JP3723188B2 - 暖房用マットにおける温水流通用チューブ構造 - Google Patents

暖房用マットにおける温水流通用チューブ構造 Download PDF

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、住宅の床などの暖房用マットに関し、より詳しくは、このマットの一部を構成して温水供給手段から供給される温水を流通可能とさせるチューブの構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
【0003】
【特許文献1】
特開平8−110060号公報
【0004】
住宅の床を暖房するための暖房用マットには、従来、上記特許文献1で示されたものがあり、これによれば、上記マットは、平坦に延びその表面に沿って成形された溝を有するマット基板と、上記溝に対しその径方向で圧入され内孔を温水が流通可能とされる樹脂製チューブとを備えている。
【0005】
そして、上記マットを床に敷設し、上記チューブの一端部を温水供給手段に連通させ、この温水供給手段からの温水を上記チューブの内孔に流通させると、上記温水は床との間で熱交換させられてこの床が暖められ、床暖房が可能とされる。また、この熱交換により温度降下させられた温水は、上記チューブの他端部から上記温水供給手段に戻されて再び加熱され、上記チューブに再び流通させられる。
【0006】
また、上記チューブには、従来、その径方向の内部側から外部側に向って順次重ね合わされる第1―第3チューブ部材を有する多重チューブ構造とされて、上記第1チューブ部材の内孔が上記チューブの内孔とされたものがある。
【0007】
上記の場合、第1チューブ部材の内孔を温水が流通するため、この第1チューブ部材は他の第2、第3チューブ部材に比べ、温水のより高温の熱に晒される。そこで、上記第1チューブ部材は耐熱性に優れた架橋ポリエチレン製とされている。
【0008】
また、仮に、上記チューブがその内外を空気が透過可能なものであるとすると、この透過により外部の空気がチューブの内孔に入り込んで、上記熱交換における熱伝達効率を低下させるおそれを生じる。しかも、上記チューブの内孔に入り込んだ空気中の酸素が温水に次々と溶解してこの酸素が上記温水供給手段の金属部分を酸化腐食させ、この温水供給手段に寿命上の問題点を生じさせるおそれもある。そこで、上記第3チューブ部材を空気の透過を阻止する性質に優れたポリビニルアルコール製としたものがある。
【0009】
また、上記第2チューブ部材は、上記第1、第3チューブ部材を互いに接着させる接着性樹脂とされ、これにより、上記熱交換時の熱伝達効率が向上させられている。
【0010】
また、上記特許文献1でも示されているように、マット基板の表面におけるチューブの配置の密度を高めるため、上記マット基板の表面に沿って小さい半径で屈曲するよう上記溝を成形し、この溝に沿うようチューブを屈曲させて、圧入させるようにしたものが、従来より提案されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記したように、従来の技術におけるチューブの最外チューブ部材である第3チューブ部材はポリビニルアルコール製であるが、このポリビニルアルコールは上記架橋ポリエチレンに比べて硬度が高いため、上記した発泡ポリスチレン製のマット基板の溝に上記チューブを圧入したとき、互いに圧接する上記溝の内側面と、上記チューブの第3チューブ部材の外面との間の摩擦力は小さくなりがちである。このため、上記マット基板へのチューブの組み付け作業時において、上記溝にチューブを圧入したとき、その直後に、このチューブが上記溝から無意図的に離脱するおそれがあり、このため、上記組み付け作業では、上記溝からチューブが離脱しないように留意することが要求される分、この作業が煩雑になるおそれがある。
【0012】
しかも、特に前記したように溝が小さい半径で屈曲させられていて、この屈曲部にチューブを圧入させようとして、このチューブを弾性的に屈曲させると、この屈曲によりチューブには大きい応力が生じがちとなる。このため、上記溝にチューブを圧入したとき、その直後に、このチューブはその大きい応力によって上記溝から無意図的に容易に離脱しがちとなり、よって、上記マット基板へのチューブの組み付け作業が更に煩雑になるおそれがある。
【0013】
本発明は、上記のような事情に注目してなされたもので、暖房用マットが、表面に溝を有するマット基板と、上記溝に圧入されるチューブとを備えた場合に、上記マット基板に対するチューブの組み付け作業が容易にできるようにすることを課題とする。
【0014】
また、上記課題に加え、チューブの寿命を向上させるようにすることを課題とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明の暖房用マットにおける温水流通用チューブ構造は、次の如くである。なお、この項において各用語に付記した符号は、本発明の技術的範囲を後述の「発明の実施の形態」の項の内容に限定解釈するものではない。
【0016】
請求項1の発明は、平坦に延びその表面に沿って成形された溝2を有するマット基板3と、上記溝2に対しその径方向で圧入され内孔4を温水5が流通可能とされる樹脂製チューブ6とを備えた暖房用マットにおける温水流通用チューブ構造において、
【0017】
上記チューブ6を、その径方向の内部側から外部側に向って順次重ね合わされる第1―第5チューブ部材9―13を有する多重チューブ構造とし、上記第1チューブ部材9を架橋ポリエチレン製とし、第2、第4チューブ部材10,12を接着性樹脂とし、第3チューブ部材11をポリビニルアルコール製とし、第5チューブ部材13を架橋ポリエチレン、もしくはポリエチレン製としたものである。
【0018】
請求項2の発明は、請求項1の発明に加えて、上記溝2を上記マット基板3の表面に沿って屈曲するよう成形したものである。
【0019】
請求項3の発明は、請求項1、もしくは2の発明に加えて、上記チューブ6を押し出し成形品とし、上記第1チューブ部材9の厚さT1よりも上記第5チューブ部材13の厚さT5をより大きくしたものである。
【0020】
請求項4の発明は、請求項1、もしくは2の発明に加えて、上記第1チューブ部材9の厚さT1を第5チューブ部材13の厚さT5よりも大きくしたものである。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面により説明する。
【0022】
図1―3において、符号1は、住宅床の暖房用マットであり、このマット1は、水平方向に向って平坦に延びその表面(上面)に沿って屈曲するよう成形された1本の溝2を有する発泡ポリスチレン製のマット基板3と、上記溝2に対しその径方向で圧入され内孔4を温水5が流通可能とされる樹脂製で多少の弾性を有するチューブ6とを備えている。
【0023】
上記溝2は、その長手方向の各部断面が互いに同形同大のU字形状とされ、上記チューブ6は断面円形とされ、上記溝2にチューブ6が圧入されたとき、このチューブ6は弾性的に圧縮させられ、上記溝2の各内側面と、上記チューブ6の外面とが互いに圧接させられて、上記溝2の各内側面とチューブ6の外面との間には摩擦力が生じるようになっている。
【0024】
上記マット1を床に敷設し、上記チューブ6の一端部を温水供給手段7の吐出部に連通させ、他端部を上記温水供給手段7の吸入部に連通させてこの温水供給手段7から吐出された温水5を上記チューブ6の内孔4に流通させると、上記温水5は床との間で熱交換させられてこの床が暖められる。また、この熱交換により温度降下させられた温水5は、上記チューブ6の他端部から上記温水供給手段7に戻されて加熱され、上記吐出側から吐出されて、上記チューブ6に再び流通させられる。
【0025】
上記チューブ6は、その径方向の内部側から外部側に向って順次重ね合わされる第1―第5チューブ部材9―13を有して多重チューブ構造とされている。上記第1、第5チューブ部材9,13は耐熱性に優れた架橋ポリエチレン製とされ、第2、第4チューブ部材10,12は上記チューブ6の径方向で隣り合うチューブ部材同士を互いに面接触状に接着させるための無水フタル酸グラフトポリマー製などの接着性樹脂とされ、第3チューブ部材11は空気の透過を阻止する性質に優れたポリビニルアルコール製とされ、これら各チューブ部材の機能は前記従来の技術にて説明の通りである。
【0026】
また、上記チューブ6の径寸法は8―10mmである。また、上記第1チューブ部材9の厚さT1はほぼ0.3mmで、融点は130―135℃である。また、第2チューブ部材10と第4チューブ部材12の厚さT1,T4は30―80μmである。また、上記第3チューブ部材11の厚さT3は50―150μmで、融点はほぼ183℃である。また、第5チューブ部材13の厚さT5はほぼ0.6mmであり、融点は130―135℃である。
【0027】
ここで、上記マット基板3へのチューブ6の組み付け作業につき説明すると、まず、上記溝2の一端部側に上記チューブ6の一端部側をその径方向で圧入させる。次に、上記チューブ6をその上方からローラ形状の工具16で押圧しながら、この工具16を上記チューブ6の他端部側に向って転動させる(図2,3中矢印A)。すると、上記チューブ6はその一端部側から他端部側に向って順次上記溝2内に圧入させられ、これにより、上記組み付け作業がなされる。
【0028】
なお、上記組み付け作業は、ロボットにより自動駆動される工具16を用いて行ってもよく、手作業により工具16を用いて行ってもよい。
【0029】
図4において、上記チューブ6を成形するための押出成形装置19につき説明すると、この押出成形装置19は、上記第1―第5チューブ部材9―13に対応する熱可塑性の第1―第5樹脂材21―25をそれぞれ個別に加熱溶融させて押し出し可能とするスクリュー式押出機26と、これら各押出機26から押し出された第1―第5樹脂材21―25を通過させ、この通過の間に多重チューブ構造で上記チューブ6の前工程の中間成形品27を成形可能とする金型28と、この金型28から押し出される上記中間成形品27を、その押し出し方向と同じ方向(矢印B)に引張してこの中間成形品27に引張応力を生じさせる引取機29と、上記金型28から引取機29に至る間の中間成形品27をその外部側から冷却固化させる冷却装置30とを備えている。
【0030】
上記冷却装置30は、内部が負圧とされてこの内部に冷却水31を溜めた水槽32を備え、上記中間成形品27は上記冷却水31の水中を通るよう上記水槽32を貫通することとされている。また、上記引取機29は、上記金型28からの中間成形品27の押し出し速度に対する相対的な引き取り速度が可変とされており、この速度の調整により、上記中間成形品27に生じる引張応力の値が定められ、これに伴い上記チューブ6の径寸法が定められる。
【0031】
上記の場合、押出成形装置19の金型28から押し出された直後の中間成形品27は200±20℃の温度範囲が最適とされている。これは、上記第1チューブ部材9の第5チューブ部材13の材質である架橋ポリエチレンが上記温度範囲で酸化されにくく、しかも、良好な溶融状態が得られるためであり、また、第3チューブ部材11のポリビニルアルコールの融点がほぼ183℃であって、良好な溶融状態が得られるためである。
【0032】
上記構成によれば、チューブ6を、その径方向の内部側から外部側に向って順次重ね合わされる第1―第5チューブ部材9―13を有する多重チューブ構造とし、上記第1チューブ部材9を架橋ポリエチレン製とし、第2、第4チューブ部材10,12を接着性樹脂とし、第3チューブ部材11をポリビニルアルコール製とし、第5チューブ部材13を架橋ポリエチレン、もしくはポリエチレン製としてある。
【0033】
ここで、上記した最外チューブ部材である第5チューブ部材13の材質は架橋ポリエチレンであって、この架橋ポリエチレンは、従来の技術における最外チューブ部材の材質でもある上記ポリビニルアルコールよりも硬度が低いものである。
【0034】
このため、前記発泡ポリスチレン製のマット基板3の溝2に上記チューブ6を圧入したとき、互いに圧接する上記溝2の各内側面と、上記チューブ6の第5チューブ部材13の外面との間の摩擦力は、より大きくなる。
【0035】
よって、上記マット基板3へのチューブ6の組み付け作業時において、上記溝2にチューブ6を圧入したとき、その直後に、このチューブ6が上記溝2から無意図的に離脱するということが抑制され、その分、マット基板3に対するチューブ6の組み付け作業が、より容易にできることとなる。
【0036】
なお、上記第5チューブ部材13はポリエチレン製としてもよく、このようにすれば、この第5チューブ部材13を架橋ポリエチレンにすることに比べてチューブ6が安価となる。
【0037】
また、前記したように、溝2を上記マット基板3の表面に沿って屈曲するよう成形してある。
【0038】
ここで、上記したように溝2が屈曲させられていて、この屈曲部にチューブ6を圧入させようとして、このチューブ6を弾性的に屈曲させると、この屈曲によりチューブ6には大きい応力が生じがちとなり、よって、この応力により、チューブ6が上記溝2から無意図的に容易に離脱しがちとなる。
【0039】
しかし、上記したように、溝2の各内側面と、上記チューブ6の第5チューブ部材13の外面との間の摩擦力は、より大きくされるため、上記マット基板3へのチューブ6の組み付け作業において、上記溝2の屈曲部にチューブ6を圧入することにより、このチューブ6に大きい応力が生じたとしても、こチューブ6が上記溝2から無意図的に容易に離脱するということは抑制され、その分、マット基板3に対するチューブ6の組み付け作業は、より容易にできることとなる。
【0040】
また、前記したように、チューブ6を押し出し成形品とし、上記第1チューブ部材9の厚さT1よりも上記第5チューブ部材13の厚さT5が約2倍となるよう、この第5チューブ部材13の厚さT5をより大きくしてある。
【0041】
このため、上記溝2にチューブ6を圧入したとき、上記第5チューブ部材13の厚さT5をより大きくした分、上記溝2の各内側面との圧接による上記第5チューブ部材13の厚さ方向での弾性変形量が大きくなって、上記溝2の各内側面と、上記第5チューブ部材13の外面との間の摩擦力が、さらに大きくなる。
【0042】
よって、上記マット基板3へのチューブ6の組み付け作業時において、上記溝2にチューブ6を圧入したとき、その直後に、このチューブ6が上記溝2から無意図的に離脱するということは、より確実に抑制され、その分、上記組み付け作業が、更に容易にできることとなる。
【0043】
ここで、上記チューブ6が押し出し成形される場合で、押し出された直後の溶融状態の中間成形品27が冷却装置30によりその外部から冷却されて固化されるとき、この中間成形品27の径方向での温度分布は外部側ほど低温度にされるが、この温度分布と、上記第3チューブ部材11の融点(183℃)よりも上記第5チューブ部材13の融点(130―135℃)の方が低いという融点についての温度勾配とが一致するため、上記第3チューブ部材11と第5チューブ部材13とが固化するときのタイミングが互いに、より一致する。しかも、上記したように、第1チューブ部材9の厚さT1よりも上記温水5の厚さT5を大きくしてあり、これを換言すれば、上記第1チューブ部材9の厚さT1は上記第5チューブ部材13の厚さT5よりも小さくて、熱容量が小さいため、その分、上記第1チューブ部材9も上記第3チューブ部材11の固化に追随して、より迅速に固化させられる。
【0044】
よって、上記チューブ6を押し出し成形する場合に、このチューブ6の各チューブ部材9―13の径寸法が高精度とされる。このため、上記マット基板3へのチューブ6の組み付け作業時において、上記溝2にチューブ6を圧入するとき、このチューブ6の寸法が高精度とされる分、上記圧入が容易にできると共に、上記溝2の各内側面と、チューブ6の外面との間に所望の摩擦力が確保されて、このチューブ6が溝2から無意図的に離脱するということが、更に確実に抑制され、この結果、上記組み付け作業が、更に容易にできることとなる。
【0045】
また、前記したように、第3チューブ部材11の厚さT3は、第1チューブ部材9と第5チューブ部材13の各厚さT1,T5よりも小さくされているが、空気の透過を阻止する上で、必要最小限以上の寸法とされている。ここで、上記第3チューブ部材11の材質のポリビニルアルコールは、架橋ポリエチレンやポリエチレンに比べて硬度が大きく、また、かなり高価である。
【0046】
そこで、上記のように構成して、チューブ6の長手方向の各部に上記第1チューブ部材9と第5チューブ部材13とにより所定の強度を確保させ、かつ、このチューブ6を屈曲し易くして、上記組み付け作業が容易にできるようにし、更に、このチューブ6を安価にさせている。
【0047】
なお、以上は図示の例によるが、上記第1チューブ部材9の厚さT1を第5チューブ部材13の厚さT5よりも大きくしてもよい。
【0048】
このようにすれば、上記第1チューブ部材9は、その内孔4を温水5が流通して、より高温の熱に晒されるが、上記第1チューブ部材9の厚さT1が大きくされた分、耐熱性が向上し、もって、チューブ6の寿命の向上が達成される。
【0049】
また、上記マット1は鉛直方向に延びていてもよく、傾斜していてもよい。また、上記溝2は直線的に延びたものを並設させてもよく、溝2の断面は、その上端開口の幅寸法が底部のそれよりも少し小さくされていてもよい。また、上記チューブ6の各部寸法は前記した各数値に限定されることはなく、上記第1チューブ部材9と第5チューブ部材13の各厚さT1,T5は互いにほぼ同じであってもよい。
【0050】
【発明の効果】
本発明による効果は、次の如くである。
【0051】
請求項1の発明は、平坦に延びその表面に沿って成形された溝を有するマット基板と、上記溝に対しその径方向で圧入され内孔を温水が流通可能とされる樹脂製チューブとを備えた暖房用マットにおける温水流通用チューブ構造において、
【0052】
上記チューブを、その径方向の内部側から外部側に向って順次重ね合わされる第1―第5チューブ部材を有する多重チューブ構造とし、上記第1チューブ部材を架橋ポリエチレン製とし、第2、第4チューブ部材を接着性樹脂とし、第3チューブ部材をポリビニルアルコール製とし、第5チューブ部材を架橋ポリエチレン、もしくはポリエチレン製としてある。
【0053】
ここで、上記した最外チューブ部材である第5チューブ部材の材質は架橋ポリエチレンであって、この架橋ポリエチレンは、従来の技術における最外チューブ部材の材質であるポリビニルアルコールよりも硬度が低いものである。
【0054】
このため、上記マット基板の溝に上記チューブを圧入したとき、互いに圧接する上記溝の内側面と、上記チューブの第5チューブ部材の外面との間の摩擦力は、より大きくされる。
【0055】
よって、上記マット基板へのチューブの組み付け作業時において、上記溝にチューブを圧入したとき、その直後に、このチューブが上記溝から無意図的に離脱するということが抑制され、その分、マット基板に対するチューブの組み付け作業が、より容易にできることとなる。
【0056】
なお、上記第5チューブ部材はポリエチレン製としてもよく、このようにすれば、この第5チューブ部材を架橋ポリエチレンにすることに比べてチューブが安価となる。
【0057】
請求項2の発明は、上記溝を上記マット基板の表面に沿って屈曲するよう成形してある。
【0058】
ここで、上記したように溝が屈曲させられていて、この屈曲部にチューブを圧入させようとして、このチューブを弾性的に屈曲させると、この屈曲によりチューブには大きい応力が生じがちとなり、よって、この応力により、チューブが上記溝から無意図的に容易に離脱しがちとなる。
【0059】
しかし、上記したように、溝の内側面と、上記チューブの第5チューブ部材の外面との間の摩擦力は、より大きくされるため、上記マット基板へのチューブの組み付け作業において、上記溝の屈曲部にチューブを圧入することにより、このチューブに大きい応力が生じたとしても、こチューブが上記溝から無意図的に容易に離脱するということは抑制され、その分、マット基板に対するチューブの組み付け作業は、より容易にできることとなる。
【0060】
請求項3の発明は、上記チューブを押し出し成形品とし、上記第1チューブ部材の厚さよりも上記第5チューブ部材の厚さをより大きくしてある。
【0061】
このため、上記溝にチューブを圧入したとき、上記第5チューブ部材の厚さをより大きくした分、上記溝の内側面との圧接による上記第5チューブ部材の厚さ方向での弾性変形量が大きくなって、上記溝の内側面と、上記第5チューブ部材の外面との間の摩擦力が、さらに大きくなる。
【0062】
よって、上記マット基板へのチューブの組み付け作業時において、上記溝にチューブを圧入したとき、その直後に、このチューブが上記溝から無意図的に離脱するということは、より確実に抑制され、その分、上記組み付け作業が、更に容易にできることとなる。
【0063】
ここで、上記チューブが押し出し成形される場合で、押し出された直後の溶融状態の中間成形品がその外部から冷却されて固化されるとき、この中間成形品の径方向での温度分布は外部側ほど低温度にされるが、この温度分布と、上記第3チューブ部材の融点よりも上記第5チューブ部材の融点の方が低いという融点についての温度勾配とが一致するため、上記第3チューブ部材と第5チューブ部材とが固化するときのタイミングが互いに、より一致する。しかも、上記したように、第1チューブ部材の厚さよりも上記温水の厚さを大きくしてあり、これを換言すれば、上記第1チューブ部材の厚さは上記第5チューブ部材の厚さよりも小さくて、熱容量が小さいため、その分、上記第1チューブ部材も上記第3チューブ部材の固化に追随して、より迅速に固化させられる。
【0064】
よって、上記チューブを押し出し成形する場合に、このチューブの各チューブ部材の径寸法が高精度とされる。このため、上記マット基板へのチューブの組み付け作業時において、上記溝にチューブを圧入するとき、このチューブの寸法が高精度とされる分、上記圧入が容易にできると共に、上記溝の内側面と、チューブの外面との間に所望の摩擦力が確保されて、このチューブが溝から無意図的に離脱するということが、更に確実に抑制され、この結果、上記組み付け作業が、更に容易にできることとなる。
【0065】
請求項4の発明は、上記第1チューブ部材の厚さを第5チューブ部材の厚さよりも大きくしてある。
【0066】
このため、上記第1チューブ部材は、その内孔を温水が流通して、より高温の熱に晒されるが、上記第1チューブ部材の厚さが大きくされた分、耐熱性が向上し、もって、チューブの寿命の向上が達成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図3の1‐1線矢視断面図である。
【図2】マットの平面図である。
【図3】図2の3‐3線矢視部分断面図である。
【図4】押出成形装置の簡略側面図である。
【符号の説明】
1 マット
2 溝
3 マット基板
4 内孔
5 温水
6 チューブ
9 第1チューブ部材
10 第2チューブ部材
11 第3チューブ部材
12 第4チューブ部材
13 第5チューブ部材
16 工具
19 押出成形装置
26 押出機
27 中間成形品
28 金型
29 引取機
30 冷却装置
T1―T5 厚さ

Claims (4)

  1. 平坦に延びその表面に沿って成形された溝を有するマット基板と、上記溝に対しその径方向で圧入され内孔を温水が流通可能とされる樹脂製チューブとを備えた暖房用マットにおける温水流通用チューブ構造において、
    上記チューブを、その径方向の内部側から外部側に向って順次重ね合わされる第1―第5チューブ部材を有する多重チューブ構造とし、上記第1チューブ部材を架橋ポリエチレン製とし、第2、第4チューブ部材を接着性樹脂とし、第3チューブ部材をポリビニルアルコール製とし、第5チューブ部材を架橋ポリエチレン、もしくはポリエチレン製とした暖房用マットにおける温水流通用チューブ構造。
  2. 上記溝を上記マット基板の表面に沿って屈曲するよう成形した請求項1に記載の暖房用マットにおける温水流通用チューブ構造。
  3. 上記チューブを押し出し成形品とし、上記第1チューブ部材の厚さよりも上記第5チューブ部材の厚さをより大きくした請求項1、もしくは2に記載の暖房用マットにおける温水流通用チューブ構造。
  4. 上記第1チューブ部材の厚さを第5チューブ部材の厚さよりも大きくした請求項1、もしくは2に記載の暖房用マットにおける温水流通用チューブ構造。
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