JP3727117B2 - ポリオール樹脂組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリオール樹脂組成物、詳しくは、硬化が早く、高硬度で耐薬品性等の物性に優れた硬化物を提供することができ、特に硬質の床仕上材に好適に使用できるポリオール樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
硬質の床仕上材としては、一般にエポキシ樹脂およびウレタン樹脂が用いられている。エポキシ樹脂は高硬度でかつ美しい塗面が得られるがフレキシビリティーに欠けることおよび一般にアミンを使用するため皮膚に障害を与えるおそれがあるため好ましくない。また、ウレタン樹脂はフレキシビリティーに富みかつ低温時の硬化性も優れているが、十分な硬度が得られずまた発泡を生じやすいなどの欠点を有している。
【0003】
これらの問題を解決するために、例えば特開昭57−92015号公報には、ポリメチレンフェニルポリイソシアネートからなるNCO成分ならびにビスフェノール類のオキシアルキレンエーテルおよびひまし油等の当量200〜2000の高分子ポリオールからなる活性成分を必須成分としたポリウレタン系の硬質の床仕上用組成物が提案されているが、硬化速度が遅くて十分な硬度が得られず、耐薬品性にも劣り、未だ満足できる性能のものは得られていない。
【0004】
従って、本発明の目的は、硬化が早くかつ硬化物の物性に優れる硬質の床仕上用組成物を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、三級アルキル基を有する特定のエステル系ポリオールおよび非エステル系ポリオールを含有するポリオール樹脂組成物が、上記目的を達成し得ることを知見した。
【0006】
本発明は、上記知見に基づきなされたもので、 (a)下記〔化3〕(前記〔化1〕と同じ)の一般式(I)で表されるポリオールの少なくとも一種および (b)エステル結合を含まないポリエーテルポリオールの少なくとも一種を含有するポリオール樹脂組成物を提供するものである。
【0007】
【化3】
Figure 0003727117
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のポリオール樹脂組成物について詳細に説明する。
本発明用いられる (a)成分である上記一般式(I)で表されるポリオール(以下、「ポリオール(I)」という)において、R1、R2およびR3で示される炭素原子数1〜10のアルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、アミル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシルなどの直鎖あるいは分岐のアルキル基があげられ、Rは種々のヒドロキシモノカルボン酸またはポリカルボン酸あるいはポリオールに起因する基があげられる。
【0009】
ここで、上記Rを与えることのできる上記ヒドロキシモノカルボン酸としては、例えば、サビニン酸、2−ヒドロキシテトラデカン酸、イプロール酸、2−ヒドロキシヘキサデカン酸、ヤラピノール酸、ユニペリン酸、アンブレットール酸、アリューリット酸、2−ヒドロキシステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、18−ヒドロキシステアリン酸、9,10−ジヒドロステアリン酸、リシノール酸、カムロレン酸、リカン酸、フェロン酸、セレブロン酸、ジメチロールプロピオン酸などがあげられる。また、上記ポリカルボン酸としては、例えば、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、コハク酸、グルタル酸、スベリン酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ダイマー酸、トリマー酸、ブタンテトラカルボン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、エンドメチレンテトラヒドロフタル酸、ビフェニレンテトラカルボン酸等のポリカルボン酸;ヒドロキシポリカルボン酸;含ハロゲンポリカルボン酸などがあげられる。また、上記ポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,2−ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリエチロールエタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、ソルビトール、マンニトール等の低分子ポリオール;3価以上の前記低分子ポリオールの脂肪酸(酪酸、カプロン酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ウンデカン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、モンタン酸、メリシン酸、オブツシル酸、カプロレイン酸、ウンデシレン酸、リンデル酸、ツズ酸、フィゼテリン酸、ミリストレイン酸、パルミトレイン酸、ペトロセリン酸、オレイン酸、エライジン酸、アスクレピン酸、バクセン酸、ガドレイン酸、ゴンドイン酸、セトレイン酸、エルカ酸、ブラシジン酸、セコレイン酸、キシメン酸、ルメクエン酸、ソルビン酸、リノール酸、ヒラゴ酸、エレオステアリン酸、プニカ酸、リノレン酸、モロクチ酸、ステアリドン酸、アラキドン酸、イワシ酸、ニシン酸、イソバレリアン酸、α−メチル酪酸、イソ酸、アンテイソ酸、ツベルクロステアリン酸、タリリン酸、ステアロール酸、クレペニン酸、キシメニン酸、マルバリン酸、ステルクリン酸、ヒドノカルビン酸、ショールムーグリン酸、ゴルリン酸等)部分エステル;前記低分子ポリオールのアルキレンオキシド(エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド等)付加物、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレン/プロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のポリエーテルポリオール;前記低分子ポリオールとポリカルボン酸あるいは炭酸との縮合物であるポリエステルポリオール;ポリカーボネートポリオール;ポリエポキシポリオール;含ハロゲンポリオール;フェノール系ポリオール、ポリオレフィン系ポリオール、アクリル系ポリオール、ラクトン系ポリオールなどがあげられる。
【0010】
上記ポリオール(I)は、例えば、前記モノまたはポリカルボン酸に起因するグリシジルエステル化合物あるいはポリオールに起因するグリシジルエーテル化合物と三級カルボン酸とを反応させる方法、ならびに、三級カルボン酸のグリシジルエステル化合物とモノまたはポリカルボン酸あるいはポリオールとを反応させる方法などによって容易に製造することができるが、その製法に関してはこれらに限定されるものではない。
【0011】
ここで、上記三級カルボン酸としては、例えば、ピバリン酸、2,2−ジメチルブタン酸、2,2−ジメチルペンタン酸、2,2−ジメチルオクタン酸、2,2−ジメチルノナン酸、2−エチル−2−メチルブタン酸、2−エチル−2−メチルヘプタン酸等の分岐カルボン酸およびこれらを主成分とする市販品のネオペンタン酸、ネオノナン酸、ネオデカン酸、ネオ酸910〔以上、エクソン化学(株)製〕;バーサティック10、バーサティック911H〔以上、シェル化学(株)製〕等があげられる。また、上記三級カルボン酸のグリシジルエステル化合物としては、市販品のカージュラE10〔シェル化学(株)製〕などが用いられる。
【0012】
上記 (a)成分であるポリオール(I)の水酸基当量は、好ましくは100〜10000、更に好ましくは200〜5000であり、100未満では硬化性が低下するおそれがあり、10000より大きい場合には硬度が低下するおそれなどがあるため好ましくない。
【0013】
本発明に用いられる(b)成分であるエステル結合を含まないポリエーテルポリオール(以下、「非エステル型ポリオール」という)としては、例えば、低分子ポリオールのアルキレンオキシド(エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド等)付加物、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレン/プロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、(水添)ビスフェノール類のアルキレンオキシドの付加物等のポリエーテルポリオールが挙げられる。上記低分子ポリオールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,2−ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリエチロールエタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、ソルビトール、マンニトール等が挙げられる
【0014】
上記非エステル型ポリオールの中でも、下記〔化4〕(前記〔化2〕と同じ)の一般式(II)で表されるポリオールを用いることで特に優れた性能のものが得られるため好ましい。
【0015】
【化4】
Figure 0003727117
【0016】
上記一般式(II)中、R4およびR6で示される炭素原子数2〜4のアルキレン基としては、例えば、エチレン、プロピレン、ブチレンなどがあげられ、R5で示される炭素原子数1〜8で表されるアルキリデン基としては、例えば、メチレン、エチリデン、プロピリデン、ブチリデン、ペンチリデン、ヘキシリデン、ヘプチリデン、オクチリデンなどがあげられる。
【0017】
上記一般式(II)で表されるポリオールは、例えば、ビスフェノール類あるいは水添ビスフェノール類にアルキレンオキシドを付加させることによって容易に製造することができる。
【0018】
本発明のポリオール樹脂組成物において、全ポリオール成分中、上記 (a)成分であるポリオール(I)の含有量は好ましくは10〜90重量%、更に好ましくは20〜85重量%、最も好ましくは50〜80重量部であり、上記 (b)成分である非エステル型ポリオールの含有量は好ましくは90〜10重量%、更に好ましくは80〜15重量%、最も好ましくは50〜20重量部であり、ともに10重量%未満の含有量ではそれらの使用効果が得られず、前者を90重量%を越えて使用した場合には硬化速度が低下し、十分な硬度が得られないおそれがあり、後者を90重量%を越えて使用した場合には発泡を生じるなどのおそれがあり好ましくない。
【0019】
本発明のポリオール樹脂組成物は、一般には、硬化剤が配合されて塗料、接着剤等の用途に使用される。
【0020】
上記硬化剤としては、通常ポリオール樹脂用硬化剤として用いられているものであれば特に制限を受けずに使用することが可能であり、特に分子中に平均一個より多くのイソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物を用いることが好ましい。
【0021】
上記ポリイソシアネート化合物としては、例えば、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリメチレンフェニルポリイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、水添トリレンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネート、リジンジイソシアネートエステル、1,4−シクロヘキシレンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、1,5−テトラヒドロナフタレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等があげられ、これらは単独あるいは二種以上を適宜混合して使用することができる。また、前記低分子ポリオールと上記ポリイソシアネート化合物との付加物等で末端にイソシアネート基を有する高分子量ポリイソシアネート(プレポリマー)を用いることもできる。
【0022】
上記ポリイソシアネート化合物は、本発明のポリオール樹脂組成物が含有するポリオール成分〔上記 (a)成分及び (b)成分〕の水酸基1個あたり、該ポリイソシアネート化合物のイソシアネート基が好ましくは0.4〜1.2個、更に好ましくは0.7〜1.0個となるように使用される。上記ポリイソシアネート化合物のイソシアネート基が上記ポリオール成分の水酸基1個あたり、0.4個未満の場合には、未反応の水酸基が多量に残存することになり、硬化被膜の機械的特性が不十分となるおそれがあるばかりではなく、耐水性に悪影響を及ぼす場合もあり、上記ポリイソシアネート化合物のイソシアネート基が上記ポリオール成分の水酸基1個あたり、1.2個を越えても無駄であるばかりではなく、発泡してしまうおそれがあるため好ましくない。
【0023】
また、本発明のポリオール樹脂組成物を塗料として用いる場合には、該ポリオール樹脂組成物および硬化剤を溶解するために溶剤が配合することができ、これらの溶剤としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系;酢酸エチル、酢酸ブチル、アセト酢酸エチル、2−エトキシエチルアセテート等のエステル系;ジエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のエーテル系;キシレン、トルエン等の芳香族系炭化水素;脂肪族系炭化水素;脂環族系炭化水素;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、テルペン類などが使用でき、これらの溶剤は、任意に2種以上の混合溶剤として用いることも可能である。
【0024】
また、本発明のポリオール樹脂組成物には、必要に応じて、その他のポリオール化合物、硬化触媒、モノグリシジルエーテル類、ジオクチルフタレート、ジブチルフタレート、ベンジルアルコール、コールタール等の反応性または非反応性の希釈剤(可塑剤)、ガラス繊維、炭素繊維、セルロース、ケイ砂、セメント、カオリン、クレー、炭酸カルシウム、酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、ベントナイト、タルク、シリカ、微粉末シリカ、二酸化チタン、カーボンブラック、グラファイト、酸化鉄、歴青物質などの充填剤もしくは顔料、ゼオライト等の発泡防止剤、増粘剤、チキソトロピック剤、難燃剤、消泡剤、レベリング剤、スリップ剤、研磨付与剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤等の常用の添加物を含有してもよく、さらに、キシレン樹脂、石油樹脂等の粘着性の樹脂類を併用することもできる。
【0025】
本発明のポリオール樹脂組成物を使用して、塗料を調製する方法としては、常法に従い、ポリオール樹脂組成物にフィラー等の所望の添加物を加え、ガラスビーズを入れて所定時間振とう機等で混練りし、次いで、硬化剤を混合する方法等が挙げられる。そして、得られた塗料は、例えば、バーコーター等を用いて所定の膜厚で塗布し、乾燥硬化させることによって塗膜を形成させることができる。
【0026】
本発明のポリオール樹脂組成物は、特にコンクリート、セメントモルタル、各種金属などで構成される硬質の床面に塗布することに適したもの、即ち硬質の床仕上材に用いられるものであり、塗布する前に下地をきれいに整地し、また、金属面へ塗布する場合には、下地を脱脂、脱錆、研磨などの処理を施した後に前述のごとく塗布することが好ましい。
【0027】
【実施例】
以下に実施例を示し、本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。また、酸価(AV)とは、ポリオール樹脂組成物1g中の遊離の脂肪酸を中和するのに必要な水酸化カリウムのmg数で定義され、水酸基当量(OHeq)とは、ポリオール樹脂組成物が有する水酸基一個当たりの化合物の分子量で定義される。
【0028】
合成例1
2,2−ジメチルヘキサン酸144重量部およびリシノール酸グリシジルエステル354重量部を仕込み、160℃まで昇温して3時間反応し、さらに30mmHgまで減圧して1時間減圧反応を行なって酸価1以下として、水酸基当量251のポリオール化合物(PO−1)を得た。
【0029】
合成例2
2,2−ジメチルヘキサン酸144重量部およびトリメチロールプロパントリグリシジルエーテル455重量部を仕込み、160℃まで昇温して3時間反応し、さらに30mmHgまで減圧して1時間減圧反応を行ない酸価1以下として、水酸基当量302のポリオール化合物(PO−2)を得た。
【0030】
合成例3
2,2−ジメチルヘキサン酸144重量部および1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル115重量部を仕込み、160℃まで昇温して3時間反応し、さらに30mmHgまで減圧して1時間減圧反応を行ない酸価1以下として、水酸基当量268のポリオール化合物(PO−3)を得た。
【0031】
合成例4
ピバリン酸102重量部および12−ヒドロキシステアリン酸グリシジルエステル356重量部を仕込み、160℃まで昇温して3時間反応し、さらに30mmHgまで減圧して1時間減圧反応を行ない酸価1以下として、水酸基当量230のポリオール化合物(PO−4)を得た。
【0032】
合成例5
2,2−ジメチルオクタン酸グリシジルエステル229重量部およびジメチロールプロピオン酸134重量部を仕込み、160℃まで昇温して3時間反応し、さらに30mmHgまで減圧して1時間減圧反応を行ない酸価1以下として、水酸基当量118のポリオール化合物(PO−5)を得た。
【0033】
(ポリエーテルポリオール)
以下の実施例において使用されるポリエーテルポリオールの構造を下記〔化5〕に示す。
【0034】
【化5】
Figure 0003727117
【0035】
実施例1
下記〔表1〕及び〔表2〕に示す配合により塗料を混合調整し、No. 12のバーコーターを用いて厚さ0.3mmのブリキ板(JISG 3033)上に膜厚30〜50μになるように塗布し、25℃で7日間放置して以下の試験に使用した。またその際のタックフリー時間(硬化性)を測定した。
【0036】
性能評価
(塗膜硬度)
ASTMの規格に準じてショアーD硬度を測定した。
【0037】
(耐薬品性)
塗装板をそれぞれ、水道水、5%水酸化ナトリウム溶液および5%塩酸水に浸漬して、1週間後の重量増加率(%)および硬度低下(浸漬前後の差)を確認した。
【0038】
以上の試験結果を下記〔表1〕及び〔表2〕に示す。
【0039】
【表1】
Figure 0003727117
【0040】
【表2】
Figure 0003727117
【0041】
上記の実施例及び比較例から明らかなように、三級アルキル基を有するエステル系ポリオール(前記一般式(I)で表されるポリオール)および非エステル系ポリオール、特にビスフェノール類あるいはその水添物のアルキレンエーテルグリコールを含有する本発明のポリオール樹脂組成物(実施例1−1〜1−12)が、ポリイソシアネート化合物の如き硬化剤を用いることで硬化が早く、得られ塗膜が高い硬度を示し、かつ耐薬品性、密着性などの優れた塗膜物性を有することが判る。
【0042】
これに対し、上記三級アルキル基を有するエステル系ポリオールに代えてひまし油の如き高分子量ポリオールを用いた場合(比較例1−1)には、硬化速度も遅く、硬化塗膜の耐薬品性などの物性にも劣る。また、本発明に使用されるポリオール成分のうち上記三級アルキル基を有するエステル系ポリオール化合物のみを用いた場合(比較例1−2)には、硬化が遅く十分な硬度の塗膜が得られず、非エステル系ポリオール(ポリエーテルポリオール化合物)のみを用いた場合(比較例1−3)には塗膜に発泡が生じる欠点を有しており、また、いずれの場合にも耐薬品性などの塗膜物性がまったく満足できるものではないことも明らかである。
【0043】
【発明の効果】
本発明のポリオール樹脂組成物は、硬化性、塗膜物性に優れた高硬度の塗膜を与えることができるものであり、特に硬質の床用の仕上材として好適に用いることができる。

Claims (4)

  1. (a)下記〔化1〕の一般式(I)で表されるポリオールの少なくとも一種および (b)エステル結合を含まないポリエーテルポリオールの少なくとも一種を含有するポリオール樹脂組成物。
    Figure 0003727117
  2. 上記 (b)成分であるエステル結合を含まないポリエーテルポリオールが、下記〔化2〕の一般式(II)で表されるポリオールである請求項1記載のポリオール樹脂組成物。
    Figure 0003727117
  3. ポリイソシアネート化合物を硬化剤として用いることを特徴とする請求項1又は2記載のポリオール樹脂組成物。
  4. 硬質の床仕上材に用いられることを特徴とする請求項3記載のポリオール樹脂組成物。
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