JP3720115B2 - パワーチルトシリンダ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は船舶推進機のパワーチルトシリンダ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、船外機、船内外機等の船舶推進機のパワーチルトシリンダ装置として、船体と推進ユニットの間にシリンダ装置を介装し、シリンダ装置に圧力流体を給排して推進ユニットを船体に対し傾動可能に支持し、シリンダ装置は、シリンダと、このシリンダ内に挿入されるとともにロッドガイドを介してシリンダ外に延びるピストンロッドと、シリンダ内のピストンロッド端部に固定されてシリンダ内にピストンロッド収容側の第1室とピストンロッド非収容側の第2室とを区画形成するピストンと、第2室をピストン側室と反ピストン側室に区画するフリーピストンとから構成されてなるものがある。
【0003】
パワーチルトシリンダ装置では、ポンプが吐出する圧力流体をシリンダの第2室に供給するチルトアップ時に、ピストンがロッドガイドに当接することにより上限位置が決まる。このとき、シリンダを保護するため、シリンダの内圧上昇を抑える必要がある。
【0004】
チルトアップ操作時にシリンダの内圧上昇を抑える従来技術として、シリンダの第2室にフリーピストンがない油圧回路の場合、ピストンに第1室と第2室とを連絡する開閉弁と、この開閉弁を開放操作する操作部材を配設し、操作部材が、チルトアップ時にロッドガイドに当接することにより押動されてピストンの開閉弁を開放するように動作し、第1室と第2室とを導通させるものがある。これによれば、チルトアップの上限位置において、ピストンに設けた操作部材がロッドガイドに当接すると、開閉弁が開いて第1室と第2室とが導通するものとなる結果、第2室に供給されていた流体が第1室に逃げ、ひいては第1室からシリンダ外に排出され、シリンダの内圧上昇を抑えることができるものとなる。ところが、この従来技術では、シリンダの第2室にフリーピストンを設けると、ピストンの開閉弁を開いても、第2室におけるフリーピストンの反ピストン側室に供給された流体の流れを該フリーピストンが遮断するものとなり、この流体を上述の如くに第1室の側に逃がすことができないものとなるから、フリーピストンを備えることができない。
【0005】
そして、上述の従来技術では、航走中の推進ユニットに水中障害物が衝突して推進ユニットが跳ね上がる跳ね上がり時のように、シリンダの第1室の圧力が急激に上昇したとき、この圧力流体を第1室から第2室に逃がすショック弁をピストンに設けてあるが、この衝突後に第2室から第1室に圧力流体を戻すリターン弁をピストンに設けることができない。何故ならば、このようなリターン弁をフリーピストンを伴わないピストンに設けると、チルトアップのために第2室に供給した流体がリターン弁から第1室に逃げてチルトアップ不能となるからである。即ち、この従来技術では、ピストンにリターン弁を設けることができないから、推進ユニットが障害物との衝突による跳ね上がり後にすぐに元の位置に戻ることができないという不都合がある。
【0006】
この不都合を解消するものとして、特開昭60-1097 号公報に記載の如く、シリンダの第2室にフリーピストンを設け、ピストンにショック弁とリターン弁とを併せ備えたものが提案されている。これによれば、ピストンにリターン弁を備えたから、推進ユニットが障害物との衝突による跳ね上がり後にすぐに元の位置に戻ることができるものとなる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
然しながら、特開昭60-1097 号公報に記載の如くのフリーピストンを備えるパワーチルトシリンダ装置では、前述した如く、チルトアップの上限位置において開かれて第1室と第2室とを導通する開閉弁をピストンに設けることにより、第2室の流体を第1室側に逃がし、シリンダの内圧上昇を抑えることができない。
【0008】
従って、この特開昭60-1097 号公報に記載の従来技術では、ポンプと第2室とをつなぐ管路に、チルトアップ時の第2室の内圧上昇をリザーバに逃がすリリーフ弁を設けることとしている。このリリーフ弁の開放圧力は、チルトアップ時の第2室圧力(ポンプ吐出圧力)で開かず、推進ユニットの通常航走姿勢を安定維持するに足る第2室圧力よりも高い圧力に設定する必要がある。このため、チルトアップの上限位置に達する度に、リリーフ弁は、ポンプの吐出圧力がリリーフ弁の高い開放圧力を越えるまで上昇するのを待ってから開くものとなり、電力の消耗、ポンプの耐久性の点で改良が求められる。
【0009】
本発明の課題は、パワーチルトシリンダ装置において、フリーピストンを備えながら、チルトアップの上限位置でシリンダの内圧上昇を速やかに抑えることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の本発明は、船体と推進ユニットの間にシリンダ装置を介装し、圧力供給装置からシリンダ装置に圧力流体を給排して推進ユニットを船体に対し傾動可能に支持し、シリンダ装置は、シリンダと、このシリンダ内に挿入されるとともにロッドガイドを介してシリンダ外に延びるピストンロッドと、シリンダ内のピストンロッド端部に固定されてシリンダ内にピストンロッド収容側の第1室とピストンロッド非収容側の第2室とを区画形成するピストンと、第2室をピストン側室と反ピストン側室に区画するフリーピストンとから構成され、ピストンには、第1室が急激に圧縮されたときに開くショック弁と、推進ユニットの自重でピストン側室の流体を第1室に戻すリターン弁を配設してなるパワーチルトシリンダ装置において、前記フリーピストンにピストン側室と反ピストン側室とを連絡する開閉弁を配設し、前記ピストンロッドにこの開閉弁を開放操作する操作部材を配設し、上記操作部材は、シリンダ装置にフリーピストンの反ピストン側室から圧力流体を供給し、第1室から圧力流体を排出してピストンロッドをシリンダ外に押し出すチルトアップ時に、ロッドガイドに当接することによりフリーピストンの開閉弁を開放するように動作し、フリーピストンのピストン側室と反ピストン側室とを連絡するようにしたものである。
【0011】
請求項1に記載の本発明によれば下記▲1▼、▲2▼の作用がある。
▲1▼チルトアップの上限位置で、ピストンに設けてある操作弁がロッドガイドに押されて開き、フリーピストンの反ピストン側室から第1室へ向かう流路が逆止弁及び操作弁を介して導通される。これにより、第2室の反ピストン側室に供給される流体は、上記逆止弁、操作弁を通って第1室に逃げ、ひいては第1室からシリンダ外に排出され、シリンダの内圧上昇を抑える。
【0012】
▲2▼上記▲1▼の操作弁は、チルトアップの上限位置で、必ずロッドガイドに押され、直ちに開放せしめられるから、シリンダの内圧上昇は速やかに抑えられ、電力の消耗を低減し、ポンプの耐久性を向上できる。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1はパワーチルトシリンダ装置を示す回路図、図2はパワーチルトシリンダ装置の通常状態を示す模式図、図3はパワーチルトシリンダ装置の水中障害物との衝突による跳ね上がり状態を示す模式図、図4はパワーチルトシリンダ装置の跳ね上がり後の戻り状態を示す模式図、図5は船舶推進機を示す模式図である。
【0014】
船体11の船尾板11Aには、図5に示す如く、クランプブラケット12が固定され、クランプブラケット12にはチルト軸13を介してスイベルブラケット14が略水平軸まわりに傾動可能に、即ちチルトアップ及びチルトダウン可能に、枢着されている。スイベルブラケット14には、図示されない操舵軸を介して、推進ユニット15が操舵軸まわりに回動可能に枢着されている。推進ユニット15の上部にはエンジンユニット16が搭載され、推進ユニット15の下部にはプロペラ17が備えられている。即ち、船外機10は、以下に述べるチルトシリンダ装置100により、推進ユニット15を傾動可能としている。
【0015】
クランプブラケット12にはチルトシリンダ装置100のシリンダ18の基端部がピン結合され、スイベルブラケット14には、シリンダ18の内部に挿入されるとともにロッドガイド18Aを介してシリンダ18の外部に延びるピストンロッド19の先端部がピン結合されている。シリンダ18の内部は、ピストンロッド19の端部に固定されるピストン20により、ピストンロッド19収容側の第1室21と、ピストンロッド19非収容側の第2室22とに区画されている。
【0016】
このとき、チルトシリンダ装置100にあっては、ピストンロッド19のシリンダ内端小径部にピストン20を嵌合し、このピストンロッド19のシリンダ内端小径部に螺合されるピストンナット27によりスペーサリング28を介して該ピストン20をピストンロッド19に固定している。そして、ピストンロッド19のシリンダ内端小径部はピストン20を貫通し、その先端ロッド部19Aをピストン20の第2室22に臨む端面に突設せしめている(ロッド部19Aはピストン20と一体のロッド部に代えることもできる)。そして、ピストン20はシリンダ18との摺接部にOリング29Aを備え、ピストンロッド19との嵌合部にOリング29B、29Cを備えている。
【0017】
ピストン20には、ショック弁23とリターン弁24が相互に並設されている。ショック弁23は、ばね23Aにより閉弁せしめられており、障害物との衝突による衝撃力作用下におけるように、第1室21内の圧力が異常に上昇し、その上昇圧力が所定の圧力値以上に達した時点で開弁し、第1室21内の作動油を第2室22(ピストン側室22A)に移送可能としている。リターン弁24は、障害物との衝突による衝撃力吸収後、チルトアップされた推進ユニット15の自重作用下で第2室22(ピストン側室22A)内の圧力が所定の圧力値以上にまで達した時点で開弁可能とされている。
【0018】
尚、第2室22には、フリーピストン25がピストン20に近接配置されている。フリーピストン25は、第2室22をピストン側室22Aと反ピストン側室22Bに区画する。このとき、フリーピストン25は中央貫通孔25Aを備え、ピストンロッド19の前述したロッド部19Aをこの貫通孔25Aに嵌合可能としている。そして、フリーピストン25はシリンダ18との摺接部にOリング29Dを備え、ロッド部19Aの嵌合部にOリング29Eを備えている。フリーピストン25は、該フリーピストン25に設けたOリング29Dとシリンダ18の内面との摩擦力等により上記障害物との衝突による衝撃吸収の前後で一定位置に停留し、従ってショック弁23を経て第1室21から第2室22(ピストン側室22A)に移送される作動油の量と、リターン弁24を経て第2室22(ピストン側室22A)から第1室21に返送される作動油の量とを同一とすることを可能とし、シリンダ18に対するピストンロッド19の衝撃吸収後における復帰位置を衝撃吸収前におけるピストンロッド19の停留位置に確実に一致させることを可能としている。
【0019】
次に、上記チルトシリンダ装置100の作動回路について説明する。31はリザーバであり、作動油を貯留可能としている。32は可逆式直流モータ、33は可逆式ギヤポンプであり、ポンプ33はモータ32によって選択的に正転もしくは逆転可能とされている。34は開閉装置であり、シャトルピストン35、第1チェック弁36及び第2チェック弁37を有し、シャトルピストン35の第1チェック弁36側に第1シャトル室38を区画形成し、シャトルピストン35の第2チェック弁37側に第2シャトル室39を区画形成している。即ち、第1チェック弁36は、ポンプ33の正転時に管路42を介して供給される送油圧力によって開作動され、第2チェック弁37はポンプ33の逆転時に管路43を介して供給される送油圧力によって開作動される。また、シャトルピストン35は、ポンプ33の正転による送油圧力によって第2チェック弁37を開作動し、ポンプ33の逆転による送油圧力によって第1チェック弁36を開作動する。
【0020】
開閉装置34の第1チェック弁36と、シリンダ18の第2室22とは管路44によって連通されている。また、開閉装置34の第2チェック弁37と、シリンダ18の第1室21とは管路45によって連通されている。
【0021】
管路42に連なる管路42Aの中間部には逆止弁48が介装されている。即ち、船外機10のチルトダウン操作時に、シリンダ18のピストンロッド19が最大収縮位置に達し、シリンダ18の第2室22からポンプ33への返油がなくなった時点で、なおポンプ33が作動する場合に、上記逆止弁48が開作動し、リザーバ31からポンプ33に作動油を供給可能としている。
【0022】
また、管路43に連なる管路43Aの中間部には逆止弁49が介装されている。即ち、船外機10のチルトアップ操作時に、シリンダ18のシリンダ内容積は、ピストンロッド19のシリンダ18からの退出容積だけ増加することとなり、作動油の循環油量が不足することから、上記逆止弁49が開作動し、リザーバ31からポンプ33に循環油量の不足油量を補償可能としている。
【0023】
また、管路43の中間部には管路43Bを介してダウンリリーフ弁50が接続されている。即ち、船外機10のチルトダウン操作時に、シリンダ18の容積はピストンロッド19のシリンダ18への侵入容積だけ減少することとなり、作動油の循環油量に余りを生ずることから、上記ダウンリリーフ弁50が開作動して、ポンプ33の吐出油をリザーバ31に戻すことを可能としている。
【0024】
また、管路44の中間部には第2室用リリーフ弁51が接続されている。即ち、推進ユニット15が任意のアップ位置に保持される状態での後進航走下で、推進ユニット15が障害物に衝突し、シリンダ18の第2室22における圧力が異常に上昇すると、上記第2室用リリーフ弁51が開作動し、圧力上昇した作動油をリザーバ31に逃すことを可能としている。
【0025】
また、シリンダ18の第1室21に連通されている管路45と、第2室22に連通されている管路44との間にはバイパス管路46を介して手動弁52が介装されている。即ち、手動弁52を開操作することにより、シリンダ18の第1室21と第2室22とが連通可能となり、ピストンロッド19を手動操作によって伸縮させ、推進ユニット15をそのダウン位置と最大チルトアップ位置との間で揺動することが自在となる。
【0026】
然るに、チルトシリンダ装置100にあっては、船外機10のチルトアップの上限位置で、第2室22の圧力油を逃がしてシリンダ18を保護するため、以下の構造を備えている。
【0027】
即ち、ピストン20を貫通して該ピストン20の第2室22に臨む端面に突設せしめたピストンロッド19のロッド部19Aで、フリーピストン25の貫通孔25Aに嵌合して反ピストン側室22Bに臨む部分に、第1室21からの圧力油の流れを阻止する逆止弁61が設けられる。61Aは逆止弁61を閉弁するばねである。また、ピストン20の第1室21に臨む端面に、第2室22からの圧力油の流れを阻止する操作弁62が設けられる。62Aは操作弁62を閉弁するばね、63は操作弁62のピストン端面から突出する突出操作部である。更に、逆止弁61と操作弁62とを、ピストンロッド19及びピストン20の内部に設けた流路64により連通した。
【0028】
従って、チルトシリンダ装置100のチルトアップ操作時に、フリーピストン25の反ピストン側室22Bへ圧力油を供給し、第1室21から圧力油を排出するチルトアップの上限位置で、ピストン20がロッドガイド18Aに当接するとき、操作弁62がロッドガイド18Aに押されて開く。これにより、フリーピストン25の反ピストン側室22Bから第1室21へ向かう流路64が逆止弁61、操作弁62を介して導通される結果、第2室22の反ピストン側室22Bに供給された圧力油は流路64を通って第1室21に逃げ、ひいてはシリンダ18の外部へと排出される。
【0029】
そして、チルトシリンダ装置100が、チルトアップの上限位置からチルトダウンするときには、第1室21に供給される圧力油がピストン20のリターン弁24を閉じ、ピストン20を下方へと押し下げる。
【0030】
次に、チルトシリンダ装置100の作動について説明する。
(チルトアップ動作)
船外機10のアップ動作は以下の通りである。
即ち、モータ32をアップ側に作動し、ポンプ33を正転すると、ポンプ33からの吐出油は、管路42、第1チェック弁36、管路44を経てシリンダ18の第2室22の反ピストン側室22Bに入り、ピストンロッド19を押し上げ、推進ユニット15を第1図に実線で示すダウン位置から2点鎖線で示すアップ位置にまで傾動可能とする。シリンダ18の第1室21の油は、管路45、第2チェック弁37、管路43を経てポンプ33に戻る。
【0031】
このチルトアップ時に、ピストンロッド19の先端ロッド部19Aはフリーピストン25の貫通孔25Aに図2に示す如くに嵌合している。この場合、反ピストン側室22Bに圧力流体が供給されると、ピストンロッド19の逆止弁61はチルトアップ圧力で開くが、操作弁62が閉じる方向にあるため、フリーピストン25とピストン20は一緒になって上昇する。
【0032】
そして、ピストンロッド19が最大伸長位置に達するチルトアップの上限位置では、操作弁62がロッドガイド18Aに押されて開く。これにより、フリーピストン25の反ピストン側室22Bから第1室21へ向かう流路64が逆止弁61、操作弁62を介して導通される結果、第2室22の反ピストン側室22Bに供給された圧力油は流路64を通って第1室21に逃げ、ひいてはシリンダ18の外部へと排出され、シリンダ18の内圧上昇を抑える。
【0033】
このとき、上述の操作弁62は、チルトアップの上限位置で、必ずロッドガイド18Aに押され、直ちに開放せしめられるから、シリンダ18の内圧上昇を速やかに抑えられ、電力の消耗を低減し、ポンプの耐久性を向上できる。
【0034】
(チルトダウン操作)
船外機10のダウン動作は以下の通りである。
即ち、モータ32をダウン側に作動し、ポンプ33を逆転すると、ポンプ33からの吐出油は管路43、第2チェック弁37、管路45を経て、シリンダ18の第1室21に入り、ピストンロッド19を押し下げる。シリンダ18の第2室22の油は、管路44、第1チェック弁36、管路42を経てポンプ33に戻る。
【0035】
このチルトダウン時に、ピストンロッド19の先端ロッド部19Aはフリーピストン25の貫通孔25Aに図2に示す如くに嵌合している。この場合、第1室21に圧力流体が供給され、ピストン20の操作弁62は開くように設定されているが、逆止弁61が閉じる方向にあるため流路64には流体が流れない。ピストン20のショック弁23はこのときの圧力では開かないため、ピストン20が圧力油圧で下降する。
【0036】
(跳ね上がり動作)
船外機10の障害物との衝突にともなう跳ね上り動作は以下の通りである。
即ち、推進ユニット15に障害物が衝突すると、ピストンロッド19に大なる引張力が作用し、シリンダ18の第1室21の圧力が上昇し、ショック弁23が開作動し、第1室21の作動油が第2室22のピストン側室22Aに移送され、ピストンロッド19が伸長して推進ユニット15が跳ね上り、衝撃力が吸収される。このとき、フリーピストン25とピストンロッド19の嵌合状態が図2の通常状態から図3の如くに外れ、フリーピストン25はその位置に放置される。ピストン20とフリーピストン25の間のピストン側室22Aは、シリンダ18からピストンロッド19が退出することにより、ピストンロッド退出容積分の容積だけ流体の補充が不足し負圧状態になる。
【0037】
上記衝撃力の吸収後、推進ユニット15の自重によってピストン側室22A内の圧力が上昇すると、リターン弁24が開き、ピストン側室22A内の作動油が第1室21に返送され、ピストンロッド19を収縮させることによって推進ユニット15を跳ね上がり前の位置に復帰させる。これにより、ピストンロッド19の先端ロッド部19Aは図4に示す如く、フリーピストン25の貫通孔25Aに嵌合する。この状態からピストンロッド19の先端ロッド部19Aが反ピストン側室22Bに侵入することになり、先端ロッド部19Aが侵入した容積分だけフリーピストン25をピストン20の側に押し上げ図2の通常状態に戻る。
【0038】
尚、前述の通りこの実施の形態においては、第2室22にフリーピストン25を備えていることから、衝撃吸収の前後で、第1室21から第2室22に移送される作動油の量と、第2室22から第1室21に返送される作動油の量とが同一となり、ピストンロッド19の衝撃吸収後における復帰位置を衝撃吸収前におけるダウン位置に確実に一致させることが可能となっている。
【0039】
以上、本発明の実施の形態を図面により詳述したが、本発明の具体的な構成はこの実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。
【0040】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、パワーチルトシリンダ装置において、フリーピストンを備えながら、チルトアップの上限位置でシリンダの内圧上昇を速やかに抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はパワーチルトシリンダ装置を示す回路図である。
【図2】図2はパワーチルトシリンダ装置の通常状態を示す模式図である。
【図3】図3はパワーチルトシリンダ装置の水中障害物との衝突による跳ね上がり状態を示す模式図である。
【図4】図4はパワーチルトシリンダ装置の跳ね上がり後の戻り状態を示す模式図である。
【図5】図5は船舶推進機を示す模式図である。
【符号の説明】
100 パワーチルトシリンダ装置
11 船体
15 推進ユニット
18 シリンダ
19 ピストンロッド
19A 先端ロッド部
20 ピストン
21 第1室
22 第2室
22A ピストン側室
22B 反ピストン側室
23 ショック弁
24 リターン弁
25 フリーピストン
25A 貫通孔
33 ポンプ(圧力供給装置)
61 逆止弁
62 操作弁
64 流路

Claims (1)

  1. 船体と推進ユニットの間にシリンダ装置を介装し、圧力供給装置からシリンダ装置に圧力流体を給排して推進ユニットを船体に対し傾動可能に支持し、
    シリンダ装置は、シリンダと、このシリンダ内に挿入されるとともにロッドガイドを介してシリンダ外に延びるピストンロッドと、シリンダ内のピストンロッド端部に固定されてシリンダ内にピストンロッド収容側の第1室とピストンロッド非収容側の第2室とを区画形成するピストンと、第2室をピストン側室と反ピストン側室に区画するフリーピストンとから構成され、
    ピストンには、第1室が急激に圧縮されたときに開くショック弁と、推進ユニットの自重でピストン側室の流体を第1室に戻すリターン弁を配設してなるパワーチルトシリンダ装置において、
    ピストンの第2室に臨む端面に突設されるロッド部がフリーピストンの貫通孔に嵌合可能とされ、
    ピストンに設けた上記ロッド部の反ピストン側室に臨む部分に第1室からの流体の流れを阻止する逆止弁が設けられるとともに、ピストンの第1室に臨む端面に第2室からの流体の流れを阻止する操作弁が設けられ、これらの逆止弁と操作弁とが連通されており、
    フリーピストンの反ピストン側室へ圧力流体を供給し、第1室から圧力流体を排出するチルトアップの上限位置で、上記操作弁がロッドガイドに押されて開き、フリーピストンの反ピストン側室から第1室へ向かう流路が上記逆止弁及び操作弁を介して導通されることを特徴とするパワーチルトシリンダ装置。
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