JP3721136B2 - O−アセチル−l−セリンを発酵法で製造する方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、発酵法を用いてO−アセチル−L−セリンを製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
アミノ酸の製造のための発酵法は、今日広く普及している。これは、殊に、経済的に著しく重要な20の蛋白質アミノ酸の代表、例えばL−グルタミン酸、L−リシン、L−スレオニンの製法である。しかしながら、年間1000〜10000トンの範囲の小さい市場での蛋白質アミノ酸、例えばL−フェニルアラニン、L−システインの製造のための方法に関する報告も増大している。
【0003】
これに反して、20の蛋白質アミノ酸の生合成前駆物質を製造するための相応する方法は全く知られていない。しかしながら、これらの前駆物質は屡々キラル中心を有し、薬剤有効物質の合成のための構成要素として使用できるので、正にこの前駆物質は重要な生成物でありうる。国際特許出願WO 00/44923明細書中には、例えばシキミ酸、芳香族アミノ酸の生合成の中間体の製造が記載されている。もう一つの例は、欧州特許出願EP 0994190A2であり、ここには、発酵法によるL−ホモセリン、L−メチオニンの前駆物質の製造が報告されている。
【0004】
O−アセチル−L−セリンは、L−システインの生合成前駆物質である。これ自体はアミノ酸であり、細菌及び植物の物質代謝で、ヒドロキシル官能基の所でのL−セリンのアセチル化により生じる。この反応は、cysE−遺伝子によりコードされる酵素セリン−O−アセチル−トランスフェラーゼ[EC 2.3.1.30]により触媒作用される。O−アセチル−セリンは、細胞中で更にL−システインまで変換される。この場合には、チオール−官能基へのアセテート−官能基の置換が行われる。
【0005】
O−アセチル−L−セリンの発酵法による製造の際の問題は、この物質が非常に不安定であり、4.0より大きいpH値で異性化してN−アセチル−L−セリンになる事実から生じる。この反応の速度は、7.6のpH値で1%×min- の速度を有する(Tai 等、1995,Biochemistry 34:12311−12322)。このことは、このような条件下で、通常少なくとも一日半かかる発酵法の後に、有意義な量のO−アセチル−セリンが検出されないことを意味する。この異性化反応は、不可逆的であり、pH値の増加に伴いその速度が更に上昇する。O−アセチル−L−セリンとは反対に、N−アセチル−L−セリンは、アミノ官能基のブロッキングに基づき、もはやペプチド合成のためには使用できない。
【0006】
細胞中のO−アセチル−L−セリン−濃度は非常に低く、強力な調節(Regulation)が根底にあることがもう一つの問題である。一方で、セリン−アセチル−トランスフェラーゼは、L−システインによりアロステリックに抑制され、これに伴い、μM−濃度のL−システインの存在時には、O−アセチル−L−セリンの合成は不可能である。他方、異性化生成物N−アセチル−L−セリンは、硫黄レギュロン(Regulon)のインジューサーとしての作用をし、これに伴い、O−アセチル−L−セリンと硫化物とが迅速に反応して、L−システインをもたらす。
【0007】
Dassler 等(2000、Mol. Microbiol.36:1101−1112)により、膜蛋白質YdeD(=Orf299)を過剰生産する細胞は、培地中にL−システイン、2−メチル−チアゾリジン−2,4−ジカルボン酸及び更にO−アセチル−L−セリンをも分泌することが記載された。しかしながら、後者は0.12g/lの非常に少量でのみ、かつ振動フラスコ実験においてのみ検出できた。これに反して、より良好な栄養物質供給に基づきより高い収率を可能とする発酵実験では、N−アセチル−L−セリンのみが得られた。O−アセチル−L−セリンは、4〜5のpH範囲の場合にのみ充分に安定であることが論じられた。しかしながら、このpH範囲は、好中球性細菌、例えばエセリキア・コリーの悪い成長に基づき発酵法的製造のためには好適ではない。
【0008】
pH7.0で、Orf299の使用下でのN−アセチル−L−セリンの発酵法による製造が、同様に欧州特許出願EP 0885962A1に記載された。ここでは,orf299−遺伝子(この出願中でSEQ.ID.NO:3で示されている)が適当なcysE−アレルと組み合わされた。これは、L−システインによる低下されたフィードバック−阻害の基礎になっているセリン−アセチル−トランスフェラーゼをコードしていた。これによって、細胞中のO−アセチル−L−セリンの増強された生産が達成され、最終的に迅速な異性化に基づきN−アセチル−L−セリンが蓄積された。
【0009】
国際特許出願WO 97/15673明細書中に記載のような低下されたフィードバック阻害を有するcysE−アレルの単独使用は、同様にO−アセチル−L−セリンの蓄積をもたらさない。細胞内ではO−アセチル−セリンの増大した形成が得られる。しかしながらこの処置法では、細胞外で−従って初めて生成物として補足可能である−L−システインが検出できただけである。
【0010】
更に、O−アセチル−L−セリンの製造の場合の大きな問題は、Dassler 等(2000,Mol. Microbiol.36:1101−1112)により記載された事実、即ち、Orf299の過剰生産が、細菌成長の強力な妨害をもたらす事実である。このことは、インジューサーであるN−アセチル−L−セリンの細胞内での不足に基づく硫黄レギュロンの誘導不足に基づく。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、O−アセチル−L−セリンの不安定性及び細胞からの有効なO−アセチル−L−セリン−エクスポート(Exports)の負の生理学的結果にも関わらず、O−アセチル−L−セリンの高い収率を生じる発酵法を提供することであった。
【0012】
【課題を解決するための手段】
この課題は、1野生型から誘導され、野生型に比べて高められた内因性O−アセチル−L−セリン−形成性及び野生型に比べて増強されたO−アセチル−L−セリン−流出性(Efflux)を有する微生物−菌株を、発酵培地中で培養することにより解決され、この際、発酵培地中のpH値を5.1〜6.5の範囲内に調節することを特徴とする。
【0013】
即ち、意外にも、次のことが判明した:
- 前記のような特徴を有する微生物菌株は、多量のO−アセチル−L−セリンを分泌する、
- O−アセチル−L−セリンは5.1〜6.5のpH値で発酵培地中で充分安定であり、かつ
- 同時に、O−アセチル−L−セリンの増加供給によるO−アセチル−L−セリン−分泌細胞の前記の生理学的問題は、フィードバック抵抗性のcysE−アレルを用いて充分に取り除くことができる。
【0014】
この発酵の間の発酵培地のpH値は、有利に5.5〜6.5のpH範囲、特に有利に5.5〜6.0のpH範囲である。
【0015】
本発明の方法で使用できる微生物菌株は、それらが、
- O−アセチル−L−セリンの高い内因性形成性を有し、かつ
- 増強されたO−アセチル−L−セリン−流出性を有する
ことで優れている。
【0016】
このような菌株は、技術水準で公知である。O−アセチル−L−セリンの高い内因性形成は、修飾されたcysE−アレル(Allel)を、例えば
- WO 97/15673(ここで、参照文献として添付)又は
- Nakamori S. 等の,1998, Appl. Env. Microbiol. 64: 1607-1611 (ここで、参照文献として添付)又は
- Takagi H. 等の 1999, FEBES Lett. 452: 323-327
に記載のように、微生物菌株中に入れることにより達成することができる。
【0017】
cysE−アレルは、システインによる低下されたフィードバック-阻害の基礎となっているセリン−O−アセチル−トランスフェラーゼをコードする。これによって、O−アセチル−L−セリンの形成は、充分に細胞のシステイン−濃度により止められる。
【0018】
増強されたO−アセチル−L−セリン−流出性(Efflux)は、その遺伝子産生物がO−アセチル−L−セリンのエクスポートに作用するエフラックス−遺伝子(Efflux-Gen)の高められた発現によって得ることができる。
【0019】
特に有利なこのようなエフラックス−遺伝子は、Dassler等により(2000、Mol. Microbiol. 36: 1101-1112) 及びEP0885962A1(整理番号SN09/097759の米国特許出願に相当:ここで、参考文献として添付)に記載されたydeD−遺伝子である。
【0020】
修飾されたcysE−アレル又はエフラックス−遺伝子は、使用菌株中に単独コピー又は高いコピー数で存在しうる。これらは染色体コードしているか又は自己複製因子、例えばプラスミド上に局在することができる。
【0021】
この遺伝子の増強された発現は、例えば当業者に公知である適当なプロモーター系の使用により行うことができる。
【0022】
本発明の有利な1実施形では、cysE−アレル又はydeD−遺伝子を、本来の又はgapDH−プロモーターと共に含有する微生物をプラスミド上で中程度のコピー数で使用する。このような構造は、例えばpACYC184−cysEX−GAPDH−ORF306であり、これはEP0885962A1中に詳細に記載されている。
【0023】
このような菌株の製造のためには、原則的に、遺伝学的方法に使用でき、発酵法で良好に培養できる全ての微生物菌株が好適である。腸内菌(Enterobakteriacee)類の細菌が有利に使用される。特に有利に大腸菌(Escherichia coli)類の微生物が使用される。このような菌株の製造は、前記の文献中に記載されており、本発明の部分ではない。
【0024】
本発明の方法に好適な菌株は、EP 0885962A1(米国特許出願整理番号SN 09/097759に相当:ここで参考文献として添付)に記載のように、システイン及びシステイン−誘導体の製造のためにも好適である。しかしながら、後者のためには、L−システイン又はその誘導体の最適量を得るために、無機硫黄源、例えば硫酸塩又はチオ硫酸塩の充分な供給が必要である。
【0025】
しかしながら、本発明の方法では、O−アセチル−L−セリンが更にシステインまで変換することは望ましくないので、この発酵の間に硫黄源は供給されない。単に、培地中に充分な量の硫黄源(例えば硫酸塩、チオ硫酸塩)が存在して、細胞の蛋白質合成のためのシステインの需要がカバーされることが確保されるべきであるだけである。栄養培地中の充分量は、有利に硫黄5〜50mMである。
【0026】
微生物菌株を用いるO−アセチル−L−セリンの製造のための本発明の方法は、発酵槽中で、公知方法であるが、発酵の間の著しく低いpH値の調節下に実施される。
【0027】
発酵槽中での微生物菌株の培養は、連続的培養法として、回分式培養法として又は有利には流加培養法として行われる。この発酵の間にC−源を連続的に供給することが特に有利である。
【0028】
C−源としては、有利に糖、糖アルコール又は有機酸が使用される。本発明の方法では特に有利にC−源としてグルコース、ラクトース又はグリセリンが使用される。
【0029】
C−源の配量添加は、発酵の間の発酵槽中の含分が0.1〜50g/lの範囲内に保持されることを確保する形であるのが有利である。0.5〜10g/lの範囲が特に有利である。
【0030】
N−源として、本発明の方法では有利にアンモニア、アンモニウム塩又は蛋白質加水分解生成物が使用される。pH安定化のための調整剤としてのアンモニアの使用の際には、この発酵の間に、このN−源が定期的に後供給される。
【0031】
更なる培地添加物として、元素 リン、塩素、ナトリウム、マグネシウム、窒素、カリウム、カルシウム、鉄の塩及び微量(即ちμM濃度で)の元素 モリブデン、硼素、コバルト、マンガン、亜鉛及びニッケルの塩を添加することができる。
【0032】
更に、有機酸(例えば酢酸塩、クエン酸塩)、アミノ酸(例えばイソロイシン)及びビタミン(例えばB1、B6)をこの培地に添加することができる。
【0033】
複合栄養源として、例えば酵母エキス、コーンステイープリカー、大豆粉又は麦芽エキスを使用することができる。
【0034】
インキュベーシヨン温度は、15〜45℃である。30〜37℃の温度が有利である。
【0035】
この発酵は、好気性成長条件下に実施するのが有利である。発酵槽中への酸素導入は、圧搾空気又は純粋酸素を用いて行われる。
【0036】
記載の方法で発酵される微生物は、1〜3日の発酵時間内に、O−アセチル−L−セリンを高い効率で培地中に分泌する。
【0037】
【実施例】
本発明を更に詳述するために次の実施例を使用する。例を実施するために使用されている細菌菌株エセリキア・コリーW3110/pACYC184−cysEX−GAPDH−ORF306は、DSM(Deutsche Sammlung fuer Mikroorganismen und Zellkulturen GmbH、 D-38142 Braunschweig) にDSM13495なる番号で寄託された。
【0038】
例1:O−アセチル−L−セリンをN−アセチル−L−セリンにする異性化
発酵に近い条件下での異性化反応を介しての正確な印象を得るために、発酵培地100ml中でO−アセチル−L−セリン(例3参照)0.9gを使用した。更に25%アンモニアを用いてpH7.0にpH値を調節し、32℃の反応温度で、種々異なる時点で試料を取り出した。これらを逆相HPLCによりLUNA5μC18(2)−カラム(Phenomenex, Aschaffenburg, Deutschland ) で分析した。溶離液として、希リン酸(濃リン酸0.1ml/l)を、流速0.5ml/minで用いた。結果は図1に示されている。
【0039】
例2:生産菌株の前培養液
この発酵のための前培養液として、付加的にテトラサイクリン15mg/lを含有するLB−培地(トリプトン10g/l、酵母エキス5g/l、NaCl10g/l)20mlに、菌株W3110/pACYC184−cysEX−GAPDH−ORF306(米国特許出願整理番号SN 09/097759に相当するEP 0885962A1(ここで参考文献として添付)に記載されている)を接種し、30℃及び150rpmで振動装置中でインキュベートした。7時間後に、全内容物を、グルコース 5g/l;ビタミンB1 0.5mg/l及びテトラサイクリン 15mg/lが補充されたSM1−培地(KHPO 12g/l;KHPO 3g/l;(NHSO 5g/l;MgSO×7HO 0.3g/l;CaCl×2HO 0.015g/l;FeSO×7HO 0.002g/l;Naクエン酸塩×2HO 1g/l;NaCl 0.1g/l:微量元素溶液(NaMoO×2HO0.15g/l;NaBO2.5g/l;CoCl×6HO0.7g/l;CuSO×5HO0.25g/l;MnCl×4HO1.6g/l;ZnSO×7HO0.3g/lからなる)1ml/l)100ml中に移した。30℃、150rpmで更に17時間インキュベートを行った。
【0040】
例3:O−アセチル−L−セリンの発酵法による製造
発酵槽として、最大培養液量2リットルを有するFirma Braun Biotech (Melsungen, D)社のBiostat M−装置を用いた。例2に記載の前培養液(600nmでの光学密度約3)を、発酵培地900ml(グルコース15g/l;トリプトン10g/l;酵母エキス5g/l;(NHSO5g/l;KHPO1.5g/l;NaCl0.5g/l;MgSO×7HO0.3g/l;CaCl×2HO0.015g/l;FeSO×7HO0.075g/l;Naクエン酸塩×2HO1g/l及び前記の微量元素溶液1ml/l、ビタミンB1 5mg/l及びテトラサイクリン15mg/lを25%アンモニアでpH6.0に調節)を有する発酵槽に接種した。この発酵の間に、32℃の温度に調節し、pH値を25%アンモニアの配量添加により6.0の値で一定に保持した。この培養液に除菌した圧搾空気を1.5v/v/minで通気し、200rpmの撹拌回転数で撹拌した。酸素飽和が50%の値まで低下した後に、50%酸素飽和を保持するために(pO−ゾンデを用いて測定、900rpmで100%飽和に対して較正)、コントロール装置を用いて回転数を1200rpmの値まで高めた。発酵槽中のグルコース含分が当初の15g/lから約5〜10g/lまで低下したら直ちに、56%グルコール溶液の配量添加を行った。この供給を6〜12ml/hの流速で行い、この際に、発酵槽中のグルコース濃度を0.5〜10g/lの間に保持した。グルコース測定は Firma YSI (Yellow Springs, Ohio, USA) 社のグルコース分析装置(Glukose-Analysator)を用いて実施した。発酵時間は、28時間であった。この時間の後に、試料を取り出し、細胞を遠心分離により培養培地から分離した。生じた培養上澄みを逆相HPLCにより例1に記載と同様に分析した。第1表は、培養上澄み中の得られた主要物質代謝生成物の含分を示している。
【0041】
【表1】
Figure 0003721136
【0042】
pH5.5までの範囲で、類似の値が得られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】例1で取り出された試料の逆相HPLCによる分析結果を示す図

Claims (19)

  1. 野生型から誘導され、野生型に比べて高められた内因性O−アセチル−L−セリン−形成性及び野生型に比べて増強されたO−アセチル−L−セリン−流出性を有する微生物−菌株を発酵培地中で培養することによりO−アセチル−L−セリンを発酵法で製造する場合に、発酵培地中でpH値を5.1〜6.5の範囲内に調節することを特徴とする、O−アセチル−L−セリンを発酵法で製造する方法。
  2. 発酵法による製造の間の発酵培地のpH値は、5.5〜6.5のpH範囲内にある、請求項1に記載の方法。
  3. 野生型に比べて高められた内因性O−アセチル−L−セリン−形成性を低下されたフィードバック阻害を有するセリン−アセチル−トランスフェラーゼをコードするcysE−アレルにより達成させる、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 野生型に比べて高められたO−アセチル−L−セリン−流出性をydeD−遺伝子により達成させる、請求項1から3までのいずれか1項に記載の方法。
  5. 微生物菌株はエセリキア・コリーである、請求項1から4までのいずれか1項に記載の方法。
  6. 発酵槽中の微生物菌株を、連続的培養法、回分培養法又は有利には流加培養法として培養する、請求項1から5までのいずれか1項に記載の方法。
  7. 栄養培地は、硫黄5〜50mMの濃度でS−源を含有する、請求項1から6までのいずれか1項に記載の方法。
  8. 発酵法での製造の間に、C−源を連続的に供給する、請求項1から7までのいずれか1項に記載の方法。
  9. C−源を、糖、糖アルコール又は有機酸の群から選択する、請求項8に記載の方法。
  10. C−源を、グルコール、ラクトース又はグリセリンの群から選択する、請求項8又は9に記載の方法。
  11. C−源を、発酵の間にそれが0.1〜50g/lの範囲内で存在するように供給する、請求項8から10までのいずれか1項に記載の方法。
  12. N−源として、アンモニア、アンモニウム塩又は蛋白質加水分解生成物を添加する、請求項1から11までのいずれか1項に記載の方法。
  13. 発酵培地に、元素 リン、塩素、ナトリウム、マグネシウム、窒素、カリウム、カルシウム、鉄の塩及び微量の(即ちμM濃度の)元素 モリブデン、硼素、コバルト、マンガン、亜鉛及びニッケルの塩を添加する、請求項1から12までのいずれか1項に記載の方法。
  14. 有機酸、アミノ酸及びビタミンを発酵培地に添加する、請求項1から13までのいずれか1項に記載の方法。
  15. 酵母エキス、コーンステイープリカー、大豆粉又は麦芽エキスを発酵培地に添加する、請求項1から14までのいずれか1項に記載の方法。
  16. インキュベーション温度は15〜45℃である、請求項1から15までのいずれか1項に記載の方法。
  17. 好気性成長条件下に実施する、請求項1から16までのいずれか1項に記載の方法。
  18. 圧搾空気及び純粋酸素を用いて発酵槽中に酸素を導入することにより好気性成長条件を製造する、請求項17に記載の方法。
  19. 1〜3日の発酵時間を選択する、請求項1から18までのいずれか1項に記載の方法。
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