JP3720691B2 - 色処理方法および装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、デバイス独立色空間で示される変換対象値を出力デバイスに従属な色空間で示される色値に変換するものに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、プリンタの色再現処理において、色再現効果を向上させる色修正を行う手法として、入力色空間を行列演算して出力色空間を得るカラーマスキング法や、ルックアップテーブル(LUT)によって入力色空間から出力色空間を得る方法が多く用いられてきた。
【0003】
しかし、カラープリンタの出力特性には、強い非線型性があり、カラーマスキング法のような大域的な方法、つまり行列値を変更すると出力色空間全体に影響が出てしまうような方法では、すべての色域でカラープリンタの特性を充分に近似することは困難である。また、LUTを用いる方法でもマスキング法でテーブル値が求められている場合が多く、色再現の困難さは変わらない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、出力デバイスの非線形出力特性に基づき高精度な色再現を可能な変換条件を求めることを目的とする。
【0005】
本願請求項1の発明は、記録材量の制限を適切に行なえるようにすることを他の目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、デバイス独立色空間で示される変換対象値を出力デバイスに従属な色空間で示される色値に変換する色処理方法であって、前記出力デバイスによって出力されたカラーパッチのデバイス独立色空間で示される測色値を入力する入力工程と、前記測色値に基づき、デバイス独立色空間で示される変換対象値を、黒成分を含まない3色成分で示される色値に変換する変換工程と、記録材量を制限するための条件を設定する条件設定工程と、前記設定された条件に基づき、3次元色空間上において出力デバイスで再現可能な色を定義する立体の頂点における黒成分を含む複数の色成分で示される色値を算出する頂点色値算出工程と、前記変換工程によって変換された3色成分で示される色値に対応する前記黒成分を含む複数の色成分で示される色値を、前記立体の頂点における黒成分を含む複数の色成分で示される色値から補間処理を用いて算出する色値算出工程とを有し、前記記録材量を制限するための条件には、2次色量およびブラック量が含まれ、前記出力デバイスで再現可能な色を定義する立体の頂点は、赤、緑、青、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック、ホワイトに対応し、前記赤、緑、青は、前記2次量に基づき算出され、前記ブラックは前記ブラック量に基づき算出されることを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
(実施形態1)
以下、図面を参照しながら実施形態1について説明する。
【0010】
図1は本実施形態の処理内容を示す図面である。入力信号は、何らかのデバイスに従属した色空間の信号である。これは例えば、スキャナAでの読み取りで得られたRGB信号や、あるプリンタBに対して出力すべきCMYK信号である。複写機で適用する場合には、スキャナで読み取られたRGB信号であり、プルーフを目的とする場合には、ターゲットとする印刷機に対して出力するCMYK信号である。
【0011】
このような入力信号が入力色→Lab変換部101に入力されて、デバイス独立な色空間であるLab空間の信号に変換される。本実施形態では、この変換は、入力色→Lab LUT102を用いたLUT変換で実現される。このとき、変換に用いられるテーブルには、入力色空間に適したテーブルをセットする必要がある。たとえば、スキャナAに従属するRGB色空間が入力の場合には、スキャナAに従属なRGB信号値とLab値との対応を表す3次元入力/3次元出力のRGB→Lab変換テーブルをLUTとしてセットする。同様に、プリンタBに従属するCMYK色空間が入力の場合には、プリンタBに従属なCMYK信号値とLab値との対応を表す4次元入力/3次元出力のCMYK→Lab変換テーブルをLUTとしてセットする。図2にLUTの例を示す。図2の例は、RGB各々が8ビットであるRGB信号値とLab値との対応を示しており、実際のLUTとしてはLab値のみが格納されている。
【0012】
101では、入力信号からテーブルのアドレスを計算してLUTからLab値を取り出し、取り出したLab値を用いて補間演算を行い、入力信号に対応するLab値を求める。
【0013】
101で求められたLab信号は、次にLab→DeviceRGB変換部104に入力され、DeviceRGB->Lab LUT105を用いて、プリンタ部107に従属した空間であるDeviceRGB空間の信号に変換される。
【0014】
ここで、入力色空間がRGB空間である場合、その色域はプリンタの色再現域よりも広い場合が多いため、色空間圧縮変換部103でプリンタ107の色再現範囲へのマッピングを行ってから、Lab->DeviceRGB変換部104にLab信号を入力する。
【0015】
104でDeviceRGB色空間に変換された信号は、DeviceRGB→CMYK変換部106でプリンタ107に従属なCMYK色空間に変換され、プリンタ107に転送される。RGB→CMYK変換についても、様々な公知の方法があり、どのようなものを用いてもかまわない。
【0016】
本実施形態では、次の変換式:
K = min(1.0-R,1.0-G,1.0-B)
C = (1.0-R) - K
M = (1.0-G) - K
Y = (1.0-B) - K
を用いるものとする。
【0017】
<Lab→DeviceRGB変換処理>
Lab→DeviceRGB変換部104およびDeviceRGB->Lab LUT105について詳細に説明する。
【0018】
Lab→DeviceRGB変換部では、カラーパッチ生成部108で保持されているDeviceRGB信号値と、カラーパッチ測色手段110により得られたLab測色値との対応関係をもとにして、変換処理を行う。
【0019】
(DeviceRGB->Lab LUT105の作成)
まず、第1に、カラーパッチ生成部108にて、図3に示すようなカラーパッチ画像を示すカラーパッチ信号を発生する。カラーパッチ信号は、DeviceRGB→CMYK変換部106のみを通るような処理経路で、プリンタ107に転送され、プリンタ107によってカラーパッチ画像109が形成される。
【0020】
カラーパッチ信号は、DeviceRGB空間を均等に分割するように生成される。図3では、RGBがそれぞれ8ビットのRGB空間を9x9x9に均等分割し、729個のパッチを得る例を図示している。ここで、本来プリンタ107に従属な色空間はCMYK色空間であるが、RGB空間からの変換ルールによりCMYK色空間に変換可能であるという意味で、RGB空間をプリンタ107に従属な色空間である、と考える。
【0021】
第2に、得られたカラーパッチ画像109をカラーパッチ測色手段110により測色し、各パッチのLab測色値を得る。得られたLab測色値の1例を、図4に示す。
【0022】
この操作により、カラーパッチ生成部108で生成されたRGB値とカラーパッチ測色手段110で測色されたLab測色値を得ることができる。よって、DeviceRGB空間を均等に分割した点について、DeviceRGBとLab測色値の対応関係を格納するDeviceRGB->Lab LUTを得ることができる。
【0023】
(Lab→DeviceRGB変換)
作成されたDeviceRGB->Lab LUTを用いて、Lab→DeviceRGB変換を行うわけだが、ここで問題がある。LUT計算を行う際には、公知の手法である立方体補間、四面体補間などの補間演算が用いられるが、これらは、テーブルの入力側のグリッドが均等なテーブル値でなければ計算が行えない。しかしながら、上述の処理で求められたDeviceRGB->Lab LUTは、入力となるLab値に対するテーブル値が均等でないために、Lab値を入力とする通常の補間演算を行うことができない。
【0024】
そこで、本実施形態では、以下の手順により、Lab→DeviceRGB変換を行う。
【0025】
まず、第1に、DeviceRGB->Lab LUT 中のLab値と、入力Lab信号との距離(Lab色差式による色差と等価)を計算して、格納する。この距離をdで表すこととする。
【0026】
第2に、DeviceRGB->Lab LUT中から、入力されたLab値に対して距離dが小さい順に、N個のエントリを選択する。
【0027】
このとき、Lab値が近い順番に、
DeviceRGB1 Lab1 d1
DeviceRGB2 Lab2 d2
DeviceRGB3 Lab3 d3
・・・
と表記することとする。図5にLab1,Lab2,・・・を選択する様子を示す。
【0028】
第3に、入力Lab値に対するDeviceRGB値を以下のようにして計算する。
【0029】
f(x)は、図6に示すような形状を持つ関数である。つまり、Lab空間上で、より近傍にあるLab値に対するRGB値には、より大きい重みをつけて補間計算をする、ということになる。
【0030】
補間計算に用いるテーブル値の個数Nは、Lab空間全域において、定数(たとえば8)としてもよい。
【0031】
しかしながら、DeviceRGB→CMYK変換部の手法によっては、図4に示したように、明度L*が低い領域では測色値が密集しているため、Nを定数とした場合に不都合が起きることがある。この領域において、Nが小さすぎると、入力Lab値と選択されたサンプル点のLab値との距離が小さすぎるために少数のサンプル点のみを大きい重みで補間計算してしまう。結果として、DeviceRGB空間における階調ジャンプ、低明度領域でのホワイトバランスの崩れ、などの問題を生じてしまいやすい。
【0032】
そこで、図7に示すように、入力Lab値のLの値に応じてサンプル数を変化させて補間計算を行うようにすると、前述の問題の解決への効果が高い。さらに、高明度領域においても、補間計算に使うサンプルを制限することになり、色の濁りなどが生じにくくなる。なお、図7に図示した関数N(L)では、L=0に対しては128という値をとり、L=100に対しては4という値をとるようにした、1/4乗関数を例として示した。
【0033】
(色空間圧縮)
色空間圧縮変換部103で行われる色空間圧縮方法について説明する。色空間圧縮としては様々な方法が考えられる。例えば、特開平8-130655号公報で開示されている均等色空間内で色空間圧縮処理を行う方法が考えられる。
【0034】
その他の例として、カラーパッチ測色手段110により得られるLab測色値を用いて色空間圧縮変換条件を設定する方法を説明する。
【0035】
この色空間圧縮方法では、色再現範囲外の入力色に対して、入力色から色再現範囲に垂線を下ろした点のLab値に対して距離dが小さく、かつ色再現範囲外縁に位置するLab値を、DeviceRGB->Lab LUT中のLab値から所定個数(例えば8)選択する。色再現範囲外縁に位置するデータは、DeviceRGB空間を示す立方体の6平面上に位置するデータである。つまり、色再現範囲外縁に位置するデータは、カラーパッチ生成部108で生成されるRGB値に基づき予め検出することができる。
【0036】
そして、上述した入力Lab値に対するDeviceRGBを求める方法と同様に、選択された所定個数のLab値を距離dで重み付けをした補間処理を行い、色再現範囲外の入力色に対応する色再現範囲内の変換Lab値を求める。
【0037】
この色空間圧縮方法によれば、色再現範囲外の入力色を、入力色に近似した色を有するLab値を色再現範囲外縁付近の色に変換することができる。つまり、色再現範囲外の色を色鮮やかな色に良好に変換することできる。
【0038】
(実施形態2)
図8に実施形態1の変形例である実施形態2の構成を示す。本実施形態では、デバイス独立色空間からプリンタに従属した色空間への変換を入力色からデバイス独立色空間への変換と同様に、LUT処理で行う点が実施形態1との違いである。
【0039】
入力色→Lab変換部801、入力色→Lab LUT802は、実施形態1の101、102と同じ処理を行った後、Lab->CMYK変換部803では、Lab->CMYK LUT804を用いてLUT変換を行う。Lab->CMYK変換されたCMYK信号がプリンタ805に送られて出力される。Lab→CMYK LUT804は、次のようにして作成される。カラーパッチ生成部806で生成されたDeviceRGBカラーパッチ画像をDeviceRGB->CMYK変換部807でDeviceCMYKに変換後、プリンタ807で出力する。出力されたカラーパッチ808をカラーパッチ測色手段809で測色して、得られた測色値とカラーパッチ生成部806で生成されたRGB値をもとに、Lab->CMYK LUT作成部810にて、LUTを作成する。
【0040】
Lab->CMYK LUT作成部810の処理は、実施形態1における色空間圧縮処理とLab->DeviceRGB変換処理とDeviceRGB->CMYK変換処理を、LUTの入力とするLabのグリッド値に対して行うことで得られる。
【0041】
例えば、Lab値を8ビット信号として扱うものとすると、Lが0から255まで、a,bが-128から127まで16刻みで値をとるものとして、Labのグリッドを構成し、それぞれのグリッド値に対して上述の処理をを行えばLab->CMYK LUTができあがる。
【0042】
このような構成にすれば、実施形態1において、演算処理で行っていたLab色空間からCMYK色空間への変換をLUTで行うことができ、計算が効率化できる。
【0043】
(実施形態3)
本実施形態では、近年、インターネット上で標準的な色空間となりつつあるsRGB色空間を入力色空間とした場合の構成を示す。sRGB色空間は、XYZ色空間との対応が定義づけられており、デバイス独立色空間として考えることが可能である。そこで、sRGB色値をXYZ値、Lab値に変換し、さらに、上で述べたようなLabからプリンタ色空間への変換を行う計算を行えば、プリンタでsRGB色空間の信号を再現することが可能である。
【0044】
図9に本実施形態の構成を示す。入力されたsRGB信号は、sRGB→CMYK変換部901において、sRGB→CMYK LUT902を用いたLUT変換がなされて、CMYK値に変換され、プリンタ903に送られて出力される。sRGB→CMYKLUT902は、sRGB->CMYK作成部908で、カラーパッチ測色手段907でカラーパッチ906を測色した測色値とカラーパッチ生成部904で生成されたRGB値をもとにして、作成される。
【0045】
sRGB->CMYK LUTの作成は、次のようにして行う。入力となるsRGB信号を8ビット信号として扱うものとして、sRGBのグリッドを17x17x17のグリッドとして構成する。そして、それぞれのグリッド値に対して、sRGB→XYZ、XYZ→Labの変換を定義式に従って演算した後、ここまで述べてきたLab->DeviceRGB変換処理とDeviceRGB->CMYK変換処理を行って、sRGB->CMYK LUTを得る。
【0046】
(実施形態4)
本実施形態では、実施形態1で説明した、DeviceRGB->CMYK変換部を別の変換方法で置き換える例を示す。他の処理は実施形態1と同一である。
【0047】
図10は、本実施形態で用いられるDeviceRGB->CMYK変換の処理の流れを示す図面である。入力され、[0:1]に正規化されたDeviceRGB値は、1001で反転処理されてCMY信号に変換される。その後、1002で、
C = C^γ
M = M^γ
Y = Y^γ
のようにパラメータγを用いてガンマ変換される。ガンマ変換されたCMY信号は1003に示すようなグリッド(格子点)を用いた補間演算によってCMYK信号に変換される。
【0048】
補間演算処理1003で用いられるグリッド1004は、CMY各々が[0:1]の範囲を取るようにしたCMY空間上における立方体の頂点に位置し、各グリッドは次のような対応CMYK値を持つ。
【0049】
【0050】
入力されたCMY値1005は、上記の各々のCMYグリッド値との距離を計算され、距離に応じた重みで対応CMYK値が線形の重み付け演算がなされて、CMYK値が出力される。
【0051】
一般に、電子写真プリンタではトナーの転写性や定着性、インクジェットプリンタではインクの浸透性などに依存して、2次色(RGB)を2色分のトナー量で出力できない、あるいは、Bkを4色分のトナー量で出力できない場合がある。本実施形態では、出力するプリンタが2次色については1.8色分のトナーしか乗らず、Blackについては2.2色分しかトナーが乗らないものとし、Red,Green,BlueのCMY値、CMY = (0,1,1),(1,0,1),(1,1,0)に対して、対応するCMYK値は、CMYK = (0,0.9,0.9,0),(0.9,0,0.9,0),(0.9,0.9,0,0)と設定している。また、Blackに対応するCMYK値は、CMYK = (0.4,0.4,0.4,1)としている。
【0052】
より一般的に書けば、2次色トナー量をcol2、Blackトナー量をcol4とすると、R, G, B, BkのCMYK値を以下のように設定する。
【0053】
Red= (0, col2/2, col2/2, 0)
Green= (col2/2, 0, col2/2, 0)
Blue= (col2/2, col2/2, 0, 0)
Black= ((col4-1)/3, (col4-1)/3, (col4-1)/3, 1)
【0054】
もちろん、これらの数値や定義は、これに限るものではなく、デバイス特性あるいは出力目的に応じて、自由に設定することができる。例えば、
Black = (0, 0, 0, 1)
とすれば、RGB=(0,0,0)で表わされる純Blackを黒トナー単色で印字でき、100%UCRが実現できる。
【0055】
このように、本実施形態では、記録材量を制限するための条件(2次色量、ブラック量)に基づき、3次元色空間上において出力デバイスで再現可能な色を定義する立体(図10、103に示されている立方体)の出力値でカラーパッチを出力デバイスに作成させる。よって、Lab→DeviceRGB変換部104において、設定された条件に応じた適切な処理を行なうことができる。
【0056】
図11に、本実施形態で説明したDeviceRGB->CMYK変換を用いて、実施形態1のようにして、カラーパッチをプリンタに出力し、出力されたカラーパッチを測色して得られたLab測色値の分布を示す。この時のパラメータは、
γ = 1.6
col2 = 1.8
col4 = 2.2
である。図4に示した実施形態1によるDeviceRGB->CMYK変換を用いた出力パッチのLab測色値分布と比較して、L*が低い領域での分布の密度が薄くなり、L*が高い領域での密度が高くなっていることが分かる。このようにして出力したパッチを用いれば、実施形態1で述べたような問題をかなり改善することができる。
【0057】
そして、さらに、実施形態1のように、DeviceRGB→LabLUTからLab→DeviceRGBLUTを作成する際に、L値に応じてサンプル数を変更することにより、低明度領域でのサンプルの密集が原因となり生じる、DeviceRGB空間における階調ジャンプ、低明度領域でのホワイトバランスの崩れを解決することができる。
【0058】
また、カラーパッチの測色値分布の密度をなるべく明度によらないものにするために、出力するプリンタの階調特性に応じて、γ値を適当に変化させるとさらに効果的である。なお、本実施形態で述べたようなガンマ変換のほかにも、多項式関数など他の計算方法を用いてもよい。
【0059】
(実施形態5)
図12に実施形態5の処理手順を示す。本実施形態では、実施形態2と同様に、デバイス独立色空間からプリンタ色空間への変換および入力色からデバイス独立色空間への変換をLUT変換で行う。さらに、本実施形態では、それらのLUT変換処理で用いられるLUTの較正を行う。
【0060】
CMYK->Lab LUT1204およびLab->CMYK LUT1205を用いて、CMYK->Lab変換部1201、Lab->CMYK変換部1202で処理しプリンタ部で出力するシステムは、プルーフ、すなわち、印刷機の出力画像をプリンタでカラーマッチングによりシミュレートするシステムとして、一般的である。
【0061】
CMYK->Lab変換部1201に入力されるCMYK信号は、印刷機の特性に依存したCMYK信号である。入力されたCMYK信号は、印刷機デバイスに従属するCMYK空間とデバイス独立色空間(本実施形態ではLab色空間)との対応関係を保持するCMYK->Lab LUT1204を用いたCMYK->Lab変換により、デバイス独立な色空間(本実施形態ではLab空間)に変換される。
【0062】
変換されたLab信号は、Lab->CMYK変換部1202により、プリンタに従属するCMYK空間とLab色空間との対応関係を保持するLab->CMYK LUT1205を用いて、CMYK色空間に変換されてプリンタから出力される。
【0063】
この時、CMYK->Lab変換、Lab->CMYK変換ともLUTを読み込み、入力信号でLUTをアドレッシングして補間計算を行うようにして行われる。
【0064】
このようなカラーマッチング方法は、PostScriptにおけるCRDを用いたカラーマッチング、あるいはICCプロファイルを用いたカラーマッチングで行われている。特にICCプロファイルは、デバイス従属な空間とデバイス独立な空間との相互変換を可能にするよう、CMYK->Lab LUT およびLab->CMYK LUTを持っている。
【0065】
Lab->CMYK LUTおよびCMYK->Lab LUTは、カラーパッチ生成部1206を介してCMYKカラーパッチをプリンタ部1203から出力して、得られたカラーパッチ1207をカラーパッチ測色手段1208で測色することにより得られる測色値を基にして、Lab->CMYK LUT作成部1211、CMYK->Lab LUT作成部1212で作成される。
【0066】
ここで、Lab->CMYK LUT作成部1211は実施形態1におけるLab->CMYK変換方法を用いてLUTを作成する。しかしながら、実施形態1のLab->CMYK変換方法はRGBカラーパッチの測色値を基にしてLUTを作成しているので、本実施形態におけるCMYKカラーパッチの測色値をそのまま利用することができない。
【0067】
CMYを混色するとKを再現することができるために、複数の異なるCMYK値の測色値が同一になる場合がある。測色値以外に色のみえに影響を与える要素(例えば、光沢度など)から出力色におけるKの量は規則的に変化させることが望ましい。そこで、本実施形態では、RGB色空間を仲介してLabをCMYK値に変換する。そのために、RGBカラーパッチの測色値テーブルを擬似的に作り出すために、DeviceRGB→LabLUTを作成する。この処理により、Labをデバイスに従属な信号に変換する際に、Kのことを考慮せずにすみ、処理を簡単にすることができる。
【0068】
CMYK->Lab LUT作成部1212は、CMYKカラーパッチの測色値テーブルを用いた補間計算で、CMYK->Lab LUTを作成する。作成されたLUTは記憶装置1213に記憶され、Lab->CMYK変換部1202で利用されるLab->CMYK LUT1205としてセットされたり、他のプルーフシステムのCMYK->Lab変換部で利用されるCMYK->Lab LUTとしてセットされたりして利用される。
【0069】
各モジュールの詳細に付いては後述する。
【0070】
図13は本実施形態の実現例を示す図面である。
【0071】
図13は、一般的な計算機システムを模式化したものである。図12に示した各処理モジュール1201、1202、1206、1209、1211、1212は、RAM1303あるいはROM1304に配置されたプログラムとして実現され、CPU1302に読み出されて実行される。LUT1204、1205は、RAM1303上に確保された領域として実現される。プリンタ1312は、CPU1302で実行されるプリンタドライバによりプリンタI/F1311を介して制御され、プリンタ部1203として機能する。また、プリンタ部1203としては、ネットワークI/F1305を介してネットワーク1306上の別のプリンタを用いてもよい。カラーパッチ測色手段1208は、シリアルI/F1309を介して制御されるカラー測色機1310として実現される。記憶装置1213としては、HDD1308を用いる。モニタ1314はビデオI/F1313を通して制御され、各モジュールを制御するためのGUI、カラーパッチの表示などに用いられる。キーボード1301、マウス1307は、前記GUIへの入力などに用いられる。
【0072】
図14、図15は図12に示した各モジュールの詳細を示す図面である。
【0073】
カラーパッチ生成部1206により生成されたCMYK値をプリンタ部1203に出力して得られたカラーパッチ1207をカラーパッチ測色手段1208で測色することにより、CMYK→Lab測色値対応テーブル1401を得る。カラーパッチ生成部では、例えば、以下のようなCMYK値を持つカラーパッチ画像を生成する。
【0074】
C M Y K
0 0 0 0
32 0 0 0
64 0 0 0
・・・・・・・・
224 255 255 255
255 255 255 255
この例では、C,M,Yのそれぞれが32刻み、Kが51刻みの値を取り、9x9x9x5個の色値を持つカラーパッチを生成する。もちろん、CMYK値はこれにかぎられるものではない。
【0075】
これらCMYK値と、CMYK値に対応するパッチの測色値の(9x9x9x5個の)組み合わせがCMYK->Lab測色値対応テーブル1401となる。
【0076】
次に、CMYK->Lab LUT作成部1212の詳細について説明する。CMYK->Lab LUT作成部は、CMYKグリッド発生部1402、CMYK->Lab変換部1403からなり、CMYK->Lab LUT1404を作成する。
【0077】
CMYKグリッド発生部1402では、カラーパッチ生成部1206において発生したようなCMYK値の組み合わせを、ユーザーの指定したグリッド数で発生させる。例えば、C,M,Y,Kをそれぞれ32刻みとして、9x9x9x9個のCMYK値を発生させる。こうして生成されたCMYK値は、CMYK->Lab変換部1403に入力され、パッチ生成/測色によって得られたCMYK->Lab測色値対応テーブル1401を用いた補間計算により、Lab値に変換される。変換されたLab値は、CMYKグリッド発生部1402で発生したCMYK値の情報とともに、CMYK→Lab LUT1404に格納される。
【0078】
Lab->CMYK LUT作成部1211は、Labグリッド発生部1420、色空間圧縮変換部1421、Lab->DeviceRGB変換部1422、DeviceRGB→Lab LUT1412、およびDeviceRGB->CMYK変換部1411からなり、概略実施形態2で説明した方法を用いてLab->CMYK LUT1423 を作成する。Labグリッド発生部1420は、ユーザーにより指定されたグリッド数で、Labグリッド値を生成する。例えば、Lab値を8ビット信号として扱い、ユーザーが17x17x17のグリッド数を指定した場合には、Lが0から255まで、a、bが-128から127まで16刻みで値をとるものとして、4913(=17x17x17)個のLabグリッド値を生成する。こうして生成されたLab値は、色空間圧縮部1421、実施形態1で説明した処理を行なうLab→DeviceRGB変換部1422、および実施形態4で説明した処理(図10)を行うDeviceRGB->CMYK変換部1411によりCMYK値に変換される。変換されたCMYK値は、Labグリッド発生部1420で発生したLabグリッドの情報とともに、Lab->CMYK LUT1423に格納される。
【0079】
ここで、Lab->DeviceRGB変換部1422にとって必要なDeviceRGB→Lab LUT1412を得るためには、DeviceRGB->Lab LUT作成部1209の処理を前もって行っておかなくてはならない。
【0080】
DeviceRGB→Lab変換部1209は、DeviceRGBグリッド発生部1410で発生されたDeviceRGB→LabLUTにおけるグリッドに対応するRGB値に対して以下の処理を行なう。
【0081】
まず、Lab->CMYK LUT作成部1211で用いられるモジュールであるDeviceRGB->CMYK変換部1411を用いて、設定された2次色量、Black量およびガンマ値に基づきRGB値をCMYK値に変換する。
【0082】
CMYK->Lab LUT作成部1212で用いられるモジュールであるCMYK->Lab変換部1403により、CMYK→Lab測色値対応テーブル1401を用いてCMYK値に対応するLab値を求める。
【0083】
例えば、DeviceRGBグリッド発生部1410の発生するRGBグリッド値を
R G B
0 0 0
0 0 32
0 0 64
・・・・・
255 255 224
255 255 255
とすれば、これらのグリッド値に対するLab値が計算で得られる。つまり、RGBカラーパッチを生成して測色したのと同様のDeviceRGB→LabLUT1412を得ることができる。
【0084】
本実施形態によれば、DeviceRGB→LabLUT作成部1209においてDeviceRGB→CMYK変換部1411を用いるので、設定された2次色量、Black量およびガンマ値に応じたDeviceRGB→LabLutを作成することができる。すなわち、Lab→DeviceRGB変換部において設定された2次色量、Black量で適切に再現できるDeviceRGB値に変換することができる。そして、DeviceRGB→CMYK変換部において、同様に、設定された2次色量、Black量およびガンマ値に応じた処理を行なうので、Kを設定された条件に応じて適切に作成することができる。
【0085】
つまり、本実施形態によれば、設定条件に基づき、Kが規則的に使用されるようにLab→CMYKLUTを作成することができる。
【0086】
なお、本実施形態によれば、設定条件にかかわらずにカラーパッチを作成している。そして、DeviceRGB→LabLUT作成部1209において、測色値(CMYK→Lab測色値対応テーブル1401)から設定条件に対応するものを選択して、後の処理に使用している。
【0087】
このようにすることにより、ユーザが設定条件を再設定する度に、カラーパッチを作成し測色する必要がなくなる。前回の測色結果を用いることができる。
【0088】
また、色空間圧縮変換部1421を、DeviceRGB→LabLUT作成部の処理に応じて作成するようにしても構わない。設定された2次色量、Black量に応じて、出力デバイスの色再現領域は変化する。したがって、設定条件に対応した色再現領域を求め、色空間圧縮変換部の変換条件を最適化することにより、さらに良好な色再現を実現することができる。
【0089】
設定条件に対応した色再現領域の境界は、例えば、図10の1003に示される6面体の6平面に対応するLab測色値になる。よって、6面体のRGBCMYWBkの8頂点に対応するLab測色値を求め、これらの8頂点からLab色空間上で6面体を推測することにより色再現領域を推測することができる。そして、推測された色再現領域を用いて実施形態1で説明した色空間圧縮方法を行なうことにより、色空間圧縮変換部1421の変換条件を最適化することができる。
【0090】
図15は、上記の処理を制御するためのユーザーインターフェースの例を示す図面である。GUI1500は、カラーパッチ生成部1206が出力すべきパッチ画像を表示するビュー1501を持つ。このビューは、カラーパッチ生成部1206が間違いなくパッチ画像が生成できているかどうかを確認するために用いられる。また、パッチ出力、測色、CMYK->Lab LUT作成およびLab->CMYK LUT作成を指示するボタン1502から1505を持ち、上記各処理の開始を指示する。LUT作成に際しては、CMYK->LUT LUT設定フィールド1506内のグリッド数設定1507で、CMYK->Lab LUTのグリッド数を設定できる。これは例えばプルダウンメニューとして、9x9x9x9や17x17x17x17などのグリッド数が選べるようにしておく。Lab->CMYK LUT設定フィールド1508内では、1507と同様なグリッド数設定1509が行えるのに加えて、出力するプリンタのデバイス特性を設定できる。デバイス特性の個別設定1510にあるフィールドでは、2次色トナー量、Blackトナー量、階調補正ガンマを数値的に設定するようになっており、これらの数値は、実施形態4で説明したcol2、col4、γに設定されてDeviceRGB->CMYK変換部1411において変換の際のパラメータとして使用される。また、デバイス特性保存ボタン1513により、この設定を保存することができ、保存した設定はデバイス特性読み込みボタン1514で読み込んで再び使用することができる。また、デバイス特性の推奨値を得たい場合には、デバイス推奨値設定フィールド1511で、デバイスの種類を指定するようにすることもできる。この場合、表示されているデバイス名とそのデバイスに適した2次色トナー量、Blackトナー量、階調補正ガンマはともに記憶されており、デバイス名を指定すれば、2次色トナー量、Blackトナー量、階調補正ガンマが自動的にセットされる。なお、個別設定とデバイス推奨値設定は、チェックボタンで排他的に指定されている。一方が指定されている場合は、他方をグレーアウトする、などの表示をすれば、選択状態がわかりやすい。
【0091】
図16および17に、GUIからパッチ出力ボタン1502、測色ボタン1503、CMYK->Lab LUT作成ボタン1504、Lab->CMYK LUT作成ボタン1505により各動作が指示された場合の処理の流れを示す。
【0092】
パッチ出力ボタン1502が押下されると、S1600でパッチ出力を開始する。次にS1601でCMYK->Lab測色値対応テーブルメモリの領域を確保し、S1602でカラーパッチを生成する。S1603でCMYK->Lab測色値対応テーブルにCMYK値を格納する。次にS1604で出力するプリンタを選択して、S1605でカラーパッチ画像をプリンタに出力して、処理を終了する。
【0093】
プリンタで出力されたカラーパッチが得られたら、次は測色に入る。出力されたカラーパッチを測色機にセットし、測色ボタン1503を押下してS1610に処理を移す。S1611で測色機に測色を開始するようにシリアルI/Fを介してコマンドを送り、S1612で測色機から測色値を受け取る。S1613でCMYK->Lab測色値対応テーブルに測色値を格納して、CMYK->Lab測色値対応テーブル1401を完成させ、処理を終える。
【0094】
次に各LUTを作成する。
【0095】
CMYK−>Lab LUT作成ボタン1504が押下されると、S1620でLUT作成を開始する。S1621で、まず1507で指定されているグリッド数をチェックし、S1622では指定されたグリッド数に応じたメモリ領域をCMYK->Lab LUT用メモリとして確保する。S1623でグリッド数に応じたCMYKグリッド値を生成し、S1624でグリッド値をLab値に変換して、S1625でLab値をCMYK->Lab LUTメモリに格納して、処理を終了する。
【0096】
Lab->CMYK LUT作成ボタン1505が押下されると、S1700でLUT作成を開始する。S1701でGUI上の設定値、グリッド数、2次色トナー量、Blackトナー量、階調補正ガンマの値を取得し、記憶する。その後、S1702でDeviceRGB->Lab LUTを作成するための処理に入る。S1710では、DeviceRGB->Lab LUTを格納するメモリ領域を確保する。S1711でDeviceRGBグリッド値を生成し、DeviceRGB->Lab LUTに格納するとともに、S1712のDeviceRGB→CMYK変換、S1713のCMYK->Lab変換を通して、Lab値に変換し、S1714でDeviceRGB->Lab LUTメモリに格納して処理を終える。
【0097】
DeviceRGB->Lab LUTが得られたら、S1703で、1509で指定されたグリッド数に応じたLab->CMYK LUT用のメモリを確保し、S1704で、指定されたグリッド数に応じたLabグリッド値を生成する。生成されたLabグリッド値は、S1705の色空間圧縮処理、S1706のLab->DeviceRGB変換、S1707のDeviceRGB->CMYK変換処理を経てCMYK値に変換され、S1708でLab->CMYK LUTに格納されて、処理を終了する。
【0098】
(変形例)
上記実施形態では、デバイス独立な色空間としてLabを用いたが、XYZやLuvなどの他の空間を用いても構わない。
【0099】
また、出力デバイスとしてプリンタを用いて説明したが、印刷デバイスなどの他の出力デバイスを用いても構わない。同様に、プリンタ部に転送する色信号もYMCKに限らず他の色信号を用いても構わない。
【0100】
また、出力するパッチ数を729個にしたが、他の数でも構わない。
【0101】
また、図4に示したように、補間計算に用いるテーブル値の個数Nを明度Lに基づき設定したが、明度Lだけでなくaおよびbも考慮して3次元的に設定するようにしても構わない。
【0102】
また、前述した実施形態の機能を実現する様に各種のデバイスを動作させる様に該各種デバイスと接続された装置あるいはシステム内のコンピュータに、前記実施形態機能を実現するためのソフトウエアのプログラムコードを供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(CPUあるいはMPU)を格納されたプログラムに従って前記各種デバイスを動作させることによって実施したものも本発明の範疇に含まれる。
【0103】
またこの場合、前記ソフトウエアのプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコード自体、及びそのプログラムコードをコンピュータに供給するための手段、例えばかかるプログラムコードを格納した記憶媒体は本発明を構成する。
【0104】
かかるプログラムコードを格納する記憶媒体としては例えばフロッピーディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等を用いることが出来る。
【0105】
またコンピュータが供給されたプログラムコードを実行することにより、前述の実施形態の機能が実現されるだけではなく、そのプログラムコードがコンピュータにおいて稼働しているOS(オペレーティングシステム)、あるいは他のアプリケーションソフト等と共同して前述の実施形態の機能が実現される場合にもかかるプログラムコードは本発明の実施形態に含まれることは言うまでもない。
【0106】
更に供給されたプログラムコードが、コンピュータの機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに格納された後そのプログラムコードの指示に基づいてその機能拡張ボードや機能格納ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も本発明に含まれることは言うまでもない。
【0107】
【発明の効果】
本発明によれば、出力デバイスの非線形出力特性に基づき高精度な色再現を可能な変換条件を求めることができる。
【0108】
さらに、記録材料の制限を適切に行なえることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1の構成を示す図面
【図2】入力色->Lab LUT102の例を示す図面
【図3】カラーパッチ109の例を示す図面
【図4】実施形態1におけるカラーパッチ測色手段110により測色された測色値を示す図面
【図5】 Lab値選択(Lab->DeviceRGB変換106)処理を示す図面
【図6】距離に応じた重み付け関数を示す図面
【図7】サンプル点数の関数を示す図面
【図8】実施形態2の構成を示す図面
【図9】実施形態3の構成を示す図面
【図10】実施形態4におけるDeviceRGB->CMYK変換の処理の流れを示す図面
【図11】実施形態4におけるカラーパッチ測色手段110により測色された測色値を示す図面
【図12】実施形態5の構成を示す図面
【図13】システムの具体的構成例
【図14】実施形態5の処理を示す図面
【図15】実施形態5の処理を示す図面
【図16】 GUIの例
【図17】処理の流れの例ー1
【図18】処理の流れの例ー2
Claims (8)
- デバイス独立色空間で示される変換対象値を出力デバイスに従属な色空間で示される色値に変換する色処理方法であって、
前記出力デバイスによって出力されたカラーパッチのデバイス独立色空間で示される測色値を入力する入力工程と、
前記測色値に基づき、デバイス独立色空間で示される変換対象値を、黒成分を含まない3色成分で示される色値に変換する変換工程と、
記録材量を制限するための条件を設定する条件設定工程と、
前記設定された条件に基づき、3次元色空間上において出力デバイスで再現可能な色を定義する立体の頂点における黒成分を含む複数の色成分で示される色値を算出する頂点色値算出工程と、
前記変換工程によって変換された3色成分で示される色値に対応する前記黒成分を含む複数の色成分で示される色値を、前記立体の頂点における黒成分を含む複数の色成分で示される色値から補間処理を用いて算出する色値算出工程とを有し、
前記記録材量を制限するための条件には、2次色量およびブラック量が含まれ、
前記出力デバイスで再現可能な色を定義する立体の頂点は、赤、緑、青、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック、ホワイトに対応し、
前記赤、緑、青は、前記2次量に基づき算出され、前記ブラックは前記ブラック量に基づき算出されることを特徴とする色処理方法。 - さらに、ガンマ値を設定することを特徴とする請求項1記載の色処理方法。
- 前記カラーパッチは、前記色値算出工程を用いて算出された色値に基づき、前記出力デバイスによって出力されることを特徴とする請求項1または2記載の色処理方法。
- 前記記録材量を制限するための条件は、ユーザの指示に応じて設定されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の色処理方法。
- 前記ユーザの指示は前記出力デバイスの種類を指定するものであることを特徴とする請求項4記載の色処理方法。
- さらに、前記出力デバイスの色再現範囲外の変換対象値を、該出力デバイスの色再現範囲内にマッピングすることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の色処理方法。
- 請求項1乃至6のいずれかに記載の色処理方法を、コンピュータで実現するためのプログラムを格納する記録媒体。
- デバイス独立色空間で示される変換対象値を出力デバイスに従属な色空間で示される色値に変換する色処理装置であって、
前記出力デバイスによって出力されたカラーパッチのデバイス独立色空間で示される測色値を入力する入力手段と、
前記測色値に基づき、デバイス独立色空間で示される変換対象値を、黒成分を含まない3色成分で示される色値に変換する変換手段と、
記録材量を制限するための条件を設定する条件設定手段と、
前記設定された条件に基づき、3次元色空間上において出力デバイスで再現可能な色を定義する立体の頂点における黒成分を含む複数の色成分で示される色値を算出する頂点色値算出手段と、
前記変換工程によって変換された色値に対応する前記黒成分を含む複数の色成分で示される色値を、前記立体の頂点における黒成分を含む複数の色成分で示される色値から補間処理を用いて算出する色値算出手段とを有し、
前記記録材量を制限するための条件には、2次色量およびブラック量が含まれ、
前記出力デバイスで再現可能な色を定義する立体の頂点は、赤、緑、青、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック、ホワイトに対応し、
前記赤、緑、青は、前記2次量に基づき算出され、前記ブラックは前記ブラック量に基づき算出されることを特徴とする色処理装置。
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