JP3731905B2 - 直線摺動案内装置の可動体取付プレート - Google Patents

直線摺動案内装置の可動体取付プレート Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、例えば、NCマシン等の工作機械や工業用ロボット等のスライド部に使用される直線摺動案内装置において、その摺動台にテーブル等の可動体を取り付ける際に使用される可動体取付プレートに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の直線摺動案内装置としては、ベッド等に固定される軌道レールと、ボールを介してこの軌道レールに組み付けられ、上記軌道レールに沿ってテーブル等の可動体を案内する摺動台とから構成されるものが周知である。
【0003】
この種の直線摺動案内装置は必要に応じて適当な予圧をボールに与えて使用され、これによって軌道レールと摺動台との間のがたつきを防止し、高い精度で上記可動体を案内することができる。従って、可動体の剛性や移動精度が高いレベルで要求される分野、例えば工作機械等の分野においてこの種の直線摺動案内装置は幅広く利用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
その反面、従来の直線摺動案内装置は軌道レールの取り付けにミクロン単位の精度が要求され、例えば一対の直線摺動案内装置に可動体を跨設してこれを案内する場合、左右の軌道レールの平行度あるいは取り付け高さに僅かでも誤差(以下、これをミスアライメントと記載する)が存在すると、これが摺動台の摺動抵抗となって現れてしまう。このため、軌道レールの取付作業は大変面倒なものとなっていた。
【0005】
上述の工作機械等のように可動体の移動精度を追求する分野では、そもそも軌道レールの取り付けを高精度に行わざるを得ないため、軌道レールの取付作業に係る手間は必要不可欠なものとして許容されているが、単に可動体の移動のみを直線摺動案内装置の使用目的とし、その可動体の移動精度は余り問題としない分野、例えば一般搬送用機械等の分野では、ミクロン単位の精度が要求される軌道レールの取り付け作業は大変な負担となっていた。それ故、軌道レールの取り付けにミスアライメントが存在する場合でも、これを吸収して軽快に可動体を案内することが可能な直線摺動案内装置の登場が望まれている。
【0006】
本発明はこのような問題点に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、軌道レールの取り付けにおけるミスアライメントを摺動台と可動体との間で吸収し、これによって軌道レールの取付精度が摺動台の運動に与える影響を軽減することが可能な直線摺動案内装置の可動体取付プレートを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する可動体取付プレートは、軌道レールに沿って運動する摺動台に可動体を取り付けるための取付プレートであって、上記摺動台に固定される固定部と、上記可動体が取り付けられる取付部と、これら固定部及び取付部を連結する薄板部とを備え、上記薄板部の弾性変形によって上記固定部と取付部とが水平方向及び/又はラジアル方向に相対的に変位可能に連結されたものである。
【0008】
このような技術的手段において、上記可動体取付プレートの薄板部は、上記固定部と取付部とを水平方向にのみ相対的に変位可能に連結するものであっても良いし、ラジアル方向にのみ相対的に変位可能に連結するものであっても良い。すなわち、前者の薄板部が形成された可動体取付プレートは摺動台と可動体との間に生じる水平方向の変位を吸収する作用を発揮する一方、後者の薄板部が形成された可動体取付プレートは摺動台と可動体との間に生じるラジアル方向の変位を吸収する作用を発揮する。以下、前者を水平方向用プレート、後者をラジアル方向用プレートと称して説明する。
【0009】
直線摺動案内装置の摺動台に固定する可動体取付プレートは上記水平方向用プレートあるいはラジアル方向用プレートのいずれであっても良い。どちらの可動体取付プレートを使用するかは、直線摺動案内装置の軌道レールの取付精度に応じて任意に選択することができる。また、水平方向用プレートとラジアル方向用プレートとを重ねて使用することもできる。
【0010】
もっとも、摺動台と可動体との間に生じる水平方向及びラジアル方向の双方の変位を吸収したい場合には、前述のように水平方向用プレートとラジアル方向用プレートとを重ねて使用しても良いが、摺動台の軽量化、可動体の高さの低減化等を考慮すると、上記可動体取付プレートの薄板部が、水平方向及びラジアル方向の双方について上記固定部と取付部とを相対的に変位可能に連結するものであるのが好ましい。
【0011】
すなわち、本発明は、軌道レールに沿って運動する摺動台に可動体を取り付けるための取付プレートであって、上記摺動台に固定される固定部と、上記可動体が取り付けられる取付部と、上記固定部の上端と取付部の下端との間に傾斜状に形成され、これら固定部及び取付部を連結する薄板部とを備え、上記薄板部の弾性変形によって上記固定部と取付部とが水平方向及びラジアル方向に相対的に変位可能に連結されていることを特徴とするものである。
【0012】
このような技術的手段によれば、上記薄板部が形成された可動体取付プレートは摺動台と可動体との間に生じる水平方向及びラジアル方向の双方の変位を吸収する作用を発揮する。以下、この可動体取付プレートを複合方向用プレートと称して説明する。
【0013】
上記水平方向用、ラジアル方向用及び複合方向用の各可動体取付プレートは、その薄板部の形状を任意に設計することにより、各種形状のものを製作することができる。また、薄板部の材質、厚さ、長さ及びその熱処理方法等を任意に選択することにより、摺動台と可動体との間に生じる変位の吸収量や、可動体の摺動台に対する取付剛性を任意に設計することができる。
【0014】
しかし、直線摺動案内装置による可動体の移動精度を保証するためには、上記可動体取付プレートの固定部に対する取付部の変位量を規制するストッパー機構を設け、可動体の摺動台に対する変位量を所定値以下に抑え込むのが好ましい。
【0015】
また、軌道レールの取付誤差を原因として摺動台にモーメント方向の荷重が作用することがあるが、このような場合には摺動台の摺動抵抗が増加することになる。従って、モーメント方向の荷重を軽減して摺動台の軽快な運動を得るという観点からすれば、上記可動体取付プレートの固定部と可動体との間、並びに可動体取付プレートの取付部と摺動台との間には隙間を形成し、上記固定部と取付部とが摺動台の移動方向を軸方向として僅かではあるが回転できるように構成するのが好ましい。
【0016】
尚、上記ラジアル方向、水平方向及びモーメント方向とは図20に矢線で示す方向である。このうちモーメント方向については、軌道レールを回転軸とする方向と、ラジアル方向を回転軸とする方向と、水平方向を回転軸とする方向との三種類がある。
【0017】
【作用】
本発明の可動体取付プレートによれば、直線摺動案内装置の摺動台に固定される固定部と可動体が取り付けられる取付部が、薄板部によって水平方向及びラジアル方向の双方向へ相対的に変位可能に連結されているので、摺動台と可動体との間に生じる水平方向及びラジアル方向の変位がこの薄板部によって吸収され、直線摺動案内装置の軌道レールの取付精度に拘わらず摺動台の軽快な運動を得ることができる。
【0018】
また、軌道レールの取付にミスアライメントが存在する場合でも、摺動台の軽快な運動が確保されるので、軌道レールが固定されるベッド等の加工が容易となる他、軌道レールの取付作業も容易となる。
【0019】
【実施例】
以下、添付図面に基づいて本発明の直線摺動案内装置の可動体取付プレートを詳細に説明する。尚、以下では、第1実施例から第5実施例までの可動体取付プレートを示すが、本願の請求項1に関連するは第3実施例である。
図1乃至図3は直線摺動案内装置に対する可動体取付プレートの使用例を示すものであり、軌道レール及び摺動台から構成される周知の直線摺動案内装置に取り付けた状態を示している。
【0020】
これら図において、符号1は軌道レールであり、その両側面及び肩部には長手方向に沿って計4条のボール転走溝11が形成されると共に、長手方向に適宜間隔をおいて固定ボルト(図示せず)の取付孔12が設けられている。
【0021】
また、符号2はチャネル状に形成されて上記軌道レール1に跨設された摺動台であり、負荷ボール溝21及びボール戻し孔22が形成されたスライドブロック20と、このスライドブロック20の両端にボルト23で固定されるエンドキャップ24とから構成されている。上記スライドブロック20の上面には通常は可動体(図示せず)が固定される取付面25が形成されると共に、ボルト26の螺合する取付用タップ27が設けられている。
【0022】
上記スライドブロック20に形成された負荷ボール溝21は軌道レール1に形成された各ボール転走溝11に対向して形成されており、これら負荷ボール溝21とボール転走溝11との間には多数のボール3が挟み込まれている。そして、これらボール3は摺動台2の移動に伴い、上記エンドキャップ24に形成された方向転換路(図示せず)を介して上記ボール戻し孔22へと送り込まれ、再び負荷ボール溝21に循環する。尚、図1中の符号28はボール保持器、符号29はシール部材である。
【0023】
次に、図1乃至3に示された第一実施例の可動体取付プレートについて説明する。
符号4はラジアル方向について可動体と摺動台2との変位を吸収する可動体取付プレート、すなわち前述のラジアル方向用プレートであり、符号5は水平方向について可動体と摺動台2との変位を吸収する可動体取付プレート、すなわち前述の水平方向用プレートである。
【0024】
上記ラジアル方向用プレート4は、図5及び図6に示すように、上記摺動台2の取付面25に固定される固定部41と、上記水平方向用プレート5が取り付けられる取付部42とを備え、これら固定部41と取付部42は薄板部43によって連結されている。また、上記固定部41には摺動台2の取付面25に螺合するボルト26が係止されるボルト用貫通孔44が形成される一方、上記取付部42には水平方向用プレート5を貫通したボルト40が螺合する取付用タップ45が形成されている。
【0025】
上記薄板部43はラジアル方向用プレート4の裏面からスリット46を形成することによって設けられており、ラジアル方向についてその厚みが薄く形成されている。従って、取付部42に対してラジアル方向の荷重が作用すると、上記薄板部43が弾性変形して固定部41と取付部42との間にラジアル方向の相対的な変位が生じる。
【0026】
一方、上記水平方向用プレート5は、図7及び図8に示すように、上記ラジアル方向用プレート4に固定される固定部51と、可動体が取り付けられる取付部52とを備え、これら固定部51と取付部52は薄板部53によって連結されている。また、上記固定部51にはラジアル方向用プレート4に螺合するボルト40が係止されるボルト用貫通孔54が形成される一方、上記取付部52には可動体を貫通したボルト50が螺合する取付用タップ55が形成されている。
【0027】
上記薄板部53は水平方向用プレート5の表裏からスリット56,57を互い違いに形成することによって設けられており、水平方向についてその厚みが薄く形成されている。従って、取付部52に対して水平方向の荷重が作用すると、上記薄板部53が弾性変形して固定部51と取付部52との間に水平方向の相対的な変位が生じる。
【0028】
そして、これらラジアル方向用プレート4及び水平方向用プレート5の摺動台への取り付けは、図4に示すようにして行われる。すなわち、ラジアル方向用プレート4の固定部41がボルト26で摺動台2の取付面25に固定され、次いで水平方向用プレート5の固定部51がラジアル方向用プレート4の取付部42にボルト40で固定され、最後に図示外の可動体がボルト50で水平方向用プレート5の取付部に固定される。このとき、ラジアル方向用プレート4の取付部42と摺動台2との間、水平方向用プレート5の固定部51とラジアル方向用プレート4の取付部42との間、及び可動体と水平方向用プレート5の取付部52との間の三か所には夫々隙間47,58,60が形成される(図1参照)。
【0029】
以上のように、この第一実施例では上記ラジアル方向用プレート4及び水平方向用プレート5を摺動台2に取り付け、これに可動体を取り付けるようにしたので、軌道レール1のミスアライメントに起因し、可動体の移動中に可動体と摺動台2との間にラジアル方向あるいは水平方向の相対的な変位が生じた場合であっても、ラジアル方向用プレート4の薄板部43あるいは水平方向用プレート5の薄板部53が弾性変形してこの変位を吸収する。従って、摺動台2に過大なラジアル荷重あるいはスラスト荷重が作用することがなく、軌道レール1にミスアライメントが存在する場合でも摺動台の軽快な運動を確保することができる。
【0030】
また、前述のように摺動台2、ラジアル方向用プレート4、水平方向用プレート5及び可動体の各部材間に隙間47,58,60を形成したので、軌道レール1のミスアライメントに起因して摺動台2にモーメント荷重が作用した場合は、ラジアル方向用プレート4ではその固定部41と取付部42とが、水平方向用プレート5ではその固定部51と取付部52とが、摺動台の移動方向を軸方向として僅かではあるが相対的に回転する。従って、摺動台2に作用するモーメント荷重が軽減され、軌道レール1にミスアライメントが存在する場合でも摺動台2の軽快な運動を確保することができる。
【0031】
次に、可動体取付プレートの第二実施例について説明する。
図9は可動体取付プレートの第二実施例を示すものであり、やはり周知の直線摺動案内装置に取り付けた状態を示している。ここで、直線摺動案内装置は図1に示したものと同一なので、図中には同一符号を付してその説明は省略する。
【0032】
図中の符号6は本実施例の可動体取付プレートを示している。この可動体取付プレート6はラジアル方向と水平方向の双方向について可動体と摺動台2との変位を吸収する、すなわち前述の複合方向用プレートである。
【0033】
上記複合方向用プレート6は、図10に示すように、直線摺動案内装置の摺動台2の取付面25に固定される固定部61と、可動体が取り付けられる取付部42とを備え、これら固定部61と取付部62は薄板部63によって連結されている。また、上記固定部61には摺動台2の取付面25に螺合するボルト26が係止されるボルト用貫通孔64が形成される一方、上記取付部62には可動体を貫通したボルトが螺合する取付用タップ65が形成されている。
【0034】
上記薄板部63はこの複合方向用プレート6の表裏からスリット66,67を形成することによって設けられており、ラジアル方向及び水平方向の双方についてその厚みが連続的に薄く形成されている。従って、取付部62に対して荷重が作用すると、その荷重方向に応じて上記薄板部63が弾性変形し、固定部61と取付部62との間にラジアル方向及び水平方向の相対的な変位が生じる。すなわち、この実施例の複合方向用プレート6は第一実施例のラジアル方向用プレート4及び水平方向用プレート5の機能を併せ持ったものである。
【0035】
図9に示すように、この複合方向用プレート6はその固定部61がボルト26で摺動台2の取付面25に固定され、取付部62には可動体が固定されて使用される。このとき、取付部62と摺動台2との間、固定部51と可動体との間には夫々隙間が形成される。
【0036】
そして、このようにして摺動台2と可動体との間に介装された本実施例の複合方向用プレート6は、第一実施例のラジアル方向用プレート4及び水平方向用プレート5と同様に、可動体と摺動台2との間に発生するラジアル方向あるいは水平方向の相対的な変位を吸収し、また摺動台2に作用するモーメント荷重を吸収する。従って、軌道レール1にミスアライメントが存在する場合でも摺動台2の軽快な運動を確保することができる。
【0037】
次に、可動体取付プレートの第三実施例、すなわち本発明の可動体取付プレートの実施例について説明する。
図12は本発明の可動体取付プレートの第三実施例を示すものであり、やはり周知の直線摺動案内装置に取り付けた状態を示している。ここで、直線摺動案内装置は第一実施例で説明したものと同一なので、図中には同一符号を付してその説明は省略する。
【0038】
図中の符号7は本実施例の可動体取付プレートを示している。この可動体取付プレート7は第二実施例と同様な複合方向用プレートであり、図13及び図14に示すように、直線摺動案内装置の摺動台2の取付面25に固定される固定部71と、可動体が取り付けられる取付部72とを備え、これら固定部71と取付部72は薄板部73によって連結されている。また、上記固定部71には摺動台2の取付面25に螺合するボルト26が係止されるボルト用貫通孔74が形成される一方、上記取付部72には可動体を貫通したボルトが螺合する取付用タップ75が形成されている。
【0039】
上記薄板部73は上記固定部71の上端と取付部72の下端との間に傾斜状に形成され、その中央には開口78が形成されている。従って、取付部72に対して荷重が作用すると、その荷重方向に応じて上記薄板部73が弾性変形し、固定部71と取付部72との間にラジアル方向及び水平方向の相対的な変位が生じる。
【0040】
また、この上記固定部71には水平方向と平行に取付用タップ76が形成されており、この取付用タップ76に螺合したボルト77の先端が上記薄板部73の開口78を挿通して取付部72に当接するようになっている。このため、固定部71に螺合したボルト77の先端と取付部72との間に任意の大きさの隙間を形成しておけば、取付部72が固定部71に対して上記隙間分だけ変位した時に上記ボルト77の先端が取付部72に当接するので、取付部72の水平方向への変位を任意の値以下に抑え込むことができる。
【0041】
図12に示すように、この複合方向用プレート7はその固定部71がボルト26で摺動台2の取付面25に固定される一方、取付部72には可動体が固定され、更にボルト77を上記取付用タップ76に所定量だけ螺合させて使用される。また、取付部72と摺動台2との間、固定部71と可動体との間には夫々隙間が形成される。
【0042】
そして、このようにして摺動台2と可動体との間に介装された本実施例の複合方向用プレート7は、第二実施例の複合方向用プレート6と同様な作用効果を発揮するのは勿論であるが、前述のように取付部72の固定部71に対する水平方向の変位を所定値以下に規制するストッパー機構を設けたので、可動体の摺動台2に対する変位をストッパー機構で設定した値以下に抑え込むことができる。このため、水平方向に関しては可動体が摺動台2に対して際限なく変位することはなく、直線案内における可動体の移動精度をストッパー機構の設定値の範囲内で保証することができる。
【0043】
次に、可動体取付プレートの第四実施例について説明する。
図15は可動体取付プレートの第四実施例を示すものであり、やはり周知の直線摺動案内装置に取り付けた状態を示している。ここで、直線摺動案内装置は第一実施例で説明したものと同一なので、図中には同一符号を付してその説明は省略する。
【0044】
図中の符号8は本実施例の可動体取付プレートを示している。この可動体取付プレート8は第二、第三実施例と同様な複合方向用プレートであり、図16及び図17に示すように、直線摺動案内装置の摺動台2の取付面25に固定される固定部81と、可動体が取り付けられる取付部82とを備え、これら固定部81と取付部82は薄板部83によって連結されている。また、上記固定部81には摺動台2の取付面25に螺合するボルト26が係止されるボルト用貫通孔84が形成される一方、上記取付部82には可動体を貫通したボルトが螺合する取付用タップ85が形成されている。
【0045】
上記薄板部83は水平方向について薄く形成された第一の弾性部83aと、ラジアル方向について薄く形成された第二の弾性部83bとから構成されている。上記第一の弾性部83aは上記固定部81と取付部82とを櫛歯状のスリット86で分断することにより形成される一方、第二の弾性部83bは上記スリット86に貫通する開口87をプレート8の側面に開設して形成されている。そして、この複合方向用プレート8においても、取付部82に対して荷重が作用すると、その荷重方向に応じて第一の弾性部83aが水平方向に弾性変形する一方、第二の弾性部83bがラジアル方向に弾性変形し、固定部81と取付部82との間にラジアル方向及び水平方向の相対的な変位が生じる。
【0046】
また、図18(a)に示すように、この複合方向用プレート8にはボルト90の取付用タップ88が上記固定部81を貫通して形成される一方、上記取付部82には取付用タップ88に螺合したボルト90の先端が挿入される孔89が形成されている。図18(b)に示すように、ボルト90の先端は所定の隙間を有して上記孔89に遊嵌しており、取付部82が固定部81に対して上記ボルト90と孔89との隙間分だけラジアル方向あるいは水平方向に変位すると、ボルト90の先端が孔89に当接して取付部82の変位が規制される。このため、ボルト90の先端の直径と孔90の内径との差を任意の大きさに設定しておけば、いずれの方向についても取付部82が固定部81に対して上記設定値の半分だけ変位した時に上記ボルト90の先端が孔89に当接するので、取付部82の変位を任意の値以下に抑え込むことができる。
【0047】
図15に示すように、この複合方向用プレート8はその固定部81がボルト26で摺動台2の取付面25に固定される一方、取付部82には可動体が固定され、更にボルト90を上記取付用タップ88に螺合させ、その先端を取付部82の孔89に挿入して使用される。このとき、取付部82と摺動台2との間には隙間が形成される。
【0048】
そして、このようにして摺動台2と可動体との間に介装された本実施例の複合方向用プレート8は、第二、第三実施例の複合方向用プレート6,7と同様な作用効果を発揮するのは勿論であるが、前述のように取付部82の固定部81に対するラジアル方向及び水平方向の変位を所定値以下に規制するストッパー機構を設けたので、可動体の摺動台2に対する変位をストッパー機構で設定した値以下に抑え込むことができる。従って、この実施例では水平方向のみならずラジアル方向に関しても可動体が摺動台2に対して際限なく変位することはなく、直線案内における可動体の移動精度をストッパー機構の設定値の範囲内で保証することができる。
【0049】
次に、可動体取付プレートの第五実施例について説明する。
図19は可動体取付プレートの第五実施例を示すものであり、やはり周知の直線摺動案内装置に取り付けた状態を示している。ここで、直線摺動案内装置は図1を用いて説明したものと同一なので、その説明は省略する。
【0050】
図中の符号9は本実施例の可動体取付プレートを示している。この可動体取付プレート7は金属薄板のプレス成形によって製作されており、直線摺動案内装置の摺動台2の両側面にボルト95で固定される固定部91と、可動体が取り付けられる取付部92とを備え、これら固定部91と取付部92は薄板部93によって連結されている。上記可動体取付プレート9は略一定の隙間を保って摺動台2を覆っているが、薄板部93に形成された突起94が摺動台2の取付面25に当接している。また、上記取付部92には可動体を貫通したボルトが螺合する取付用タップが形成されている。
【0051】
従って、この実施例の可動体取付プレート9では、取付部92に対して水平方向の荷重が作用すると、上記薄板部93が弾性変形して固定部91と取付部92との間に水平方向の相対的な変位が生じる。一方、ラジアル方向の荷重については、摺動台2に当接している突起94が固定部91と取付部92との間の相対的な変位を防止する。つまり、この可動体取付プレート9は水平方向について可動体と摺動台2との変位を吸収する水平方向用プレートである。
【0052】
尚、以上説明してきた各実施例のうち、第一実施例ではラジアル方向用プレート4と水平方向用プレート5を積み重ねて使用したが、いずれか一方のプレートのみを摺動台2に固定して使用しても差し支えない。
【0053】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明の直線摺動案内装置の可動体取付プレートによれば、摺動台と可動体との間に生じる水平方向及びラジアル方向の双方向の変位が薄板部の弾性変形によって吸収されるので、軌道レールの取り付けにおけるミスアライメントが摺動台と可動体との間で吸収され、直線摺動案内装置の軌道レールの取付精度に拘わらず摺動台の軽快な運動を得ることが可能となる。
【0054】
また、軌道レールの取り付けにおけるミスアライメントが摺動台と可動体との間で吸収されることから、軌道レールの取付が高精度に施工されなくとも軽快な摺動台の運動が得られるので、軌道レールの取付作業に要する負担の大幅な軽減を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第一実施例に係る可動体取付プレートを固定した直線摺動案内装置を示す正面図であり、一部は断面図である。
【図2】 第一実施例に係る可動体取付プレートを固定した直線摺動案内装置を示す平面図である。
【図3】 第一実施例に係る可動体取付プレートを固定した直線摺動案内装置を示す側面図である。
【図4】 第一実施例に係る可動体取付プレートの摺動台への取付状態を示す分解斜視図である。
【図5】 第一実施例に係る可動体取付プレートのうち、ラジアル方向用プレートを示す平面図である。
【図6】 図5のVI−VI線断面図である。
【図7】 第一実施例に係る可動体取付プレートのうち、水平方向用プレートを示す平面図である。
【図8】 図7のVIII−VIII線断面図である。
【図9】 第二実施例に係る可動体取付プレートの摺動台への取付状態を示す分解斜視図である。
【図10】 第二実施例に係る可動体取付プレートを示す平面図である。
【図11】 図10のXI−XI線断面図である。
【図12】 第三実施例に係る可動体取付プレートの摺動台への取付状態を示す分解斜視図である。
【図13】 第三実施例に係る可動体取付プレートを示す平面図である。
【図14】 図13のXIV−XIV線断面図である。
【図15】 第四実施例に係る可動体取付プレートの摺動台への取付状態を示す分解斜視図である。
【図16】 第四実施例に係る可動体取付プレートを示す平面図である。
【図17】 図16のXVII−XVII線断面図である。
【図18】 第四実施例に係る可動体取付プレートのストッパー機構を示し、分図(a)は規制ボルトの螺合状態を示す断面図、分図(b)は分図(a)のb−b断面図である。
【図19】 第五実施例に係る可動体取付プレートを固定した直線摺動案内装置を示す正面図であり、一部は断面図である。
【図20】 ラジアル方向、水平方向及びモーメント方向を直線摺動案内装置との関係で示す斜視図である。
【符号の説明】
1…軌道レール、2…摺動台、3…ボール、4…水平方向用プレート(可動体取付プレート)、5…ラジアル方向用プレート(可動体取付プレート)、11…ボール転走溝、21…負荷ボール溝、22…ボール戻し孔、6,7,8…複合方向用プレート(可動体取付プレート)D

Claims (1)

  1. 軌道レールに沿って運動する摺動台に可動体を取り付けるための取付プレートであって、
    上記摺動台に固定される固定部と、上記可動体が取り付けられる取付部と、上記固定部の上端と取付部の下端との間に傾斜状に形成され、これら固定部及び取付部を連結する薄板部とを備え、
    上記薄板部の弾性変形によって上記固定部と取付部とが水平方向及びラジアル方向に相対的に変位可能に連結されていることを特徴とする直線摺動案内装置の可動体取付プレート。
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