JP3724322B2 - ワイヤロープとそれを用いたエレベータ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はロープ式エレベータに係り、特に樹脂材料で素線を被覆すると共にロープ外周を樹脂材料で被覆したワイヤロープを用いたエレベータに関する。
【0002】
【従来の技術】
ロープ式エレベータはモータ、減速機、シーブ、そらせ車からなる駆動装置を備え、シーブに巻き掛けたメインロープ(以後ロープと呼ぶ)の一方に乗りかごの荷重を、シーブを介して他方にカウンタウェイトの荷重を作用させ、ロープ・シーブ間の摩擦により乗りかご、カウンタウェイトを昇降させる機構を有している。
【0003】
ロープは一般に、鋼製の素線を撚り合わせて形成されるストランドを、さらに撚り合わせて形成される。この鋼製のロープは、エレベータを吊り上げて駆動するに必要な摩擦特性、耐摩耗・疲労特性などを満たしており、信頼性が高い。
【0004】
ただし、ロープは消耗品であるため寿命が存在する。ロープの寿命要因は、四つに分類される。すなわち、シーブを通過するための曲げ延ばしに起因する疲労、素線同士の相互移動による摩耗、シーブの溝壁面との接触に起因するロープ外層素線の摩耗、および、大気との接触による腐食である。このため、シーブ通過の繰り返し曲げによる影響を低減する目的で、ロープ径dとシーブ径Dの比率(D/d)は、従来40以上を確保して使用されている。
【0005】
一方、シーブ径Dは、乗りかごを昇降させるために必要なモータの駆動トルクと直接関係するため、モータをはじめとしたエレベータシステムの小型・軽量化のためには、シーブを小径化することが必要となる。
【0006】
また、鋼製ロープは、鋳鉄製シーブに巻き掛けられて摩擦駆動されるため、ロープがシーブへ巻き込む際の金属接触から、振動、騒音が発生し、乗り心地に影響を与えている。
【0007】
これらを解決する手段として、鋼製素線と比較して、柔軟性に富むアラミド繊維などの合成繊維を撚り合わせ、さらにこれをウレタンなどの樹脂で被覆したロープを用いて、シーブ径を低減、及び振動、騒音を低減させる方法が、特開平7−267534号に記述されている。
【0008】
また、樹脂で被覆された合成繊維ロープの寿命時期を判別するために、合成繊維ロープの内部に、合成繊維よりも強度の低い導電性カーボン繊維を埋め込み、この破断を電圧で確認してロープの寿命を判別する方法が、特開平8−261972号に記述されている。
【0009】
一方で、ロープの寿命は、シーブとの接触圧が高いほど短くなる。すなわち、ロープ接触圧力Propeは、ロープ張力Fに比例し、シーブ径Dに反比例するため、シーブ径を小さくした場合、その圧力は上昇する(Prope≒F/(Dd))。
【0010】
これを解決する手段として、鋼製素線、あるいはアラミド繊維などの合成繊維を撚り合わせたストランドを複数本一列に配置し、これらを樹脂で被覆した平型ベルトを用いて、シーブとの接触圧力を低減し、ロープ表面に被覆された樹脂を長寿命化させる方法が、PCT WO99/43885号に記述されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ロープ式エレベータをはじめとしたロープを用いる機械システムのシーブを小径化させ、シーブを駆動する電動機、巻き上げ機の小型化を図り、機械システムの設置面積を縮小させるためには、ロープ曲げ半径の低下に伴うロープ寿命、強度の低下を抑制しなければならない。
【0012】
本発明の目的は、ロープの曲げ半径を減少させた場合に、ロープの寿命、強度の低下を抑制して、安全性と信頼性を確保したロープを提供することにある。
【0013】
本発明のさらに別の目的は、シーブ径を減少させた場合に、ロープの寿命、強度の低下を抑制して、安全性と信頼性を確保したエレベータを提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために、樹脂材料で被覆した素線を複数本撚り合わせてストランドを構成し、前記ストランドを複数本撚り合わせてワイヤロープを構成し、構成されたワイヤロープの外周を樹脂材料で被覆した構成とした。
【0015】
さらに、乗りかごとカウンタウェイトが複数のロープにより連結され、ロープをモータにより駆動するシーブに巻きかけて摩擦駆動するエレベータにおいて、樹脂被覆された複数の鋼製素線を撚り合わせてストランドを構成し、複数のストランドを撚り合わせて1本のロープ構成し、前記ワイヤロープの外周を樹脂材料で被覆すると共に、ワイヤロープの軸方向に対する垂直断面の形状が、略円形としたエレベータを提案する。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施例を、図面を用いて説明する。
【0017】
荷重支持部材としてのワイヤロープは、鋼製の素線を撚り合わせて形成されるストランドを、さらに撚り合わせて形成される。ロープはその柔軟性から、シーブに巻き掛けられ、あるいは巻き込まれる形態で、動索としてエレベータをはじめとした広範な機械システムに使用されている。鋼から構成されるロープは消耗部品であるため、その長寿命化は機械システムの信頼性、安全性の向上に貢献する。
【0018】
鋼製ロープの寿命に及ぼす要因は、大きく次の四つに分類される。シーブを通過するための曲げ延ばしに起因する疲労、素線同士の相互移動による摩耗、シーブの溝壁面との接触に起因するロープ外層素線の摩耗、および、大気との接触による腐食である。これらの中で、シーブ通過の繰り返し曲げによる疲労と摩耗の影響を低減するため、従来は、ロープ径dとシーブ径Dの比率(D/d)に着目し、機械システム毎にある値以上(エレベータの場合、40以上)を確保して使用されている。
【0019】
シーブ径Dの低減は、機械システムの小型化、省スペース化、あるいは低コスト化に貢献する。本発明のロープは、上述した四つの寿命要因の影響を極力排除し、長寿命を実現するため、以下の実施例で示す構造からなる。
【0020】
図1は、本発明に係わるロープの一実施例の断面概略図である。荷重支持部材であるワイヤロープ1は、鋼製の素線2を撚り合わせてストランド3を構成し、さらに、ストランド3を撚り合わせて構成される。各素線2は、素線被覆4が施され、ロープ1全体は、中間被覆材6で覆われ、さらに最外層はロープ被覆5が施される。
【0021】
シーブを小径化、あるいは、エレベータの場合、ロープ径dとシーブ径Dの比率D/dを従来の値である40以下とするためには、前述した寿命要因の中で、シーブ通過の曲げに起因するロープ1の疲労特性を改善しなければならない。そこで、ロープ1を構成する素線2に作用する曲げ応力に着目し、シーブを小径化した際に必要となる素線形状を検討した。動索としてのロープは、シーブへの巻き掛け時に、素線2に曲げ応力σbが作用する。ここで、最大発生曲げ応力σbmaxは、素線2の断面において最外層で生じ、その値は素線2の中心からの距離に比例、すなわち素線2の直径δに比例する。素線2の縦弾性率をEで表すと、最大発生曲げ応力σbmaxは次式で表される。
【0022】
σbmax=Eδ/D
また、ロープ1の曲げ伸ばしにより、素線2の最外層に繰り返し作用する応力振幅σaは次式で表される。
【0023】
σa=Eδ/2D
上式より、素線2の直径δを小径化することで、素線2に発生する応力を低減できる。ところで、従来のエレベータではシーブ径が500mmでそれに用いられている素線の直径が0.8mmのワイヤロープが用いられている。そこで、一例として、炭素含有量0.7%、直径0.3mmの鋼製の素線を用いて、部分片振り引張りによる疲労試験を実施し、その疲労限度σalを求めた。このときの平均応力は500MPaである。その結果を図2に示す。これより、疲労限度はσalは、応力振幅σaが260MPa程度であることが明らかとなった。
【0024】
従って、前述の疲労試験を実施した素線を用いて、ワイヤロープを構成して、エレベータのシーブを小径化した場合、ロープ径dとシーブ径Dの比率D/dを40以下とするためには、次式を満足しなければならない。
【0025】
Eδ/2D<260(MPa)
例えば、従来の鋼製素線を用いたエレベータシステムでは、シーブ径Dが500mmで、ロープ径dが12mmであり、ロープ1を構成する素線の径δが0.8mmである。このシーブ径Dとロープ径dの比D/dは41.7である。それに対して、本実施例の構成のワイヤロープを用いた場合、シーブ径Dを200mmに小径化させ、ロープ径dを12mm、ロープ1を構成する素線の直径δを0.50mm程度で構成すると、D/dは16.7となる。また、シーブ径Dを100mmに小径化すると、ロープ径dは12mm、ロープ1を構成する素線の直径δを0.25mm程度で構成すると、D/dは8.3mmとなる。
【0026】
疲労の観点から、素線2に生じる曲げ応力σbは、前述したように素線2の直径δを小径化することにより低減できる。一方で、素線2の小径化は、ロープの寿命要因である素線2の相互移動による摩耗を考慮すると、寿命に対して悪影響を及ぼす。この素線2の相互移動量、すなわち滑り距離は、ロープ径dの増加に伴い、増加する。相互移動の距離を低減するためには、ロープ径dは小径であることが望ましい。しかしながら、ロープ径dの減少は、同時にロープ1の破断強度を低下させるため、素線2の破断強度を増加させる必要がある。このため、ロープ1を構成する素線2は、破断強度が1,770MPa以上である素線で構成するとよい。
【0027】
また、本実施例では、素線2相互移動による摩耗を低減するため、素線2の表面に素線被覆4を施した。素線被覆4は、ポリエチレン、ポリアミド、4フッ化エチレン、ポリウレタン、エポキシ、塩化ビニルなどの樹脂から構成される。これら素線被覆4は、鋼と比較して弾性率が低いため、素線2相互が接触した際は接触面積が確保され、低面圧での摺動となる。この結果、素線2に局部的な集中接触が発生せず、素線2の摩耗を低減する。
【0028】
素線2の摩耗を低減する目的である素線被覆4は、鋼より塑性流動圧力が低い材料、すなわち、軟質被膜材によっても形成される。素線2相互の接触滑りによる摩擦力は、おおむね、接触面積Awと材料の持つせん断強さsの積Aw・sにより表される。ここで、接触面積Awは、(垂直荷重)/(材料の塑性流動圧力)にほぼ等しいため、母材である鋼の接触面積は小さい。従って、素線2相互の滑りに伴うせん断を、せん断強さの低い軟質被覆材で形成される素線被覆4が受け、垂直荷重を母材である鋼製素線2が支え、低摩擦を得る。ここでの素線被覆4を形成する軟質被覆材は、二硫化モリブデン、グラファイト等の固体潤滑剤などを用いても効果が現れる。
【0029】
素線2の直径δを減少させ、シーブ径Dの小径化を図る場合、素線2相互の滑りによる摩耗の他、ロープ1の最外層素線とシーブ溝との接触による摩耗も考慮しなければならない。このため、本実施例では、図1に示すように素線2とシーブ溝との摩耗を低減するため、ロープ1の最外層表面に、ロープ被覆5を施した。この被覆材は、先に示した素線2の被覆材のうちの一つを用いればよい。一般に、摩耗は材料の持つ降伏圧力に対する接触面圧の比と密接な関係を持っており、これを低下させることにより、摩耗量を低減することができる。すなわち、前述したとおり、接触面圧の低下は摩耗量の低減に有効である。素線2が直接シーブ溝と接触する場合と比較して、ロープ1全体を閉じた状態で被覆し、接触させることにより、接触点での曲率半径が増加し、接触面積の増加、すなわち接触面圧の低減を図ることができる。また、接触点での曲率の他、材料の弾性率を低下させることにより、接触面積の増加、接触面圧の低下を図ることができる。
【0030】
中間被覆材6は、素線2と最外層に施されたロープ被覆5との間に配置され、ロープ被覆5の内部からの摩耗を低減させる。また、ロープ被覆5は、ロープ1全体を外気から遮断する機能も備えるため、ロープ1の耐腐食性を向上させる。このため、ロープ1が屋外に露出された機械システムにおいても安定した信頼性と寿命を確保することができる。また、ロープ被覆材は難燃性であることが望ましい。さらに、ロープ被覆5は、任意の色に着色され、屋外、あるいは屋内に設置された機械システムのデザイン性に幅を持たせることができる。
【0031】
ロープ1は、以上説明したように構成されるているため、それぞれの鋼製の素線2が相互に、あるいは、シーブ溝と直接接触しない構造となっている。このため、複数の素線2を撚り合わせて構成されるストランド3は、その外層に配置された素線に対して、特に耐摩耗性を持たせる必要はない。本発明であるロープ1は、各素線2の直径δがほぼ等しいウォーリントン型のストランド3により構成されることが望ましい。
【0032】
機械システムの小型、軽量化を促進するため、シーブ径Dを小径化する際には、素線2の小径化による曲げ応力の低減、素線2の小径化に伴う摩耗を減少させるための素線2への素線被覆4、及びロープ1全体へのロープ被覆5に加えて、ロープ1の撚り方法もロープが持つ柔軟性に影響を及ぼす。一般に機械システムで用いられるロープ1の撚り方法は、素線2の撚り方向とストランド3の撚り方向とが同一であるラング撚り、及び、素線2の撚り方向とストランド3の撚り方向とが逆である普通撚りとがある。
【0033】
ラング撚りロープの場合、素線2がロープ1の中心軸となす角度は、普通撚りロープと比較して大きいため、ロープ全体が曲げに対する柔軟性が高い。このため、本発明であるロープ1をシーブの小径化に活用する場合、例えば、エレベーターの場合、ロープ径dとシーブ径Dの比D/dの値が40を下回る条件で使用するときは、ラング撚りで撚られたロープ1が使用される。また、ラング撚りロープでは、普通撚りロープと比較して、ロープ表面に現れる素線が長く、表面が円滑であるため、局部的な接触を抑え、接触面圧が低い。このため、ロープ1がシーブに巻き込まれたとき、ロープ被覆5に作用する圧縮応力は、普通よりロープと比較して、ラング撚りロープを用いた場合は低くなる。ロープ1とシーブとの接触圧力は、シーブ径が小さいほど上昇する。ロープ被覆5の疲労、寿命を考慮し、本発明であるロープ1をシーブの小径化に活用する場合、例えば、エレベーターの場合、ロープ径dとシーブ径Dの比D/dの値が40を下回る条件で使用するときは、ラング撚りで撚られたロープ1が使用される。
【0034】
一方で、普通撚りロープは、張力が作用したときに、撚りが戻る方向に働く自転に対する抵抗が大きくなる。これより、ロープ1の回転を抑えることが優先される機械システムに、本実施例のロープ1を適用する場合は、普通撚りで撚られたロープ1が使用される。
【0035】
荷重支持部材としてのロープ1の劣化、寿命は、ロープ1を構成する素線2の破断から生じる。最外層がロープ被覆5で覆われたロープ1の劣化判定は、漏洩磁束法などの磁気探傷法により、荷重支持部材を構成する素線2の破断が検出される。
【0036】
図3は、本発明の実施例であるロープ1が、シーブ7に巻きかかった状態での断面の概略図である。エレベータの場合、ロープ1は、シーブ溝8に巻きかかり、図中省略した電動機により、シーブ7を回転させ、ロープ1とシーブ溝8との間で発生する摩擦力により、ロープ1が駆動される。シーブ溝8は、シーブ7に取り付けられたライニング9に形成されており、シーブ7からの着脱が可能である。ライニング9は、ロープ被覆5との間で発生する摩擦力、摩耗などを考慮して、ポリウレタン、ポリアミド、ポリエチレンなどの樹脂から構成される。これらの樹脂材料を用いることにより、同様の樹脂材料であるロープ被覆材5との接触が、弾性的、あるいは粘弾性的な樹脂摩擦となり、エレベータとして充分な摩擦力を確保することができる。なお、ライニング9に代わって、樹脂材料のコーティングによっても適正な摩擦力、耐摩耗性を確保できる。
【0037】
図4は、本発明の他の実施例であるロープの断面概略図である。本実施例で図1の実施例と異なる点は、ロープ1の中心に繊維心10を配置した点である。この繊維心10は、麻などの天然繊維、あるいは、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアミド、ポリエチレン、アラミド、PBOなどの合成繊維で形成される。本構成とすることで、ロープ1に張力が作用したとき、あるいは、シーブ7に巻き掛けられ、ロープ1が曲げられたときに、ストランド3に発生する相互に滑りによる素線2、あるいは、素線被覆4の摩耗を低減することができる。また、高強度の合成繊維を用いて繊維心10を構成することによりロープ1の破断強度が増加する。このとき、鋼製素線2から形成されるストランド3の伸びと、繊維心の伸びが一致し、荷重を適切に両者に分配できるよう、繊維心の撚りは設定される。なお繊維芯の代わりに、ロープ芯材としてポリウレタン、ポリアミド、ポリエチレンなどの樹脂材料を用いてもよい。
【0038】
図5は、本発明の他の実施例であるロープの断面概略図である。本実施例で図1の実施例と異なる点は、ロープの中心に配置されたストランド3をストランド被覆11した点である。ストランド被覆11は、ポリウレタン、ポリアミド、ポリエチレンなどの樹脂材料から構成される。これにより、先の実施例と同じく、相互滑りによる素線2、あるいは、素線被覆4の摩耗を低減することができる。
【0039】
図6は、本発明の他の実施例であるロープの断面概略図である。本実施例で図1の実施例と異なる点は、全てのストランド3にストランド被覆11を施した点である。これにより、先の実施例に比べ各ストランド3相互の滑りによる素線2、あるいは、素線被覆4の摩耗の低減効果が大きい。
【0040】
図7は、本発明の他の実施例であるロープの断面概略図である。本実施例で図6の実施例と異なる点は、各素線は被覆されておらず、各ストランド3をストランド被覆11しその内部に、潤滑剤12を充填した点である。潤滑剤12として、二硫化モリブデン、グラファイト等の固体潤滑剤、あるいは、グリースなどの油脂等を用いている。この構成によって、ロープ1に曲げが作用しても、潤滑剤12の働きで素線2相互の滑りにより生じる摩耗を低減できる。なお、各素線2を被覆しさらに潤滑材を封入しておけば、図6の実施例よりもさらに寿命を延ばすことが可能となる。なおこれまでの実施例で、各ストランド間に先の被覆材と同じ材料を充填材として充填することで寿命を延ばすことが可能となる。
【0041】
図8は、前述のワイヤロープを用いてエレベータを構成した第1の実施例の斜視図である。また図9は、同実施例の昇降路を上方より描いた平面図である。
【0042】
エレベータの乗りかご51は、かご下プーリ52を介してロープ53により支持される。ロープ53の一端は、支持点54にて建屋に固定される。もう一端は、かご下プーリ52、シーブ56、つり合い重り57に設置されるつり合い重りプーリ58を経た後、支持点55にて建屋に固定される。そして、駆動機59によりシーブ56を回転させ、シーブ56とロープ53の間の摩擦力によりロープ53を駆動して、乗りかご51及び、つり合い重り57を上下方向に移動させる。駆動機59には、ブレーキ60を設ける。
【0043】
図8は、駆動機59を1個のモータよりなるギヤレス駆動機として描いてあるが、減速ギヤを用いるギヤド駆動機を用いてもよい。図9に示すように、乗りかご51は、ガイド装置61および乗りかごレール62により、上下方向のみに移動可能なように規制されている。同様につり合い重り57も、図示はされていないが、ガイド装置及びつり合い重りレール63により上下方向のみに移動可能なように規制される。また、昇降路側に設置される乗り場側ドア73a、73bと相対するように、乗りかご51には、かご側ドア72a、72bを設置する。図8及び図9では、駆動機59は、乗りかご51の上方に張り出すように描いてあるが、より薄型のモータや減速機を用いて、乗りかご51と昇降路壁64の間隙に駆動機59を設置してもよい。
【0044】
使用したロープ53を先の実施例の構成とすることで、図8中のかご下プーリ52、シーブ56、つり合い重りプーリ58は、従来のロープを用いた場合より小径とすることが可能となる。
【0045】
エレベータの昇降路下部には、余裕空間を掘り下げて設けている。本発明のロープを用いた構成とすると、かご下プーリ52が小径となり、乗りかご51下方への同プーリ突き出し寸法が小さくなり、従来よりもピットを浅く構成することが可能となるため、建屋建設コストを低減する効果が得られる。
【0046】
さらにかご下プーリ52を小さくできるため、かご総重量を低減でき、乗りかご51を小さな駆動力で加減速できるため、駆動機の大きさや、駆動機のを構成するモータを小型化でき、駆動機に電力を供給する電力源の容量を縮小することも可能となる。また、図示はされていないが、一般に乗りかご51には、ロープ53が破断したときに乗りかご51を制動する非常止め装置を設ける。そして乗りかご51とかご下プーリ52を合わせた重量が減少することにより、非常止め装置の必要な制動力が減少し、非常止め装置自体を従来よりも軽量化できる。
【0047】
さらに、シーブ56が小径となることにより、乗りかご51を規定の速度で移動させるために必要なシーブ56の回転数が増大すると同時に、駆動機59が発生するトルクが小さくなる。すなわち、駆動機59は高速かつ小トルクにて作動することとなる。これにより、駆動機59をギヤレス駆動機とした場合には、モータの径を小径とすることが可能となる。また、ギヤド駆動機を用いた場合には、減速機の減速比を小さくするか、または減速機を不要とすることが可能となる。これにより、昇降路頂部の駆動機59設置空間を縮小することができ、最上階建屋天井が低い場合の昇降路突出量を減少する効果が得られる。
【0048】
図9に示すように、駆動機59、シーブ56、つり合い重りプーリ58およびつり合い重り57を昇降路内にスペース効率よく配置するためには、シーブ56およびつり合い重りプーリ58を、乗りかご51と昇降路壁64の間隙に、略直線状に並べることが好適である。ここで、シーブ56およびつり合い重りプーリ58が小径化されると、つり合い重りプーリ58の設置位置が図中矢印Aの方向に移動する。これにより、図中上方の昇降路壁64とつり合い重り57の間隙が拡大するため、つり合い重り57の幅寸法(図中B寸法)を大きくすることが可能となる。この結果、同じ重量のつり合い重り57を構成するための、つり合い重り厚さ寸法(図中C寸法)が小さくなり、乗りかご51と昇降路壁64の間隙(図中D寸法)を縮小することが可能となり、昇降路占有面積が小さくなる効果が得られる。
【0049】
また、先に述べた本発明ロープを図8及び図9のロープ53に用いることで、次の効果を持つ。
【0050】
まず、ロープ53の長寿化により、ロープ交換周期を長くすることができる。すなわち、ロープ53とシーブ56の間の摩擦係数が、従来のロープを用いた場合よりも大きくなり、シーブ56へのロープ53の押し付け力を減少させることができる。この押し付け力は、乗りかご51とつり合い重り57の重量により発生するロープ張力により発生する。従って、押し付け力の減少させること、すなわち乗りかご51とつり合い重り57を軽量化しても、ロープ53とシーブ56間に滑りが発生しない。これにより、乗りかご51及びつり合い重り57の製造コストを低減でき、さらに駆動機59や電力源の容量を縮小できるという効果がある。
【0051】
図9の実施例では、かご下プーリ52とシーブ56の長手方向軸が同方向ではなく、むしろ略直角をなしている。このようなレイアウトのエレベータに従来の平型ベルトを用いると、かご下プーリ52とシーブ56の間で平型ベルトが捻じられる。捻じられた平型ベルトは、かご下プーリ52およびシーブ56への入射面が斜めとなり、偏摩耗や摩擦特性の不安定を生じる原因となる。これに対し、本発明のロープ53は、断面が略円形のため、捻じりが発生するレイアウトとしても偏摩耗が発生したり、摩擦特性が不安定となることはない。
【0052】
また、一般に樹脂繊維ロープは紫外線により変質し脆化するため、展望エレベータや屋外設置エレベータなど昇降路内に太陽光が直接または間接に入射する条件下では利用できない。これに対し、本発明のロープは、荷重を負担する強度部材として鋼線を用いているため、紫外線による劣化はなく、前述のような環境でも利用することが可能である。
【0053】
さらに、樹脂繊維ロープは、摂氏200度〜700度程度で変質し、極端に強度が低下するため、エレベータに用いた場合、建屋火災時に材料によってはロープ破断が生じる可能性がある。また、鋼撚り線入りの平型ベルトは、建屋火災により高温になると鋼撚り線を束ねている外装樹脂材が溶融することにより、鋼撚り線同志がからみ合い易くなり、エレベータが動作不良となる可能性がある。これに対し、本発明のロープは、荷重を負担する強度部材として鋼線を用いているため、火災時に昇降路内が高温となっても、樹脂被覆材が溶融するだけで、強度は従来のワイヤロープと同じく摂氏1000度近辺まで保たれる。エレベータは建屋火災時に利用することが禁じられているため、建屋火災時のロープ耐久性の低さが直接にエレベータの安全性を損なわないが、不慮の事態により建屋火災時にエレベータを利用した場合への対応として、上記の効果は有効である。
【0054】
また、従来のワイヤロープにより構成されたエレベータでは、高揚程となるに従いロープ長も長くなり、ロープ自体の重量をロープが支えるため、さらにロープ強度を増さねばならないという問題が発生する。これに対し、本発明のロープ53は、同等強度の従来のワイヤロープよりも単位長さ当たりの重量が小さい。このため、高揚程エレベータに用いても、ロープ自重による懸垂荷重の増加という問題を緩和できる。
【0055】
本発明のロープが軽量であることから、エレベータ設置時及びロープ交換時のロープ搬入、搬出、掛け渡し、撤去工事作業が容易となる。
【0056】
また、従来のワイヤロープと鋼製シーブの組み合わせでは、ロープとシーブの接触により騒音が発生する。これは、特にシーブが高速回転する高速エレベータにおいて顕著な傾向である。これに対し、本発明のロープを用いると、ロープ表面を鋼より軟質な樹脂で被覆したため、シーブが鋼製であっても樹脂製であっても、接触騒音の発生を抑制することができる。
【0057】
さらに、従来のワイヤロープは、潤滑油を含浸させて、素線間またはストランド間の摩耗を防止している。しかしこのため、潤滑油の飛散や衣服などへの付着といった油汚濁が生じる可能性があった。これに対し、本発明のロープでは、潤滑油を用いないため、油汚濁は発生しない。一般にエレベータでは、乗りかごなど乗客乗載部にワイヤロープが露出することはないが、昇降路壁の汚れ防止や、保守点検作業者の作業環境改善に対し、上記の効果は有効である。
【0058】
また、樹脂繊維ロープは、一般に使用開始時の初期伸びが大きく、エレベータに利用した場合には、設置してから一定時間後に、ロープ長さの調整を行わなければならない。これは、樹脂繊維自体が鋼線よりも軟質であるため、なじんで密着するのに時間がかかるためである。これに対し、本発明のロープは、中心部が鋼線により構成されるため、従来のワイヤロープと同様に、早期に初期伸びが安定し、再度のロープ長さ調整の必要が少ない。
【0059】
本発明のロープは、表面を樹脂により被覆してあるため、樹脂種類の選択または樹脂に顔料を混入することにより、任意の色に着色することが可能である。これにより、展望エレベータや屋外型エレベータにおいて、建屋や昇降路とロープ53を同色として、ロープの存在を目立たなくさせたり、または、逆に建屋や昇降路と全く異なる色に着色して、エレベータの動作を強調させたりすることができる。また、ロープを部分毎に異なる色に着色し、乗りかご51の上下位置により、異なった配色となるように構成することもできる。この場合には、色の境界にて樹脂層が分離することを防止する必要がある。このため、樹脂に予め顔料を混入することなく、ロープ本体の外周部に連続的に樹脂被覆を行う作業と同時に顔料を混入し、この混入顔料を切り替えることで、連続した樹脂層でありながら異なった色に着色することを可能とする。以上のように、ロープ53を着色することにより、デザイン性向上効果が得られる。
【0060】
図10に、本発明のロープを用いてエレベータを構成した第2の実施例の平面図を示す。本実施例と図9の実施例との相違点は、主につり合い重り57の設置位置が異ならせた点である。すなわち、乗りかご51の、かご側ドア72a、72bの反対側面と、昇降路壁64の間に、つり合い重り57を設置したものである。これに伴い、かご下プーリ52、シーブ56、駆動機59などの配置が変更される。このような配置の差異は、建屋レイアウトの制約により発生するものである。図10に示すように、この実施例では、かご下プーリ52とシーブ56の長手方向軸が異なる方向を向いている他に、シーブ56とつり合い重りプーリ58の長手方向軸も異なる方向を向いている。すなわち、ロープは、プーリ52とシーブ56の間で捻られ、さらにシーブ56とつり合い重りプーリ58の間でも捻られることとなる。よって、このような配置のエレベータに従来の平型ベルトを用いると、図8および図9の構成の場合に比べ、偏摩耗や摩擦特性の不安定を招く。しかし、本発明のロープを用いた場合は、その特徴である略円形の断面形状により、図10の配置としても、偏摩耗や摩擦特性の不安定現象は発生しない。すなわち、本実施例の配置は、本発明のロープの長所が、より活用される構成である。
【0061】
図11は、本発明のロープを用いてエレベータを構成した第3の実施例の斜視図である。この実施例では、頂部プーリ65、66を用いることにより、シーブ56、駆動機59、ブレーキ60を昇降路底部に設置する。この構成の主な利点は、一般に騒音を発生する可能性のある駆動機59を、最も騒音が響きやすい昇降路頂部ではなく、比較的騒音が問題となり難い昇降路底部に設置できることである。しかしその反面、図8および図9の実施例に比べて、ロープ53の全長が長くなり、ロープ全体の重量が増大するため、据付作業に多大な労力を必要とするという問題がある。しかし、この構成において、本発明のロープを用いれば、ロープ全体の重量が減少し、据付作業を容易化する効果が得られる。すなわち本実施例は、本発明のロープが軽量であるという長所が、より活用される構成である。
【0062】
図12は、本発明のロープを用いてエレベータを構成した第4の実施例の斜視図である。この実施例は、図11のつり合い重り57の位置を図10に示すようにかごの裏面側に配置したものである。当然のことながら本実施例では、ロープ53に2箇所で捻りが加わるという図10のの問題と、ロープ長が長いためロープ全体の重量が増大するという図11の問題を併せ持つ。しかし、本発明のロープを用いることにより、捻りが加わるレイアウトでも偏摩耗や摩擦特性の不安定化を防ぎ、ロープ全体の重量を低減することが可能である。
【0063】
図13は、本発明のロープを用いてエレベータを構成した第5の実施例の斜視図である。この実施例では、昇降路頂部または昇降路の上に設けられた機械室内に、シーブ56、駆動機59、ブレーキ60を配置する。乗りかご51は、かご枠68により支持され、さらに縦枠69、クロスヘッド70を介してロープ53により吊り下げられる。ロープ53は、一端がクロスヘッド70に取付けられ、シーブ56および反らせ車67を介し、他端はつり合い重り57に取付けられる。そして、シーブ56を回転させ、シーブ56とロープ53の摩擦力によりロープ53を駆動することにより、乗りかご51およびつり合い重り57を移動させる。乗りかご51をかご枠68を介して支持すること、および反らせ車67を用いることは、本発明の必須用件ではない。
【0064】
本実施例は、エレベータの構成として広く用いられているものであるが、本構成も本発明のロープを用いることができる。特に、本実施例では、反らせ車67を用いることが多く、反らせ車67を用いない構成と比べて、巻き付け角、すなわちシーブ56にロープ53が巻き付いている角度範囲が小さくなり易い。シーブ56とロープ53の間の摩擦力は、この巻き付け角が小さくなると減少する特性を有する。このため、摩擦力が不足して、シーブ56とロープ53が滑りやすくなる。これに対し、本発明のロープ53を用いると、従来のワイヤロープと比べて高い摩擦力が得られるため、ロープ53が滑ることのない信頼性の高いエレベータを構成することが可能となる。
【0065】
図14は、本発明のロープを用いてエレベータを構成した第6の実施例の斜視図である。本実施例では、直径寸法に対して厚さ寸法が小さい円筒形状からなる薄型の駆動機59、ブレーキ60、シーブ56を用いる。そして、駆動機59を昇降路と乗りかご51の間隙に配置することにより、昇降路頂部への駆動機設置空間を縮小することが可能である。本実施例の駆動機59は、永久磁石式ギヤレス同期モータにより構成することが好適である。ここで、シーブ56の直径が大きいと、同じ速度で乗りかご51を移動させるために必要な、シーブ56の回転速度が小さくなり、駆動機59が発生するトルクは増大する。このため、駆動機59を構成するモータの直径を過度に大きくする必要が有る。しかし、本発明のロープを用いれば、シーブ56を小径とすることができ、駆動機59を適度に小径として昇降路寸法を縮小することが可能となる。
【0066】
図15は、本発明のロープを用いてエレベータを構成した第7の実施例の斜視図である。この実施例では、乗りかご51は、吊点71にてロープ53により吊り上げられる。そしてロープ53は、シーブ56を介してつり合い重り57に接続される。この構成は、乗りかご51を吊り上げるのに縦枠やクロスヘッドを用いないため、乗りかご周辺の構造を簡略化できる長所を有する。さらに、クロスヘッドを不要とすることにより、乗りかごとクロスヘッドを含めた全高が縮小されるため、昇降路頂部に設ける余裕空間を小さく構成することができる。ここで、余裕空間には駆動機59を設置するため、駆動機59の高さ寸法が小さければ小さいほど余裕空間も小さくなる。そして、本発明のロープを用いれば、シーブ56が小径となり、連動して駆動機59を構成するモータの直径も小さくなるため、駆動機59の高さ寸法が縮小される。これにより、昇降路頂部の余裕空間を小さくすることができる。
【0067】
図16は、本発明のロープを用いてエレベータを構成した第8の実施例の斜視図である。この実施例は、つり合い重り57の内部に、駆動機59、ブレーキ60、シーブ56を設け、シーブ56によりロープ53を駆動して、乗りかご51およびつり合い重り57を上下方向に移動させるものである。本構成では、駆動機などを建屋側に設置する必要がないため、昇降路空間を従来以上に縮小することが可能となる。しかし、つり合い重り57の内部に駆動機59、ブレーキ60、シーブ56を設置するためには、これらの装置を小型化しなければならない。これに対し、本発明のロープを用いれば、シーブ56を小径化できるため、駆動機59及びブレーキ60が小型化され、これらをつり合い重り57を内部に設置することが可能となる。
【0068】
図16では、つり合い重り57の内部に駆動機59、ブレーキ60、シーブ56を設ける構成としたが、これらの装置を乗りかご51に設置する場合についても、本発明のロープを用いることにより同様の効果が得られる。
【0069】
図17は、本発明のロープを用いてエレベータを構成した第9の実施例の斜視図である。本実施例は、乗りかご51とつり合い重り57を頂部プーリ65とロープ53を介して連結すると共に、駆動ローラ74と抑えローラ75を用いてレール76を挟持し、駆動機59にて駆動ローラ74を回転させることにより、乗りかご51とつり合い重り57を上下方向に移動させるものである。本構成も図16の構成と同様に、駆動機などを建屋側に設置する必要がないため、昇降路空間を縮小する効果をもつ。ここで、建屋側に懸垂荷重を負担させないためには、頂部プーリ65をレール76にて支持する構成が好適である。しかし、昇降路を拡大しないためには、頂部プーリ65の中心をレール76から水平方向にずらして設置する必要があり、レール76に懸垂荷重による曲げモーメントが働いて座屈を起こしやすくなる。これに対し、本発明のロープを用いると、頂部プーリ65が小径化できるため、頂部プーリ65とレール76の水平方向ずれが縮小され、曲げモーメントが低減され、レール76を軽量化することが可能となる。
【0070】
本発明のロープは、前述のエレベータ以外の用途にも利用が可能である。その1つとして、揚重用クレーンに適用した場合について説明する。揚重用クレーンは一般に屋外または比較的広い屋内空間で利用されることが多いため、それを構成するロープが風雨または塵埃にさらされやすい。このため、発錆や塵埃による摩耗によりロープ寿命が短くなる。これに対し、本発明のロープでは、ロープ表面を樹脂層にて被覆しているため、強度構成部である鋼撚り線部が直接に風雨や塵埃にさらされることがない。このため、従来のワイヤーロープに比べて、ロープ寿命を長くすることができる。
【0071】
また、本発明のロープでは、表面樹脂層に着色することが容易であるため、視認性の高い色に着色することにより、揚重用クレーンの作業者または周辺にて玉掛け作業を行う作業者からの視認を容易化し、安全性及び操作性の高い揚重用クレーンを構成することができる。この場合、ロープ表面樹脂層の色は、黄色、橙色または各種蛍光色などが好ましい。ただし、周辺環境がこれらの色と同系統であり視認性が改善されない場合は、他の色を用いてもよいことはもちろんである。
【0072】
エレベータ以外の用途に本発明のロープを用いた他の例として、スキー場などで用いられるゴンドラやリフトに適用した場合について説明する。これらゴンドラやリフトも、前述の揚重用クレーンと同様に、屋外で利用されることが多いため、本発明のロープが樹脂被覆されていることにより得られる高い耐候性により、ロープ寿命が長くなる効果が得られる。
【0073】
また、従来のワイヤロープの外観は、鋼線が剥き出しの状態であるため、スキー場の景観に適したものであるとは言えない。これに対し本発明のロープを用いれば、表面樹脂層に着色することが容易であるため、景観に適した外観を有するリフトを構成することができる。例えば、リフトの存在を目立たせなくしたい場合には、白色または白色に近い淡色に着色することが好適である。また、逆にリフトの架設方向を目立たせたい場合には、赤、青、緑など視認性の高い色が適している。特に、相隣接したリフトのロープ色を異なったものとすることにより、乗客が選択しようとするリフトが、どの方向に移動するものであるかを判別することが容易である効果が得られる。
【0074】
さらに、椅子式リフトでは、ワイヤロープの直下に乗客が着座する。そして、ワイヤロープへの潤滑油塗布状態によっては、潤滑油の滴下により乗客の衣服が汚れるという問題が発生する。これに対し、本発明のロープでは潤滑油の塗布が不要であるため、乗客の衣服を汚す恐れがない。
【0075】
ところで、スキー場のリフトに用いるロープは、両端部を結合して無端状とする必要がある。従来のワイヤロープでは、ロープを構成するストランドをほぐし、各々の端部のストランド同士を編み込むスプライス加工を施すことにより無端状としている。これに対し、本発明のロープでは、以下の作業により無端状のロープを得る。
【0076】
まず、各々の端部の表面被覆樹脂を一定区間について除去する。次に、内部の鋼ロープを構成するストランドをほぐし、各々の端部のストランド同士を編み込むスプライス加工を施す。その後、加工部を樹脂材に再度被覆する。
【0077】
ここで、再被覆部からロープ内部に雨水などが浸透すると、発錆によるロープ強度の低下を引き起こす。このため、再被覆は少なくとも防水性の高い方法によらなければならない。好適な例としては、熱収縮性樹脂よりなるチューブを加熱することにより被覆するか、粘着材つき樹脂テープを巻きつける構造がよい。また、元々の表面樹脂層と再被覆樹脂との間をシーリング材にて密閉すると、さらに防水性が高まる。
【0078】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように構成されているため、エレベータのシーブを小径化した場合、懸念されるロープ寿命の低下を抑制、あるいは、向上させることができる。このため、モータ、巻き上げ機をはじめとした機器の小型、軽量化、エレベータ設置の省スペース化、および、ロープ寿命の増加によるシステムの安全性、信頼性の向上が図られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のロープの断面概略図である。
【図2】本発明のロープ素線の疲労試験結果を示す図である。
【図3】本発明のロープがシーブ溝に巻きかかった状態の概略図である。
【図4】本発明のロープの他の実施例の断面概略図である。
【図5】本発明のロープの他の実施例の断面概略図である。
【図6】本発明のロープの他の実施例の断面概略図である。
【図7】本発明のロープの他の実施例の断面概略図である。
【図8】 本発明のエレベータの第1の実施例の斜視図である。
【図9】 本発明のエレベータの第1の実施例の平面図である。
【図10】 本発明のエレベータの第2の実施例の平面図である。
【図11】 本発明のエレベータの第3の実施例の斜視図である。
【図12】 本発明のエレベータの第4の実施例の斜視図である。
【図13】 本発明のエレベータの第5の実施例の斜視図である。
【図14】 本発明のエレベータの第6の実施例の斜視図である。
【図15】 本発明のエレベータの第7の実施例の斜視図である。
【図16】 本発明のエレベータの第8の実施例の斜視図である。
【図17】 本発明のエレベータの第9の実施例の斜視図である。
【符号の説明】
1…ロープ、2…素線、3…ストランド、4…ワイヤ被覆、5…ロープ被覆、6…中間被覆、7…シーブ、8…溝、9…ライニング、10…繊維心、11…ストランド被覆、12…潤滑剤、13…間隙充填材、51…乗りかご、52…かご下プーリ、53…ロープ、54…支持点、55…支持点、56…シーブ、57…つり合い重り、58…つり合い重りプーリ、59…駆動機、60…ブレーキ、61…ガイド装置、62…かごレール、63…つり合い重りレール、64…昇降路壁、65…頂部プーリ、66…頂部プーリ、67…反らせ車、68…かご枠、69…縦枠、70…クロスヘッド、71…吊部、72…かご側ドア、73…乗り場側ドア。
Claims (8)
- 複数の鋼製素線を撚り合わせてストランドを構成し、前記ストランドを撚り合わせて構成される荷重支持部材のワイヤロープにおいて、
前記ストランドを構成する素線毎に、樹脂材料で被覆し、前記ワイヤロープの最外周を樹脂材料で被覆された構造であることを特徴とするワイヤロープ。 - 複数の鋼製素線を撚り合わせてストランドを構成し、前記ストランドを撚り合わせて構成される荷重支持部材のワイヤロープにおいて、
前記ストランドの外周を樹脂材料で被覆し、前記被覆されたストランド内の各素線の間隙に樹脂材料を充填し、前記ワイヤロープ最外周を樹脂材料で被覆した構成としたことを特徴とするワイヤロープ。 - 乗りかごと、カウンタウェイトとが複数のメインロープにより連結され、前記メインロープをモータにより駆動するシーブに巻きかけて摩擦駆動するエレベータにおいて、
前記メインロープは、複数のストランドを撚り合わせて構成され、少なくとも1つのストランドは樹脂材料で被覆した複数の鋼製素線を撚り合わせて構成され、前記メインロープの最外周も樹脂材料で被覆し、前記メインロープの軸方向に対する垂直断面が略円形の形状としたことを特徴とするエレベータ。 - 乗りかごと、カウンタウェイトとが複数のメインロープにより連結され、前記メインロープをモータにより駆動するシーブに巻きかけて摩擦駆動するエレベータにおいて、
前記メインロープは、鋼製素線を複数本撚り合わせてストランドを構成し、前記ストランドの最外周を樹脂材料で被覆し、前記樹脂被覆した複数のストランドを撚り合わせて1本のワイヤロープとした構造であり、前記メインロープの軸方向に対する垂直断面の形状を略円形としたことを特徴とするエレベータ。 - 請求項第4項に記載されたエレベータにおいて、
前記各素線の間隙に非金属材料が充填されたことを特徴とするエレベータ。 - 請求項3から請求項5のいずれか1項に記載されたエレベータにおいて、
前記ワイヤロープは、同一径の素線で構成したことを特徴とするエレベータ。 - 乗りかごとカウンターウェイトが複数のメインロープにより連結され、前記メインロープをモータにより駆動するシーブに巻きかけて摩擦駆動するエレベータにおいて、
前記メインロープの直径dと前記シーブの直径Dとの比D/dの値が40を下回るとき、前記メインロープを構成する素線の直径δと、前記シーブの直径Dが、次式を満足することを特徴とするエレベータ。
Eδ/2D<σal(MPa)
ここで、Eは前記素線の縦弾性率、δは前記素線の直径、Dは前記シーブの直径、σalは素線の疲労限度を表す。 - 請求項3から請求項7のいずれか1項に記載されたエレベータにおいて、
前記メインロープが、前記素線の撚り方向と、前記ストランドの撚り方向とが同一であるラング撚りロープで構成されたことを特徴とするエレベータ。
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