JP3724028B2 - 金属製の容器体およびパッケージ - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、半導体素子を収容するための金属製の容器体、半導体素子を収容した金属製の容器体とその容器体を気密封止した金属製の蓋体とを備えた金属製のパッケージに関し、特に、金属製の容器体への入出力端子の取付構造の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、半導体素子や半導体素子等を搭載した基板を気密封止するために金属製のパッケージが用いられている。このような金属製パッケージは、金属製の容器体と蓋体とから構成される。
【0003】
金属製の容器体は図16と図17に示されるように、2つのタイプのものが用いられる。
【0004】
図16に示されるように、金属容器体210は、半導体素子等が装着される底壁とその底壁を取囲むように形成された側壁とを備えている。金属容器体210の側壁には、入出力用端子20が固着されている。端子20は、金属容器体210の底壁に装着された半導体素子等(図示せず)に接続されるものである。端子20は金属ピン21を有する。金属ピン21は、金属容器体210の外面から内面に通ずるように設けられている。端子20は、金属容器体210の側壁面に形成された端子取付穴211に挿入されて固着されている。
【0005】
図17に示すように、もう1つのタイプの金属容器体は、金属枠体310と金属基体380とを備えている。金属基体380は金属枠体310にろう付等によって固着されている。金属枠体310の側壁には端子取付用切欠部311が形成されている。この端子取付用切欠部311に半導体素子用の入出力端子120が挿入されて金属容器体に固着されている。なお、金属基体380の両端部に形成されたねじ止め用穴381は、金属容器体を外部電気回路基板等に固着するとき、ねじを挿入するために用いられる穴である。
【0006】
上記のように構成される金属容器体の材料としては、通常、銅や鉄を含有する金属材料や複合材料(以下、「銅系材料」と称する)、アルミニウムを含む金属材料や複合材料(以下、「アルミニウム系材料」と称する)が用いられる。
【0007】
また、入出力端子の構造としては、以下のものが挙げられる。
(a) 図16に示されるように、金属ピン21を直接ガラスを用いて端子取付穴211に取付ける。
【0008】
(b) 図18に示されるように、端子20は、金属ピン21をセラミック管24に接合した構造を有する。このような構造の端子20を図16に示されるような金属容器体210の端子取付穴211に挿入し、ろう付によって固着する。
【0009】
(c) 図19に示されるように、端子20は、金属管23に金属ピン21を高融点ガラス22で固着した構造を有する。このような構造の端子20を図16で示されるような金属容器体210の端子取付穴211に挿入して、ろう付によって固着する。
【0010】
(d) 図20に示すように、端子120は、セラミック基体122を備えている。セラミック基体122は2つのセラミック部材122aと122bとから構成される。セラミック部材122aの上面にはメタライズ金属層121がストリップ状に形成されている。このストリップ状のメタライズ金属層121の一部分がセラミック基体122の内部に埋設されるように、セラミック部材122aの上にセラミック部材122bが固着されている。また、図21に示すように、セラミック部材122bの上面と側面、セラミック部材122aの側面と底面を被覆するようにメタライズ金属層123が形成されている。このような構造を有する入出力端子は、図17に示されるような金属枠体310と金属基体380とから形成される金属容器体に取付けられる。入出力端子120は、金属枠体310の切欠部311にろう付によって固着される。
【0011】
一般に、金属容器体の材料として銅系材料が用いられる場合、入出力端子の取付構造として上記の(a)が採用されている。近年、半導体素子の高密度化、高集積化により、入出力端子の数が増加してきている。また、金属製パッケージの放熱性を高めることが要求されてきている。そのため、端子の大きさを小さくすることができ、1つの金属容器体の側壁に多数個の端子を取付けることができるようにするために、上記の(b)の端子構造が採用されてきている。さらに、金属製パッケージの放熱性を高めるために、金属容器体の材料として熱伝導度の高い銅−タングステン複合材が用いられてきている。その場合、大型の金属製パッケージにおいて信頼性を高めるために、(c)の構造が入出力端子として採用されてきている。
【0012】
端子の取付方法としては、金属容器体の材料として銅系材料が用いられる場合には、まず、端子取付穴211(図16)または切欠部311(図17)を金属容器体の側壁に切削加工によって形成した後、その表面にニッケルめっき処理を施す。一方、端子20または120の金属部分にもニッケルめっき処理を施す。その後、銀ろうを用いて、端子20または120を穴211または切欠部311に還元性の雰囲気中で接合する。
【0013】
金属容器体の材料としてアルミニウム系材料が用いられる場合には、その融点が低いために、(a)の端子構造の場合には、低融点のガラスを用いて端子20または120を穴211または切欠部211に接合する。(b)〜(d)の端子構造の場合には、一般に、金属容器体の材料の融点以下の低融点半田を用いて、端子20または120を穴211または切欠部311に接合する。なお、金属容器体の材料がアルミニウム系材料の場合、端子の取付けに関する先行技術は、たとえば、特公平2−28264号公報、実公平4−38523号公報、米国特許第5,223,672号公報等に示されている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
金属容器体の材料として銅系材料が用いられる場合、端子の取付けにおいて以下のような問題点がある。
【0015】
まず、上記の(b)と(c)で示される構造の端子20を図16で示されるような金属容器体210の端子取付穴211に接合する場合の問題点について考察する。
【0016】
図22は、上記の場合における端子の接合工程を概念的に示す部分断面図である。図22に示すように、端子20が(c)の構造を有する場合を例にして説明する。端子20の外形が円柱状のため、金属容器体210の端子取付穴211と端子20との間に銀ろうの箔を所定のサイズに切断して挿入した状態で、ろう付用カーボン治具に金属容器体210をセットすることは不可能である。そのため、図22に示すように、金属容器体210の端子取付穴211に端子20を嵌め込み、ドーナツ状リングの銀ろう箔(ろう材のプリフォーム体)53を取付穴211の一方側に置く。この銀ろう箔53が端子20と取付穴211との間に流れ込むことにより、端子20が端子取付穴211に固着される。このとき、同時に、金属容器体210の上端面とシールリング30との間にも板状の銀ろう箔52が置かれる。
【0017】
しかしながら、上記のような接合方法においては、小さな部品をセットする作業は煩雑であり、ドーナツ状リングのろう材の流れ込み量を制御することが困難である。そのため、ろう付後の気密性が悪化し、完成品としての金属製パッケージの歩留りが非常に低くなる。
【0018】
上記の(d)の構造の端子を図17で示されるような金属容器体に接合する場合の問題点について考察する。
【0019】
図23は、そのような端子の接合工程を概念的に示す部分断面図である。図23に示されるように、金属容器体を構成する金属枠体310、金属基体380と端子120との間には、板状の銀ろう箔153と154を挿入する。また、シールリング130と金属枠体310との間にも板状の銀ろう箔152を挿入する。この状態で、金属枠体310と金属基体380をろう付用カーボン治具にセットし、還元性の雰囲気炉中でろう付接合を行なう。
【0020】
この場合、小さな部品のセット作業が煩雑となり、また、板状の銀ろう箔を挿入する際、金属枠体310の端子取付用切欠部311と端子120との間にある程度のクリアランスを設ける必要があるため、ろう付後の気密性が悪化し、完成品としての金属製パッケージの歩留りが低くなるという問題がある。
【0021】
また、金属容器体の材料としてアルミニウム系材料が用いられる場合にも、端子の接合において以下のような問題点がある。
【0022】
上記の(a)の構造の端子を図16で示されるような金属容器体210の端子取付穴211に取付ける場合、金属容器体210を構成する材料の融点が低いため、現状では高い誘電率を有する低融点ガラスのみが接合材料として適用可能である。この接合材料は、高い誘電率を有するため、端子部分のインピーダンスを整合(たとえば、50Ω整合)する場合、設計上の制約が存在することになる。したがって、高周波の半導体素子等の用途では、(a)の構造の端子を取付けることは困難であり、(b)〜(d)の構造の端子を採用せざるを得ない。
【0023】
また、(b)〜(d)の構造の端子をアルミニウム系材料からなる金属容器体に取付ける場合にも次のような問題がある。
【0024】
まず、銅系材料からなる金属容器体に(b)〜(d)の構造の端子を取付ける場合と同様の問題がある。
【0025】
さらに、その問題に付け加えて、たとえば、特公平2−28264号公報で開示されている接合技術においては、軽量化を図るために、煩雑な部分めっき工程が必要である。また、スズ鉛半田で端子を接合しているため、パッケージに実装する半導体素子や半導体素子等を搭載した基板の接合が、スズ鉛半田の融点以下の作業温度を有する接着剤(ろう材)に制約されるという問題がある。
【0026】
また、実公平4−38523号公報に示された接合技術においては、アルミニウムのろう材が使用されている。しかしながら、アルミニウムのろう材は融点が高く、また濡れ性が劣るとともに、湿度が高い状態ではアルミニウムとの間に局部電池を生じ、電食が起こる。したがって、接合部の信頼性が低いという問題がある。
【0027】
さらに、米国特許第5,223,672号公報に示された接合技術においては、端子の金属管が商品名コバール(鉄−29重量%ニッケル−17重量%コバルト合金)であり、金属容器体を構成するアルミニウムとの熱膨張係数の差に起因する問題を解消するため、端子の構造を鍔付きにしてレーザ溶接が行なわれている。この場合、端子の構造を変更し、さらにレーザ溶接の設備を必要とするため、製造コストの上昇を招き、さらに作業性が悪いという問題がある。
【0028】
そこで、この発明の目的は、煩雑な工程を必要としないで高い歩留りで端子を固着することが可能で、高い信頼性、すなわち高い気密性を有する金属製パッケージの構造、そのパッケージに用いられる金属製容器体の構造を提供することである。
【0029】
【課題を解決するための手段】
この発明に従った金属製の容器体は、半導体素子を収容するためのものであって以下のような構成を有する。容器体の側壁部には開口部が設けられている。その開口部に通ずる貫通孔が側壁部の端面から延在するように形成されている。半導体素子用の入出力端子が容器体の外面から内面に通ずるように開口部に挿入されている。貫通孔と開口部に充填されたろう材によって入出力端子が側壁部に固着されている。
【0030】
この発明に従った金属製のパッケージは、半導体素子を収容した金属製の容器体と、その容器体を気密封止した金属製の蓋体とを備えている。金属製の容器体は、以下のような特徴を有する。容器体の側壁部には開口部が設けられている。その開口部に通ずる貫通孔が側壁部の端面から延在するように形成されている。半導体素子用の入出力端子が容器体の外面から内面に通ずるように開口部に挿入されている。貫通孔と開口部に充填されたろう材によって入出力端子が側壁部に固着されている。以上のように構成された金属製の容器体および金属製のパッケージは、次のような好ましい実施の形態を有する。
【0031】
入出力端子は、金属管中に金属リードを絶縁性ガラス、たとえば高融点ガラスで埋設した構造、セラミックス体にメタライズ金属層を埋設した構造、または金属リードをセラミック管に接合した構造を有する。
【0032】
容器体と蓋体とはシールリングを介在してシーム溶接されている。あるいは、容器体と蓋体とが直接、レーザ溶接されていてもよい。
【0033】
容器体は、銅を含有する材料、鉄を含有する材料またはモリブデン単体材料から形成されている。蓋体は、銅を含有する材料、鉄を含有する材料またはモリブデン単体材料から形成されている。銅を含有する材料は、無酸素銅、銅−タングステン複合材、銅−モリブデン複合材、銅−タングステン−モリブデン複合材、銅とインバー合金のクラッド材、銅とモリブデンのクラッド材、銅とタングステンのクラッド材のうち、少なくとも1種の材料である。鉄を含有する材料は、鉄−ニッケル−コバルト合金(たとえば、商品名コバール(Kovar)(鉄−29重量%ニッケル−17重量%コバルト合金))、鉄−ニッケル合金(たとえば、42アロイ(鉄−42重量%ニッケル合金))、インバー合金、鉄−ニッケル合金と銀の複合材のうち、少なくとも1種である。
【0034】
また、容器体は、アルミニウムを含有する材料から形成されていてもよい。蓋体もアルミニウムを含有する材料から形成されていてもよい。アルミニウムを含有する材料は、アルミニウム単体、アルミニウム合金、アルミニウム−シリコン複合材、アルミニウム−シリコンカーバイド複合材、アルミニウム−ホウ素複合材のうち、少なくとも1種である。また、アルミニウムを含有する材料は、シリコンを30重量%以上、80重量%以下含有する複合材料であってもよい。
【0035】
容器体または蓋体を構成する材料としてマグネシウム合金が用いられてもよい。
【0036】
容器体の熱膨張係数は17×10-6/℃以下であるのが好ましい。
なお、上記においてシールリングを介在して容器体と蓋体をシーム溶接で接合する場合には、両者の間に必ず低い熱伝導性の(たとえば、ステンレス鋼のような)シールリングを介在させる必要がある。これは、容器体と蓋体を構成する高い熱伝導性の材料同士を直接シーム溶接すると、熱が拡散して溶接が困難になるためである。
【0037】
また、容器体と蓋体とをレーザ溶接する場合には、上述に列挙された材料の中でもタングステン、モリブデン等の高融点金属、またはセラミックスを含むアルミニウム−シリコンカーバイド複合材等の材料で容器体と蓋体とを構成すると、両者の溶接が困難となるため、そのような材料を用いるのは好ましくない。
【0038】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の金属容器体の1つの実施の形態(Aタイプ)を示す斜視図である。図1に示すように、銅系材料またはアルミニウム系材料のブロックから、開口部を有する凹型容器体を切削加工することにより、金属容器体10を作製する。金属容器体10の側面には、切削加工により端子取付穴11を形成する。端子取付穴11に通じ、金属容器体10の上端面から延在する貫通孔としてろう材挿入穴12が形成されている。
【0039】
図2に示すように、図18または図19に示されるような構造を有する端子20が金属容器体10の端子取付穴11に挿入されて、ろう付によって固着されている。
【0040】
図3の(B)は図2のIII−III線に沿った方向から見た断面図である。図3の(A)は蓋体の断面を示している。図3は、図19に示された構造の端子20を採用した接合構造の一例を示している。図3に示すように、端子20と金属容器体10との間には、ろう材挿入穴12を通じて供給されたろう材50が介在することにより、端子20は金属容器体10の側壁に固着されている。すなわち、ろう材50は、ろう材挿入穴12を通じて端子取付穴11に供給され、端子20を構成する金属管23と金属容器体10の間に介在している。同時に、シールリング30も、ろう材50によって金属容器体10の上端面に固着されている。
【0041】
この端子の取付工程において、ろう材と各部材の配置は概略的に図5に示されている。図5に示されるように、金属容器体10の端子取付穴11に端子20が挿入される。ろう材挿入穴12には円柱状のろう材プリフォーム体51が挿入される。金属容器体10の上端面とシールリング30との間には板状のろう材プリフォーム体52が配置される。この場合、金属容器体10が銅系材料から構成されるとき、その表面には無電解または電解ニッケルめっき処理が施されている。一方、端子20の金属部分、すなわち金属ピン21と金属管23の外表面にも同様にニッケルめっき処理が施されている。また、金属容器体10がアルミニウム系材料から構成されるとき、その表面には無電解または電解ニッケルめっき処理が施された後、さらに無電解または電解金めっき処理が施されている。一方、端子20の金属部分には、同様にニッケルめっきと金めっきの処理が施されている。このように、予め、めっき処理が施された後、上述のようなろう材の配置を行なう。なお、金属容器体10の材料が銅系材料の場合、ろう材として銀ろう(銀−28重量%銅合金:融点780℃)が用いられ、金属容器体の材料がアルミニウム系材料の場合、その材料の融点より低い融点を有する金系ろう材(たとえば金−シリコン合金)が用いられる。
【0042】
以上のように、ろう材を配置した状態で金属容器体10とシールリング30とを還元性の加熱雰囲気に置くことにより、シールリング30と端子20が金属容器体10に接合される。この場合、ろう材プリフォーム体51は溶融し、端子取付穴11に流れ込み、金属管23の外周面と端子取付穴11の壁面との間にろう材が供給される。このようにして、煩雑な工程を伴うことなく、端子を金属容器体に接合することができる。
【0043】
その後、図4に示すように、金属容器体10の内部に半導体素子(または半導体素子を搭載した基板)60が装着される。半導体素子60と金属ピン21とは金ワイヤ70によって接続される。そして、金属容器体10の上端面に、図3の(A)で示されるような蓋体40が載置され、シールリング30を介してシーム溶接が行なわれる。このようにして半導体素子を気密封止した金属製パッケージ(メタルパッケージ)1が完成する。なお、この場合、シールリング30を用いないで金属容器体10の上端面に直接、蓋体40をレーザ溶接で接合してもよい。
【0044】
なお、蓋体40とシールリング30は、図6の(A)と(B)に示される形状のものが用いられる。
【0045】
図7と図8は、この発明のもう1つの実施の形態(Bタイプ)の金属容器体を示す斜視図である。図7に示すように、金属容器体を構成する1つの部材として金属枠体110の下端部には、複数個の切欠部111が間隔を隔てて形成されている。金属枠体110の上端部には、切欠部111のそれぞれに通ずるように、ろう材挿入穴112が貫通孔として延在するように形成されている。上記のように構成された金属枠体110に金属基体180が接合される。金属基体180には、完成品の金属製パッケージを外部電気回路基板等にねじ止めにより固着する際、ねじを挿入するためのねじ止め用穴181が形成されている。
【0046】
図9は、図20に示されるような端子120が端子取付け用切欠部111に挿入されて、ろう付によって固着された状態を示している。金属基体180も、ろう付によって金属枠体110の下端部に固着されている。
【0047】
図10の(B)は図9のX−X線に沿う方向から見た断面図である。図10の(A)は蓋体140の断面図である。図10に示すように、ろう材150が端子120と金属基体180との間に介在することにより、端子120が金属基体180に固着されている。また、ろう材挿入穴112を通じてろう材150が端子取付用切欠部111に供給され、端子120が金属枠体110に接合されている。また、シールリング130も、ろう材150によって金属枠体110の上端面に接合されている。
【0048】
上記の接合工程におけるろう材の配置は、概略的に図12に示されている。端子120と金属基体180との間には板状のろう材プリフォーム体153が挿入される。金属枠体110のろう材挿入穴112には円柱状のろう材プリフォーム体151が挿入される。金属枠体110の上端面とシールリング130との間には板状のろう材プリフォーム体152が挿入される。このように、ろう材が配置された状態で接合工程が行なわれる。
【0049】
なお、ろう材が配置される前に、金属枠体110や金属基体180の材料が銅系材料の場合には、それらの部材の表面に無電解または電解ニッケルめっき処理が施される。一方、端子120の金属部分にも同様にニッケルめっき処理が施される。また、金属枠体110や金属基体180がアルミニウム系材料から構成される場合には、それらの部材の表面に無電解または電解ニッケルめっき処理が施され、さらに無電解または電解金めっき処理が施される。一方、端子120の金属部分にも同様にニッケルめっきと金めっき処理が施される。
【0050】
このように予め、めっき処理が施された後、ろう材が配置された状態で還元性の加熱雰囲気中に金属枠体110と金属基体180を置くことにより、接合工程が行なわれる。このとき、ろう材プリフォーム体151は溶融し、端子取付用切欠部111に流れ込む。その流れ込んだろう材によって、端子120は端子取付用切欠部111の壁面に固着される。このとき、同時に端子120は金属基体180に接合され、シールリング130は金属枠体110の上端面に接合される。
【0051】
そして、図11に示すように、金属基体180の上に半導体素子(または半導体素子を搭載した基板)160が装着される。半導体素子160と端子120とは金ワイヤ170によって接続される。その後、図10の(A)で示されるような蓋体140がシールリング130を介在して金属枠体110の上端面にシーム溶接される。このようにして、半導体素子160を気密封止した金属製パッケージ(メタルパッケージ)100が完成する。
【0052】
なお、上記の実施の形態においても、金属枠体110や金属基体180が銅系材料から構成される場合には、ろう材として銀ろう(銀−28重量%銅合金:融点780℃)が用いられ、アルミニウム系材料から構成される場合には、その材料の融点よりも低い融点を有する金系ろう材(たとえば、金−シリコン合金)が用いられる。
【0053】
以上の2つの実施の形態において、シールリングを用いて接続する場合には、金属容器体を構成する材料は、メタルパッケージの反りの規格にしたがって、17×10-6/℃以下の熱膨張係数を有するのが好ましい。
【0054】
なお、この発明の金属容器体に接合される端子は、図18〜図20に示される従来の構造のものを採用することができる。
【0055】
図18で示される構造の端子20は、セラミック管(たとえば、アルミナ管)24の貫通孔の内部に金属ピン(たとえば、商品名コバールから形成されたピン)21を銀ろうで接合したものである。セラミック管24は、プレス成形法で所定の筒状に成形した後、所定の雰囲気中で焼成したアルミナ等の電気絶縁性のセラミックスの外周と内周の表面にメタライズ金属層(タングステン、モリブデン、マンガン等の高融点金属からなる金属層)をポストメタライズ処理し、それにニッケルめっき処理が施されたものである。
【0056】
図19で示される構造の端子20は、金属管(商品名コバールから形成された管)23に金属ピン(たとえば、商品名コバールからなるピン)21を挿入し、高融点ガラス22で固着したものである。
【0057】
図20で示される構造の端子120は、アルミナ等の電気絶縁性のセラミックス基体122とメタライズ金属層(タングステン、モリブデン、マンガン等の高融点金属からなる金属層)121と123とを備えている。セラミックス基体122の材料としてシート成形法で所定の形状に成形した後、高融点金属ペーストが印刷加工等によって所定の領域に塗布された後、所定の雰囲気中で焼成処理されることにより、セラミックス基体122が形成されると同時に、その内部や外表面にメタライズ金属層121と123が形成される。
【0058】
金属容器体の材料としてアルミニウム系材料が用いられる場合には、以下の表1に示されるようなシリコンを多量に含有するアルミニウム−シリコン複合材を用いるのが好ましい。表1に示すように、シリコンを多量に含有するアルミニウム−シリコン複合材では、JIS規格で示されるアルミニウム合金に比べて熱膨張係数が小さく、かつシリコンにより比重がアルミニウムよりも小さくなっている。これにより、金属容器体の熱膨張を小さくすることができるとともに、軽量化をも図ることができる。
【0059】
【表1】
Figure 0003724028
【0060】
表1に示されるアルミニウム−シリコン複合材は、ガスアトマイズ法を用いて製造することによって、シリコンの含有量を種々に変更することができる。しかしながら、本発明の金属容器体や蓋体の材料として用いられるアルミニウム−シリコン複合材としては、シリコンの含有量が高い組成では成形が困難になる。この点とシールリングを用いて容器体と蓋体とをシーム溶接する場合を考慮すると、シリコンを30重量%以上、80重量%以下含有するアルミニウム−シリコン複合材を用いるのが好ましい
また、容器体の材料としてアルミニウム系材料が用いられる場合には、端子を接合するために使用される低融点のろう材としては、長期にわたった信頼性と、半導体素子や半導体素子を搭載した基板等を装着する際の温度サイクルとの観点から、金−シリコン合金等の金系のろう材を用いるのが好ましい。
【0061】
また、端子を金属容器体にろう付によって接合する際、上記の2つの実施の形態で説明したように、シールリングも同時にろう付で接合することが可能である。金属容器体の材料としてアルミニウム−30〜60重量%シリコン複合材が用いられる場合には、シールリングの材料としてステンレス合金が用いられ、アルミニウム−60〜80重量%シリコン複合材の場合には、シールリングの材料として商品名コバール(鉄−29重量%ニッケル−17重量%コバルト合金)が用いられる。このように、金属容器体の材料としてアルミニウム系材料が用いられる場合には、一般的にレーザ溶接で蓋体と金属容器体との接合が行なわれているが、上記のようなアルミニウム−シリコン複合材で金属容器体を構成すると、所定の材料のシールリングを介在させることによりシーム溶接が可能となる。
【0062】
以上のように、この発明の金属パッケージにおいては、煩雑な工程を伴なうことなく、端子を接合することができる。
【0063】
【実施例】
実施例1
図1〜図5で示されるAタイプと図7〜図12で示されるBタイプのメタルパッケージの一実施例について以下に説明する。
【0064】
金属容器体10、金属枠体110および金属基体180を構成する材料として、銅(Cu)、商品名コバール、銅−タングステン複合材(CuW)(15重量%銅−85重量%タングステン)を用いた。
【0065】
これらの材料を切削加工することにより、図1(Aタイプ)と図7,図8(Bタイプ)に示される2つのタイプの金属容器体の部材を切削加工によって形成した。
【0066】
Aタイプにおいては、図1に示すように、Lが50.8mm、Wが25.4mm、Hが6.0mm、tが2mmの寸法を有するように金属容器体10を形成した。また、Bタイプにおいては、図7に示すように、L1が50.8mm、W1が25.4mm、H1が6.0mm、t1が2mmの寸法を有するように金属枠体110を準備した。また、金属基体180は、L2が70.8mm、W2が25.4mm、t2が2.0mmの寸法を有するように準備された。金属基体180には、完成品のメタルパッケージを外部電気回路基板にねじ止めにより固着する際に用いられるねじ止め用の穴181を設けた。
【0067】
端子は、図18〜図20に示される3種類の構造のものを準備した。
図18に示すように、商品名コバールからなる金属ピン21は直径が0.3mm、長さが4mmのものを用いた。アルミナからなるセラミック管24は円筒状に形成され、長さが2.0mm、直径が2.0mmになるように成形された。このセラミック管24の外周と内周の表面にはメタライズ金属層が形成された。このセラミック管24の貫通孔の内部に金属ピン21を銀ろうで接続した。
【0068】
図19に示すように、商品名コバールからなる金属ピン21は、直径が0.3mm、長さが4mmのものを準備した。商品名コバールからなる金属管23は、外形が2.0mm、肉厚が0.1mmの円筒形状を有するように準備された。金属管23と金属ピン21とは、高融点ガラス22によって接合された。
【0069】
図20に示すように、L3が4.0mm、L4が2.0mm、H3が0.3mm、H4が0.3mm、W3が2.0mmの寸法を有するようにセラミック基体122が準備された。メタライズ金属層121は、外表面においてw1が0.3mm、内表面においてw2が0.1mmを有するように形成された。セラミック基体122はアルミナによって形成された。メタライズ金属層121と123は、タングステンメタライズによって形成された。セラミック基体122は、シート成形法によって所定の形状に成形した後、所定の雰囲気中で焼成することにより形成された。同時に、タングステンペーストを塗布した状態で焼成することにより、メタライズ金属層121と123をセラミック基体122の内部または外表面に形成した。
【0070】
シールリング30は、図6の(B)に示されるように、L5が50.8mm、W5が25.4mm、t5が1.0mm、W6が2.0mmの寸法を有するものを準備した。シールリング30の材料は、商品名コバールからなるものとステンレス鋼(SUS)のものを準備した。シールリング30は、原料板からエッチング加工またはプレスの打抜き加工によって作製された。
【0071】
Aタイプの金属容器体10においては、図1に示すように、2.0mmの直径を有する穴11が側壁面に形成され、0.8mmの直径を有する穴12が形成された。Bタイプの金属容器体においては、図7に示されるように、金属枠体110の側壁面に2.0mm×0.6mmの大きさの切欠部111が形成され、金属枠体110の上壁面には0.8mmの直径を有する穴112が形成された。
【0072】
これらの金属容器体、金属枠体および金属基体ならびに端子の金属部分に約0.5μmの厚みのニッケルめっきが施された。
【0073】
上記のように準備された端子を穴11または切欠部111に嵌め込み、それぞれ、図5と図12に示されるように、円柱状の銀ろうのプリフォーム体51または151と、板状の銀ろうのプリフォーム体52、152および153を挿入した。このようにろう材のプリフォーム体が挿入された状態で金属容器体10とシールリング30、金属基体180と金属枠体110とシールリング130とを還元性の加熱雰囲気中(加熱温度が850℃)に置いてろう付を行なった。
【0074】
ろう付後、形成された金属容器体の外周面に約2.0μmの厚みのニッケルめっきと約3.0μmの厚みの金めっきを施すことにより、メタルパッケージ(蓋のないパッケージ)が完成した。
【0075】
端子の接合状態を光学顕微鏡(OM)で観察した。気密性は、図13で示されるように、ヘリウムガスを用いてスニーファ方式で測定した。図13で示されるように、金属容器体10(110,180)に蓋体を溶接する前に、金属容器体10の内部を矢印で示されるように真空に引き、外部からガス管190によってヘリウムガスを金属容器体10に吹きかけ、検出されるヘリウムガスの量によって気密性を評価した。このとき、金属容器体10とシールリング30とはOリング90によって密封された状態で真空引きが行なわれた。
【0076】
さらに、気密性の試験を行なった後、信頼性を評価するために、温度サイクル試験(−65℃と150℃との間をヒートサイクルさせる試験)を100サイクル実施した後、再度、気密性の評価を行なった。
【0077】
その結果は以下の表2に示される。
【0078】
【表2】
Figure 0003724028
【0079】
実施例2
実施例1と同様にAタイプ(図1〜図5)とBタイプ(図7〜図12)のメタルパッケージを作製した。この場合、金属容器体、金属枠体、金属基体の材料としては、ガスアトマイズ法によって製造したアルミニウム−シリコン合金粉末を用いて粉末焼結法によって作製した材料を用いた。また、それ以外の材料として市販のアルミニウム、アルミニウム−シリコンカーバイド複合材も準備した。
【0080】
実施例1と同様にしてAタイプの金属容器体、Bタイプの金属枠体と金属基体を切削加工によって準備した。また、端子、シールリングも実施例1と同様に準備した。端子取付穴と端子取付用切欠部も、実施例1と同じ大きさで形成した。
【0081】
金属容器体、金属枠体、金属基体および端子の金属部分に約2.0μmの厚みのニッケルめっき、さらに約3.0μmの厚みの金めっき処理を施した。
【0082】
端子20または120を図5または図12に示されるように穴11または切欠部111に嵌め込み、金系のろう材(金−シリコン合金)からなる円柱状のプリフォーム体51または151、板状のプリフォーム体52、または152と153を挿入した。このようにろう材のプリフォーム体を挿入した状態で、シールリング30と金属容器体10、シールリング130と金属枠体110と金属基体180とを還元性の加熱雰囲気(加熱温度が450℃)に置くことにより、ろう付を行なった。
【0083】
ろう付後、端子の接合状態を光学顕微鏡(OM)で観察した。
蓋体40は、ステンレス合金(SUS304)と商品名コバールのそれぞれからなるものを準備した。蓋体40は、図6に示すように、L7が50.8mm、W7が25.4mm、t7が0.3mmの寸法を有するものを準備した。そして、蓋体40の外周の溶接相当部を0.1mmの厚みになるようにエッチング加工した。その後、蓋体40の外表面にニッケルめっきと金めっきの処理を施した。
【0084】
シールリング付の金属容器体の上端面に、パラレルシーム溶接機(日本アビオニクス社製)を用いて窒素雰囲気中で蓋体40を溶接した。シールリング30を用いない金属容器体には、蓋体40をレーザ溶接によって接合した。
【0085】
溶接後、図14と図15で示されるように、加圧式ヘリウムリーク試験を行なうことにより、気密性を評価した。図14に示すように、蓋体を溶接したメタルパッケージ1(100)をヘリウムガス中で4気圧で2時間、矢印で示されるように加圧処理した。その後、図15に示すように、メタルパッケージ1が置かれた雰囲気から、矢印で示されるように真空引きすることにより、気密性を評価した。
【0086】
さらに、実施例1と同様に信頼性を評価するために温度サイクル試験を行なった後、再度、リーク試験を行なって気密性を評価した。
【0087】
その結果は、以下の表3に示されている。
【0088】
【表3】
Figure 0003724028
【0089】
比較のため、従来の方法で端子の取付けを実施したアルミニウム系材料のメタルパッケージについて作業時間の解析と歩留りを確認した。
【0090】
その結果は表4と表5に示される。
表4と表5において、本発明の容器体としてAタイプとBタイプのものは、それぞれ、図1と図7、図8に示されるものを用いた。従来の容器体としてAタイプとBタイプのものは、それぞれ、図16と図17に示されるものを採用した。
【0091】
表5において、組立後の気密性歩留り(パーセント)は、加圧式ヘリウムリーク試験におけるリーク速度が1×10-9atm・cc/sec以下を満足した個数の割合である。なお、従来のものは、いずれもろう付の端子部分においてリークが発生した。
【0092】
【表4】
Figure 0003724028
【0093】
【表5】
Figure 0003724028
【0094】
以上に開示された実施の形態や実施例はすべての点で例示的に示されるものであり、制限的なものではないと考慮されるべきである。本発明の範囲は、以上の実施の形態や実施例ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての修正や変形を含むものである。
【0095】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、金属製パッケージを高い歩留りで高い信頼性(高い気密性)で効率的に製造することができ、その結果、安価な金属製パッケージを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の1つの実施の形態に従った金属容器体を示す斜視図である。
【図2】この発明の1つの実施の形態に従った金属容器体に端子が接合された状態を示す斜視図である。
【図3】(A)は蓋体の断面図、(B)は図2のIII−III線に沿った方向から見た断面を示し、シールリングが接合された状態を示す断面図である。
【図4】この発明の1つの実施の形態に従った金属製パッケージを示す断面図である。
【図5】この発明の1つの実施の形態において端子を接合するときのろう材の配置の状態を示す部分断面図である。
【図6】(A)は蓋体を示す斜視図、(B)はシールリングを示す斜視図である。
【図7】この発明のもう1つの実施の形態に従った金属容器体を構成する金属枠体を示す斜視図である。
【図8】この発明のもう1つの実施の形態に従った金属容器体を構成する金属基体を示す斜視図である。
【図9】この発明のもう1つの実施の形態に従った金属容器体を示し、端子が取付けられた状態を示す斜視図である。
【図10】(A)は蓋体を示す断面図、(B)は、図9のX−X線に沿った方向から見た断面を示し、シールリングが接合された状態を示す断面図である。
【図11】この発明のもう1つの実施の形態に従った金属製パッケージを示す断面図である。
【図12】この発明のもう1つの実施の形態において端子を接合するときのろう材の配置の状態を示す部分断面図である。
【図13】金属製パッケージの気密性を評価するために用いられるスニーファ方式の気密試験の方法を原理的に示す概略図である。
【図14】金属製パッケージの気密性を評価するために行なわれる加圧式のヘリウムリーク試験の方法の第1工程を原理的に示す概略図である。
【図15】金属製パッケージの気密性を評価するために行なわれる加圧式ヘリウムリーク試験の方法の第2工程を原理的に示す概略図である。
【図16】従来の1つの実施の形態に従った金属容器体を示す斜視図である。
【図17】従来のもう1つの実施の形態に従った金属容器体を示す斜視図である。
【図18】従来の端子の構造の一例を示す斜視図である。
【図19】従来の端子の構造のもう1つの例を示す斜視図である。
【図20】従来の端子の構造の別の例を示す斜視図である。
【図21】図20のXXIの方向から見た側面図である。
【図22】図16で示される従来の金属容器体において端子の接合方法を示す部分断面図である。
【図23】図17で示される従来の金属容器体において端子の接合方法を示す部分断面図である。
【符号の説明】
1,100 メタルパッケージ
10 金属容器体
11 端子取付穴
12 ろう材挿入穴
20 端子
40 蓋体
50 ろう材
51,52,53 ろう材プリフォーム体
60 半導体素子
110 金属枠体
111 端子取付用切欠部
112 ろう材挿入穴
120 端子
140 蓋体
150 ろう材
151,152,153,154 ろう材プリフォーム体。
160 半導体素子
180 金属基体

Claims (29)

  1. 半導体素子を収容するための金属製の容器体であって、前記容器体の側壁部には開口部が設けられており、その開口部に通ずる貫通孔が前記側壁部の端面から延在するように形成されており、半導体素子用の入出力端子が前記容器体の外面から内面に通ずるように前記開口部に挿入されており、前記貫通孔と前記開口部に充填されたろう材によって前記入出力端子が前記側壁部に固着されている、金属製の容器体。
  2. 前記入出力端子は、金属管中に金属リードを絶縁性ガラスで埋設した構造を有する、請求項1に記載の金属製の容器体。
  3. 前記入出力端子は、セラミックス体にメタライズ金属層を埋設した構造を有する、請求項1に記載の金属製の容器体。
  4. 前記入出力端子は、金属リードをセラミック管に接合した構造を有する、請求項1に記載の金属製の容器体。
  5. 前記容器体は、銅を含有する材料、鉄を含有する材料およびモリブデン単体材料からなる群より選ばれた少なくとも1種の材料から形成されている、請求項1から4までのいずれか一項に記載の金属製の容器体。
  6. 前記銅を含有する材料は、無酸素銅、銅−タングステン複合材、銅−モリブデン複合材、銅−タングステン−モリブデン複合材、銅とインバー合金のクラッド材、銅とモリブデンのクラッド材および銅とタングステンのクラッド材からなる群より選ばれた少なくとも1種の材料である、請求項5に記載の金属製の容器体。
  7. 前記鉄を含有する材料は、鉄−ニッケル−コバルト合金、鉄−ニッケル合金、インバー合金および鉄−ニッケル合金と銀の複合材からなる群より選ばれた少なくとも1種である、請求項5に記載の金属製の容器体。
  8. 前記容器体は、アルミニウムを含有する材料から形成されている、請求項1から4までのいずれか一項に記載の金属製の容器体。
  9. 前記アルミニウムを含有する材料は、アルミニウム単体、アルミニウム合金、アルミニウム−シリコン複合材、アルミニウム−シリコンカーバイド複合材およびアルミニウム−ホウ素複合材からなる群より選ばれた少なくとも1種である、請求項8に記載の金属製の容器体。
  10. 前記アルミニウムを含有する材料は、シリコンを30重量%以上、80重量%以下含有する複合材料である、請求項8に記載の金属製の容器体。
  11. 前記容器体は、マグネシウム合金から形成されている、請求項1から4までのいずれか一項に記載の金属製の容器体。
  12. 前記容器体は、17×10-6/℃以下の熱膨張係数を有する、請求項1に記載の金属製の容器体。
  13. 半導体素子を収容した金属製の容器体と、その容器体を気密封止した金属製の蓋体とを備えた金属製のパッケージであって、前記容器体の側壁には開口部が設けられており、その開口部に通ずる貫通孔が前記側壁部の端面から延在するように形成されており、半導体素子用の入出力端子が前記容器体の外面から内面に通ずるように前記開口部に挿入されており、前記貫通孔と前記開口部に充填されたろう材によって前記入出力端子が前記側壁部に固着されている、金属製のパッケージ。
  14. 前記入出力端子は、金属管中に金属リードを絶縁性ガラスで埋設した構造を有する、請求項13に記載の金属製のパッケージ。
  15. 前記入出力端子は、セラミックス体にメタライズ金属層を埋設した構造を有する、請求項13に記載の金属製のパッケージ。
  16. 前記入出力端子は、金属リードをセラミック管に接合した構造を有する、請求項13に記載の金属製のパッケージ。
  17. 前記容器体と前記蓋体とがシールリングを介在してシーム溶接されている、請求項13から16までのいずれか一項に記載の金属製のパッケージ。
  18. 前記容器体と前記蓋体とが直接、レーザ溶接されている、請求項13から16までのいずれか一項に記載の金属製のパッケージ。
  19. 前記容器体は、銅を含有する材料、鉄を含有する材料およびモリブデン単体材料からなる群より選ばれた少なくとも1種の材料から形成されている、請求項13から請求項18までのいずれか一項に記載の金属製のパッケージ。
  20. 前記蓋体は、銅を含有する材料、鉄を含有する材料およびモリブデン単体材料からなる群より選ばれた少なくとも1種の材料から形成されている、請求項19に記載の金属製のパッケージ。
  21. 前記銅を含有する材料は、無酸素銅、銅−タングステン複合材、銅−モリブデン複合材、銅−タングステン−モリブデン複合材、銅とインバー合金のクラッド材、銅とモリブデンのクラッド材および銅とタングステンとのクラッド材からなる群より選ばれた少なくとも1種の材料である、請求項19または20のいずれか一項に記載の金属製のパッケージ。
  22. 前記鉄を含有する材料は、鉄−ニッケル−コバルト合金、鉄−ニッケル合金、インバー合金および鉄−ニッケル合金と銀の複合材からなる群より選ばれた少なくとも1種の材料である、請求項19または20のいずれか一項に記載の金属製のパッケージ。
  23. 前記容器体は、アルミニウムを含有する材料から形成されている、請求項13から18までのいずれか一項に記載の金属製のパッケージ。
  24. 前記蓋体は、アルミニウムを含有する材料から形成されている、請求項23に記載の金属製のパッケージ。
  25. 前記アルミニウムを含有する材料は、アルミニウム単体、アルミニウム合金、アルミニウム−シリコン複合材、アルミニウム−シリコンカーバイド複合材、およびアルミニウム−ホウ素複合材からなる群より選ばれた少なくとも1種の材料である、請求項23または24のいずれか一項に記載の金属製のパッケージ。
  26. 前記アルミニウムを含有する材料は、シリコンを30重量%以上、80重量%以下含有する複合材料である、請求項23または24のいずれか一項に記載の金属製のパッケージ。
  27. 前記容器体は、マグネシウム合金から形成されている、請求項13から18までのいずれか一項に記載の金属製のパッケージ。
  28. 前記蓋体は、マグネシウム合金から形成されている、請求項27に記載の金属製のパッケージ。
  29. 前記容器体は、17×10-6/℃以下の熱膨張係数を有する、請求項13に記載の金属製のパッケージ。
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