JP3736028B2 - 紙幣鑑別装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は紙幣鑑別装置に関し、特に自動販売機や両替機などにおいて投入されたカラーコピーによる偽造券または変造券の真偽を1枚ずつ識別する紙幣鑑別装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、カラーコピー機、カラープリンタおよびスキャナの高性能化に伴い、偽造券の傾向としてそれらの機器による紙幣のカラーコピーを用いるか、またはその一部を真正の紙幣に切り継ぎして用いる事例が多い。これらの偽造券を以下カラーコピー偽券と総称する。カラーコピーは、濃度調整、色補正などの機能によりコントラストや色合いなどを微妙に調整可能なため、見た目にはカラーコピー偽券に対する真偽の識別が困難になってきている。
【0003】
従来の紙幣鑑別装置は真偽識別のためのセンサ部として一般的に磁気ヘッドや磁気抵抗素子などの磁気センサまたは光センサを用いている。
図9は従来の紙幣鑑別装置のセンサ部の構成例を示す図であって、(A)は紙幣を平面的に見た図、(B)は横から見た図である。ここでは、説明のため、3種類のセンサを同時に示している。すなわち、搬送方向に移動してくる紙幣1に対して固定的に設けた、磁気センサ2、LED(発光ダイオード)などの光源3とPD(フォトダイオード)などの受光器4とを紙幣1を挟んで対にして配置した光センサ、および光源3aと受光器4aとを紙幣1の一方の面の側に対にして配置した光センサとを示している。また、紙幣1に示した搬送方向に延びる走査領域1aは磁気センサ2が磁気を検知する領域であり、走査領域1bは紙幣1を透過してきた光源3からの光を受光器4で検知する領域であり、走査領域1cは紙幣1を反射してきた光源3aからの光が受光器4aによって検知される領域である。磁気センサ2または光センサのいずれも、紙幣1の1点を搬送方向に走査し、そこから得られた磁気情報または濃淡の模様情報から紙幣1の真偽を判定しているので、これを1点走査型と呼んでいる。
【0004】
カラーコピー偽券は印刷方法、すなわち用いる染料や顔料などのインク材質や紙面への定着方法にもよるが、一般的にインクに磁気成分を含まない場合が多いので、磁気センサ2による紙幣の真偽の識別が可能である。一方、光センサは簡単に単色光源によって紙幣を照明し、その反射光あるいは透過光を受光し、模様のパターンやコントラスト(濃淡)を測定し、これを識別データとして用いるようにしている。
【0005】
図10は従来の紙幣鑑別装置のセンサ部の別の構成例を示す図であって、(A)は紙幣の搬送方向に直交する方向から見た図、(B)は紙幣の搬送方向から見た図である。光センサは、紙幣1の搬送方向に直交する方向に紙幣1のほぼ全幅に渡って複数のLEDが一列に配置されたLEDアレイのような光源5と、紙幣1の透過光を受光するリニアCCDやPDアレイなどの受光器6と、紙幣1の透過光を受光器6に結像させる結像レンズ7とから構成されている。光源5が紙幣1の下面を照射すると、紙幣1を透過した光は結像レンズ7により受光器6の受光面に結像され、紙幣1の模様が検知される。模様の情報は紙幣1の搬送方向に沿って検知されるので、これを面走査型と呼んでいる。また、この面走査型には紙幣に受光器を密着させて紙幣の模様を読み取る場合もある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、カラーコピー偽券は、カラーコピーの際に濃度調整、色補正などの機能を使いコントラストや色合いなどを微妙に調整することが可能なため、見た目には真正の紙幣と区別がつき難くなっており、従来の面走査型の光センサによる識別が困難になってきているという問題がある。
【0007】
また、磁気センサの一点走査型の場合、走査部分に真正な紙幣を切り継ぎした偽造券は判別が不可能であり、これを避けるために磁気センサをアレイ状に多数個配列すればよいが、磁気センサは比較的高価であるので必要分備えるとなるとコストが大幅に増大する。走査部分に真正な紙幣を切り継ぎした偽造券は一点走査型の光センサでも判別は不可能であるという問題がある。
【0008】
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、あまりコスト高にならずに、カラーコピー偽券をより精度よく識別可能な紙幣鑑別装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明では上記問題を解決するために、紙幣を照明する光源および紙幣の搬送方向と直角方向に配置されたリニアイメージセンサを有する受光部からなるセンサ手段と、紙幣からの透過光を前記センサ部が紙幣の搬送に伴い所定間隔で断続的に検知した画像の濃淡データを基に紙幣の真偽を識別する真偽識別処理手段とを備えた紙幣鑑別装置において、前記センサ手段は、前記光源を発光波長が異なる2種類の発光素子によって構成し、前記受光部が2種類の波長の透過光による画像の濃淡データを交互に読み取るようにしたことを特徴とする紙幣鑑別装置が提供される。
【0010】
このような紙幣鑑別装置によれば、紙幣とカラーコピー偽券とはそれらを透過する光の波長の違いにより透過率の比が相違することに基づいて真偽の判定が行われる。つまり、真正な紙幣では波長の異なる光の透過率は大きく異なるが、たとえば最も一般的なトナー方式のカラーコピーで作られたカラーコピー偽券は波長の異なる光の透過率に大きな差がないこと、また、同様に他の方式によるカラーコピー偽券においても、波長の異なる光の透過率が真正な紙幣と異なることを利用し、ほぼ同じ検知位置の模様に対して波長の異なる光の透過率の比を評価することで真偽の判定を行う。これにより、コストを大幅に上げることなくカラーコピー偽券などの識別が精度良く行うことができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による紙幣鑑別装置の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は紙幣鑑別装置の原理的な構成を示す図である。本発明によれば、紙幣鑑別装置は、搬送されてくる紙幣11の模様を読み取るセンサ部と、そのセンサ部で検知された紙幣11の模様からカラーコピー偽券の判別処理を行う紙幣真偽判別処理部15とから構成される。センサ部は紙幣11を照明するための発光波長の異なる2種類の光源と、紙幣11からの透過光を検知する受光部12とから構成される。
【0012】
受光部12は紙幣11の搬送方向と直角な方向に配置されたリニアイメージセンサとそのリニアイメージセンサ上に紙幣11の模様の画像を結像させる結像レンズとを有し、結像レンズを用いて面の模様を受光器上に結像させて読み取る面走査型のセンサである。もちろん、この受光部12は密着型のリニアイメージセンサでもよい。
【0013】
光源は紙幣11の受光部12が配置された側と反対の側に配置され、赤色光領域の波長の光を放射する複数の赤色LEDからなる赤色LEDアレイ13aと、赤外光領域の波長の光を放射する複数の赤外LEDからなる赤外LEDアレイ13bとを有している。赤色LEDアレイ13aは発光波長がλ1=660nmの赤色光14aを放射し、赤外LEDアレイ13bは発光波長がλ2=940nmの赤外光14bを放射する。これら赤色LEDアレイ13aおよび赤外LEDアレイ13bは紙幣11の搬送に伴って交互に点灯制御され、交互に放射された赤色光14aおよび赤外光14bは一つの受光部12にて交互に読み取ることになる。
【0014】
ここで、真正の紙幣およびカラーコピー偽券の光学的な特性について説明する。なお、カラーコピー偽券はその作成方法、すなわち、トナーを用いる方法、インクジェットプリンタによる方法、熱転写プリンタによる方法などがあるが、ここでは、カラーコピー方式として現在最も一般的なトナーを用いた方法によるカラーコピー偽券を採り上げる。
【0015】
図2は紙幣とカラーコピー偽券との透過光分光分析結果の概略図である。透過光分光分析の結果は、紙幣の中の或る印刷部分とそのカラーコピー偽券の対応する部分とについて分光特性を調べた。この図2において、横軸は波長λを示し、縦軸は透過率を示している。また、太い実線で表した曲線21は真正な紙幣のある印刷部分における透過率の変化を示し、細い実線の曲線22はコピー濃度を濃くしてカラーコピーされた対応部分の透過率の変化を示し、そして細い破線の曲線23はコピー濃度を薄くしてカラーコピーされた対応部分の透過率の変化を示している。
【0016】
曲線21で示した真正な紙幣については、赤色光領域(λ=620〜720nm)の透過率が赤外光領域(λ=820nm以上)の透過率よりも大きく低下しているのに対し、カラーコピー偽券の場合は、濃いカラーコピーおよび淡いカラーコピーのいずれも、赤色光領域の透過率と赤外光領域の透過率とに大きな差はない。つまり、カラーコピーの濃度を調整し、一方の波長領域に対して透過率を紙幣に近づけても、他方の波長領域も同様に透過率が変化することになる。したがって、カラーコピー偽券の識別は2波長領域の透過率の比を評価することで可能になる。透過率の比は、
【0017】
【数1】
透過率の比=τ1/τ2 ……(1)
で表され、ここで、τ1は赤外光領域に対する透過率、τ2は赤色光領域に対する透過率である。透過率の比は真正の紙幣で大きく、カラーコピー偽券では例えカラーコピーの濃度を調整したとしてもあまり変化しないので、(1)式によって評価することで紙幣とそのカラーコピー偽券を識別することができる。
【0018】
次に、受光部12のリニアイメージセンサが紙幣およびそのカラーコピー偽券のたとえば等間隔に濃淡模様が印刷された部分を読み取ったときのセンサ出力について説明する。
【0019】
図3は二つの異なる波長による紙幣の画像データの出力例を示す図であって、(A)は赤色光で走査した場合、(B)は赤外光で走査した場合を示している。ここで、横軸はリニアイメージセンサの検出画素の位置を示し、縦軸はセンサ出力を示している。図3(A)に示したように、赤色光の波長λ1に対しては、紙幣の模様印刷部分の透過率が低いので、印刷されていない部分とのコントラストが非常に大きくなり、画像濃淡の検出波形の振幅が大きくなる。また、図3(B)に示したように、赤外光の波長λ2に対しては、紙幣の模様部分の透過率が高いので、印刷されていない部分とのコントラストが小さくなり、画像濃淡の検出波形の振幅が小さくなる。
【0020】
図4は二つの異なる波長によるカラーコピー偽券の画像データの出力例を示す図であって、(A)は赤色光で走査した場合、(B)は赤外光で走査した場合を示している。これらの画像濃淡の検出波形の振幅の大きさは、図2の透過率と関係している。すなわち、カラーコピーの場合、濃淡などの調整が行われると各波長毎の画像濃淡も変化するが、波長λ1の赤色光および波長λ2の赤外光の透過率はほぼ同比率で変化し、画像濃淡の検出波形の振幅の大きさもほぼ同比率で変化し、この結果、波長λ1の赤色光によるセンサ出力は真正の紙幣の場合よりも振幅がやや小さく、波長λ2の赤外光によるセンサ出力は真正の紙幣の場合よりも振幅がやや大きくなる。よって波長λ1,λ2による画像濃淡の検出波形の振幅の大きさを比較、すなわち、振幅の比を評価することにより、紙幣とそのカラーコピー偽券の識別が可能となる。
【0021】
以上のことより紙幣真偽判別処理部15が実際に真偽を識別するには、幾つかの方法があり、以下にその処理の例を順に示す。
図5は紙幣真偽判別処理部における紙幣識別処理を説明するための図である。模様や文字が複雑に配置された紙幣は1走査ライン上の模様を見ると、図5に示すように模様の濃淡に応じてセンサ出力が複雑に変化しており、ピークが多数ある。そこで、たとえばピーク値の存在する数に見合う程度に画像データをある程度の小さな区間に分ける。この区間毎に模様の情報を定量化し、これを別の波長の同じ区間の情報を定量化したものとの比を評価することにより真偽判定が可能になる。次に、その具体的な2つの処理方法について説明する。
【0022】
図6は第1の真偽判定処理の流れを示すフローチャートである。まず、波長λ1の赤色光による透過光を画像データとして1走査分読み取る(ステップS1)。次に、この1走査分の画像データに対し複数の分割区間を設定する(ステップS2)。設定された各区間内で最大値および最小値を求め、その差、すなわち、最大振幅を求める(ステップS3)。同じようにして、波長λ2の場合についても、波長λ2の赤色光による透過光を画像データとして1走査分読み取り(ステップS4)、その画像データを複数の区間に分割し(ステップS5)、各区間内の最大振幅を求める(ステップS6)。次に、同じ位置の分割区間についてそれぞれ求めた各最大振幅の比を取る(ステップS7)。そして、この比の値が予め求めておいた紙幣の場合の結果である基準データと比較し(ステップS8)、真偽の判定を行うことにより、カラーコピー偽券の識別が行われる(ステップS9)。
【0023】
図7は第2の真偽判定処理の流れを示すフローチャートである。まず、波長λ1の赤色光による透過光を画像データとして1走査分読み取る(ステップS11)。次に、この読み取った1走査分の画像データに対し複数の分割区間を設定する(ステップS12)。設定された各区間内で画素間の差を求め、すなわち微分し、その絶対値或いは二乗した値の和を求める(ステップS13)。この二乗した値の和を以下、微分二乗和と称する。同じようにして、波長λ2の場合についても、波長λ2の赤外光による透過光を画像データとして1走査分読み取り(ステップS14)、その画像データを複数の区間に分割し(ステップS15)、各区間内の微分二乗和を求める(ステップS16)。次に、同じ位置の分割区間についてそれぞれ求めた各微分二乗和の比を取る(ステップS17)。そして、この比の値が予め求めておいた紙幣の場合の結果である基準データと比較し(ステップS18)、真偽の判定を行うことにより、カラーコピー偽券の識別が行われる(ステップS19)。
【0024】
すなわち、図3の(A),(B)および図4の(A),(B)の4つの画像濃淡の検出波形は同じ部分を走査している場合の図であるが、最大値、最小値の差が大きいということはつまり濃淡差が大きいということ、逆に最大値、最小値の差が小さいということはつまり濃淡差が小さいということであり、紙幣の同じ部分の模様を走査した2種類の波長λ1,λ2の画像データについて微分二乗和を求め、その比を用いることで、第1の方法と同様に予め求めておいた基準データと比較することにより、真偽の識別ができる。
【0025】
第3の方法としては、受光部12におけるリニアイメージセンサの露光時間を評価する方法があり、以下、この方法について説明する。受光部12は受光量、すなわち光源によって照明された紙幣の面の明るさに応じて露光時間を調整するものがある。これにより、受光部12は常に適切なレベルで模様を読み取ることができ、照明光が明るすぎて画像データが飽和したり、逆に光量不足で十分な画像を得られなかったりすることがない。
【0026】
言い換えると、このような受光部12は透過率が高く透過光量が多い被検出体を検出する際には露光時間を短くし、逆に透過率が低く透過光量が少ない被検出体を検出する際には露光時間を長くするよう制御されることになる。
【0027】
そこで、この受光部12の図示しない制御部において、リセット信号を受光部12に送信し露光を開始してから、受光部12で露光が終了したことを知らせる信号を返してくるまでの時間を測定することにより、露光時間を計る。
【0028】
透過率と露光時間とは反比例の関係にあり、(1)式を次のように変形することができる。すなわち、
【0029】
【数2】
透過率の比=T2/T1 ……(2)
で表される。ここで、T1は赤外光で照明した場合の露光時間、T2は赤色光で照明した場合の露光時間である。
【0030】
よって、上記(2)式によって二つの異なる波長に対する透過率の比を評価することが可能であり、第1および第2の方法と同様に予め求めておいた紙幣の評価結果と比較することで真偽の識別が行われる。
【0031】
以上の三つの処理方法は、二つの波長による隣合う各1回分の走査データによって真偽の識別を行っているが、紙幣の模様は複雑で、走査位置が数ミリずれただけで模様の様子が大きく変わってしまうこともあり、各波長につき1回分の走査データだけでは真偽の識別を誤ってしまう可能性がある。そこで、以下に述べる方法を以上の三つの方法のいずれかと組み合わせことにより、真偽の識別精度を向上させることができる。
【0032】
図8は紙幣の識別領域を説明するための図である。図示のように、紙幣11に対し、受光部12におけるリニアイメージセンサの隣合う2走査分の画像データを複数、図示の例では三つに分割し、さらに、紙幣11の搬送方向に連続した複数対の、図示の例では4対の走査分(赤色光および赤外光による各4走査分=8走査分)の画像データ毎に分割していくことによって複数の領域(以下、識別領域11aという)が設定され、この設定された識別領域単位で紙幣11の真偽の識別が行われる。すなわち、たとえば第1および第2の方法では、識別領域11a内の八つの画像データに対して複数区間に分割し、それぞれの区間内で振幅の大きさを評価する。
【0033】
このように、真偽の識別を識別領域単位で行うことにより、ライン上の情報だけでなくある程度の大きさを持つ、情報量の多い面の情報で評価することになり、走査位置毎の大きな変化も識別領域内に含まれる走査線の数で平均化されるので誤識別の可能性を大きく低減させることができる。
【0034】
【発明の効果】
以上説明したように本発明では、紙幣を照明する光源に発光波長の異なる2種類の発光素子を使い、これを交互に発光させて2種類の波長の透過光による画像データを読み取るように構成した。これにより、カラーコピー偽券およびカラーコピーを真正な紙幣に切り継ないだ変造券などの識別が精度良く行うことができるだけでなく、磁気センサを併用した場合や磁気センサを多数個配列したセンサに比べてコストを大幅に低減することができる。
【0035】
また、従来の単色光源を含むセンサ部は白黒コピーの偽造券やその切り継ぎ変造券を識別することが可能なセンサであるが、2種類の発光素子からなる光源を含む本発明装置のセンサ部によってもその機能は維持され、白黒コピーとカラーコピーによる偽造券および、それらを切り継ぎした変造紙幣のすべてを精度良く識別することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】紙幣鑑別装置の原理的な構成を示す図である。
【図2】紙幣とカラーコピー偽券との透過光分光分析結果の概略図である。
【図3】二つの異なる波長による紙幣の画像データの出力例を示す図であって、(A)は赤色光で走査した場合、(B)は赤外光で走査した場合を示している。
【図4】二つの異なる波長によるカラーコピー偽券の画像データの出力例を示す図であって、(A)は赤色光で走査した場合、(B)は赤外光で走査した場合を示している。
【図5】紙幣真偽判別処理部における紙幣識別処理を説明するための図である。
【図6】第1の真偽判定処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】第2の真偽判定処理の流れを示すフローチャートである。
【図8】紙幣の識別領域を説明するための図である。
【図9】従来の紙幣鑑別装置のセンサ部の構成例を示す図であって、(A)は紙幣を平面的に見た図、(B)は横から見た図である。
【図10】従来の紙幣鑑別装置のセンサ部の別の構成例を示す図であって、(A)は紙幣の搬送方向に直交する方向から見た図、(B)は紙幣の搬送方向から見た図である。
【符号の説明】
11 紙幣
12 受光部
13a 赤色LEDアレイ
13b 赤外LEDアレイ
14a 赤色光
14b 赤外光
15 紙幣真偽判別処理部

Claims (5)

  1. 紙幣を照明する光源および紙幣の搬送方向と直角方向に配置されたリニアイメージセンサを有する受光部からなるセンサ手段と、紙幣からの透過光を前記センサ手段が紙幣の搬送に伴い所定間隔で断続的に検知した画像の濃淡データを基に紙幣の真偽を識別する真偽識別処理手段とを備えた紙幣鑑別装置において、
    前記センサ手段は、前記光源を発光波長が異なる2種類の発光素子によって構成し、前記受光部が2種類の波長の透過光による画像の濃淡データを交互に読み取るようにし
    前記真偽識別処理手段は、前記センサ手段によって得られた各波長の隣合う各1走査分の画像濃淡データをそれぞれ複数の区間に分割し、各波長の区間毎に画像濃淡データの最大値と最小値との差をそれぞれ求めて比を取り、前記比を基準データと比較することで紙幣の真偽を識別することを特徴とする紙幣鑑別装置。
  2. 紙幣を照明する光源および紙幣の搬送方向と直角方向に配置されたリニアイメージセンサを有する受光部からなるセンサ手段と、紙幣からの透過光を前記センサ手段が紙幣の搬送に伴い所定間隔で断続的に検知した画像の濃淡データを基に紙幣の真偽を識別する真偽識別処理手段とを備えた紙幣鑑別装置において、
    前記センサ手段は、前記光源を発光波長が異なる2種類の発光素子によって構成し、前記受光部が2種類の波長の透過光による画像の濃淡データを交互に読み取るようにし、
    前記真偽識別処理手段は、前記センサ手段によって得られた各波長の隣合う各1走査分の画像濃淡データをそれぞれ複数の区間に分割し、各波長の区間毎に隣合う画素間の濃淡データの差を取り、その差の絶対値または二乗した値の和を取ることで、その区間での読取画像の濃淡差を定量的に評価し、二つの波長による評価結果の比を基準データと比較することで紙幣の真偽を識別することを特徴とする紙幣鑑別装置。
  3. 前記2種類の発光素子は、その発光波長が赤色光領域および赤外光領域の光を発光する素子であることを特徴とする請求項1又は2記載の紙幣鑑別装置。
  4. 前記センサ手段は受光量に応じて露光時間が自動制御されて適正な光量を受光する機能を有し、前記真偽識別処理手段は前記露光時間を受けて二つの波長による隣合う各1走査を行うのにかかった露光時間の比から得られる透過率の比を基準データと比較することで紙幣の真偽を識別することを特徴とする請求項1又は2記載の紙幣鑑別装置。
  5. 前記センサ手段によって得られた紙幣の全画像を縦横複数の領域に分割し、各領域に含まれる画像データに対して真偽の識別を行うことを特徴とする請求項1、2又は4に記載の紙幣鑑別装置。
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