに接続される光ファイバが互いに平行になるので、光合分波器の取り扱いが容易である。
【0019】
また、本発明に係る光合分波器は、各光路Rnを折り返すミラーMnを更に備えるのが好適である。この場合には、ポートP0および各ポートPnそれぞれに接続される光ファイバの端面が全て同一方位を向き、これら光ファイバが全て同一の側に存在することから、光通信システムの光送信器、光中継器または光受信器において各種光学部品を収納する架への挿入が容易となる。また、各ミラーMnが集光機能を有しているのが好適であり、この場合には、挿入損失の波長依存性を小さくすることができる。
【0020】
本発明に係る光通信システムは、多波長の信号光を波長多重して伝送する光通信システムであって、上記の本発明に係る光合分波器を備え、この光合分波器により多波長の信号光を合波または分波することを特徴とする。この光通信システムでは、所望の特性を歩留まりよく実現することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0022】
(第1実施形態)
先ず、本発明に係る光合分波器の第1実施形態について説明する。図1は、第1実施形態に係る光合分波器1の構成図である。この図に示される光合分波器1は、5個のポートP0〜P4を有し、ポートP0より入力した光を分波して、この分波した各波長λnの光をポートPnより出力するとともに、各ポートPnより入力した波長λnの光を合波して、この合波した光をポートP0より出力するものである(ただし、nは1以上4以下の各整数、以下同様。)。
【0023】
この光合分波器1は、5個のレンズL0〜L4および4個の誘電体多層膜フィルタF1〜F4を備えている。ポートP0の位置に光ファイバ100の端面があり、また、ポートPnの位置に光ファイバ10nの端面がある。光ファイバ100,102および104それぞれの端面と、光ファイバ101および103それぞれの端面とは、互いに対向している。
【0024】
光ファイバ100の端面の前方に配置されたレンズL0、および、光ファイバ10nの端面の前方に配置されたレンズLnそれぞれは、光軸(図中において一点鎖線で示す)が互いに平行である。また、ポートP0とレンズL0との間の光路の光軸、および、ポートPnとレンズLnとの間の光路の光軸それぞれは、互いに平行である。すなわち、光ファイバ100〜104それぞれは、各々の端面の近傍では各光軸が互いに平行である。
【0025】
レンズL0は、光ファイバ100の端面(ポートP0)より出射された光をコリメートして、そのコリメートした光を光路R1に出力することができる。また、レンズLnは、光ファイバ10nの端面(ポートPn)より出射された光をコリメートして、そのコリメートした光を光路Rnに出力することができる。なお、光路R1は、レンズL0とレンズL1との間の光の経路である。光路R2は、誘電体多層膜フィルタF1とレンズL2との間の光の経路である。光路R3は、誘電体多層膜フィルタF2とレンズL3との間の光の経路である。また、光路R4は、誘電体多層膜フィルタF3とレンズL4との間の光の経路である。
【0026】
各誘電体多層膜フィルタFnは、レンズLnの前方であって光路Rn上に配置されており、4波長λ1〜λ4の光のうち波長λnの光を選択的に透過させるものである。各誘電体多層膜フィルタFnは、レンズLn-1の側より光路Rnを経て光が到達すると、そのうちの波長λnの光を透過させてレンズLnへ向けて出力するとともに、波長λn+1〜λNの光を反射させて光路Rn+1へ出力する。なお、ポートP0より4波長λ1〜λ4の光のみが入力する場合には、誘電体多層膜フィルタF4は不要である。
【0027】
この光合分波器1は、光分波器として以下のように動作する。光ファイバ100の端面より出射された4波長λ1〜λ4の光は、レンズL0によりコリメートされて、光路R1に出力され、誘電体多層膜フィルタF1に到達する。この誘電体多層膜フィルタF1に到達した4波長の光のうち、波長λ1の光は、誘電体多層膜フィルタF1を透過し、レンズL1により集光されて、光ファイバ101の端面に入射するとともに、他の3波長の光は、誘電体多層膜フィルタF1で反射され、光路R2に出力され、誘電体多層膜フィルタF2に到達する。この誘電体多層膜フィルタF2に到達した3波長の光のうち、波長λ2の光は、誘電体多層膜フィルタF2を透過し、レンズL2により集光されて、光ファイバ102の端面に入射するとともに、他の2波長の光は、誘電体多層膜フィルタF2で反射され、光路R3に出力され、誘電体多層膜フィルタF3に到達する。この誘電体多層膜フィルタF3に到達した2波長の光のうち、波長λ3の光は、誘電体多層膜フィルタF3を透過し、レンズL3により集光されて、光ファイバ103の端面に入射するとともに、他の波長λ4の光は、誘電体多層膜フィルタF3で反射され、光路R4に出力され、誘電体多層膜フィルタF4に到達する。この誘電体多層膜フィルタF4に到達した波長λ4の光は、誘電体多層膜フィルタF4を透過し、レンズL4により集光されて、光ファイバ104の端面に入射する。すなわち、光ファイバ100の端面より4波長λ1〜λ4の光が出射されると、これらの波長の光は分波されて、各波長λnの光は光ファイバ10nの端面に入射する。
【0028】
また、この光合分波器1は、光合波器として以下のように動作する。光ファイバ101の端面より出射された波長λ1の光は、レンズL1によりコリメートされて、光路R1に出力され、誘電体多層膜フィルタF1を透過し、レンズL0により集光されて、光ファイバ100の端面に入射する。光ファイバ102の端面より出射された波長λ2の光は、レンズL2によりコリメートされて、光路R2に出力され、誘電体多層膜フィルタF2を透過し、誘電体多層膜フィルタF1で反射され、レンズL0により集光されて、光ファイバ100の端面に入射する。光ファイバ103の端面より出射された波長λ3の光は、レンズL3によりコリメートされて、光路R3に出力され、誘電体多層膜フィルタF3を透過し、誘電体多層膜フィルタF2およびF1で順次に反射され、レンズL0により集光されて、光ファイバ100の端面に入射する。また、光ファイバ104の端面より出射された波長λ4の光は、レンズL4によりコリメートされて、光路R4に出力され、誘電体多層膜フィルタF4を透過し、誘電体多層膜フィルタF3〜F1で順次に反射され、レンズL0により集光されて、光ファイバ100の端面に入射する。すなわち、各光ファイバ10nの端面より出射された波長λnの光は合波されて光ファイバ10の端面に入射する。
【0029】
次に、各誘電体多層膜フィルタFnの位置および方位を調整する手段について説明する。図2は、各誘電体多層膜フィルタFnの位置および方位を調整する手段の斜視図である。また、図3は、各誘電体多層膜フィルタFnの位置および方位を調整する手段の断面図である。これらの図には、誘電体多層膜フィルタFn、レンズLnおよび光ファイバ10nの他に、誘電体多層膜フィルタFnの位置および方位を調整する手段を構成する部品として、第1部材11n、第2部材12nおよび第3部材13nが示されている。
【0030】
第1部材11n、第2部材12nおよび第3部材13nそれぞれは、開口を有しており、各開口中にレンズLnの光軸がある。また、第1部材11nの開口にはレンズLnが嵌め込まれており、第3部材13nの開口には誘電体多層膜フィルタFnが嵌め込まれている。第2部材12nは、第1部材11nに対して相対的に、レンズLnの光軸に垂直な方向に移動が可能となっている。また、第3部材13nと第2部材12nとは、互いの接触面が球面の一部をなしており、その接触面で互いに摺動が可能となっている。すなわち、第1部材11nに対して相対的に第2部材12nの位置が調整されることで、誘電体多層膜フィルタFnの位置が調整される。また、第2部材12nに対して相対的に第3部材13nの方位が調整されることで、誘電体多層膜フィルタFnの方位が調整される。
【0031】
以上のように構成される第1実施形態に係る光合分波器1は、図7に示された従来の光合分波器100のように光ファイバ同士を融着接続する必要がないから、小型化が可能であり、挿入損失の波長依存性が小さい。また、この光合分波器1は、各誘電体多層膜フィルタFnの特性の製造バラツキがあっても、各誘電体多層膜フィルタFnの位置を調整することで、各誘電体多層膜フィルタFnの所望の特性の部分を光路Rnが通過するようにすることができるので、全体の製造歩留まりが向上する。さらに、この光合分波器1は、各誘電体多層膜フィルタFnが撓んでいても、各誘電体多層膜フィルタFnの方位を調整することで、各誘電体多層膜フィルタFnに対して所望の角度で光路Rnが通過するようにすることができるので、この点でも全体の製造歩留まりが向上する。
【0032】
(第2実施形態)
次に、本発明に係る光合分波器の第2実施形態について説明する。図4は、第2実施形態に係る光合分波器2の構成図である。この図に示される第2実施形態に係る光合分波器2は、第1実施形態に係る光合分波器1と比較すると、各光路Rnを折り返すミラーMnを更に備える点で相違する。なお、ミラーM1〜M4は一体物であってもよい。
【0033】
このように構成される第2実施形態に係る光合分波器2は、第1実施形態に係る光合分波器1の場合と略同様に動作し同様の効果を奏することができる。加えて、この光合分波器2は、ミラーM1〜M4が設けられたことにより、光ファイバ100〜104それぞれの端面が全て同一方位を向き、光ファイバ100〜104が全て同一の側に存在することから、光通信システムの光送信器、光中継器または光受信器において各種光学部品を収納する架への挿入が容易となる。
【0034】
(第3実施形態)
次に、本発明に係る光合分波器の第3実施形態について説明する。図5は、第3実施形態に係る光合分波器3の構成図である。この図に示される第3実施形態に係る光合分波器3は、第2実施形態に係る光合分波器2と比較すると、各ミラーMnが集光機能を有している点で相違する。各ミラーMnは、凹面鏡であってもよいし、フレネルレンズであってもよい。
【0035】
このように構成される第3実施形態に係る光合分波器3は、第2実施形態に係る光合分波器2の場合と略同様に動作し同様の効果を奏することができる。加えて、この光合分波器3は、ミラーM1〜M4が集光機能を有していることにより、挿入損失の波長依存性を更に小さくすることができる。
【0036】
(光通信システムの実施形態)
次に、本発明に係る光通信システムの実施形態について説明する。図6は、本実施形態に係る光通信システム20の構成図である。この図に示される光通信システム20は、光送信器30と光受信器40との間に光ファイバ伝送路50が敷設されたものである。光送信器30内には光源部311〜314および光合波器32が設けられている。光送信器40内には受光部411〜414および光分波器42が設けられている。光合波器32および光分波器42それぞれは、上述した光合分波器1〜3の何れかの構成を有するものである。
【0037】
光送信器30において、各光源部41nから出力された波長λnの信号光は光合波器32により合波されて、この合波された多波長λ1〜λ4の信号光は光ファイバ伝送路50に送出される。そして、光ファイバ伝送路50を経て光受信器40に到達した多波長λ1〜λ4の信号光は光分波器42により分波されて、各波長λnの信号光は受光部41nにより受光される。この光通信システム20では、このようにしてWDM通信が行われる。
【0038】
この光通信システム20では、上述した光合分波器1〜3の何れかの構成を有する光合波器32および光分波器42を用いて多波長の信号光を合分波するものであるので、所望の特性を歩留まりよく実現することができる。
【0039】
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、上記の各実施形態では、合分波する光の波長数Nを4として説明したが、波長数Nは任意でよい。
【0040】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したとおり、本発明に係る光合分波器は、N波長の光を合分波するものであって、レンズL0〜LNおよび誘電体多層膜フィルタF1〜FN-1を備え、さらに各誘電体多層膜フィルタFnの位置および方位を調整する調整手段を備えている。したがって、本発明に係る光合分波器は、小型化が可能で、挿入損失の波長依存性が小さく、製造歩留まりが高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係る光合分波器1の構成図である。
【図2】各誘電体多層膜フィルタFnの位置および方位を調整する手段の斜視図である。
【図3】各誘電体多層膜フィルタFnの位置および方位を調整する手段の断面図である。
【図4】第2実施形態に係る光合分波器2の構成図である。
【図5】第3実施形態に係る光合分波器3の構成図である。
【図6】本実施形態に係る光通信システムの構成図である。
【図7】従来の光合分波器の構成図である。
【図8】従来の光合分波器の構成図である。
【符号の説明】
1〜3…光合分波器、100〜104…光ファイバ、20…光通信システム、30…光送信器、311〜314…光源部、32…光合波器、40…光受信器、411〜414…受光部、42…光分波器、50…光ファイバ伝送路、F1〜F4…誘電体多層膜フィルタ、L0〜L4…レンズ、P0〜P4…ポート、R0〜R4…光路。
Claims (5)
- (N+1)個のポートP0〜PNを有し、ポートP0より入力した光を分波して、この分波した各波長λnの光をポートPnより出力するとともに、各ポートPnより入力した波長λnの光を合波して、この合波した光をポートP0より出力する光合分波器であって(ただし、Nは2以上の整数、nは1以上N以下の各整数、以下同様。)、
ポートP0に入力した光をコリメートして、そのコリメートした光を光路R1に出力するレンズL0と、
光路Rnを経て到達した光をポートPnに集光するレンズLnと、
光路Rn1上に設けられ、光路Rn1を経てレンズLn1へ向かう光を入力して、波長λn1の光を透過させてレンズLn1へ向けて出力するとともに、波長λn1+1〜λNの光を反射させて光路Rn1+1へ出力する誘電体多層膜フィルタFn1と(ただし、n1は1以上(N−1)以下の各整数、以下同様。)、
各誘電体多層膜フィルタFn1の位置および方位を調整する調整手段と、
を備え、
前記調整手段は、各々開口を有する第1部材,第2部材および第3部材を含み、前記第1部材、前記第2部材および前記第3部材それぞれの開口中にレンズL n の光軸を有し、前記第1部材の開口にレンズL n が嵌め込まれ、前記第3部材の開口に誘電体多層膜フィルタF n が嵌め込まれ、前記第2部材が前記第1部材に対して相対的にレンズL n の光軸に垂直な方向に移動が可能であり、前記第3部材と前記第2部材との接触面が球面の一部をなしており、その接触面で前記第3部材と前記第2部材とが互いに摺動が可能である、
ことを特徴とする光合分波器。 - ポートP0とレンズL0との間の光路の光軸と、ポートPnとレンズLnとの間の各光路の光軸とが、互いに平行であることを特徴とする請求項1記載の光合分波器。
- 各光路Rnを折り返すミラーMnを更に備えることを特徴とする請求項1記載の光合分波器。
- 各ミラーMnが集光機能を有していることを特徴とする請求項3記載の光合分波器。
- 多波長の信号光を波長多重して伝送する光通信システムであって、請求項1記載の光合分波器を備え、この光合分波器により前記多波長の信号光を合波または分波することを特徴とする光通信システム。
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