JP3724156B2 - 並列式減圧脱泡装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、連続的に供給される溶融ガラスから気泡を除去する、溶融ガラスの減圧脱泡装置の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、成形されたガラス製品の品質を向上させるために、溶融炉で溶融した溶融ガラスを成形装置で成形する前に溶融ガラス内に発生した気泡を除去する減圧脱泡装置が用いられている。このような従来の減圧脱泡装置を図4に示す。図4に示す減圧脱泡装置100は、溶解槽102中の溶融ガラスGを減圧脱泡処理して、図示しない次の処理槽、例えばフロートバスなどの板材の処理槽や瓶などの作業槽に連続的に供給するプロセスに用いられるものであって、真空吸引されている減圧ハウジング104内に水平に減圧脱泡槽106ならびにこれらの両端に垂直に取り付けられる上昇管108および下降管110が収納配置されている。
【0003】
上昇管108は減圧脱泡槽106に連通し、脱泡処理前の溶融ガラスGを溶解槽102から上昇させて減圧脱泡槽106に導入する。下降管110は、減圧脱泡槽106に連通し、脱泡処理後の溶融ガラスGを減圧脱泡槽106から下降させて次の処理槽(図示せず)に導出する。そして、減圧ハウジング104内において、減圧脱泡槽106、上昇管108および下降管110の周囲には、これらを断熱被覆する断熱用レンガなどの断熱材112が配設されている。なお、減圧ハウジング104は、金属製、例えばステンレス製であり、外部から真空ポンプ(図示せず)等によって真空吸引され、内部が減圧され、内設される減圧脱泡槽106内を所定の減圧、例えば1/20〜1/3気圧の減圧状態に維持する。
【0004】
従来の減圧脱泡装置100においては、高温、例えば1200〜1400℃の温度の溶融ガラスGを処理するように構成されているので、本出願人の出願に係る特開平2−221129号公報に開示しているように、減圧脱泡槽106、上昇管108および下降管110などのように溶融ガラスGと直接接触する部分は、通常白金または白金ロジウム、白金パラジウムのような白金合金などの貴金属製円管で構成されている。本出願人は、これらを白金合金製円管を用いることによって、減圧脱泡装置を実用化している。
ここで、これらを白金合金などの貴金属製円管で構成するのは、溶融ガラスGが高温であるばかりでなく、貴金属が溶融ガラスとの高温反応性が低く、溶融ガラスとの反応による不均質化を生じさせることがなく、高温での強度がある程度確保できるからである。
特に、減圧脱泡槽106を貴金属製円管で構成するのは、上記理由に加え、貴金属製円管自体に電流を流して自己発熱させ、円筒内の溶融ガラスGを均一に加熱し、溶融ガラスGの温度を所定の温度に保持するためである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、減圧脱泡槽106を貴金属で構成すると、高温強度の点から円管とするのがよいが、白金などの貴金属は高価であるため、肉厚を大きくできない。よって、コストおよび強度の両方の点から円管の直径には限界があり、あまり円管の直径を大きくできず、減圧脱泡槽106で脱泡処理できる溶融ガラスGの流量にも限界があり、大流量の減圧脱泡装置を構築できないという問題があった。もちろん、円管状減圧脱泡槽106の全長を長くして流速を速くすることにより、脱泡処理量を増加させることも考えられるが、処理量に比して、また溶解槽や成形処理槽などに比べて、装置が長大化してしまうという問題もあった。このため、減圧脱泡装置100における溶融ガラスGの脱泡処理量(流量)を大きくできないという問題もあった。
【0006】
また、このように脱泡処理量(流量)が少ない減圧脱泡装置を1機のみ使用する場合には、生産されるべき量に応じて溶融ガラスGの流量の調整を行うのに際しても、設定可能な流量の幅が狭く、従って生産量の変動に対し機動的な対応が困難であるという問題がある。
さらには、減圧脱泡槽106、上昇管108および下降管110などを構成する白金または白金合金などが破損した場合などの非常時には、その修理に数カ月を要してしまい、その間は減圧脱泡装置を使用できなくなり、ガラス製品の製造に支障を来してしまうという問題もある。
【0007】
本発明の目的は、前記従来技術の問題点を解決することにあり、連続的に供給される溶融ガラスから気泡を除去する、溶融ガラスの減圧脱泡装置において、大量の溶融ガラスを処理することができ、生産量の変動に対しても機動的な対応が可能でありながら、均質性に優れた溶融ガラスを得ることができる、並列式減圧脱泡装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明は、溶解槽から供給される溶融ガラスの減圧脱泡を行う2本の減圧脱泡部と、この2本の減圧脱泡部から供給される溶融ガラスを合流し攪拌して下流側に供給する合流部とを具備し、前記2本の減圧脱泡部は、それぞれ、真空吸引される減圧ハウジングと、この減圧ハウジング内に設けられ、溶融ガラスの減圧脱泡を行う減圧脱泡槽と、この減圧脱泡槽に連通して設けられ、前記溶解槽から供給される減圧脱泡前の溶融ガラスを前記減圧脱泡槽に導入する導入手段と、前記減圧脱泡槽に連通して設けられ、減圧脱泡後の溶融ガラスを前記減圧脱泡槽から前記合流部に導出する導出手段とを有し、さらに、前記2本の減圧脱泡部を互いに連通する均圧管を有することを特徴とする並列式減圧脱泡装置を提供する。
【0009】
ここで、前記導入手段は、減圧脱泡前の溶融ガラスを上昇させて前記減圧脱泡槽に導入する上昇管であり、前記導出手段は、減圧脱泡後の溶融ガラスを前記減圧脱泡槽から下降させて前記合流部に導出する下降管であるのが好ましい。
また、前記合流部は、2本の前記導出手段がそれぞれ連通する2つの貯留槽と、この2つの貯留槽の両方にスロートを介して連通するように設けられる合流槽と、この合流槽の下流側に連通して設けられる攪拌装置とを有するのが好ましい。
【0010】
また、前記均圧管に、前記2本の減圧脱泡部の減圧脱泡槽の連通を遮断するためのコックが設けられるのが好ましい。
また、前記溶融ガラスは、ソーダ石灰ガラスであるのが好ましい。
さらに、前記導入手段、前記減圧脱泡槽および前記導出手段は、少なくとも前記溶融ガラスと直接接触する主要部分が電鋳耐火物で形成されるのが好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の並列式減圧脱泡装置について、添付の図面に示される好適実施例をもとに詳細に説明する。
【0012】
図1に、本発明の並列式減圧脱泡装置の概略断面図を示す。
図1に示すように、並列式減圧脱泡装置10(以下、減圧脱泡装置10とする)は、溶解槽20内の溶融ガラスGを減圧脱泡処理して、図示しない次の処理槽、例えばフロートバスなどの板材の成形処理槽や瓶などの成形作業槽などに連続的に供給するプロセスに用いられるもので、第1減圧脱泡部11と、第2減圧脱泡部12と、均圧管42と、合流部50とから構成される。
なお、第1減圧脱泡部11と第2減圧脱泡部12は互いに同様に構成されるので、以下、主に第1減圧脱泡部11について説明し、第2減圧脱泡部12についての説明は基本的に省略する。
【0013】
図2に、図1に示される並列式減圧脱泡装置10の第1減圧脱泡部11および合流部50の概略断面図を示す。
第1減圧脱泡部11は、減圧ハウジング11aと、減圧脱泡槽14と、上昇管16と、下降管18とを有する。
減圧ハウジング11aは、減圧脱泡槽14の気密性を確保するためのものであり、略門型に形成される。この減圧ハウジング11aは、減圧脱泡槽14に必要とされる気密性および強度を有するものであれば、その材質、構造は特に限定されるものではないが、金属製、特にステンレス製とするのが好ましい。このような減圧ハウジング11aは、外部から真空ポンプ(図示せず)等によって真空吸引され、内部が減圧され、内設される減圧脱泡槽14内を所定の減圧、例えば1/20〜1/3気圧の減圧状態に維持するように構成される。
【0014】
減圧ハウジング11aの上部内には減圧脱泡槽14が設けられる。また、減圧脱泡槽14の左端部には上昇管16が連通され、減圧脱泡槽14の右端部には下降管18が連通される。なお、上昇管16および下降管18はそれぞれ減圧ハウジング11aの脚部内に配設されているが、下降管18は、第2減圧脱泡部12の下降管19とともに、後述する合流部50に連通しうるように、傾斜して、あるいは、途中を屈折させるなどして構成される。
【0015】
本発明の減圧脱泡装置10においては、減圧脱泡槽14、上昇管16および下降管18の材質は特に限定されず、白金または白金ロジウム、白金パラジウム等の白金合金などの貴金属合金や、電鋳耐火物などが挙げられるが、中でも電鋳耐火物を用いるのが好ましい。すなわち、減圧脱泡装置10における溶融ガラスGと直接接触する主要部分を電鋳耐火物で形成することにより、従来から用いられてきた貴金属合金製のものよりも、コストが大幅に低減し、従って自由な形状で、かつ、自由な厚さに設計することが可能となることから、減圧脱泡装置10の大容量化が実現するとともに、より高温での減圧脱泡処理も行えるようになるからである。
【0016】
減圧脱泡槽14、上昇管16および下降管18の形状は少なくとも筒状であれば特に限定されず、例えば、その断面形状は円状のみならず角状であってもよい。電鋳耐火物を用いて減圧脱泡槽14、上昇管16および下降管18を構築する場合、その方法は、特に制限的ではなく、例えば小さい直方体の電鋳レンガを積み上げ、その間の目地の部分を目地材で埋めて、所定長の筒状管を形成してもよいし、円筒状もしくは角筒状に鋳込み成形した筒状の電鋳レンガを一列に積み重ねて、その間の目地の部分を目地材で埋め、所定長の筒状管を形成してもよい。
【0017】
なお、上昇管16の下端であって、上流ピット20内の溶融ガラスGに浸漬させる部分や、下降管18の下端であって後述する炉材区画壁52内の溶融ガラスGに浸漬させる部分については、特に溶融ガラスGと大気との界面が存在することから、この界面近傍においては反応性に富み、焼成レンガでは使用に堪えず、また、たとえ電鋳耐火物であっても界面部分や目地部分の劣化が進行しやすい。従って、上昇管16の下端部および下降管18の下端部は、白金または白金合金で作製するのが好ましい。
【0018】
電鋳耐火物としては、耐火原料を電気溶融した後、所定形状に鋳込み成形したものであれば特に限定されず、従来公知の各種の電鋳耐火物を使用すればよい。中でも、耐蝕性が高く、素地からの発泡も少ない点で、アルミナ系電鋳耐火物、ジルコニア系電鋳耐火物、AZS系電鋳耐火物等が好適に例示され、具体的には、マースナイト(MB−G)、ZB−X950、ジルコナイト(ZB)(いずれも旭硝子(株)製)等が挙げられる。
【0019】
そして、減圧脱泡槽14の周囲には減圧脱泡槽14を被覆する断熱用のレンガ32(以下、断熱レンガ32とする)が配設され、上昇管16および下降管18の周囲にはそれぞれを被覆する断熱レンガ32が配設される。
断熱レンガ32としては、公知の種々のレンガを使用すればよく、特に限定されない。このように配設された断熱レンガ32は、その外側が減圧ハウジング11aに覆われることにより減圧ハウジング11a内に収容される。なお、減圧ハウジング11aの外側の温度は、減圧ハウジング材料の高温クリープをさけるため、断熱レンガ32によってできるだけ減圧ハウジング11aに伝達される熱を遮断して、できるだけ低温、例えば100℃程にするのが好ましい。
【0020】
また、減圧脱泡槽14、上昇管16および下降管18の周囲には、必要に応じて、断熱レンガ32とともに、加熱ヒータを設けて加熱可能な構成としてもよいし、冷却水を通過可能にして冷却可能な構成としてもよい。
【0021】
ここで、本発明の減圧脱泡装置10は、第1減圧脱泡部11および第2減圧脱泡部12とを有する並列式であるため、これらの減圧脱泡部11,12を通過した溶融ガラスGを、合流部50により合流させる構成とすることにより、大量の溶融ガラスの減圧脱泡処理を可能とし、生産量の変動に対しても、例えば一方の減圧脱泡部のみ運転する等の、機動的な対応を可能としている。
【0022】
しかしながら、単に並列式として2機に構成するだけでは、互いの減圧脱泡部11,12間で、得られる溶融ガラスGの組成が、若干ではあるが異なってしまうおそれがある。例えば、両減圧脱泡部11,12間において減圧脱泡槽14,15内の減圧度を完全に一致させるのは技術的に困難なことから、両減圧脱泡槽間14,15で溶融ガラスGを接する気相の圧力が異なってしまい、そのため通過する溶融ガラスのガス成分(例えば、ソーダ石灰ガラスでは、SO2 ,CO2 など)の、気相における濃度(分圧)も異なってしまう。従って、双方の装置を通過する溶融ガラスが接触してきた気相成分の組成が異なる、すなわち組成の履歴が異なることから、互いに若干ではあるが含有ガス成分が異なる溶融ガラスが得られてしまい、合流により、泡を発生する原因となり得る。また母組成中のNa2 Oなどの揮発成分にも差が出る。このように異なる組成の溶融ガラスを合流して得た溶融ガラスには、組成にムラが生じやすく、十分な均質性が得られず、ガラス製品の光学的特性を低下させるおそれがあるという問題がある。
【0023】
そこで、本発明は、第1減圧脱泡部11と、第2減圧脱泡部12とを互いに連通する均圧管42を設けることにより、大量の溶融ガラスGの減圧脱泡処理を可能としながら、均質性に優れた溶融ガラスGを得ることを可能としたものである。
【0024】
具体的には、図1に示されるように、第1減圧脱泡部11の減圧ハウジング11aと、第2減圧脱泡部12の減圧ハウジング12aとの間に均圧管42が連通して設けられる。
均圧管42は、両減圧脱泡槽14,15における気相を同一圧力に保持するための管であり、例えば、図2に示されるように、減圧ハウジング11a,12aに均圧管42の端部が連通して接続されることにより、両減圧脱泡部11,12が連通される。均圧管42の接続箇所は、特に限定されるものではなく、少なくとも両減圧ハウジング11a,12aが連通するように構成すればよい。均圧管42の材質および形状は特に限定されるものではないが、ステンレス製とするのが好ましい。
【0025】
このように両減圧脱泡部11,12を連通する構成としたことで、両減圧脱泡槽14,15の気相圧力が等しくなるので、気相に含まれるガラス中のガス成分及びガラス中の揮散成分(例えば、ソーダ石灰ガラスでは、ガス成分としてはSO2 ,CO2 など、揮散成分としてはNa2 Oなど)の分圧(濃度)をも等しくすることができる。従って、両減圧脱泡部11,12を通過する溶融ガラスGに同一の組成履歴を付与することができるので、両減圧脱泡部11,12から減圧脱泡処理して得られる溶融ガラスGの組成を等しくし、合流後において泡や組成ムラの極めて少ない、均質性に優れた溶融ガラスGを得ることができる。
【0026】
なお、均圧管42の途中には、均管42を閉塞して両減圧脱泡槽14,15間の連通を遮断するためのコック44が設けられるのが好ましい。すなわち、一方の減圧脱泡部11または12がメンテナンスなどにより使用不能となった場合においても、コック44により均管42を閉塞すれば、他方の減圧脱泡部11または12は単独で引き続き使用することができ、ガラス製品の製造への支障を最小限に抑えることができる。特に、減圧脱泡槽14、上昇管16および下降管18などを構成する白金または白金合金などが破損した場合には、その修理に数カ月を要することから有効である。
【0027】
このような減圧脱泡部11,12により減圧脱泡処理が施された溶融ガラスGは、それぞれの下降管18,19を介して合流部50に到達する。
合流部50は、2本の減圧脱泡部11,12より供給された溶融ガラスGを合流し攪拌した上で、次の工程の入口、例えばスパウトに供給するためのものである。
【0028】
図2および図3に、このような合流部50の一例を示す。
同図に示される合流部50は、平面が楕円又は直方体の炉材区画壁52、スロート炉材54,54と、攪拌装置56とを有し、炉材区画壁52内には、貯留槽64,64と合流槽66が形成される。
炉材区画壁52は、2本の下降管18,19から供給される溶融ガラスGを1本の流路に合流するための筐体であり、上面には、2本の下降管18,19の下端部が互いに所定間隔離間して挿入され、側面には、合流した溶融ガラスGを炉材区画壁52外に排出するための排出口52aが形成されるが、本発明はこれに限定されず、2本の下降管18,19と下流側の攪拌装置56とを連結するものであれば特に限定されない。
【0029】
スロート炉材54,54は、後述する攪拌装置56により生じた渦流が下降管18,19の下端に及ぶのをくい止め、下降管18,19の下端の浸食を防止するための板であり、下降管18,19から流出した溶融ガラスGを下流側にのみ排出するためのスロート54a,54aがそれぞれ形成され、2本の下降管18,19に対応して炉材区画壁52内に2枚設けられる。従って、この2枚のスロート炉材54,54が、2本の下降管18,19の下流側をそれぞれ仕切ることで、炉材区画壁52内であってスロート炉材54,54の上流側がそれぞれ貯留槽64,64を形成し、炉材区画壁52内であって2枚のスロート炉材54,54に挟まれた下流側が合流槽66を形成する。すなわち、合流部50は、2つの貯留槽64,64に供給され貯留された溶融ガラスGが、スロート炉材のスロート54a,54aを介して、合流槽66で合流され、この合流した溶融ガラスGを排出口52aから攪拌装置56に供給する構成となっている。
【0030】
攪拌装置56は、炉材区画壁52内の合流槽66において合流した溶融ガラスGを攪拌して均質化を行うためのものであり、溶融ガラスの攪拌に用いられる公知の種々の攪拌装置を用いればよく、特に限定されない。なお、図示例の攪拌装置56は、キャナル58と、スターラ60と、駆動モータ62とを有する。
キャナル58は、溶融ガラスGを攪拌するための空間を確保するためのものであり、炉材区画壁52の排出口52aに連通し、かつ、スターラ60を収容しうるように設けられるが、スターラ60による攪拌が効率的に行えるように、スターラ60の位置では、スターラ60の軸方向(例えば下方)に形成し、その上流側および下流側では、水平方向に形成する構成、すなわち矩形状に構成するのが好ましい。
【0031】
スターラ60は、溶融ガラスGの攪拌を行うものであり、上端が駆動モータ62に回転自在に支持される回転軸60aと、この回転軸60aの下端部に配設される回転羽根60bとから構成される。従って、駆動モータ62を駆動することにより、回転軸60aを介して回転羽根60bが回転し、キャナル58内に導かれた溶融ガラスGを、強制的に攪拌して均質化する。なお、スターラ60の材質、構造は特に限定されないが、白金製もしくは白金合金製とする、あるいは、白金以外の耐熱性金属や耐火物などの耐熱材料で構成し、溶融ガラスと接触する表面を白金ライニングもしくは白金合金ライニングするのが、溶融ガラスGによる浸食を防ぐうえで好ましい。
駆動モータ62としては、溶融ガラスGの攪拌を行うことができるものであれば特に限定されず公知の種々の駆動手段を用いることができる。
【0032】
このようにして合流部50を構成することより、攪拌装置56により攪拌を行う部分と、下降管18,19の下端とを十分に隔離し、攪拌により生じた溶融ガラスGの渦流が下降管18,19の下端に到達して下降管18,19の下端を浸食するのを防止し、この部分の耐久性を向上することができる。特に、前述したように、溶融ガラスGと大気との界面においては反応性に富むことから、白金または白金合金製の下降管18の下端部であっても、界面近傍の浸食の防止を強化することができる点で極めて有効である。
【0033】
ここで、本発明の減圧脱泡装置10の処理対象となる溶融ガラスGは、特に制限的ではなく、例えば、ソーダ石灰ガラスやホウケイ酸ガラスなどを挙げることができるが、本発明の減圧脱泡装置10は多量の溶融ガラスを処理することができる。従って、多量の処理が必要とされるソーダ石灰ガラスなどの大プラントに適用できるようになる。
【0034】
このような本発明の減圧脱泡装置10で溶融ガラスGを脱泡処理して次の処理炉に連続的に供給するプロセス例を以下に示す。なお、第1減圧脱泡部11と第2減圧脱泡部12は同様に構成されるので、主に第1減圧脱泡部11についての作用について以下説明する。
まず、溶解槽20において、ガラスを溶融して溶融ガラスGとするが、このときの温度は、ソーダ石灰ガラスの場合には1250〜1450℃、好ましくは1280〜1320℃である。この範囲内であると、溶融ガラスGの粘性を十分に小さくし、効率的な減圧脱泡処理が可能となり、装置(特に白金または白金合金)の劣化を抑えることもできる。なお、ホウケイ酸ガラスなど他の組成のガラスについても、上記ソーダ石灰ガラスと同様の粘性となるような温度に溶融するのが好ましい。
【0035】
そして、図示しない真空ポンプで減圧ハウジング11a内および減圧脱泡槽14内を真空吸引状態に維持する。この状態で、溶解槽20で溶融されたガラスGは溶解槽の下流端に設けたピット22を通って上昇管16を介して上昇して減圧脱泡槽14内に導かれ、溶融ガラスGは減圧脱泡槽14内で減圧条件下において脱泡処理される。このとき、均圧管42により、減圧脱泡槽14内の気相圧力が第2減圧脱泡部11の減圧脱泡槽15内の気相圧力と同一圧力に保持されるため、両減圧脱泡部12および14を通過する溶融ガラスGに同一の組成履歴を付与することができる。
【0036】
次いで、脱泡処理された溶融ガラスGは下降管18を介して合流部50に導かれて、第2減圧脱泡部12からの溶融ガラスGと合流されて、攪拌された後、次の成形部(図示せず)に供給される。
なお、本発明の減圧脱泡装置10は、第1減圧脱泡部11と第2減圧脱泡部12の2本構成であるので、溶融ガラスGは2本の上昇管でそれぞれの減圧脱泡槽に供給され、対応する2本の下降管で排出されて、合流部50に供給される。
【0037】
ところで、本発明の並列式減圧脱泡装置は、図2に示すサイフォン方式減圧脱泡装置のみならず、特開平5−262530号公報、特開平7−291633号公報に示す水平式減圧脱泡装置にも適用してもよいのはもちろんである。
以上、本発明の並列式減圧脱泡装置について詳細に説明したが、本発明は上記実施例に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良および変更を行ってもよいのはもちろんである。
【0038】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明によれば、連続的に供給される溶融ガラスから気泡を除去する、溶融ガラスの減圧脱泡装置において、大量の溶融ガラスを処理することができ、生産量の変動に対しても機動的な対応が可能でありながら、均質性に優れた溶融ガラスを得ることができる。また、メンテナンス時においても、継続的に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の並列式減圧脱泡装置の一例を示す概略断面図である。
【図2】 図1に示される並列式減圧脱泡装置の第1減圧脱泡部および合流部の概略断面図を示す。
【図3】 図1に示される並列式減圧脱泡装置における合流部の一例を示す概略断面図である。
【図4】 従来における減圧脱泡装置の一例を示す概略断面図である。
【符号の説明】
10 (並列式)減圧脱泡装置
11 第1減圧脱泡部
11a 減圧ハウジング
12 第2減圧脱泡部
12a 減圧ハウジング
14,15 減圧脱泡槽
16 上昇管
18,19 下降管
20 溶解槽
22 上流ピット
30 電鋳耐火物
32 断熱レンガ
42 均圧管
44 コック
50 合流部
52 炉材区画壁
52a 排出口
54 スロート炉材
54a スロート
56 攪拌装置
58 キャナル
60 スターラ
60a 回転軸
60b 回転羽根
62 駆動モータ
64 貯留槽
66 合流槽
100 減圧脱泡装置
102 溶解槽
104 減圧ハウジング
106 脱泡槽
108 上昇管
110 下降管
112 断熱材

Claims (6)

  1. 溶解槽から供給される溶融ガラスの減圧脱泡を行う2本の減圧脱泡部と、この2本の減圧脱泡部から供給される溶融ガラスを合流し攪拌して下流側に供給する合流部とを具備し、
    前記2本の減圧脱泡部は、それぞれ、真空吸引される減圧ハウジングと、この減圧ハウジング内に設けられ、溶融ガラスの減圧脱泡を行う減圧脱泡槽と、この減圧脱泡槽に連通して設けられ、前記溶解槽から供給される減圧脱泡前の溶融ガラスを前記減圧脱泡槽に導入する導入手段と、前記減圧脱泡槽に連通して設けられ、減圧脱泡後の溶融ガラスを前記減圧脱泡槽から前記合流部に導出する導出手段とを有し、
    さらに、前記2本の減圧脱泡部を互いに連通する均圧管を有することを特徴とする並列式減圧脱泡装置。
  2. 前記導入手段は、減圧脱泡前の溶融ガラスを上昇させて前記減圧脱泡槽に導入する上昇管であり、前記導出手段は、減圧脱泡後の溶融ガラスを前記減圧脱泡槽から下降させて前記合流部に導出する下降管である請求項1に記載の並列式減圧脱泡装置。
  3. 前記合流部は、2本の前記導出手段がそれぞれ連通する2つの貯留槽と、この2つの貯留槽の両方にスロートを介して連通するように設けられる合流槽と、この合流槽の下流側に連通して設けられる攪拌装置とを有する請求項1または2に記載の並列式減圧脱泡装置。
  4. 前記均圧管に、前記2本の減圧脱泡部の減圧脱泡槽の連通を遮断するためのコックが設けられた請求項1〜3のいずれか1項に記載の並列式減圧脱泡装置。
  5. 前記溶融ガラスは、ソーダ石灰ガラスである請求項1〜4のいずれか1項に記載の並列式減圧脱泡装置。
  6. 前記導入手段、前記減圧脱泡槽および前記導出手段は、少なくとも前記溶融ガラスと直接接触する主要部分が電鋳耐火物で形成された請求項1〜5のいずれか1項に記載の並列式減圧脱泡装置。
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