JP3734448B2 - 充電ケーブル - Google Patents
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- Secondary Cells (AREA)
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
この発明は、携帯電話機等の情報機器に充電を行うための充電ケーブルに関する。
【０００２】
【発明が解決しようとする課題】
例えば携帯電話機に充電を行うための充電ケーブルとしては、従来、特開２０００−２０１２０４号公報に記載の図４に示されているような充電ケーブル１がある。
【０００３】
この従来の充電ケーブル１は、その両端に、パーソナル・コンピュータのＵＳＢ端子に接続されるＵＳＢコネクタ・プラグ２Ａと携帯電話機のコネクタ・ソケットに接続されるコネクタ・プラグ２Ｂとを備えたＵＳＢケーブルであって、この充電ケーブル１を介して携帯電話機をパーソナル・コンピュータに接続することにより、パーソナル・コンピュータから携帯電話機に電源電圧を供給して、携帯電話機の二次電池に充電を行うようになっている。
【０００４】
すなわち、充電ケーブル１の構成を概略的に示す図５において、ＵＳＢコネクタ・プラグ２Ａのデータ端子Ｄ＋の外側に配置されている電源端子Ｖ１が、ライン３ａによってコネクタ・プラグ２Ｂに設定されている電源端子Ｖ２に接続され、ＵＳＢコネクタ・プラグ２Ａのデータ端子Ｄ−の外側に配置されているＧＮＤ端子Ｇ１が、ライン３ｂによってコネクタ・プラグ２Ｂに設定されているＧＮＤ端子Ｇ２に接続されていて、このライン３ａと３ｂにより電源ラインが構成されており、充電ケーブル１によってパーソナル・コンピュータと携帯電話機との接続が行われた際に、パーソナル・コンピュータ側から、この電源ラインを介して電源電圧の供給が行われる。
【０００５】
ここで、充電ケーブル１のコネクタ・プラグ２Ｂは、一般に、図６に示されるように、１６個のピン端子によって構成されており、図示の例においては携帯電話機のコネクタ・ソケットの設定に合わせて、上列の左端に位置するピン端子が電源端子Ｖ２に設定されてライン３ａを介してＵＳＢコネクタ・プラグ２Ａの電源端子Ｖ１に接続されており、上列の右端に位置するピン端子がＧＮＤ端子Ｇ２に設定されてライン３ｂを介してＵＳＢコネクタ・プラグ２ＡのＧＮＤ端子Ｇ１に接続されている。
【０００６】
しかしながら、この携帯電話機のコネクタ・ソケットにおける電源端子とＧＮＤ端子の設定は、製造メーカによってそれぞれ任意に設定されていて、統一されていない。
【０００７】
このため、この充電ケーブル１は、充電を行うことが出来る携帯電話機の対応機種が限定されていて、コネクタ・ソケットにおける電源端子やＧＮＤ端子の位置設定が異なる携帯電話機には充電を行うことが出来なかった。
【０００８】
そして、この充電ケーブル１を使用する場合、充電を行おうとする携帯電話機が対応機種であるか否かの判断をユーザが行うのは難しく、接続を行っても、充電が行われていなかったといったような状況が発生する虞がある。
【０００９】
このような問題は、携帯電話機に限らず、充電ケーブルを用いて他の情報機器から充電のための電源電圧の供給を受けるあらゆる情報機器において発生する。
【００１０】
この発明は、上記のような従来の情報機器の充電ケーブルにおける問題点を解決するために為されたものである。
すなわち、この発明は、どのような機種の情報機器にも対応して充電を行うことが出来る充電ケーブルを提供することを目的としている。
【００１１】
【課題を解決するための手段】
第１の発明による充電ケーブルは、情報機器と情報機器の接続を行って一方の情報機器から他方の情報機器への電源電圧の供給を行う充電ケーブルにおいて、電源電圧の供給を行う一方の情報機器に接続される第１コネクタと、電源電圧の供給を受ける他方の情報機器に接続される第２コネクタと、前記第１コネクタの電源電圧供給用端子を第２コネクタに設けられている複数の端子のうちの任意の端子に切り替えて接続する切替制御を行う切替部材と、前記他方の情報機器から前記切替部材の切替制御を行うための切替情報を前記一方の情報機器に送信する第１の信号線と、前記一方の情報機器が前記切替情報に基づいて生成した切替制御信号を前記切替部材に送信する第２の信号線と、を備えていることを特徴とする。
【００１２】
この第１の発明による充電ケーブルは、一方の情報機器である例えばパーソナル・コンピュータに他方の情報機器である携帯電話機等を接続してこの一方の情報機器から供給される電源電圧によって他方の情報機器の充電を行う際に、その第１コネクタが一方の情報機器に、また、第２コネクタが他方の情報機器にそれぞれ接続されて、この一方の情報機器と他方の情報機器の接続を行う。
【００１３】
そして、このとき、第１コネクタと第２コネクタの間に接続された切替部材が、第２コネクタに設けられている複数の端子のうち、この第２コネクタが接続される他方の情報機器のソケット部に配置されている複数の端子のうちの電源電圧の供給を受けるための端子に接続される端子を第１コネクタの電源電圧供給用端子に接続する態様に切り替えられることにより、一方の情報機器から第１コネクタを介して供給される電源電圧が、切替部材によってこの第１コネクタの電源電圧供給用端子に接続されている第２コネクタの端子を介して、他方の情報機器の電源電圧の供給を受ける端子に供給される。
【００１４】
この際、充電ケーブルは、他方の情報機器から切替部材の切替制御を行うための切替情報を一方の情報機器に送信する第１の信号線と、一方の情報機器が切替情報に基づいて生成した切替制御信号を切替部材に送信する第２の信号線を備えており、他方の情報機器が有する切替情報が一方の情報機器に送られ、そこで生成された切替制御情報によって切替部材の切替制御がなされる。これによって、充電ケーブルが接続されるソケット部において電源電圧の供給を受ける端子の位置の設定が異なる情報機器についても、一本の充電ケーブルによって充電を行うことが出来るようになる。
【００１５】
第２の発明による充電ケーブルは、前記目的を達成するために、第１の発明の構成に加えて、前記第１の信号線によって送信される切替情報は、前記他方の情報機器の機種情報を含むことを特徴としている。
【００１６】
この第２の発明による充電ケーブルによれば、切替部材による第１コネクタの電源電圧供給用端子と第２コネクタの端子との接続の切り替えが、この充電ケーブルによって接続される他方の情報機器から一方の情報機器に送られる機種情報に基づいてなされる。
【００１７】
これによって、充電ケーブルにおける電源電圧供給のための設定が自動的に行われるようにすることが出来る。
【００１８】
第３の発明による充電ケーブルは、前記目的を達成するために、第２の発明の構成に加えて、前記第２の信号線によって送信される切替制御信号は、前記機種情報に基づいて設定される電源電圧供給用端子の位置情報を含むことを特徴としている。
【００１９】
この第３の発明による充電ケーブルによれば、切替部材による第１コネクタの電源電圧供給用端子と第２コネクタの端子との接続の切り替えが、充電ケーブルによって接続されている他方の情報機器から取得されるその他方の情報機器の機種を示す情報に基づいて、一方の情報機器が他方の情報機器における電源電圧の供給を受ける端子位置を示す切替信号を生成して、この切替信号を充電ケーブルの切替部材に出力することにより行われる。
これによって、充電ケーブルにおける電源電圧供給のための設定が自動的に行われるようにすることが出来る。
【００２０】
第４の発明による充電ケーブルは、前記目的を達成するために、第１の発明の構成に加えて、第１コネクタ及び第２コネクタは、一方の情報機器と他方の情報機器との間で信号の送受信を行う送受信用端子を備えていることを特徴としている。
この第４の発明による充電ケーブルによれば、第１コネクタ及び第２コネクタを用いて電源電圧の供給以外に通常の信号の送受信をも行われる。
これによって、充電ケーブルで電源電圧の供給と通常の信号の送受信とを共用して用いる事が出来る。
【００２１】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の最も好適と思われる実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明を行う。
【００２２】
図１は、この発明による充電ケーブルの実施形態の一例を示す構成概略図である。
【００２３】
この図１において、充電ケーブル１０は、図４ないし６の従来の充電ケーブルと同様に、その両端に、パーソナル・コンピュータのＵＳＢ端子に接続されるＵＳＢコネクタ・プラグ１１Ａと携帯電話機のコネクタ・ソケットに接続されるコネクタ・プラグ１１Ｂとを備えており、ＵＳＢコネクタ・プラグ１１Ａのデータ端子Ｄ＋の外側位置に配置されている端子が電源端子Ｖ１に設定され、データ端子Ｄ−の外側位置に配置されている端子がＧＮＤ端子Ｇ１に設定されている。
【００２４】
一方、携帯電話機側のコネクタ・プラグ１１Ｂには、１６個のピン端子Ｐ１，Ｐ２…が８個ずつ上下二列（図１には一列のみ示されている）に配列されている。
【００２５】
このコネクタ・プラグ１１Ｂの１８個のピン端子Ｐ１，Ｐ２…のうち、ＵＳＢコネクタ・プラグ１１Ａのデータ端子Ｄ＋とＤ−にそれぞれに接続されるピン端子は、各製造メーカにおいて統一されている。
このＵＳＢコネクタ・プラグ１１Ａとコネクタ・プラグ１１Ｂの間には、充電切替部１２が接続されている。
【００２６】
この充電切替部１２は、後述するように、ＵＳＢコネクタ・プラグ１１Ａが接続されたパーソナル・コンピュータ側からの切替信号に基づいて、内蔵する図示しないアクチュエータにより、ＵＳＢコネクタ・プラグ１１Ａの電源端子Ｖ１とＧＮＤ端子Ｇ１を、コネクタ・プラグ１１Ｂのピン端子Ｐ１，Ｐ２…のうち、このコネクタ・プラグ１１Ｂが接続される携帯電話機の機種ごとに位置設定されている電源端子およびＧＮＤ端子に対応するピン端子に、それぞれ切り替えて接続するようになっている。
【００２７】
図２は、携帯電話機Ｔをパーソナル・コンピュータＰＣに接続したときの充電ケーブル１０を示す概略構成図である。
【００２８】
次に、この図２に基づいて、充電ケーブル１０の携帯電話機Ｔとパーソナル・コンピュータＰＣの接続時の作動について説明を行う。
【００２９】
先ず、充電ケーブル１０のＵＳＢコネクタ・プラグ１１Ａがパーソナル・コンピュータＰＣのＵＳＢ端子に接続され、コネクタ・プラグ１１Ｂが携帯電話機Ｔのコネクタ・ソケットに接続されることによって、この充電ケーブル１０を介して携帯電話機Ｔがパーソナル・コンピュータＰＣに接続されると、パーソナル・コンピュータＰＣのＣＰＵは、携帯電話機の充電用プログラムの起動によって、携帯電話機Ｔからコネクタ・プラグ１１Ｂのデータ端子に接続されているＵＳＢ信号線Ｌ１を介して、この携帯電話機Ｔのシリアル番号データを取得する。
【００３０】
そして、パーソナル・コンピュータＰＣのＣＰＵは、この携帯電話機Ｔから取得したシリアル番号データに基づいて、このパーソナル・コンピュータＰＣにあらかじめ保存されている図３に示されるようなデータベースＤＢの検索を行って、シリアル番号データに対応する携帯電話機の機種を判定し、その機種のコネクタ・ソケットに設定されている電源端子とＧＮＤ端子のピン位置を示すデータの読み出しを行う。
【００３１】
パーソナル・コンピュータＰＣは、この読み出された電源端子とＧＮＤ端子のピン位置を示すデータに基づいて充電ケーブル１０の充電切替部１２の切り替えを指示する切替信号を生成して、充電ケーブル１０の切替信号線Ｌ２を介して充電切替部１２に送信する。
【００３２】
そして、充電切替部１２は、このパーソナル・コンピュータＰＣから受信した切替信号に基づいて内蔵するアクチュエータの作動により、ＵＳＢコネクタ・プラグ１１Ａの電源端子Ｖ１とＧＮＤ端子Ｇ１（図１参照）を、切替信号によって示されるコネクタ・プラグ１１Ｂのピン端子（例えば図１の例ではピン端子Ｐ１とＰ８）に接続の切り替えを行う。
【００３３】
このようにして、充電ケーブル１０によって携帯電話機Ｔをパーソナル・コンピュータＰＣに接続すると、自動的にＵＳＢコネクタ・プラグ１１Ａの電源端子Ｖ１とＧＮＤ端子Ｇ１が、それぞれ、コネクタ・プラグ１１Ｂの携帯電話機Ｔの機種に対応したピン端子に接続されて、パーソナル・コンピュータＰＣから電源電圧線Ｌ３を介して携帯電話機Ｔに電源電圧が供給されて、この携帯電話機Ｔの二次電池に充電が行われる。
【図面の簡単な説明】
【図１】この発明の一例を示す概略構成図である。
【図２】同例における充電ケーブルの接続状態の態様を示す概略図である。
【図３】携帯電話機の機種を判定するためのデータベースを示すテーブル図である。
【図４】従来の充電ケーブルを示す外観図である。
【図５】同充電ケーブルの概略構成図である。
【図６】同充電ケーブルのコネクタ・プラグを示す正面図である。
【符号の説明】
１０ …充電ケーブル
１１Ａ …ＵＳＢコネクタ・プラグ（第１コネクタ・プラグ）
１１Ｂ …コネクタ・プラグ（第２コネクタ・プラグ）
１２ …充電切替部（切替部材）
Ｖ１ …電源端子（電源電圧供給用端子）
Ｇ１ …ＧＮＤ端子（電源電圧供給用端子）
Ｐ１，Ｐ２ …ピン端子（端子）
Ｌ１ …ＵＳＢ信号線
Ｌ２ …切替信号線
Ｌ３ …電源電圧線
ＰＣ …パーソナル・コンピュータ（一方の情報機器）
Ｔ …携帯電話機（他方の情報機器）
ＤＢ …データベース
【発明の属する技術分野】
この発明は、携帯電話機等の情報機器に充電を行うための充電ケーブルに関する。
【０００２】
【発明が解決しようとする課題】
例えば携帯電話機に充電を行うための充電ケーブルとしては、従来、特開２０００−２０１２０４号公報に記載の図４に示されているような充電ケーブル１がある。
【０００３】
この従来の充電ケーブル１は、その両端に、パーソナル・コンピュータのＵＳＢ端子に接続されるＵＳＢコネクタ・プラグ２Ａと携帯電話機のコネクタ・ソケットに接続されるコネクタ・プラグ２Ｂとを備えたＵＳＢケーブルであって、この充電ケーブル１を介して携帯電話機をパーソナル・コンピュータに接続することにより、パーソナル・コンピュータから携帯電話機に電源電圧を供給して、携帯電話機の二次電池に充電を行うようになっている。
【０００４】
すなわち、充電ケーブル１の構成を概略的に示す図５において、ＵＳＢコネクタ・プラグ２Ａのデータ端子Ｄ＋の外側に配置されている電源端子Ｖ１が、ライン３ａによってコネクタ・プラグ２Ｂに設定されている電源端子Ｖ２に接続され、ＵＳＢコネクタ・プラグ２Ａのデータ端子Ｄ−の外側に配置されているＧＮＤ端子Ｇ１が、ライン３ｂによってコネクタ・プラグ２Ｂに設定されているＧＮＤ端子Ｇ２に接続されていて、このライン３ａと３ｂにより電源ラインが構成されており、充電ケーブル１によってパーソナル・コンピュータと携帯電話機との接続が行われた際に、パーソナル・コンピュータ側から、この電源ラインを介して電源電圧の供給が行われる。
【０００５】
ここで、充電ケーブル１のコネクタ・プラグ２Ｂは、一般に、図６に示されるように、１６個のピン端子によって構成されており、図示の例においては携帯電話機のコネクタ・ソケットの設定に合わせて、上列の左端に位置するピン端子が電源端子Ｖ２に設定されてライン３ａを介してＵＳＢコネクタ・プラグ２Ａの電源端子Ｖ１に接続されており、上列の右端に位置するピン端子がＧＮＤ端子Ｇ２に設定されてライン３ｂを介してＵＳＢコネクタ・プラグ２ＡのＧＮＤ端子Ｇ１に接続されている。
【０００６】
しかしながら、この携帯電話機のコネクタ・ソケットにおける電源端子とＧＮＤ端子の設定は、製造メーカによってそれぞれ任意に設定されていて、統一されていない。
【０００７】
このため、この充電ケーブル１は、充電を行うことが出来る携帯電話機の対応機種が限定されていて、コネクタ・ソケットにおける電源端子やＧＮＤ端子の位置設定が異なる携帯電話機には充電を行うことが出来なかった。
【０００８】
そして、この充電ケーブル１を使用する場合、充電を行おうとする携帯電話機が対応機種であるか否かの判断をユーザが行うのは難しく、接続を行っても、充電が行われていなかったといったような状況が発生する虞がある。
【０００９】
このような問題は、携帯電話機に限らず、充電ケーブルを用いて他の情報機器から充電のための電源電圧の供給を受けるあらゆる情報機器において発生する。
【００１０】
この発明は、上記のような従来の情報機器の充電ケーブルにおける問題点を解決するために為されたものである。
すなわち、この発明は、どのような機種の情報機器にも対応して充電を行うことが出来る充電ケーブルを提供することを目的としている。
【００１１】
【課題を解決するための手段】
第１の発明による充電ケーブルは、情報機器と情報機器の接続を行って一方の情報機器から他方の情報機器への電源電圧の供給を行う充電ケーブルにおいて、電源電圧の供給を行う一方の情報機器に接続される第１コネクタと、電源電圧の供給を受ける他方の情報機器に接続される第２コネクタと、前記第１コネクタの電源電圧供給用端子を第２コネクタに設けられている複数の端子のうちの任意の端子に切り替えて接続する切替制御を行う切替部材と、前記他方の情報機器から前記切替部材の切替制御を行うための切替情報を前記一方の情報機器に送信する第１の信号線と、前記一方の情報機器が前記切替情報に基づいて生成した切替制御信号を前記切替部材に送信する第２の信号線と、を備えていることを特徴とする。
【００１２】
この第１の発明による充電ケーブルは、一方の情報機器である例えばパーソナル・コンピュータに他方の情報機器である携帯電話機等を接続してこの一方の情報機器から供給される電源電圧によって他方の情報機器の充電を行う際に、その第１コネクタが一方の情報機器に、また、第２コネクタが他方の情報機器にそれぞれ接続されて、この一方の情報機器と他方の情報機器の接続を行う。
【００１３】
そして、このとき、第１コネクタと第２コネクタの間に接続された切替部材が、第２コネクタに設けられている複数の端子のうち、この第２コネクタが接続される他方の情報機器のソケット部に配置されている複数の端子のうちの電源電圧の供給を受けるための端子に接続される端子を第１コネクタの電源電圧供給用端子に接続する態様に切り替えられることにより、一方の情報機器から第１コネクタを介して供給される電源電圧が、切替部材によってこの第１コネクタの電源電圧供給用端子に接続されている第２コネクタの端子を介して、他方の情報機器の電源電圧の供給を受ける端子に供給される。
【００１４】
この際、充電ケーブルは、他方の情報機器から切替部材の切替制御を行うための切替情報を一方の情報機器に送信する第１の信号線と、一方の情報機器が切替情報に基づいて生成した切替制御信号を切替部材に送信する第２の信号線を備えており、他方の情報機器が有する切替情報が一方の情報機器に送られ、そこで生成された切替制御情報によって切替部材の切替制御がなされる。これによって、充電ケーブルが接続されるソケット部において電源電圧の供給を受ける端子の位置の設定が異なる情報機器についても、一本の充電ケーブルによって充電を行うことが出来るようになる。
【００１５】
第２の発明による充電ケーブルは、前記目的を達成するために、第１の発明の構成に加えて、前記第１の信号線によって送信される切替情報は、前記他方の情報機器の機種情報を含むことを特徴としている。
【００１６】
この第２の発明による充電ケーブルによれば、切替部材による第１コネクタの電源電圧供給用端子と第２コネクタの端子との接続の切り替えが、この充電ケーブルによって接続される他方の情報機器から一方の情報機器に送られる機種情報に基づいてなされる。
【００１７】
これによって、充電ケーブルにおける電源電圧供給のための設定が自動的に行われるようにすることが出来る。
【００１８】
第３の発明による充電ケーブルは、前記目的を達成するために、第２の発明の構成に加えて、前記第２の信号線によって送信される切替制御信号は、前記機種情報に基づいて設定される電源電圧供給用端子の位置情報を含むことを特徴としている。
【００１９】
この第３の発明による充電ケーブルによれば、切替部材による第１コネクタの電源電圧供給用端子と第２コネクタの端子との接続の切り替えが、充電ケーブルによって接続されている他方の情報機器から取得されるその他方の情報機器の機種を示す情報に基づいて、一方の情報機器が他方の情報機器における電源電圧の供給を受ける端子位置を示す切替信号を生成して、この切替信号を充電ケーブルの切替部材に出力することにより行われる。
これによって、充電ケーブルにおける電源電圧供給のための設定が自動的に行われるようにすることが出来る。
【００２０】
第４の発明による充電ケーブルは、前記目的を達成するために、第１の発明の構成に加えて、第１コネクタ及び第２コネクタは、一方の情報機器と他方の情報機器との間で信号の送受信を行う送受信用端子を備えていることを特徴としている。
この第４の発明による充電ケーブルによれば、第１コネクタ及び第２コネクタを用いて電源電圧の供給以外に通常の信号の送受信をも行われる。
これによって、充電ケーブルで電源電圧の供給と通常の信号の送受信とを共用して用いる事が出来る。
【００２１】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の最も好適と思われる実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明を行う。
【００２２】
図１は、この発明による充電ケーブルの実施形態の一例を示す構成概略図である。
【００２３】
この図１において、充電ケーブル１０は、図４ないし６の従来の充電ケーブルと同様に、その両端に、パーソナル・コンピュータのＵＳＢ端子に接続されるＵＳＢコネクタ・プラグ１１Ａと携帯電話機のコネクタ・ソケットに接続されるコネクタ・プラグ１１Ｂとを備えており、ＵＳＢコネクタ・プラグ１１Ａのデータ端子Ｄ＋の外側位置に配置されている端子が電源端子Ｖ１に設定され、データ端子Ｄ−の外側位置に配置されている端子がＧＮＤ端子Ｇ１に設定されている。
【００２４】
一方、携帯電話機側のコネクタ・プラグ１１Ｂには、１６個のピン端子Ｐ１，Ｐ２…が８個ずつ上下二列（図１には一列のみ示されている）に配列されている。
【００２５】
このコネクタ・プラグ１１Ｂの１８個のピン端子Ｐ１，Ｐ２…のうち、ＵＳＢコネクタ・プラグ１１Ａのデータ端子Ｄ＋とＤ−にそれぞれに接続されるピン端子は、各製造メーカにおいて統一されている。
このＵＳＢコネクタ・プラグ１１Ａとコネクタ・プラグ１１Ｂの間には、充電切替部１２が接続されている。
【００２６】
この充電切替部１２は、後述するように、ＵＳＢコネクタ・プラグ１１Ａが接続されたパーソナル・コンピュータ側からの切替信号に基づいて、内蔵する図示しないアクチュエータにより、ＵＳＢコネクタ・プラグ１１Ａの電源端子Ｖ１とＧＮＤ端子Ｇ１を、コネクタ・プラグ１１Ｂのピン端子Ｐ１，Ｐ２…のうち、このコネクタ・プラグ１１Ｂが接続される携帯電話機の機種ごとに位置設定されている電源端子およびＧＮＤ端子に対応するピン端子に、それぞれ切り替えて接続するようになっている。
【００２７】
図２は、携帯電話機Ｔをパーソナル・コンピュータＰＣに接続したときの充電ケーブル１０を示す概略構成図である。
【００２８】
次に、この図２に基づいて、充電ケーブル１０の携帯電話機Ｔとパーソナル・コンピュータＰＣの接続時の作動について説明を行う。
【００２９】
先ず、充電ケーブル１０のＵＳＢコネクタ・プラグ１１Ａがパーソナル・コンピュータＰＣのＵＳＢ端子に接続され、コネクタ・プラグ１１Ｂが携帯電話機Ｔのコネクタ・ソケットに接続されることによって、この充電ケーブル１０を介して携帯電話機Ｔがパーソナル・コンピュータＰＣに接続されると、パーソナル・コンピュータＰＣのＣＰＵは、携帯電話機の充電用プログラムの起動によって、携帯電話機Ｔからコネクタ・プラグ１１Ｂのデータ端子に接続されているＵＳＢ信号線Ｌ１を介して、この携帯電話機Ｔのシリアル番号データを取得する。
【００３０】
そして、パーソナル・コンピュータＰＣのＣＰＵは、この携帯電話機Ｔから取得したシリアル番号データに基づいて、このパーソナル・コンピュータＰＣにあらかじめ保存されている図３に示されるようなデータベースＤＢの検索を行って、シリアル番号データに対応する携帯電話機の機種を判定し、その機種のコネクタ・ソケットに設定されている電源端子とＧＮＤ端子のピン位置を示すデータの読み出しを行う。
【００３１】
パーソナル・コンピュータＰＣは、この読み出された電源端子とＧＮＤ端子のピン位置を示すデータに基づいて充電ケーブル１０の充電切替部１２の切り替えを指示する切替信号を生成して、充電ケーブル１０の切替信号線Ｌ２を介して充電切替部１２に送信する。
【００３２】
そして、充電切替部１２は、このパーソナル・コンピュータＰＣから受信した切替信号に基づいて内蔵するアクチュエータの作動により、ＵＳＢコネクタ・プラグ１１Ａの電源端子Ｖ１とＧＮＤ端子Ｇ１（図１参照）を、切替信号によって示されるコネクタ・プラグ１１Ｂのピン端子（例えば図１の例ではピン端子Ｐ１とＰ８）に接続の切り替えを行う。
【００３３】
このようにして、充電ケーブル１０によって携帯電話機Ｔをパーソナル・コンピュータＰＣに接続すると、自動的にＵＳＢコネクタ・プラグ１１Ａの電源端子Ｖ１とＧＮＤ端子Ｇ１が、それぞれ、コネクタ・プラグ１１Ｂの携帯電話機Ｔの機種に対応したピン端子に接続されて、パーソナル・コンピュータＰＣから電源電圧線Ｌ３を介して携帯電話機Ｔに電源電圧が供給されて、この携帯電話機Ｔの二次電池に充電が行われる。
【図面の簡単な説明】
【図１】この発明の一例を示す概略構成図である。
【図２】同例における充電ケーブルの接続状態の態様を示す概略図である。
【図３】携帯電話機の機種を判定するためのデータベースを示すテーブル図である。
【図４】従来の充電ケーブルを示す外観図である。
【図５】同充電ケーブルの概略構成図である。
【図６】同充電ケーブルのコネクタ・プラグを示す正面図である。
【符号の説明】
１０ …充電ケーブル
１１Ａ …ＵＳＢコネクタ・プラグ（第１コネクタ・プラグ）
１１Ｂ …コネクタ・プラグ（第２コネクタ・プラグ）
１２ …充電切替部（切替部材）
Ｖ１ …電源端子（電源電圧供給用端子）
Ｇ１ …ＧＮＤ端子（電源電圧供給用端子）
Ｐ１，Ｐ２ …ピン端子（端子）
Ｌ１ …ＵＳＢ信号線
Ｌ２ …切替信号線
Ｌ３ …電源電圧線
ＰＣ …パーソナル・コンピュータ（一方の情報機器）
Ｔ …携帯電話機（他方の情報機器）
ＤＢ …データベース
Claims (4)
- 情報機器と情報機器の接続を行って一方の情報機器から他方の情報機器への電源電圧の供給を行う充電ケーブルにおいて、
電源電圧の供給を行う一方の情報機器に接続される第１コネクタと、
電源電圧の供給を受ける他方の情報機器に接続される第２コネクタと、
前記第１コネクタの電源電圧供給用端子を第２コネクタに設けられている複数の端子のうちの任意の端子に切り替えて接続する切替制御を行う切替部材と、
前記他方の情報機器から前記切替部材の切替制御を行うための切替情報を前記一方の情報機器に送信する第１の信号線と、
前記一方の情報機器が前記切替情報に基づいて生成した切替制御信号を前記切替部材に送信する第２の信号線と、
を備えていることを特徴とする充電ケーブル。 - 前記第１の信号線によって送信される切替情報は、前記他方の情報機器の機種情報を含むことを特徴とする請求項１に記載の充電ケーブル。
- 前記第２の信号線によって送信される切替制御信号は、前記機種情報に基づいて設定される電源電圧供給用端子の位置情報を含むことを特徴とする請求項２に記載の充電ケーブル。
- 前記第１コネクタ及び第２コネクタは、前記一方の情報機器と他方の情報機器との間で信号の送受信を行う送受信用端子を備えていることを特徴とする請求項１乃至３のいずれか一に記載の充電ケーブル。
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